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【発明の名称】 文具スタンド
【発明者】 【氏名】南 和夫
【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内

【氏名】石崎 祐輔
【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内

【氏名】松崎 伸樹
【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内

【氏名】斎藤 未生子
【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内

【氏名】笹原 康司
【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内

【要約】 【課題】ペン等の文具を立てた姿勢で収納し得る文具スタンドにおいて、収納したペン先等の破損防止と、使用時及び組み立て時の良好な保形性とを同時に実現できるものを提供する。

【解決手段】ペン等の文具を立てた姿勢で収納し得る収納空間Asを有する文具スタンドAを、主として硬質素材からなり上方及び下方へ開口する上開口部5及び下開口部26を有する本体部2と、下開口部26に取り付けられ本体部2と共に収納空間Asを形成する底部1とから構成し、底部1のうち下開口部26を閉塞して取り付けられる被取付部位を主として硬質素材からなるものとする一方、底部1のうち上開口部25を通じて収納空間に収納された文具の下端と接触し得る部位を軟質素材からなるものとした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ペン等の文具を立てた姿勢で収納し得る収納空間を有するものであって、主として硬質素材からなり上方及び下方へ開口する上開口部及び下開口部を有する本体部と、前記下開口部に取り付けられ本体部と共に前記収納空間を形成する底部とを具備し、底部のうち前記下開口部を閉塞して取り付けられる被取付部位を主として硬質素材からなるものとする一方、底部のうち前記上開口部を通じて収納空間に収納された文具の下端と接触し得る部位を軟質素材からなるものとしていることを特徴とする文具スタンド。
【請求項2】底部を、前記被取付部位を有し硬質素材からなるベース体と、軟質素材からなりベース体に取り付けられて文具の下端と接触し得る接触部材とから構成している請求項1記載の文具スタンド。
【請求項3】ベース体に接触部材を着脱可能に取り付け得る接触部材取付部を形成している請求項2記載の文具スタンド。
【請求項4】ベース体の被取付部位に、上方へ突出し下開口部に対して下方から嵌合する嵌合突部を形成し、該嵌合突部の内側に接触部材取付部を形成している請求項2又は3記載の文具スタンド。
【請求項5】接触部材の上面を、平滑面又は非平滑面としている請求項2、3又は4記載の文具スタンド。
【請求項6】ベース部の底面に、軟質素材からなる接地部材を設けている請求項2、3、4又は5記載の文具スタンド。
【請求項7】本体部の一部に、当該部位における高さ寸法が他の部位における高さ寸法よりも低い低位部を設定している請求項1、2、3、4、5又は6記載の文具スタンド。
【請求項8】収納空間を複数に区画する仕切部材を具備し、本体部又は底部のうち少なくとも一方に仕切り部材を起立姿勢で保持する保持部を形成していることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の文具スタンド。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペン等に代表される文具を立てた状態に収納して使用される文具スタンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、机の天板上等で使用されるペン、ハサミ、ステープラ、定規、スティック状固形糊、メモパッド、フレキシブルディスク等の種々の文具を立てた状態で収納しておく文具スタンドが利用されている。
【0003】このような文具スタンドにおいて従来のものは、底部と、底部と共に文具を収納する収納空間を形成する本体部とによって筒状をなすものが一般的であり、底部及び本体部の全体を、金属や硬質樹脂素材から形成したもの、又は皮革や軟質樹脂素材から形成したものが通例である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、全体が硬質な素材から形成した文具スタンドは、例えばペン先やハサミの先端等が硬い底部と当たるために破損するおそれや、硬質で滑りやすい本体部を手に持って持ち運びすると手から滑落しやすいという不具合を有している。一方、全体が軟質な文具スタンドは、本体部が軟質であるので使用者の手からの滑り落ちやすさは軽減できるものの、保形性が低いために手で持つと容易に変形してしまうという不具合がある。これらに対して、収納空間に収納した文具の下端が接触する底部の全体を軟質素材から形成するとともに、保形性を確保するための底部以外の部位である本体部を硬質素材から形成し、文具スタンドを素材の硬さの異なる別部材から形成することも考えられるが、このようにすると、底部を本体部に取り付ける際に、底部の素材の柔軟さ故に取り付けにくさが生じるという問題が起こり得る。また、底部が柔軟な素材のみで形成されていると、底部の耐用年数が本体部と比較して短く、底部のみが先に損傷するというおそれもある。
【0005】そこで本発明は、硬質素材と軟質素材の適用箇所に工夫を凝らすことで、従来の文具スタンドにおける不具合を解消し、使い勝手の極めて優れた文具スタンドを提供することを主たる目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の文具スタンドは、ペン等の文具を立てた姿勢で収納し得る収納空間を有するものであって、主として硬質素材からなり上方及び下方へ開口する上開口部及び下開口部を有する本体部と、前記下開口部に取り付けられ本体部と共に前記収納空間を形成する底部とを具備し、底部のうち前記下開口部を閉塞して取り付けられる被取付部位を主として硬質素材からなるものとする一方、底部のうち前記上開口部を通じて収納空間に収納された文具の下端と接触し得る部位を軟質素材からなるものとしていることを特徴としている。
【0007】このような構成とすれば、収納空間に立てた文具の下端が底部のうち柔らかい素材の部分に当接するため、ペン先等の破損のおそれを解消することができる。一方、本体部は硬質であるので保形性に優れ、手で持った際の変形を有効に防止できる。そのうえ、底部においては本体部に取り付けられる部位である被取付部位を硬質素材からなるものとしていることから、本体部への取付時に底部の形状が崩れて取り付けにくくなるという不具合が生じず、組み立て時又は分解時の作業性を良好にすることも可能となる。底部全体が軟質素材からなるものと比較して、底部全体としての保形性にも優れるため、耐用年数も長いものとすることができる。
【0008】このような文具スタンドを簡便に構成するには、底部を、前記被取付部位を有し硬質素材からなるベース体と、軟質素材からなりベース体に取り付けられて文具の下端と接触し得る接触部材とからなるものとすることが好ましく、更にベース体に接触部材を着脱可能に取り付け得る接触部材取付部を形成すれば、ペン先やはさみの先等と接触して損傷を受けやすい接触部材のみの交換も容易となる。
【0009】簡素な構成での底部の本体部への取り付けを実現するとともに、底部全体の剛性及び耐久性を高めるには、ベース体の被取付部位に、上方へ突出し下開口部に対して下方から嵌合する嵌合突部を形成し、この嵌合突部の内側に接触部材取付部を形成するとよい。
【0010】また、このように接触部材をベース体とは別部材とすることによって、接触部材の上面を、平滑面又は非平滑面とするなどの多様化を図ることができ、その結果、使用態様に応じた接触面を有する文具スタンドを構成するとともに、文具スタンドのラインナップの充実とを図り得ることになる。
【0011】硬質なベース部によって机等の天板面へ損傷が生じないようにするためには、ベース部の底面に、軟質素材からなる接地部材を設けるとよい。
【0012】また、文具スタンドへの種々の長さを有する文具の出し入れが容易な構成としては、本体部の一部に、当該部位における高さ寸法が他の部位における高さ寸法よりも低い低位部を設定したものが挙げられる。すなわち、長手寸法の短い文具を本体部の高さが低い側に収納することで、短い文具を収納空間に埋没させることなく容易に出し入れすることができる。
【0013】さらに、収納空間内を適度に間仕切りすることで、底に収納される文具を容易に分類し得るようにするためには、収納空間を複数に区画する仕切部材を更に設け、本体部又は底部のうち少なくとも一方に仕切り部材を起立姿勢で保持する保持部を形成すると、使い勝手のさらなる向上を図ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0015】図1〜図6に示すこの実施形態は、机の天板上等に載置して使用される文具スタンドAであり、内部に設けた収納空間Asに入れたペンやハサミ、メモパッド、フレキシブルディスク等の各種文具(図示省略)を立てた状態で収納し得るようにしたものである。図1は、この文具スタンドAの全体を示す斜視図である。図2、図3及び図4は、それぞれ文具スタンドAの平面図、正面図、側面図であり、図5は図2を中央部で破断して示す断面図である。
【0016】具体的に説明すると、この文具スタンドAは、主として底部1と、周壁21を主体とする本体部2とから構成される。底部1は、硬質素材からなるベース体11と、軟質素材からなり文具の下端と直接接触する接触部材12とからなるものである。まず、ベース体11は、本体部2の周壁21の底面視形状に対応した平面視形状を有するものであり、本実施形態では硬質プラスチック素材を概略矩形板状に形成している。ベース体11の上面側においては、その周縁部に沿って前記周壁21の厚み分だけ内寄りの箇所が本体部2に取り付けられる被取付部位となり、その部位に、上方へ向けて突出する嵌合突部111を形成している。また、この嵌合突部111のさらに内側は、平面視矩形状に所定の深さで凹没させており、この凹没した部位を、接触部材12を配置するための接触部材取付部112としている。一方、接触部材12は、前記接触部材取付部112に対応した矩形状の平面視形状及び厚みを有する例えばラバー等の軟質素材からなる板状部材であり、接触部材取付部112に上方から挿入し配置することで、その表面12aが嵌合突部111の上面111aと略面一となるようにされている。本実施形態では、この接触部材12の表面12aを平滑にしている。
【0017】また、ベース体11の底面側における四隅には、机等の天板面と直接接触する接地部材13を設けている。この接地部材13は、前記接触部材12と同一又は異なる軟質な素材から形成した小部品であり、これをベース体11の底面よりも下方に突出させて設けるべく、ベース体11の四隅に接地部材13の形状に対応した取付孔113を形成し、この取付孔113に下方から接地部材13を挿入して配置するように構成している。すなわち、接地部材13を取付孔113に配置した状態では、ベース体11の底面が机等の天板面から浮上した位置に位置付けられることになる。なお、ベース体11の底面において、前記凹部113よりも更に内寄りの部位に、下方に向けて開放された矩形状の凹部114を形成しているが、本実施形態ではこの凹部114には他の部材を配置せず、開放させたままとしている。これは、文具スタンドAの軽量化及びデザイン上の観点からの構成であるが、この凹部114には、例えばラバー製の板状軟質部材を配置して前記接地部材13の代わりとしたり、マグネット板を配置して金属製天板等に吸着させることで文具スタンドAを天板上の所定位置に定着させるようにするなど、凹部114を本実施形態以外の目的及び用途としても利用することができる。
【0018】一方、本体部2は、概略矩形筒形をなすものであり、具体的には硬質な素材を一体に形成することによりそれぞれ起立姿勢で設けられる前壁22、後壁23、及び一対の側壁24からなり上方及び下方に開口する上開口部25、下開口部26を有する周壁21を主体として構成している。ここで周壁21の素材としては、例えば硬質な合成樹脂素材や金属板、木製板等を挙げることができるが、本実施形態では硬質合成樹脂を用いている。また、本実施形態の文具スタンドAは、いずれを前後左右としても使用できるものであるが、説明の便宜上、以下では周壁21のうち最も高さの低い部位を使用者から見て前方となるように配置した場合を想定して説明するものとする。周壁21の平面視形状は前記底部1に対応させてあり、各壁22、23、24の下端部により構成される下開口部26を底部1におけるベース体11の嵌合突部111に図5及び図5に示すように嵌め込むことによって、下開口部26をベース体11で下方から塞ぐように、底部1と本体部2とを相互に凹凸係合させて取り付けている。
【0019】前壁22の高さ寸法は後壁23よりも小さくし設定している。これら前壁22と後壁23とをつなぐ側壁24の上端部は、緩やかに湾曲し前壁22側から後壁側23へ漸次高くなる形状に形成し、前壁22及び後壁23の上端部を連続させている。そして、最も高さの低い前壁22側を低位部2xとしている。このような構成により、文具スタンドAは、周壁21の上端部を上方に開放させた上開口部25が形成されることになる。
【0020】さらに、周壁21の内側には、前後一対左右一対の内側に向けて突出させた合計4つの突条271からなる保持部27を、前後方向に複数形成しており、いずれかの保持部27に、矩形板状をなし周壁21の内法幅寸法すなわち側壁24間の内面間距離に略等しい仕切部材28を上方より挿入して配置することができるようにしている。なお、仕切部材28の厚み寸法は、前後の突条271間の距離に略等しく設定してある。
【0021】以上のような構成からなるこの文具スタンドAは、上方に開口する上開口部25からペン等の文具を収納空間Asに立てた姿勢で収納することで、文具を机上で整理しておくことができる。その際、ペン先等の文具の下端は底部1における柔らかい接触部材12の上面に当たるため、損傷の防止を図ることができる。また、硬い周壁21を主体とする本体部2は保形性に優れたものであるため、使用者が本体部A2を持ち上げても容易に変形することがない。また、底部1の本体部2と係合するベース体11は、特に下開口部26と嵌合する嵌合突部111を含めて硬質素材から形成したものであるので、この底部1を本体部2に取り付ける際に、底部2全体が撓むなどの変形が生じて取り付けにくくなるような不具合をなくすことができる。このように、底部1と本体部2とは簡単な凹凸係合により組み立てたものであるため、例えば底部1又は本体部2の色彩や模様等を変更することで、需用者のニーズに対応した色彩や模様を有する多様なラインナップの文具スタンドAを提供することができるため、購買訴求力の高い商品構成とすることが容易である。
【0022】特に、底部1は、別部材であるベース体11と接触部材12とを主体としてなるものであり、接触部材12をベース体11に形成した接触部材取付部112に着脱可能に配置するようにしているため、文具の先端等で接触部材12が破損した場合には、その接触部材12のみを簡単に交換することができる。このように、接触部材12をベース体11とは別部材としていることから、本実施形態では接触部材12の表面12aを平滑面としているが、例えば図7及び図8に示す変形例のように、接触部材120の表面120aを、幅方向に延びる複数の溝120bが長手方向に連続的に形成された非平滑面とすることも容易である。すなわち、この変形例のような表面形状に限らずとも、種々の表面形態の接触部材を用途や目的に応じて適宜変更することができることになる。
【0023】また、底部1のベース体11自体は硬質素材から形成されているが、その底面に軟質素材からなる接地部材13を設け、この接地部材13が天板等と直接接触するようにしているので、硬質なベース体11で天板面を傷つけることも有効に防止することができる。なお、接地部材13がゴム製等の部品であれば、天板面との摩擦抵抗が大きくなり、天板上にこの文具スタンドAを安定設置できることにもなる。
【0024】さらに、収納空間Asを複数に区画してさらなる文具の整理を図りたい場合には、適宜の保持部27に仕切部材28を起立姿勢で挿入することにより、収納空間Asを二つ以上の空間に間仕切りすることができる。特に、前壁22側に形成した低位部2xには、例えばメモパッド等の背丈の低い文具を立てておき、複数に区画した収納空間Asに対して後壁23側に向けて背丈の低い文具から順に立てるようにすると、文具の出し入れが便利である。
【0025】なお、本発明は上述した実施形態又はその変形例に限られるものではない。例えば硬質素材からなる本体部に、部分的に溝や突起を形成したり軟質素材を設けるなどの変更をすれば、その部位における摩擦抵抗が大きくなり、使用者が手で持った際に文具スタンドが滑り落ちにくいようにすることができる。また、底部を軟質素材と硬質素材の一体成形品としたり、本体部や底部の形状、あるいはその他の各部の具体的構成を変更するなど、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、以上に詳述したように、収納空間に立てた姿勢で入れたペン先等の文具の先端は、底部のうち軟質素材からなる部位によって保護することができる一方、本体部の下開口部に取り付けられる底部における非取付部位を保形性の高い硬質素材からなるものとしたので、底部の本体部への取付時に底部自体が変形することがなく容易な取り付けを実現することができる。また、本体部も硬質素材を主体とするものであるため、文具スタンドを手で持ったときに変形することがない。したがって、文具スタンド全体としての保形性を十分なものとするとともに、文具スタンド自体とそれに収納される文具の両方の破損や劣化を防止でき、これらを長期に亘って使用することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市東成区大今里南6丁目1番1号
【出願日】 平成14年5月30日(2002.5.30)
【代理人】 【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博 (外1名)
【公開番号】 特開2003−341293(P2003−341293A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2002−157524(P2002−157524)