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【発明の名称】 カード
【発明者】 【氏名】西岡 徹
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【氏名】桜田 登紀子
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【要約】 【課題】透明なカード基材を有する透明カードであっても、ISOやJIS等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置等を用いて、赤外線の照射によるカードの真偽判定のチェックを行なうことを可能にしたカードを提供する。

【解決手段】透明なコアシートと、前記透明なコアシートの片面又は両面に積層された透明なオーバーシートとからなるカード基材を有するカードであって、少なくとも前記コアシートまたは前記オーバーシートの一方に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とするカード。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 透明なカード基材を有するカードであって、前記カード基材に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とするカード。
【請求項2】 透明なコアシートと、前記透明なコアシートの片面又は両面に積層された透明なオーバーシートとからなるカード基材を有するカードであって、少なくとも前記コアシートまたは前記オーバーシートの一方に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とするカード。
【請求項3】 複数の透明な基材シートが積層されたカード基材を有するカードであって、前記複数の透明な基材シートの層間または前記カード基材の表面又は裏面の全領域又は一部領域に、赤外線吸収剤が含有された赤外線吸収剤層が具備されていることを特徴とするカード。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャッシュカード、クレジットカード、会員カードなどのカードであって、特に透明性を有するカード基材からなり、赤外線を使用した機械的なセキュリティーチェックを行なうことができるカードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、キャッシュカード、クレジットカード、会員カードなどのカードは、一般的に不透明なカード基材に種々の印刷が施された仕様のカードが用いられている。通常、これらのカードは、ATM等のカード認識装置によりカードの真偽判定のチェックを行なうため、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された領域で所定の光透過濃度をもたなければならない。
【0003】また、近年においては、斬新なデザインを有するカードとして、カード基材に透明性を有する基材を用いた透明カードも開発されている。これらの透明カードは、カード基材に透明性を持たせ、更に用途に応じて所望の領域に部分的に透明性を有する絵柄を形成することにより、特殊な意匠性を持たせるなど透明カードを提供することができ、種々の分野や用途への適応が期待されている。
【0004】しかしながら、従来の透明カードは、カード基材が透明であるため、上記のISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を満足しないため、ATM等のカード認識装置によるカードの真偽判定のチェックを行うことが不可能であるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透明なカード基材を有する透明カードであっても、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置等を用いて、赤外線の照射によるカードの真偽判定のチェックを行なうことを可能にしたカードを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のカードは、透明なカード基材を有するカードであって、前記カード基材に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とする。
【0007】また、本発明のカードは、透明なコアシートと、前記透明なコアシートの片面又は両面に積層された透明なオーバーシートとからなるカード基材を有するカードであって、少なくとも前記コアシートまたは前記オーバーシートの一方に赤外線吸収剤が含有されていることを特徴とする。
【0008】更に、本発明のカードは、複数の透明な基材シートが積層されたカード基材を有するカードであって、前記複数の透明な基材シートの層間または前記カード基材の表面又は裏面の全領域又は一部領域に、赤外線吸収剤が含有された赤外線吸収剤層が具備されていることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るカードの平面図、図2は、本発明の第1実施形態に係るカードの積層構成を説明する斜視図、図3は、本発明の第1実施形態に係るカードのA−A線断面図、図4は、本発明の第2実施形態に係るカードの断面図、図5は、本発明の第3実施形態に係るカードの断面図、図6は、本発明の第4実施形態に係るカードの断面図である。
【0010】まず、本発明の第1実施形態に係るカード1Aについて説明する。本発明の第1実施形態に係るカード1Aは、図1乃至図3に示すように、透明なコアシート3と、前記透明なコアシート3の両面に積層された2枚の透明なオーバーシート4a,4bとからなるカード基材2を有する。
【0011】透明なコアシート3は、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが100〜300μmのものが好適に使用できる。そして、透明なコアシート3には、ビスジオベンジルニッケルやイモ二ウム等の赤外線吸収剤6が練り込まれている。
【0012】また、透明なオーバーシート4a,4bは、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが50〜150μmのものが好適に使用できる。更に、少なくとも一方の透明なオーバーシート4aの外面側には、磁気情報を記録する磁気ストライプ5が規定で定められた所定の位置に設けられている。
【0013】次に、本発明の第1実施形態に係るカード1Aの製造方法について説明する。まず、2枚の透明なオーバーシート4a,4bの間に、赤外線吸収剤6を練り込んだ透明なコアシート3を挟み、熱圧着プレスにより熱圧を加えて一体化させる。
【0014】その後、定められた形状の抜き加工を行ない、1枚毎のカードに仕上げる。そして、このカードに対する光透過率を調べたところ、可視光領域(500〜700nm)で光透過率5%以上を示し、近赤外線領域(800〜1000nm)で光透過率10%以下を示した。これにより、透明カードであっても、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置によりカードの真偽判定のチェックを行なうことが可能となった。
【0015】次に、本発明の第2実施形態に係るカード1Bについて説明する。本発明の第2実施形態に係るカード1Bは、図4に示すように、透明なコアシート7と、前記透明なコアシート7の両面に積層された2枚の透明なオーバーシート8a,8bとからなるカード基材9を有する。
【0016】透明なコアシート7は、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが100〜300μmのものが好適に使用できる。
【0017】また、透明なオーバーシート8a,8bは、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが50〜150μmのものが好適に使用できる。そして、透明なオーバーシート8a,8bには、ビスジオベンジルニッケルやイモ二ウム等の赤外線吸収剤10a,10bが練り込まれている。
【0018】更に、少なくとも一方の透明なオーバーシート8aの外面側には、磁気情報を記録する磁気ストライプ11が規定で定められた所定の位置に設けられている。尚、本発明の第2実施形態に係るカード1Bでは、少なくとも2枚のオーバーシートの一方に赤外線吸収剤が含有されていればよい。
【0019】次に、本発明の第3実施形態に係るカード1Cについて説明する。本発明の第3実施形態に係るカード1Cは、図5に示すように、透明なコアシート12と、前記透明なコアシート12の両面に積層された2枚の透明なオーバーシート13a,13bとからなるカード基材14を有する。
【0020】透明なコアシート12は、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが100〜300μmのものが好適に使用できる。
【0021】また、透明なオーバーシート13a,13bは、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが50〜150μmのものが好適に使用できる。そして、透明なコアシート12の表裏面上に積層されたそれぞれの透明なオーバーシート13a,13bとの間には、ビスジオベンジルニッケルやイモ二ウム等の赤外線吸収剤16a,16bを含有したインキにより印刷された赤外線吸収剤層15a,15bがそれぞれ設けられている。
【0022】更に、少なくとも一方の透明なオーバーシート13aの外面側には、磁気情報を記録する磁気ストライプ17が規定で定められた所定の位置に設けられている。尚、赤外線吸収剤16a,16bを含有したインキにより印刷された赤外線吸収剤層は、透明なコアシート12の一方の面上に積層されるようにしてもよい。
【0023】次に、本発明の第3実施形態に係るカード1Cの製造方法について説明する。まず、透明なコアシート12の表裏面に、赤外線吸収剤を含有したグラビアインキ化したインキにより印刷することで赤外線吸収剤層15a,15bを形成する。次に、2枚の透明なオーバーシート13a,13bの間に、表裏面に赤外線吸収剤層を設けた透明なコアシート12を挟み、熱圧着プレスにより熱圧を加えて一体化させる。
【0024】その後、定められた形状の抜き加工を行ない、1枚毎のカードに仕上げる。そして、このカードに対する光透過率を調べたところ、可視光領域(500〜700nm)で光透過率5%以上を示し、近赤外線領域(800〜950nm)で光透過率10%以下を示した。
【0025】また、上記の赤外線吸収剤を含有したグラビアインキ化したインキの代わりに、赤外線吸収剤を含有したシルクインキ化したインキを使用して、透明なコアシート12の表裏面に赤外線吸収剤層15a,15bを形成する。次に、2枚の透明なオーバーシート13a,13bの間に、表裏面に赤外線吸収剤層を設けた透明なコアシート12を挟み、熱圧着プレスにより熱圧を加えて一体化させる。
【0026】その後、定められた形状の抜き加工を行ない、1枚毎のカードに仕上げる。そして、このカードに対する光透過率を調べたところ、可視光領域(500〜700nm)で光透過率5%以上を示し、近赤外線領域(800〜950nm)で光透過率10%以下を示した。
【0027】これにより、透明カードであっても、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置によりカードの真偽判定のチェックを行なうことが可能となった。尚、赤外線吸収剤22a,22bを含有したインキにより印刷された赤外線吸収剤層は、一方の透明なオーバーシートの面上に積層されるようにしてもよい。
【0028】次に、本発明の第4実施形態に係るカード1Dについて説明する。本発明の第4実施形態に係るカード1Dは、図6に示すように、透明なコアシート18と、前記透明なコアシート18の両面に積層された2枚の透明なオーバーシート19a,19bとからなるカード基材20を有する。
【0029】透明なコアシート18は、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが100〜300μmのものが好適に使用できる。
【0030】また、透明なオーバーシート19a,19bは、透明なポリ塩化ビニル,ポリエステル,ポリカーボネート,ABS樹脂等の材料であって、厚さが50〜150μmのものが好適に使用できる。そして、透明なオーバーシート19a,19bの各上面には、ビスジオベンジルニッケルやイモ二ウム等の赤外線吸収剤22a,22bを含有したインキにより印刷された赤外線吸収剤層21a,21bがそれぞれ設けられている。更に、少なくとも一方の透明なオーバーシート19aの外面側には、磁気情報を記録する磁気ストライプ23が設けられている。
【0031】次に、本発明の第4実施形態に係るカード1Dの製造方法について説明する。まず、2枚の透明なオーバーシート19a,19bの間に、透明なコアシート18を挟み、熱圧着プレスにより熱圧を加えて一体化させ、その後、定められた形状の抜き加工を行ない、1枚毎のカードに仕上げる。そして、1枚毎のカードの表裏面に赤外線吸収剤を含有したシルクインキ化したインキを使用して、赤外線吸収剤層22a,22bを形成した。
【0032】このカードに対する光透過率を調べたところ、可視光領域(500〜700nm)で光透過率5%以上を示し、近赤外線領域(800〜950nm)で光透過率10%以下を示した。これにより、透明カードであっても、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置によりカードの真偽判定のチェックを行なうことが可能となった。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカードは、透明なカード基材を有する透明カードであっても、ISO(7810)やJIS(6301)等によって規定された所定の光透過濃度を有することができ、ATM等のカード認識装置によりカードの真偽判定のチェックを行なうことが可能となり、透明なカードを種々の分野及び用途として幅広く活用することができるという効果がある。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
【出願日】 平成14年2月22日(2002.2.22)
【代理人】 【識別番号】100111659
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 聡
【公開番号】 特開2003−237266(P2003−237266A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−45670(P2002−45670)