| 【発明の名称】 |
複式筆記具 |
| 【発明者】 |
【氏名】小林 清一 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区入江2丁目5番12号 三菱鉛筆株式会社横浜事業所内
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| 【要約】 |
【課題】複式筆記具に於いて、シャープペンシル筆記体の芯を繰り出すためのノック力が強すぎて使いづらい問題や把持力が強すぎて芯に食い込み、芯折れが発生しやすい問題を解決可能とする。
【解決手段】シャープペンシル筆記体7が、後軸継ぎ手の前端に締め具を介して頭部が当接し、後方部が後軸継ぎ手の軸心を貫通して設けられた後端チャックの後端に、第1のスプリングを介して後端チャックを後方に引き込むように芯パイプ継ぎ手が止着され、一方、前軸継ぎ手の内孔部前方に保持チャックが設けられ、その保持チャックの前方で前軸継ぎ手の前端孔に先端チャックの後端部が止着されると共に、先端チャックの頭部後方に先具が配設され、その先具の後端と前記前軸継ぎ手との間に第2のスプリングが敷設されて、先端チャックが締め込まれるように附勢され、前記後軸継ぎ手の前端に前軸継ぎ手が固定されて構成されたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 軸内に複数のシャープペンシル筆記体あるいは少なくとも一本をシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、各筆記体の先端を軸先端口より選択的に出没可能とした複式筆記具に於いて、前記シャープペンシル筆記体が、後軸継ぎ手の前端に締め具を介して頭部が当接し、後方部が後軸継ぎ手の軸心を貫通して設けられた後端チャックの後端に、第1のスプリングを介して後端チャックを後方に引き込むように芯パイプ継ぎ手が止着され、一方、前軸継ぎ手の内孔部前方に保持チャックが設けられ、その保持チャックの前方で前軸継ぎ手の前端孔に先端チャックの後端部が止着されると共に、先端チャックの頭部後方に先具が配設され、その先具の後端と前記前軸継ぎ手との間に第2のスプリングが敷設されて、先端チャックが締め込まれるように附勢され、前記後軸継ぎ手の前端に前軸継ぎ手が固定されて構成されたことを特徴とする複式筆記具。 【請求項2】 シャープペンシル筆記体に於いて、後軸継ぎ手の前端に前軸継ぎ手を着脱可能に取付けたことを特徴とする請求項1に記載の複式筆記具。 【請求項3】 シャープペンシル筆記体に於いて、前軸継ぎ手と先具の外周部を被覆してガイドパイプが設けられ、ガイドパイプは、前軸継ぎ手と先具の何れか一方に固定され、他方がガイドパイプの内面に摺動可能となされた請求項1に記載の複式筆記具。 【請求項4】 シャープペンシル筆記体に於いて、後軸継ぎ手と芯パイプ継ぎ手の外周部を被覆してガイドパイプが設けられ、ガイドパイプは、後軸継ぎ手に固定され、芯パイプ継ぎ手がガイドパイプの内面に摺動可能となされた請求項1に記載の複式筆記具。 【請求項5】 筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯や消しゴムで消去可能なインキを使用したボールペン筆記体が搭載されてなる請求項1に記載の複式筆記具。 【請求項6】 後端に消しゴム繰り出し装置を一体に備えてなる請求項1に記載の複式筆記具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シャープペンシルや少なくとも1本をシャープペンシル筆記体とした複数本の筆記体を搭載して、選択的に軸先から筆記先端部を出没可能とした複式筆記具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、シャープペンシルや少なくとも1本をシャープペンシル筆記体とした複数本の筆記体を搭載して、選択的に軸先から筆記先端部を出没可能とした複式筆記具が知られている。また、複式筆記具の後端に消しゴム繰り出し装置を接続した筆記具も知られている。そのような消しゴム繰り出し装置の例としては、接続した筆記具部位に対して消しゴム繰り出し装置の軸筒をあるいは軸筒の後端に設けた天冠を回転することで後端から消しゴムを出没可能とするものや、軸筒の側面に軸方向にスリットを設けて、そのスリットに貫出して設けられたスライダーをスリットに沿って摺動させることによって、スライダーと一体に設けられた消しゴムホルダーを前後動させて、その消しゴムホルダーに止着された消しゴムを軸筒の後端から出没するものがある。 【0003】また従来のシャープペンシルは、芯の前端が保持チャックを貫通して先端パイプより突出し、その芯の後端がチャックの前方となった、所謂残芯状態に於いて、ノックしてチャックを前進すると後続芯がチャックにより把持された状態で前進する。更に前進すると締め具が口金に設けられた内段部に当接してチャックのみが前進するので芯の把持が解除され、芯の前端が残芯の後端に当接する。その状態からノックを解除すると芯が停止した状態でチャックが後退するが、チャックの把持部が締め具に係合し始めた時点から芯に摩擦係合して、芯を若干後退させた状態で把持が完了する。即ち、残芯の後端がチャック把持部から外れた場合、つぎのノックで後続芯の先端が残芯の後端に当接するが、後続芯の前端が保持チャックに係合されていない為に、チャックの後退時にチャックが締め具で締め付けられるやや手前で芯がチャックに係合されて芯を若干後退させてしまい、残芯の後端と後続芯の間に隙間が生じてしまう。従って、残芯の前端に筆圧をかけると隙間分芯潜りを生じる。その状態を起こすと筆感が悪く、しばらくの間はノックの度に芯潜りを繰り返す。従って、通常はノックを繰り返して残り分の芯を吐き出してしまう場合が多い。その場合、チャック把持部の略前端と先端パイプの前端迄の長さが残芯として無駄となる問題がある。その長さは設計都合で異なるが、通常は7mm〜12mm程度である。また我慢して使う場合でも残芯の後端が保持チャックから外れた位置に前進すると芯は先端パイプの前端から脱落してしまう。 【0004】その解決手段として、軸筒の前端に口先部が設けられ、軸筒内に芯ケースと、この芯ケースの前端部に把持部外周に締め具が被嵌された後端チャックがスプリングによって前後動可能に設けられ、この後端チャックの前方に継ぎ手を介して連動するように先端チャックが設けられて、その先端チャックの把持部が口先部の前端孔に係合されて芯が把持されるように構成された先端チャックあるいはダブルチャックと呼ばれるシャープペンシルが知られている。この場合、先端チャックには略1mmの長さの残芯が把持可能であり、芯の無駄がない。 【0005】ところで、従来の複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体は、上述した残芯の無駄がある構造のものである。また、シャープペンシル筆記体は、芯パイプの前端に着脱可能に取付けられ、芯パイプの後端には他の筆記体と同様に、選択的に軸先から筆記先端部を出没させる機構部と連動する部が設けられている。また、芯の繰り出しは、口金の段部を軸先の内段部に当接させた状態で、芯パイプを前後動させることで行う。また、芯パイプの後端が後方側に拘束された状態にあるため、筆記先端部に筆圧をかけるとチャックが開き側に反力を受けることになり、芯がチャックの把持部を滑って没入する問題がある。そこで、スプリングを強くして把持力を上げたり、チャックの把持部内面にネジ目をたてて芯滑りを防いでいるが、芯を繰り出すためのノック力が強すぎて使いづらい問題や把持力が強すぎて芯に食い込み、芯折れが発生しやすいなどの問題が存在する。また、芯パイプの外側に別のパイプを設けて、そのパイプの前端にシャープペンシル筆記体を着脱可能となし、パイプの後端に機構部と連動する部を設けて、芯パイプの後端に反力がかからないように構成したものも有るが、構造が複雑となり、コストが大幅にアップしてしまう問題がある。また、黒色のシャープ芯に較べてそれ以外の着色芯は柔らかいので芯滑りや芯折れの問題が顕著に起きやすい。 【0006】またシャープ芯として、ワックスなどを使用せず、多孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させて筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯が知られている。 【0007】またボールペン筆記体として、相対的に低粘度のインキであるが、先端ボールの回転でより粘度が低下してインキがスムーズに流出する、所謂剪断減粘性を有した水性のインキを充填したボールペンや低粘度の油性インキを充填したボールペンが知られている。そのようなボールペンは上向き筆記をした時には先端ボール背面のインキが無くなると、インキのヘッドが直に加わる為に顕著な逆流が生じて手や衣服を汚す危険がある。又、インキの粘度が低く流出量が多いが故に、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直流)問題が生じる。そのため、インキの後端にインキの逆流を抑制するフォロアが設けられ、更に先端ボールがチップのボール抱持部に密接するように先端ボールの背面をスプリングで押圧する手段やチップの後端にボール弁を遊嵌した弁室を設ける手段などが用いられている。またゴムラテックスや粘着性樹脂粒状体を含み剪断減粘性を有した消しゴムで消去可能なインキが知られている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、複数のシャープペンシル筆記体あるいは少なくとも1本をシャープペンシル筆記体とした複数本の筆記体を搭載した複式筆記具に於いて、従来のシャープペンシル筆記体に存在する問題点の解決すると共に、筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯や消しゴムで消去可能なインキを使用したボールペンを使用した便利な複式筆記具の提供、消しゴム繰り出し装置を一体に備えた使い勝手の良い複式筆記具の提供などを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達成するために以下の構成を有する。請求項1に記載の発明に係る複式筆記具は、軸内に複数のシャープペンシル筆記体あるいは少なくとも一本をシャープペンシル筆記体とした複数の筆記体を搭載して、各筆記体の先端を軸先端口より選択的に出没可能とした複式筆記具に於いて、前記シャープペンシル筆記体が、後軸継ぎ手の前端に締め具を介して頭部が当接し、後方部が後軸継ぎ手の軸心を貫通して設けられた後端チャックの後端に、第1のスプリングを介して後端チャックを後方に引き込むように芯パイプ継ぎ手が止着され、一方、前軸継ぎ手の内孔部前方に保持チャックが設けられ、その保持チャックの前方で前軸継ぎ手の前端孔に先端チャックの後端部が止着されると共に、先端チャックの頭部後方に先具が配設され、その先具の後端と前記前軸継ぎ手との間に第2のスプリングが敷設されて、先端チャックが締め込まれるように附勢され、前記後軸継ぎ手の前端に前軸継ぎ手が固定されて構成されたことを特徴とする。 【0010】請求項2に記載の発明に係る複式筆記具は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、シャープペンシル筆記体の後軸継ぎ手の前端に前軸継ぎ手を着脱可能に取付けたことを特徴とする。 【0011】請求項3に記載の発明に係る複式筆記具は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、シャープペンシル筆記体の前軸継ぎ手と先具の外周部を被覆してガイドパイプが設けられ、ガイドパイプは、前軸継ぎ手と先具の何れか一方に固定され、他方がガイドパイプの内面に摺動可能となされる。 【0012】請求項4に記載の発明に係る複式筆記具は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、シャープペンシル筆記体に於いて、後軸継ぎ手と芯パイプ継ぎ手の外周部を被覆してガイドパイプが設けられ、ガイドパイプは、後軸継ぎ手に固定され、芯パイプ継ぎ手がガイドパイプの内面に摺動可能となされる。 【0013】請求項5に記載の発明に係る複式筆記具は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯や消しゴムで消去可能なインキを使用したボールペン筆記体が搭載されてなる。 【0014】請求項6に記載の発明に係る複式筆記具は、請求項1に記載の複式筆記具に於いて、後端に消しゴム繰り出し装置を一体に備えてなる。 【0015】 【実施例】本発明の複式筆記具は、従来知られた複式筆記具の筆記具本体(筆記体を外したもの)が適用できる。例として、軸内の複数のノック操作部に固定された複数の筆記体を、軸内に設けた縦溝に沿ってそれぞれ摺動自在として、選択的にひとつの筆記体の先端を軸先から突出させて係合し、それぞれが突出することにより他の筆記体の係合を解除してリターンスプリングの作用により軸内に収納させるようにした複式筆記具がある。 【0016】また、先軸とガイド筒の先方を固定し、ガイド筒に設けた複数の案内溝に、摺動コマを後端に止着した複数の筆記体をガイド筒と摺動コマとの間にリターンスプリングを附勢して、それぞれ軸方向に前後動自在に嵌装し、軸方向に変位するカム斜面を有した円筒カムを、ガイド筒に対して回動且つ軸推移可能に設けて、それぞれの摺動コマをカム斜面に当接させることにより円筒カムの回転によって摺動コマを交互に前後動させて、それぞれの筆記体の先端を軸先から選択的に出没可能とした複式筆記具がある。 【0017】また更に、複数の筆記体を内包し、且つ、任意の筆記体の突出する前端部から後端部に亙って中空にされた筒体と、該筒体の後部を包み且つ、筒体の筒体の前後方向に沿って進退動可能にされたノック体と、ノック体の後部に揺動可能に支持され、ノック体の前進により前記複数の筆記体の内の任意のものを前記筒体前端部から突出させる筆記体選択部(選択する筆記体側の後端に自重を利用して振り子の先端を当接させる方式)と、前記任意の筆記体の突出した状態を維持する筆記状態維持部と、その突出した筆記体を没入させる筆記体没入部とを有する複式筆記具がある。 【0018】また、上記のようなさまざまな複式筆記具に搭載されるシャープペンシル筆記体は、後端に装着部(芯パイプ継ぎ手)を有しており、筆記具本体に設けられた芯パイプに芯が補充されると共に、装着部が芯パイプの前端に着脱可能に装着される。 【0019】本発明の実施例として示した複式筆記具は、筆記機構部の後方部に消しゴム繰り出し装置が一体に接続されることを特徴とするものである。先ず、図1に示す実施例は2種の筆記体を搭載した複式筆記具を示しており、ガイド部2を一体に備えた中軸1、先軸3、円筒カム5を一体に備えた消しゴム繰り出し装置4、一対の摺動コマ6a、6b、シャープペンシル筆記体7、ボールペン筆記体8を主な構成要素としている。 【0020】中軸1は樹脂製で、略中央部から後端まで側面に開口した軸方向に長い案内溝2aとそれと反対側の側面に同様の案内溝2bを有したガイド部2が設けられている。尚、ガイド部は中軸の内孔に起立した筒部に2カ所の案内溝が形成されたり中軸の内孔壁にリブが形成されて、後述する摺動コマが軸方向に案内されるように設けられる。またガイド部2の前半部には、各案内溝2a、2bと連通して孔15a、15bを有した仕切り部15を備えて前端を開口した筒部9が設けられ、筒部9の後端に段部31を有して段部31の前方外周部には膨出状の係合部10が形成されている。 【0021】又、中軸1の後方側面には図3に示すように縦溝17が先方の傾斜面17aを介して巾狭部17bが周溝18に接続されて略逆Tの字状の窓部が穿設されている。後述するが、円筒カム5の突起16は縦溝18より挿入され、突起16が傾斜面17aを弾性的に拡開して巾狭部17bを通過して周溝18内に入る。円筒カム5は突起16が周溝18の周方向の両壁に当接する範囲で回転して、シャープペンシル筆記体7又はボールペン等筆記体8の筆記部が先軸先端口から交互に出没することになる。又、周溝18はシャープペンシル筆記体7が突出するときの突起16の位置で円筒カム5が軸推移可能なように巾広のノック溝19が設けられ、筆記体の収納時又はボールペン等筆記体8が突出するときの突起16の位置で円筒カム5が略軸推移不可となるように周溝18の後壁18bと前壁18aとで巾狭の溝18cが設けられている。尚、円筒カムを中軸に対して一定範囲で回転可能に抜け止め係止する手段は既に上記に限定されない様々な手段が開示されている。 【0022】先軸3は、前方が先細状で、内孔部先端には内段部27を有して先端口が設けられている。又、後端孔には、前記ガイド筒の筒部9の外周部に設けられた係合部10と迎合して筒部9と抜け止め且つ回転止めされる係合溝12が設けられている。尚、筒部9と先軸3は適宜な力で着脱可能に固定されている。 【0023】消しゴム繰り出し装置4は、軸筒4a、同形の消しゴムホルダー37,38、同形のスライダー40,41、そして同形の消しゴム42a,42bで構成されている。また軸筒4aは、樹脂製で先端に円筒カム5を一体に有している。円筒カム5は筒状を成し、前端縁に円周状に前後に変位するカム斜面13を有し、カム斜面13の最前端部には切欠14が形成されている。又、円筒カム5の側面には前記中軸1の縦溝18に挿入して弾性的に周溝18に嵌入して一定範囲(略180度)で回転且つ抜け止めする突起16が形成されている。 【0024】ところで、軸筒4aの前端には円筒カム5が形成され、また軸筒4aの側面には対向する2箇所で軸方向にスリット32が設けられている。そのスリット32は、長手方向に後端に至り穿設された巾狭の縦溝33とその縦溝33に略直交するやや巾広の横溝34が適宜間隔で穿設されて設けられている。 【0025】又、上記消しゴムホルダー37(図4及び図5参照)は、前端の片部39の側面に前端に開口した溝37cとその溝の後端に係止段部37dを有した孔が穿設されており、一方、板状のスライダー40は、その後端に下面に向かって起立したリブ40aが形成されており、そのリブ40aの係合部40cが上記係止段部37dに弾性変位を利用して係合され、片部39の後端側面にリブ40aを支持軸として一体的にスライダー40が消しゴムホルダー37の後方に向かって並行して止着されている。又、リブ40aの適宜後方に位置して片部39には係止突起39aが形成されている。又、軸筒4aの内方にスライダー40を押圧した時に、係止突起39aが内方に変位する。又、片部39の後端にリブ37bで囲まれた止着部37aがが設けられて、その止着部37aに消しゴム42aが固定される。 【0026】以上で、消しゴムホルダー37,38が軸筒4aの後端から挿入され、スライダー40、41のリブ40aが外側から上記スリット32の縦溝33に嵌挿されると共に係止突起39aがスリットの横溝34に弾性的に係脱可能となされ、スリット32に貫出して設けられたスライダー40、41をスリットに沿って前後方向に摺動させることによって、スライダーと連動するように軸筒4a内に設けられた消しゴムホルダー37,38を前後動させることで、その消しゴムホルダに止着された消しゴムの後端部が軸筒の後端から出没可能となる。 【0027】又、スライダー40がスムーズに摺動する為には軸方向に対するリブ40aの巾を横溝34の巾に対して大きくしてリブが横溝に係合するのを防止する必要がある。しかしながら、リブ40aが設計都合で小さい場合には軸筒内面と消しゴムホルダーの筒部外周との間に回り止めを設ければ解決できる。又、図6及び図7はリブ40aと係止突起43との間にリブ43aを設けたスライダーの他の実施形態を示しておりこれでもよい。 【0028】一方、摺動コマ6aは外面に突起22aを有して、突起22aの後端面には中央部が突出してその両側が前述した円筒カム5のカム斜面13と略同勾配のカム斜面を有している。又、芯パイプ23のフランジ部24に当接して、芯パイプ23の後方を長く突出して嵌着する孔が設けられている。又、摺動コマ6bは摺動コマ6aと同様に突起22bとカム斜面を有し、先端にはボールペン等筆記体8の後端を止着する係止部26が設けられている。尚、係止部はパイプ状に成して筆記体の後端を嵌着することも可能である。 【0029】一方、図2に示すようにシャープペンシル筆記体7は、後軸継ぎ手7eの前端に締め具7hを介して頭部が当接し、後方部が後軸継ぎ手7eの軸心を貫通して設けられた後端チャック7bの後端に、第1のスプリング7gを介して後端チャック7bを後方に引き込むように芯パイプ継ぎ手29が止着され、一方、前軸継ぎ手7dの内孔部前方にゴム等の弾性体よりなる保持チャック7cが設けられ、その保持チャック7cの前方で前軸継ぎ手7dの前端孔に先端チャック7aの後端部が止着されると共に、先端チャック7aの頭部後方に先具7iが配設され、その先具7iの後端と前記前軸継ぎ手7dの前方に設けられた段部との間に第2のスプリング7fが敷設されて、先端チャック7aが締め込まれるように附勢されている。尚、保持チャック7cは、前記前軸継ぎ手7dを弾性に優れた樹脂成形品となせば弾性変位可能な形状で一体に形成することもできる。 【0030】また前記前軸継ぎ手7dと先具7iの外周部を被覆して薄肉金属製のガイドパイプ11bが設けられ、ガイドパイプ11bの後方が前軸継ぎ手7dの外周部に固定され、ガイドパイプ11bの前方内面に先具7iの外周部が摺動可能で密接した状態に設けられている。尚、ガイドパイプ11bは、前軸継ぎ手7dと先具7iの何れか一方に固定され、他方がガイドパイプの内面に摺動可能となるようになすことができる。また前記後軸継ぎ手7eと芯パイプ継ぎ手29の外周部を被覆してガイドパイプ11aが設けられ、ガイドパイプ11aの前方が後軸継ぎ手7eの外周部に固定され、ガイドパイプ11aの後方内面に芯パイプ継ぎ手29の後方外周部が摺動可能で密接した状態に設けられている。 【0031】また前記後軸継ぎ手7eの前端外周の設けられた螺子部と前軸継ぎ手7dの後端孔に設けられた螺子部が螺合されて、後軸継ぎ手7eと前軸継ぎ手7dが着脱可能に固定される。尚、後軸継ぎ手と前軸継ぎ手は圧入等で固着してなすこともある。また、螺合以外の係合手段によって着脱可能となすこともできる。 【0032】以上により、シャープペンシル筆記体7を芯パイプ23に接合し、芯パイプ23の後方に設けたフランジ部24に当接して摺動コマ6aが嵌着され、摺動コマ6aの後端から突出した芯パイプ23の後端孔は尾栓25等で閉塞されている。芯の繰り出しは、シャープペンシル筆記体7の先具7iに設けられた段部28が先軸3の内段部27に当接した状態で、摺動コマ6aの軸推移により後端チャック7b、先端チャック7aを作動して行われる。 【0033】次に、組立順序で説明すると、シャープペンシル筆記体7、ボールペン筆記体8は後端にそれぞれの摺動コマ6a、6bを接続させて、上述した中軸のガイド部2の各案内溝2a、2bに移動自在に嵌装され、各摺動コマ6a、6bの前端面と案内溝2a、2b前面の仕切り部15との間に介装したリターンスプリング30a、30bにより後方へ附勢される。消しゴム繰り出し装置4は、円筒カム5を中軸1の後端孔に挿入して突起16を周溝18に弾性的に嵌入させて、中軸1に対して円周方向に略180度で回転自在且つ抜け止めして止着される。又、消しゴム繰り出し装置4は、シャープペンシル筆記体7が突出した状態で中軸1に対して芯繰り出しに必要なストローク分軸推移可能と成され、筆記体の収納時又はボールペン等筆記体8の突出した状態で軸推移を不可と成される。各摺動コマ6a、6bは常時リターンスプリング30a、30bによって後方へ附勢されているので、常にその突起22a、22bのカム斜面を円筒カム5のカム斜面13に接触した状態を保っている。 【0034】又、中軸1の段部31の前面に先軸3の後端面が当接状態で、筒部9の係合部10が先軸3の係合溝12に弾性的に嵌着して、先軸3と中軸1が回転止め且つ抜け止め状態に固定される。尚、先軸3は適宜な力で着脱可能になっている。この状態で、先軸3又は中軸1に対して軸筒4aを一方に回転すると、摺動コマ6aが前進して円筒カム5のカム斜面13の最前端の切欠14が一方のシャープペンシル筆記体7の摺動コマ6aの突起22aに係止して筆記先端部が先軸先端口から突出状態になる。又、先軸3又は中軸1に対して軸筒4aを他方に回転すると、摺動コマ6aが後退してシャープペンシル筆記体7の筆記先端部が先軸先端口から没入すると共に、摺動コマ6bが前進して他方のボールペン筆記体8の筆記先端部が先軸先端口から突出する。 【0035】一方、消しゴム繰り出し装置4は、軸筒4aの後端から消しゴムホルダー37,38を嵌装して、スライダー40,41を消しゴムホルダー37,38に取付け、係止突起39aを軸筒に設けたスリット32の横溝34に弾性的に係合させると共にスライダー40、41を介して消しゴムホルダー37,38を軸筒に対して摺動可能に成している。また消しゴム42a,42bは軸筒後端の開口部36から挿入されて、それぞれの消しゴムの前端が消しゴムホルダーの止着部に固定される。 【0036】また図10は図1のB−B断面を示している。図に示すように、軸筒4aの内面には軸方向に沿ってリブ状のガイド突部4bが設けられており、それによって消しゴム及び消しゴムホルダーの1つが単独で前後動した場合に於いてもがたつく問題はない。 【0037】また図11は筆記体が3種類以上搭載された場合の図10に相当する状態を示している。基本的な構造は図10の場合と同じである。 【0038】 【作用】先軸3又は中軸1に対して軸筒4aを一方に回転すると、図1に示すように円筒カム5のカム斜面13の先端に設けた切欠14が一方のシャープペンシル筆記体7の摺動コマ6aと係合してその筆記先端部を先軸先端口から突出する。この時円筒カム5の突起16は中軸1の周溝18でノック溝19に位置している。この状態で軸筒の後端をノックして円筒カム5を軸推移すると、その動作が摺動コマ6a、芯パイプ23、シャープペンシル筆記体7に伝達され、先具7iの段部28が先軸3の内段部27に当接した状態から、芯パイプ継ぎ手29の軸推移と共に後端チャック7bと先端チャック7aが作動して芯が繰り出される。又、先軸3又は中軸1に対して軸筒4aを他方に回転すると、シャープペンシル筆記体7が後退し、代わりにボールペン筆記体8の筆記先端部が先軸先端口から突出する。 【0039】ところで、上述した先具7iの段部28が先軸3の内段部27に当接した状態から、芯パイプ継ぎ手29を少し前進すると(図2参照)、先具7iに対して先端チャック7aが前進して開き、芯把持が解除された状態となる。即ち、先端チャック7aを後方に附勢する第2のスプリング7fのバネ力に対して後端チャック7bを後方に附勢する第1のスプリング7gのバネ力が適宜強く設けられている。また先端チャックの芯把持が解除された状態で先端チャックの前進が停止される。その方法については幾つかの手段があるが、実施例ではガイドパイプ11bの前端が先軸3の前端内段部に当接して停止されるように設けられる。従って、芯パイプ継ぎ手29を更に前進すると後端チャック7bが始動して先端チャック7aの先端から芯が繰り出される。 【0040】そして、先端チャック7aを停止する他の手段として、先端チャックの後方部にストッパーリングを設けて、先端チャックが適宜前進した状態で先具7iの後端に当接させる。また先端チャックが適宜前進した状態で第2のスプリングを前圧縮状態とする。また先具7iの段部28の後方にフランジ部を形成して、先端チャックが適宜前進した状態で、そのフランジ部の後端にガイドパイプ11bの前端を当接させる。またガイドパイプ11bの前方を先具に固定し、ガイドパイプの後方を前軸継ぎ手7dの外周に摺動可能に嵌挿して、先端チャックが適宜前進した状態でそのガイドパイプの後端を前軸継ぎ手の後端に設けたフランジ部に当接するように設ける。等々幾つかの手段がある。 【0041】また、従来と同様に、芯パイプの後端が後方側に拘束された状態にあるため、筆記先端部に筆圧をかけるとチャックが開き側に反力を受けることになり、後端チャック7bの芯把持が解除されるように作用するが、先端チャック7aは、先具7iで常に締め付けられて芯把持が維持される。従って、芯が先端チャック7aの把持部を滑って没入することはない。そこで、スプリングを強くして把持力を上げたり、チャックの把持部内面にネジ目をたてて芯滑りを防ぐ必要がない。 【0042】次に、軸筒4aに対してスライダー40を後退させると、係止突起39aがスリット32の横溝34から弾性的に離脱しながら移動するので、徐々に消しゴムホルダー37が後退して、消しゴム42aが軸筒後端の開口部36から繰り出される。又、スライダー40を押圧前進させると消しゴムホルダー37が前進すると共に消しゴム42aが開口部36から没入する。またスライダー41も同様に作動する。 【0043】ところで、多孔質の焼成芯体に染料あるいは顔料インクを含浸させてなる着色シャープ芯は、筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となるものの色によっては消字性が十分とは言えないものがある。また消しゴムは着色シャープ芯と同色とし、その組み合わせのみで使用することで消しゴムや紙面の汚れが目立たない利点がある。従って、消しゴムは着色シャープ芯の色種に適応した専用のものを用意することで消字性をほぼ満足させることが可能である。また同様に、ゴムラテックスや粘着性樹脂粒状体を含み剪断減粘性を有した消しゴムで消去可能なインキも色によっては消字性が十分とは言えないものがあった場合に、やはりインキ種に適応した専用のものを用意することで消字性をほぼ満足させることが可能である。 【0044】 【発明の効果】以上のように、本発明は複数のシャープペンシル筆記体あるいは少なくとも1本をシャープペンシル筆記体とした複数本の筆記体を搭載した消しゴム繰り出し装置付きの複式筆記具に於いて、芯を繰り出すためのノック力が強すぎて使いづらい問題や把持力が強すぎて芯に食い込み、芯折れが発生しやすい問題が解決され、残芯による無駄が無くなる。特に黒色のシャープ芯に較べてそれ以外の着色芯は柔らかいので芯滑りや芯折れの問題が起きやすく、その効果は顕著である。又、筆記描線が消しゴムで容易に消去可能となる着色シャープ芯や消しゴムで消去可能なインキを使用したボールペンを使用した便利な複式筆記具の提供が可能となり、又、消しゴム繰り出し装置を一体に備えた使い勝手の良い複式筆記具の提供が可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005957 【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社 【住所又は居所】東京都品川区東大井5丁目23番37号
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| 【出願日】 |
平成13年11月12日(2001.11.12) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−145990(P2003−145990A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−346298(P2001−346298) |
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