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【発明の名称】 コーナークリップ
【発明者】 【氏名】野畑 義昭

【要約】 【課題】簡単な構造で、書類に密着し、かさばることの無いコーナークリップを提供する。

【解決手段】板状部材で形成された上下挟持部のコーナー2辺に、垂直に伸縮する弾性体を設けることにより、どんな厚みを持つ書類を挟持しても、上下挟持部が書類に密着し、かさばることなく書類を挟持できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 書類等、任意の挟持物のコーナー部に装着され、挟持物を挟持するクリップであって、少なくとも内面が平面であり、隣り合う端縁部2辺が略直角を形成するコーナー部を有する略板状の上挟持部と、少なくとも内面が平面であり、隣り合う端縁部2辺が略直角を形成するコーナー部を有する略板状の下挟持部と、前記上挟持部、および下挟持部にあって、コーナー部を形成する前記2辺の端縁部それぞれに配置された、少なくとも一対の弾性体とを備え、前記弾性体が、その両端部それぞれにおいて、上挟持部の端縁部、下挟持部の端縁部それぞれと少なくとも1点接触させることで、上挟持部および下挟持部を、双方が近接する向きに付勢するように形成されたことを特徴とするクリップ。
【請求項2】 前記弾性体が、前記コーナー部を形成する2辺それぞれにおいて、略垂直方向に形成され、且つ、挟持物を挟持した状態で、前記弾性体が前記上挟持部および下挟持部のそれぞれの一端から、前記挟持物の背面に沿って位置するように配置されたことを特徴とする請求項1に記載のクリップ。
【請求項3】 前記弾性体が、その両端部から、上挟持部にあってはその上方で上挟持部の上面と略平行に延び、下挟持部にあってはその下方で下挟持部の下面と略平行に延び、上挟持部および下挟持部を、双方が近接する向きで付勢する対の押圧部を有することを特徴とする請求項2に記載のクリップ。
【請求項4】 前記弾性体が、線材あるいは板状部材で垂直な面を成すように形成され、かつ、伸縮自在の一対の弾性部材と、前記弾性部材の端部を連結する結節部とを有することを特徴とする請求項3に記載のクリップ。
【請求項5】 前記弾性体の結節部が、前記上挟持部および下挟持部のそれぞれのコーナー部近傍に位置することを特徴とする請求項4に記載のクリップ。
【請求項6】 前記弾性体の結節部が、前記上挟持部および下挟持部のそれぞれ端部付近に位置することを特徴とする請求項4に記載のクリップ。
【請求項7】 前記弾性体の上下各端部が、前記弾性体を形成する垂直面と同一面上で、上挟持部にあってはその上挟持部の上面と、下挟持部にあっては下面と、略平行に延びた押圧部を有することを特徴とする請求項3ないし6の何れか一項に記載のクリップ。
【請求項8】 前記弾性体の背面側(挟持物と反対側)に、前記弾性体が形成する垂直な面に沿って、上挟持部にあってはその下面から下方に、下挟持部にあってはその上面から上方に延びる、略板状の弾性体隠蔽部を有することを特徴とする請求項2ないし7の何れか一項に記載のクリップ。
【請求項9】 前記弾性体の内側(挟持物が位置する側)で、前記弾性体が形成する垂直な面に沿って、上挟持部にあってはその下面から下方に、下挟持部にあってはその上面から上方に延びる略板状の挟持物整頓部を有することを特徴とする請求項2ないし8の何れか一項に記載のクリップ。
【請求項10】 前記上挟持部、あるいは下挟持部が、略直角を形成するコーナー部1辺あるいは2辺において、それぞれ背面側に延びることで、任意の形状を形成することを特徴とする請求項2ないし9の何れか一項に記載のクリップ。
【請求項11】 前記上挟持部、あるいは下挟持部の略直角を形成するコーナー部2辺において、どちらか1辺あるいは2辺が背面側に延びることで、見出し部を形成することを特徴とする請求項2ないし9の何れか一項に記載のクリップ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクリップに関し、より詳細には、書類等のコーナーに装着するコーナークリップに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コーナークリップとしては、挟持部の形状が略直角二等辺三角形に形成されたクリップであって、その斜辺となる先端部分が閉じる力で、挟持物を挟むプラスチック製のクリップが市販されている。この場合、当該先端部分に挟持力を与えるため、様々な工夫がされている。
【0003】ひとつには、線状部材で構成されたバネを、当該クリップの斜辺と直角方向に配置して、クリップ挟持板の斜辺部分で挟持物を挟持する方法を採用したクリップ。すなわち、通常のクリップの形状を三角形にしたもので、そのバネの支点となる部分はクリップの縁から各々はみ出ている。
【0004】今ひとつは、書類のコーナー部に装着された状態において、その書類の水平端縁部、および垂直端縁部と平行に位置するクリップの2辺に、その各々の辺と直角となる方向にバネを配置して、その先端部分が閉じようとする力を挟持板に伝達し、挟持板の斜辺部分で挟持物を挟持する方法を採用したクリップがある。この場合はバネの閉じる方向と、クリップそのものが閉じる方向とが異なるため、バネの背板、すなわち支点となる部分を中心として、挟持板が回転するように、バネと挟持板とが接する部分の形状を工夫している。そしてその形状を挟持板の厚さの範囲内で処理しているため、挟持板が厚くならざるを得ない。
【0005】また、金属製のコーナークリップとして、いわゆるダブルクリップの背板部分に開口を設けて、その部分から書類のコーナー部分が、とび出し可能とすることで、書類のコーナー部に装着できるようにしたコーナークリップが考案されている。この場合、クリップの挟持板の形状は矩形であるため、書類等に装着した時には、クリップそのものの角が書類からはみ出し、また、クリップを開くため、回転するハンドルが設けられており、かさばる要因ともなっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】プラスチック製にしても、金属製にしても、従来のコーナークリップは先に説明したように、書類等に装着した時に、書類の端縁部から必要以上にクリップが突出する、あるいは挟持板が必要以上にかさばるという不都合がある。
【0007】また、挟持できる書類の厚みという観点から言えば、バネの支点部分における上下両挟持板の離間距離、あるいはダブルクリップ形式の場合はその背板部分における上下両挟持板の離間距離が、挟むことのできる書類の厚さの限界である。そのため、厚みが極端に大きい挟持物を挟むクリップは、クリップそのものが大きくなりすぎて、実用性に欠ける。
【0008】そして、従来のコーナークリップの場合、そのバネの支点部分における上下両挟持板の離間距離、あるいはダブルクリップの場合はその背板部分における上下両挟持板の離間距離は、いずれの場合も固定的な幅である。そのため、その幅よりも薄い書類等を挟んだ場合には、書類の厚さと上下両挟持板の離間距離との差が、挟持板の厚さに加えて必要以上にかさばる要因となる。
【0009】クリップで綴じることに起因する押圧跡など、書類の傷みという観点から従来のコーナークリップをみると、その先端部分で挟持物を挟持しているため、局所的に大きな力がかかることになる。特に厚い書類等を挟んだ後には、その部分が凹みになって跡が残る場合がある。
【0010】また、クリップを形態という観点からみると、従来のコーナークリップは、先に説明したとおり、先端の線状部分で挟持するため、その力点となる先端部分は常に直線的であり、さらには、挟持する部分、すなわち力点は平面上、上下同一でなければ、書類を挟んだときにバランスが保てない。したがって、その形状は、おのずと制限され、たとえば、丸いコーナークリップ、あるいは、キャラクターの形をしたクリップ等、自由な形状を持つクリップは不可能である。また、上下挟持板の形状は、常に同一形状としなければならない。
【0011】
【発明の目的】以上が、従来のコーナークリップの構造上発生し、避けることのできない不都合な点である。本発明は、これら従来のコーナークリップの持つ不都合な点のすべてを同時に解消する構造のコーナークリップを提供することを目的とする。
【0012】。すなわち、本発明は簡単な構造で、書類等を挟持したときに、クリップが突出することなく、挟持板の厚さが必要以上に厚くならず、どんな厚さの書類を挟んだ時にも、挟持板が書類に密着してかさばることがなく、強い挟持力で挟持物を挟んだ時にも跡が残らず、開くためのハンドルも不要で、そしてなお、挟持板を自由な形状にできるコーナークリップを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、垂直に位置し、垂直方向に伸縮して、挟持物を挟持する力を上下挟持部に与える一対の弾性体と、前記垂直に位置する弾性体に対して90度内外、すなわちほぼ水平となる上下一対の挟持部とで構成された形成体をコーナークリップの構造として採用した。
【0014】より具体的には、本発明の目的は、書類等、任意の挟持物のコーナーに装着することで、挟持物を挟持するクリップであって、少なくても内面が平面であり、略直角のコーナー部を有する略板状の上挟持部と、少なくとも内面が平面であり、略直角のコーナー部を有する略板状の下挟持部とを備え、且つ、前記挟持部のコーナー各辺に配置された垂直方向に伸縮する一対の弾性体が、上下挟持部をつなぎ、上挟持部および下挟持部を双方が近接する向きで付勢するように形成されたことを特徴とするクリップによって達成される。
【0015】より好ましい実施態様においては、前記弾性体の上下両端部から、前記上挟持部または下挟持部と略平行に延び、上挟持部および下挟持部を双方が近接する向きに付勢する一対の押圧部を備えている。
【0016】より好ましい実施態様においては、前記弾性体が弾性を有する線材または板状部材等で垂直な面形状として形成され、前記押圧部がその弾性体と同一垂直面上で前記上挟持部または下挟持部の外側に架け回されている。
【0017】さらに好ましい実施態様においては、前記弾性体の内側(挟持物が位置する側)に、挟持物の端縁部を揃えるための挟持物整頓部と、前記弾性体の外側(挟持物と反対側)に、弾性体を隠し、意匠性を高めるための弾性体隠蔽部とを備えている。前記挟持物整頓部、および前記弾性体隠蔽部は、そのどちらか一方を備えても良いし、あるいはその両方を備えても良い。前記挟持物整頓部と弾性体隠蔽部を設けることで、前記挟持物整頓部と弾性体隠蔽部は同時に、弾性体の水平方向のぶれを防止する弾性体収納部としての機能も有する。また、前記挟持物整頓部、あるいは弾性体隠蔽部を設けることで、挟持物を挟持しない状態での上下両挟持部の上下位置は定まる。この状態で弾性体にあらかじめ縮む力を付加しておけば、当該クリップの初期挟持力を高めることが可能となる。
【0018】さらに好ましい実施態様においては、各弾性体が、線材等で構成され、かつ、伸縮自在の一対の弾性部材と、前記弾性部材の端部を連結する結節部とを有する。また、前記弾性体の結節部が、前記上挟持部および下挟持部のそれぞれのコーナー部近傍に位置しても良いし、あるいは上挟持部および下挟持部の端部付近すなわちコーナー部と反対側に位置しても良い。また、弾性体の数は一対に限定されるものではない。たとえば、複数の対であってもよい。
【0019】別の好ましい実施態様においては、前記上挟持部および下挟持部の少なくとも一方が、挟持物を挟持した状態における背面側で、前記上挟持部あるいは下挟持部と略平面をなす延長部を有する。この延長部は見出しとして利用することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明に係るコーナークリップの形態、その使用方法などにつき説明を加える。
【0021】図1は、本発明の第1の実施形態にかかるコーナークリップの平面図、図2は背面図、図3はX−X側断面図、図4はY部分断面詳細図である。図1、図2に示すように、本実施の形態にかかるコーナークリップ100は、略水平に位置する上挟持部111および下挟持部112と、垂直に位置し、垂直方向に伸縮する弾性体113、113、および押圧部114,114,114,114とから構成されている。
【0022】図1に示すように、上挟持部111および下挟持部112は、略二等辺三角形の形状をなし、下挟持部112は上挟持部111より大きい。また、図1および図2に示すように、クリップのコーナー部2辺に沿って、クリップの背面側に弾性体113、113、および前記弾性体113の端部が延びて、上挟持部111と下挟持部112の上下に架け回された押圧部114、114が配置されている。第1の実施の形態において、押圧部114、114と連結された弾性体113は、上挟持部111および下挟持部112にて確定される垂直面と整列するような復元力を備えた弾性部分116、116と、前記弾性部分の端部を連結し垂直方向に延びる結節部117とを有している。
【0023】本実施の形態にかかるコーナークリップ100は、従来のコーナークリップと異なり、何も挟持しない状態では、図3に示すように開いた状態、つまり、上挟持部111および下挟持部112の、コーナー部と先端部が同一の高さ(h)だけ離間した状態で略平行となっている。また、挟持できる挟持物の厚みは、従来のコーナークリップでは、そのバネの支点における上下両挟持部の離間距離、あるいはバネの背板の高さに相当する厚みまでという制限があったが、本実施の形態にかかるコーナークリップ100では、上挟持部111および下挟持部112との離間距離、つまり(h)を超える厚さであれば、弾性体の性能が許す限り、任意の厚みの挟持物、言い換えればどんな厚さの挟持物でも挟むことができる。
【0024】本実施の形態にかかるコーナークリップ100にて、挟持物110を挟もうとするときにつき、以下に説明する。まず、使用者は、図5に示すように、挟持物110で下挟持部112を押えながら、上挟持部111、下挟持部112をそれぞれ離間するように手で開く。この場合、開くために必要とする力は、弾性体113、113が閉じようとする力に抗する力である。そして、図5のように、挟持物110が差し込めるだけ、先端部分の離間距離が確保できたら、挟持物110を、その先端部分が、上下両挟持部のコーナー部に到達するまで押し込む。このとき、挟持物110に備わる厚みが、上挟持部111と下挟持部112との離間距離を押し広げると同時に、押圧部114、114の先端を、互いに離間する方向に押し広げる。そして、上挟持部111と下挟持部112との離間距離が挟持物110と同一となったときに、図6に示すように上挟持部111、下挟持部112、並びに、挟持物110の表面および裏面は平行になる。そして弾性体113の縮もうとする力、および離間した押圧部114が復元しようとする力、すなわち上挟持部および、下挟持部が互いに近接する方向に働く力が、上挟持部111および下挟持部112に伝達され、上挟持部111および下挟持部112は挟持物110に密着し、上挟持部111の下面および下挟持部112の上面全体で、挟持物110を挟持する。
【0025】なお、本実施の形態にかかるクリップでは、挟持部を背面側に延長させて見出し部118を設けてもよい。これは図1において破線で示されているように、上挟持部111あるいは、下挟持部112に設けることができる。従来のクリップでは、薄い挟持物を挟んだ場合、挟持部が傾くため、挟持部に設けた見出しも傾いてしまう。このため、見出しつきクリップは、現実的でなかったが、本発明によれば、挟持部は先に説明したとおり、常に挟持物と平行に保たれる。したがって、見出しも挟持物と平行になり、実用性の高い見出しとなり得る。
【0026】図8は、弾性体113が伸長し、さらに押圧部114が開いて、挟持物110を挟持している状態の背面図である。図8に示すように、挟持物110を挟持することにより、上挟持部111と下挟持部112との離間距離が、初期状態(図2参照)より大きくなっており、これに伴って、弾性体113の弾性部分116が、外方に引き伸ばされる状態となっている。また、押圧部114と弾性部分116との離間距離が、初期状態(図2参照)より開いた状態となっている。ここで弾性部分116の復元力と押圧部114の復元力とが合わされて、上挟持部111および下挟持部112に、双方を近接する方向の力として加わり、これが強い挟持力となる。ちなみに、先に説明した挟持物を挟もうとするときに、上下両挟持部を開くために必要とする力は、弾性部分116を開くためだけの力で足りるので、最終的に挟持物に加わる挟持力、つまり、弾性部分116の復元力と押圧部114の復元力とが合わされた力より小さくて済む。すなわち、小さな力で簡単に開くことができる。
【0027】挟持物110からコーナークリップ100を外す場合には、使用者は挟持物110を片手で保持し、コーナークリップ100を引き抜くだけでよい。
【0028】図9は、第2の実施の形態にかかるコーナークリップの平面図である。このコーナークリップ200においては、図11の部分断面詳細図に示すように、弾性体213の内側(挟持物が在る側)に挟持物整頓部219、219が、弾性体213の外側に弾性体隠蔽部218、218が設けられている。前記挟持物整頓部219、219は、図9に示すように一対の弾性体213、213と各々平行(押圧部214と平行)に配置され、平面的に略直角のコーナー部を形成している。このため、挟持物210を押し込んだときに、挟持物を停止し、且つ、挟持物のコーナーを揃えて整頓する機能を持つ。すなわち、クリップを装着すると同時に書類を揃えることが可能となる。
【0029】また、弾性体隠蔽部218は、弾性体を覆うことで、外観の意匠性を高めると同時に、前記挟持物整頓部219と併設することで、弾性体213を収納し、水平方向のぶれを防止する、いわばガイドとして機能する。
【0030】さらには、図10に示すように、挟持物を挟持しない状態では、前記挟持物整頓部219、219および弾性体隠蔽部218、218が、上挟持部211と下挟持部212との最低限の離間距離を保つため、図10のように何も挟持物を挟持していない状態でも、弾性体213に縮もうとする力、すなわち初期挟持力を付加しておくことが可能になる。これにより、挟持物を挟持していない状態、つまり、図10における、上挟持部211と下挟持部212との離間距離よりもわずかに厚みの大きい挟持物を挟持した場合でも、じゅうぶんな挟持力を得ることが可能になる。なお、コーナークリップ200の取り付け、取り外し方法も、コーナークリップ100と同様である。
【0031】次に、本発明の第3の実施形態につき、図12ないし図15を参照して説明を加える。図12は第3の実施の形態にかかるコーナークリップ300の平面図、図13は背面図、図14はX−X側断面図、図15はY−Y部分断面詳細図である。
【0032】このコーナークリップ300は、最小限の挟持物、すなわち紙1枚でも挟持できるコーナークリップである。無論、2枚以上どんな厚みであっても、弾性体313の性能が許す限り、挟持することが可能である。それは図14に示すように、上挟持部311と、下挟持部312との離間距離を略0(ゼロ)とすることで、実現される。
【0033】また、このコーナークリップ300では、上挟持部311の先端部(斜辺)に沿って、折り曲げ用溝320が設けられている。例えば、プラスチック等、柔軟性を持つ素材で上挟持部を形成すれば、図14に示すように、この折り曲げ用溝320を中心として、上挟持部311の先端部分を開くことが可能となる。したがって、この開いた部分に挟持物を差込み、さらに押し込むことで、上挟持部311と下挟持部312との離間距離は広がり、挟持物を挟持することが可能になる。無論、コーナークリップ100のように、先端部分を手で開いて、挟持物を挟持することも可能であることは、いうまでもない。
【0034】次に、本発明の第4の実施形態につき、図16ないし図19を参照して説明を加える。図16は第4の実施の形態にかかるコーナークリップ400の平面図、図17は背面図、図18はY−Y部分断面詳細図、図19は挟持物を挟持した状態の背面図である。第4の実施形態、コーナークリップ400は、コーナークリップ300と同様、最小限の挟持物を挟持できるコーナークリップであり、且つコーナークリップ200と同様、弾性体隠蔽部418を設けた実施例である。この場合もコーナークリップクリップ300と同様、上挟持部411の先端部に折り曲げ用溝420を設け、先端部を開けるようになっている。使用方法は、コーナークリップ300と同様である。このコーナークリップ400は、弾性体隠蔽部418を設けることで、コーナークリップ200と同様に、外観の意匠性を高めることができる。また、コーナークリップ300のように、弾性体413が挟持部の外側に突出することもなく、じゃまにならずに、極めてスマートになる。
【0035】本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。たとえば、すべての実施の形態において弾性体の結節部が、上挟持部および下挟持部のコーナー部付近に位置しているが、このような構成に限定されるものではない。図21は、弾性体613の結節部617を反対側、すなわち上挟持部611の端部(斜辺)近辺に配置している。このようにしてもコーナークリップとしての機能は、基本的に変わらない。この場合、挟持物を差し込むために、クリップ先端を開く時に必要な力は、押圧部の復元力に抗する力であるが、挟持物を挟持した時に生じる挟持力は、他の例と同様、弾性体の復元力に押圧部の復元力が加わったものとなる。
【0036】同様に、弾性体の形状、素材、数等は、各実施の形態にて例示したものに限定されることはない。たとえば、挟持部に弾性を持つ金属板を使用し、その端部を板バネ形状の弾性体として加工し、一体的なクリップを形成しても良い。たとえば図20のように、弾性体にコイルバネを使用し、その端部を延ばして、弾性部分および押圧部を形成しても良い。
【0037】また、すべての実施例では、弾性体が上挟持部と下挟持部との範囲内に納まっているが、たとえば、図23のように上下挟持部間の範囲からはみ出しても良い。このようにすることで弾性体の性能は向上し、より厚みのある挟持物を挟持することも可能となる。
【0038】また、すべての実施例では、何も挟持しない状態で、上挟持部と下挟持部とは平行、すなわち水平となっているが、これに限定されるものではない。たとえば、図22に示すように先端部分(斜辺の部分)が開いていてもよい。このように先端を開くことで、挟持物を差込み易くすることが可能となる。あるいは、逆に従来のコーナークリップのように、先端が閉じていてもよい。この場合は、挟持力をより高める効果が期待できる。また、弾性体の数は、基本的に一対、すなわち2つの弾性体が用いられているが、これに限定されるものではなく、複数の対あるいは奇数であってもよい。
【0039】同様に、押圧部の形状、素材、取り付け方法は各実施の形態にて例示したものに限定されることはない。たとえば、すべての実施例では、弾性体の弾性部分と挟持部に形成された溝の中に収納された押圧部とが、弾性体の端部において、上挟持部あるいは下挟持部を挟みつけることで、弾性体の位置を保持しているが、押圧部を上挟持部、あるいは下挟持部に埋め込むことで弾性体を固定しても良い。あるいは、図20に示すように、押圧部514の先端を折り曲げて、上挟持部および下挟持部に差込むことで、抜け落ち防止部515、515を形成し、弾性体の抜け落ちを防止しても良い。
【0040】同様に、挟持部の素材、形状等も、例示された素材、形状に限定されることはない。図25、26、27に示したコーナークリップ1000は、上下挟持部1011、1012に金属板を使用し、当該金属板の端部を折り曲げて、弾性体隠蔽部1018、および、挟持物整頓部1019を形成したコーナークリップの実施例である。図26の背面図、並びに図27のY−Y部分断面図に示すとおり、本発明によれば、強度のある金属板を素材として用いることで、挟持部を薄くすることが可能となり、図のごとく、上下挟持部1011、1012は挟持物1010に密着し、ほとんどかさばることのない極めてスマートなコーナークリップを提供することができる。無論、弾性体隠蔽部1018、および、挟持物整頓部1019は、設けなくても良い。
【0041】また、本発明にかかるコーナークリップにおいては、従来のクリップのように、挟持物を挟持する位置が、その先端部分に限られたものではなく、挟持部の面全体で挟持物を挟持するため、挟持力が挟持部に伝達されれば、挟持部の形状を制限するものはない。したがって、挟持部の先端が曲線であっても、クリップの機能を、何ら損なうことはなく、たとえば従来では不可能であった、キャラクターのデザインを挟持部に採用したような、自由な形状のコーナークリップを提供することも、可能となる。図24は、上挟持部911および、下挟持部912を背面側に延ばして、挟持部にキャラクターの顔の形状を採用し、押圧部914、914、914、914を上下挟持部911、912の中に埋め込んだ実施例である。本発明によれば、挟持物を面で挟持するため、挟持部先端の形状は、従来のクリップのように、直線状の形態に限定されることなく、このように自由な形状が可能となる。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、従来、特別な工夫なしには不可能であったコーナークリップを、簡単な構造、部材によって提供できるだけではなく、自由な形状のコーナークリップ、あるいは見出し付きのコーナークリップ等、今までにない新たな機能をもつコーナークリップを提供することが可能である。
【0043】また、本発明によれば、どんな厚みの書類を挟持しても、挟持部が挟持物に密着するので、挟持物の上下に出っ張るのは、挟持部の厚みだけである。挟持部に強度のある素材、たとえば金属板等を使用すれば、クリップを意識しなくても済むような、かさばることのないコーナークリップを提供することが可能になる。
【0044】本発明によれば、上下挟持部の離間距離を越えるものであれば、弾性体の性能の許す限り、どんな厚みの挟持物を挟むことも可能であり、極めて汎用性の高いコーナークリップを提供することが可能となる。
【0045】本発明によれば、クリップの力点、すなわち挟持物を挟持する部分は、従来のクリップのように、先端の局所的な線状部分ではなく、挟持部の面全体であるので、強い挟持力で挟持したときでも、従来のように挟持跡が残ることがなく、書類を傷めることがない。
【0046】本発明によれば、面全体で挟持物を挟持するため、挟持部の形状は自由な形とすることができる。また、従来のクリップのように上下挟持部において、挟持する位置(力点)を同一位置に合わせる必要がないため、挟持部の形状、大きさを上下で異なる形状、大きさにしてもクリップの機能を何ら損なうことはない。
【0047】本発明によれば、挟持物を挟持するときに、クリップを開くために必要とする力は、従来のクリップのように挟持力すべてに抗する力ではなく、弾性体の縮もうとする力、あるいは押圧部の復元力に抗する力のどちらか一方であり、その両方が合わさった最終的な挟持力に比べればはるかに少ない。また、従来のクリップの場合には、どんな厚みの挟持物を挟む場合でも、クリップが閉じた状態から最低限、挟持物の厚みの分開かなければならないが、本発明にかかるクリップでは、何も挟持しないで開いているクリップの上下両挟持部の離間距離と、挟持物の厚みとの差の分だけ開けばよいので、開くために必要とする力は、従来のクリップに比べればはるかに少なくて済む。
【0048】本発明によれば、挟持部を変えずに弾性体を替える(高さが異なる弾性体に取り替える)だけで、様々な厚みの挟持物に対応できるため、製造コストの低減を図ることが可能になる。また、従来のクリップの場合、挟持できる挟持物の厚さには、おのずと限界がある。すなわち、あまりに挟持物が厚い、たとえば、普通紙250枚(約4cm)を超える挟持物を挟持できるダブルクリップは市販されていない。それは、挟持物を挟持するときに、クリップが閉じた状態から最低限、クリップの厚みの分開かなければならず、開くために必要とする力が大きくなりすぎて、現実的でないからである。しかしながら、先に説明したとおり、本発明にかかるクリップでは、何も挟持しないで開いているクリップの上下両挟持部の離間距離と、挟持物の厚みとの差の分だけ開けばよいので、開くために必要とする力は、従来のクリップのように挟持物の厚みに比例して大きくなることはない。そのため、どんな厚い書類でも、挟持することができるコーナークリップを提供することが可能である。
【出願人】 【識別番号】500481640
【氏名又は名称】野畑 義昭
【出願日】 平成13年12月18日(2001.12.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−182278(P2003−182278A)
【公開日】 平成15年7月3日(2003.7.3)
【出願番号】 特願2001−402769(P2001−402769)