| 【発明の名称】 |
画像彫刻方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】五十嵐 晃治 【住所又は居所】大阪府茨木市南春日丘5丁目8番4号 コムネット株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】繊細な画像に対する再現性が良く、且つインキの保持性が向上した画像彫刻方法を提供する。
【解決手段】石板22の上面に剥離紙24を介して合成樹脂シート23を全面に取付ける。合成樹脂シート23の上方から2値化データに基づく制御によってレーザ光線26を照射して、合成樹脂シート23及び剥離紙24に貫通孔27を形成する。次に合成樹脂シート23の上方から全面にサンドブラスト31を施して、貫通孔27に対向する位置の石板22の部分に、径に対してその深さが大きな彫刻孔34を形成する。次に合成樹脂シート23の上面にインキ36を全面に塗布して彫刻孔34内部にインキ36を充填する。インキ36が乾燥した後、合成樹脂シート23及び剥離紙24を除去すると、微細な彫刻孔34にインキ36が充填された状態が表れ、所望の画像が石板22に形成される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 写真画像等をグレイスケールで表すための2値化データに基づいて被彫刻体に画像を彫刻する画像彫刻方法であって、前記被彫刻体の一方面上に、これを被覆するように保護シートを形成する工程と、前記保護シートに、前記2値化データに基づいてレーザー光線を照射、非照射させて、前記保護シートの所定箇所に複数の貫通孔を形成する工程と、前記保護シートの全面にサンドブラスト処理を施して、前記貫通孔に対向する位置の前記被彫刻体の部分に彫刻孔を形成する工程とを備えた、画像彫刻方法。 【請求項2】 前記保護シートの上面にインキを塗布し、前記インキを少なく共前記彫刻孔に充填する工程と、前記保護シートを前記被彫刻体から除去する工程とを更に備えた、請求項1記載の画像彫刻方法。 【請求項3】 前記保護シートは、合成樹脂シートと剥離紙とからなる、請求項2記載の画像彫刻方法。 【請求項4】 前記2値化データは網点型データであり、前記被彫刻体は石板を含む、請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像彫刻方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は画像彫刻方法に関し、特にグレイスケールで表すための2値化データに基づいて被彫刻体に画像を彫刻する画像彫刻方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図3は従来の画像彫刻方法の概略工程を示した断面図である。 【0003】図を参照して、その(1)に示されているように、マスクとなるべき感光性樹脂板61の上面に写真フィルム62が取付けられる。写真フィルム62は、写真画像等をグレイスケールで表すための2値化データよりなる画像を撮影して得られたネガフィルムである。すなわち、写真フィルム62には、その2値化データに応じて透明部分64及び不透明部分65が所定の位置に形成されている。 【0004】この状態で写真フィルム62に対して紫外線による露光67を施す。照射された紫外線は写真フィルム62の透明部分64を通して感光性樹脂板61を感光させ、感光部分68を形成する。一方、写真フィルム62の不透明部分65の部分は露光67による紫外線が通過しないため、未感光の状態のまま残ることになる。 【0005】所定時間の露光67が終了すると、感光性樹脂板61から写真フィルム62を除去して感光性樹脂板61を所定の薬品で洗浄し、感光部分68を感光性樹脂板61から除去する。尚、この時感光部分68の下方部は未感光の部分として残存するため、感光性樹脂板61はその下面が連続することにより全体形状を保ち、感光性樹脂板61の移送に不都合はない。 【0006】次に、この様にして得られたマスク73を、図3の(2)に示されているように彫刻すべき石板22の上面にセットする。そしてこの状態でマスク73の上方からサンドブラスト70を施す。サンドブラスト70に用いられる微粒子71は、マスク73の欠損部74下部の残存部75を貫通させる必要があるため、その粒径は相対的に大きなものを使用する。微粒子71は高圧でマスク73に吹き付けられ、マスク73の残存部75を貫通させる。そして更に微粒子71の吹き付けを続けると、図3の(3)に示されているように、マスク73に形成された貫通孔77を通して石板22の上面に彫刻孔78が形成される。 【0007】次に、この状態でマスク73の上面全面にインキ36を塗布し、マスク73の貫通孔77及び石板22の彫刻孔78にインキ36を充填させる。 【0008】インキ36の塗布が終了しこれが乾燥すると、石板22からマスク73を除去する。すると図3の(4)に示されているように、石板22の上面に形成された彫刻孔78にインキ36が充填された状態が表れる。このインキ36はグレイスケールで表すための2値化データに対応するように表れることから、石板22の表面に所望の写真画像等が彫刻されて転写されることになる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の画像彫刻方法にあっては、写真感光によってマスクを形成するため感光性樹脂板61には洗浄工程が必要である。そのため洗浄場所から石板22の上面まで感光性樹脂板61を移送する必要があり、上述のように残存部75を残して欠損部74を形成する必要がある。そのため、マスクとして不要な残存部75を貫通させるために、サンドブラスト70は粒径が大きな微粒子71を使わねばならない。 【0010】その結果、欠損部74はこの微粒子71が通過するのに必要な最小限の径に設定する必要がある。従って欠損部74は相対的に大きな径となり、これによって石板22に形成される彫刻孔78の径も大きくなってしまい、階調を伴うような微細な画像データの再現には適していない。 【0011】又、石板22に形成される彫刻孔78はその径に対して相対的にその深さが小さいため、充填されたインキ36が石板22から脱落しやすい。 【0012】この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、繊細な画像に対する再現性が良く、且つインクの保持性が向上した画像彫刻方法を提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、写真画像等をグレイスケールで表すための2値化データに基づいて、被彫刻体に画像を彫刻する画像彫刻方法であって、彫刻体の一方面上に、これを被覆するように保護シートを形成する工程と、保護シートに、2値化データに基づいてレーザ光線を照射、非照射させて、保護シートの所定箇所に複数の貫通孔を形成する工程と、保護シートの全面にサンドブラスト処理を施して、貫通孔に対向する位置の被彫刻体の部分に彫刻孔を形成する工程とを備えたものである。 【0014】このように構成すると、保護シートには微細な貫通孔が形成されるため、サンドブラストに使用する粒子は粒径が小さなものとなる。 【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、保護シートの上面にインキを塗布し、インキを少なく共彫刻孔に充填する工程と、保護シートを被彫刻体から除去する工程とを更に備えたものである。 【0016】このように構成すると、その径に対して相対的に深い彫刻孔にインキが充填され、画像が明瞭に表れる。 【0017】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成において、保護シートは、合成樹脂シートと剥離紙とからなるものである。 【0018】このように構成すると、剥離紙は被彫刻体を保護すると共に合成樹脂シートの被彫刻体からの除去を容易にする。 【0019】請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、2値化データは網点型データであり、被彫刻体は石板を含むものである。 【0020】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発明は、サンドブラストに使用する粒子は粒径が小さなものとなるため、被彫刻体に形成された彫刻孔は小さな径で、且つその径に対して相対的に深くなる。そのため、繊細な画像の再現性が向上し被彫刻体の品質が向上する。 【0021】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、径に対して相対的に深い彫刻孔にインキが充填されるため、インキの保持性が高まり、被彫刻体の品質が向上する。 【0022】請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の効果に加えて、被彫刻体の品質が向上すると共に、使い勝手が向上する。 【0023】請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、画像の階調性の変化がより自然となり、又石板は撓みが少ないため、インキの保持性がより高まることになる。 【0024】 【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施の形態による画像彫刻装置の概略構成を示したブロック図である。 【0025】図を参照して、画像彫刻装置10は制御部12を中心として構成され、イメージスキャナ等の写真画像等から画像データを読み取るための画像読取部13と、画像読取部13によって読み込まれた画像データをグレイスケールで表すための2値化データに変換するための2値化処理部14と、2値化処理部14によって処理された2値化データを記憶する記憶部15と、記憶部15に記憶された2値化データに基づいてレーザ彫刻機(図示せず)を駆動するためのレーザ駆動部16とから構成されている。 【0026】そして制御部12は、後述するようなブラスト処理及びインキ塗布を行なうブラスト装置18及びインキ塗布装置20とも連携して使用するように構成することも可能である。 【0027】図2は図1で示した画像彫刻装置、ブラスト装置及びインキ塗布装置を用いて行う画像彫刻方法の概略工程を示した断面図である。 【0028】図を参照して、その(1)に示されているように、被彫刻体の1つである石板22の一方面上に、これを被覆するように和紙製の微弱糊付きの剥離紙24が貼りつけられ、更にその上にアクリル系の合成樹脂シート23が貼りつけられる。そして合成樹脂シート23の上方から2値化処理されたデータに基づいてレーザ光線26がオン、オフ制御され、照射、非照射を合成樹脂シート23の全面に対して行なう。 【0029】レーザ光線26が照射された位置にあっては、合成樹脂シート23及び剥離紙24が貫通されて複数の貫通孔27が形成されるとともに、貫通孔27に対向する位置の石板22の上面も若干凹み、凹み部28が形成される。この時貫通孔27は、レーザ光線26の照射によって形成されるため、極めて微細な径となる。 【0030】次に図2の(2)に示されているように、合成樹脂シート23の上方から合成樹脂シート23全面に対してサンドブラスト31を施す。この時サンドブラスト31に用いられる細微粒子32は、貫通孔27の微細な径に合わせたより細かな径のものが使用される。細微粒子32は高圧で合成樹脂シート23に対して吹き付けられるが、その粒子径の大きなものに比べてマスクに対する貫通力は大きなものではない。しかし、この実施の形態においてはマスクとなる合成樹脂シート23及び剥離紙24がすでに貫通されているため、貫通力の低下による不都合はない。 【0031】このようにしてサンドブラスト31を施すと、石板22の上面に形成された凹み部28は更に深く形成されることになり、径に対して相対的に深さの大きな彫刻孔34が貫通孔27に対向する位置に形成される。この時細微粒子32の粒子径が小さいため、サンドブラスト31による彫刻孔34の径を広げるように働く作用は小さなものとなる。 【0032】所定深さの彫刻孔34の形成が終了すると、この状態で図2の(3)に示されているように合成樹脂シート23の上面全面に例えば耐水耐候性を有するインキ36を塗布する。これによってインキ36は、石板22の上面に形成された彫刻孔34の内部に充填されることになる。 【0033】そしてインキ36の充填が終了しこれが乾燥した状態となると、剥離紙24とともに合成樹脂シート23を石板22から除去する。すると図2の(4)に示されているように、石板22の表面に形成された微細な彫刻孔34内に充填されたインキ36がその表面に表れることになる。これによって、写真画像等を石板22の表面に2値化データとして極めて微細に彫刻した画像として表すことが可能となる。 【0034】このように彫刻孔34はその径に比べて深さが大きいため、その内部に充填されたインキ36は石板22から容易に脱落することはなくその保持性が向上する。又、石板22は被彫刻体として撓み等がほとんど無いため、インキ36の保持性がより向上する。 【0035】尚、上記の実施の形態では、彫刻孔を形成後インキを塗布しているが、被彫刻体の材質等によってはインキを塗布せずに彫刻孔のみで転写画像を表すことも可能である。 【0036】又、上記の実施の形態では、合成樹脂シートを剥離紙の上に貼り付けているが、剥離紙は被彫刻体の表面を保護すると共に、合成樹脂シートの除去を容易にするために使用されるものである。したがって、こららの利点を考慮しない場合には、剥離紙を用いずに合成樹脂シートを直接被彫刻体の表面に貼りつけて使用することも可能である。 【0037】更に、上記の実施の形態では、被彫刻体として石板を使用しているが、これに代えて樹脂板、ガラス板等を用いても良い事は言うまでもない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500454404 【氏名又は名称】コムネット株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市淀川区西中島4丁目6番16号 新大阪NKビル4F
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| 【出願日】 |
平成14年1月17日(2002.1.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101409 【弁理士】 【氏名又は名称】葛西 泰二
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| 【公開番号】 |
特開2003−211898(P2003−211898A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−8495(P2002−8495) |
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