| 【発明の名称】 |
用紙掲示用具 |
| 【発明者】 |
【氏名】山川 秀樹
【氏名】森川 正則
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| 【要約】 |
【課題】用紙の着脱が容易で、かつ、剥がしても用紙が傷付くようなことはなく元の状態を維持することができるようにする。
【解決手段】横方向に延びる背面板21と、背面板21と平行に配設された、背面板21と略同一長さ寸法を有する前面板22と、この前面板22および背面板21の上縁部間に架設された天板23と、前面板22の下縁部から背面板21の方向に向かって突設された当該前面板22と略同一長さ寸法を有する突設条24とによって用具本体20が構成され、用具本体20には、複数の回転体30を直列で嵌挿し得る嵌挿空間25が形成され、回転体30は、若干の遊びを有し、かつ、背面板21と突設条24との間の隙間から周面の一部を突出した状態で嵌挿空間25内に嵌挿されるように径寸法が設定されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 用紙の上縁部を差し入れて係止することにより当該用紙を掲示し得るように保持する用紙掲示用具であって、用具本体と、この用具本体に内装される、回転中心が用具本体の延びる方向に延びた回転体とからなり、上記用具本体は、回転体の周面の一部を、当該用具本体の下面に形成された長手方向に延びるスリットを介して外部に臨ませ得るように構成されていることを特徴とする用紙掲示用具。 【請求項2】 上記用具本体は、所定の被掲示施設に対向配置される背面板と、この背面板と平行に配設された、縁部が当該背面板に対向する対向板とを備えて構成され、上記スリットは、背面板と対向板との間に形成され、上記回転体は、スリットから周面の一部を外方に向けて突出し得るように径寸法が設定されていることを特徴とする請求項1記載の用紙掲示用具。 【請求項3】 上記回転体は、用具本体の長尺方向に亘って複数に分割されていることを特徴とする請求項1または2記載の用紙掲示用具。 【請求項4】 上記回転体は、円柱体、円筒体および球体の内のいずれかによって形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の用紙掲示用具。 【請求項5】 上記用具本体の両端部には、用具本体内の回転体の抜け止めを行うストッパーがそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の用紙掲示用具。 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかに記載の用紙掲示用具において、上記用具本体には、当該用具本体を所定の被掲示施設に取り付けるための取付部材が設けられていることを特徴とする用紙掲示用具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、掲示板や所定の壁面等の被掲示施設に取り付けて、いわゆるビラ紙、ポスターあるいは各種文書等の用紙を掲示し得るように保持する用紙掲示用具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、所定の用紙を掲示板や所定の壁面等の被掲示施設に掲示するに際し当該被掲示施設に対して用紙を押しピンで止めるのが一般的であったが、近年、押しピンに代えて磁石が使用されたり、粘着テープで止めることが行われたり、あるいはクリップを被掲示施設に取り付けてこのクリップの係止操作により用紙を保持することが行われたりしていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】ところで、用紙を押しピンや磁石さらには粘着テープを用いて被掲示施設に止めるとなると、まず、押しピンや磁石等の止め部材が必要になり、手元にかかる止め部材が存在しないときには用紙を掲示し得ないという不便が存在する他、消耗品としての色合いの濃い止め部材は、使用後に紛失することが多く、そのため用紙を掲示する都度新たな止め部材を用意しなければならず、部材コストが嵩むという問題点が存在する。 【0004】また、被掲示施設に予めクリップが設けられている場合には、用紙を掲示するに際し片方の手でクリップの嘴を開く操作を行いつつ他方の手でこの嘴に用紙を挟み込むという面倒な操作を行わなければならず、効率的な用紙の掲示作業を行い得ないという不都合が存在する。 【0005】そして、止め部材が特に押しピンである場合には、当該押しピンを刺すことにより用紙および被掲示施設の双方に孔が明き、剥がした後の用紙は見栄えが悪くなるばかりか、被掲示施設は、その掲示面が多数の孔で損傷することにより耐用期間が短くなるという問題点が存在する。 【0006】また、止め部材が粘着テープの場合は、一旦貼着した粘着テープを用紙から綺麗に剥がすことができず、剥がした用紙が汚くなるという不都合が存在する。 【0007】さらに、止め部材が磁石である場合は、被掲示施設として鉄板等の磁性体を用いた専用のものしか適用することができず、汎用性に乏しいという問題点を有している。 【0008】本発明は、上記のような状況に鑑みなされたものであり、用紙を容易に着脱することができ、用紙を止める止め部材のコスト削減を図ることができ、剥がしても用紙が傷付くようなことはなく元の状態を維持することが可能であり、しかも、専用の被掲示施設を必要としない用紙掲示用具を提供することを目的としている。 【0009】 【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、用紙の上縁部を差し入れて係止することにより当該用紙を掲示し得るように保持する用紙掲示用具であって、用具本体と、この用具本体に内装される、回転中心が用具本体の延びる方向に延びた回転体とからなり、上記用具本体は、回転体の周面の一部を、当該用具本体の下面に形成された長手方向に延びるスリットを介して外部に臨ませ得るように構成されていることを特徴とするものである。 【0010】この発明によれば、回転体は、周面の一部がスリットから外部に臨んでいるため、用紙の上縁部をスリットの一方の縁部と回転体の周面との間に差し込むことにより、この差し込み力によって回転体はスリットの他方の縁部を支点として一方の縁部から離間する方向に回動し、これによって一方の縁部と回転体の周面との間に用紙厚みに相当する隙間が形成される。したがって、用紙の差し込み操作を継続することにより、用紙の上縁部をスリットの一方の縁部と回転体との間の隙間に容易に入り込ませることができる。用紙の上縁部が上記隙間に入り込んだ状態で差し込み操作を中止すると、回転体は自重でスリットの他方の縁部を支点として一方の縁部に向けて回動するため、用紙は回転体の自重による他方の縁部回りのモーメントによって一方の縁部に押圧された状態になり、確実に抜け止めされる。 【0011】そして、抜け止めされた状態の用紙を下方に向けて引くと、摩擦力によって回転体の上記支点回りのモーメントの値が大きくなるため、用紙に対する回転体の押圧力が大きくなり、これによって用紙は益々抜け難くなり、用紙の挟持状態はさらに安定したものになる。 【0012】これに対し、用紙を水平方向に向けて引くと、回転体は、用紙の上端部によってスリットの一方の縁部から離間する方向に向かう力を受けるため、上記支点回りに一方の縁部から離間方向に向けて回動し、これによってスリットの一方の縁部と回転体との間の隙間が大きくなり、用紙は容易に抜き取られる。 【0013】なお、用紙の抜き取りが容易に行われない場合には、回転体を指で若干上方に向けて押し上げればよい。こうすることによって、特に用紙を手前に引かなくても、回転体とスリットの一方の縁部との間に隙間が生じるため、回転体による押圧が解除された用紙は自然に落下する。 【0014】このように、用紙は、回転体とスリットの一方の縁部との間に容易に差し込むことができるばかりか、一旦差し込まれれば容易に抜き取られることはなく、したがって安定した状態で用紙を掲示することができる一方、抜き取る際には下縁部を摘んで手前に引くという、物を剥がすときに行われる通常の操作を行うことで極めて容易に取り外すことができる。 【0015】しかも取り外された用紙には全く傷がつかず、美麗な状態で再使用することができるばかりか、従来のように押しピン等の掲示用の止め部材を使用する必要がないため、掲示コストの軽減化にも貢献する。 【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記用具本体は、所定の被掲示施設に対向配置される背面板と、この背面板と平行に配設された、縁部が当該背面板に対向する対向板とを備えて構成され、上記スリットは、背面板と対向板との間に形成され、上記回転体は、スリットから周面の一部を外方に向けて突出し得るように径寸法が設定されていることを特徴とするものである。 【0017】この発明によれば、スリットの一方の縁部が、回転体の周面が当接する前面板の表面によって形成されているため、用紙の上縁部の用具本体に対する差し入れ操作を、前面板の表面に沿って行うことが可能になり、用紙の掲示操作が容易になるとともに、スリットの他方の縁部が対向板の縁部によって形成され、これによって回転体がスリットから外部に突出した状態になっているため、用紙の取り外し時に当該用紙を手前に引くことによって回転体の外部に突出している部分を用紙の表面で押し上げることが可能になり、用紙の引き剥がし操作も容易に行うことができる。 【0018】すなわち、回転体は、スリットから周面の一部を外方に向けて突出し得るように径寸法が設定されているため、係止されている用紙を手前に引いたときに当該用紙が対向板に干渉することなく回転体を押し上げるため、回転体と背面板との間の隙間が容易に形成され、用紙の引き剥がしが容易に行われるのである。 【0019】請求項1または2記載の発明において、回転体を、用具本体の長尺方向に亘って複数に分割してもよい(請求項3)、こうすることによって、用紙の幅寸法に対応した個数の回転体だけを対象として回動動作をさせればよく、回転体が一体物である場合には全体を回動させなければならないのに比べて回動が容易になる。加えて、用紙掲示用具に複数の用紙を並べて掲示するような場合、すでに掲示されている用紙に新たな用紙の掲示操作が影響することはなく、用紙の並列掲示が容易に行われる。 【0020】請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、回転体として、円柱体、円筒体または球体を採用してもよい(請求項4)。こうすることで回転体は、嵌挿空間内で回転中心回りに回転しても、常に一定の姿勢を維持することが可能であり、姿勢が変わることで用紙の係止が行い得なくなるような不具合が生じない。 【0021】また、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、上記用具本体の両端部に、用具本体内の回転体の抜け止めを行うストッパーをそれぞれ設けることにより(請求項5)、回転体は、嵌挿空間から確実に抜け止めされる。 【0022】さらに、請求項1乃至5のいずれかに記載された発明において、上記用具本体に当該用具本体を所定の被掲示施設に取り付けるための取付部材を設けることにより(請求項6)、用具本体を用紙の被掲示施設に容易に取り付け得るようになる。 【0023】 【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る用紙掲示用具の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図2は、図1に示す用紙経時用具のA−A線断面図である。これらの図に示すように、用紙掲示用具10は、用紙Sの上縁部を係止することにより当該用紙Sを掲示し得るように保持するものであり、長尺の用具本体20と、この用具本体に装着される回転体30とからなる基本構成を備えている。 【0024】上記用具本体20は、いわゆる押出し成形法によってアルミニウム合金を原料として製造されたものであり、横方向に延びる長尺の背面板21と、この背面板21と平行に配設された、背面板21と同一長さ寸法を有する前面板22と、この前面板22および上記背面板21の上縁部間に架設された天板23と、上記前面板22の下縁部から背面板21の方向に向かって突設された当該前面板22と同一長さ寸法を有する突設条(対向板)24とを備えて構成されている。 【0025】本実施形態においては、用具本体20は、全体的に厚み寸法が略1mmに設定されているとともに、長さ寸法が略1000mmに設定されている。かかる用具本体20の内の背面板21は、上下幅外寸法が略30mmに設定されているとともに、前面板22は、上下幅外寸法が略15mmに設定されている。また、天板23は、前後幅外寸法が略18mmに設定されているとともに、突設条24は、前後幅外寸法が略5mmに設定されている。但し、本発明に係る用具本体20は、各部の寸法がこれらの値であることに限定されるものではなく、状況に応じて各種の値に寸法設定することができる。 【0026】かかる用具本体20には、背面板21、天板23、前面板22および突設条24によって囲繞された、回転体30を嵌挿するための嵌挿空間25が形成されている。 【0027】上記回転体30は、用紙Sを背面板21に押し付けるための押圧体としての役割を果たすものであり、本実施形態においては、円筒体が採用されている。かかる回転体30は、上記用具本体20の寸法との関係で直径が略13mmに寸法設定されているとともに、長さ寸法が略15mmに寸法設定され、上記嵌挿空間25に各端面が互いに当接するように複数個が嵌め込まれることにより、嵌挿空間25の内壁面との間に若干の遊びを有した状態で、背面板21と突設条24との間に形成された長手方向に延びるスリット26から周面の一部が下方に向けて突出するようになっている。 【0028】因みに、回転体30は、上記寸法に設定されることに限定されるものではなく、用具本体20の寸法に応じて抜け止め状態で周面の一部がスリット26から外部に突出し得るように適宜寸法設定される。 【0029】そして、突設条24の両端部には、全ての回転体30が嵌挿空間25に嵌挿され終わった後に取り付けられる抜け止め用のストッパー27が設けられ、一旦嵌挿空間25に嵌挿された回転体30は、このストッパー27との干渉で確実に抜け止めされるようになっている。このようなストッパー27は、図2に示すように、ねじ止めによって突設条24に固定されている。なお、突設条24に代えて前面板22にストッパー27を設けてもよい。 【0030】また、本実施形態においては、上記用具本体20に当該用具本体20を所定の被掲示施設に取り付けるための取付部材40が設けられている。この取付部材40は、用具本体20と同一の長さ寸法を有するアルミニウム合金製の逆U字部材によって形成され、天板41と、この天板41の両側部から垂下された幅方向一対の側板42とからなっている。 【0031】かかる取付部材40は、用具本体20に合わせて長さ寸法が1000mmに寸法設定されているとともに、天板41の前後幅外寸法が略14mmに、各側板42の上下幅寸法が略12mmにそれぞれ寸法設定されている。そして、一方の側板42が両面テープ43(図2)を介して上記背面板21に接着されることにより、取付部材40が用具本体20に固定されている。取付部材40が用具本体20に取り付けられるに際しては、各天板23,41が面一状態になるように両者の取付け位置が設定されている。 【0032】以下、本発明に係る用紙掲示用具10の作用について図3を基に説明する。図3は、用紙掲示用具10の作用を説明するための断面視の説明図であり、(イ)は、用紙Sが回転体30によって係止される直前の状態、(ロ)は、用紙Sが回転体30と用具本体20との間に挿入されつつある状態、(ハ)は、用紙Sが回転体30と用具本体20との間に押圧係止された状態、(ニ)は、用紙Sの係止が解除されつつある状態をそれぞれ示している。 【0033】用紙Sを用紙掲示用具10に係止させるに際しては、まず、図3の(イ)に示すように、用紙Sの上縁部を用具本体20の背面板21の表面(図3の右方)に沿わせて当該用紙Sを上方に向けて移動させる。そうすると、図3の(ロ)に示すように、用紙Sの上縁部が背面板21と回転体30の周面との間に嵌り込んでいくことになる。 【0034】そして、この嵌り込み時には、回転体30の周面と突設条24の先端角部との当接点を支点Oとして、この支点O回りに回転体30と用紙Sとの当接点である作用点Pにおける用紙Sの押上げ力F1の分力F2に起因した時計方向に向かうモーメントが回転体30に作用するため、回転体30は支点O回りに容易に時計方向に回動し、これによって従って背面板21と回転体30との間に用紙Sが嵌り込んでいき、図3の(ハ)に示すように、用紙Sの上縁部は背面板21と回転体30との間に挟持された状態になる。 【0035】そして、用紙Sが一旦背面板21と回転体30とによって挟持されてしまうと、今度は重力によって回転体30が支点O回りに反時計方向に回動しようとするため、これによって用紙Sは回転体30によって背面板21に向けて押し付けられた状態になり、摩擦力が作用して抜け落ちることはない。しかも、図3の(ハ)に示す状態において、用紙Sを下方に向けて強制的に引張った場合には、引張り力F3の分力F4が作用点Pに作用して回転体30に支点O回りの反時計方向に向かうモーメントが作用し、しかも、このモーメントは引張り力F3の増加に比例して大きくなるため、強い力で引けば引くほど用紙Sは抜け難くなる。 【0036】これに対し、図3の(ニ)に示すように、用紙Sを背面板21から離間する方向に向けて略水平に引けば、回転体30の作用点Pには用紙Sによる持上げ力F5が作用し、結局、回転体30には持上げ力F5に起因した支点O回りに時計方向に向かうモーメントが作用し、これによって回転体30は支点O回りに時計方向に向けて回動するため、背面板21と回転体30との間の隙間が広がって用紙Sは容易に取り外されることになる。 【0037】図5は、用紙掲示用具10の一使用形態を示す斜視図である。この使用形態においては、被掲示施設としてホワイトボード(被掲示施設)50が採用されている。ホワイトボード50は、白色の表面が水性ペンで筆記し得るように滑らかに表面処理されたボード本体51と、このボード本体51の下縁部から下方に向けて延設された一対の脚部52とからなっている。このようなホワイトボード50のボード本体51の上縁部に取付部材40を外嵌するという簡単な操作によって用紙掲示用具10をホワイトボード50に装着することができる。 【0038】ホワイトボード50に用紙掲示用具10を装着することによって、普段はホワイトボード50を、ボード本体51に水性ペンで筆記するというそれ本来の用途に使用した上で、必要に応じて用紙Sを用紙掲示用具10に係止させて掲示することが可能になり、ホワイトボード50の用途が拡大する。 【0039】本発明の用紙掲示用具10は、以上詳述したように、横方向に延びる背面板21と、この背面板21と平行に配設された、背面板21と略同一長さ寸法を有する前面板22と、この前面板22および上記背面板21の上縁部間に架設された天板23と、上記前面板22の下縁部から背面板21の方向に向かって突設された当該前面板22と略同一長さ寸法を有する突設条24とによって用具本体20が構成され、この用具本体20には、複数の回転体30を直列で嵌挿し得る嵌挿空間25が形成され、上記回転体30は、若干の遊びを有し、かつ、背面板21と突設条24との間の隙間から周面の一部を突出した状態で嵌挿空間25内に嵌挿されるように径寸法が設定されているものであるため、用紙Sの上縁部を回転体30の周面と背面板21の表面との間に差し込むと、この差し込み力によって回転体30は突設条24との当接位置を支点として背面板21から離間する方向に回動し、これによって背面板21と回転体30の周面との間に隙間が形成される。したがって、用紙Sの差し込み操作を継続することにより、用紙Sの上縁部を背面板21と回転体30との隙間に難なく入り込ませることができる。その後、用紙Sの上縁部が上記隙間に入り込んだ状態で差し込み操作を中止すると、回転体30は自重で突設条24との当接位置を支点として背面板21に向けて回動するため、用紙Sは回転体30と背面板21との間に押圧挟持された状態になり、用紙Sの確実な抜け止めを実現することができる。 【0040】そして、抜け止めされた状態の用紙Sを下方に向けて引くと、摩擦力によって回転体30の上記支点回りの背面板21に向かう回動が助長されるため、用紙Sに対する回転体30の押圧力が上昇し、これによって用紙Sは益々抜け難くなり、用紙Sの挟持状態をさらに安定したものにすることができる。 【0041】これに対し、用紙Sを水平方向に向けて引くと、回転体30は、用紙Sの上端部によって背面板21から離間する方向に向かう力を受けるため、上記支点回りに背面板21から離間方向に向けて回動し、これによって回転体30と背面板21との間の隙間寸法が拡幅し、用紙Sを容易に抜き取ることができる。 【0042】このように、用紙Sは、回転体30と背面板21との間に容易に差し込むことができるため、一旦差し込まれれば容易に抜き取られることはなく、したがって安定した状態で用紙Sを掲示することができる一方、抜き取る際には下縁部を摘んで手前に引くという、物を剥がすときに行われる通常の操作を行うことで極めて容易に取り外すことができ、しかも取り外された用紙Sには全く傷がつかず、美麗な状態で再使用することができるばかりか、従来のように押しピン等の掲示用の止め部材を使用する必要がないため、掲示コストの軽減化にも貢献する。 【0043】さらに、複数の回転体30が嵌挿空間25に嵌挿されているため、用紙Sの幅寸法に対応した個数の回転体30だけを対象として回動動作をさせればよく、回転体30が一体物である場合には全体を回動させなければならないのに比べて回動が容易になる。加えて、用紙掲示用具に複数の用紙Sを並べて掲示するような場合、すでに掲示されている用紙Sに新たな用紙Sの掲示操作が影響することはなく、用紙Sの並列掲示を容易かつ確実に行うことができる。 【0044】本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。 【0045】(1)上記の実施形態においては、用具本体20は、アルミニウム合金によって形成されているが、本発明は、用具本体20がアルミニウム合金製であることに限定されるものではなく、鉄やステンレススチール等のその他の金属材料製であってもよいし、合成樹脂製であってもよい。 【0046】(2)上記の実施形態においては、回転体30として円筒体が適用されているが、本発明は、回転体30が円筒体であることに限定されるものではなく、円柱体であってもよいし、スリット26から抜け止めされるように径寸法が設定されてさえおれば、球体であってもよいし楕円球体や瓢箪形のものであってもよい。また、回転体30の周面に軸心方向に延びる複数本の突条を全周に亘って等ピッチで設けてもよい。こうすることによって回転体30による用紙Sの保持力が増大して抜け止め効果が向上する。 【0047】(3)上記の実施形態においては、突設条24の両端部に回転体30を抜け止めするためのストッパー27が設けられているが、かかるストッパー27に代えて突設条24の各端部を上方に向けて折り曲げることによって形成される折曲げ部を設け、この折曲げ部に回転体30の抜け止めを行うストッパーの役割を担わせるようにしてもよい。 【0048】(4)上記の実施形態においては、用具本体20の背面板21に逆U字形状を呈した取付部材40が固定されているが、本発明は、取付部材40が逆U字形状を呈した部材であることに限定されるものではなく、各種の取付け用の部材が適用可能であるし、背面板21を、被掲示部材にねじ止め等により直接固定する場合には取付部材40は不要になる。 【0049】(5)上記の使用形態においては、用紙掲示用具10を被掲示施設としてのホワイトボード50に適用しているが、本発明は、用紙掲示用具10の適用がホワイトボード50のみであることに限定されるものではなく、黒板、室内あるいは室外の壁面、掲示専用に施工された従来の掲示板、間仕切りボード、冷蔵庫の扉の表面、各種の家具の空いた平面空間、車両内の壁面等を挙げることができる。 【0050】(6)上記の実施形態においては、用具本体20は、いずれもが平板状の背面板21と、前面板22と、天板23と、突設条24とによって形成されているが、本発明の要旨を越えない限り、用具本体の形状を各種のものとすることができる。図4は、それらの内のいずれかを示す断面図であり、(イ)は、第一変形形態、(ロ)は、第二変形形態、(ハ)は、第三変形形態をそれぞれ示している。 【0051】第一変形形態の用具本体20aは、図4の(イ)に示すように、上記実施形態の前面板22および突設条24の部分が断面視で円弧状に形成された円弧板22aによって形成されている。そして、かかる円弧板22aの下端縁部24bによって回転体30が支持されるようになされている。 【0052】第二変形形態の用具本体20bは、図4の(ロ)に示すように、上記実施形態のものと同様の背面板21、前面板22および突設条24が採用されているが、天板23は採用されず、当該天板23に代えて背面板21および突設条24の頂部間に架設される複数本の桟材23aが採用されている。こうすることで材料コストの低減化に貢献することができる。 【0053】第三変形形態の用具本体20cは、図4の(ハ)に示すように、上記実施形態の背面板21に代えて、断面視で前面板22および突設条24と線対称となる背面板21aおよび突設条21bが採用されている。第三変形形態の用具本体20cによれば、用具本体20cの幅方向のいずれの側からでも用紙を嵌挿空間25内に差し入れることが可能になる。 【0054】(7)上記の実施形態においては、用具本体20は長尺のものが採用されているが、本発明は、用具本体20が長尺であることに限定されるものではなく、少数(例えば1つか2つ)の回転体30を内装し得る短尺のものを用具本体20として採用してもよい。こうすることによって、用紙掲示用具10は小型化され、机周りの仕切ボードや、冷蔵庫の扉や、室内の壁面等に手軽に装着することが可能になり、適用範囲が拡大する。この場合、背面板21の裏面側に取付部材402に代えて粘着剤層を積層したり、永久磁石等を取り付けるようにすれば、どのようなタイプの被掲示施設に対しても用紙掲示用具10を容易に装着し得るようになる。 【0055】 【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発明の用紙掲示用具によれば、用具本体は、回転体の周面の一部を、当該用具本体の下面に形成されたスリットを介して外部に臨ませ得るように構成されているため、用紙の上縁部をスリットの一方の縁部と回転体の周面との間に差し込むことにより、この差し込み力によって回転体はスリットの他方の縁部を支点として一方の縁部から離間する方向に回動し、これによってスリットの一方の縁部と回転体の周面との間に用紙厚みに相当する隙間を形成させることができる。 【0056】したがって、用紙の差し込み操作を継続することにより、用紙の上縁部をスリットの一方の縁部と回転体との間の隙間に容易に入り込ませることができるとともに、用紙の上縁部が上記隙間に入り込んだ状態で差し込み操作を中止すると、回転体は自重でスリットの他方の縁部を支点として一方の縁部に向けて回動するため、用紙は回転体の自重による他方の縁部回りのモーメントによって一方の縁部に押圧された状態になり、これによって用紙を抜け止め状態で用紙掲示用具に支持させることができる。 【0057】そして、抜け止めされた状態の用紙を下方に向けて引くと、摩擦力によって回転体の上記支点回りのモーメントの値が大きくなるため、用紙に対する回転体の押圧力が大きくなり、これによって用紙は益々抜け難くなり、用紙の挟持状態をさらに安定したものにすることができる。 【0058】これに対し、用紙を水平方向に向けて引くと、回転体は、用紙の上端部によってスリットの一方の縁部から離間する方向に向かう力を受けるため、上記支点回りに一方の縁部から離間方向に向けて回動し、これによってスリットの一方の縁部と回転体との間の隙間が大きくなり、用紙を容易に抜き取ることができる。 【0059】このように、用紙は、回転体と背面部材との間に容易に差し込むことができるとともに、一旦差し込まれれば下方に向かう力によっては容易に抜き取られることはなく、したがって安定した状態で用紙を掲示することができる一方、抜き取る際には下縁部を摘んで手前に引くという、物を剥がすときに行われる通常の動作を行うことで極めて容易に取り外すことができる。 【0060】しかも、取り外された用紙には全く傷がつかず、美麗な状態で再使用することができるばかりか、従来のように押しピン等の掲示用の止め部材を使用する必要がないため、掲示コストの軽減化にも貢献することができる。 【0061】さらに、複数の回転体を用具本体に装着しておくことにより(請求項3)、用紙の幅寸法に対応した個数の回転体だけを対象として回動動作をさせればよく、回転体が一体物である場合には全体を回動させなければならないのに比べて回動が容易になる。加えて、用紙掲示用具に複数の用紙を並べて掲示するような場合、すでに掲示されている用紙に新たな用紙の掲示操作が影響することはなく、用紙の並列掲示を容易に行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501446457 【氏名又は名称】山川 秀樹 【識別番号】501445612 【氏名又は名称】森川 正則
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| 【出願日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074332 【弁理士】 【氏名又は名称】藤本 昇 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−145992(P2003−145992A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−351669(P2001−351669) |
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