| 【発明の名称】 |
ファイル |
| 【発明者】 |
【氏名】小池 誠一
【氏名】田畑 竜也
【氏名】千田 史也
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| 【要約】 |
【課題】背表紙部に取手を備えて持ち運びし易くしたものであって、当該背表紙部の外観が良好なファイルを提供する。
【解決手段】一対の開閉表紙部2a、2bを備えたファイル本体2と、このファイル本体2の内面に取り付けた綴じ具3とを備え、ファイル本体2の背部2cに背カバー部材4を取り付けることによって背表紙部Bを構成したファイル1において、前記背カバー部材4に凹部たる取手収容凹部5を形成し、使用状態(M)においては、この取手収容凹部5を通じて、背カバー部材4から把持可能に突出するとともに、格納状態(N)においては、取手収容凹部5の内部に没入し得る取手6を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】表裏一対の開閉表紙部と、これら開閉表紙部の基端間に設けた背表紙部と、綴じ具とを備えてなるファイルにおいて、前記背表紙部に凹部を形成するとともに、使用状態においては当該凹部を通じて背表紙部から把持可能に突出し、且つ、格納状態においては前記凹部の開口端部と略面一乃至前記凹部の内部に没入し得る取手を設けたことを特徴とするファイル。 【請求項2】取手が、その長手方向の両側端に設定した基部を、背表紙部の外表面から内側へ挿入するようにして当該背表紙部に取り付けられるものである請求項1記載のファイル。 【請求項3】取手の略中間部分に周縁部より肉厚を薄く形成した薄肉部を設けている請求項2記載のファイル。 【請求項4】取手を、弾性変形可能な素材によって構成し、その弾性を利用して使用状態と格納状態との間で形状を変化させるようにしている請求項1乃至3何れかに記載のファイル。 【請求項5】背表紙部に、取手を長手方向に沿って素材の弾性力に抗して湾曲又は屈曲した状態でその両端部に設定した基部を挿入させて係り合う取手取付孔を形成し、前記取手取付孔を、使用状態において弾性変形させた取手が弾性力に従って広がる方向に傾斜させて形成するようにしている請求項4記載のファイル。 【請求項6】背表紙部が、表裏一対の開閉表紙部を備えたファイル本体とは別体に設けられ前記ファイル本体の背面側に取り付けられる背カバー部材を具備してなるものであり、凹部を、この背カバー部材に設けるようにしている請求項1乃至5何れかに記載のファイル。 【請求項7】背カバー部材が、ファイル本体に対して着脱可能なものである請求項6記載のファイル。 【請求項8】背カバー部材の外表面を、湾曲した形状をなすように成形している請求項5乃至7何れかに記載のファイル。 【請求項9】凹部の周縁部に当該凹部内へ誘導し得るガイド部を形成している請求項1乃至8記載のファイル。 【請求項10】ガイド部を凹部の左右両側部に設けている請求項9の記載のファイル。 【請求項11】左右両側部のガイド部が、対称な形状をなしている請求項10記載のファイル。 【請求項12】背表紙部の上下の少なくとも一方又は取手にラベル若しくは見出し片の装着部を備えている請求項1乃至11の何れか記載のファイル。 【請求項13】取手が、その基端部を前記背表紙部に回転可能に取り付けられて、前記使用状態となる位置と格納状態となる位置との間を回転移動するものである請求項1記載のファイル。 【請求項14】取手を、上下方向に延びる軸線を中心に回転するようにしている請求項13記載のファイル。 【請求項15】凹部を、背表紙部の幅方向における中央部から偏位する位置に形成している請求項13又は14記載のファイル。 【請求項16】凹部を、一方の側縁部が背表紙部の側縁部と略一致する位置に形成し、格納状態において、取手の側縁部を前記凹部の一方の側縁部に位置付けるようにしている請求項15記載のファイル。 【請求項17】凹部を、背表紙部の縁部に沿って形成している請求項13又は14記載のファイル。 【請求項18】取手の縁部を、格納状態において背表紙部の縁部に略一致させるようにしている請求項17記載のファイル。 【請求項19】取手の基端部を、背表紙部の幅方向における略中央部に取り付けている請求項13乃至18何れかに記載のファイル。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、オフィスなどで好適に用いられるファイルに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、オフィスなどで用いられるファイルとしては、表裏一対の開閉表紙と、これら開閉表紙の基端間に設けた背表紙と、この背表紙の内面又は開閉表紙の基端部近傍内面に取り付けた綴じ具とを有し、この綴じ具によって用紙などを綴って保管するものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このようなファイルを、例えば、書棚などに複数並列して収納された状態から所望のものを取り出す場合には、隣接するファイルが背表紙部を掴むのを妨げるため、上方に位置する棚との間の空間部分に手を入れて、前方に傾けるようにしてから掴んだり、隣接するファイルを取り出したいファイルから離間するように押さえて手を入れることができるような隙間を形成してから背表紙部を掴んで取り出さねばならず、特に高い場所に配置されたのものを取り出す場合おいては、ファイルの下方から隣接するファイルとの間に手を入れるのは困難でその取り出しが難しいものであった。さらに、ファイルの厚み寸法が大きなものであれば、嵩張るために持ち運びも不安定で難しいものであった。そこで、これらの課題を解決するものとして、例えば背表紙部の外表面に対して、取手の両端部に設定される基部を取付具等によって固定して当該取手を取り付けるようにしたもの等が考えられている。 【0004】ところが、これまでに考えられているファイルの取手は、背表紙部との間に手を入れて把持できるような余長を備えた長さ寸法を有するため、この取手の余長分が背表紙部の表面から浮いてしまい、背表紙部の外観を損ねるものとなっている。特に複数のファイルを並べて書棚などに収納する場合などは、このように取手が浮いた状態の背表紙部を前面にして並ぶことになり、書棚全体の見栄えをも損ねることとなる。 【0005】そこで、背表紙部に取手を備えて持ち運びし易くしたものであって、当該背表紙部の外観が良好なファイルを提供する。 【0006】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、表裏一対の開閉表紙部と、これら開閉表紙部の基端間に設けた背表紙部と、この背表紙部の内面乃至開閉表紙部の基端部近傍内面に取り付けた綴じ具とを備えてなるファイルにおいて、背表紙部に凹部を形成し、使用状態においては当該凹部を通じて把持可能に突出し、且つ、格納状態においては凹部の開口端部すなわち背表紙部の外表面と略面一となる又は凹部内に没入されるような取手を設けたことを特徴とする。 【0007】なお、綴じ具としては、背表紙部の内面に取り付けたもの、開閉表紙部の基端部近傍の内面に取り付けたものの他、背表紙部の内面から開閉表紙部の基端部近傍に渡って取り付けたもの等を含んでいる。また、取手が「凹部を通じて把持可能に突出する」とは、凹部内に収納された状態から把持可能な状態となるように突出することである。また、取手が「凹部の開口端部と略面一となる」は、取手の一部が、若干凹部の開口端部よりも突出するようなものも含むものとする。 【0008】このようなものであれば、必要な場合には取手を突出させて使用することで、複数並列させたファイルの中から所望のものを取り出したり、高い位置に収納したファイルを取り出したり、また持ち運びすること等を簡単化することができるようになるとともに、不必要な場合には、背表紙部の表面よりも内側位置に収めて格納状態とすることができ、ファイルの背面からの外観を損ねないようにできる。 【0009】このように背表紙部に取手を取り付けたファイルにおいて、より背表紙部の外観を良好なものとするためには、取手を、その両側に位置する基部を背表紙部の表出する面から裏側へ挿入して背表紙部と係り合うように設けることが望ましい。このようなに構成すれば、この取手を背表紙部に取り付けている根元部分を隠蔽することができ、従来考えられているファイルのように、背表紙部の背面に取付具などによって比較して、その背面からの外観をすっきりと良好なものとすることができるようになる。 【0010】また、このように取手がその両端部に設定された基部を背表紙部の外表面から内側に挿入した状態で係り合わせるようなものである場合においては、取手の中央部分が背表紙部の表面よりせり出すように突出してしまう可能性があるため、取手の中央部分の肉厚を周囲より薄くなるように成形して、中央部分が背表紙部の表面より突出してしまうのを防ぐようにすると好ましい。 【0011】また、取手の簡素で好適な具体的態様として、取手を弾性変形可能な素材によって構成し、弾性を利用して取手を使用状態から格納状態へと形状変化して戻るように構成したものが挙げられる。このようなものであれば、取手を格納状態において、凹部の底面部分に密着又は近接させることが可能となり、凹部内に適正に収容することができるようになる。 【0012】また、このようなものの具体的な態様としては、取手を湾曲した状態でその両端部に設定した基部をファイルの背表紙部に設けた取手取付孔に挿入して係り合わせるように構成しておき、取手取付孔をこの取手が弾性力に従って戻る方向に沿って傾斜させて形成するようにしたものが挙げられる。 【0013】また、このようなファイルの具体的な態様として、背表紙部を、表裏一対の開閉表紙を備えたファイル本体とは別体のものであってこのファイル本体の背面側に取り付けられる背カバー部材によって構成するようにし、この背カバー部材に、凹部を設けるようにしたものが挙げられる。このようなものであれば、背表紙部を前後方向に厚みを有する構成にして、簡単に凹部を形成することができるようになり、ファイル本体側に凹部を設けるようにするものと比較するとその製作が簡単になる。また、取手を取り付ける背表紙部に強度を付与することができるようになる。さらに、この背カバー部材をファイル本体に対して着脱可能に構成すれば、背カバー部材とファイル本体とを異なる素材によって構成したとしても、分別廃棄することが可能となる。さらに、このような背カバー部材に対して集中応力がかかるのを防ぎその強度を向上するためには、表出する面を湾曲した形状をなすように成形することが望ましい。 【0014】また、取手を引き出し易くするためには、凹部の周縁部にこの凹部内へ誘導し得るガイド部を形成することが望ましい。そして、ファイルを天地逆に置いた場合であっても、このガイド部を利用できるようにするためには、ガイド部を凹部の左右両側に設けることが好ましい。さらに、これら左右両側部に設けたガイド部を対称な形状に成形すれば、デザイン的にも良好なものとなり、ファイルの背表紙部の外観を損ねないようにすることができる。 【0015】また、より使い勝手の良好なファイルとするためには、背表紙部の上下の少なくとも一方又は取手にラベル若しくは見出し片の装着部を設けることが望ましい。このようなものであれば、ファイルの分類に役立つものとなる。 【0016】また、請求項1記載の取手の具体的態様としては、その基端部を前記背表紙部に回転可能に取り付けるようにして、前記使用状態となる位置と、格納状態となる位置との間を回転移動するように構成したものが挙げられる。 【0017】そして、このようなものの場合、取手を、上下方向に延びる軸線を中心に回転するようにするようにすれば、取手を大きく構成でき、また把持し易いものとなるため好適である。 【0018】また、凹部を、背表紙部の幅方向における中央部から偏位する位置に形成するようにすれば好適である。このようなものであれば、凹部を形成した残りの領域に所定の幅寸法を有し上下方向に延びる見易い見出し片を装着する領域を確保することができるようになるからである。このようなものにおいて、外観上好ましい具体的態様としては、前記凹部を、一方の側縁部が背表紙部の側縁部と略一致する位置に形成し、前記格納状態において前記取手の側縁部を、背表紙部の側縁部と略一致させた凹部の側縁部に位置付けるように構成したものが挙げられる。なお、「略一致する」とは、若干のずれは許容するものとする。 【0019】或いは、凹部を、背表紙部の外周部の全部又は一部に形成しするようにしてもよい。このようなものであっても、背表紙部の内部領域に所定の幅寸法を有し上下方向に延びる見出し片を装着する領域を確保することができるようになる。このようなものにおいて、外観上好ましい具体的態様としては、格納状態において取手の縁部を、背表紙部の縁部に略一致させるようにしているものが挙げられる。 【0020】また、このようなファイルをバランス良く持ち運ぶことができ、また書棚等での収納状態から取り出しがスムーズにできるようにするためには、取手の基端部を背表紙部の幅方向における略中央部に取り付けるようにすると望ましい。 【0021】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、本発明の第1実施形態を、図1から図11を参照して説明する。 【0022】図1、2に示したファイル1は、一対の開閉表紙部2a、2bを備えたファイル本体2と、このファイル本体2の内面に取り付けた綴じ具3とを備え、ファイル本体2の背部2cに背カバー部材4を取り付けることによって背表紙部Bを構成しているものである。なお、以下に説明する前後方向とは、開閉表紙部2aの開閉自由端部側を前方、そして背表紙部Bが設けられた側を後方とし、上下方向とは、背カバー部材4の長手方向を指すものとする。また、図3は、背カバー部材4を取り外したファイル本体2を示した図である。 【0023】ファイル本体2は、例えばA4規格やB5規格の紙葉類を綴じるように対応させた表裏一対の縦長な開閉表紙部2a、2bと、これら開閉表紙部2a、2bの基端部にヒンジ部2dを介して設けられている背部2cとを備えたものであり、例えば合成樹脂などによって成形されたものである。なお、本実施の形態においては、このファイル本体2は、背部2cを略中央部分において上下方向に縦割りした2つのファイル本体要素20、20によって構成されている。 【0024】開閉表紙部2a、2bには、それぞれファイル1を閉成させた状態で綴じ具3の側端面が当設する部分に一対の平面視L字型をなす突条21を対向して設けている。そして、この対向する突条21の内法寸法を、綴じ具3の外形長さと略一致させるようにするとともに、その高さ寸法を綴じ具3の後述する綴板32の厚み寸法と略一致するように設定している。すなわち、ファイル1の閉止状態においてこの綴じ具3の綴板32が突条21の内部におおよそ位置決めされて収容され、綴板32の前端部を係合舌片2a1、2b1に近づけるようにしている。また、この突条21の内部に綴板32が収容されている状態で、当該綴板32に係り合う係合舌片2a1、2b1を形成して、各開閉表紙部2a、2bを開成不能にロックすることができるようにしている。この係合舌片2a1、2b1は、開閉表紙部2a、2bを、当該開閉表紙部2a、2bを閉じた状態における前記突条21内に収容された綴板32の側端部を跨る略U字型状に切り欠いて設けたものである。 【0025】背部2cは、背カバー部材4と係り合わせて該背カバー部材4を取り付けるためのファイル本体側係合部Fを具備している。ファイル本体側係合部Fは、本実施の形態においては、背面2ca側の両側部に形成されたファイル本体側スライド係合部F1と、背面側の中間部に形成されたファイル本体側凹凸係合部F2とからなる。ファイル本体側スライド係合部F1は、背面2caの両側部に上下方向に沿って設けられ、前記背面2caから側端へ広がるような傾斜面f1a(図9参照)を有する平面視台形をなし後方へ突出する柱状の突条f1を所定ピッチで切り欠いて間欠的なレール状に形成してなるものである。そして、ファイル本体側凹凸係合部F2は、背面2caの中間部に上下に形成された正断面視略円形をなす凹部f2からなる。そして、この凹部f2は、上下に一対ずつ計4つ形成されている。 【0026】綴じ具3は、図3に示すように、例えば、背部2cの内側面2cbに固定されたベース31と、このベース31の左右両側に着脱可能に取り付けられた一対の綴板32と、この綴板32間に渡って延びる綴管33と、綴板32の脱着操作を行う操作部材34を具備してなるものである。綴管33は、一対の綴板32の一方に設けられた綴軸331、331と、他方に設けられこの綴軸331を内部に挿入し得る空洞を有した綴パイプ332、332とを並列に一対ずつ設けてなるものである。また、綴板32は、ベース31の左右両側に支持された一対の軸ピン35、35に係脱可能に取り付けられたものである。そして、操作部材34は、ベース31の左右両側における中央部分に設けた図示しない収容部内に納められていて、前記軸ピン35の一部を保持しており、この操作部材34をベース31内に押し込むことで、前記軸ピン35がその軸線位置を変位し、綴板32との係り合いを解除できるようになっている。さらに、ベース31は、ファイル本体2の背部2cに設けた綴じ具取付孔2c1(図2参照)に係り合う上下のベース固定具36、36によって、ファイル本体2の背部2cに取り付けられている。本実施形態における綴じ具3は、このベース固定具36によって、リベット等を使用せずに、ベース31をファイル本体2に取り付けられるようなものであるが、ベース31をリベット等で取り付けるタイプのものであってもよい。なお、この綴じ具3のその他の構成については、一般に広く知られたものであるので、詳しい説明を省略することとする。また、この綴じ具3の素材としては、例えば金属等が挙げられ、その他合成樹脂によるものであってもよい。 【0027】背カバー部材4は、図2、4、5に示すように、この背カバー部材4の主体をなす部材本体41と、ファイル本体2の背部2cに形成された前記ファイル本体側係合部F(図2参照)と係り合う背カバー部材側係合部C(図6、9参照)とを備えたものである。 【0028】部材本体41は、背面側へ湾曲した弓なり型をなす平断面形状をなす背壁部411と、その上端部及び下端部を覆うように設けられた天壁部412及び図示しない底壁部とを具備してなり、ファイル本体2の背部2cの高さ寸法及び幅寸法と略一致した高さ寸法及び幅寸法を有する柱状のものである。背壁部411は、その背面411a側にラベル装着部Lを形成している。ラベル装着部Lは、ラベルの厚み幅に対応するラベル嵌め込み凹部4111を形成するとともに、このラベル嵌め込み凹部4111にはめ込んだラベルを固定するラベル固定部4112を設けてなるものである。このラベル固定部4112は、ラベル嵌め込み凹部4111の上下端からラベル嵌め込み凹部4111内側へ突出する正面視半円形をなす舌片状のものである。また、本実施の形態においては、このラベル装着部Lを、背カバー部材4の上下ニ箇所に設けて、天地逆に配置した場合にも使用することができるようにしている。なお、このラベル装着部Lを、上下どちらか一箇所に設けたものであってもよく、また見出し片の装着部として構成したものであってもよい。 【0029】背カバー部材側係合部Cは、部材本体41の前方側、すなわち、ファイル本体2の背部2cと当接する側に設けられたもので、ファイル本体側スライド係合部F1と係合する背カバー部材側スライド係合部C1と、ファイル本体側凹凸係合部と係り合う背カバー側凹凸係合部C2とからなる。 【0030】背カバー部材側スライド係合部C1は、図2に示すように、背壁部411の両側部から上下方向に渡って前方に突出させた側壁部413の内側に、ファイル本体側スライド係合部F1の傾斜面f1aに当接するような傾斜面c1aを形成し、ファイル側スライド係合部F1と同じピッチで切り欠いて間欠的なレール状となるように形成したものである。そして、図9に示すように、この傾斜面f1aと傾斜面c1aとを接合した状態において、背カバー部材4の前後方向移動が禁止されるとともに、ファイル側スライド係合部F1の左右端が側壁部413に当接するため背カバー部材4の左右方向(幅方向)の移動も禁止され、背カバー部材4のファイル本体2に対する前後左右の位置決めができるようになっている。なお、本実施形態においては、背カバー部材側スライド係合部C1及びファイル本体側スライド係合部F1とを、間欠的なレール状に成形することとで、切り欠いた部分の上下寸法分だけスライドさせるのみで背カバー部材4の装着及び脱着ができるようにしているが、これら背カバー部材側スライド係合部C1及びファイル本体側スライド係合部F1とは、上下方向に連続するレール状のものであってもよい。また、側壁部413を内向きL字型をなすように成形し、その内向き面と後向き面とによって幅方向および前後方向の位置決めを行えるようにしたものであってもよい。 【0031】また、背カバー部材側凹凸係合部C2は、図9に示したように、ファイル本体2の背部2cに設けられた凹形状をなすファイル本体側凹凸部C2に嵌まり込むように背部2c側(前方)へ突出するよう設けられたものであって、上下方向に位置決めをして背カバー部材4を固定するものである。本実施形態においては、背壁部411の前面411bから、前方へ突出する円筒状の突起支持部c21とこの突起支持部c21の先端からさらに突出する略部分球状の突起本体c22とからなる。そして、この突起本体c22の側面視外形を、ファイル本体側凹凸係合部F1を構成する凹部f2の内径寸法より若干小さい寸法となるようにしている。 【0032】しかして、本実施の形態においては、前記背カバー部材4に凹部たる取手収容凹部5を形成し、使用状態(M)においては、この取手収容凹部5を通じて、背カバー部材4から把持可能に突出するとともに、格納状態(N)においては、取手収容凹部5の内部に没入し得る取手6を設けている。 【0033】まず取手6から説明すると、この取手は、図7、8に示すように長手方向中間部に設定した把持部61と、この把持部61の長手方向の両側に設定され背表紙部Bを構成するファイル本体2の背部2cと係り合う基部62とを備えてなる。この把持部61と基部62とは、例えば合成ゴム等の弾性を有する合成樹脂を素材として一体成形されている。 【0034】把持部61は、ベルト状のものでありその中央部分の厚み寸法を厚く、且つ後方へ突出するように湾曲した形状に成形したものである。この把持部61の背面61a側には、周縁部より肉厚が薄くなるように成形し背面視矩形状をなす薄肉部611を設けて、取手を格納状態(N)にした場合に中央部分が盛り上がって取手収容凹部5の開口縁部5aより後方へ突出してしまうのを防いでいる。 【0035】基部62は、把持部61の両端からこの取手6の長手方向両端部へ向けて延びるように設けられる挿入部621と、この挿入部621の端部に位置する係止部622とを備えている。挿入部621は、背部2cに形成された後述する取手取付孔71、72に挿入可能な肉厚に設定されたものである。そして、係止部622は、この挿入部621よりも肉厚を厚く設定されている。 【0036】取手収容凹部5は、背カバー部材4の背面たる背壁部411の背面411aの略中央部分に設けられた背面視略矩形状をなすものである。そして、前記把持部61がこの取手収容凹部5内において最も奥方位置に収納された場合、すなわち取手の格納状態(N)おいて、把持部61が開口縁部5aと面一となるかこの取手収容凹部5の内部に収納されるような奥行き寸法に設定されている。また、この取手収容凹部5の周縁部には、手を取手収容凹部5内へ誘導するガイド部51を形成している。このガイド部51は、取手収容凹部5の側端部に、略部分球状に凹む凹部を形成して取手収容凹部5の内部へ向かって傾斜するテーパ面51aを形成したものである。また、このガイド部51は、取手収容凹部5の左右両側に略線対称となるように形成されている。 【0037】また、前記取手6を取り付けるために、背表紙部Bを構成するファイル本体2の背部2cには、取手6の挿入部61を挿入し得る取付孔たる取手取付孔71、72と、前記係止部622を係り止めるための係止片8とを設けている。取手取付孔71、72は、使用状態において弾性変形させた取手6がその弾性力に従って広がる方向に傾斜させて形成したものである。具体的には、図10に示すように、上方に位置する取手取付孔71は、背面2ca側から上方へ傾斜するように、下方に位置する取手取付孔72は、背面2ca側から下方へ傾斜するように形成されている。これら取手取付孔71、72は、取手6の挿入部621より若干大きな大きさに設定されている。係止片8は、取手取付孔71の上方及び取手取付孔72の下方にそれぞれ対向して設けた一対の係止片要素8aからなる。係止片要素8aは、背部2cから後方へ突出する平面視L字型をなすように形成されたものである。 【0038】次に、このファイル1を組み立て方法について説明する。まず、取手6を、背カバー部材4の取手収容凹部5内に上下の基部62、62を前方側へ差し込んでこの背カバー部材4に装着した状態にしておく。次に、この背カバー部材4の前面411bから突出した基部62を、前記ファイル本体要素20、20のそれぞれに設けられた係止片要素8a間に挟むようにして、これらファイル本体要素20、20同士を接合端部において合わせる。この際、図10に示すように、上方の係止片8においては取手取付孔71の上向き面に、下方の係止片8においては取手取付孔72の下向き面に、上下の係止部622、662が当接して、取手6の抜け止めとなる。そして、ファイル本体側スライド係合部F1の切り欠いた部分を挿入口として、前記ファイル側スライド係合部をF1に挿入して、上方又は下方にスライドさせて傾斜面f1aと傾斜面c1aとを接合させて、前後左右の位置決めを行う。さらに、ファイル側凹凸係合部F2を構成する凹部f2に、背カバー部材側凹凸係合部C2を構成する突起本体c22を嵌め込んで上下方向の位置決めをして該背カバー部材4をファイル本体2に対して係り合わせる。ほぼ同時に、このように取手6を装着した背カバー部材4と2つのファイル本体要素20、20とを係り合わせた状態で、上下の前記ベース固定具36を、背部2cの内側面2cbから前記接合端部に跨るように配置して綴じ具取付孔2c1に係り合わせることで背部2cに固定する。しかして、このベース固定具36の背部2cへの固定によって、二つのファイル本体要素20、20は、固定されファイル本体2としての形状をなすとともに、背カバー部材4及び取手6がこのファイル本体2に対して取り付けられることとなる。なお、このようにファイル本体2を縦割り形成して、このファイル本体2と、背カバー部材4及び取手6とを同時に組み立てる方法は、取手6を取手収容凹部5の内部に没入させるようなもの以外にも適用可能なものである。 【0039】そして、本実施の形態のファイル1を、図11に示したように、例えばオフィス内に配置された書棚Sの高い段に複数並べた状態から所望のファイル1を取り出すような場合は、取手収容凹部5に手を入れて、取手6を弾性変形させつつ引き出して使用状態(M)とし、把持して取り出す。この際、ガイド部51に手を沿わせながらスムーズに取手収容凹部5内へ手を挿入していくことができる。また、ファイル1を持ち運ぶ場合にも、この取手6を把持すればよい。この際、前記係合舌片を綴じ具3に係り合わせて開閉表紙部2a、2bをロックするようにすれば、開閉自由端部が下方に向いた状態であっても、ファイル1が開成してしまうのを防ぐことができる。そして、把持している手を外せば、取手6はその弾性力に従って取手収容凹部5の底面側(前方側)に当たるファイル本体2の背部2cの背面2caに密着又は近接するように格納状態(N)へと戻る。 【0040】以上詳述したように、本実施の形態のファイル1によれば、書棚Sに並んだ複数のファイル1から所望のファイル1を取り出す場合や、持ち運ぶ場合などに、取手6を引き出して把持することによって簡単に取り出すことができる。そして、例えファイル1が密に並んだ状態であっても、取手6を背表紙部Bから把持可能に突出させて使用することができるため、簡単に掴んで取り出すことができ、加えて高い位置に配置されたファイル1であっても簡単に取り出すことができる。 【0041】さらに、この取手6は、必要ない場合には背カバー部材4に形成した取手収容凹部5内に没入させて格納状態(N)とすることができるので、背カバー部材4の外表面である背面411aから突出させないようにでき、その外観を良好なものとすることができる。特に、オフィスなどにおいて壁面に配置された書棚に複数並べた場合には、従来考えられていた取手であると各ファイルの取手が背面から突出し雑然とした外観となってしまうのと比較して、極めてすっきりとした外観を与えて常に視野に入る書棚の外観を整然とした美麗なものとすることができる。 【0042】そして、取手6を、基部62を背表紙部5の外表面たる背カバー部材4の背面411aからその内面側にあるファイル本体2の背部2cの内側に回し込むように取り付けるようにしたので、取付の根元部分となる基部62を表出する部分から隠蔽することができ、さらにファイル1の背面からの外観を良好なものとしている。さらに、取手6の中央部分に薄肉部611を形成しているので、本実施形態のように基部61を、背面411aから内側に挿入して係り合わせるようにしたものであっても、取手6の中央部分が取手収容凹部5の開口縁部5aからせり出してしまうのを防ぐことができる。また、このように取手6が、背カバー部材4とファイル本体2とに跨って取り付けられるものであるので、背カバー部材4をファイル本体2に対して取り付ける効果を奏することとなり、前記ファイル本体側係合部Fと背カバー部材側係合部Cとの係り合わせと、背カバー部材4とファイル本体2との係り合いを強固なものとすることができる。 【0043】また、取手6を弾性変形可能な素材によって構成して、その弾性力を利用して使用状態(M)と格納状態(N)との間で形状を変化するように構成したので、使用者は、極めて簡単に取手6を使用状態(M)と格納状態(N)とにすることができる上、手を外すだけで外力を加えることなく取手6を取手収容凹部5の底面に相当する背部2cの背面2caに密着又は近接するように適正に格納することができる。 【0044】また、取手収容凹部5をファイル本体2とは別体の背カバー部材4に形成するようにしたので、背カバー部材4を前後方向に厚みを有する形状に成形することで、簡単にこの取手収容凹部5を設けることができる。また、このように背表紙部Bを、背カバー部材4を備えて構成するとともに、背カバー部材4の背壁部411の平断面形状を後方に膨出する弓なり型として集中応力がかかるのを防止し強度を確保するようにしているので、背表紙部Bの強度を高めることができ、本実施の形態のように背表紙部Bに取手を取り付けているファイル1にとって特に有効な効果を奏する。 【0045】そして、背カバー部材4をファイル本体2に対して着脱可能に構成しているので、例えファイル本体2と異なる素材からなるものであっても、分別廃棄することが可能になる。さらに、金属等を素材とする綴じ具3を分別廃棄する場合にも、まず背カバー部材をファイル本体2から外してから、綴じ具3を脱抜することができるので使い勝手がよい。 【0046】また、取手収容凹部5の周縁部にガイド部51を設けたので、取手収容凹部5内に手を指し込み易い。さらに、このガイド部51を、取手収容凹部5の両側部に設けたので、左右どちらの手で把持する際にも対応できるとともに、天地逆に配置した際にも対応できる。また、線対称な形状をなすように形成したので、背表紙部Bの外観を損ねない。 【0047】本発明は、本実施家形態に限られない。 【0048】例えば、本実施形態では、ファイル本体2を、縦割り形成したファイル本体要素20、20によって構成して、取手6を、このファイル本体要素20、20を合わせる際にファイル本体2の内側に挟み込んで取り付けるようにして、取手6を簡単に取り付けることができるようにしているが、ファイル本体2を一体成形して、取手6の基部62を押し込んで挿入させる取手挿入孔を備えたようなものであってもよい。 【0049】また、ファイルの形状は、適宜のものであってよく、背カバー部材の形状も、本実施形態のようなものに限られず、例えば角柱状のようなものであってもよい。 【0050】また、取手を、本実施形態の取手6のように弾性変形可能な素材とは異なる素材によって構成し、凹部の開口縁部と面一乃至凹部内に没入するような格納手段を設けたようなものであってよい。 【0051】また、取手に、ラベル若しくは見出し片の装着部を設けるようにしたものであってもよい。 【0052】(第2実施形態)以下、本発明の第2実施形態を、図12〜図14を参照して説明する。 【0053】具体的に、このファイルA1は、前述した第1実施形態と同様に、ファイル本体A2、チューブ式の綴じ具3、及び背カバー部材A4を有するものであるので、同一の部位には第1実施形態のものと同一又は対応する符号を付して説明する。なお、ファイル本体A2は、前記取手6を取り付けるための構成を有していない点以外はファイル本体2と略同様のものであり、図12において破線で簡略化して示しているチューブ式の綴じ具3は第1実施形態の綴じ具3と同等品であるので、これ以上の説明は省略する。 【0054】背カバー部材A4は、この背カバー部材A4の主体をなす部材本体41と、図示しないファイル本体側係合部に係り合う図示しない背カバー部材側係合部とを備えてなる。部材本体41は、背面側へ湾曲した弓なり型をなす平断面形状をなす背壁部411と、その上端部及び下端部を覆うように設けられた天壁部412及び図示しない底壁部とを具備してなり、ファイル本体A2の背部2cの高さ寸法及び幅寸法と略一致した高さ寸法及び幅寸法を有する柱状のものである。背壁部411は、その背面411a側にラベル装着部AL及び見出し片装着部APを形成している。ラベル装着部ALは、背面411aの上端部近傍に形成し、第1実施形態におけるラベル装着部Lとほぼ同様の構成を有するため説明を省略する。また、見出し片装着部APは、背面411aの後述する凹部A5を形成した領域を避けて、上下方向に沿って形成したもので、見出し片嵌め込み凹部4113と、第1実施形態のラベル装着部Lのラベル固定部4112と略同様の見出し片固定部4114とを備えてなる。 【0055】そして、この実施形態においては、前記背カバー部材A4に凹部たる取手収容凹部A5を形成し、この取手収容凹部A5から把持可能に背カバー部材A4より突出する使用状態(M)となる位置と、取手収容凹部A5の内部に没入し得る格納状態(N)となる位置との間で回転移動する取手A6を設けている。 【0056】この取手A6は、樹脂等を素材とし、水平方向に延びる上下の基部A61、A61と、これら基部A61の突出端部間を連結する上下方向に延びる把持部A62とを備え、背カバー部材A4に回転可能に取り付けられた略コ字型をなすハンドル状のものである。そして、前記上下の基部A61、A61の基端部A61a、A61aに、上下方向に沿った回転軸A63(図14参照)を取り付けて、背カバー部材A4の幅方向における略中央部に形成された取付部ATに、これらの軸線を中心に回転可能に保持されるようにしている。そして、図14に示すように前記使用状態(M)においては、この取手A6は背表紙部Bに対して略直交するように、すなわち把持部A62が背表紙部Bと略平行をなすように突出するようにしている。また前記格納状態(N)においては、取手収容凹部A5内に把持部A62が取手収容凹部A5の側縁部A5aに位置付けられた状態で没入している。 【0057】また、取手収容凹部A5は、取手A6の外形状に対応させて略矩形状に形成したもので、その奥行き寸法(深さ寸法)を、前記取手A6の厚み寸法に略対応させた寸法に設定して、格納状態(N)における取手A6が、把持部A62の一部が若干突出するものの取手収容凹部A5の開口端部と略面一となるようにするとともに、取手A6の側縁部A6aが取手収容凹部A5の側縁部A5aと略一致した状態となるようにしている。また、背表紙部Bの幅方向における中央部から偏位した位置に形成しており、図示例のものにおいては右側に偏位させてあるが、左利きの人に使用し易いように左側に偏位させるようにしたものであってもよい。そして、この取手収容凹部A5は、偏位させた側の側縁部A5a(図示例のものでは右側の側縁部)を背表紙部Bの側縁部たる背カバー部材A4の側縁部A4aに略一致する位置に形成している。 【0058】このように構成したファイルA1であれば、必要な場合には取手A6を使用状態(M)となる位置に回転移動させて使用することで、複数並列させたファイルA1の中から所望のものを取り出したり、第1実施形態で図11に示したように高い位置に収納したファイルA1を取り出したり、また持ち運びすること等が簡単となり、一方、不必要な場合には、取手収容凹部A5内にその開口端部と略面一をなすように収められる格納状態(N)となる位置へ回転移動することで、取手A6を背表紙部Bの外表面たる背カバー部材A4の背面A411aよりほぼ突出させないようにして、ファイルA1の背面からの美観を保つができる。 【0059】また、取手収容凹部A5を、幅方向における中央部から偏位させて形成したので、その反対側の側縁部近傍に上下方向に延びる見出し片装着部APを形成する領域を無理なく確保して、所定幅を有し上下方向に延びる見易い見出し片を装着することができる。すなわち、美観を損ねない取手A6を備え、なお且つ見易い見出し片によって綴じている紙葉類の内容も把握し易い使用勝手の良好なファイルA1とすることができる。 【0060】また、取手収容凹部A5を、一方の側縁部A5aが背カバー部材A4の側縁部A4aと略一致する位置に形成し、格納状態(N)において取手A6の側縁部A6aを、その取手収容凹部A5の側縁部A5に位置付けるようにしたので、取手A6の側縁部A6a、取手収容凹部A5の側縁部A5a及び背カバー部材A4の側縁部A4aが、略一致することになり、背面からの外観をすっきりとした印象を与えることができる。 【0061】また、取手A6の基端部A61aを背カバー部材A4の幅方向における中央部に形成した取付部ATに、回転可能に取り付けているので、使用状態(M)とした場合に、バランスよく把持できる。 【0062】また、この第2実施形態の変形例として、図15〜17に示したファイルB1のようなものが挙げられる。 【0063】このファイルB1は、前記ファイル本体A2、綴じ具3、及び背カバー部材A4とほぼ同様の構成を有する背カバー部材B4を主たる構成としたものである。 【0064】背カバー部材B4は、前記取手収容凹部A5より若干小さく設定した取手収容凹部B5を形成するとともに、この取手収容凹部B5に対応させ前記取手A5とほぼ同様の構成を有しこの取手A6より若干小さい取手B6を備えてなる。取手収容凹部B5は、前記取手収容凹部A5と同様に、その側縁部B5aが背表紙部の側縁部たる背カバー部材B4の側縁部B4aと略一致するように形成している。この取手B6は、上下に設けた水平方向に延びる基部B61、B61と、前記基部B61、B61の突出端部間を連結する把持部B62と、基部B61、B61の基端部B61a間を連結する回転軸B63(図17参照)とを備えてなる。そして、基端部B61aに連結する回転軸B63を、背カバー部材B4の幅方向における中央部にこの背カバー部材B4と一体に形成した上下に延びる取付部BTに回転可能に取り付けるようにしたものである。そして、格納状態(N)において取手B6の把持部B62を、その取手収容凹部B5の側縁部B5aに位置付けるようにしており、取手B6の側縁部B6a、取手収容凹部B5の側縁部B5a、背カバー部材B4の側縁部B4aは、背面視略一致するようになっている。 【0065】また、背カバー部材B4には、前記取手収容凹部B5を形成した側とは反対の左側領域に背カバー部材B4の上端部近傍から下端部近傍に亘って上下に延びる見出し片装着部BPを形成している。この見出し片装着部BPは、見出し片と見出し片カバーとをともに嵌め込み得る嵌め込み凹部4115と、この嵌め込み凹部4115の側縁部に形成した、図示しない見出し片カバーの側縁部に形成されている差込片を差し込むための差込孔4116とを備えてなるものである。 【0066】以上のようなファイルB1であっても、前述したファイルA1と同様の作用効果を奏する。 【0067】(第3実施形態)以下、本発明の第3実施形態を、図18〜図20を参照して説明する。 【0068】図18〜20に示したファイルC1は、ファイル本体C2と、綴じ具3と、背カバー部材C4とを主たる構成としている。このファイル本体C2は、背カバー部材C4との係合部の構成が異なるものである他は、前記ファイル本体A2とほぼ同一の構成を構成を有するものであるので、同一の部位には、同一の符号又は対応する符号を付している。 【0069】背カバー部材C4は、背カバー部材C4の主体をなす部材本体C41と、図示しないファイル本体側係合部に係り合う図示しない背カバー部材側係合部とを備えてなる。部材本体C41は、所定の厚み幅寸法に設定され、外形状を前記ファイル本体C2よりも小さく且つ少なくとも綴じ具3を固定するための固定具やリベットなどを隠蔽し得る大きさに設定された縦長直方体状ものである。具体的には、背面視縦長矩形状の背壁部C411と、その側端部からファイル本体C2の背面2cに向かって前方へ延びる図示しない側壁部と、これらの上端部及び下端部を覆うように設けられた天壁部C412及び底壁部C413とを具備してなる。背壁部C411は、その背面C411a側の幅方向における中央部に上下に延びる見出し片装着部CPを形成している。見出し片装着部CPは、前記ファイルB1に形成された見出し片装着部BPと略同様の構成のもので、見出し片嵌め込み凹部4115と、見出し片固定部4116とを備えてなる。 【0070】そして、この実施形態のファイルC1においては、背表紙部Bの縁部に沿って前記背カバー部材C4とファイル本体C2との段差によって形成されるロ字型をなす凹み部分を、凹部たる取手収容凹部C5として機能させるとともに、この取手収容凹部C5から把持可能に背表紙部Bより突出する使用状態(M)となる位置と、前記取手収容凹部C5の開口端部と略面一をなすように没入し得る格納状態(N)となる位置との間で回転移動する取手C6を設けている。 【0071】取手C6は、水平方向に延びる上下の基部C61、C61と、この基部C61、C61の突出端部を連結する把持部C62とを備えたハンドル状のものであり、その上下方向の長さ寸法をファイルC1の長さ寸法と略一致させるとともに、基端部C61aから把持部C62の先端までの長さ寸法を背部2cの幅寸法の略半分に設定している。そして基部C61及び把持部C62の厚み幅を取手収容凹部C5の深さに対応する背カバー部材C4と背部2cとの段差寸法と略一致させている。すなわち、この取手C6は、取手収容凹部C5内にほぼぴったりと嵌まり込み、その縁部C6aが、背表紙部Bの縁部たるファイル本体C2の背部2cの縁部2ccと略一致するようになり、また、その背面C6bが、背カバー部材C4の背面C411aと略面一になっている。また、基部C61、C61の基端部C61a、C61aに、背カバー部材C4の天壁部412及び底壁部413の幅方向における中央部からそれぞれ上下に突出させた取付部たる軸部CT、CTを回転可能に貫通させ背カバー部材C4に対して回転可能となるようにしている。しかして、本実施形態の取手C6は、前記軸部CT、CTの軸線を中心に略180度回転し、取手収容凹部C5の右半分領域及び左半分領域のどちらにも格納されるようになっており、格納状態(N)となる位置が、使用状態(M)となる位置を中心に、左右2つ設定されている。 【0072】さらに、本実施形態では、前記背カバー部材C4の外側縁部には、前記取手C6を掴み易くするために、手指を差込可能に凹ませたガイド部C8を形成している。 【0073】しかして、この第3実施形態におけるファイルC1は、以上のように構成したので、必要な場合には、取手C6を使用状態(M)となる位置に回転移動させて使用することで、複数並列させたファイルC6の中から所望のものを取り出したり、高い位置に収納したファイルC1を取り出したり、また持ち運びすること等を簡単化することができ、一方、不必要な場合には、取手収容凹部C5内に収められる格納状態(N)となる位置に回転移動することで、取手C6を背表紙部Bの外表面より突出させないようにして、ファイルC1の背面からの美観を保つことができる。 【0074】また、取手収容凹部C5を、背カバー部材C4を背部2cより小さく設定して、背表紙部Bの縁部に当たる背カバー部材C4の外周部分に沿って形成するようにしたので、背カバー部材C4の背面C411aのほぼ全域を利用して見出し片装着部CPを形成することができ、所定幅を有し上下方向に延びる見易い見出し片を装着することができる。すなわち、美観を損なわない取手C6を備えつつ、見易い見出し片によって綴じている紙葉類の内容も把握し易いファイルC1とすることができる。 【0075】また、取手C6を取手収容凹部C5に対応した大きさ及び形状に設定して、格納状態(N)において取手C6の縁部C6aが背部2cの縁部2ccと略一致するようにし、さらに側面視においては、取手C6の背面C6bが、背カバー部材C4の背面C411aと略一致するようにしているので、外観をすっきりと好ましいものとすることができる。 【0076】また、取手C6の基端部C61aを背カバー部材C4の幅方向における中央部すなわち背表紙部Bの幅方向における中央部に形成した軸部CT、CTに、回転可能に取り付けているので、使用状態(M)とした場合に、バランスよく把持できる。 【0077】また、本実施形態特有の効果として、取手C6の格納状態(N)となる位置を左右両方にしかも対称に設定しているので、このファイルC1を右利きの者にも左利きの者にも使用しやすいものとすることができる。加えて、このように取手をファイルの上下寸法と略一致するようなものにしているため、把持可能な部位が上下に長く、身長の異なる使用者にも対応し易い。さらに、取手C6の内側位置にガイド部C8を形成したので、ファイルC1の隣に別のファイルが配置されているような場合でも、このガイド部C8に手指を挿入することで、格納状態(N)から使用状態(M)へとスムーズに移動させることができる。 【0078】以上説明した実施形態の何れにおいても、綴じ具の形状は、上記のものに限らず、例えばリング式の綴じ具であってもよく、また、ファイルの形状も上記のものに限られない。 【0079】また、前記第2実施形態及び第3実施形態において、取手を水平方向に沿った軸線を中心に回転するようなものに構成したものであってもよい。 【0080】その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。 【0081】 【発明の効果】本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。 【0082】すなわち、本発明のファイルは、必要な場合には取手を突出させて使用することで、複数並列させたファイルの中から所望のものを取り出したり、高い位置に収納したファイルを取り出したり、また持ち運びすること等を簡単化することができ、なお且つ取手が不必要な場合には、背表紙部の表面よりも内側位置に収めて格納状態とすることで、ファイルの背面からの外観を損ねないようにできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001351 【氏名又は名称】コクヨ株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年7月10日(2002.7.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085338 【弁理士】 【氏名又は名称】赤澤 一博 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−326883(P2003−326883A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−201994(P2002−201994) |
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