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【発明の名称】 クリップ装着器
【発明者】 【氏名】関口 直樹
【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区入江2丁目5番12号 三菱鉛筆株式会社横浜事業所内

【要約】 【課題】煩わしい操作がなく、連続して書類にクリップを止着可能とする。

【解決手段】ケースの内部にクリップを縦状に並べて収容可能なクリップ収納室を設け、そのクリップ収容室に押圧体を前後動自在に配設すると共に、スプリングにより押圧体を前方へ付勢して押圧体がクリップの後端に当接してクリップを前方へ押圧するように設け、更にケース後端を閉塞する蓋部を有した蓋本体の前方部をクリップ収納室に前後動自在に配設すると共に、蓋本体を引き出す時に前記押圧体が連動して後退し、蓋本体を略後退限まで後退させた位置で押圧体がケースに係合して押圧体の前進が阻止され、蓋本体を前進側に転じた時に、押圧体とケースとの係合が解除されて蓋本体の前進と共に押圧体が追随して前進し、押圧体がクリップの後端に当接した状態で押圧体の前進が停止すると共に蓋本体のみを前進させて、蓋部がケース後端を閉塞するように構成されてなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ケースの前端に設けたクリップ吐出口の前端側に一対のV字状に開口したバネ製のクリップ開閉部材を設置して、ケースに収容したクリップをクリップ吐出口から押し出す際に、クリップ装着器の吐出口に適宜束ねた書類の端部を挿入し、スライダーの前進でクリップを押し出すことによって、弾発状に閉じたクリップの三角形状の頂点がクリップ開閉部材で拡開され、書類の端部がクリップで挟み止めされるようになされたクリップ装着器に於いて、ケースの内部にクリップを縦状に並べて収容可能なクリップ収納室を設け、そのクリップ収容室に押圧体を前後動自在に配設すると共に、スプリングにより押圧体を前方へ付勢して押圧体がクリップの後端に当接してクリップを前方へ押圧するように設け、更にケース後端を閉塞する蓋部を有した蓋本体の前方部をクリップ収納室に前後動自在に配設すると共に、蓋本体を引き出す時に前記押圧体が連動して後退し、蓋本体を略後退限まで後退させた位置で押圧体がケースに係合して押圧体の前進が阻止され、蓋本体を前進側に転じた時に、押圧体とケースとの係合が解除されて蓋本体の前進と共に押圧体が追随して前進し、押圧体がクリップの後端に当接した状態で押圧体の前進が停止すると共に蓋本体のみを前進させて、蓋部がケース後端を閉塞するように構成されたことを特徴とするクリップ装着器。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、書類等の端部を板バネ状のクリップで挟んで綴じることを連発的に可能としたクリップ装着器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ケースの前端に設けたクリップ吐出口の前端側にV字状に開口したバネ製のクリップ開閉部材を設置して、ケース内部に収容した三角形状の頂点が弾性的に閉じた板状のクリップをクリップ吐出口から押し出す際に、クリップ開閉部材によってクリップを開き、クリップ吐出口に臨むようにその前に配した書類等の端部を開いたクリップで挟み止め(止着)可能としたクリップ装着器が知られている。
【0003】従来のクリップ装着器は、ケースの内部に複数個のクリップが縦に並んで収容できるようになっており、またスライダーが前進可能に配設されて、クリップ装着器の吐出口に適宜束ねた書類の端部を挿入し、スライダーを指で下方へ押しながら前進させると、スライダーの前端がケース最前端のクリップの後端に当接すると共にクリップを押し出して、その押し出し前進に伴って書類の厚みで閉塞状態が拘束されるクリップ開閉部材に習ってクリップの三角形状に閉じた頂点が拡開され、クリップがクリップ開閉部材部を通過した状態で書類にクリップが止着される。
【0004】またクリップ装着器は、種々知られているが、ケース後方の上面にクリップを挿入可能とする挿入窓部が設けられて、そこからクリップを縦状に並ぶように装填するものが知られており、クリップはケースの前方を下向きにした時に一発づつスライダーの前端にセッティングされ、連続して書類にクリップを止着する場合にはその都度ケースの前端を下に向けてクリップをセッティングする操作が必要となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、連続して書類にクリップを止着する場合に、その都度ケースの前端を下に向けてクリップをセッティングする煩わしい操作のいらないクリップ装着器を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明のクリップ装着器は、ケースの前端に設けたクリップ吐出口の前端側に一対のV字状に開口したバネ製のクリップ開閉部材を設置して、ケースに収容したクリップをクリップ吐出口から押し出す際に、クリップ装着器の吐出口に適宜束ねた書類の端部を挿入し、スライダーの前進でクリップを押し出すことによって、弾発状に閉じたクリップの三角形状の頂点がクリップ開閉部材で拡開され、書類の端部がクリップで挟み止めされるようになされたクリップ装着器に於いて、ケースの内部にクリップを縦状に並べて収容可能なクリップ収納室を設け、そのクリップ収容室に押圧体を前後動自在に配設すると共に、スプリングにより押圧体を前方へ付勢して押圧体がクリップの後端に当接してクリップを前方へ押圧するように設け、更にケース後端を閉塞する蓋部を有した蓋本体の前方部をクリップ収納室に前後動自在に配設すると共に、蓋本体を引き出す時に前記押圧体が連動して後退し、蓋本体を略後退限まで後退させた位置で押圧体がケースに係合して押圧体の前進が阻止され、蓋本体を前進側に転じた時に、押圧体とケースとの係合が解除されて蓋本体の前進と共に押圧体が追随して前進し、押圧体がクリップの後端に当接した状態で押圧体の前進が停止すると共に蓋本体のみを前進させて、蓋部がケース後端を閉塞するように構成されてなる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づき説明する。先ずケースは、図1及び図2に示されるように下面のベース1と上面のカバー2を合わせて固着した前後方向に長い中空の箱形で構成されている。固着手段としては、ベース1とカバー2の合わせ面のそれぞれの所要箇所に一方にボスと他方に孔等を設けてその相互の嵌着などによって行うことができる。
【0008】また、カバー1の前半部に前後方向の窓孔2cが形成されると共に、その窓孔2cの内部に前後方向の案内部が形成されてスライダー3を前後動自在に嵌装している。また図に示すように、スライダー3の内面側には鉤状に突出した係止部3bが形成され、またカバー2の後方内面側にも突出した係止部2bが形成されており、その係止部3bと係止部2bに前後端を係止して引張り用のコイルスプリング7が敷設されて、ケースに対してスライダー3が常時後方側に附勢されている。以上により、スライダー3は、カバー2の上面から突出していて、指でその突出部を押すことにより前方へ移動することができ、また、指を突出部から離すとコイルスプリング7の復帰力により自動的に後退する。
【0009】また、カバー2の後半部の上面にはクリップ10の挿入窓部2aが形成されると共に、ケースの前端側にクリップ10の吐出口9が設けられている。そのクリップ吐出口8の両側に一対のクリップ開閉部材6が設置されている。このクリップ開閉部材6は、一体のバネ板を折り曲げ、あるいは2枚のバネ板を合わせて、前方が二股に分かれたV字状の開口部と後方が合わさった平坦部を成して形成されており、平坦部には所要位置に孔を設け、ベース1にボス1bを設けて、ボス1bを孔に貫通すると共に圧入やカシメなどによって固定されている。なお、クリップ開閉部材6の固定はこの方法に限定されず種々の方法を用いることが可能である。
【0010】また、ケースの内部にはクリップ10を縦状に並べて収容可能なクリップ収納室が設けられ、そのクリップ収納室に、ケース内に形成された案内部に嵌装されて押圧体5が前後動自在に配設されている。
【0011】押圧体5は、上方後端側の両側面にカム部5bが形成され、そのカム部5bの下面に斜面5cが設けられ、下方略後端側に当接段部5aが形成されている。また更に、後述する引っ張り用のコイルスプリング8の一端を係止する係止部5dが形成されている。
【0012】一方、ベース1の前方に鉤状に突出した係止部1aが形成されており、この係止部1aと上記押圧体5に前後端を係止して引張り用のコイルスプリング8が敷設されて、ケースに対して押圧体5が常時前方側に附勢されている。以上により、ケース内に縦状に並んで収納されたクリップ10の後端に押圧体5が当接してクリップ10を前方へ押圧する。
【0013】また、図5に示すように蓋本体4は、後端にケース後端を閉塞する蓋部4aを有し、蓋本体4の前方部4bの両内側面にそれぞれ2箇所でカム部4cと4eが形成され、そのカム部にそれぞれ斜面4dと4fが設けられている。
【0014】蓋本体4は、前方部4bをクリップ収納室に前後動自在に配設されると共に、蓋本体4を引き出す時に上記押圧体5が連動して後退し、蓋本体4を略後退限まで後退させた位置で押圧体5がケースに係合して押圧体5の前進が阻止され、蓋本体4を前進側に転じた時に、押圧体5とケースとの係合が解除されて蓋本体4の前進と共に押圧体5が追随して前進し、押圧体5がクリップ10の後端に当接した状態で押圧体5の前進が停止すると共に蓋本体4のみを前進させて、蓋部4aがケース後端を閉塞するように構成されている。なお、詳細は後述する作用で説明する。
【0015】ところで、クリップ10は、側面から見て三角形状の頂点が弾発状に閉じ、その前端がやや捲れた形状をなし、上から見て前端から閉じ部のやや後部に至る前方部が適宜巾広に設けられた形状をなしている。また、スライダー3の前端にはクリップ押し出し用の段部3aが設けられており、この段部3aがクリップ10の後端に当接してクリップ10を前進させる。クリップ10を前進させると、先ず巾広部がクリップ開閉部材6の平坦部からでV字状の開口部へ導入され、更にクリップ10が前進すると吐出口9から抜出するようになっている。即ち、クリップ10の巾広部以降の巾は、一対に離れて設けられたクリップ開閉部材6の間隔より適宜小さく設けられている。
【0016】
【作用】本発明のクリップ装着器は、ケース内部に複数個のクリップ10が縦に並んで収容され、最後端のクリップの後端を押圧体5が常時前方に押し出すように作用している。クリップ装着器の吐出口9に適宜束ねた書類の端部を挿入し、スライダー3を指で下方へ押しながら前進させると、スライダー3の段部3aの前端が最前端のクリップ10の後端に当接すると共にクリップ10を押し出して、その押し出し前進に伴って書類の厚みで閉塞状態が拘束されるクリップ開閉部材6のV字状に習ってクリップ10の巾広部が導入され、三角形状に閉じた頂点が拡開されると共にクリップ10が書類に差し込まれ、クリップ開閉部材部6を通過した状態でクリップ10が書類を挟み込んだ状態に止着する。
【0017】クリップ10を押し出した後、スライダー3から指を離すと、段部3aは持ち上がって二番目以降に位置するクリップの上面から略離れた状態(必要により、離れた状態にする案内部を設ける)になり、同時に二番目のクリップが押圧体5の押圧で前進位置にセッティングされ、コイルスプリング7の復帰力で窓孔2cの後端位置まで復帰する。以後、上記の操作を繰り返し実行すれば、クリップを連続的に繰り出して次々に書類等の端部を綴じることができる。
【0018】また、ケースのクリップ収納室にクリップを装填する場合について図3と図7乃至図11で説明する。先ず、図3及び図7に示すように、蓋本体4を引き出すと、蓋本体4に形成したカム部4eが押圧体5に形成したカム部5bの前端に当接した時点から押圧体5が連動して後退し、蓋本体4を略後退限まで後退させた位置で押圧体5の下方に形成した当接段部5aがベース1に形成した係止段部1cに係合して押圧体5の前進が阻止された状態に固定される。その状態で、図3に示すように挿入口2aからクリップ10が順次装填される。
【0019】次に、クリップ10の装填を完了した後、蓋本体4を前進側に押圧する。その時、図8に示すように蓋本体4に形成したカム部4cの斜面4dが押圧体5のカム部5bに設けた斜面5cと係合し、押圧体5を押し上げる方向に作用する。図9は押圧体5が押し上げられ、ベース1の係止段部1cから押圧体5の当接段部5aが外れる状態を示している。その状態から蓋本体4を前進させると、押圧体4が連動して前進(図10参照)し、押圧体5が最後部のクリップ10の後端に当接した状態で押圧体5の前進が停止すると共に、蓋本体4のみが前進(図11参照)して、蓋部4aがケース後端を閉塞する。(図2参照)
なお、押圧体をベースに係止する構成、押圧体と蓋本体とのカム係合の構成は、上記構成に限らず形状や設置場所など変えて設定することが可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明のクリップ装着器は、連続して書類にクリップを止着する場合に、その都度ケースの前端を下に向けてクリップをセッティングする煩わしい操作のいらないクリップ装着器が提供可能となり、且つ、クリップの装填を容易に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000005957
【氏名又は名称】三菱鉛筆株式会社
【住所又は居所】東京都品川区東大井5丁目23番37号
【出願日】 平成14年2月14日(2002.2.14)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−237270(P2003−237270A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−36088(P2002−36088)