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【発明の名称】 絵画の構図作成具
【発明者】 【氏名】中田 勝雄

【要約】 【課題】きわめて簡単に、またどのような形状、寸法の絵画用紙であっても、画家のイメージ通りの構図を描くことができる。

【解決手段】絵画用紙aの各辺に沿って配置することができる複数本の構図作成部材2と、前記構図作成部材2に着脱可能に止着できる鋲材3と、前記構図作成部材2に止着する鋲材3間に渡す線材4とからなり、前記構図作成部材2は、基板材21と、前記基板材21の表面に設けた鋲材3の止着材22とを有し、前記構図作成部材2を絵画用紙の各辺に臨ませて構図作成枠部5を組み立て、前記止着材22に打ち込む鋲材3の間に前記線材4を掛け渡し、前記線材4に沿って絵画用紙に絵画用の構図を形成するようにした。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 絵画用紙の各辺に沿って配置することができる複数本の構図作成部材と、前記構図作成部材に着脱可能に止着できる鋲材と、前記構図作成部材に止着する鋲材間に渡す線材とからなり、前記構図作成部材は、基板材と、前記基板材の表面に設けた鋲材の止着材とを有し、前記構図作成部材を絵画用紙の各辺に臨ませて構図作成枠部を形成し、前記止着材に打ち込む鋲材の間に前記線材を掛け渡し、前記線材に沿って絵画用紙に絵画用の構図を形成するようにしたことを特徴とする絵画の構図作成具。
【請求項2】 前記構図作成部材は4本で、構図作成部材の端縁が隣接する構図作成部材の側縁に沿って摺動可能で、前記構図作成枠部の寸法を自由に設定できる請求項1に記載の絵画の構図作成具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絵画を描く前に、キャンバスに形成する構図を作成するための絵画の構図作成具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、キャンバスに絵画を描く場合、先ず下図として構図を作成し、その構図を基にして風景画、人物画等を遠近感を持たせながら描く。したがって、この構図は、絵画の中心線、輪郭線、遠近感の描写用線などとして機能することになり、絵画の形態を決定する重要な要素である。前記構図をキャンバス表面に形成する場合、従来は例えば特開2001−235301号公報に記載の構図器が知られている。前記従来の構図器は、一対の対向する第1部材と、一対の対向する第2部材とをピンにより結合して平行な四辺形リンクを構成し、第1部材間に、第2部材に平行な複数の線状体を取り付けた構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構図器では、直線状で平行な構図しか作成できないし、例えば遠方から手前に向かい次第に幅広になって大きな遠近感を描写する構図を作成することができない。また、四辺形のリンク機構は、前後、左右の幅が一定であるから、号数が相違するキャンバスには使用することができない。したがって、本発明は、どのような方向の線であってもきわめて簡単に、しかも画家のイメージとおりに構図を形成することができる構図作成具を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明の絵画の構図作成具は、絵画用紙の各辺に沿って配置することができる複数本の構図作成部材と、前記構図作成部材に着脱可能に止着できる鋲材と、前記構図作成部材に止着する鋲材間に渡す線材とからなり、前記構図作成部材は、基板材と、前記基板材の表面に設けた鋲材の止着材とを有し、前記構図作成部材を絵画用紙の各辺に臨ませて構図作成枠部を形成し、前記止着材に打ち込む鋲材の間に前記線材を掛け渡し、前記線材に沿って絵画用紙に絵画用の構図を形成するようにしたことを特徴とする。
【0005】また、本願の請求項2に記載された発明は、前記構図作成部材は4本で、構図作成部材の端縁が隣接する構図作成部材の側縁に沿って摺動可能で、前記構図作成枠部の寸法を自由に設定できる構成である。
【0006】
【発明の実施の形態】以下に本発明を図面に示す実施の態様に基づいて説明する。図1は本発明の構図作成具の第1実施例を示す一部を断面とした分解斜視図、図2は同上の平面図、図3は同上の縦断面図、図4は本発明の第2実施例を示す一部の斜視図、図5は同上の縦断面図である。
【0007】本発明の絵画の構図作成具1は、複数本の構図作成部材2と、前記構図作成部材2に着脱可能に止着する複数の鋲材3と、各構図作成部材2に止着する前記鋲材3間に掛け渡す線材4とからなるものである。
【0008】前記構図作成部材2は、キャンバス等の絵画用紙aの辺bの表面に沿うようにして配置することができる長尺材で、薄板状の基板材21の上面に、外側の一側縁に沿って止着材22を設けた構成である。したがって、前記基板材21の内側の他方の側縁部分には、前記止着材22を設けていない受け部23が形成される。
【0009】そして、前記基板材21の一端部は前記止着材22の端部から延長する基板材延長部24を有し、また前記基板材21の他端部においては、止着材22の端部が延長する止着材延長部25を有する。したがって、前記構図作成部材2の各端部には、基板材延長部24と止着材延長部25とを有し、前記止着材延長部25は、受け部23の短手幅と同一の長さである。
【0010】前記止着材22は、角柱状で鋲材3が刺さる硬度を有する樹脂、木質などからなる基部221の上面及び背面に、鋲材3を刺し通すことができるコルク、軟質樹脂などからなる保護層222を形成し、前記受け部23に向かう正面には縦断面L字状のガイド溝223を形成するとともに、前記止着材延長部25の端部に、前記ガイド溝223と同一断面の鉤状係合部224を突設する。
【0011】前記鋲材3は、針部31の上端に頭部32を設けた構成で、前記構図作成部材2において、保護層222から基部221に打ち込んで止着することができる。したがって、保護層222は、鋲材3を抜いたときに針部31の針穴が潰れるので跡が残らない。また、基部221は、鋲材3を強固に支持して外れたり倒れるのを防止することができる。
【0012】前記線材4は、合成繊維材、天然繊維材、細い金属線などからなる屈曲可能な線状で、構図作成部材2に止着する鋲材3に巻き付けたり結束して止着し、各構図作成部材2間に掛け渡すことができる。
【0013】本発明の構図作成具1の第1実施例は前記した構成であって、複数本の構図作成部材2と、複数の鋲材3及び複数本の線材4を1つのセットとして使用に供するようにする。
【0014】例えば、4本の構図作成部材2と、複数の鋲材3及び複数本の線材4とにより構図作成具1として使用する場合、図1、2で示すように、4本の構図作成部材2を矩形枠状に配置し、構図作成部材2の端部に設けてある鉤状係合部224を、直角に隣り合う他の構図作成部材2のガイド溝223に移動可能に嵌合して、構図作成枠部5を組み立てる。
【0015】したがって、一方の構図作成部材2は、隣り合う他の構図作成部材2に対して直角状に配置され、しかも長さ方向に沿って移動可能であるから、4本の構図作成部材2により構成される構図作成枠部5は、対向する2つの辺の長さを自由に設定することができる。そして、ガイド溝223と鉤状係合部224とは、L字状に係合しているので、互いに外れたり離脱することがなく、各構図作成部材2を移動しても矩形枠の状態を維持している。尚、各基板材21の端縁部211は、止着材延長部25によって隣り合う他の構図作成部材2の受け部23の内縁に当接するので、各構図作成部材2の受け部23が重なることがない。
【0016】上記のようにして構図作成枠部5を組み立てたら、前記構図作成枠部5の内部にキャンバス等の絵画用紙aを嵌め込み、各構図作成部材2の受け部23に載置する。そして、必要であれば、さらに各構図作成部材2を移動させ、絵画用紙aの側縁に構図作成部材2の内縁を当接させる。したがって、絵画用紙aは各構図作成部材2の受け部23で受け止められるので、安定するばかりでなく、構図が描きやすくなる。
【0017】上記のようにして、絵画用紙aの各辺に構図作成部材2を配置したら、各構図作成部材2の所望の位置に、上面から若しくは外面から鋲材3を打ち込み、図2若しくは図3で示すように対向する、または隣り合う構図作成部材2の鋲材3間に線材4を掛け渡して端部を止着し、前記線材4を絵画用紙aの表面に位置させる。
【0018】したがって、線材4に沿って鉛筆などでなぞると、絵画用紙aの表面に所望の構図を描くことができるので、イメージ通りの構図を作成したら各線材4を外すとともに各構図作成部材2を絵画用紙aから外して、絵画用紙aの表面に絵画を描けばよい。
【0019】尚、前記説明において、絵画用紙aを構図作成枠部5の内部に嵌め付ける状態を示している。しかし、所定の寸法に設定した構図作成枠部5を絵画用紙aの上面に載置して鋲材3を打ち、線材4を掛け渡して構図を作成してもよい。
【0020】図4、5に示す本発明の第2実施例は、基板材21と止着材22との間に適宜の間隔でスペーサ6を設けて間隙部7を形成した構成で、またガイド溝223と鉤状係合部224とはL字状ではなくて単なる溝状、若しくは突出状である。その他の構成は前記第1実施例と同一の構成であるから、構成の具体的説明は省略する。
【0021】上記第2実施例によれば、構図作成枠部5を組み立てたら絵画用紙aの上面に載置し、図5で示すようにコ字状の固定具8を前記間隙部7と絵画用紙aとの間に嵌め付け、固定具8の下面からボルト杆9を締め付けて絵画用紙aと構図作成枠部5とを固定する。
【0022】したがって、構図作成枠部5と絵画用紙aとを強固に固定できるので、構図を描く場合に著しく安定するし、また簡単に構図作成枠部5と絵画用紙aとを設定、分離することができる。
【0023】以上本発明を図面の実施例に基づいて説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の構成を変更しない限りどのようにでも実施することができる。例えば、構図作成部材2を3本、若しくは5本使用して、三角形状、若しくは五角形状の構図作成枠部5を構成することもできる。この場合、構図作成部材2の内面に当接する他の構図枠部材2の端面の角度を、三角枠状にまたは五角枠状に設定すればよい。また、キャンバスが大きくて構図作成部材が短尺な場合、複数本の構図作成部材を連続させて使用することもできる。
【0024】
【発明の効果】以上要するに、本発明は、絵画用紙の各辺に沿って配置することができる複数本の構図作成部材と、前記構図作成部材に着脱可能に止着できる鋲材と、前記構図作成部材に止着する鋲材間に渡す線材とからなり、前記構図作成部材は、基板材と、前記基板材の表面に設けた鋲材の止着材とを有し、前記構図作成部材を絵画用紙の各辺に臨ませて構図作成枠部を形成し、前記止着材に打ち込む鋲材の間に前記線材を掛け渡し、前記線材に沿って絵画用紙に絵画用の構図を形成するようにしたことを特徴とする。
【0025】したがって、キャンバスの表面に、描きたい絵画の構図を簡単に、しかも画家のイメージ通りに作成することができるので、作成される絵画も充分に納得できる形態となる。そして、構図作成具を構成する複数本の構図作成部材は、棒状であって簡単に組み立てたり分離でき、しかも持ち運びが容易であるから、特に屋外での絵画作成に有効に使用することができる。そして、各構図作成部材の止着材に鋲材を打ち込んで線材を掛け渡すだけであり、また鋲材は前記止着材のどのような位置にでも打ち込むことができるので、あらゆる方向の構図を簡単に描くことができ、絵画の下地として有効なものとなる。
【0026】さらに、構図作成部材は4本で、構図作成部材の端縁が隣接する構図作成部材の側縁に沿って摺動可能で、前記構図作成枠部の寸法を自由に設定できるので、どのような大きさの絵画用紙にでも使用することができ、実用的価値の高いものとなる。
【出願人】 【識別番号】502054406
【氏名又は名称】中田 勝雄
【出願日】 平成14年2月14日(2002.2.14)
【代理人】 【識別番号】100082669
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 賢三 (外2名)
【公開番号】 特開2003−237296(P2003−237296A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−36362(P2002−36362)