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【発明の名称】 アクスルハウジング構造
【発明者】 【氏名】前田 芳伸
【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式会社内

【氏名】鳩野 謙一郎
【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式会社内

【要約】 【課題】アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接部に発生する応力が集中する部位を縮小して、溶接部における疲労強度を確保すると共に、製造コストを抑えるアクスルハウジング構造を提供する。

【解決手段】アクスルハウジング構造1のアクスルハウジング本体2は、上下に分割されたアクスルアッパ部2aとアクスルロア部2bとを溶接して構成される。このアクスルハウジング本体2の外周面に、外方に突出する台座部2c、2d、2eを設けて、前記台座部の座面2c’、2d’、2e’に各種ブラケット4、8、6を溶着したので、このアクスルハウジング構造1に負荷が入力されると、台座部の立ち上がり部に応力集中が発生して、台座部の座面と各種ブラケットとの溶接部における応力集中の発生部位を縮小でき、溶接部の疲労強度を確保することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体の外周面に、外方に突出する台座部を設け、該台座部に前記各種ブラケットを溶着することを特徴とするアクスルハウジング構造。
【請求項2】板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の周端を、凹形状にして取付座面を形成し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略面一になるように設定したことを特徴とするアクスルハウジング構造。
【請求項3】板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の内周端部に座面板を取付けて、凹形状の取付座面を形成し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略面一になるように設定したことを特徴とするアクスルハウジング構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のアクスルハウジング構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両のアクスルハウジング構造を図10〜図12に基いて説明する。図10に示すように、車両のアクスルハウジング構造51は、図示しない車軸を収容するアクスルハウジング本体52と、アクスルハウジング本体52に溶接される各種ブラケットと、アクスルハウジング本体52の中央部で後方側に配設されるギヤハウジングカバー53とで概略構成されている。まず、アクスルハウジング本体52は、板金製で上下割に形成されたアクスルアッパ部52aとアクスルロア部52bとを組み合わせるように溶接部55で溶接し略円筒形状に形成している。
【0003】また、アクスルハウジング本体52のアクスルアッパ部52aの外周面には、車両幅方向の左右一対に略コ字状のアッパロッドブラケット4が開放側を前方に指向して溶接され、さらに、この左右一対に配設されたアッパロッドブラケット4のそれぞれ外方に、略円錐台形状のコイルスプリングシート5がそれぞれ溶接されている。また、アクスルロア部52bの外周面には、車両幅方向の左右一対に略コ字状のショックアブソーバブラケット10がロアロッドブラケットと共に開放側を後方に指向して溶接されている。さらに、アクスルハウジング本体52のほぼ左方端には、略コ字状のラテラルロッドブラケット6が開放側を車両中央部に指向して補強部材と共に溶接されている。
【0004】次に、ラテラルロッドブラケット6のアクスルハウジング本体52への溶着状態を図11に基いて詳細に説明する。まず、アクスルハウジング本体52のアクスルアッパ部52aとアクスルロア部52bとの溶接部55を跨ぐように、板状の補強板56が溶接部59で溶接されている。さらに、略コ字状で形成された補強部材58、57が開放側を突き合わせるように溶接されると共に、補強部材57は補強板56に、補強部材58はアクスルハウジング本体52のアクスルアッパ部52aとアクスルロア部52bとの溶接部55を跨ぐように、それぞれ溶接部60、61で溶接されている。そして、これら各補強部材58、57の上方にラテラルロッドブラケット6が、開放側を車両中央部に指向するように載置され溶接されている。上述した各溶接部の溶接方法は、溶接部59が重ね隅肉溶接であり、その他の溶接部は隅肉溶接で溶接されている。
【0005】また、図10及び図12に示すように、アクスルハウジング本体52の中央部には、図示しない減速歯車機構を収容するため前後方向に貫通して開口部52cを有しており、後方側の開口部52cを閉塞するように、開口部52cの周端部の上面52dにギヤハウジングカバー53の取付フランジ部53aを載置して溶接部62で溶接している。また、前方側の開口部52cには、減速歯車機構を支持する図示しないキャリアが固着されている。
【0006】実開昭56−98064号公報には、バンジョー型のリヤアクスルハウジング本体と、該本体に他の部材を取り付けるブラケットとを一体に鋳造により形成したバンジョー型リヤアクスルハウジングが開示されている。また、実用新案登録第2543666号公報には、アクスルハウジング本体とチューブエンドと接合してなるアクスルハウジングにおいて、チューブエンド及びアクスルハウジング本体それぞれの溶接側端部の端面をテーパ状に形成して、チューブエンドの溶接側端部の肉厚をアクスルハウジング本体の溶接側端部の肉厚より厚くすることにより嵌合突起を設け、この嵌合突起は、アクスルハウジング本体の溶接側端部の内周面に重なり、チューブエンドの溶接側端部の端面の立上げ部はアクスルハウジング本体の溶接側端部の端面の立上げ部から所定の距離離れて配置されたアクスルハウジングが開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のアクスルハウジングは、サスペンションからのあらゆる方向の負荷(複合負荷)を同時に受け、その上、両輪からの負荷も同時に受けるため、非常に厳しい環境下にあり、疲労に対する強度確保が必要となる。また、アクスルハウジングは、車両幅方向でアクスルハウジングの中央部に近づくにつれて、曲げモーメントが大きくなるために中央部の強度が確保できず、上述したように、アクスルハウジング本体を上下に縦分割して溶着して、曲げモーメントの大きい中央部の疲労強度を確保している。
【0008】しかし、アクスルハウジング本体で比較的端部側に位置する各種ブラケットや、比較的小物が固定されるブラケットの溶接部における疲労強度の確保については改善されていない。この各種ブラケットがアクスルハウジング本体に溶接されている部位は、形状が変化することにより、形状が変化する基部に応力集中が発生して、その基部が疲労強度の低い溶接部に相当するために、この溶接部が、他の部位より著しく疲労強度が低下する状況にある。そのため、この溶接部の強度を確保するため、溶接部の近傍の部位の断面形状を変更したり、板厚を厚くするなどの対策が行われているが、この溶接部以外の部位においては、強度上過剰品質となり、重量アップ、コストアップ及び溶接条件の困難等の問題が生じていた。
【0009】さらに、ラテラルロッドブラケットは、溶接部の疲労強度を確保するために、複数の補強部材を介してアクスルハウジング本体に溶着されているが、図11に示すように補強板56とアクスルハウジング本体52との溶接部59が、曲げモーメントの大きい車両中央部に近づいているために、溶接部59における疲労強度が確保できない。また、補強板56と補強部材57との溶接部60が、形状変化の基部に相当するために応力集中が発生し、疲労強度が著しく低下する部位となっている。
【0010】さらにまた、アクスルハウジング本体の中央部には、減速歯車機構が収容される開口部の後方側を閉塞するようにギヤハウジングカバー部が溶接されている。そして、減速歯車機構を収容しているために、ギヤハウジングカバーはアクスルハウジング本体から後方側に大きく突出して配設されており、ギヤハウジングカバーとアクスルハウジング本体との溶接部が形状変化の基部に相当し応力集中が発生して、疲労強度が低下する部位となっている。特に、アクスルハウジング本体とギヤハウジングカバーの溶接部の左右側(図10に示すBの範囲)は、他の溶接部よりも著しく疲労強度が低下している。
【0011】また、実開昭56−98064号公報のバンジョー型リヤアクスルハウジングは、バンジョー型リヤアクスルハウジング本体と該本体に他の部材を取り付けるブラケットとを一体に鋳造で形成されているが、この鋳造品は、ブラケット等の複雑な形状を形成する鋳型を製造する必要があり、一般的な機械加工や溶接により形成した製品よりも高価になると共に、2次加工も必要になる場合があり、トータルコストが増加する虞がある。さらに、実用新案登録第2543666号公報のアクスルハウジングは、アクスルハウジングの溶接側端部とチューブエンドの溶接側端部との溶接において、アクスルハウジング本体の端部の内周面に、チューブエンドに形成された嵌合突起の外周面を当接する必要があり、はめあいの製造精度が必要となり、製造費用が増大する虞がある。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接部に発生する応力が集中する部位を縮小して、溶接部における疲労強度を確保すると共に、製造コストを抑えるアクスルハウジング構造を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明は、板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体の外周面に、外方に突出する台座部を設け、該台座部に前記各種ブラケットを溶着することを特徴とする。このように構成することにより、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接部に発生していた応力集中を、アクスルハウジング本体の外周面に形成した台座部の立ち上がり部に発生させて、台座部と各種ブラケットとの溶接部における応力集中の発生部位を縮小したので、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接部の疲労強度を確保することができる。
【0014】請求項2に記載した発明は、板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の周端を、凹形状にして取付座面を形成し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略面一になるように設定したことを特徴とする。このように構成することにより、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部には、急激な形状変化がないために、形状変化による応力集中の発生部位を縮小することができ、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部における疲労強度を確保することができる。
【0015】請求項3に記載した発明は、板金製で上下に分割して形成した上側部材と下側部材とを組み合わせるように溶接したアクスルハウジング本体に各種ブラケットを溶着したアクスルハウジング構造において、前記アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の内周端部に座面板を取付けて、凹形状の取付座面を形成し、該取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、前記ハウジングカバーの上面と前記取付部周縁の上面とが連続して略面一になるように設定したことを特徴とする。このように構成することにより、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部は、突き当て溶接となり、重ね隅肉溶接とは異なり母材の強度を十分に生かすことができる。また、この溶接部には、急激な形状変化がないために、形状変化による応力集中の発生部位が縮小すると共に、この座面板が溶接部の補強材としての機能を持ち、高い疲労強度を確保することができる。また、溶接方法をCO2溶接などのように、盛り上がる方法ではなく、レーザ溶接やプラズマ溶接等のように母材を溶融させて盛り上がらない方法を採用すれば、さらに、形状変化を抑えられ、応力集中の発生部位を縮小することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態に係るアクスルハウジング構造を図1〜図9に基いて詳細に説明する。まず、本発明の第1の実施の形態に係るアクスルハウジング構造を図1〜図3に基いて詳細に説明する。なお、本発明の実施の形態の説明において従来例と同一部材及び相当する部品は、同一の符号を使用して説明する。図1に示すように、本実施の形態に係るアクスルハウジング構造1は、図示しない車軸を収容するアクスルハウジング本体2と、このアクスルハウジング本体2に溶接される各種ブラケットと、アクスルハウジング本体2の中央部で後方側に配設されるギヤハウジングカバー(ハウジングカバー)3とで概略構成されている。
【0017】アクスルハウジング本体2は、板金製で上下に分割されるアクスルアッパ部2aとアクスルロア部2bとで形成しており、このアクスルアッパ部2aとアクスルロア部2bとを組み合わせて溶接部20で溶接して略円筒形状に形成されている。また、アクスルロア部2bのほぼ両端部の外周面に、略コ字状で形成したショックアブソーバブラケット10を、開放側を後方に指向してロアロッドブラケットと共に溶接している。さらに、このアクスルハウジング本体2の両端には、左右それぞれにアクスルチューブ14を溶接している。
【0018】また、アクスルアッパ部2aの左右の外周面に、平面視で略矩形状で、上方に突出した台座部2cを形成している。そして、このアクスルアッパ部2aの左右の台座部2cの座面2c’にアッパロッドブラケット4を、コ字状の開放側を前方に指向するようにして、溶接部21で溶接している。このアッパロッドブラケット4は、略コ字状に形成され、左右一対の側板4aには図示しないロッドを取付ける貫通孔4bをそれぞれ形成している。さらに、略円錐台形状のコイルスプリングシート5は、アッパロッドブラケット4の左右外方の台座部2cの座面2c’に溶接部22で溶接されている。
【0019】図1及び図2に示すように、アクスルハウジング本体2のほぼ左後方側端部の外周面に、アクスルアッパ部2aとアクスルロア部2bとの溶接部20に跨るようにして後方に突出した台座部2eを形成している。そして、このアクスルハウジング本体2の台座部2eの座面2e’に、ラテラルロッドブラケット6と補強部材7とを、ラテラルロッドブラケット6のコ字状の開放側を車両中央側に指向して、貫通孔6bが前後方向に指向するように溶接している。図2に示すように、このラテラルロッドブラケット6は、略コ字状に形成して、左右一対の側板6aには、図示しないラテラルロッドを支持する貫通孔6bをそれぞれ形成している。また、補強部材7は一端部7aを略コ字状に形成して、この補強部材7の一端部7aをラテラルロッドブラケット6の底板6cに溶接している。
【0020】図1及び図3に示すように、アクスルハウジング本体2の中央部近傍の右方側で、アクスルアッパ部2aの外周面に、平面視で略矩形状で、上方に突出した台座部2dを形成して、この台座部2dの座面2d’に、クランプ部を有するブレーキホースブラケット8を溶接部23で溶接している。
【0021】なお、アクスルハウジング本体2に形成した台座部2c、2d、2eの形状は、外部のあらゆる方向からアクスルハウジング本体2に入力される負荷に対して、台座部2c、2d、2eの座面2c’、2d’、2e’と各種ブラケット4、6、8との溶接部に応力集中が発生しないように、最適な疲労強度を確保できるような形状に形成している。
【0022】次に、本発明の第2の実施の形態に係るアクスルハウジング構造を図4及び図5に基いて詳細に説明する。なお、本発明の第2の実施の形態の説明において、従来例及び第1の実施の形態と同一部材及び相当する部品は同一の符号を使用して、その説明を適宜省略して説明する。図4及び図5に示すように、本実施の形態に係るアクスルハウジング構造は、アクスルハウジング本体2のほぼ中央部に、図示しない減速歯車機構を収容するように車両前後方向に略円形状で貫通した開口部2fを形成して、この開口部2fに、開口部2fの周端を凹形状にして取付座面2gを形成して、この取付座面2gに、端部に取付フランジ部3aを有した略椀状のギヤハウジングカバー3の取付フランジ3aを載置して、開口部2fの周縁の上面2hと取付フランジ3aの上面3bとが略面一となるように溶接部11で溶接している。
【0023】ここで、図8及び図9は、アクスルハウジング本体2(52)とギヤハウジングカバー3(53)との溶接部11(62)の近傍の部位(図1に示すA部及び図10に示すB部)のコンピュータ支援による強度計算の結果を示す応力分布図であり、図8は、図1に示す本発明の実施の形態に係るアクスルハウジング構造1のA部の応力分布図であり、図9は、図10に示す従来のアクスルハウジング構造51のB部の応力分布図である。図8及び図9に示すように、アクスルハウジング構造1(51)のそれぞれに、同一条件の負荷を入力すると、ギヤハウジングカバー3(53)の端部に応力(応力レベルはA1部>A2部>A3部>A4部>A5部の順である)が発生する。応力発生部位及び応力レベルについてそれぞれを比較すると、最も小さい応力レベルを示すA5部の範囲は、双方で大きな変化は見られないが、最も大きい応力レベルを示すA1部(斜線部)すなわち応力が集中する部位は、従来のアクスルハウジング構造51に比べて、本発明の実施の形態に係るアクスルハウジング構造1の方がかなり小さい範囲に縮小しており、周辺部位に応力を拡散していることがわかる。このように、本発明の第2の実施の形態におけるアクスルハウジング本体2とギヤハウジングカバー3との溶着方法によれば、応力集中が発生する部位が縮小して、疲労強度を確保することができる。
【0024】さらに、本発明の第3の実施の形態に係るアクスルハウジング構造を図6及び図7に基いて詳細に説明する。なお、本発明の第3の実施の形態の説明において、従来例、第1及び第2の実施の形態と同一部材及び相当する部品は同一の符号を使用して、その説明を適宜省略して説明する。図6及び図7に示すように、本実施の形態に係るアクスルハウジング構造は、アクスルハウジング本体2の後方側の開口部2fの周端部の裏側に、略円環形状の板状の座面板12を配設して、*印で示す位置でスポット溶接で溶着して、取付座面12aを形成している。そして、この取付座面12aにギヤハウジングカバー3の取付フランジ3aを載置すると共に、取付フランジ3aの外周端面と開口部2fの内周端面とを突き合わせて、開口部2fの周縁の上面2hと取付フランジ3aの上面3bとが略面一になるように溶接部13で溶接している。この実施の形態に係るアクスルハウジング構造でも、応力集中が発生する部位が縮小して疲労強度を確保することができる。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載した発明によれば、アクスルハウジング本体の外周面の外方に突出した台座部を形成して、台座部に各種ブラケットを溶着したので、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとが溶接される溶接部に発生していた応力集中を、アクスルハウジング本体の外周面に形成した台座部の立ち上がり部に発生させて、台座部と各種ブラケットとの溶接部における応力集中の発生部位を縮小したので、アクスルハウジング本体と各種ブラケットとの溶接部の疲労強度を確保することができる。
【0026】請求項2に記載した発明によれば、アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の周端を凹状にして形成した取付座面に、ハウジングカバーを載置した状態で、アクスルハウジング本体の取付部周縁の上面とハウジングカバーの上面とが略面一になるように溶着したので、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部には、急激な形状変化がないために、形状の変化による応力集中の発生部位を縮小することができ、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部における疲労強度を確保することができる。
【0027】請求項3に記載した発明によれば、アクスルハウジング本体のハウジングカバーの取付部の内周端部に座面板を取付けて凹形状の取付座面を形成し、この取付座面にハウジングカバーを載置した状態で、アクスルハウジング本体の取付部周縁の上面とハウジングカバーの上面とが略面一になるように溶着したので、アクスルハウジング本体とハウジングカバーとの溶接部は、突き当て溶接となり、重ね隅肉溶接とは異なり母材の強度を十分に生かすことができる。また、この溶接部には、急激な形状変化がないために、形状変化による応力集中の発生部位が縮小すると共に、この座面板が溶接部の補強材としての機能を持ち、高い疲労強度を確保することができる。また、溶接方法をCO2溶接などのように、盛り上がる溶接方法ではなく、レーザ溶接やプラズマ溶接等のように母材を溶融させて盛り上がらない方法を採用すれば、さらに、形状変化が抑えられ、応力集中の発生部位を縮小することができる。
【出願人】 【識別番号】000002082
【氏名又は名称】スズキ株式会社
【住所又は居所】静岡県浜松市高塚町300番地
【出願日】 平成14年2月21日(2002.2.21)
【代理人】 【識別番号】100068618
【弁理士】
【氏名又は名称】萼 経夫 (外3名)
【公開番号】 特開2003−237306(P2003−237306A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−44992(P2002−44992)