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【発明の名称】 転写方法及びこれに用いる転写材
【発明者】 【氏名】吉田 正文
【住所又は居所】東京都台東区台東1−5−1トッパンレーベル株式会社内

【氏名】三宅 慎也
【住所又は居所】東京都港区赤坂2−5−27日本加工製紙株式会社内

【氏名】佐藤 忠博
【住所又は居所】東京都港区赤坂2−5−27日本加工製紙株式会社内

【要約】 【課題】被着体の形状に応じて容易にラミネート処理を可能とする転写材及び転写方法【解決手段】基材19上に被着体に転写可能なラミネート層18を形成したことを特徴とする熱転写ラミネートフィルム。

【解決手段】基材19上に被着体に転写可能なラミネート層18を形成したことを特徴とする熱転写ラミネートフィルム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】カード・タグ・ラベル等の型抜き部が予め型抜きされたシート材に、光透過性を有するラミネート層が形成された転写材を用いてラミネートすることを特徴とする転写方法。
【請求項2】前記転写材に形成されたラミネート層が、前記型抜き部を利器を用いることなく分離する際に、前記型抜き部の輪郭に追従して凹凸なく滑らかに切れる性質を有するものであることを特徴とする請求項1の転写方法。
【請求項3】被着体に形成された予め型抜きされた部分を被覆するための光透過性を有するラミネート層が、基材フィルム上に積層され、前記ラミネート層が前記型抜きされた部分を利器を用いずに分離する際に前記型抜きされた部分の輪郭に追従して凹凸なく滑らかに切れる性質を有することを特徴とする転写材。
【請求項4】前記ラミネート層は、熱転写適性がある熱可塑性樹脂を含有する少なくとも1層からなることを特徴とする請求項3記載の転写材。
【請求項5】前記基材フィルムとラミネート層との間に剥離層を設けたことを特徴とする請求項3,4の何れかに記載の転写材。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、一例としてラベルやタグ及びカードなどの被着体にラミネート層を形成する転写材及びこれを用いた転写方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からラベル、シール等の印刷物の表面にラミネートフィルムを貼り合わせて保護したものが知られている。
【0003】図5はこのようなラミネートしたラベルの構造を示したものであり、ラベル1を形成するには、タック紙2が用いられる。タック紙2は、印刷可能な紙やフィルム等の基材3の裏面に粘着剤4が塗工され、粘着剤4に剥離紙5が貼り合わせられて構成されている。
【0004】ラミネート付きのラベル1を形成するには、タック紙2の基材3の表面にインク層6により印刷を施した後に、ラミネートフィルム7を印刷面に接着する。ラミネートフィルム7には粘着剤8が塗工されており、粘着剤8がタック紙2の全面に接着される。ラベル1を形成するには、このようなラベル1が所望の切り込み形状となるように、ラミネートフィルム7の上からハーフカット9を行い、剥離紙5以外の部分をカス上げすると、剥離紙5の上にラベル1が複数貼り付けられた状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近のプリンター用紙では、剥離紙5上のタック紙2をラベル形状に合わせてハーフカットしたものが市販されている。このラベル用のプリンター用紙は、ラベル1の表面に所望の印字又は印刷を行って使用するが、カラープリントしただけであると、印字面が水で滲んだり、汚れや損傷が生じるために、ラベル1の表面にラミネートを施す要望がある。
【0006】しかし、既に型抜きされたラベル1の表面にラミネートフィルムを貼り合わせた場合には、ラベル1の輪郭形状に合わせてラミネートフィルム7を切り抜いたり、型抜きしなければならないが、このラミネートフィルム7の切り抜き作業に手間がかかったり、ラミネートフィルムを型抜きした場合には、型抜きされたラミネートフィルムとラベル1との位置合わせが難しいという問題がある。
【0007】また、予めカードやタグ若しくはラベルなどの型抜きされたプリンター用紙や厚紙等にカラープリントした後に、ラミネートフィルム7を貼り合わせると、ラミネートフィルムがカッターやはさみなどの利器を用いないと切れない。このため、カードやタグ或いはラベルなどが既に型抜きされているプリンター用紙にラミネートフィルムを貼り合わせた場合には、型抜きされたラベル・タグ・カード形状に合わせて再びカッターやはさみ等を用いなければならないと言う不具合がある。
【0008】本発明は、このような問題に着目してなされたものであり、被着体の形状に応じて容易にラミネート処理を可能とすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本願の請求項1の転写方法は、カード・タグ・ラベル等の型抜き部が予め型抜きされたシート材に、光透過性を有するラミネート層が形成された転写材を用いてラミネートすることを特徴とするものである。
【0010】また、請求項2の転写方法は、転写材に形成されたラミネート層が、前記型抜き部を利器を用いることなく分離する際に、前記型抜き部の輪郭に追従して凹凸なく滑らかに切れる性質を有するものであることを特徴とするものである。
【0011】更に、請求項3の転写材は、被着体に形成された予め型抜きされた部分を被覆するラミネート層が、基材フィルム上に積層され、前記ラミネート層が前記型抜きされた部分を利器を用いずに分離する際に前記型抜きされた部分の輪郭に追従して凹凸なく滑らかに切れる性質を有することを特徴とするものである。
【0012】この転写材を型抜き済みのラベルやタグ・カード等の紙或いはフィルム若しくは物体の表面に接触させてラミネートすると、利器を用いずに型抜き部分を分離した場合に、型抜き部の縁部に沿って凹凸なく滑らかに切り取ることができる。上記の転写材にラミネート層が透明であると、ラベルやタグ若しくはカードに描出された画像・文字等がラミネート層を通して見え、これらの画像・文字等を擦り傷や水或いは指の接触等の汚損から防止できる。
【0013】また、請求項4の転写材は、請求項3の転写材において、ラミネート層は、熱転写適性がある熱可塑性樹脂を含有する少なくとも1層からなることを特徴とするものである。
【0014】また、請求項5の転写材は、請求項3,4の何れかの転写材において、前記基材フィルムとラミネート層との間に剥離層を設けたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態にかかる転写材を図面に基づいて説明する。
「構成」図1は、本件実施の形態にかかる転写材としての熱転写ラミネートフィルムを用いてラベルをラミネートする方法を示す。
【0016】プリント用紙10は、図1(a)に示すように、剥離紙11,台紙12,粘着剤13とが貼り合わせられてなるものであり、台紙12にラベル15を形成するための切り抜き14が設けられている。プリント用紙10はカス上げする前にプリンターにより台紙12にインク層16が形成されている(図1(b)参照)。
【0017】プリンターによりインク層16を印字した後に、図1(c)に示すように、熱転写ラミネートフィルム17のラミネート層18をインク層16に接触させ、熱圧着する。これによって、ラミネート層18がインク層及び台紙12に接着される。この加熱圧着によって、図1(d)に示すように、ラミネート層18は台紙12側の接着力が大きいので、基材19を引き離すと、基材19からラミネート層18が剥離する。
【0018】基材19のフィルムを剥がした後には、ラベル15を切り込み14に沿って剥離紙11から引き上げると、ラミネート層18は膜厚の薄い熱可塑性樹脂からなり脆いために、ラミネート層18がラベル15の切り込みに沿って分離し、ラベル15がラミネート層18にコーティングされた状態で剥離されることとなる。
【0019】図2は、図1のプリント用紙10と転写方法が異なっている。図2(a)のプリント用紙10は、剥離紙11と、プリンターにて印字可能な台紙12とが、粘着剤13により貼り合わせられて形成されている。プリント用紙10には、台紙12の厚さと粘着剤13に至る切り込み14が設けられており、切り込み14によってラベル15の輪郭形状が形成されている。
【0020】図2(b)は、切り込み14により台紙12の不要部分が剥離・除去されており、剥離紙11上に剥離可能なラベル15が貼り付けられている。この状態で、プリンター等により印字をする場合には、図2(c)に示すように、ラベル15の台紙12のうえにインク層16を形成する。ラベル15にラミネートする場合には、図2(d)に示すように、台紙12の上に熱転写ラミネートフィルム17を載せて、加熱圧着する。熱転写ラミネートフィルム17は、基材19の上にラミネート層18が形成されたものであり、基材19の上から加熱圧着することによって、インク層16及び台紙12がラミネート層18によってラミネートされる。
【0021】次に、基材19を剥がすと、ラミネート層18はラベル15の輪郭形状にラベル15の上に残り、ラベル15以外の不要部分は基材19上に残る。結果として、ラベル15がラミネート層18にラミネートされた状態となる。
【0022】図3は、裏面に粘着剤等の形成されていない厚紙のプリンター用紙20を示す。このプリンター用紙20には、商品札・葉書等として利用可能なカード片21が複数個形成されており、カード片21は切り抜き線22によって区画されている。切り抜き線22にはカード片21を支持する繋ぎ目23が複数個形成されている。
【0023】図3,図4のプリンター用紙20には、プリンターにより模様24や画像25(文字・数字・記号でも良い)がプリント可能である。模様24や画像25のプリント済みのプリンター用紙20にラミネートを行う場合には、熱転写ラミネートフィルム17のラミネート層18をプリンター用紙20の模様24及び画像25の印字された面に搭載し、基材19側からプリンター用紙20側に加熱圧着する。この加熱圧着後に基材19をラミネート層18から剥離すると、プリンター用紙20のカード片21を覆う部分がラミネートされる。そして、切り抜き線22に沿ってプリンター用紙20からカード片21を摘み上げると、繋ぎ目23が切断され、ラミネートされたカード片21を得ることができる。
[熱転写ラミネートフィルム]次に、この熱転写ラミネートフィルム17について説明する。この熱転写ラミネートフィルム17は、基材19を構成するフィルムの上に、被着体であるラベル15に熱転写可能なラミネート層18が形成されている。
[基材]基材19は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、多層複合フィルムのいずれか少なくとも1の素材からなる。
【0024】耐熱性、転写適性、伸縮性、価格などの観点からすると、ポリエチレンテレフタレートフィルムが好適である。厚みは、10マイクロメートル乃至200マイクロメートルであり、最適値は15マイクロメートル乃至50マイクロメートルである。
【0025】作業性及び用途によって以下の品質を備えたフィルムも使用できる。例えば、帯電防止処理フィルム、表面マット化処理フィルム、エンボス処理フィルム、片面又は両面着色化及び印刷フィルムである。
[ラミネート層]基材19に形成されたラミネート層18は、熱転写適性のある熱可塑性樹脂からなるものであり、この熱可塑性樹脂は、ポリアミド、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、セルロース、アクリル酸エステル樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ワックス類、スチレンブタジエン共重合体の少なくとも1の素材又は複数の樹脂を含んだ配合からなる。
【0026】この熱可塑性樹脂に、顔料、紫外線吸収剤、消泡剤、はじき防止剤、分散剤、マット化剤、老化防止剤、滑剤の少なくともいずれかが添加されている。
【0027】顔料はブロッキング防止及び塗工性改善のために用いられる。顔料としては、各種クレー、合成シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等を挙げることができ、これらの1種或いは2種以上のものを、熱転写樹脂100部に対して1乃至100部添加する。最適値は3部乃至30部である。
【0028】紫外線吸収剤は、耐候性を向上させるためであり、ハイドロキノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等で1種又は2種以上用いられる。これらの紫外線吸収剤は、熱転写樹脂100部に対して1部乃至20部、最適値としては3部乃至8部添加する。
【0029】その他の添加剤、そのほか、配合の組合せに応じて消泡剤、はじき防止剤、分散剤、マット化剤、老化防止剤、滑剤等を適宜添加する。
[塗工方式]基材19にラミネート層18を形成する方法としては、バーコーター、グラビヤコーター、ブレードコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、コンマコーター、ダイコーター等の塗工方法を用い、塗布膜は5乃至40マイクロメートルの厚みを有するものとする。塗布膜の膜厚は7乃至20マイクロメートルが望ましい。また、乾燥温度は50度C乃至130度Cで行う。最適な乾燥温度は80度C乃至120度Cである。乾燥時間は15秒乃至120秒である。
[熱転写方法]被着体としては、インクジェット用紙、レーザービームプリンター用紙、各種カード用紙、ラベル用紙、タグ用紙、印刷物などである。
【0030】熱転写方法としては、熱転写温度は、基材フィルム層及び熱転写ラミネート層の物性によって異なるが、70度C乃至140度Cの範囲、好ましくは80度C乃至120度Cで転写するのが良い。転写するときはしわにならない程度の圧力を掛けると転写がスムーズになる。
【0031】例えば、レーザープリンター等によって印字する場合に、トナーを定着させる加熱圧着するローラを用いて、印字又は描画した後のプリンター用紙、各種カード用紙、ラベル用紙、タグ用紙、印刷物の印字面・描画面に、熱転写ラミネートフィルムのラミネート層を重ね合わせ、熱転写ラミネートフィルム側から加熱圧着するように、プリンターを構成すると、印字・描画と熱転写を容易に行うことができる。
【0032】勿論、この場合、プリンターの加熱圧着用のローラと加圧用のローラの間に、熱転写ラミネートフィルムと印字されたこれらのシートとを重ねて挿入可能な挿入通路(挿入口を含む)を設け、プリンターの制御装置であるマイクロコンピュータに熱転写モードを設け、プリンターに設けた熱転写モードの選択ボタンにより、この熱転写モードを選択し、熱転写ラミネートフィルムと印字・描画済みシートとを重ねて挿入通路に挿入したときに、加熱圧着用のローラを加熱しつつ加圧用のローラと共に回転させ得るようにプログラムを構成することによって、熱転写機能を有するプリンターを提供することができる。
[実施例1]次に実施例1を説明する。表1に示す配合物を、順次攪拌機で攪拌し、ダイコーターで38マイクロメートル厚の東レのルミラーフィルム(ポリエチレンテレフタレート)に塗布し、120度Cで1分間乾燥させ、厚さ10マイクロメートルの熱転写ラミネート層を設け、転写材を得た。
【0033】
【表1】
エチレン酢酸ビニル共重合体(AD−37P295J:東洋モートン社製)
100部ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤(ULS−1383MG:一方社油脂工業社製) 5部合成シリカ(ミズカシルP−78A:水澤化学社製) 15部この転写材を、ラベルの形に型抜きされた印字済みのスーパーファインタイプのインクジェット用紙の上にラミネート層を下にして重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で120度C、0.3m/分でラミネートさせ、その後に基材のルミラーフィルムを剥がして、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。この用紙を利器を用いず手で型抜きに沿ってちぎると、ラベルの形状に追従し、ラベル側のラミネート層の縁部は凹凸やヒゲのない滑らかなものとなった。
[実施例2]次に、表2に示す配合物を、順次攪拌機で攪拌し、メイヤーバーコーターで25マイクロメートル厚の東レのルミラーフィルム(ポリエチレンテレフタレート)に塗布し、120度Cで1分間乾燥させ、厚さ7マイクロメートルの転写材を得た。
【0034】
【表2】
エチレン酢酸ビニル共重合体(AD6:昭和高分子社製) 100部ベンゾフェノン系紫外線吸収剤(ULS−385MG:一方社油脂工業社製)
8部炭酸カルシウム (タマパールTP−123:奥多摩工業社製) 5部合成シリカ (ミズカシルP−50:水澤化学工業社製) 10部型抜きされたカードを有するフォト光沢タイプのインクジェット用紙の上にこの転写材をラミネート層を下にして重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で120度C、0.3m/分でラミネートさせ、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。この用紙を、抜き刃やはさみ或いはカッター等の利器を用いず手で型抜きに沿ってちぎると、カードの型抜き形状に追従し、カード側のラミネート層の縁部は凹凸やヒゲのない滑らかなものとなった。
【0035】[実施例3]次に、東レの25マイクロメートルのルミラーフィルムに剥離層として表3に示すシリコーンを、メイヤーバーで塗工して、120度Cにて1分間乾燥し、0.5マイクロメートルのシリコン剥離層を設ける。
【0036】
【表3】
剥離シリコーン(SD7226:東レダウコーニングシリコーン社製) 10部硬化剤(SRX212:東レダウコーニングシリコーン社製) 0.03部トルエン 30部さらにその上に表1の熱転写ラミネート層を塗工して120度Cにて1分間乾燥して厚さ10マイクロメートルの熱転写ラミネート層を設けた転写材を得た。
【0037】この転写材をタグの形に型抜きされた印字済みのスーパーファインタイプのインクジェット用紙の上にラミネート層を下にして重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で120度C、0.3m/分でラミネートさせ、その後にシリコーン剥離層付きの基材のルミラーフィルムを剥がして表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。この用紙を利器を用いず手でタグの輪郭に沿って分離すると、タグの形状に分離され、タグの表面のラミネート層の縁部は凹凸やヒゲのない滑らかなものとなった。
【0038】[実施例4]実施例4では、表4に示す配合物を、順次攪拌機で攪拌し、メイヤーバーコーターで25マイクロメートル厚の東レのルミラーフィルム(ポリエチレンテレフタレート)に塗布し、120度Cで1分間乾燥させ、厚さ7マイクロメートルの熱転写ラミネート層の上層を形成した。
【0039】更に、その上に厚さ10マイクロメートルの表1に示す熱転写ラミネート層の下層を設け、2層構成の転写材を得た。
【0040】
【表4】
紫外線吸収性アクリルエマルジョン(ULS1383MG:一方社油脂工業社製) 100部合成シリカ (ミズカシルP−78A:水澤化学社製) 30部この転写材を型抜きされたラベルを有する印字済みのスーパーファインタイプのインクジェット用紙の上にラミネート層を下にして重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で120度C、0.3m/分でラミネートさせ、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。その後に基材のルミラーフィルムを剥がして、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。
【0041】この用紙を、抜き刃やはさみ或いはカッター等の利器を用いず手で型抜きに沿ってちぎると、ラベルの型抜き形状に追従し、ラベル側のラミネート層の縁部は凹凸やヒゲのない滑らかなものとなった。
[実施例5]実施例5として、実施例3のシリコーン塗工フィルムに、実施例4の上層と下層の2層の熱転写ラミネート層を順次塗工して転写材を得た。この熱転写材をタグの形に型抜きされた印字済みのスーパーファインタイプのインクジェット用紙の上にラミネート層を下にして重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で120度C、0.3m/分でラミネートさせ、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。その後にシリコーン剥離層付きの基材のルミラーフィルムを剥がして、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。
【0042】この用紙を、抜き刃やはさみ或いはカッター等の利器を用いず手で型抜きに沿ってちぎると、ラベルの型抜き形状に追従し、ラベル側のラミネート層の縁部は凹凸やヒゲのない滑らかなものとなった。
[比較例1]ラベルの形に型抜きされた印字済みのスーパーファインタイプのインクジェット用紙の上にアイリスオーヤマ製専用ラミネートフィルムを重ね、熱ラミネーター(アイリスオーヤマ製)で同様にラミネートさせ、表面にラミネート付きのインクジェット用紙を得た。
【0043】この用紙を、手で型抜きしようとしたが、ラミネートフィルムが手でちぎれず、カードを分離できなかった。
[比較例2]剥離紙上にタック紙をラベルの形状に合わせてハーフカットされた市販品のプリンター用紙に印字し、上記のラベル形状の輪郭と合わせてハーフカットされた粘着剤付きのラミネートフィルムを貼り付けようとしたが、ずれてしまった。
【0044】また、粘着剤付きのラミネートフィルムをラベル形状に合わせたハーフカットする作業の分作業工数が増えた。
[比較例3]型抜きされていない印刷可能なタック紙に印字をし、市販の粘着剤付きのラミネートフィルムをタック紙表面の全面に貼り付け、ラミネートフィルムと一体になったタック紙をラベルの形に多量成形しようとしたところ、抜き刃と打ち抜き機が必要であった。はさみとカッターナイフでカードの形に切り取ったところ不揃いが生じた。
【0045】実施例1乃至実施例5のような熱転写ラミネートフィルム及び転写方法は、予め型抜きされたラベルやカード或いはタグなどにインクジェットプリンターで印字し、用紙の上にラミネートした後に型抜きに沿って分離すると、ラミネート層がラベルやカードの輪郭に合わせて切断されるため、従来のように、ラベルやカード或いはダグの形状に合わせて再度切り抜き等を入れる必要がない。
【0046】尚、実施例ではインクジェットプリンターで印字し、これを例示しているが、これに限定されず、熱転写プリンター、レーザービームプリンター、並びにドットプリンター等、感熱サーマルプリンターを除く様々な形式のプリンターが利用できる。
[物理物性]上記の熱転写ラミネートフィルムにおける「JIS K 7127」の引張破壊強さ(kgf/mm2)、「JIS K 7127」の引張破壊伸び(%)、「JIS K 7128」の引裂強度(kgf/mm)の好ましい値については、後述する。
【0047】このような引張物性を有する熱転写ラミネートフィルムは、熱転写樹脂の一例としてエチレン酢酸ビニル共重合体を100部に対し、上述のブロッキング防止及び塗工性改善のための顔料、及び耐候性を向上させる赤外線吸収剤を添加する。
【0048】顔料は、例えば、各種クレー、合成シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等であり、その1種或いは2種以上のものを1部乃至100部添加する。最適値は3部乃至30部である。
【0049】また、紫外線吸収剤は、ハイドロキノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤等であり、その1種又は2種以上を用い、熱転写樹脂100部に対して1部乃至20部、最適値としては3部乃至8部添加する。
【0050】このような熱転写ラミネートフィルムを用いて、粘着剤を有するラベルや粘着剤を有しないタグ(商札)・カードにラミネート層を形成する場合、これらのラベル・タグ・カードの輪郭形状に沿ってラミネート層が割れやヒゲなどのなく美麗に分離されるためには、次のような条件を選択するのが望ましい。
(1)ラミネート層の引張破壊強さは、0.5(kgf/mm2)乃至10(kgf/mm2)であり、その好適値は0.8(kgf/mm2)乃至2.0(kgf/mm2)である。
(2)引張破壊伸びの値は、10(%)乃至500(%)であり、好適値は50(%)乃至400(%)である。
(3)引裂強度は、3(kgf/mm)乃至50(kgf/mm)であり、その好適値は、4(kgf/mm)乃至20(kgf/mm)である。
(4)熱転写ラミネートフィルムの膜厚に関しては、(a)その塗工量は5(g/m2)乃至40(g/m2)であり、その好適値は、7(g/m2)乃至20(g/m2)である。(b)その膜厚は5(μm)乃至40(μm)であり、その好適値は、7(μm)乃至20(μm)である。
[用途]なお、この熱転写ラミネートフィルム17を用いれば、上記のプリンターに用いられるプリンター用紙の他にも、紙、プラスチックフィルム、及びそれらの印刷物、写真、布或いは粘着ラベルにもラミネート層を形成できる。
【0051】
【発明の効果】本発明にかかる転写材によれば、転写材を型抜き済みのラベルやタグその他の紙或いはプラスチックフィルム若しくは物体の表面に接触させて、所定の形状に加熱すると、必要なところのみをラミネートできる。
【0052】また、上記の転写材において、前記基材が透明なフィルムからなるものであると、ラミネート時に転写材を介して被転写物側の状態を観察できるので、必要なところのみをラミネートできる。
【出願人】 【識別番号】591186888
【氏名又は名称】トッパンレーベル株式会社
【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号
【識別番号】000230674
【氏名又は名称】日本加工製紙株式会社
【住所又は居所】東京都港区赤坂2丁目5番27号
【出願日】 平成14年5月28日(2002.5.28)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄 (外1名)
【公開番号】 特開2003−341295(P2003−341295A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2002−154588(P2002−154588)