| 【発明の名称】 |
綴じ具 |
| 【発明者】 |
【氏名】岩津 博文 【住所又は居所】大阪市東成区大今里南6丁目1番1号 コクヨ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】第1又は第2の綴じ部材の経時的な変形を防止して、第1及び第2の綴じ部材の先端における係り合いを正確に維持することができるようにすること。
【解決手段】ベース18と、このベース18に支持された一対の第1の綴じ部材19,19と、これら第1の綴じ部材19,19の先端側に係り合って閉ループを形成する一対の第2の綴じ部材20,20とを備えて金属製の綴じ具15が構成されている。各第1の綴じ部材19の基端側には、弱め部43,43が設けられている。弱め部43,43は、各第1の綴じ部材19の先端側を相互に接近させたときに、一時的に変形し、第1及び第2の綴じ部材19,20の係り合いが解除される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ベースと、このベースに支持された一対の第1の綴じ部材と、これら第1の綴じ部材の先端側に係り合って閉ループを形成する一対の第2の綴じ部材とを備えた金属製の綴じ具において、前記第1及び第2の綴じ部材の何れか一方は、それらの基端側に弱め部が設けられ、先端側を相互に接近させる力を付与したときに、前記弱め部の一時的変形によって前記係り合いが解除されることを特徴とする綴じ具。 【請求項2】 ベースと、このベースに支持された一対の第1の綴じ部材と、これら第1の綴じ部材の先端側に係り合って閉ループを形成する一対の第2の綴じ部材とを備えた金属製の綴じ具において、前記第1の綴じ部材の基端側に弱め部が設けられ、先端側を相互に接近させる力を付与したときに、前記弱め部の一時的変形によって前記係り合いが解除されることを特徴とする綴じ具。 【請求項3】 前記第1及び第2の部材の各基端側は、所定の連結部を介して相互にそれぞれ連結され、これら連結部に前記弱め部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の綴じ具。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、綴じ具に係り、更に詳しくは、一対の第1又は第2の綴じ部材の先端側を相互に接近させることにより、第1及び第2の綴じ部材により形成された閉ループが解除可能に設けられた綴じ具に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、書類の綴じ穴に綴じ部材を挿入して書類を綴じ込み可能とする樹脂製の綴じ具が広く利用されている。この種の綴じ具としては、所定の表紙体に固定されたベースと、このベースに回転可能に支持された一対の第1の綴じ部材と、各第1の綴じ部材の先端側に係り合ってベース上で閉ループを形成可能とする一対の第2の綴じ部材とを備えて構成されている。第1及び第2の綴じ部材は、樹脂材を用いて構成されており、第1の綴じ部材の各先端側を相互に接近させることで、当該第1の綴じ部材が撓むように弾性変形し、前記係り合いが解除可能となっている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記第1及び第2の綴じ部材にあっては、樹脂材により構成されているため、金属製の綴じ部材に比べて強度が比較的弱くなる傾向が強い。従って、樹脂製の綴じ部材により多数枚の書類を綴じ込み可能とするには、綴じ部材の軸径を太く設定して強度を強くすることが不可避的に要求され、これにより、書類の綴じ穴に各綴じ部材を挿入し難くなるという不都合を生じる。 【0004】ここで、前記各綴じ部材を金属製とすれば、当該綴じ部材の軸径を細くしつつ、強度を確保することが可能となる。しかしながら、この場合、綴じ部材の強度が強くなりすぎてしまい、前記係り合いを解除するときに、強い外力を付与しなければ各先端側を接近させることが困難になるという不都合を生じる。これにより、指先に多大な負荷を伴うばかりでなく、前記接近操作を繰り返し行うことにより、綴じ部材が経時的に変形して初期位置に復帰しなくなり、これがため、前記係り合いにずれが生じて書類の頁捲りを行い難くする不都合を招来する。 【0005】 【発明の目的】本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、金属によって綴じ部材を構成しても、第1又は第2の綴じ部材の接近操作による当該綴じ部材の経時的な変形を防止することができ、第1及び第2の綴じ部材の係り合いを正確に維持することができる綴じ具を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明は、ベースと、このベースに支持された一対の第1の綴じ部材と、これら第1の綴じ部材の先端側に係り合って閉ループを形成する一対の第2の綴じ部材とを備えた金属製の綴じ具において、前記第1及び第2の綴じ部材の何れか一方は、それらの基端側に弱め部が設けられ、先端側を相互に接近させる力を付与したときに、前記弱め部の一時的変形によって前記係り合いが解除される、という構成を採っている。具体的には、前記第1の綴じ部材の基端側に弱め部が設けられ、先端側を相互に接近させる力を付与したときに、前記弱め部の一時的変形によって前記係り合いが解除される、という構成を採用することができる。このような構成によれば、綴じ具を金属製とした場合であっても、綴じ部材自体の変形を伴うことなく前記係り合いを解除することができ、綴じ部材の経時的な変形を効果的に抑制して係り合いを正確に維持することが可能となる。しかも、綴じ部材を金属製としたので、樹脂製のものと比べて綴じ部材の軸径を細く設定することができ、書類の綴じ穴に綴じ部材を容易に挿入することが可能となる。 【0007】 【発明の実施の形態】本発明において、前記第1及び第2の部材の各基端側は、所定の連結部を介して相互にそれぞれ連結され、これら連結部に前記弱め部が設けられる、という構成を採ることが好ましい。このような構成によれば、各綴じ部材における閉ループの形成及び解除操作を同時に行うことができ、綴じ部材の操作性を良好に保つことが可能となる。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。 【0009】図1には、本実施例に係る綴じ具がファイルに適用された場合の要部概略斜視図が示されている。この図において、ファイル10は、中間に背表紙11を介して連なる表表紙12及び裏表紙13を備えた表紙体14と、背表紙11の内面に装着された綴じ具15とを備えて構成されている。 【0010】前記綴じ具15は、図2及び図3にも示されるように、背表紙11の上下(長手)方向に延びるとともに、当該背表紙11の内面にリベット17,17を介して取り付けられたベース18と、このベース18の裏表紙13側(図3中右側)の端部にそれぞれ支持された一対の第1の綴じ部材19,19と、ベース18の表表紙12側(図3中左側)の端部にそれぞれ支持されるとともに、第1の綴じ部材19,19の各先端側に係り合ってベース18と共に閉ループを形成する一対の第2の綴じ部材20,20と、ベース18と背表紙11との間に設けられた連動機構21とを備えて構成されている。ここで、綴じ具15を構成する各部材は、ステンレス等の金属材を用いて構成されている。 【0011】前記ベース18は、図4にも示されるように、下部開放型の略箱状に形成されている。具体的には、前記リベット17用の貫通穴23を備えた平面視略三角形状となる一対の取付面部24,24と、これら取付面部24,24に連なって起立する一対の起立面部25,25と、当該起立面部25,25の上端間に連なる平面部26と、各起立面部25,25及び平面部26の図3中左右両端側に連なる一対の側面部28,28と、第1及び第2の綴じ部材19,20を通過させるスロット穴状の四つの切欠部29とを備えて構成されている。各切欠部29は、図2に示されるように、平面部26の短寸幅方向における両側から側面部28の下端近傍位置に亘って形成されており、これにより、第1及び第2の綴じ部材19,20の回転角度が大きく確保されることとなる。 【0012】前記第1及び第2の綴じ部材19,20は、図5及び図6に示されるように、正面視略半円弧状にそれぞれ設けられるとともに、各綴じ部材19,20の先端側間に設けられた係り合い部31を介して前記閉ループを形成及び解除可能に設けられている。係り合い部31は、図3に示されるように、第1の綴じ部材19の先端側に形成された外向き鈎状部32と、第2の綴じ部材20の先端側に形成されて前記外向き鈎状部32に係り合い可能な内向き鈎状部33とにより構成されている。係り合い部31は、第1の綴じ部材19,19の先端側を図3中矢印P方向に摘んだときに、第1の綴じ部材19,19の各先端側が第2の綴じ部材20,20に干渉することなく、且つ、第1の綴じ部材19,19の形状自体を保有した状態で、相互に接近する方向に移動可能に設けられている。 【0013】前記連動機構21は、図4及び図7(A)〜(C)にも示されるように、ベース18内に位置するとともに、第1の綴じ部材19,19の各基端側を相互に連結する第1の連結部35と、第2の綴じ部材19,20の各基端側を相互に連結する第2の連結部36と、平面部26の下面中央領域に溶接等によって取り付けられるとともに、第1及び第2の連結部35,36を支持する二つの穴38を備えた一対の支持面部39,39と、これら支持面部39,39の図4中左右両端間を連結する一対の補強面部41,41と、各連結部35,36にそれぞれ装着されて支持面部39,39間に位置する一対のギヤ42,42とを備えて構成されている。第1及び第2の連結部35,36は、各支持面部39,39に回転可能に支持されており、これにより、第1及び第2の綴じ部材19,20は閉ループ形成方向に沿って回転可能となる。また、各ギヤ42,42は、図7(A)に示されるように、相互に噛み合うように設けられており、これにより、第1及び第2の綴じ部材19,20の何れか一方を回転操作することで何れか他方の綴じ部材19,20も連動して回転するようになっている。 【0014】前記第1の連結部35における第1の綴じ部材19,19の各基端側(図4中上下両側)には、弱め部43,43がそれぞれ設けられている。各弱め部43,43は、第1の連結部35の延出方向に延びるとともに、略水平面上に位置する板状(図7(B)参照)に設けられている。また、各弱め部43,43は、第1の綴じ部材19,19の各先端側を相互に接近させたときに、一時的且つ弾性的に撓み変形して前記接近操作を無理なく行えるようになっている。 【0015】前記第2の連結部36には、コイルばね44が外装されている。このコイルばね44の一端側は、支持面部39に設けられた片部材45により保持され、他端側は、連結部36の中央部の穴36A(図4参照)に挿入されており、常時は、第1及び第2の綴じ部材19,20が閉ループを解除する方向の力を第2の連結部36に付与するように設定されている。 【0016】以上の構成において、図3に示される状態から第1及び第2の綴じ部材19,20の閉ループを解除する場合、第1の綴じ部材19,19の各先端側に、例えば親指と人差し指を跨ぐように掛けて、両指を相互に接近させる方向(図3中矢印P方向)に力を付与して係り合い部31,31を解除すればよい。これにより、コイルばね44のばね力が作用して第2の連結部36が回転するとともに、ギヤ42,42を介して第1の連結部35も連動して回転し、第1及び第2の綴じ部材19,20が前記閉ループを解除する方向に同期して回転することとなる。 【0017】この一方、第1及び第2の綴じ部材19,20により閉ループを形成する場合は、コイルばね44のばね力に抗して第1及び第2の綴じ部材19,20の各一つの先端側を相互に接近させる方向に回転させればよい。これにより、各係り合い部31,31における外向き鈎状部32及び内向き鈎状部33が相互に滑りながら突き合わされ、最終的にこれらが係り合って閉ループが形成される。 【0018】従って、このような実施例によれば、第1の連結部35に板状の弱め部43,43を設けたから、第1の綴じ部材19,19の各先端側を接近させる力を付与したときに、各弱め部43,43がしなるように弾性変形するので、各綴じ部材19,20により形成される閉ループの解除を容易且つスムースに行うことができる。 【0019】なお、前記実施例において、第1及び第2の綴じ部材19,20の両方を回転可能な構成とした場合を説明したが、本発明は、これに限定されるものでなく、例えば、第1及び第2の綴じ部材19,20の何れか一方をベース18に回転不能に固定した構成としてもよい。これにより、連動機構21を構成するギヤ42等が不要となり、綴じ具15全体の構成の簡略化を図ることができる。 【0020】また、前記弱め部43の構成は、図示構成例に限定されるものでなく、例えば、第1の綴じ部材19の基端側において第1の連結部35の軸径を細くしたり、第1の連結部35全体を細長い片状として弱め部43を構成してもよく、また、弱め部43による前述した変形を許容する状態で第1の綴じ部材19が独自に回転可能となるようにしてもよい。更に、弱め部43を第1の綴じ部材19の領域内に設けることもできる。要するに、本発明は、第1の綴じ部材19,19の各先端側を相互に接近させる方向に力を付与したときに、一時的に変形可能な弱め部43が第1の綴じ部材19の基端側に設けられていれば足りる。 【0021】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、第1又は第2の綴じ部材の先端側を相互に接近させたときに、当該綴じ部材の基端側に設けられた弱め部の一時的変形によって、第1及び第2の綴じ部材の係り合いを解除可能としたから、綴じ部材の変形をなくして前記係り合いを解除することができる。従って、金属製の綴じ具として剛性を備えたものとしても、綴じ部材の経時的変形を有効に防止することができ、前記係り合いを長期に亘ってしっかりと維持することが可能となる。 【0022】また、綴じ部材の基端側を連結する連結部に弱め部を設けた場合には、弱め部を備えた各綴じ部材における閉ループの形成及び解除操作が同時に行われるため、これらの操作をスムースに行うことが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001351 【氏名又は名称】コクヨ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市東成区大今里南6丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月9日(2001.11.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101188 【弁理士】 【氏名又は名称】山口 義雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−145974(P2003−145974A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−344129(P2001−344129) |
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