| 【発明の名称】 |
グラデーション装飾具 |
| 【発明者】 |
【氏名】細川 幸子
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| 【要約】 |
【課題】複数回に渡る染色工程によって得られる細木の使用により、自在に濃淡を変化させる色調模様の実現化を可能とする新規な構造からなるグラデーション装飾具を提供する。
【解決手段】一番染めされた第一グループの細木21,21,……と、残された染料液に薄め液を補充して二番染めした第二グループの細木22,22,……と、再度薄め液を補充し三番染めした第三グループの細木23,23,……と、同様の染色を繰り返して四番染めした第四グループの細木24,24,……とを乾燥させ、各グループ中の適数本ずつの細木を、最も濃く染色された第一グループから、最も薄い最終グループまで色調の段階的模様状に配置して組み合わせ、所望形状に一体化してなるグラデーション装飾具1である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を所定量の染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に薄め液を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度薄め液を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。 【請求項2】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望する形状をなすよう一体化してなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。 【請求項3】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。 【請求項4】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、これら色調の段階的模様状に配置された細木間や、段階的模様状に配置された細木の端の所望適所に、他の水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して単一色調に染色、乾燥した細木の適数本を織り交ぜる如くして組み合わせ、さらに必要に応じて三色目以降の単一色調に染色、乾燥した細木の適数本を組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。 【請求項5】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる単色の細木を形成すると共に、他の単色の水溶性染料を用いて同様に三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、同様に次第に薄く染色されてなる他の単色の細木を形成した上、一方の単色に最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、これら色調の段階的模様状に配置された細木間や、段階的模様状に配置された細木の端の所望適所に、他の単色の細木を色調の段階的模様状に配置させた状態に織り交ぜる如くして組み合わせ、必要に応じて三色目以降の単色で同様に染色された細木を色調の段階的模様状とするよう織り交ぜて組み合せて、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。 【請求項6】 所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性染料の単色所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる単色の細木を形成すると共に、他の単色の水溶性染料を用いて同様の三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、同様に各グループ毎に次第に薄く染色されてなる他の単色の細木を形成し、さらに、色の最も薄くなった両染料液同士を混合した染料を用いて染色、乾燥させた他の一グループだけの細木を形成した上、一方の単色に最も濃く染色された第一グループの細木から、同色の最も薄い最終グループ中の細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、最も薄い最終グループの細木に対して、最後に両染料液同士を混合して染色した細木の複数個を隣接状に配置させた上、これら両染料液同士を混合して染色した細木に、他の単色で染色されたグループの最も薄いグループの細木から適数本ずつを隣接させていき、最終的に濃厚色のグループの細木の適数本となって色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してものとし、一方の単色が濃厚色から次第に薄くなっていって淡い混合色へと変化してから、今度は他方の単色が薄色から次第に濃厚色へと変化するようにしてなるものとしたことを特徴とするグラデーション装飾具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の目的】この発明は、複数個の細木を巧みに組み合わせて結合することによって製造された室内装飾品に関するものであり、特に、複数回に渡る段階的な染色工程を繰り返して次第に薄く着色していくようにした細木の濃淡を上手く組み合わせて様々な形の造型物を形成することにより、微妙な色の変化を伴う美しい色調模様の装飾具を実現可能とした新規な構造からなるグラデーション装飾具を提供しようとするものである。 【0002】 【従来の技術】木工技術によって製造される各種工芸品は、その多くが指物、立体彫、浮彫、透彫、挽物、木像嵌または曲物のように伝統的な製法によるものであり、硬さや色、木目等の自然木の素材をそのまま活かした工芸品とする外、その表面に漆による塗装、加飾を施してさらに着色による美しさと、被膜保護層による耐久性とを付与した装飾工芸品に仕上げるようにするかしたものが一般的であり、これら木工製品は、何れも確かに伝統的な美しさを兼ね備えたものとなってはいるものの、反面どれも画一的なものになってしまうという現象も否めなかった。 【0003】こうした漆による塗装に留まらず、近年では樹脂塗料の開発が進み多彩な色に塗装された工芸品や日用品が生産され、現代的な室内空間を装飾するのに好適な木工製品が数多く市販されているが、これら樹脂塗料による塗装は、木製品本来の肌質を隠蔽状に被覆して他の合成樹脂成型製品と略同様の質感となってしまい、さらに有色塗料は木目を隠し、また透明ニスによる塗装では、多彩に着色された製品を楽しむことができない等という欠点を有し、これまで木の質感や木目を楽しみながら、同時に着色による多彩な色の変化を鑑賞できるようにした木工品を提供することができなかった。 【0004】この発明は、以上のような木工品の状況を憂慮すると共に、かたや、有限の木材資源でありながら、一度の使用のために大量に生産、消費されてしまうだけの運命に止まる割り箸の、木質材としての価値に着目し、この割り箸に代表されるような定尺ものの細木を上手く組み合わせ、接合することによって多彩な木質素材による造型物となした上、色彩の変化を自在とし、しかも木肌の質感や木目をも十分に活かし切ったものとすることにより、木質材の有効活用にも役立つようにした木工品の実現化が図れないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構成からなるグラデーション装飾具を完成することに成功したものであり、以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構成を詳述していくこととする。 【0005】 【発明の構成】図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明に包含されるグラデーション装飾具は、基本的に次のような構成から成り立っている。即ち、所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を所定量の染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に薄め液を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度薄め液を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなる構成を要旨とするグラデーション装飾具である。 【0006】この基本的な構成からなるグラデーション装飾具を、より具体的な構成のものとして示すと、所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望する形状をなすよう一体化してなる構成からなるグラデーション装飾具ということができる。 【0007】そして、更に具体的には、所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる細木を形成した上、最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなるグラデーション装飾具となる。 【0008】そして、この発明のグラデーション装飾具には、所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる単色の細木を形成すると共に、他の単色の水溶性染料を用いて同様に三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、同様に次第に薄く染色されてなる他の単色の細木を形成した上、一方の単色に最も濃く染色された第一グループの細木から、最も薄い最終グループの細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、これら色調の段階的模様状に配置された細木間や、段階的模様状に配置された細木の端の所望適所に、他の単色の細木を色調の段階的模様状に配置させた状態に織り交ぜる如くして組み合わせ、必要に応じて三色目以降の単色で同様に染色された細木を色調の段階的模様状とするよう織り交ぜて組み合せて、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなる構成のグラデーション装飾具が包含されている。 【0009】また同様に、細木の所定個数ずつにグループ別けして、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性単色染料の所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充して、第二グループの細木を浸し二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸し三番染めを行うということを繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行い、乾燥させた各グループ中の複数個の細木と、外の単色の水溶性染料を用いて同様に三〜五番染め程度までを行い、乾燥させた各グループ中の複数個の細木とを、一方の単色に最も濃く染色された第一グループの細木から、同色の最も薄い最終グループの細木までの複数個ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、これら色調の段階的模様状に配置された細木間、または段階的模様状に配置された細木の端の所望適所に、外の単色で同様に染色された細木を色調の段階的模様状に配置させた状態に織り交ぜる如くして接合状態に組み合わせ、必要に応じて三色目以降の単色で同様に染色された細木を色調の段階的模様状とするよう織り交ぜて組み合せて、適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してなる構成としたグラデーション装飾具も含まれている。 【0010】さらに、同様に、所定本数ずつにグループ別けした細木の中、第一グループの細木を、所定量の水または湯に水溶性染料の単色所定量を添加した染料液中に浸して一番染めを行い、染色を終えた第一グループの細木を引き上げた後に残された染料液に水または湯を補充し、第二グループの細木を浸して二番染めを行い、染色を終えた第二グループの細木を引き上げた染料液に再度水または湯を補充し、第三グループの細木を浸して三番染めを行うという各グループ毎の染色を繰り返して少なくとも三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、第一グループから最終グループにかけて次第に薄く染色されてなる単色の細木を形成すると共に、他の単色の水溶性染料を用いて同様の三〜五番染め程度までを行って夫々乾燥させ、同様に各グループ毎に次第に薄く染色されてなる他の単色の細木を形成し、さらに、色の最も薄くなった両染料液同士を混合した染料を用いて染色、乾燥させた他の一グループだけの細木を形成した上、一方の単色に最も濃く染色された第一グループの細木から、同色の最も薄い最終グループ中の細木までの適数本ずつを色調の段階的模様状に配置させると共に、最も薄い最終グループの細木に対して、最後に両染料液同士を混合して染色した細木の複数個を隣接状に配置させた上、これら両染料液同士を混合して染色した細木に、他の単色で染色されたグループの最も薄いグループの細木から適数本ずつを隣接させていき、最終的に濃厚色のグループの細木の適数本となって色調の段階的模様状に配置された状態とするよう組み合わせ、夫々適宜結合構造によって所望形状をなすよう一体化してものとし、一方の単色が濃厚色から次第に薄くなっていって淡い混合色へと変化してから、今度は他方の単色が薄色から次第に濃厚色へと変化するようにしてなるものとした構成からなるグラデーション装飾具も包含される。 【0011】このグラデーション装飾具における色調の段階的模様には、各グループ毎に染色された細木の組合せ方により、殆ど無限に近い組合せ模様を実現可能にするものであり、例えば単色の細木の組合せでは、一方的な濃色から薄色へ、または薄色から濃色へと極めて整然と変化していくようにした最も基本的なものの外、濃色−薄色、やや濃色−やや薄色、それよりもやや濃色−それよりもやや薄色、……のように、濃色−薄色を繰り返しながら全体として濃色から薄色へ、またはその反対に変化するもの、それらの変化も、各グループの細木の本数を変えればまた別の変化になり、しかも、単に平面的に組み合わせるだけではなく、適宜角度で交差状にして立体的な組合せにしたり、平面的な組合せであっても重なり方に変化をつけたりする等、様々に趣向を凝らすことによって略無限の変化が可能になる。 【0012】さらには、単色ではなく、二色を用意して夫々の色についてグループ化したものを同様に染色して得られる細木を使用するものでは、前記単色によるものの組合せから得られる変化の外に、濃色−薄色−混合薄色−他薄色−他濃色となる色調の段階的模様状に配置させるようにして、第一色から第二色への変化を表現したグラデーション装飾具とすること等も可能になり、また、もう一色あるいはそれ以上の色を用意して三色あるいはそれ以上によるものでは、上記の変化に第三色以降への変化を連続的に表現した構成とすることも可能であり、その他、第一色の最も薄くなった染料液に、グループ染色毎に染料を漸次添加して行くことにより、濃色−薄色−混合薄色−混合濃色としたり、あるいは薄色−濃色−混合濃色−混合薄色とするよう色調の段階的模様状に変化するようにしたもの、さらに第三色目の染料を同様に漸次添加して、一色目から三色の混合色に至る色調の段階的模様状に変化するよう配置させたものとすることも可能となる等、その変化の全てを網羅することは殆ど不可能と言える程である。 【0013】細木は、浸漬する染料液の濃度に応じて染色され、グラデーション装飾具の色調の段階的模様の一色毎にグループ化して形成され、各グループ毎から適数本ずつを所定の段階的模様となるように配慮された組合せ方で互いに結合してしまうことにより、一体化された所望形状であって色調を段階的に変化させた模様を形成するための一構成部材として機能するものであり、染料液を浸透して着色可能となる素材を選択しなければならず、松、桧、白樺、杉等の木材や、竹片等を用いるのが望ましいが、段ボール紙製の短冊や多孔質の石、プラスチック片等によるものとして質感による変化も加えたものとすることも可能であり、また、それらの形状や寸法に制限を受けるものではなく、角棒状や丸棒状のものの外、四角片または板状のもの、ブロック状のもの等とすることも可能であり、このグラデーション装飾具専用のものとして形成したものの外、最も身近には、大量に生産される新品の割り箸あるいは回収、洗浄した使い古しの割り箸であったり、菜箸、柳箸、楊枝、マッチ棒、鉛筆、定規等といった各種木製既製品を利用または再利用することも可能である。 【0014】また、細木は、第一グループから少なくとも第三または第五グループ程度のものまでを順次、次第に薄くなる色調に染色されるようにしたものでなければならず、各グループ毎の細木の数と染料液の量とによって細木の染色濃度が決定され、したがって細木の数量が多ければ追加する薄め液の量が多くなって、1回の染色の度に多くの染料が細木に吸着される結果、色調の段階的変化も三回程度にしか染色できないものとなって少なくなり、他方、グループ毎の細木本数が200ないし250本程度(但し、細木として一般的な新品の割り箸の場合)あるいはそれ以下と比較的少なければ、それが四〜五回程度の色調の段階的変化が可能となる染色を実現することができる。 【0015】染料は、薄め液に適量を添加して均質化した上、この染料液にグループ毎の所定本数の細木をドブ浸け状とすることにより、染料が細木表面から浸透して複数本の細木を同時且つ同色に染色してしまうようにする機能を果たすものであり、その色素は、細木に容易に浸透、定着して所望する単色に着色するものとしなければならず、添加量の増減および薄め液の追加によって色の濃淡を自在に調整可能なものを選択すべきであり、一般に市販されている手芸用等の水溶性染料が最も適しているが、必ずしもそれに限定される訳ではなく、上記した機能を果たし得る各種素材のものを使用することができるは言うまでもない。 【0016】薄め液は、染料を溶液化して細木への浸透を促し、細木の染色を可能とすると共に、染料液に追加補充することによって染料の濃度を低下させて染色の濃度を薄く変化させてしまう、所謂溶媒液として機能するものであり、したがって、染料の種類によって最適なものの種類が決定されるものであり、各グループの細木が吸収することによって失われた染料液に溶媒液としての量を補うよう、各段階の染色段階において細木の引き上げ毎に追加補充しなければならず、例えば水溶性の染料を使用するとすれば、それは、水道水やその沸かし湯を使用することになる。 【0017】結合構造は、細木同士の接合部位を一体化して、全体が一個の所望する形状に結合、固定化されてしまうようにする機能を果たすものであり、細木同士にアリ溝や段継ぎ等を設けた嵌合構造や、特殊な接合金具や鋲、釘等を使用した接合構造、あるいは接着剤による接着構造、針金やテグス、各種糸等といった線材による結束構造等、公知の各種手段によるものとする外、例えば細木として新品の割り箸を採用するとすれば、予め施されている割目をやや開き気味の松葉状とし、互いにその開いた部分を嚼み合い状にして組み合わせ、互いの閉じようとする弾性力によって結合状にするものも包含されている。 【0018】これら細木の適宜結合手段によって形成する形状は、色や色調の異なる複数個の細木を色調の段階的模様状に配置すると共に、その色調の変化を模様として表現可能とするものであれば特に限定されるものではなく、彎曲面状のものを含む平板状のものから、矩形箱状や多角形筒状のもの、球状、椀状のもの、ハリネズミ状のものといった立体的なもの、あるいは暖簾や簾状、掛け軸状またはそれらの組合せ形状となるもの等、細木類を用いて製造可能なあらゆるものの形状のものとすることができる。以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述していくこととする。 【0019】 【実施例】図1の扇状グラデーション装飾具の平面図に示される事例は、細木としての割り箸を所定本数ずつにグループ別けして、各グループ毎に染料液中に浸して一番染めから、四番染めまでを行い乾燥させた後に、最も濃く染色された第一グループの割り箸から、最も薄い最終グループの割り箸まで色調の段階的模様状に配置された接合状態とするよう、二枚重ね状の扇型に組み合わせ、適宜結合構造によって一体化した基本的構成からなるこの発明に包含されるグラデーション装飾具における代表的な一実施例を示すものである。 【0020】細木である割り箸2,2,……の250本ずつを1グループとして、複数グループを準備しておき、5リットル程度の水または湯を入れた鍋を加熱しながら、ダイロン、コルダイット、だいちゃん(何れも商品名)等の染料の所望する色を必要量混ぜ入れ、染料によって指定されている分量の食塩を加えて色止めを行い、第一グループの250本の割り箸21,21,……を投入し、浮き上がる割り箸21,21,……を複数回に渡って染料液中に押して沈めるようにして、染料液が沸騰したら加熱を止めて施蓋し、30分から1時間毎に蓋をとって掻き混ぜながら、染料液を吸収した割り箸21,21,……が鍋底に沈んだ状態となるまで2〜3時間程度待ち、その後、染色された割り箸21,21,……を鍋中から取り出して乾燥させる。 【0021】第一グループの割り箸21,21,……を引き上げた後に残された染料液に、減少した分量に等しい2リットル程度の水または湯を追加してよく掻き混ぜて、加熱しながら第ニグループの250本の割り箸22,22,……を投入し、前記第一グループと同様に、複数回に渡って染料液中に押して沈めながら、染料液が沸騰したら加熱を止めて施蓋し、30分から1時間毎に蓋をとって混ぜ合わせ、割り箸22,22,……が染料液を吸収して鍋底に沈むまで2〜3時間程度待ち、その後割り箸22,22,……を取り出して乾燥させる。 【0022】第二グループの割り箸22,22,……を引き上げ、残された染料液に減少した分量に相当する分量の水または湯を追加すると、染料液は薄くなってしまうが、第ニグループの割り箸22,22,……までと同様に、第三グループの割り箸23,23,……、および第四グループの割り箸24,24,……も漸次染色を施し、引き上げて乾燥させる。 【0023】各グループを250本とすれば、第四〜第五グループまで染めることが可能であり、4〜5段階の色に染め分けることができる外、各グループを300本とした場合には、第三〜第四グループまで染めることが可能であり、3〜4段階の色調の変化を得ることとなる。 【0024】乾燥された第一グループから第四グループまでの各グループ中の複数本ずつの割り箸21,22,23,24,……を、最も濃厚色である第一グループの割り箸21,21,21から順次左側に、最終グループである第四グループの割り箸24,42までを色調の段階模様状とするよう扇型に配列させ、さらに、これら扇型に配列された割り箸2,2,……上に、一部を重ねるようにして最も濃厚色の第一グループの割り箸21,21,21から漸次右側に、最終グループの第四グループの割り箸24,42までを色調の逆向き段階模様状とするよう扇型に配列して、全体が銀杏の葉形状となるように組み合わせて、互いの接合部分を接着剤で一体に結合したものとなっている。 【0025】また、前述と同様の工程を5回に渡って繰り返すことによって第一グループから第5グループまで、5段階の色調に染め分けられた割り箸2,2,……の各グループ中の複数本ずつを組み合わせることにより、図2の壁掛け型のグラデーション装飾具の正面図、および図3の製作状態のグラデーション装飾具の正面図に示されるような壁掛け型の花器としたグラデーション装飾具1を製作することが可能である。 【0026】該グラデーション装飾具1は、底辺を上側に向けた二等辺三角形状の台紙3を有し、該底辺には一本の割り箸2を横架状に接着結合して、横架された割り箸2の中央直下に壁掛け孔を穿孔31を穿孔し、当該三角形状台紙3の二等辺状縁部上に、最も染色の濃厚な第一グループ中の複数本の割り箸21,21,21,……の一対毎の下端側がX型状に重ね合わせられ、全体をV型状の配置として接着剤で固定し、同様にV型状に組み合わせた割り箸21,21を、上側に僅かにずらしながら隙間無く重ねた状態に接着し、続いて第ニグループの割り箸22,22,……、第三グループの割り箸23,23,……、第四グループの割り箸24,24,……、第五グループの割り箸25,25,……と漸次上側に向かうに従ってV型の開き角度を広げるようにして重ね合わせて、接合部分を接着剤で結合して、全体を一体化した壁掛け花器状としたものである。 【0027】 【作用】以上のとおりの構成からなるこの発明のグラデーション装飾具1は、図1に示したように、扇状に配置された割り箸2,2,……の一部を重ねて、銀杏の葉形状に一体化した平面状のものとなっているので、背後にスタンドを配して立てかけたり、壁に掛けて色調の段階的な変化を観て楽しむことが可能である外、平置き状にして、花器や外の装飾品を中央に置き、室内を装飾するものとして使用すること等が可能である。 【0028】また、図2に示したもののように、壁掛け花器状に形成されたグラデーション装飾具1は、平面状の三角形状台紙3の裏面を壁面に接するようにして、壁掛け孔31を図示しない壁掛けフックに掛着すれば、上部開口よりフラワーアレンジメントや小さな植木鉢に植えこまれた草花等を装着して装飾したものとすることが可能であり、装着された草花と共に、細木としての第一グループから第五グループまでの割り箸21,22,23,24,25,……によって形成される段階的色調の変化を鑑賞することが可能である。 【0029】さらに、細木としての割り箸2,2,……は、日用品として廉価にて大量に入手することが可能であり、同一寸法の同一形状に統一されたものとなっている上、白木で色調も略同じものなので、同一グループのものが略同一色調に染色されるものとなり、染料液の濃度によって略忠実に染色されて、鑑賞に耐える色調を確保することが容易であり、しかもその加工仕上がり面の性質から、濃厚色の染料液によって染色された場合には、艶消し状の深みのある色合いに染色され、薄色の染料液によって染色された場合には、光沢のある表面となって木目を活かした艶やかな仕上がりとなり、室内照明によってさらに明度差による演出効果が得られるものとなる。 【0030】細木としての割り箸2は、両端の断面部分が染色されやすいという性質をもっており、薄い染料液によって染色する場合に、水が浸透してしまった割り箸2,2,……の染色状態が非常に確認し難いものとなってしまうが、このような場合に割り箸2の両端を目視で確認すれば、その染色状態を容易に判断することができ、染色作業を効率的に進めることが可能となる。 【0031】 【効果】以上のとおり、この発明のグラデーション装飾具によれば、所定数量毎にグループ別けされた細木に対して、第一グループに一番染め、第二グループに二番染めを施すようにして少なくとも三〜五番染め程度までを施すことにより、各グループ毎に染色濃度が次第に薄くなることから、単色による濃色から薄色への変化を極めて簡便、確実に実現可能にするものであり、したがって、こうして染色された各グループ毎の細木の中から、適宜複数本ずつを取り出して所望する組合せで組み立てていって色調の段階模様状に配置させたものとすることにより、様々な組合せで濃色から薄色へと次第に変化する多種多様のグラデーション模様からなる装飾具の実現化が可能となる上、染色され細木は、その表面がそのままの質感で露出状となるために、表面を隠蔽してしまう従前までの樹脂塗装とは全く異なり、特に薄色に染色された細木では、細木の肌質や木目模様等を鑑賞することできるものになる等、装飾効果において多くの秀れた特徴が得られるものである。 【0032】特に、実施例に説明したグラデーション装飾具1は、上記した特徴に加え、細木として割り箸2,2,……を用いると共に、水溶性の染料を使用したことにより、統一された形状の細木を製造する手間が省ける上、染色の過程で使用する薄め液に水か湯を使用することができるので、一番染めから四番または五番染めまでの複数回に渡る染色作業も、各染色作業毎に減少した量に相当する水または湯を追加補充することとなるので、染色作業を比較的簡単に行うことができ、しかも製作に要する経費を削減することができるものとなり、乾燥させた各色調毎の複数本ずつを濃色から薄色、または薄色から濃色へと漸次変化するよう配置された割り箸2,2,……の夫々が、木製の肌質をそのままに染色されているので、濃色の割り箸21,21,……程艶消し状となって色の深みが強調され、薄色の割り箸25,25程木肌の光沢感が強まり、染色の明暗の変化と共に、木肌の質感にも対照的な変化を与えたものとすることができる。 【0033】叙述の如く、この発明のグラデーション装飾具は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも極めて製造も容易であって、従前からの漆塗工芸品や合成樹脂塗装製品に比較し、遥かに経済的なものとすることができる上、染料液に薄め液を加えながら繰り返して使用するという作業だけで、段階的な色調を得るために染料の添加量を厳密に調整して色調整する作業を一切不要となることから、特別な熟練度もなくして作業効率を大幅に高めることができ、製造経費の削減と作業時間の短縮とを確実に達成可能にするものであり、デザイン性に秀れた斬新な商品が求められるインテリア業界にあっても高い評価がなされ、広範に渡って利用、普及していくものと予想される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】502168806 【氏名又は名称】細川 幸子
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| 【出願日】 |
平成14年5月10日(2002.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083437 【弁理士】 【氏名又は名称】佐々木 實
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| 【公開番号】 |
特開2003−326898(P2003−326898A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−136262(P2002−136262) |
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