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【発明の名称】 偽造防止印刷物
【発明者】 【氏名】塚田 哲資
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【氏名】西野 英俊
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【氏名】武田 あい子
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【要約】 【課題】ブラックライトでも肉眼でも真贋の判定が可能であり、しかも繰り返し使用できる偽造防止印刷物を提供すること。

【解決手段】基材シートと該基材シートに印刷された目視可能な印刷部と、基材シートの下地色と同一色相の色素と蛍光物質とを含む秘密印刷部とを有することを特徴とする偽造防止印刷物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基材シートと該基材シートに印刷された目視可能な印刷部と、基材シートの下地色と同一色相の色素と蛍光物質とを含む秘密印刷部とを有することを特徴とする偽造防止印刷物。
【請求項2】 基材シートの下地色が白色であり、かつ秘密印刷部が、白色蛍光物質と白色顔料とを含むインキにより形成されている請求項1に記載の偽造防止印刷物。
【請求項3】 白色蛍光物質が、蛍光増白剤である請求項1に記載の偽造防止印刷物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真贋判定が容易な偽造防止印刷物に関し、さらに詳しくは、カラー複写機やデジタルカラー印刷機などにて偽造、あるいは変造したとしても、簡便な方法にて容易にその変造、あるいは偽造物を発見できる偽造防止印刷物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルカラー印刷機やカラー複写機の急速な性能向上により、カラー再現性、解像度、濃淡複写濃度などの調整範囲が著しく改良および拡大し、変造や偽造物を一見して識別することが困難になっている。そこで、このような偽造や変造に対する防止策の一例として、従来からシート表面に蛍光インキにより秘密印刷を有してなる偽造防止印刷物に関する技術が数々発案されている。
【0003】この技術によれば、蛍光インキで印刷された該秘密印刷物は、可視光線下では肉眼でこれを視認することが困難であるが、該シートに紫外線(ブラックライト)を照射することにより、該秘密印刷部を蛍光発光させて視認可能とし、もってシートの真贋を判定できるものである。例えば、特開平9−183288号公報には、感圧複写用紙の技術を融合させて、秘密印刷部の確認をブラックライトによる真贋判定とともに簡便な方法により、目視判定可能な技術が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平9−183288号公報に記載の方法では、感圧複写用紙の技術であるインキのマイクロカプセル化はコスト高となり、ブラックライトを利用しない場合の真贋の確認に、別途感圧複写用紙の発色シート(顕色剤塗布シート)を用意しなければならず、また、1度確認した後は、該印刷物の使用ができなくなるため、繰り返し印刷物を使用する場合には利用できないという課題がある。
【0005】従って本発明の目的は、ブラックライトでも肉眼でも真贋の判定が可能であり、しかも繰り返し使用できる偽造防止印刷物を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、基材シートと該基材シートに印刷された目視可能な印刷部と、基材シートの下地色と同一色相の色素と蛍光物質とを含む秘密印刷部とを有することを特徴とする偽造防止印刷物を提供する。
【0007】上記本発明の偽造防止印刷物においては、基材シートの下地色が白色であり、かつ秘密印刷部が、白色蛍光物質と白色顔料とを含むインキにより形成されていること、および白色蛍光物質が、蛍光増白剤であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を示す図面を参照して本発明をさらに具体的に説明する。本発明の偽造防止印刷物は、図1に示すように、基材シート1と該基材シート1に印刷された目視可能な印刷部2と、基材シート1の下地色と同一色相の色素と蛍光物質とを含む秘密印刷部3とを有することを特徴としている。この秘密印刷部3は、基材シート1の地色と同色のインキにて印刷されているので、デジタルカラー印刷機やカラー複写機では再現されにくい。
【0009】上記偽造防止印刷物は、図2に示すように、ブラックライト4から照射される紫外線5を受けると、秘密印刷部3中の蛍光物質が発光し、真贋の判定が極めて容易である。さらに図3および図4に示すように、前記偽造防止印刷物を正面や斜め方向等、角度を変えて見た場合には、基材シートとインキの光沢の差により、秘密印刷部3が視認される。
【0010】以上のように本発明の偽造防止印刷物は、可視光線を対象とするカラー複写機や、デジタルカラー印刷機にて複写して偽造したとしても、これらの印刷物が偽物であることが、ブラックライトの照射によって容易に判別することができるとともに、肉眼でも判別可能であるので、前記本発明の目的が達成される。
【0011】本発明の偽造防止印刷物に使用する基材シートは特に限定されず、例えば、銀行券、証券、金券、小切手、チケットなどの証書類の基材シートや、IDカード、クレジットカードなどのカード類の基材シートなどが挙げられる。
【0012】上記基材シートに印刷される目視可能な印刷部は、通常のオフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷、各種転写印刷、インクジェット印刷などの如く通常の印刷方法により、それぞれに適したインキを用いて形成することができる。また、その絵柄などについても特別な制限はない。
【0013】また、上記基材シートに印刷される秘密印刷部は、基材シートの下地色と同一色相の色素と蛍光物質とを含むインキによって形成される。基材シートの地色は、特に限定されないが、通常は白色であることが一般的でありかつ好ましい。従って地色が白色の基材シートに形成する秘密印刷部は、白色顔料と白色の蛍光物質を含むインキから形成することが好ましい。白色蛍光物質としては、種々の無機蛍光物質でもよいが、コストの面からは蛍光増白剤が好ましい。これらの蛍光物質は何れも従来公知である。また、秘密印刷部は、模様、絵柄、文字などの何れであってもよい。
【0014】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1図1において、基材シートとして、例えば、白色の上質紙を用いる。目視可能な印刷部2には、任意の色のインキ、印刷手法を用い絵柄を印刷する。秘密印刷部3には、白色の上質紙上に目視では白色で、かつ、ブラックライトにより蛍光発色するインキが印刷される。例えば、下記のような処方のインキを用いて、平版オフセット方式で印刷を行う。
・白色顔料 10〜40重量部・蛍光顔料 5〜30重量部・合成樹脂 25〜35重量部・乾性油 10〜20重量部・石油系溶剤 20〜40重量部【0015】この印刷物に、ブラックライトを照射すると図2に示すように、秘密印刷部3がグリーンに発色し、秘密印刷パターンを確認することができる。また、ブラックライトを用いない場合でも図3、図4に示すように、角度を変えてみると、上質紙とインキの微妙な光沢の違いにより、秘密印刷パターンを視認することが可能であるが、この差はデジタル複写機等では感知しづらく、されたとしても、通常、デジタル複写機や、デジタルカラー印刷機はイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色で再現されるため、白の微妙な光沢差は非常に再現されにくい。
【0016】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、ブラックライトでも肉眼でも真贋の判定が可能であり、しかも繰り返し使用できる偽造防止印刷物を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
【出願日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【代理人】 【識別番号】100077698
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 勝広 (外1名)
【公開番号】 特開2003−326878(P2003−326878A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−136004(P2002−136004)