| 【発明の名称】 |
筆記板用イレーザー |
| 【発明者】 |
【氏名】福尾 英敏 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番20号 株式会社サクラクレパス内
【氏名】山鳥 真紀子 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番20号 株式会社サクラクレパス内
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| 【要約】 |
【課題】未乾燥の筆跡を、インキを展延させることなく少ない消去回数で拭き取ることができる筆記板用イレーザーを提供する。
【解決手段】連続気泡のような外部に通じた孔を有する発泡体であって、好ましくは親水性である発泡体(11)を消去用部材として用い、これを例えばパッド(12a)表面に取り付けてケース(12b)内に収容することにより筆記板用イレーザー(10)を構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 外部に通じた孔を有する発泡体を消去用部材として有する筆記板用イレーザー。 【請求項2】 発泡体が連続気泡を有する発泡体である請求項1に記載の筆記板用イレーザー。 【請求項3】 発泡体が親水性発泡体である請求項1または請求項2に記載の筆記板用イレーザー。 【請求項4】 発泡体がポリウレタンフォームまたはメラミンフォームである請求項1〜3のいずれか1項に記載の筆記板用イレーザー。 【請求項5】 発泡体の気泡数が25個/25mm以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の筆記板用イレーザー。 【請求項6】 ホワイトボードに筆記された筆跡を消去するためのものである請求項1〜5のいずれか1項に記載の筆記板用イレーザー。 【請求項7】 水性消去性マーキングペンの筆跡を消去するためのものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の筆記板用イレーザー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、インキ不浸透性の筆記面を有する筆記板(特にホワイトボード)にマーキングペンで筆記された文字および図形等である筆跡を消去する筆記板用イレーザーに関し、特に水性消去性マーキングペンで筆記板に筆記された筆跡を消去する筆記板用イレーザーに関する。 【0002】 【従来の技術】インキ不浸透性の筆記面を有する筆記板、特にホワイトボードの普及に伴い、かかる筆記板への筆記に適した種々のマーキングペン用インキ組成物が開発されている。さらに、インキ不浸透性の筆記面に筆記された筆跡を消去する、筆記板用イレーザー(単に「イレーザー」とも呼ぶ)についても種々の改良が試みられている。以下に、従来の筆記板用イレーザーを、ホワイトボードに筆記された筆跡を消去するためのホワイトボードイレーザーを例に挙げて説明する。 【0003】汎用されているホワイトボードイレーザーは、一般に、筆跡を拭き取る部材であって筆跡を擦る消去面を提供する消去用部材と、消去用部材を固定するとともに把持部として作用する固定部材とから成る。消去用部材は、例えば、不織布またはパイル織物のようなシート状部材である。このようなホワイトボードイレーザーは、消去面が汚れるにつれて筆跡を消去しにくくなり、ある程度消去面が汚れたときに、新しいイレーザーと取り替えられる。消去用部材がシート状部材である場合、ホワイトボードイレーザーは、消去用部材を固定部材に着脱自在に取り付けた構成とすることができる。そのようなイレーザーにおいて、消去用部材は消耗部材であって消去面が汚れたときに交換され、固定部材は繰り返し使用される。あるいは、シート状の消去用部材を複数枚積層し、消去面が汚れたときに、1枚ずつ剥がして使用するホワイトボードイレーザーも市販されている。いずれの態様のホワイトボードイレーザーにおいても、その拭き取り性能は、消去用部材によって決定される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ホワイトボードイレーザーには種々の性能が要求される。その1つとして、より少ない消去回数(筆跡を擦る回数)で筆記直後の筆跡を消し取ることが挙げられる。 【0005】筆記直後の筆跡(即ち、ホワイトボード上のインキ)は溶剤を含み、乾燥していない状態にある。そのため、これをイレーザーで擦ると、インキがイレーザーによってホワイトボード上で展延され、筆跡が完全に消去されないことがある。このことは、水性消去性マーキングペンで筆記した筆跡について、特に顕著に認められる。水性消去性マーキングペンは、主たる溶剤として水を含む水性インキがペン先から筆記面に供給される筆記具である。水性消去性マーキングペンでホワイトボードに筆記された筆跡は、イレーザーで擦ることによって消され得る性質、即ち消去性を有する。水性インキは、有機溶媒を主たる溶剤として含む油性インキと比較して、溶剤(水)が蒸発しにくく、乾燥しにくい。そのため、水性消去性マーキングペンの筆記直後の筆跡はイレーザーで擦られても展延されるだけであって、消去されにくい。 【0006】水性消去性マーキングペンのインキは、主たる溶剤としての水以外に、例えば、着色剤、造膜性樹脂および剥離剤を含む組成物であり、有機溶媒を多量に含まない。そのため、水性消去性マーキングペンは、使用中の臭気が油性消去性マーキングペンのそれと比較して少ない等の利点を有する。かかる利点により、水性消去性マーキングペンは今後さらに普及すると予想される。しかし、上述のとおり、水性消去性マーキングペンは、その消去性が油性消去性マーキングペンのそれよりも劣るために使い勝手が悪いという不都合を有する。このことは、水性消去性マーキングペンが敬遠される一因となっている。かかる不都合を回避するために、筆記直後でも消去しやすい水性インキの開発がすすめられているものの、水性インキについて、油性インキと同等の消去性を確保することは未だ実現されていない。 【0007】本発明者らは水性インキそのものの消去性を向上させることが困難である実情に鑑み、イレーザーの構成を水性消去性マーキングペンによる筆跡の消去に適したものとすることによって、水性消去性マーキングペンの不都合を解消すべく検討を重ねた。その結果、外部に通じた孔を有する発泡体が消去用部材として有用であることを見出し、さらに、吸水速度の大きい親水性発泡体で水性消去性マーキングペンの筆跡を良好に消去できることを見出し、本発明を案出するに至った。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明の筆記板用イレーザーは、外部に通じた気泡を有する発泡体を消去用部材として有することを特徴とする。外部に通じた気泡は、外部の大気と連なっている気泡である。そのような気泡を有する発泡体としては、1)連続気泡を有する発泡体、および2)独立気泡を有し、切断によって表面の独立気泡が外部の大気と連なっている発泡体がある。外部に通じた気泡を有する発泡体は、連続気泡および独立気泡の両方を含むものであってよい。 【0009】消去用部材が発泡体であるために、本発明の筆記板用イレーザーの消去面は、不連続であって凹凸を有する構造となる。かかる構造は筆記板上の筆跡(インキ)を掻き取るのに適している。また、掻き取られたインキは気泡内に保持される。即ち、発泡体は優れたインキの掻き取り性およびインキ保持性を示し、したがって、これを消去部材として有するイレーザーは筆跡を良好に消去し得る。発泡体はまた、洗って再利用することができるので、本発明のイレーザーは繰り返しの使用に適している。 【0010】発泡体は、連続気泡を有する発泡体であることが好ましい。連続気泡を有する発泡体は、外部に通じた気泡が発泡体の内部に連なっている構造を有するから、かかる発泡体で掻き取られたインキは消去面から内部に移動できる。したがって、連続気泡を有する発泡体は、特に優れたインキ保持性を示す。 【0011】発泡体は、ポリウレタンフォームまたはメラミンフォームであることが好ましい。ポリウレタンは、ポリエステル系およびポリエーテル系のいずれであってもよい。 【0012】発泡体は、親水性発泡体であることが好ましい。親水性発泡体は、筆記直後の未乾燥の筆跡(特に水性消去性マーキングペンの筆跡)と親和しやすいから、これを良好に消去する。親水性発泡体は、親水性ポリマーから成る発泡体であってよく、あるいは、疎水性発泡体の表面を親水化処理したものであってよい。 【0013】親水性発泡体とは、吸水性の大きい発泡体、即ち吸水速度の大きい発泡体を意味する。発泡体の吸水速度は、表面に滴下した一定量の水が発泡体内部に吸収されるまでの時間で表すことができる。この時間が短いほど、吸水速度は大きいといえる。本発明においては、約10×10cmの表面に滴下した10ccの水が吸収されるまでの時間が10秒以下であるような吸水速度を有する親水性発泡体を使用することが好ましい。 【0014】親水性発泡体は、親水性発泡体(フォーム)として市販されているものから選択される。あるいは、親水性発泡体は、例えば、疎水性発泡体の表面を親水化処理することによって得られる。 【0015】発泡体の気泡数(セル数またはセル範囲とも呼ばれる)は、25個/25mm以上であることが好ましい。25mmの直線上に存在する気泡の数で表される発泡体の気泡数は、発泡体の気泡密度および気泡サイズの指標となる。気泡数が大きいほど、発泡体の気泡密度は大きくなり、また気泡サイズは小さくなる傾向にある。発泡体の気泡数が25個/25mm未満であると、インキの掻き取り性およびインキ保持性が悪くなり、拭き取り性能が低下する。 【0016】このように、本発明の筆記板用イレーザーは、消去用部材として発泡体を用いることにより、良好な消去性を確保したものである。さらに、親水性発泡体を用いることによって、本発明のイレーザーは未乾燥の筆跡であっても少ない消去回数で消去し得るものとなる。したがって、本発明のイレーザーは、発泡体が親水性である(即ち、吸水速度が大きい)場合には、乾燥しにくい水性消去性マーキングペンの筆跡を消去するのに特に適している。 【0017】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明する。本発明の筆記板用イレーザーは、外部に通じた気泡を有する発泡体を消去用部材として有する。発泡体を構成する材料は特定のものに限定されず、例えば、ポリウレタン、ポリエチレン、またはメラミン等であってよい。 【0018】発泡体はまた、その気泡がいずれの方法で形成されたものであってよい。例えば、気泡は、泡立て法、重縮合時に発生するガスを利用する方法、発泡剤を使用する方法、または可溶性物質を高分子に含浸させておき、適当な溶媒または加熱により溶出する方法で形成されたものであってよい。 【0019】発泡体はポリウレタンフォームであることが好ましい。ポリウレタンフォームは、気泡数が同じである他の材料から成る発泡体と比較して、より優れた消去性を示す。あるいは、発泡体はメラミンフォームであることが好ましい。 【0020】ポリウレタンフォームは市販のポリウレタンフォームから選択することができる。ポリウレタンは、ポリエーテル系およびポリエステル系のいずれであってもよい。本発明の筆記板用イレーザーに適したポリウレタンとしては、例えばイノアック社製の「モルトフィルターMF(商品名)」(ポリエステル系ポリウレタン)および「モルトフィルターCF(商品名)」(ポリエーテル系ポリウレタン)、ならびにブリジストン社製の「エバーライト(商品名)」がある。 【0021】発泡体は、親水性発泡体であることが好ましい。親水性発泡体の親水性は、前述のように吸水速度(一定量の水を吸収するのに要する時間)によって評価される。親水性発泡体は、例えば、先に説明した方法で求められる吸水速度が1秒以下であるようなものであってよい。発泡体の吸水速度が大きいと、筆記板上のインキ(特に水性インキ)が発泡体に移りやすくなるため、イレーザーの拭き取り性能はより向上する。 【0022】親水性発泡体は親水性ポリマー(例えば親水性ポリウレタン)から成る発泡体であってよい。あるいは、親水性発泡体は、その構造に由来して吸水速度が大きいものであってよい。あるいは、親水性発泡体は、疎水性発泡体を親水化処理したものであってもよい。 【0023】発泡体の親水化処理は、発泡体表面に界面活性剤等を付着させることによって実施する。具体的には、界面活性剤を含む処理液に発泡体を浸漬した後、乾燥することによって、または発泡体に界面活性剤を含む処理液を噴霧した後、乾燥することによって、界面活性剤を発泡体表面に付着させることができる。 【0024】親水性発泡体は、親水性ポリウレタンフォームとして市販されているものから選択される。親水性ポリウレタンフォームとして、例えば、特定のイソシアネートプレポリマーを原料として形成したポリウレタンフォームがある。具体的には、イノアック社製の商品名LENDELLがこれに相当する。別の親水性発泡体として、メラミンフォームがある。 【0025】発泡体の気泡数は、好ましくは25個/25mm以上であり、より好ましくは25〜200個/25mmである。発泡体の気泡数が200個/25mmを超えると、拭き取り性能が低下するとともに、筆記板上で発泡体の滑りが悪くなり、その結果、筆跡を円滑な消去動作で消去することが困難となる場合がある。発泡体の気泡数は全体にわたって一定である必要はない。その場合、イレーザーの消去面(即ち、筆記板と接する面)において、気泡数が25個/25mm以上であればよい。例えば、発泡体は、表面の気泡数が内部のそれよりも多いものであってよい。 【0026】さらに、発泡体は、50〜100kg/m3の見掛け密度を有することが好ましい。見掛け密度が大きい(即ち、空隙率が小さい)と、掻き取ったインキの保持性が低下する。見掛け密度が小さい(即ち、空隙率が大きい)と、未乾燥のインキを掻き取りにくくなる。また、見掛け密度が小さいと、発泡体の強度が小さくなり、筆記板に押し付けたときに気泡がつぶれるおそれがある。さらに、見掛け密度の小さい発泡体はもろく、そのような発泡体で構成したイレーザーは耐久性に劣るという問題もある。 【0027】本発明の筆記板用イレーザーにおいて、発泡体の形状および寸法は特に限定されない。例えば、発泡体は、5〜20mmの厚さを有するシート状であってよい。筆記板用イレーザーは、このシート状の発泡体を、適当な固定部材に取り付けて構成することができる。その場合、筆跡の消去は固定部材を把持して実施する。そのような筆記板用イレーザーの一例を図1に示す。図1に示す筆記板用イレーザー(10)において、固定部材(12)はパッド(12a)とケース(12b)とから成り、発泡体(11)はパッド(12a)の表面に接着剤等により固定され、パッド(12a)はケース(12b)内に収容されている。 【0028】あるいは、発泡体が厚さ2〜5mmの柔軟なシート状である場合には、発泡体を交換可能な消去用シートとして固定部材に着脱自在に取り付けてよい。そのような筆記板用イレーザーの一例を図2に示す。図2に示す筆記板用イレーザー(20)において、固定部材(22)はパッド(22a)とケース(22b)とから成り、シート状の発泡体(21)がパッド(22a)の表面に巻きつけられた状態でケース(22b)に収容されている。 【0029】あるいは、発泡体を適当な形状にカットして、パッドに取り付けることなくそのままケースに収容することによっても、筆記板用イレーザーを構成することができる。そのような筆記板用イレーザーの一例を図3に示す。図3に示す筆記板用イレーザー(100)において、発泡体(101)は、ケース(102)の形状および寸法に合うようにカットされて、ケース(102)に収容されている。 【0030】あるいは、発泡体は、マーキングペンのキャップに取り付けて、イレーザーキャップの形態で使用することもできる。 【0031】また、発泡体は、その表面が凹凸を有するように加工(例えばカット)されたものであってよい。凹凸を有する面を消去面とすれば、当該凹凸によってもインキが掻き取られるため、掻き取り性がより向上することとなる。 【0032】本発明のイレーザーは、消去用部材の発泡体の気泡が不連続な消去面を与え、かつインキを保持する空間を与えるために、優れたインキ掻き取り性およびインキ保持性を示し、全体として優れた拭き取り性能を示す。したがって、本発明のイレーザーは、不織布等を消去用部材として有する従来のイレーザーに代えて、問題無く使用することができる。 【0033】本発明のイレーザーはまた、発泡体を吸水速度の大きい親水性発泡体とすることによって、ならびに/あるいは気泡数を適切に選択することによって、その拭き取り性能がより向上したものとなる。したがって、本発明のイレーザーを用いれば、水性消去性マーキングペンで筆記した筆跡(インキ)が未乾燥状態にあっても、これを良好に消去することができる。また、本発明のイレーザーは、水性消去性マーキングペンで筆記した筆跡よりも乾燥速度の速い油性消去性マーキングペンで筆記した筆跡を消去するのにも適している。 【0034】本発明のイレーザーはまた、インキ不浸透性の筆記面を有する、あらゆるタイプの筆記板に筆記された筆跡を消去するために用いることができる。したがって、本発明のイレーザーは、筆記面がホーローであるホワイトボード、筆記面がフッ素系樹脂のコーティングにより形成されたホワイトボード、シート状のホワイトボード、電子白板、およびガラス面を筆記面とする筆記板等のいずれに記載された筆跡であっても、容易に消去することができる。 【0035】 【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明する。 【0036】(実施例1)消去用部材として、親水性ポリウレタンフォーム(イノアック社製 「LENDELL」)であって、気泡数が37個/25mm(品番NS−8000)、68個/25mm(品番MI−5000)、100個/25mm(品番NL−1000)、117個/25mm(品番HSS−2000)の4種類のサンプルを用意した。いずれのサンプルも吸水速度は5秒であった。ここで、吸水速度は、10ccの水が約10×10cmの発泡体表面から発泡体内に吸収されるまでの時間である(以下の実施例においても同じ)。 【0037】(実施例2)消去用部材として、ポリエステル系ポリウレタンフォーム(イノアック社製 「モルトフィルターMF」)であって、気泡数が8個/25mm(品番MF−8)、11個/25mm(品番MF−13)、21個/25mm(品番MF−20)、31個/25mm(品番MF−30)、52個/25mm(品番MF−50)、54個/25mm(品番MF−55)、83個/25mm(品番MF−80)の7種類のサンプルを用意した。いずれのサンプルも吸水速度は600秒程度であった。 【0038】(実施例3)消去用部材として、ポリエーテル系ポリウレタンフォーム(イノアック社製 「モルトフィルターCF」)であって、気泡数が22個/25mm(品番CFH−20)、27個/25mm(品番CFH−30)、41個/25mm(品番CFH−40)、70個/25mm(品番CFS)の4種類のサンプルを用意した。いずれのサンプルも吸水速度は600秒以上であった。 【0039】(実施例4)消去用部材として、ポリウレタンフォーム(ブリジストン社製「エバーライトSF」)であって、気泡数が18個/25mm(品番HR−20)、31個/25mm(品番HR−30)、41個/25mm(品番HR−40)、48個/25mm(品番HR−50)、80個/25mm(品番HZ−80)、167個/25mm(品番PH−20)の6種類のサンプルを用意した。いずれのサンプルも吸水速度は600秒以上であった。 【0040】(実施例5)吸水速度が1秒以下である、気泡数が157個/25mmのメラミンフォーム(井前工業社製)を用意した。 【0041】各実施例において、拭き取り性能評価用のイレーザーを次のようにして作製した。まず、用意した各発泡体サンプルを、4.5cm×3.5cm、厚さ1cmにカットした。次に、図4の(a)に示すように、カットした発泡体(31)を4cm×8cmの厚さ1cmのポリプロピレン板(32)の一方の面に取り付け、ポリプロピレン板(32)の他方の面に把持部(33)を取り付けて、イレーザー(30)を得た。 【0042】さらに比較のために、市販のホワイトボードイレーザー(サクラクレパス社製「白板イレーザーS WD−ES」を用意した。これは消去用部材としてポリプロピレンパイル布を有する。 【0043】拭き取り性能は、温度20℃湿度65%の環境下で、次の手順に従って評価した。まず、ホワイトボードの筆記面をアルコールで洗浄し、乾燥させた。それから、水性消去性マーキングペンを用いて、図4の(b)に示すようにホワイトボード(40)上に直径2cmの螺旋(41)を2個筆記した。筆記後、5秒経過してから、イレーザーに0.85kPa(8.68gf/cm2)の荷重を加えて、筆跡の上で円を描くようにイレーザーを動かし、筆跡が完全に消去されるまでに描いた円の数を消去回数として測定した。各サンプルの拭き取り性能は、各サンプルについて消去回数を3回測定して平均を求め、平均消去回数が1〜5回である場合には◎とし、平均消去回数が6〜10回である場合には○とし、平均消去回数が11〜15回である場合には△とし、平均消去回数が16回以上である場合には×として評価した。 【0044】拭き取り性能の評価は、筆記面がフッ素系樹脂のコーティングであるシート状のホワイトボード(サクラクレパス社製「ワンタッチ白板」)を使用して実施した。筆記に用いたマーキングペンは、サクラクレパス社製「水性白板マーカーZBK−M(黒色)」である。 【0045】各実施例で得たイレーザーの拭き取り性能を、表1に示す。 【0046】 【表1】
【0047】表1に示すように、親水性ポリウレタンフォームを用いた実施例1のイレーザーおよび親水性のメラミンフォームを用いた実施例5のイレーザーについては、特に優れた拭き取り性能を示すことが確認された。 【0048】 【発明の効果】本発明の筆記板用イレーザーは、消去用部材として、インキの掻き取りおよびインキの保持に適した、外部に通じた気泡を有する発泡体を含み、従来のイレーザーに比べて優れた消去性を示す。さらに、発泡体を親水性発泡体とすることによって、ならびに/あるいは気泡数を適切に選択することによって、本発明のイレーザーの拭き取り性能はさらに向上する。したがって、本発明のイレーザーによれば、筆記直後の未乾燥の筆跡(特に水性消去性マーキングペンの筆跡)であっても、インキの展延を抑制して、少ない消去回数で消去することが可能となる。また、筆跡の消去に使用した後の発泡体は、洗浄することによって繰り返し使用することができるから、本発明のイレーザーはコストの点で有利であり、また省資源の観点からも望ましいものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390039734 【氏名又は名称】株式会社サクラクレパス 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番20号
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| 【出願日】 |
平成14年1月18日(2002.1.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100062144 【弁理士】 【氏名又は名称】青山 葆 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−211895(P2003−211895A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−10172(P2002−10172) |
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