| 【発明の名称】 |
自動車用ホイールの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ジョン−フン, ペク
|
| 【要約】 |
【課題】工程数を格段に減少し製作機構が簡単にして、生産性及び収率を非常に向上させた自動車用ホイールの製造方法を提供する。
【解決手段】リム部(16)と該リム部(16)の内部に結合されるディスク部(18)とからなる自動車用アロイホイールの製造方法において、リム素材を鍛造してカップ形のプレフォーム(28)を得る段階と、前記プレフォーム(28)を流動成形してシームレス管(20)を得る段階と、前記シームレス管(20)を切断して単位管(21)を得る段階と、前記単位管(21)を1次ロール成形して予備成形単位管(21′)を成形する段階と、前記予備成形単位管(21′)を2次ロール成形して最終形状のリム部(16)を成形する段階と、前記リム部(16)とディスク部(18)を焼嵌めした後、溶接ジグを使用してレーザー溶接する段階とからなる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リムフランジ(10)からドロップセンター(12)まで凹凸部(14)が設けられたリム部(16)と該リム部(16)の内部に結合されるディスク部(18)とからなる自動車用ホイールの製造方法において、リム素材を鍛造してカップ形のプレフォーム(28)を得る段階と、前記プレフォーム(28)を流動成形してシームレス管(20)を得る段階と、前記シームレス管(20)を切断して単位管(21)を得る段階と、前記単位管(21)を1次ロール成形して予備成形単位管(21′)を成形する段階と、前記予備成形単位管(21′)を2次ロール成形して最終形状のリム部(16)を成形する段階と、前記リム部(16)とディスク部(18)を結合する段階とからなることを特徴とする自動車用ホイールの製造方法。 【請求項2】 前記リム素材を鍛造してカップ形のプレフォーム(28)を得る段階は、連続鋳造されたビレットを切断し、均一の鍛造温度に加熱し、1次オフセット鍛造及び2次仕上げ鍛造することを特徴とする請求項1記載の自動車用ホイールの製造方法。 【請求項3】 前記プレフォーム(28)を流動成形する段階は、プレフォーム(28)をマンドレル(32)上に固定して回転させる段階と、マンドレル(32)の周囲に120°の間隔で配置されているが同心円上に置かれていない三つの圧延ローラー(38)をプレフォーム(28)に対し半径方向に加圧してから長手方向に設定速度で移動させることで、プレフォーム(28)の全周面において同時にかつ連続的に肉厚が減少されるようにする段階とからなることを特徴とする請求項1記載の自動車用ホイールの製造方法。 【請求項4】 前記1次ロール成形及び前記2次ロール成形は、単位管(21)を被成形素材の半径方向にだけ移動する1次ローラー(48)と半径方向及び長手方向に移動する2次ローラー(50)を有するロール成形機(40)の1次ローラー(48)で1次ロール成形して予備成形単位管(21′)を成形し、1次ローラー(48)の後退後、予備成形単位管(21′)を2次ローラー(50)で2次ロール成形して最終形状のリム部(16)を成形するリムの冷間成形方法であることを特徴とする請求項1記載の自動車用ホイールの製造方法。 【請求項5】 前記リム部(16)とディスク部(18)を結合する段階は、リム部(16)とディスク部(18)を焼嵌めした後、溶接ジグを使用してレーザー溶接することを特徴とする請求項1記載の自動車用ホイールの製造方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は自動車用ホイールの製造方法に関わり、特にリム部と該リム部の内部に結合されるディスク部とからなる自動車用ホイールの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】通常、自動車用ホイールは、高強度及び軽量のものが要求されることから、主にその素材としてアルミニウム合金素材が用いられ、かつリム部全体的に緻密な組織を持たせることが求められる。このような観点から、リム(又はドラム)部は自動車用ホイールの製造において重要な部分であるといえる。 【0003】従来、ホイールのリム部を製作する方法としては、例えばリム及びディスクの全体を溶湯鍛造する方法と、円盤形素材を段階的に鍛造する連続鍛造方法とがある。しかし、溶湯鍛造法は複雑な構造の溶湯鍛造機が必要であり作業工程が複雑である欠点と、最適の所要強度と軽量化を得るためのリム部の肉厚を決定するのが難しい欠点とがあった。また、円盤形素材を段階的に鍛造する連続鍛造法においては、円盤形素材を得る過程で原材料の浪費が多いし、このような円盤形素材を管形のリム部まで鍛造する過程があまり複雑である。 【0004】特に、アルミニウム管を製造して自動車用ホイールのリム部を製造する場合には、一般に往復押出工法(forward and backward extrusion)を用いるが、外径が400〜700mm、肉厚が3.5〜4.5mmの大型管の生産には大型プレスが用いられ、その収率が悪くて生産原価が高くなり経済性が落ちる。往復押出工法のほかに、板材をディープドローイングして生産する方法もあるが、板材が高価であり材料の損失が多くてやはり経済性が落ちる。一方、板材を円筒形に巻いてアーク溶接する工法もあるが、このような場合、溶接部位の欠陥により強度低下の問題があり、自動車用ホイールの完成後、空気漏洩の問題がある。 【0005】また、アルミニウム管を自動車用ホイールのリム部の形状に成形する方法としては、スピニングによる方法が最も多く用いられている。この方法は二つ以上の小型ローラーがリム部の形状に沿ってマンドレル上を順次通りながら成形する方法である。したがって、リム部の幅の全体を成形しながら前進する速度によって生産速度が決定されるが、前進速度は素材の変形量に鑑みて決定されるため、通常生産速度が遅い。また、ローラーの運動は管の半径方向と長手方向に同時に制御すべきであるので、制御装置が必要であり生産条件の設定が複雑である欠点がある。 【0006】一方、自動車用ホイールのリム部にディスク部が別に製作されて溶接される場合においては、一般に経済性の問題のため、TIG又はMIG電気溶接法が主に使用されるが、この溶接方法は溶接時に発生する高熱により製品の寸法が変化し、作業性が悪く、溶接後に欠陥が内在することがある。従って、ホイールにこの方法を適用するとき、安全率を考慮して追加的に重量を増大させ、製品寸法の変化による溶接後の矯正作業が必要である。この方法は全般的に生産速度が遅いから、生産性及び生産費用の面で改善が必要な工法であるといえる。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明は前記のような従来の問題点に鑑みてなされたもので、リムフランジとドロップセンターとの間に凹凸部が設けられたリム部と該リム部の内部に結合されるディスク部とからなる自動車用ホイールの製造方法を提供することにその目的がある。 【0008】本発明のほかの目的は、工程数が格段に減少し工程に投入する製作機構が簡単であって、ほかの工法に比べて生産性及び収率が格段に向上した自動車用ホイールの製造方法を提供することにある。 【0009】本発明のさらにほかの目的は、金属素材の組織の流動性を利用してリム部に最適な肉厚を持ち高強度及び高品質を維持するシームレス管を製造して自動車用ホイールのリム部を製造することにある。 【0010】本発明のさらにほかの目的は、制御範囲の小さいローラーを用いてリム部の形状を高速冷間圧延工程で成形することにある。 【0011】本発明のさらにほかの目的は、寸法変化及び矯正工程なしにリム部にディスクを溶接することにある。 【0012】 【課題を解決するための手段】このような本発明の目的は、リム素材を鍛造してカップ形のプレフォームを得る段階と、前記プレフォームを流動成形してシームレス管を得る段階と、前記シームレス管を切断して単位管を得る段階と、前記単位管を1次ロール成形して予備成形単位管を成形する段階と、前記予備成形単位管を2次ロール成形して最終形状のリム部を成形する段階と、前記リム部とディスク部を焼嵌めした後、溶接ジグを使用してレーザービーム溶接する段階とからなる自動車用ホイールの製造方法により達成できる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を添付図面を参照しながら詳細に説明する。本発明の一例の自動車用ホイールは、図2に示すように、リムフランジ10と、ドロップセンター12と、その間に設けた凹凸部14とを有するリム部16と、および該リム部16の内部に結合されるディスク部18とから構成される。このような自動車用ホイールを製造するためには、まずリム部16を製作し、このリム部16に、別に製作したディスク部18を溶接する。このような一連の過程を図1に示す。 【0014】リム部16の製作は、リム部16に使用される素材としてシームレス管を製造する工程と、製造されたシームレス管をリム部16の形状のとおりに圧延成形するリム成形工程とからなされる。本発明のシームレス管の製造工程、リムの成形工程、及び前記リム部とディスク部の溶接工程を以下に詳細に説明する。 【0015】[シームレス管の製造工程]本発明の一例による自動車用ホイールの製造方法は、ホイール用流動成形管の製造から始まる。究極に、ホイール用流動成形管の製造はリム部16に使用されるべき素材としてのシームレス管20(図3b)を得るためのものである。 【0016】このようなシームレス管20は連続鋳造されたビレットを丸鋸盤で切断し低周波誘導加熱炉で鍛造温度に加熱した後、均熱炉(soaking furnace)に入れて加熱された素材が均一な鍛造温度となるようにする。加熱された素材を鍛造ダイ22とパンチ24とからなる鍛造プレス26(図4)で鍛造する。鍛造ダイ22とパンチ24に潤滑剤を塗布し、加熱された素材をダイ22内に装入し、鍛造プレス26の油圧を適正圧力に調整し、1次にオフセット鍛造を行った後、2次に仕上げ鍛造を行い、図3aに示すようなカップ形の鍛造品であるプレフォーム28を得る。 【0017】前記鍛造工程により製造されたプレフォーム28は、以後にリム部16を成形するに最適な半径を有し肉厚が3.5〜4.5mmであるシームレス管20を製造するに適した寸法に鍛造し、流動成形機で精度よく加工してシームレス管20を製造する。このための流動成形機30が図5に示す。シームレス管20を流動成形するための流動成形機30は、プレフォーム28が結合されるマンドレル32、マンドレル32のアライメントのためにマンドレル32に結合される心押台34、スピンドル35、成形済みのシームレス管20をマンドレル32から放出するためのイジェクタリング36、及びプレフォーム28を長手方向に流動成形するため、マンドレル32の周囲に120°の間隔で配置されているが同心円上には置かれていない三つの圧延ローラー38(図5には二つのみを示す)から構成される。図5はシームレス管20が殆ど完成されている状態を示す。 【0018】予め流動成形潤滑剤が塗布されているプレフォーム28が結合されたマンドレル32が回転し、各圧延ローラー38がプレフォーム28にマンドレル32の半径方向に加圧しながらマンドレル32に対して適正の速度で長手方向に移動することにより、プレフォーム28の全周面において連続して肉厚が減少する流動成形が進行される。このように、シームレス管20を流動成形する工程は、従来に断面積減少のために一つのローラーで3回にわたって作業することに対し、三つのローラーによる単一工程で完了するので経済的な方法であるといえる。 【0019】このように、シームレス管20の流動成形工程を自動車用ホイールの軽量化モデルであるツーピース(two-piece)工法のリム生産に適用して、既存の鍛造ホイールの製造の所要費用に比べて所要費用を画期的に減らしながらも高強度及び高品質を維持するシームレス管を生産することができる。特に、シームレス管20の内径は流動成形機30のマンドレル32の外径によって決定されるため、同一内径のシームレス管を製造する場合、圧延ローラー38の位置調整だけでその肉厚を変化させて製造することができる。 【0020】流動成形により製造されたシームレス管は結晶粒が微細で表面粗さが細かいし、熱処理後の機械的性質である引張強度、伸率などに非常に優れる(AA6061-T6素材、引張強度32kgf/mm2、延伸率12%以上)。このようにして製造されたシームレス管20は内径と外径の寸法精度が装備公差及びローラー公差の範囲内で製造されるので、半径400〜700mmの大型管の製造に適用される他の工法に比べ精度に優れ、外径の場合0.05〜0.1mmの精度を有する。 【0021】[リムの成形工程]前記シームレス管の製造工程により得たシームレスチューブ20は、リム部16の成形に適した単位長さに切断された後、ロール成形機でリム部16が成形される。このようなロール成形機40は図6及び図7に示されている。ロール成形機40は、スピンドル42に固定されるリム部の形状を有するマンドレル44、スピンドルに対向する心押台46、リム部を圧延成形する1次ローラー48、及び2次ローラー50から構成される。1次ローラー48は被成形素材の半径方向にだけ移動し、2次ローラー50は半径方向だけでなく長手方向にも移動できるようになっている。 【0022】前述したように、シームレス管20をリム部16の成形に適した単位長さに切断する(図3b)。切断した単位管21はロール成形機40のスピンドル42に固定されるリム部の形状を有するマンドレル44に結合され、心押台46により位置固定される。該状態で、スピンドル42が回転し1次ローラー48が単位管21の半径方向に移動することで、単位管21を最終のリム部16の形状に近く予備成形して予備成形単位管21′を得る。このように、1次ローラー48により予備成形単位管21′を予備成形する理由は、この1次ローラー48を素材の半径方向に移動してリムの形状に成形する場合、素材の予定された所定の変形量を超えて素材が破断するか内部欠陥が発生するおそれがあるためである。1次ローラー48は素材の半径方向に移動して管状の素材を一度にリムの形状に予備成形するもので、成形部位が緩やかな曲線をなすように成形して、成形時の加工量が均一に分布されるようにする。 【0023】このように、1次ローラー48にて予備成形単位管21′を予備成形した後、1次ローラー48が後退し、2次ローラー50が素材の半径方向い移動する。この2次ローラー50は、前述したように、素材に対して半径方向だけでなく長手方向にも移動できるようになっているので、緩やかな曲線の輪郭を有する予備成形単位管21′をリムフランジ10からドロップセンター12まで凹凸部14が設けられたリム部16に成形することになる。 【0024】[リム部とディスク部の溶接]最終に成形されたリム部16には通常の方法で別に成形されたディスク部18が溶接される。図示例においては、このディスク部18をレーザー溶接法によりリム部16に溶接している。図示例に適用されたレーザー溶接法は既存のTIG又はMIG電気溶接法を代替し得る工法であり、レーザー溶接時には極めて一部のみが急加熱され溶接されるので、溶接時間が短く、溶接部の冷却速度が速いため溶接後の寸法変化がなく、特に溶接強度が前述した既存のTIG又はMIG電気溶接法に比べて優れ、溶接時の気泡発生などのような欠陥が全く現れないので溶接強度を増大させ得る。 【0025】本発明の一例においては、リム部16とディスク部18を焼嵌め(shrink fitting)し、自動に溶接ジグに供給し、ここで6kWのレーザー溶接機でホイールの特性に合わせてリム部16の円周方向に移動しながら短時間に溶接を行っている。リム部16とディスク部18をレーザー溶接法で溶接する場合、溶接時間が短縮し、溶接時の局部加熱による寸法変化がなく、追加の矯正作業が不要である。TIG又はMIG電気溶接法において問題となる気泡発生などの欠陥がないため、溶接強度が優れ、製品の重量を減らすことができる。このほかに、製品当たり生産時間が、17インチのホイールの場合、半径450mmの溶接部位の円周長を30秒以内に溶接することができるので、生産性の面においても非常に優れる。 【0026】 【発明の効果】以上説明したように、本発明は、工程数を格段に減らし、工程に起用する製作機構を簡単にして、他の工法に比べて生産性及び収率が著しく向上した自動車用ホイールの製造方法を提供する。特に、本発明は、素材の金属組織の流動性を利用してシームレス管を流動成形法で製造するので、管径及び肉厚の任意調整が可能であり、高強度及び高品質を維持することができ、制御範囲の小さいローラーによる高速冷間圧延工程でリム部を成形することで、工程の単純化及びこれによる生産性向上と不良率の減少が可能であり、リム部の内部にディスク部をレーザー溶接することにより、寸法の変化がなく矯正工程が不要である効果がある。 【0027】また、本発明による自動車用ホイールの製造方法によると、連続鋳造されたビレットを出発素材とするため、板材又は円盤形素材を出発素材とする従来の方法に比べてスクラップの発生を画期的に低減し得るだけでなくその出発素材の購入価格の面でも数等有利な利点がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】502030396 【氏名又は名称】ジョン−フン, ペク 【識別番号】502030293 【氏名又は名称】エーエスエー カンパニー リミテッド
|
| 【出願日】 |
平成14年1月25日(2002.1.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100070518 【弁理士】 【氏名又は名称】桑原 英明
|
| 【公開番号】 |
特開2003−211901(P2003−211901A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−17345(P2002−17345) |
|