| 【発明の名称】 |
パスポート及びパスポート作成システム並びに偽造パスポート検出システム |
| 【発明者】 |
【氏名】近藤 浩
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| 【要約】 |
【課題】容易に顔写真の偽造がされることがないパスポート及びかかるパスポートを作成することができるパスポート作成システム、並びに偽造パスポートを容易に検出することができる偽造パスポート検出システムの提供。
【解決手段】顔写真と共に該顔写真の特徴を抽出した情報である偽造防止情報が表示されてなるパスポート及び画像入力部と、入力画像データを2次元の離散的コサイン変換するフルピクチャーDCT部と、DCT符号抽出情報提供部から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部と、該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部と、該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段を有するパスポート作成システム、パスポートを用いて偽造パスポートを検出するシステムであって、また前記パスポートの偽造を検出するための偽造パスポート検出システム。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】顔写真と共に該顔写真の特徴を抽出した情報である偽造防止情報が表示されてなることを特徴とするパスポート。 【請求項2】前記偽造防止情報は、潜在化して表示されていることを特徴とする請求項1記載のパスポート。 【請求項3】前記偽造防止情報は、バーコードであることを特徴とする請求項1又は2記載のパスポート。 【請求項4】前記バーコードである偽造防止情報は、顔写真の画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)し、DCT符号抽出情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出し、該抽出された画像データのDCT符号から2値1次元信号を構成し、該構成された信号をバーコード化することにより構成されたものであることを特徴とする請求項3記載のパスポート。 【請求項5】前記DCT符号抽出情報は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報であることを特徴とする請求項4記載のパスポート。 【請求項6】DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項4又は5記載のパスポート。 【請求項7】画像入力部と、入力画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)するフルピクチャーDCT部と、DCT符号抽出情報提供部から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部と、該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部と、該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段を有することを特徴とするパスポート作成システム。 【請求項8】前記DCT符号抽出情報提供部は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報を提供することを特徴とする請求項7記載のパスポート作成システム。 【請求項9】前記2値1次元信号構成部は、DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項7又は8記載のパスポート作成システム。 【請求項10】画像入力部が、被写体を撮像する撮像手段と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項7、8又は9記載のパスポート作成システム。 【請求項11】画像入力部が、スキャナ読み込み部と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項7、8又は9記載のパスポート作成システム。 【請求項12】請求項1〜6のいずれかに記載のパスポートを用いて偽造パスポートを検出するシステムであって、前記パスポートに付された顔写真とバーコードを読取る画像読取部と、該画像読取部で読取った顔写真の画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)するフルピクチャーDCT部と、DCT符号抽出情報提供部から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部と、該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部と、該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段と、前記画像読取部で読取ったバーコードと前記バーコード化手段で生成されたバーコードを比較して両者が一致するか否かで当該パスポートの真偽を判定するバーコード比較部と、該バーコード比較部で判定された結果を表示する判定結果表示手段とを有し、前記バーコード比較部での判定は、2つのバーコードが一致する場合にパスポートが真正であると判定し、2つのバーコードが一致しない場合にパスポートが偽造されたものであると判定することを特徴とする偽造パスポート検出システム。 【請求項13】前記DCT符号抽出情報提供部は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報を提供することを特徴とする請求項12記載の偽造パスポート検出システム。 【請求項14】前記2値1次元信号構成部は、DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項12又は13記載の偽造パスポート検出システム。 【請求項15】画像入力部が、被写体を撮像する撮像手段と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項12、13又は14記載の偽造パスポート検出システム。 【請求項16】画像入力部が、スキャナ読み込み部と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項12、13又は14記載の偽造パスポート検出システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、パスポート及びパスポート作成システム並びに偽造パスポート検出システムに関し、詳しくは画像を含む任意の信号のDCT符号の性質を利用して、画像をバーコード化する技術を用いたパスポート及びパスポート作成システム並びに偽造パスポート検出システムに関する。 【0002】 【従来の技術】パスポートは、その所持人が国境を越える際に、所持人の出国又は入国が問題にならないかを確めたり、様々な身分証明として用いられている。 【0003】しかし近年、パスポートの偽造が国際的に問題になっており、国際的なテロ対策にパスポートの偽造防止は急務であり、総合的なセキュリティシステムが求められている。 【0004】このようなパスポートは、所持人を確かめるために顔写真が添付されている。かかる顔写真部分は、例えば、所定箇所に写真を貼着してそれを透明フィルム等で固定した後、偽造防止のための型押しをして構成したり、予め顔写真を電子化してそれをパスポート上に再現して構成したりしている。しかし、顔写真を貼着する方法では、容易に貼り替えられることによって偽造されるおそれがあり、顔写真を電子化する方法でも、容易に顔写真の入れ替えがされることによって偽造されるおそれがあった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、容易に顔写真の偽造がされることがないパスポート及びかかるパスポートを作成することができるパスポート作成システム、並びに偽造パスポートを容易に検出することができる偽造パスポート検出システムを提供することを課題とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の各発明によって解決される。 【0007】(請求項1)顔写真と共に該顔写真の特徴を抽出した情報である偽造防止情報が表示されてなることを特徴とするパスポート。 【0008】(請求項2)前記偽造防止情報は、潜在化して表示されていることを特徴とする請求項1記載のパスポート。 【0009】(請求項3)前記偽造防止情報は、バーコードであることを特徴とする請求項1又は2記載のパスポート。 【0010】(請求項4)前記バーコードである偽造防止情報は、顔写真の画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)し、DCT符号抽出情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出し、該抽出された画像データのDCT符号から2値1次元信号を構成し、該構成された信号をバーコード化することにより構成されたものであることを特徴とする請求項3記載のパスポート。 【0011】(請求項5)前記DCT符号抽出情報は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報であることを特徴とする請求項4記載のパスポート。 【0012】(請求項6)DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項4又は5記載のパスポート。 【0013】(請求項7)画像入力部と、入力画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)するフルピクチャーDCT部と、DCT符号抽出情報提供部から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部と、該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部と、該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段を有することを特徴とするパスポート作成システム。 【0014】(請求項8)前記DCT符号抽出情報提供部は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報を提供することを特徴とする請求項7記載のパスポート作成システム。 【0015】(請求項9)前記2値1次元信号構成部は、DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項7又は8記載のパスポート作成システム。 【0016】(請求項10)画像入力部が、被写体を撮像する撮像手段と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項7、8又は9記載のパスポート作成システム。 【0017】(請求項11)画像入力部が、スキャナ読み込み部と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項7、8又は9記載のパスポート作成システム。 【0018】(請求項12)請求項1〜6のいずれかに記載のパスポートを用いて偽造パスポートを検出するシステムであって、前記パスポートに付された顔写真とバーコードを読取る画像読取部と、該画像読取部で読取った顔写真の画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)するフルピクチャーDCT部と、DCT符号抽出情報提供部から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部と、該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部と、該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段と、前記画像読取部で読取ったバーコードと前記バーコード化手段で生成されたバーコードを比較して両者が一致するか否かで当該パスポートの真偽を判定するバーコード比較部と、該バーコード比較部で判定された結果を表示する判定結果表示手段とを有し、前記バーコード比較部での判定は、2つのバーコードが一致する場合にパスポートが真正であると判定し、2つのバーコードが一致しない場合にパスポートが偽造されたものであると判定することを特徴とする偽造パスポート検出システム。 【0019】(請求項13)前記DCT符号抽出情報提供部は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報を提供することを特徴とする請求項12記載の偽造パスポート検出システム。 【0020】(請求項14)前記2値1次元信号構成部は、DCT符号の中間周波部に基づいてバーコードを作成することを特徴とする請求項12又は13記載の偽造パスポート検出システム。 【0021】(請求項15)画像入力部が、被写体を撮像する撮像手段と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項12、13又は14記載の偽造パスポート検出システム。 【0022】(請求項16)画像入力部が、スキャナ読み込み部と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部と、画素数設定部からなることを特徴とする請求項12、13又は14記載の偽造パスポート検出システム。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明する。 【0024】図1は、本発明のパスポートを示す図である。 【0025】図1において、1はパスポート本体であり、2は顔写真等の身分証明事項が掲載されている身分証明欄であり、3は顔写真であり、4は偽造防止情報であり、5は偽造防止情報の一例であるバーコードである。 【0026】パスポート本体1は、現在は紙等からなる手帳型のものが主に用いられているが、樹脂製のカード型のものであってもよい。顔写真と共に顔写真の特徴を抽出した情報を添付できるものであればよい。このとき顔写真の添付の形態は、顔写真が肉眼で識別可能なように表示された形態であっても、何らかの読取り手段を介して顔写真が識別できる形態であってもよい。 【0027】身分証明欄2は、所持人の顔写真、本籍地、名前、生年月日、性別、署名等が掲載されている。 【0028】顔写真3は、貼付された写真をフィルムで覆い型押しすることによりパスポート本体1に添付したり、デジタル化された顔写真をパスポート本体1に直接印刷することにより添付されている。 【0029】偽造防止情報4は、顔写真3の特徴を抽出した情報である。偽造防止情報4は潜在化して表示されていることが好ましい。潜在化して表示するとは、例えば、偽造防止情報4を磁気情報として表示したり、素材の性質の利用により潜在化して表示する等ができる。偽造防止情報4は、バーコード5であることが好ましい。また、偽造防止情報4は、潜在化して表示したバーコードと顕在化して表示したバーコードとを組み合わせて構成することも好ましい。組み合わせて構成したとき、顕在化して表示したバーコードを顔写真3の特徴を抽出した情報とは異なるものを用いてカモフラージュすることもできる。かかる偽造防止情報は、顔写真を2次元の離散的コサイン変換(DCT)し、DCT符号抽出情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出し、該抽出された画像データのDCT符号から2値1次元信号を構成し、該構成された信号をバーコード化することにより構成される。かかるDCT符号抽出情報は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報である。バーコードは、DCT符号の中間周波部に基づいて作成される。 【0030】本発明に係る偽造防止情報は、以下の本発明のパスポートを作成するパスポート作成システムの説明において詳述する。 【0031】本発明のパスポート作成システムの一例を図面に基づいて説明する。図2は本発明のパスポート作成システムの一例を示すシステム構成図であり、同図において、10は顔写真を撮影するための撮影装置であり、11は撮影装置10で撮影された顔写真に基づき偽造防止情報の一例であるバーコードを作成するコンピュータであり、12はコンピュータ11で作成されたバーコードに基づいて上述したパスポートを作成する工程を行う出力装置である。 【0032】撮影装置10は、本発明のパスポート作成システムにおいて顔写真の画像データを得るための画像入力部の一例であり、顔写真のデジタルデータを本コンピュータ11に入力する。 【0033】コンピュータ11は、顔写真のデジタルデータに基づいて偽造防止情報の一例であるバーコードを作成する。 【0034】かかる撮像装置10から取り込んだ顔写真に基づいてコンピュータ11でバーコードを作成する際の処理については後述する。 【0035】出力装置12は、コンピュータ11により作成されたバーコード、顔写真やその他の情報に基づいてパスポートを作成する。かかる出力装置は、パスポートが紙等からなる冊子状である場合は、パスポート用の原紙に所定印刷及び所定処理を施して冊子状に作成する。かかる出力装置としては、印刷装置、ラミネート装置、ステープル等の後処理を行う装置等を用いたりでき、偽造防止情報を磁気情報として記録する場合には磁気記録装置等を用いることができる。また、パスポートが樹脂製のカード状である場合は、パスポート用の樹脂に対し、印刷または磁気情報を付与する各種装置を用いることができる。 【0036】次に、図3を用いて本発明のパスポート作成システムにおいて偽造防止情報を作成することについて説明する。 【0037】図3は本発明のパスポート作成システムの要部の一例を示すブロック図である。21は画像入力部(図2の撮像装置10に相当する)、22は入力画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)するフルピクチャーDCT部、23はDCT符号抽出情報提供部24から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部、25は該抽出されたデータのDCT符号から2値1次元信号を構成する2値1次元信号構成部、26は該2値1次元信号構成部で構成された信号をバーコード化するバーコード化手段である。 【0038】画像入力部21の詳細について図4に基づいて説明する。図4において、画像入力部21は、被写体を撮像する撮像手段100と、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部101と、画素数設定部102からなる。撮像手段100は例えばデジタルカメラを用いることができる。デジタルカメラは顔写真のような被写体を撮像レンズを介して撮影し、CCD(撮像素子)の撮像面上に結像し、CCDにより結像された光学像を画素単位で光量に応じた信号電荷に光電変換する。光電変換された信号は画像処理部に入力され、ノイズ低減処理、また利得調整処理等が施され、更にA/D変換器によりデジタル信号に変換される。 【0039】また図4に示す態様では、デジタルカメラに代えてスキャナ読み込み部103を用いることも出来る。読み込まれたデータは多値化デジタルデータである。 【0040】デジタルカメラ100又はスキャナ読み込み部103によって得られた多値化デジタルデータは、必要な部分を取り込む画像取り込み処理部101に送られ、人物像で言えば、顔(肩の部分が含まれてもよい)の画像のみ取り込まれることが好ましい。 【0041】画素数設定部102はN×N画素のように画素数が設定される。Nは対象によって異なり、32,64,128,256,512のうちのいずれかとする。 【0042】次に、フルピクチャーDCT部(2次元DCT部)22では、入力画像データを2次元の離散的コサイン変換(DCT)する。 【0043】DCT(離散的コサイン変換)は画像の圧縮に非常に有用である。これは偶関数による実数展開の性質に起因するものである。 【0044】2次元DCTは、次式で定義される。但し、信号fmnはm=0・・・M-1,n=0・・・N-1 である。 【0045】 【式1】
【0046】 【式2】
【0047】ここで、fmnは画像信号、FuvはDCT変換係数であり、C(k)は次式で示すような正規化定数である。 【0048】 【式3】
【0049】Fuvは実数であるから、その振幅部と符号部との分離可能関数(Separable function)【0050】 【式4】
【0051】として記述できる。ただし、【0052】 【式5】
【0053】である。 【0054】本発明の基本的な作用を説明すると、まず画像入力部21から取り込まれた画像は、2次元フルピクチャーDCT部22で2次元フルピクチャーDCT変換がなされ、平均振幅の大きさを指標としてあらかじめ決められたDCT係数の位置(DCT符号抽出情報提供部24から提供される情報)から、抽出部23で入力データの特徴点となる符号を決められた順序(例えばスキャンニング方向)で抽出し、2値1次元信号構成部25で2値1次元信号を構成する。最終段ではバーコード化手段26で2値1次元信号を+1を白に−1を黒に対応させバーコードを作成する。 【0055】詳述すると、画像を含む任意の信号のDCT符号は、原信号と実質的に1対1対応をなし、その逆変換(Sign-Only synthesis)はちょうど2階差分値のようなものになり、信号が画像である場合には、そのSign-Only Synthesisは明確にその画像の輪郭線を表し、原画像の認識に対してはSign-Only Synthesisは原信号と等価として扱える。すなわちこれは原画像とDCT符号(プラス又はマイナスの1ビット)は等価として扱えることを意味する。 【0056】従って、DCT符号のプラスとマイナスの配置がその信号を決定しているといえる。このプラスとマイナスの配置で原信号が識別できることになる。 【0057】図3において、DCT符号抽出情報提供部24から提供される情報に基づき前記画像データの特徴点を抽出する抽出部23で、その信号を特徴付ける部分のみの符号を取り出して、あらかじめ決められた順番(たとえばスキャン)により1次元信号として2値1次元信号構成部25で再構成すると、画像をごく簡単な短い2値の一次元信号として構成できる。 【0058】DCT符号抽出情報は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報である。即ち、DCT符号抽出情報提供部24は、多くの対象画像のフルピクチャーDCT平均振幅の大きさから求められた情報を提供する。 【0059】DCT符号処理の基本となるDCT振幅についてDCT(係数)振幅は各成分(周波数)位置でのパワーを表すものであり、いいかえれば原信号の中に含まれているその成分の大きさ(寄与率)を表すものである。従って、原信号を再構成する際、2乗誤差的観点から、何個まで係数を取れば目的のS/N比が得られるか等に対しては、一般に振幅情報が必要となる。 【0060】また、フーリエ変換においてはパワースペクトルの逆変換が自己相関関数になる(Wiener-Khinchine の定理)ことからフーリエ変換から作り出されたDCTもその振幅に関しては似たような(もちろん数学的に厳密な意味ではない)性質を有している。一言で言えばDCT振幅は原信号のエネルギーに関した情報を担っているといえる。 【0061】DCT符号についてDCT符号は信号に関する非常に重要な情報を担っている。同じ振幅でも符号が異なれば明らかに異なった信号となる。例えば図5(a),(b)に示したそれぞれの原画の2次元DCTをとり、DCT符号を交換した画像が図6(a),(b)である。即ち、図6(a)はドームのDCT振幅に女性のDCT符号を組み合わせたものである。また図6(b)は逆にDCT振幅にドームのDCT符号を組み合わせたものである。 【0062】図6(a)は明らかに女性の写真であることがわかる。ドームの面影は全く見当たらない。同様に図6(b)はドームの写真が写っていることが明確に認識できる。この図にはもはや女性の面影はない。 【0063】このようにDCT符号は、信号の構成に際してその信号の骨格となる情報を有しているといえる。DCT符号は再構成信号に対して、支配的な役割を果たしている。 【0064】Sign-only synthesisについてさらにDCT符号の特徴的性質を示す符号のみの逆変換であるSign-Only Synthesis(SOSともいう)について説明する。 【0065】Sign-Only Synthesisは前記式2、式4より、次式の式6で定義される。 【0066】 【式6】
【0067】ここに、θuvは式5で定義されるものである。即ち、式4全ての振幅|Fuv|を1とおいた逆変換式2に等しい。 【0068】図7に、Sign-Only Synthesisの例を示す。 【0069】図7(a),(b),(c)はそれぞれドーム、人物顔、植物の葉の原画であり、図7(a'), (b'),(c') はそれぞれに対応したSOS画像である。これらからSOS画像は画像認識の観点から原画と1:1対応であることが明確に分かる。 【0070】これに対して振幅のみの逆変換 Amplitude-only synthesis(AOS)は、Wiener-Khinchine の定理より原画の自己相関関数と関係したものとなり画像としての意味はなさない。 【0071】図8は、人物顔図7(b)のAOSを示す。真っ黒であり、画像としてはほとんど意味をなさない。 【0072】DCT符号信号について正負のDCT符号のみから、図7に示したような輪郭線画が得られたことから正負の符号の配置パターンが重要な意味を持っているといえる。 【0073】図9は、DCT符号が各原画像に依存してユニークなパターンとなることを示している。 【0074】これらの符号パターンは明らかに異なっており、この正・負の符号の配置が画像を決定付けるものとなっていることがわかる。例えば、図9(a')の符号パターンを上から下へ、左から右へと走査(スキャン)すると、+,−の1次元信号となり、それら1部を描くと、図10のようにバーコードとなる。すなわち、このようなバーコードで画像を特定できることになる。バーコード化すると、画像の違いやパターンマッチング等が高速に行えるなど大きなメリットが生まれてくる。 【0075】図11において、(a)は対象画像(人物顔)を示しており、(b)は対象画像のDCT符号を示す図であり、(c)は対象画像をバーコード化した図である。また、図12は図11(b)の各周波部を説明するための図である。 【0076】人物顔の特徴は、DCT符号では図12の斜線部に現れる。 【0077】図11(a)の例の場合は画素数が32×32と小さいが(人物顔認識の場合はこの程度のサイズが普通)、人物の顔は一般に卵形の外形、目、口、鼻の大雑把な配置等は同じであり、これらは図12(図11(b))の左上(直流分A)を中心に低周波部Bに現れる。目や鼻の形状など顔の特徴は図12(図11(b))の中間周波部Cに現れ、さらに細かい小さなシワやほくろは図12(図11(b))の高周波部Dに現れてくる。従って、中間周波部を取れば人物の顔の識別が十分可能となる。 【0078】なお、目の特徴、口元の形、顔の詳細な輪郭などは比較的高い周波部に現れるため、それらの符号が特徴の決め手となる。本発明においては、中間周波部を採用している。 【0079】N×Nサイズの画像をFull picture DCT変換(フルピクチャーDCT変換)すると、図11(b)のようなN×Nサイズの2次元信号(画像)となり、サイズは変わない。 【0080】図12の斜線部のみを上から下、左から右へと走査(スキャン)することにより、+(白)−(黒)のバーコードを作成できる。図11(c)はバーコードの結果を表したものである。 【0081】以下、DCT符号パターンのスキャン例を示す図13に基づいて、バーコードの作成について具体的に説明する。 【0082】図13において、図12の斜線部に相当する部位Fを、例えば矢印のように左から右へ、上から下へスキャン(走査)して、+1と−1の数列(例えば、1,1,−1,1・・・・・−1,1)を作り、1を白、−1を黒に対応させてバーコードを作る。DCT係数は実数であるから、正、負の数値を持っている。正ならば+1、負ならば−1として作れる。なおN×Nサイズの平面(図13)をDCT係数の符号平面と呼ぶ。 【0083】また、図14(a)〜図14(c)は原画(図11(a))とは異なる顔画像をバーコード化したものであるが、これらのバーコードを比較してみると全てが局部的に異なっていることが分かる。 【0084】このようにしてバーコードから人物の顔を同定することが可能となる。白黒の個数は、図11(b)の斜線部の画素数で決定されるが、この領域の中でも平均的に特徴が強く現れる画素のみを使うと、より少ない数でバーコードを作成できる。 【0085】例えば図15のように、黒い画素の位置が平均のDCT振幅が高いとすると、高い方から100個ほどを抽出し、その位置を特徴点として全ての入力顔画像のDCT符号の抽出に使う。こうすると前述の斜線部のスキャンよりも効率がよくなる。なぜなら斜線部は全てが重要なわけではなく、その中には殆ど零に近いものもあるからである。 【0086】本発明において、例えば500画素をとると、2500個の異なる顔を表すことができる。実際には600〜1000画素程度をとるから、2600〜21000個の異なる顔を表現することができることとなり、実際上、無制限の顔数が取り扱える。 【0087】このように、本発明パスポート作成システムによると、顔写真の特徴を抽出して偽造防止情報を作成して、該偽造防止情報とその基となった顔写真に基づいてパスポートを発行できる。かかるパスポート作成システムにより作成されたパスポートは、以下の偽造パスポート検出システムによりその真偽を確かめることによりその偽造を防止することができるので、かかる偽造パスポート検出システムについて以下に詳述する。 【0088】図16は、本発明の偽造パスポート検出システムの一例を示すシステム構成図であり、図16において、30は読取り装置であり、31はコンピュータである。 【0089】尚、本実施例においては、偽造防止情報がバーコードの形態をなす場合を例に挙げて説明する。 【0090】読取り装置30は、パスポートに表示された顔写真と偽造防止情報であるバーコードを読取り読取った情報をデジタルデータとしてコンピュータ31に入力する。かかる読取り装置としては、スキャナ装置を用いることができる。 【0091】コンピュータ31は、顔写真のデジタルデータに基づいてバーコードを作成し、読取り装置30で読取ったバーコードと比較し、その一致と不一致を判断することによりパスポートの真偽を確かめる。 【0092】図17は、本発明の偽造パスポート検出システムの要部を示すブロック図であり、32は画像読取部であり、33はバーコード比較部であり、34は判定結果表示手段である。 【0093】尚、図17において、図3と同一符号は同一構成を示し、その説明は省略する。 【0094】画像読取部32は、図16の読取り装置のことであり、パスポートに表示された顔写真と偽造防止情報であるバーコードを読取って、読取った顔写真をデジタルデータとしてフルピクチャーDCT部22に、読取ったバーコードをデジタルデータとしてバーコード比較部33にそれぞれ送る。 【0095】バーコード比較部33は、バーコード化手段26によって作成されたバーコードと画像読取部32で読取ったバーコードとを比較して、両者の一致を判断することによりパスポートの真偽を判定する。パスポートの真偽の判定は、両バーコードが一致する場合にパスポートが真正であると判定し、両バーコードが一致しない場合にパスポートが偽造であると判定する。また、両者の一致を判断する際には、両バーコードが完全一致する場合だけでなく、ある程度の誤差を吸収できるように、一致とみなすヒット率を予め決めておくこともできる。 【0096】判定結果表示手段34は、バーコード比較部33において判定されたパスポートの真偽を表示する。かかる判定結果表示手段34によるパスポートの真偽の表示は、モニタ等の画面にパスポートの真偽を表示する態様でもよいが、パスポートが偽造であると判定がされた場合のみに警告音又は警告の光を発する警告ランプによる態様でもよい。モニタ等の画面にパスポートの真偽を表示しつつ警告ランプで偽造パスポートを警告する態様であると、画面でパスポートの真偽を確認しつつ、偽造である場合に特に注意を喚起できるので好ましい。 【0097】このように、本発明の偽造パスポート検出システムによると、パスポートのセキュリティ情報を管理するデータベースなしに、偽造パスポートの検出が可能となる。 【0098】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明のパスポートによれば、顔写真を入れ替えても偽造防止情報の入れ替えによって写真の真偽が判定できるので偽造が困難なパスポートを提供することができる。 【0099】本発明のパスポート作成システムによれば、偽造が困難な本発明のパスポートを作成できる。 【0100】本発明の偽造パスポート検出手段によれば、本発明のパスポートの偽造を検出する手段を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501464923 【氏名又は名称】近藤 浩 【識別番号】502297070 【氏名又は名称】株式会社グローバル・セキュリティ・デザイン
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| 【出願日】 |
平成14年2月15日(2002.2.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100101340 【弁理士】 【氏名又は名称】丸山 英一
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| 【公開番号】 |
特開2003−237265(P2003−237265A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月27日(2003.8.27) |
| 【出願番号】 |
特願2002−39196(P2002−39196) |
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