| 【発明の名称】 |
綴じ具 |
| 【発明者】 |
【氏名】内多 幹匡
【氏名】繁岡 寿雄
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| 【要約】 |
【課題】底板12の両端縁から側板10a,10bが直立する弾性樹脂製の台板1と、前記台板1の側板10a,10b相互間に架橋状に配設される綴じ棒2,2と、前記綴じ棒2,2を前記側板10a,10bに固定する止め具3とからなり、少なくとも一方の側板10bが前記底板12に対して屈曲自在に連結されている綴じ具において、繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持できること。
【解決手段】屈曲自在な側板10bは所定の長さを有する薄肉部7によって前記底板12に連結されていること。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 底板の両端縁から側板が直立する弾性樹脂製の台板と、前記台板の側板相互間に架橋状に配設される綴じ棒と、前記綴じ棒を前記側板に固定する止め具とからなり、少なくとも一方の側板が前記底板に対して屈曲自在に連結されている綴じ具において、前記屈曲自在な側板は所定の長さを有する薄肉部によって前記底板に連結されていることを特徴とする、綴じ具。 【請求項2】 請求項1に記載の綴じ具において、前記薄肉部は、前記底板と側板とを直線状に伸ばした状態において前記底板及び側板の表面から前記側板の直立方向に膨出するように形成されていることを特徴とする、綴じ具。 【請求項3】 底板の両端縁から側板が直立する弾性樹脂製の台板と、前記台板の側板相互間に架橋状に配設される綴じ棒と、前記綴じ棒を前記側板に固定する止め具とからなり、少なくとも一方の側板が前記底板に対して屈曲自在に連結されている綴じ具において、前記底板と側板との連結部近傍には、前記側板を前記底板に対して直立させる際に前記側板を直立状態に支持する突出部が形成されていることを特徴とする、綴じ具。 【請求項4】 請求項3に記載の綴じ具において、前記突出部は、前記底板側に形成される第1突条部と、前記側板側に形成される第2突条部から構成されており、前記第1突条部と第2突条部とは、前記側板が前記底板に対して直立する際に相互に係合することを特徴とする、綴じ具。 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の綴じ具において、両方の側板が前記底板に対して屈曲自在に連結されていることを特徴とする、綴じ具。 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の綴じ具において、前記側板に綴じ棒を固定する止め具は、前記綴じ棒が前記側板相互間に架橋された状態において側板の外側に突出される前記綴じ棒の突出端部に係脱自在に係合される係止孔が形成される弾性樹脂製の係止板であって、前記係止板は、前記突出端部が突出される側板の上端縁に所定の長さの薄肉部によって屈曲自在に連結されており、前記係止板の自由端縁には長手方向に沿って引掛け部が形成されていることを特徴とする、綴じ具。 【請求項7】 請求項6に記載の綴じ具において、前記綴じ棒は、一方の側板の外面に押込み阻止状態に当接される基部が形成される保持端部と、他方の側板から外側に突出されて前記係止板に係脱自在に係合される突出端部とからなる棒体であって、前記基部には、前記一方の側板に嵌合される突起が形成されていることを特徴とする、綴じ具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、紙片や台紙、カタログ等の被綴込物を綴じ込むためのファイルや見本帳等に用いられる断面U字状の台板と、被綴込物を挿通保持する綴じ棒と、前記綴じ棒を前記台板に固定する止め具とからなる綴じ具に関する。特に、弾性樹脂材から成形される台板の底板と側板とが屈曲自在に連結されている綴じ具に関する。 【0002】 【従来の技術】ファイルや見本帳等に用いられる綴じ具として、前記ファイルや見本帳等の背表紙部内側に止め付けられる断面U字状の台板と、紙片や台紙等の被綴込物を挿通保持すると共に前記台板に架橋状に配設される綴じ棒とからなる綴じ具が知られている。 【0003】従来の綴じ具には、一般的に、底板の両端縁から側板が直立する断面U字状に予め成形された台板を用いており、前記側板相互間において綴じ棒に被綴込物を挿通保持させた後に、前記綴じ棒を止め具によって前記側板に固定させることで綴じ具に被綴込物を綴じ込ませていた。また、このような構成の綴じ具は、大量又は重量の大きな被綴込物の綴込みに用いられることが多いため、使用や衝撃等による綴じ具の破損や被綴込物の脱落を防止するために前記綴じ棒を台板に強固に固定させているものが多い。例えば、一旦固定すると前記綴じ棒が取外し不能となるものや、特別な治具や道具等を用いなければ綴じ込み作業や綴じ具の分解ができないものもある。 【0004】近年、環境に配慮した商品の推奨やゴミの分別の法制化等に伴って、従来は使い捨てが主流であった綴じ具も再利用や分別廃棄が可能な構成とする必要性が高まっており、特別な治具や道具等を用いずに誰にでも簡単に被綴込物の綴じ込みや差替え作業、綴じ具の分解が行える構成の綴じ具の開発が求められている。 【0005】このような再利用及び分別廃棄が容易な綴じ具として、図14及び図15に示されるように、弾性合成樹脂製の台板1の側板10を底板12に対して屈曲自在に連結させたものがある。 【0006】この例の綴じ具は、被綴込物としてカーテンや壁紙等などのサンプルが貼着された台紙4,4を綴込む見本帳に用いられるもので、見本帳の表装紙5の背表紙部50に止め付けられる底板12とその両端縁に屈曲自在に連結される一対の側板10,10とからなる台板1と、前記側板10,10相互間に架橋状に貫通される綴じ棒2,2と、前記綴じ棒2,2を前記台板1に抜け止め状態に固定する止めネジ30,30とから構成されている。 【0007】このものでは、図15に示されるように、前記底板12と一対の側板10,10とを直線状に伸ばした平板状の台板1の一方の側板10に一端に止めネジ30を配設した綴じ棒2,2を外側から指し込み直立状態として、前記綴じ棒2,2に上方から台紙4,4を挿通させた後、台紙4,4を挿通保持する前記綴じ棒2,2ともども前記側板10を直立させる。次に、前記綴じ棒2,2の自由側の端部が貫通孔11を貫通するように他方の側板10を直立させて、前記綴じ棒2,2を前記側板10,10相互間に架橋状に貫通させた後、前記他方の側板10から突出された前記綴じ棒2,2の端部に止めネジ30,30を配設して前記綴じ棒2,2を台板1に固定させることで前記台紙4,4を綴じ込むことができる。また、前記綴じ棒2,2の端部に配設された止めネジ30,30を取外すことで前記綴じ棒2,2の固定を解除してこの綴じ具を分解することができる。 【0008】このような構成であるから、この例の綴じ具は、前記綴じ棒2,2への台紙4,4の挿通保持が容易であると共に、前記台板1への前記綴じ棒2,2の固定及び固定の解除が容易であるため、綴じ具の再利用や分別廃棄が容易である。また、流通時や保管時に前記台板1を平板状としてコンパクトに収納できるという利点もある。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記綴じ具においては、前記底板12と前記側板10,10を屈曲自在としているために、図15に示されるように、前記底板12と側板10,10との連結部を断面V字状に成形するV溝16としている。そのため、前記側板10,10を繰返し屈曲することでV溝16が可塑変形されて前記底板12と側板10,10とが容易に断裂されることがある。また、断裂に至らなくても可塑変形によってV溝16が弱体化されることにより、例えば、見本帳を背表紙部50が上側になる姿勢で持ち運ぶ場合のように、前記側板10,10に貫通される前記綴じ棒2,2に挿通保持された台紙4,4の重量がかかる場合や落下の衝撃を受ける場合に、前記底板12と側板10,10とが断裂して綴じ具が容易に破損されてしまう可能性がある。 【0010】以上のように、側板10を屈曲自在に連結することで再利用を重ねる毎に徐々に綴じ具の耐久性が低下されて荷重や軽い衝撃によって破損され易くなってしまうという問題がある。 【0011】本発明は上記事情を鑑みてなされたものであり、『底板の両端縁から側板が直立する弾性樹脂製の台板と、前記台板の側板相互間に架橋状に配設される綴じ棒と、前記綴じ棒を前記側板に固定する止め具とからなり、前記底板に少なくとも一方の側板が屈曲自在に連結されている綴じ具』において、繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持できることを課題とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】*1項上記課題を解決するための本発明の技術的手段は、『前記屈曲自在な側板は所定の長さを有する薄肉部によって前記底板に連結されている』ことを特徴とするものである。これによると、底板と側板の連結部において薄肉部がヒンジとして機能すると共に前記薄肉部はその長さに応じて変形に対する自由度を有している。そのため、前記側板を前記底板に対して屈曲させる場合に、前記自由度によって前記底板と側板との連結部に作用する引張り応力又は圧縮応力を緩和させて、前記側板の繰返し屈曲による前記連結部の疲労や可塑変形を防止することができる。 【0013】尚、前記薄肉部の長さは、前記側板を屈曲する際に前記連結部に作用する圧縮応力と引張り応力による疲労や可塑変形を防止できる長さとなるように設定すればよい。具体的には、前記台板を構成する合成樹脂材の肉厚程度の長さから前記肉厚の3倍程度の長さに設定するのが望ましい。また、前記台板は、一方の側板のみが前記底板に対して屈曲自在に連結されるものであっても、両方の側板が屈曲自在に連結されるものであってもよい。 【0014】*2項1項において、『前記薄肉部は、前記底板と側板とを直線状に伸ばした状態において前記底板及び側板の表面から前記側板の直立方向に膨出するように形成されている』ことを特徴とするものでは、前記薄肉部によって前記底板と側板の直立方向側の端縁相互が連結されるから、前記連結部の疲労や可塑変形を防止に必要な前記薄肉部の長さを短くできる。これより、前記薄肉部の長さに対応する自由度も小さくなるため前記側板の直立姿勢及び前記台板のU字形状が安定する。 【0015】また、前記薄肉部は前記側板の直立方向に膨出されているから、例えば前記側板の直立状態を解除させる場合等に、前記側板を前記直立方向とは逆向きに過剰に屈曲させても前記膨出部が張り応力又は圧縮応力が緩和して前記連結部の疲労や可塑変形が防止されるため、前記側板が断裂されにくい。そのため、このような構成の綴じ具は繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持することができる。 【0016】ここで、前記薄肉部の長さは、前記側板の肉厚と同程度の長さに設定するのが望ましい。また、前記薄肉部は前記底板及び側板の表面からわずかに膨出されていればよく、具体的には、前記側板の肉厚の3分の1から6分の1程度膨出していればよい。 【0017】*3項『前記底板と側板との連結部近傍には、前記側板を前記底板に対して直立させる際に前記側板を直立状態に支持する突出部が形成されている』ことを特徴とするものである。このものでは、前記連結部近傍に形成された突出部によって前記側板が底板に対して直角以上に屈曲されることが阻止されるため、前記側板の過剰な屈曲による前記連結部の疲労や可塑変形を防止することができる。 【0018】ここで、前記突出部は、前記底板の連結部近傍のみに形成されるものでも、前記側板の連結部近傍に形成されるものでも、前記底板及び側板の両方に形成されるものであってもよい。また、前記突出部は前記連結部の長手方向に沿って連続形成される突条部であっても、前記連結部に沿って所定の間隔毎に形成される複数の突起からなるものであってもよい。 【0019】*4項3項において、『前記突出部は、前記底板側に形成される第1突条部と、前記側板側に形成される第2突条部から構成されており、前記第1突条部と第2突条部とは、前記側板が前記底板に対して直立する際に相互に係合する』ことを特徴とするものでは、記底板又は側板のどちらか一方に形成された単一の突条部によるものよりも、前前記第1突条部と第2突条部とが係合することで前記側板を安定して直立状態に保持できる。 【0020】*5項1項ないし4項において、『両方の側板が前記底板に対して屈曲自在に連結されている』ことを特徴とするものでは、前記底板とこれに連結される一対の側板を直線状に伸ばして台板を平板状にすることができるため、このような構成の綴じ具は、被綴込物の綴じ込みが容易であると共に、不使用時には台板を平板状の伸ばしてコンパクトに収納することができるため流通及び保管時に場所を取らない。 【0021】*6項1項ないし5項において、『前記側板に綴じ棒を固定する止め具は、前記綴じ棒が前記側板相互間に架橋された状態において側板の外側に突出される前記綴じ棒の突出端部に係脱自在に係合される係止孔が形成される弾性樹脂製の係止板であって、前記係止板は、前記突出端部が突出される側板の上端縁に所定の長さの薄肉部によって屈曲自在に連結されており、前記係止板の自由端縁には長手方向に沿って引掛け部が形成されている』ことを特徴とするものでは、係止板が前記側板の上端縁に連結されているため、前記係止板を前記側板に重ね合わせるように屈曲させるだけで前記綴じ棒を側板に固定できる。また、前記引掛け部に指先等を差し入れて前記係止板を重ね合せ状態から逆方向に屈曲させることで前記固定を解除できるため、前記綴じ棒の前記側板への固定及び固定の解除が容易である。 【0022】また、前述の1項と同様に、前記薄肉部がヒンジとして機能すると共にその長さに応じて変形に対する自由度を有しているため、前記係止板を前記側板に対して屈曲させる場合に、前記底板と側板との連結部に作用する引張り応力又は圧縮応力が緩和されて、前記係止板の繰返し屈曲による前記連結部の疲労や可塑変形を防止することができる。そのため、前記係止板を前記綴じ棒を固定する方向又は前記固定を解除する方向へ繰返し屈曲させても前記係止板と側板とが断裂されにくい。 【0023】これより、このような構成の綴じ具は、被綴込物を差替えて繰返して再利用する場合にも、変らずに容易に前記綴じ棒の固定及び固定の解除ができるため、綴じ具への被綴込み物の綴じ込み及び差替えを容易に行うことができる。尚、前記薄肉部の長さは、前述の1項と同様に、前記薄肉部に作用する圧縮応力と引張り応力による疲労や可塑変形を防止できる長さであればよい。 【0024】*7項6項において『前記綴じ棒は、一方の側板の外面に押込み阻止状態に当接される基部が形成される保持端部と、他方の側板から外側に突出されて前記係止板に係脱自在に係合される突出端部とからなる棒体であって、前記基部には、前記一方の側板に嵌合される突起が形成されている』ことを特徴とするものでは、前記突起によって前記基部と一方の側板とを移動阻止状態に保持されるから前記側板相互間に貫通された綴じ棒の揺動が防止される。そのため、被綴込物を安定して挿通保持することができる。 【0025】 【発明の効果】本発明は、上記構成であるから次の特有の効果を有する。本発明の構成の台板は、底板と側板の連結部に位置する薄肉部によって前記側板を屈曲させる際に前記連結部に作用する引張り応力又は圧縮応力を防止させることで前記連結部の疲労や可塑変形を防止しているため、前記底板に対して屈曲自在に連結されている前記側板を前記底板に対して直立させる方向又は逆に前記直立状態を解除する方向へ繰返し屈曲させても前記側板と底板とが断裂されにくい。そのため、このような構成の綴じ具は、再利用する毎に耐久性が低下されるようなことがなく、被綴込物を差替えて繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持することができる。 【0026】また、2項のものでは、薄肉部によって前記側板の直立方向側の端縁相互を連結しているから、薄肉部の長さを短く設定できるため側板の直立姿勢及び台板のU字形状が安定する。また、前記薄肉部が底板及び側板の表面から膨出しているから、前記側板の逆方向への屈曲による連結部の疲労や可塑変形も防止できる。そのため、繰返し利用する場合にもより高い耐久性を維持できる。 【0027】また、3項のものでは、連結部近傍に形成された突出部によって側板の過剰な屈曲による前記連結部の疲労や可塑変形を防止されるから、前記側板を前記底板に対して直立させる方向又は逆に直立状態を解除する方向へ繰返し屈曲させても前記側板と底板とが断裂されにくい。そのため、このような構成の綴じ具は、前述の1項と同様に、繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持することができる。 【0028】また、4項のものでは、第1突条部と第2突条部が係合されるから、前記側板の直立状態を安定して保持できるため、綴じ込みの安定性がよい。 【0029】また、5項のものでは、台板を平板状に伸ばすことができるから、綴じ具への被綴込物の綴じ込みが容易であると共に不使用時にはコンパクトに収納するこができるため、流通及び保管時に場所を取らない。 【0030】また、6項のものでは、綴じ棒の固定及び固定の解除が容易にでき、しかも、台板に連結された係止板の断裂が防止されるため、被綴込物を差替えて繰返して再利用する場合も、変らずに綴じ具への被綴込み物の綴じ込み及び差替えを容易に行うことができる。 【0031】また、7項のものでは、基部に形成された突起によって側板相互間に貫通される綴じ棒の揺動が防止されるため、被綴込物を安定して挿通保持することができる。 【0032】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態について添付図面を参照しながら詳述する。本発明実施の形態の綴じ具を見本帳に用いた例を図1及び図2に示している。この綴じ具は、図1及び図2に示されるように、見本帳の表装紙5の背表紙部50の内側に止付けられる底板12とその両端縁から直立される側板10a,10bとからなる台板1と、前記側板10a,10b相互間に架橋状に貫通されると共に被綴込物である台紙4,4を挿通保持する綴じ棒2,2と、前記側板10bの上端縁に屈曲自在に連結され前記綴じ棒2を前記側板10bに固定する前記側板10bと略同形の係止板3から構成されている。 【0033】前記係止板3には、この係止板3を外側に折り曲げて前記他方の側板10bと重ね合せる際に、前記他方の側板10bの外側に突出される綴じ棒2の先端部に係脱自在に係合され前記綴じ棒2,2を側板10bに抜け止め状態に固定する係止孔31が所定の間隔で形成されている。また、この綴じ具を構成する台板1、綴じ棒2,2及び係止板3はすべて弾性合成樹脂材からなっている。 【0034】*台板1台板1は、図4に示されるように、見本帳の背表紙部50に略一致する大きさの矩形状の底板12と、この底板12の一方の端縁に直立状態に連結される側板10aと、他方の端縁に屈曲自在に連結される同形の側板10bとから構成されている。前記側板10a,10bには、前記綴じ棒2,2を架橋状に貫通させる貫通孔11,11が所定の間隔で形成されており、図2及び図3に示されるように、前記一方の側板10bの上端縁には後述する係止板3が屈曲自在に連結されている。また、前記底12の長手方向の両縁部は、補強のために厚肉部15が形成されている。 【0035】前記底板12と前記屈曲自在な側板10bとは、図6及び図7に示されるように、前記側板10bの肉厚と略同じ長さSを有する薄肉部7によって連結されており、前記薄肉部7の両端には前記側板10bが前記底板12に対して直立する際に相互に係合して前記側板10bの直立状態を支持する突出部6となる第1突条部61と第2突条部62が形成されている。 【0036】前記薄肉部7は、図7に示されるように、前記底板12及び側板10bとが直線状に伸びた状態において、前記側板10bの直立方向側の端縁相互を連結すると共に前記底板12及び側板10bの表面より高さPだけ前記直立方向へ膨出するように形成されている。また、前記底板12及び側板10bの非連結側の端縁は、前記薄肉部7の端部から外側に向かって45度の角度で切欠かれた態様にそれぞれ成形されている。 【0037】また、前記薄肉部7の長さは、前記側板を屈曲する際に前記底板12と側板10bの連結部に作用する圧縮応力及び引張り応力による前記連結部の疲労や可塑変形を防止できる自由度を有するように設定されている。この例のものでは、前記薄肉部7は、前記台板1の肉厚と同じ2mmの長さを有しており、前記底板12及び側板10bの表面から0.5mmだけ膨出するように形成されている。 【0038】前記突出部6は、図4及び図7に示されるように、前記底板12の端縁部に長手方向に沿って形成される第1突条部61と、前記薄肉部7を介して前記側板10bの端縁部に前記第1突条部61と同範囲にわたって形成される第2突条部62とから構成されており、前記第1突条部61は前記薄肉部7から上方へ延びる45度の角度の傾斜面とこの傾斜面に続く水平な頂部を有する断面台形状に成形されており、一方の前記第2突条部62は、同様に前記薄肉部7から上方へ伸びる45度の角度の傾斜面とこの傾斜面から上方に突出する突部からなる断面五角形状に成形されている。 【0039】このような構成であるから、図8に示されるように、前記側板10bが前記底板12に対して直立される際には、前記第1突条部61の頂部及び傾斜面と前記第2突条部62の突部及び傾斜面とが係合されて前記側板10bの直立状態を支持する断面矩形状の突出部6が形成される。 【0040】また、前記他方の側板10bの外面には、前記係止板3との密接な重ね合わせ状態を保持させるために、図4及び図6に示されるように、後述する係止板3の係止孔32,32と係脱自在に弾性係合される突起13,13が所定の位置にそれぞれ突出形成されている。また、図4及び図5に示されるように、前記一方の側板10には、後述する前記綴じ棒2,2の安定のために前記綴じ棒2,2を連結する基部25に突出形成された突起27を挿通させる孔部14が形成されている。 【0041】*綴じ棒2綴じ棒2は、図5に示されるように、細くくびれた首部24とその先端側の頭部23とが形成される突出端部21と、前記側板10aに押込み阻止状態に保持させるための基部25が形成される保持端部とから構成される縦長の矩形状断面の棒体であり、この例においては、2本の綴じ棒2,2が矩形状の基部25によって所定の間隔で連結されている。 【0042】前記首部24は、図5に示されるように、前記綴じ棒2と等幅で上下方向に短くなっている。また、前記頭部23は、図3に示されるように、前記係止板3を回動させて前記首部24に係合させるとき、図3の破線で示される前記係止孔31の軌道軌跡内に収まるようにその先端下部231を前記軌道軌跡に合わせた円弧状に成形させている。 【0043】前記綴じ棒2の保持端部には、前記側板10aの貫通孔11に押込み可能であるが、前記貫通孔11を挿通後は前記側板10aに抜け止め状態に当接される係合突起26,26が形成されている。前記係合突起26,26は、図5に示されるように、前記基部25側へ向かって拡大する三角形状であり前記綴じ棒2の両側にそれぞれ突出形成されている。また、前記基部25には、図5に示されるように、前記側板10a,10bに架橋状に貫通された綴じ棒2,2の揺動を防止するために、前記一方の側板10aの孔部14に密に嵌合される円柱状の突起27が形成されている。 【0044】*係止板3係止板3は、図4に示されるように、前記側板10bと略一致する大きさの矩形状の平板であり、前述の台板1の底板12と側板10bと同様に、前記他方の側板10bの上端縁に所定の長さSの薄肉部70によって屈曲自在に連結されている。前記係止板3には、前記綴じ棒2の頭部23を挿通して首部24に係脱自在に係合される係止孔31,31と、前記突起13,13と弾性係合される小径の係止孔32,32と、前記側板10bに重ね合せた状態から取外すための引掛け部34とが所定の間隔でそれぞれ形成されている。 【0045】前記薄肉部70は、図9に示されるように、前述の前記底板12に側板10bを連結する薄肉部7と略同じ構成であり、前記側板10bと係止板3とが直線状に伸びた状態において、前記係止板3を前記側板10bに重ね合わせる際の屈曲方向側の端縁相互を連結すると共に、前記側板10b及び係止板3の表面より高さPだけ前記屈曲方向へ膨出するように形成されている。また、前記側板10b及び係止板3の非連結側の端縁は、前記薄肉部70の端部から外側に向かって45度の角度で切欠かれた態様にそれぞれ成形されている。 【0046】前記係止孔31は、前記頭部23と同形の縦長の楕円状であり、前記係止孔31の短径は前記頭部23を自在に挿通できるように前記頭部23の短径よりも大きく設定されているが、その長径は前記頭部23の長径と略一致する長さに設定されている。また、小径の前記係止孔32は、前記突起13,13とスムーズに係脱できるように断面テーパ状となるように成形されている。 【0047】前記引掛け部34は、図4及び図9に示されるように、前記係止板3を側板10bに重ね合わせる際に前記側板10bと引掛け部34との間に隙間部35が形成されるように、前記係止板3の係止孔31,31相互間において前記係止板3の長辺方向に沿って緩やかなアーチ状に膨出するように形成されており、下方から指先を差込ませ易いように設定されている。 【0048】そのため、前記側板10bに密接に重ね合わされた係止板3を取外す際に、下方から前記隙間35に指先や爪を差し込ませて上方に引上げることで容易に前記側板10bから前記係止板3を引き離すことができる。また、この例のものでは、前記引掛け部34と同様の目的のために前記係止板3の長辺方向の両端部は、前記係止板3と側板10bとが重ね合わされた状態で隙間を生じるように所定の範囲にわたって薄肉部33が形成されている。 【0049】*綴じ具への台紙4,4の綴込み方法次に、この例の綴じ具への被綴込物である台紙4,4の綴込み方法について以下に説明する。前記台板1を、図6に示されるように、底板12と他方の側板10b、係止板3とが直線状に伸びた状態とし、一方の側板10aの外側から綴じ棒2,2を貫通孔11,11に差込み、前記綴じ棒2の保持端部の係合突起26,26を強制的に前記貫通孔11,11に押込ませる。このとき、2本の綴じ棒2,2を相互に連結している基部25が前記一方の側板10aの外面に当接されるため、前記綴じ棒2,2は側板10aに対して押込み阻止状態となると共に前記係合突起26,26により前記側板10bに対して抜け止め状態に係止される。また、前記基部25に形成された突起27により前記綴じ棒2,2の揺動が防止されるため、前記綴じ棒2,2は前記側板10aに移動阻止状態に保持される。 【0050】次に、図3に示されるように、台紙4,4を開放された他方の側板10b側からその綴じ穴40,40に前記綴じ棒2,2を挿通させてこれに保持させた後、前記側板10bの貫通孔11,11に前記綴じ棒2,2の突出端部21,21が貫通し外側に突出するように前記側板10bを折り起こして直立させる。次に、前記側板10bに連結されている係止板3を前記側板10bに重ね合わせるように屈曲させると、前記係止板3に形成される係止孔31,31が前記突出端部21の頭部23を挿通し首部24に係合され、前記綴じ棒2,2が前記側板10bに抜け止め状態に固定される。また、前記係止板3に同じく形成された係止孔32と前記突起13とが係合される。また、前記綴じ棒2,2の固定を解除させるには、前記引掛け部34に指先を差し込ませて前記係止板3を上方に引上げて前記係止孔31と首部24との係合を解除すればよい。 【0051】上記のような構成であるため、この例の綴じ具は、台紙4,4を治具等を用いることなく簡単に前記綴じ棒2,2に挿通できると共に、前記係止板3の屈曲によって前記綴じ棒2,2の固定及び固定の解除ができるため、綴じ具への台紙4,4の綴じ込み及び差替え作業が容易であるから再利用し易い。 【0052】さらに、この例の綴じ具においては、前述の綴じ具の製造過程において、前記側板10bを屈曲させる際に、前記薄肉部7によって前記底板12と側板10bとの連結部に作用する引張り応力又は圧縮応力が緩和されると共に、前記第1突条部61と第2突条部62とからなる突出部6によって側板10bの過剰な屈曲が阻止されるため、前記側板10bの繰返し屈曲による前記連結部の疲労や可塑変形が防止されて、前記底板12と側板10bとが容易に断裂されることがない。そのため、このような構成の綴じ具は、再利用を繰返す毎に前記台板1の耐久性が低下して容易に破損されてしまうようなことがなく、台紙4,4を差替えて綴じ具を繰返して再利用する場合にも高い耐久性を維持することができる。 【0053】また、前記薄肉部7によって前記底板12と側板10bの直立方向側の端縁相互が連結された構成となっているから、薄肉部7の長さを短く設定できるため側板10bの直立姿勢及び台板1のU字形状が安定する。また、前記薄肉部7が前記直立方向側へ高さPだけ膨出しているから、前記側板10bが前記屈曲方向とは逆向きに過剰に屈曲される場合も前記底板12と側板10bの連結部の疲労や可塑変形防止することができる。 【0054】また、この例のものでは、前記第1突条部61と前記第2突条部62との係合により前記側板10bを直立状態に支持する突出部6が形成されるため、前記底板12又は側板10bのどちらか一方に突出部6が形成される場合よりも前記側板10bを安定して直立状態に保持することができる。 【0055】また、この例のものでは、前記係止板3が前記側板10bの上端縁に前記薄肉部70によって連結されているから、前記台板1からの前記係止板3の断裂が防止されるため、綴じ具を繰返し再利用する場合も、変らずに綴じ棒の固定及び固定の解除が容易にでき、被綴込み物の綴じ込み及び差替えを容易に行うことができる。 【0056】また、前記綴じ棒2の突起27と前記側板10aとの嵌合によって前記側板10a,10b相互間に架橋される綴じ棒2,2の揺動が防止されるため、前記台紙4,4を安定して挿通保持することができる。 【0057】*その他の実施の形態前述の例において、前記薄肉部7,70はともに前記側板10b又は係止板3の屈曲方向の端縁相互を連結しているが、図10に示されるように、前記底板12と側板10bの中心部相互に連結するものであってもよい。また、前記薄肉部7,70の長さSや膨出高さPも前述の例に限られるものではなく、前記側板10b又は係止板3の屈曲によって前記連結部に作用する引張り応力又は圧縮応力を緩和して、前記連結部の疲労や可塑変形を防止し得るように設定されるものであればよい。 【0058】前述の例において、前記突出部6は前記底板12に形成される第1突条部61と前記側板10bに形成される第2突条部62から構成されているが、前記底板12又は側板10bのどちらか一方のみに前記側板10bを直立状態に支持し得る突出部6が形成されるものであってもよい。図11及び図12に示すものでは、前記底板12のみに断面台形状の突出部63が形成されている。この突出部63は、前記側板10bが直立される際に、その垂直面が前記側板10bに当接することで前記側板10bを直立状態に支持して過剰な屈曲を防止するものである。また、前記突出部6は前記底板12又は側板10bの長手方向の略全域にわたって突出形成されているが、所定の間隔毎に設けられ複数の突起部からなるものであってもよい。 【0059】前述の例において、前記台板1は、前記係止板3が連結される他方の側板10bのみが底板12に対して屈曲自在に連結されているが、図13に示されるように、同様に、前記一方の側板10aを所定長さSの薄肉部7によって前記底板12に屈曲自在に連結するものであってもよい。このような構成としたものでは、前記底板12と両側板10a,10b及び係止板3とを直線状に伸ばすことにより前記台板1及び係止板3を1枚の平面板にすることができる。そのため、前記綴じ棒2への台紙4,4の挿通が容易であると共に、綴じ具の流通時や保管時等の不使用時にコンパクトに収納できるため場所を取らない。また、弾性合成樹脂材の平面板からプレス成形によって前記台板1及び係止板3を一体的に成形でるため製造が簡単である。 【0060】前述の例において、前記綴じ棒2は、後端に配設された矩形状の基部25によって2本の綴じ棒2,2が連結された構成となっているが、1本ずつ独立した綴じ棒2であっても3本以上の綴じ棒が連結されていてもよい。また、前記綴じ棒2は、前記基部25に形成された突起27と側板10aとを密に嵌合させて前記綴じ棒2,2が揺動を防止しているが、前記一方の側板10aと一体的に成形させるものであってもよい。 【0061】前述の例において、前記係止板3は前記側板10bと略同じ長さの一枚の平板に成形されているが、記側板10bの上端縁に1つ又は2つの係止孔31を形成した複数の短い係止板3が各綴じ棒2,2の突出位置と一致するように連結された構成としてもよい。 【0062】前述の例においては、見本帳に用いられる綴じ具を示しているが、本発明の綴じ具は、紙片類や小冊子等を綴込ませるためのファイル用品に用いられるものであってもよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000108052 【氏名又は名称】セキセイ株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年1月28日(2002.1.28) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111257 【弁理士】 【氏名又は名称】宮崎 栄二
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| 【公開番号】 |
特開2003−211884(P2003−211884A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−18380(P2002−18380) |
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