| 【発明の名称】 |
冊子取扱装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田辺 真三 【住所又は居所】愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式会社日立製作所情報機器事業部内
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| 【要約】 |
【課題】冊子取扱装置において、頁めくり性能の信頼性向上を図る。
【解決手段】冊子取扱装置において、頁めくりローラ162aおよび162bをテーパ形状とする。頁めくりローラ162aおよび162bは、内径を小、外径を大とし、回転軸30に固定されている。回転時に発生するめくり力50aおよび50bは、通帳20の開閉方向に対して側方自由端方向に斜めに傾いており、頁をめくる方向と、頁の剛性抵抗を回避する側方自由端方向とに働く。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 冊子の頁をめくる冊子取扱装置であって、冊子を搬送する搬送機構と、前記冊子の頁をめくる頁めくり機構と、前記頁めくり機構を駆動する駆動部とを備え、前記頁めくり機構は、回転時に前記冊子の頁をめくる方向にめくり力を加える複数の頁めくりローラを備え、該頁めくりローラの少なくとも一つは、前記冊子の外側側方成分を有するめくり力を付加する形状および配置となっている冊子取扱装置。 【請求項2】 請求項1記載の冊子取扱装置であって、前記頁めくりローラの少なくとも一つが、テーパ形状である冊子取扱装置。 【請求項3】 請求項1記載の冊子取扱装置であって、前記頁めくり機構は、一対の頁めくりローラを備え、前記一対の頁めくりローラは、テーパ形状をなし、対称に配置されている冊子取扱装置。 【請求項4】 請求項1記載の冊子取扱装置であって、前記頁めくり機構は、前記頁めくりローラの回転軸の少なくとも一つが、冊子の搬送方向に対して斜めに交わる冊子取扱装置。 【請求項5】 請求項4記載の冊子取扱装置であって、前記頁めくり機構は、一対の頁めくりローラによって構成されており、前記一対の頁めくりローラは、回転軸が冊子の搬送方向に対称に配置されている冊子取扱装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動取引装置で使用される通帳などの、冊子を取り扱う冊子取扱装置に関し、詳しくは、冊子取扱装置において冊子の頁をめくるための機構に関する。 【0002】 【従来の技術】金融機関等でユーザに対する入出金に現金自動取引装置(以下、ATMという)が使用されている。ATMは、紙幣、通帳、振込用紙などを用いて種々の取引を実行する。 【0003】通帳を取り扱う装置では、必要に応じて、装置が自動的に頁めくりを行う。頁めくりローラを回転させ、頁に摩擦力を与えることによって頁めくりを行う機構が利用されている。頁めくり時には、頁にしわ、ふくらみ、折れ等が生じることがあった。また、複数頁が一度にめくれてしまう重複めくりが発生することもあった。 【0004】これらの問題を解決するための方法として、例えば、特開平8−267962号公報記載の技術が挙げられる。この技術では、通帳搬送路の上下に設けたローラを、圧接、解放することにより、頁に生じたしわ、ふくらみを事後的に除去する技術が開示されている。 【0005】また、例えば、特開2001−071664号公報記載の技術が挙げられる。この技術では、頁めくりローラのめくり力方向線が冊子の対角線方向を向くように、頁めくりローラを配置することにより、重複めくりを回避する技術が開示されている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかし従来の装置では、頁めくりを行う過程で、めくり対象頁への「しわ」「頁の折れ」の発生自体を十分に回避することはできなかった。 【0007】これらの課題は、スキャナやファクシミリ、コピーなどで、頁めくりの必要がある書籍などを扱う際にも共通の課題であった。本発明は、これら種々の冊子取扱装置において、頁めくりを行う過程で、めくり対象頁への「しわ」「頁の折れ」の発生を抑制することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題の少なくとも一部を解決可能な、本発明の冊子取扱装置は、冊子を搬送する搬送機構と、前記冊子の頁をめくる頁めくり機構と、前記頁めくり機構を駆動する駆動部とを備えている。ここで、前記頁めくり機構は、回転時に前記冊子の頁をめくる方向にめくり力を加える複数の頁めくりローラを備えており、該頁めくりローラの少なくとも一つは、前記冊子の外側側方成分を有するめくり力を付加する形状および配置となっている。 【0009】搬送機構は、種々の構成を適用可能である。例えば、搬送精度が比較的高い機構として、一対のローラによって冊子を挟み込んで搬送する機構を適用することができる。また、搬送機構には、搬送方向に交差する方向に冊子がずれることを防止するガイド機構を設けることが望ましく、このガイド機構は、冊子など、搬送路上で搬送される種々の媒体に合わせて幅を調節可能にすることが望ましい。搬送機構は、また、冊子が所定の位置まで搬送されたことを検出する検出部を備え、所定の位置で搬送を終了することが好ましい。 【0010】頁めくり機構は、頁めくりローラだけでなく、冊子固定装置を備えることが好ましい。こうすることにより、頁めくり時に冊子にかかる力が、所定の値よりも強い場合に、冊子が所定の位置からずれることを防止することができる。また、頁めくりローラにおいて、頁めくり時に冊子と接触する摩擦接触部には、高摩擦材質を使用し、回転軸嵌め込み部分を備える芯金部には、鉄などの焼結合金を使用することが望ましい。こうすることにより、搬送時には冊子に触れるのは芯金部となり、障害とならない程度の摩擦にとどめることができ、頁めくり時には、摩擦接触部が、適切な摩擦力により、頁めくりを行うことができる。 【0011】頁めくりローラは、更に、摩擦接触部に中空部を有することとしてもよい。こうすることにより、冊子の厚みの変化を弾性変形で吸収でき、様々な厚みの冊子の頁をめくることが可能となる。 【0012】駆動部は、例えば、モータを動力源とすることができる。駆動部は、搬送機構と同じ動力源を利用するものとしてもよい。 【0013】本発明によれば、頁をめくるためのめくり力の少なくとも一部は、外側方向成分を有するため平行でなく、かつ、交差しない方向に作用する。外側方向成分とは、めくり力を、頁をめくる方向のめくり方向成分と、それに直交する側方成分に分けて考え、側方成分のうち、めくり力の力点に近い側の側辺方向を向いた成分をいう。本発明では、この外側側方成分は頁を引き延ばすように作用する。本発明は、かかる側方成分の作用により、頁めくり時に、しわや折れの発生を抑制することができる。 【0014】本発明において、冊子は、通帳など必ずしも取引に使用されるものには限定されず、スキャナやファクシミリ、コピーなど、装置による頁めくり処理が必要とされる書籍などとすることが可能である。 【0015】本発明の冊子取扱装置において、前記頁めくり機構は、例えば、前記頁めくりローラの少なくとも一つを、テーパ形状とすることで構成できる。 【0016】冊子開閉方向に対して、幅方向中心より右側に配置されているものをテーパ形状とする場合には、その径を右側大、左側小とすることが好ましい。また、幅方向中心より左側に配置されているものをテーパ形状とする場合には、その径を左側大、右側小とすることが好ましい。 【0017】また、本発明の冊子取扱装置において、前記頁めくり機構は、前記頁めくりローラの回転軸の少なくとも一つが、冊子の搬送方向に対して斜めに交わるものとしてもよい。 【0018】こうすることにより、頁めくりローラのめくり力成分を、冊子開閉方向に対して側方自由端方向成分と、めくり方向成分とに分散することができ、前述した一連の不具合を回避することが可能となる。 【0019】本発明の冊子取扱装置において、記頁めくり機構は、一対の頁めくりローラを備え、前記一対の頁めくりローラは、テーパ形状をなし、対称に配置されているものとしてもよい。 【0020】また、本発明の冊子取扱装置において、前記頁めくり機構は、一対の頁めくりローラによって構成されており、前記一対の頁めくりローラは、回転軸が冊子の搬送方向に対称に配置されているものとしてもよい。 【0021】こうすることにより、頁めくりローラのめくり力成分を、搬送方向に対して左右対称に力を加えることができ、しわの発生等を抑制しつつ、円滑に頁をめくることができる。ここで、一対とは、合計2個のローラが対称に配置されている場合のみならず、4個以上のローラが対称に配置されていてもよい。また、一対のローラとは別に、対称軸上に余剰のローラが存在しても構わない。 【0022】本発明は、上述した冊子取扱装置を制御して冊子を自動的にめくる冊子取扱装置の制御方法として構成してもよい。この制御方法は、例えば、上述した冊子取扱装置において、搬送機構を制御して冊子を頁めくり用の所定の位置に搬送するステップ、頁めくり機構を制御して冊子の頁をめくるステップ、搬送機構を制御して、冊子を排出するステップを備えることにより構成することができる。 【0023】本発明は、更に、コンピュータによりこの制御を実現するためのコンピュータプログラムおよびこれを記録した記憶媒体として構成してもよい。ここで、記憶媒体としては、フレキシブルディスクやCD−ROM、DVD、光磁気ディスク、ICカード、ROMカートリッジ、パンチカード、バーコードなどの符号が印刷された印刷物、コンピュータの内部記憶装置(RAMやROMなどのメモリ)および外部記憶装置などコンピュータが読取り可能な種々の媒体を利用できる。 【0024】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、以下の項目に分けて説明する。 A.第1実施例:A1.全体構成:A2.通帳帳票取扱機構:A3.改頁機構:A4.頁めくりローラ構成:A5.摩擦接触部:A6.改頁処理:A7.頁めくりローラ動作図:B.第2実施例:C.変形例:【0025】A.第1実施例:A1.全体構成:図1は実施例としての現金自動取引装置の概略構成を示す説明図である。現金自動取引装置は、銀行などに設置され、カード、通帳、および振込用紙などの帳票を用いて、ユーザの操作に応じた入出金処理を行うための装置である。 【0026】本実施例の現金自動取引装置(以下、ATMという)には、次のユニットが図示する配置で備えられている。カード取扱機構15は、いわゆるキャッシュカードなど磁気ストライプカードに記録された情報を読みとる。カードに記録された情報には、例えば、金融機関番号、科目、ユーザの口座番号などが含まれる。 【0027】操作部13は、入出金取引のための情報表示および入出金のための操作入力を行うためのユーザとのインタフェースである。本実施例では、タッチパネルを用いるものとしたが、ディスプレイと押しボタンスイッチなどの組み合わせで構成してもよい。 【0028】ユーザとの紙幣の授受は、紙幣入出金口14を通じて行われる。入金時には、ユーザが紙幣入出金口14に入れた紙幣は、内蔵された紙幣取扱装置10によって、鑑別され、金種ごとに分類されて保管される。出金時には、紙幣取扱装置10は、ユーザの指示した金額分の紙幣を繰り出し、紙幣入出金口14からユーザに受け渡す。通帳帳票取扱機構100は、通帳および帳票からの情報の読み取り、およびこれらへの記入を行う。 【0029】ATMの各ユニットの動作は、制御ユニット12によって制御される。制御ユニット12は、内部にCPU、メモリを備えたマイクロコンピュータとして構成されている。制御ユニット12は、図中に矢印で示す通り、各ユニットと情報の授受を行い、ATM全体の動作を制御する。制御ユニット12は、ホストコンピュータ200と通信回線で接続されている。制御ユニット12が、取引に関する情報をホストコンピュータ200に送信することにより、ユーザの口座への入出金などの処理がホストコンピュータ200側で行われる。 【0030】A2.通帳帳票取扱機構:図2は通帳帳票取扱機構100の内部構造を示す説明図である。側方から見た内部構造を模式的に示した。取引時には、通帳は搬送路101、103に搬送、読み取り、印字などの処理が施される。処理後は、搬送路103、101に逆方向で搬送されて排出される。帳票は、搬送路102、103に搬送されて、読み取り、印字などの処理が施される。処理後は、搬送路103、102に逆方向で搬送されて排出される。 【0031】以下では、説明の便宜のため、通帳および帳票の挿入方向に沿って、「上流側」、「下流側」を定義する。つまり、搬送路101〜103において、挿入口側を上流側、改頁機構160が設置されている側を下流側と称する。また、上流側から下流側への搬送を「順方向」の搬送、逆に、下流側から上流側への搬送を「逆方向」の搬送と定義する。 【0032】搬送路101〜103には、通帳および帳票を搬送するための搬送ローラ104、および通帳および帳票の通過を検出するための透過型センサ105が、複数設けられている。但し、図の煩雑さを回避するため、図中では、代表的な一つについてのみ符号を付した。搬送ローラ104は、搬送モータ106によって駆動される。本実施例では、搬送時の位置制御を精度良く行うため、搬送モータ106はステッピングモータを用いるものとしたが、種々のモータを適用可能である。 【0033】通帳には、通常、磁気ストライプが備えられている。磁気ヘッド117は、通帳の搬送時に磁気ストライプの情報を読み取る。印字ヘッド113は、通帳および帳票への印字を行う。印字ヘッド113は、印字時に通帳および帳票に接触するよう上下駆動される。この駆動は、ステッピングモータで構成された駆動モータ115、および駆動機構114によって実現される。印字に使用されるインクリボンは、リボン巻き取り機構112によって、適宜、巻き取られる。 【0034】印字ヘッド113の下流側には、印字済みの行数のカウント、通帳等に印字されているバーコードの読み取りを行うためのイメージリーダ116が設けられている。また、通帳の改頁を行うための改頁機構160が設けられている。通帳および帳票は、印字前にイメージリーダ116によってスキャンされ、改頁機構160に搬送される。このスキャンによって、印字済みの行数がカウントされるため、次に印字すべき行を特定することができる。また、改頁の要否も判断される。通帳の取扱時に改頁が必要と判断された場合には、改頁機構160によって適切なページが開かれる。その後、通帳等は逆方向に搬送されながら、印字ヘッド113によって印字される。 【0035】帳票の挿入口近傍には、帳票のスキューおよびシフトを補正するための姿勢補正機構120が設けられている。スキューとは搬送方向に対する帳票の傾きをいう。シフトとは搬送方向に直交する向きへの帳票のずれをいう。 【0036】姿勢補正機構120の下流側には、帳票をスキャンするためのイメージリーダ111が設けられている。スキャンされた画像データは、ホストコンピュータ200に送信され、印鑑照合やいわゆるOCR処理が行われる。イメージリーダ111は、帳票全体をスキャンするものとしてもよいし、帳票のフォームに応じて文字が記入されている特定の領域のみをスキャンするものとしてもよい。 【0037】通帳帳票取扱機構100の各部位は、制御ユニット110によって制御される。制御ユニット110は、内部にCPU、RAM、ROMを備えるマイクロコンピュータとして構成されており、予め用意されたプログラムに従って、各部位を制御する。但し、図の煩雑化を回避するため、図中では、制御ユニット110と各部位との結線の図示は省略した。 【0038】A3.改頁機構:図3は改頁機構160の内部構造を示す説明図である。側方から見た内部構造を模式的に示した。改頁機構160は、頁めくりローラ161と、搬送ローラ165a、165bとを備えている。 【0039】頁めくりローラ161は、摩擦接触部162と、芯金部163と、回転軸嵌込部164から成る。頁めくりローラ161は、図示しないモータによって矢印方向に回転駆動される。この回転時に、摩擦接触部162は、めくり対象頁と接触し、摩擦力を加えて頁をめくりあげる。摩擦接触部162は、ゴムなどの高摩擦材質で形成することが好ましい。回転軸嵌め込み部164は、芯金部163の一部であり、回転軸を嵌め込むことにより、芯金部163と回転軸を固定する。また、芯金部163と、摩擦接触部162は所定の手法により接合されている。所定の手法とは、例えば、ゴムライニングとすることができる。 【0040】搬送ローラ165は、通帳を、上流側から下流側へ、もしくは、下流側から上流側へ搬送する。搬送ローラ165には、更に、所定の位置に搬送された通帳が、めくり時にずれることを防止するために、通帳吸入後に押圧力を強めて通帳を固定し、通帳排出時に解放するための機構が設けられている。 【0041】A4.頁めくりローラ構成:図4は頁めくりローラ161の配置および形状を示す説明図である。図3において、通帳が改頁機構160に吸入された場合の、A方向(上方)から見た構成である。説明の便宜上、ここでは、頁めくりローラ161は、摩擦接触部162の形状のみを示した。 【0042】本実施例では、一対の頁めくりローラが、通帳20の幅方向中心に対称に配置されている。各ローラは、同一の回転軸30を中心として回転する。摩擦接触部162aおよび162bは、搬送方向に対して平行に配置されている。 【0043】摩擦接触部162aは、内側を小径、外側を大径とするテーパ形状をなしている。頁めくり時には、摩擦接触部162aと、めくり対象頁22との間に、めくり力50aが発生する。めくり力50aは、通帳20の搬送方向に対して、斜め外側を向いており、通帳20の頁をめくる方向に作用するめくり方向成分50a1と、それに直交する側方成分50a2とを生じさせる。 【0044】摩擦接触部162bも、テーパ形状をなしており、頁めくり力50bを生じさせる。なお、本実施例においては、摩擦接触部162bのテーパ比と、摩擦接触部162aのテーパ比は、ほぼ同じとする。本実施例においては、一対の頁めくりローラは対称に配置されており、また、テーパ形状が摩擦接触部162aとほぼ同じとしたため、めくり力50a、50bの大きさはほぼ等しい。 【0045】A5.摩擦接触部:図5は頁めくりローラの摩擦接触部を示す斜視図である。頁めくり途中の様子を示している。 【0046】頁めくりローラを矢印Bの方向に回転することにより、摩擦接触部162aおよび162bは、それぞれ、めくり力50aおよび50bを発生する。めくり力50aおよび50bはめくり対象頁22をめくり上げる。この際、側方成分は冊子の外側を向き、頁を両端に引っ張るように作用する。これにより、めくり対象頁22の中心附近に集中する剛性抵抗は、両側自由端方向へ解放される。 【0047】A6.改頁処理:図6は改頁処理のフローチャートである。イメージリーダ116によって、改ページが必要と判断された場合に、制御ユニット110が実行する処理である。 【0048】処理が開始されると、制御ユニット110は、搬送ローラ104、165を駆動し、頁めくり用の所定の位置まで通帳を搬送する(ステップS10)。制御ユニット110は、通帳が所定の位置に搬送されたことをセンサにより検出し(ステップS11)、搬送ローラ165を制御して押圧力を強め、通帳を固定する(ステップS12)。 【0049】次に、制御ユニット110は、頁めくりローラ161を駆動するためのモータを制御し、頁めくりローラを回転させる(ステップS13)。頁めくりローラ161が回転する過程で、めくり対象頁22は、頁めくりローラ161の上にめくり上げられる(ステップS14)。 【0050】次に、制御ユニット110は、通帳を固定している搬送ローラ165を制御して、通帳の固定を解放し(ステップS15)、通帳を逆方向に搬送する。この搬送により、めくり対象頁22は、頁めくりローラ161に押されて、改頁が行われる。(ステップS16)。 【0051】A7.頁めくりローラ動作図:図7は改頁時における、頁めくりローラの様子を示す説明図である。側方から見た動作を4段階に分けて模式的に示した。この処理は、図6におけるステップS10〜S16までの処理である。頁めくりローラ161の動作の説明を明瞭にするために、搬送ローラ165は図示しないこととした。 【0052】図7(a)では、通帳20は、矢印Cの向き(順方向)に搬送され固定される。頁めくりを行う前の頁めくりローラ161、通帳20の状態を示した。このとき、頁めくりローラ161の芯金部163がめくり対象頁22に接触している(ステップS10〜S12)。 【0053】次に、図7(b)では、制御ユニット110が、頁めくりローラ161を駆動するモータを制御して回転させ、摩擦接触部162がめくり対象頁22に接触した状態を図示した(ステップS13)。 【0054】次に、図7(c)では、頁めくりローラ161により、めくり対象頁22がめくり上げられる状態を示した。図5に示した状態である。 【0055】図7(d)では、頁めくりローラ161が回転を続け、回転前の配置に戻る過程で、めくり対象頁22が、頁めくりローラ161の上に跳ね上げられる状態を示した(ステップS14)。頁めくり処理が終了すると、制御ユニット110は、搬送ローラを制御して、矢印Dの向き(逆方向)に通帳を搬送する。めくり対象頁22は、通帳20が改頁機構160から排出される過程で、頁めくりローラ161に押され、改頁が終了する。(ステップS15〜S16) 【0056】本発明の第1実施例によれば、上述した頁めくりローラの形状および配置にすることにより、頁めくり時のしわや折れの発生を抑制することができる。 【0057】本実施例では、通帳が所定の位置に搬送されたことを、センサにより検出することとしたが、例えば、通帳のサイズと搬送速度から算出するなどとしてもよい。また、例えば、通帳を固定するために、所定の位置の前後左右にストッパを設けることとしてもよいし、通帳の上下から挟み込んで固定する固定部を設けることとしてもよい。 【0058】本実施例では、頁めくりローラの回転中心に回転軸嵌込部を配置することとしたが、例えば、摩擦接触部と芯金部との接合部分に配置することとしてもよい。この場合は、回転軸の上下動を可能にしておくことが望ましい。 【0059】B.第2実施例第1実施例では、テーパ形状のローラにより、めくり力に側方成分を生じさせる例を示した。側方成分は、ローラの回転軸に角度を持たせることによって生じさせることも可能である。 【0060】図8は第2実施例における頁めくりローラの構成を示す説明図である。図3において、改頁機構160を矢印Aの方向(上部)から見た図である。説明の便宜上、摩擦接触部300a、300b、回転軸301a、301b以外の構成は省略した。 【0061】第2実施例では、頁めくりローラの回転軸301aおよび301bが交差するよう配置されている。摩擦接触部300aおよび300bは、一様な径を有する円筒形状をなしている。回転軸301b、摩擦接触部300bは、回転軸301a、摩擦接触部300aと、通帳の幅方向中心に対して対称に配置されている。 【0062】頁めくりローラが回転すると、回転軸301aおよび301bに直交する方向にめくり力310aおよび310bが発生する。めくり力310aは、第1実施例と同様、めくり力方向成分310a1と、測方成分310a2とに分けられる。めくり力310bも同様である。 【0063】このような配置および形状にすることにより、第1実施例と同等の効果を得ることができ、頁めくり時に発生する「しわ」、「折れ」等と、それに伴う「めくり失敗」といった一連の不具合を回避することが可能となる。 【0064】C.変形例:本発明の第1実施例及び第2実施例では、頁めくりローラを通帳の幅方向中心に対して対称の形状および配置としたが、例えば、ローラの径、回転速度などに差異を持たせてもよい。こうすることにより、めくり力の方向および大きさを調節することができ、紙の剛性が偏った冊子の改頁処理にも対応可能となる。 【0065】本発明の第1実施例および第2実施例では、一対の頁めくりローラにより、頁めくりを行うこととしたが、複数の頁めくりローラを組み合わせて使用することとしてもよい。例えば、図9(a)のように、円筒形状をした頁めくりローラ401の両側にテーパ形状をしたテーパローラ400aおよび400bを配置することとしてもよい。この場合、めくり力410aおよび410bは、搬送方向に対して、外向き斜め方向、すなわち、頁の剛性抵抗を回避する方向と、搬送方向とに発生し、めくり力411は搬送方向へ発生する。 【0066】また、ローラは必ずしも対称でなくてもよい。一対の頁めくりローラのテーパ比を異なるものにしたり、形状を異なるものにすることとしてもよい。例えば、図9(b)に示すように、一方の頁めくりローラ500を、円筒形状をした頁めくりローラとし、一方をテーパ形状のテーパローラ501とすることとしてもよい。この場合、めくり力510は搬送方向へ発生し、めくり力511は、搬送方向に対して外向き斜め方向、すなわち、頁の剛性抵抗を回避する方向と、搬送方向に発生する。こうすることにより、第1実施例および第2実施例と同等の効果を得ることができる。 【0067】また、複数の頁めくりローラにおいて、少なくとも一つの回転軸を別個に設けることとしてもよい。こうすることにより、ローラごとに回転速度、めくり力の方向などを制御することができる。 【0068】以上、本発明の種々の実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができることはいうまでもない。例えば、以上の制御処理はソフトウェアで実現する他、ハードウェア的に実現するものとしてもよい。実施例では、ATMに組み込まれた通帳取扱機構としての態様を例示したが、本発明は、通帳プリンタ単体として構成することも可能である。実施例では、通帳の改頁機構を例示したが、本発明は、通帳に限らず雑誌、書籍その他の冊子の取扱機構一般に適用可能である。また、必ずしも自動取引装置に限定されず、スキャナやファクシミリなどの自動改頁を必要とする装置に適用してもよい。 【0069】 【発明の効果】本発明によれば、頁めくりローラの配置および形状を制御し、頁の剛性抵抗等を抑制することにより、頁めくり時に発生するしわ、ふくらみ、折れ等の問題を回避するとともに、これらの問題から連鎖的に発生する重複およびめくり失敗を回避することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【住所又は居所】東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
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| 【出願日】 |
平成14年5月10日(2002.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】110000028 【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
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| 【公開番号】 |
特開2003−326871(P2003−326871A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−135446(P2002−135446) |
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