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【発明の名称】 再生可能な情報保持体、該情報保持体の再生方法、及び再生装置
【発明者】 【氏名】吉田 昌純
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

【氏名】上田 隆正
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

【氏名】浅井 克彦
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル ミノルタ株式会社内

【要約】 【課題】印字用ラベル層が基材に残留することなく容易に除去可能である再生可能な情報保持体、その再生方法、及び再生装置を提供する。

【解決手段】カード10Aは、ICカードである基材12上に、署名欄となる接着ラベル16を貼り付けたものである。接着ラベル16と基材12との間には水膨潤層14が設けられている。水膨潤層14は中間接着層19により基材12上に固定されている。接着ラベル16に水を付与することで水膨潤層14が膨潤し、接着ラベル16の接着力が弱まり、容易に剥離できる。剥離された後の水膨潤層に新たな接着ラベルを貼り付けることによりカード10Aが再生される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基材と、該基材上に設けられた水膨潤層と、該水膨潤層上に設けられ該水膨潤層に接着した印字用ラベル層とを備え、少なくとも前記印字ラベル層に印字が行われることで情報を保持することを特徴とする再生可能な情報保持体。
【請求項2】 前記水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して膨潤させたときに、前記印字用ラベル層は基材から剥離し、前記水膨潤層は基材上に留まる請求項1記載の情報保持体。
【請求項3】 前記水膨潤層と基材との間に、水膨潤層を基材に固定するための中間接着層を有する請求項2記載の情報保持体。
【請求項4】 請求項2記載の情報保持体を再生する方法であって、水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して印字用ラベル層を除去後、新たな印字用ラベル層を基材上に残留した水膨潤層に接着して情報保持体を再生することを特徴とする再生方法。
【請求項5】 請求項4記載の再生方法に用いられる装置であって、水又は水性溶媒を付与して水膨潤層を膨潤させる液付与手段と、膨潤した水膨潤層から印字用ラベル層を除去するラベル除去手段と、水膨潤層の表面及び/又は内部の水分を除去する水分除去手段と、印字用ラベル層の除去された水膨潤層上に接着する新たな印字用ラベル層を形成するラベル形成手段と、を備えたことを特徴とする再生装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印字可能なラベル層を備え、少なくとも該ラベル層に印字が行われることで情報を保持できる情報保持体に関し、詳しくは、再生可能な情報保持体、該情報保持体の再生方法、及び再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クレジットカード、ポイントカード、身分証明用カードなど様々なカード類が広く使用されている。これらのカード類は、通常、カード自体に磁気記録部や感熱記録部などを有しており、これらの記録部に情報を保持する。また、カードの一部に署名などを行う印字ラベル層が貼り付けられ、このラベル層に印字が行われることでも情報を保持する。
【0003】最近では、アンテナや記憶回路や演算回路などの半導体回路を内蔵した、いわゆるICカードが普及し始めている。このようなICカードにおいても、使用者が署名する署名欄が設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】署名欄となるラベルは、カードの使用時に剥れることのないように、カード上に接着されている。通常、ラベルはカードに強く接着されており、カードから剥がすのが非常に困難である。無理に剥がそうとすると、ラベルの表面層が破断して一部が粘着層とともにカード上に残ったり、ICカードの場合はラベルを剥がす際のストレスでICが故障したりする恐れがある。
【0005】従って、上記カードは、カード自体の使用寿命があっても契約期限切れと同時に廃棄されているのが実情であり、経済的にも環境的にも問題であった。特に、ICカードは未だ高価なものであるためより不経済であるし、ICチップなどの電子部品を含んでいるため、環境面での問題がより顕著である。
【0006】剥離可能なラベルとして、水溶性の接着層を有するラベルや熱膨張剤を含む接着層を有したラベルも提案されている。しかしながら、このようなラベルをカードに貼り付けた場合、前者では、樹脂の変質による剥離困難化の問題、剥離時の樹脂残留の問題、わずかな水の飛沫や汗などで水溶性成分が溶け出し、ユーザーの手や衣服などについたり、流出による接着力低下で剥がれ易くなったりするなどの問題などがあり、カードの再生が容易に実現できない。一方、後者では、ラベルの価格が高くなったり、剥離のために高温で加熱するなどの特殊な条件が必要で再使用にかかるコストが増大したりするという問題があり、カードの再生においては実用化されていないのが実情である。
【0007】そこで、本発明は、印字用ラベル層が基材に残留することなく容易に除去可能である再生可能な情報保持体、その再生方法、及び再生装置を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本願第1発明の再生可能な情報保持体は、基材と、該基材上に設けられた水膨潤層と、該水膨潤層上に設けられ該水膨潤層に接着した印字用ラベル層とを備え、少なくとも前記印字ラベル層に印字が行われることで情報を保持することを特徴とする。
【0009】第1発明の情報保持体において、第1の態様として、水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して膨潤させたときに、印字用ラベル層は基材から剥離し、水膨潤層は基材上に留まる態様を採用してもよい。この場合、水膨潤層と基材との間に、水膨潤層を基材に固定するための中間接着層を設けることにより上記態様を実現するようにしてもよい。
【0010】また、第1発明の情報保持体において、第2の態様として、水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して膨潤させたときに、印字用ラベル層及び水膨潤層が基材から剥離する態様を採用してもよい。この場合、水膨潤層を直接基材上に設けることにより上記態様を実現することができる。
【0011】第1発明の情報保持体及び第1発明の上記いずれの態様においても、印字用ラベル層として、表面層と該表面層の裏面に設けられた粘着層とを有するものを採用することができる。
【0012】第1発明の情報保持体及び第1発明の上記いずれの態様においても、基材として、記憶回路を有するものを採用することができる。
【0013】本願第2発明の再生方法は、上記第1発明の第1態様の情報保持体を再生する方法であって、水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して印字用ラベル層を除去後、新たな印字用ラベル層を基材上に残留した水膨潤層に接着して情報保持体を再生することを特徴とする。
【0014】本願第3発明の再生方法は、上記第1発明の第2態様の情報保持体を再生する方法であって、水膨潤層に水又は水性溶媒を付与して印字用ラベル層及び水膨潤層を除去後、新たに水膨潤層を基材上に形成し、該水膨潤層に新たな印字用ラベル層を接着して情報保持体を再生することを特徴とする。
【0015】本願第4発明の再生装置は、上記第2発明の再生方法に用いられる装置であって、水又は水性溶媒を付与して水膨潤層を膨潤させる液付与手段と、膨潤した水膨潤層から印字用ラベル層を除去するラベル除去手段と、水膨潤層の表面及び/又は内部の水分を除去する水分除去手段と、印字用ラベル層の除去された水膨潤層上に接着する新たな印字用ラベル層を形成するラベル形成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0016】本願第5発明の再生装置は、上記第3発明の再生方法に用いられる装置であって、水又は水性溶媒を付与して水膨潤層を膨潤させる液付与手段と、膨潤した水膨潤層から印字用ラベル層及び水膨潤層を除去する除去手段と、基材上に新たな水膨潤層を形成する手段と、新たな水膨潤層上に接着する新たな印字用ラベル層を形成する手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】第4及び第5発明の再生装置において、情報保持体の基材として記憶回路を有したものを使用し、該記憶回路に記憶される記憶情報を更新する情報更新手段をさらに備えるようにしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】<カードの第1実施形態>図1は本発明に係る再生可能な物品としての第1実施形態であるカードの外観図である。図2は図1のX−X’方向の模式的断面図である。図1、図2に示すように、第1実施形態のカード10Aは、カード形状の基材12上に署名欄となる接着ラベル16を貼り付けたものである。接着ラベル16と基材12との間にはやはり帯状の水膨潤層14が設けられている。
【0019】基材12としては、ここでは中央処理装置(CPU)、プログラムなどを記憶したROM、データを保持する記憶回路であるRAM及びEEPROMを含むICチップを内蔵したICカードが使用される。ICカードとしては、外部接点を有する接触式ICカード、非接触で利用される非接触式ICカード、接触/非接触のカードを一体化したハイブリッドカードなど種々のものが利用できる。本実施形態では、後述するように水などの液体をカードに付与して接着ラベル16の剥離を行うため、電力供給とデータ転送時の変調/復調を行うためのRF回路とアンテナコイルをさらに有する非接触式ICカードを用いることが好ましい。
【0020】ユーザーはカード10Aを保有する際に、現在クレジットカードやキャッシュカードなどに対して行われているように、ペンや鉛筆など任意の筆記具を使用して、署名欄であるラベル上に署名を行う。これにより、カードがクレジットカード、キャッシュカード、定期券、身分証、パスポート、社員証、会員証、入門証、ポイントカード等どのような用途に使用する場合でも、カードが自分の所有物であることを明示できる。住所、生年月日、電話番号などその他の情報を自筆記入するようにしてもよい。なお、図2において、符号50は印字材料を示す。
【0021】図2に示すように、接着ラベル16は表面層17及び裏面の粘着層18からなる。表面層17は、表面が筆記具により記入可能な材質で構成されるものである。粘着層18は表面層17を実使用で剥がれることのないように基材12上に接着するためのものである。
【0022】接着ラベル16としては、市販の各種接着シール、各種接着テープ、各種接着ラベルなど、紙や樹脂フィルム等の裏面に糊やアクリル系樹脂粘着剤などの粘着層を形成した印字用接着体を用いることができる。市販されている修正テープも使用可能である。
【0023】表面層17は、市販の紙シールや紙ラベルのように紙であってもよいが、後述する接着ラベル16剥離工程において、表面層17に水がしみて弱くなり粘着層18から表面層17の一部が破断するのを防止する観点からは、紙力増強剤(ポリエチレンなどの合成樹脂)を含む紙、ポリエチレンテレフタレート繊維紙(例えば、大王製紙社製の再生PET繊維紙リペットキングなど)、乾式パルプ不織布、乾式不織布、湿式不織布などの不織布などを用いることが好ましい。耐水性及び通水性に優れた材質を表面層に用いると、水に長時間漬けても破断せず、短時間で水が水膨潤層に達し、剥離するのに要する時間が紙ラベルより30%〜50%程度短縮できる。
【0024】粘着層18としては、糊やアクリル系樹脂粘着剤など一般的な粘着剤や両面テープなどを用いることができ、基材に直接貼り付けたときには剥離が困難になるような強い接着力を持つものも使用可能である。
【0025】接着ラベル16の厚みは、使用時に接着ラベル16の端部が引っかかるのを防止するため、また、厚み方向への水の浸透速度を十分確保するために、あまり厚くならないようにすることが好ましい。厚さの好適範囲は25μm〜50μm程度である。
【0026】水膨潤層14は、水や水性溶媒が与えられることにより膨潤するが、実質上溶解して消出しない性質を持つ層である。図2に示すように、本実施形態では、水膨潤層14が中間接着層19により基材12に固定されており、後述する接着ラベルの剥離工程を経ても、水膨潤層14は基材12上に存在し続ける。
【0027】水膨潤層14は水膨潤性樹脂からなる。水膨潤性の樹脂は水溶性の樹脂を架橋させることによって作製される。また、そのような架橋と組み合わせて、水溶性樹脂に非水溶性の成分を添加することにより、水等の溶媒を吸収し膨潤するが該溶媒に溶解しない特性を付与してもよい。
【0028】水溶性樹脂としては、分子中に水酸基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、チオール基、スルホン酸基等の活性水素を有する官能基を持つ水溶性樹脂、例えはポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ポリエチレンオキサイド等が使用できる。この中で水酸基、カルボキシル基を有する樹脂を使用することが好ましく、そのような樹脂として、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸が挙げられる。
【0029】また、水溶性樹脂はイオン変性されていてもよい。ここで、イオン変性とは、水溶性樹脂にさらにイオン性を付与することをいう。このように水溶性樹脂をイオン変性することにより、水溶性樹脂の親水性を向上させ、ひいては得られる水膨潤層の吸水性を向上させ、水膨潤層の膨潤速度を増大きせることができる。
【0030】架橋剤としては、上記水溶性樹脂分子中に存在する水酸基、カルボキシル基、アミド基等の官能基と反応性を有し、当該水溶性樹脂を架橋できるものであればよい。例えは、エポキシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、カルボン酸化合物、ヒドラジド化合物等が挙げられる。水溶性樹脂がポリビニルアルコールやメチルセルロースなどの水酸基を有する樹脂である場合、架橋剤はエポキシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド化合物、イソシアネート化合物等が好適である。また、水溶性樹脂がポリアクリル酸などのカルボキシル基を有する樹脂である場合、架橋剤はエポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物が好適である。このように架橋剤は使用される水溶性樹脂に依存して決定され得るが、繰り返しラベル除去性能および放置時ラベル除去性能のさらなる向上の観点からは、上記架橋剤の中でも、エポキシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド化合物が好ましく、より好ましくはエポキシ化合物が使用される。
【0031】エポキシ化合物としては、エポキシ環を有する化合物であれは特に制限されず、例えは、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル等が挙げられる。
【0032】メチロール化合物としては、1の分子中に2以上のメチロール基を有する化合物であれは特に制限されず、例えば、ジメチロールメラミン、トリメチロールメラミン等のメチロール化メラミン、ジメチロール尿素、メラミン−ホルムアミド樹脂等が挙げられる。これら以外にも種々のメチロール化合物が使用可能であり、より多くのメチロール基を有する化合物を用いるほど、適度に高分子量体のものほど、さらに分子鎖が適度に長いものほど、より良い繰り返しラベル除去性能および放置時ラベル除去性能が得られる点で好ましく、かかる観点からは、上記表示のメチロール化合物の中では、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂が好ましい。
【0033】アルデヒド化合物としては、1の分子中に2以上のアルデヒド基を有する化合物であれは特に御限されず、例えは、グルタルアルデヒド、グリオキサール等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】イソシアネート化合物としては、1の分子中に2以上のイソシアネート基を有するものを使用することができる。かかるイソシアネートとしては、4,4’−ジフエニルメタンジイソシアネート、4,4’一メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート、トリス(p一イソシアネートフェニル)メタン、トリメチロールプロパンのトリレンジイソシアネート3付加物、分子内親水性基を有する脂肪族ポリイソシアネートなどが使用できる。イソシアネート化合物はフェノール、亜硫酸等で保護されていてもよい。
【0035】アジリジン化合物としては、例えは、ジフェニルメタン−ビス−4,4’−N,N’−ジエチル尿素、2,2’−ビスヒドロキシメチルブタノール−トリス−[3−(1−アジリジイニル)プロピオネート]等を使用することができる。またオキサゾリン基含有ポリマーも使用することができる。
【0036】カルボン酸化合物としては、1の分子中に2以上のカルボキシル基を有する化合物であれは特に制限されず、例えば、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。より多くのカルボキシル基を有する化合物を用いるほど、より良い繰り返しラベル除去性能および放置時ラベル除去性能が得られる。
【0037】ヒドラジド化合物としては、例えは、アジピン酸ジヒドラジド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0038】以上のような化合物が架橋剤として添加されている場合、上記水溶性樹脂100重畳部に対して0.1〜100重畳部、好ましくは1〜50重畳部添加きれている。少なすぎると膨潤時の水膨潤層の強度不足が問題となったり、水膨潤層が溶解したりする可能性がある。多すぎると架橋剤がバルク成分となり水膨潤層の強度等に問題が生じる。2以上の架橋剤を組み合わせて用いるとさらに性能が上がる場合があり、この場合、合計量が上記範囲内になればよい。
【0039】水膨潤層には反応促進剤が含まれていてもよい。反応促進剤が存在することによって、架橋反応の速度が向上し、いかなる環境下で保管しても経時変化が少ない安定した水膨潤層が得られるという優れた効果が得られる。
【0040】反応促進剤は、上記の架橋反応促進効果およびラベル除去性能の維持効果が得られれば特に制限されず、水溶性を有し、かつ水溶液で酸性、アルカリ性または中性を呈する種々の化合物が使用され得る。ここで水溶性とは、当該反応促進剤を室温下、後述の使用量で表層用塗液に含有きせたとき全ての反応促進剤が溶解できる程度に水に溶解する性質をいう。
【0041】反応促進剤として使用され得る酸性化合物としては、公知の無機酸および有機酸が使用され得る。具体的には、無機酸として、例えは、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸等が挙げられ、有機酸として、酢酸、シュウ酸、酒石酸、安息香酸等が挙げられる。好ましくは無機酸、特に塩酸を用いる。酸性化合物の使用量は特に制限されないが、水膨潤層形成時における少なくとも水溶性樹脂、架橋剤および当該反応促進剤を含んでなる塗液のpHが1〜5程度になるように添加されればよい。通常、酸性化合物は水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部使用される。
【0042】アルカリ性化合物としては、公知の無機水酸化物、アンモニア、有機アミン、アルカリ金属の炭酸塩および炭酸水素塩、およびイミノ化合物が使用され得る。無機水酸化物としては、例えは、アルカリ金属元素またはアルカリ土類金属元素の水酸化物等が挙げられ、その具体例として、例えは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等が挙げられる。有機アミンとしては、例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、例えは、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられ、アルカリ金属炭酸水素塩としては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。イミノ化合物として、例えは、イミダゾール等が挙げられる。好ましくは無機水酸化物、特に水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを用いる。アルカリ性化合物の使用量は特に制御されないが、水膨潤層形成時における塗液のpHが9〜13程度になるように添加されればよい。通常、アルカリ性化合物は水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部使用される。
【0043】中性化合物としては、例えば硼弗化物および四級アンモニウム塩が使用され得る。硼弗化物として、例えば、硼弗化亜鉛、硼弗化鉛、硼弗化スズ等が挙げられ、四級アンモニウム塩として、例えは、テトラメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。好ましくは硼弗化物、特に硼弗化亜鉛を用いる。中性化合物の使用量は特に制限されないか、通常、水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部である。
【0044】架橋剤の一つとしてエポキシ化合物を用いている場合においては、反応促進剤として無機酸、無機水酸化物、有機アミン、イミノ化合物、硼弗化物、または四級アンモニウム塩を用いることが好ましく、より好ましくは無機酸、無機水酸化物、または硼弗化物であり、さらに好ましくは塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または硼弗化亜鉛である。当該反応促進剤を用いることにより本発明の効果を有効に得ることができる。
【0045】特に、水溶性樹脂としてポリビニルアルコールおよび/またはポリアクリル酸を用い、かつ架橋剤の一つとしてエポキシ化合物を用いている場合においては、反応促進剤として、無機酸、無機水酸化物または硼弗化物、好ましくは塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または硼弗化亜鉛を用いることが有効である。
【0046】反応促進剤は単独でまたは組み合わせて用いてよいが、酸性化合物とアルカリ性化合物を併用しないことが好ましい。これらの化合物を併用すると、本発明の効果が得られにくい傾向があるためである。2以上の反応促進剤を用いる場合、合計量が水溶性樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部であれはよい。
【0047】また、水膨潤層には、シリカ、酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、炭酸カルシウム等の公知の無機微粒子、およびポリ(メタ)アクリル酸エステル等の公知の有機微粒子が添加きれていてもよい。かかる微粒子を添加する場合、水溶性樹脂100重量部に対して0.5〜200重量部、好ましくは10〜100重畳部添加されている。
【0048】さらに、水膨潤層には必要に応じて帯電防止剤が添加されていてもよい。帯電防止剤は表層を形成する材料に添加してもよいし、表層を形成した後に、適当な溶媒に溶解・分散させたものを塗布するようにしてもよい。帯電防止剤としては、第四級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤を挙げることができる。
【0049】以上の材料からなる水膨潤層は、上記の水溶性樹脂、架橋剤、ならびに所望の添加剤、例えば、反応促進剤、微粒子、帯電防止剤を、水、水と有機溶剤との混合溶媒または有機溶剤等の適当な溶媒に溶解分散させ、得られた塗液を溶剤塗布法等の公知の塗布法によって基材上に塗布し、加熱して、水溶性樹脂を架橋する。基材上には加熱乾燥後の片面あたりの塗布量が0.5〜30g/m2、より好ましくは2〜20g/m2になるように塗布すればよい。
【0050】溶媒として水性のものを用いる場合、水膨潤層用塗液に界面活性剤が含まれていると表層の塗布形成が容易になり、水の水膨潤層への浸透性が向上するという効果も得られる。界面活性剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性等の各種の界面活性剤が使用でき、特に制約はない。添加量は水溶性樹脂に対して0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%が適当である。
【0051】塗布後においては、一旦、塗布層を乾燥することが好ましい。製造効率の観点から、乾燥温度は低いほど好ましく、乾燥時間は短いほど好ましい。詳しくは、20〜180℃、好ましくは30〜140℃、0.1〜20分間、好ましくは0.5〜10分間、加熱する。
【0052】架橋時においては、詳しくは、20〜250℃、好ましくは100〜180℃で、5秒間以上、好ましくは5秒間〜3分間、より好ましくは10秒間〜2分間加熱すればよい。このような加熱によって、いかなる環境下で保管しても良好なラベル除去性能を安定して維持できる水膨潤層を形成できる。水膨潤層用塗液に非水溶性成分を構成し得る二重結合をもったモノマーおよび/またはオリゴマー化合物を添加し、上記加熱と同時に、紫外線または電子線等を照射してもよい。
【0053】水膨潤層の溶解度は10以下、好ましくは0.5〜8を確保する。本明細書中、溶解度は200℃の水100gに対する溶解重量(g)を指し、以下の方法に従って測定された値を用いているが、上記溶解度が得られれば測定方法は以下の方法に限定されるものではない。詳しくは、縦5cm×横5cmのカードを200℃の水(0.1リットル)に3分間漬漬することによって溶出した成分の重量を、カードの重量差(浸漬前後の差)から算出した。
【0054】基材12と水膨潤層14との間に設けられる中間接着層19は、接着性の高い樹脂から構成されており、該中間接着層19には所望により水膨潤層構成樹脂と化学結合可能な官能基を有する化合物(反応性化合物)が含まれている。そうすることにより、中間接着層19と水膨潤層14との接着性、接合性を向上することができる。
【0055】中間接着層を構成する接着性の高い樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、好ましくは、ウレタン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
【0056】所望により中間接着層に含まれる反応性化合物としては、水膨潤層を構成する樹脂と化学結合可能な官能基を有するものであれは特に限定されないが、例えはエポキシ化合物、メチロール化合物、アルデヒド化合物、イソシアネート化合物、アジリジン化合物、カルボン酸化合物、ヒドラジド化合物等などが使用可能である。これらの化合物の具体例としては、水膨潤層を構成する水溶性樹脂の架橋剤として例示した上記の化合物と同様のものが挙げられる。
【0057】反応性化合物として、常温で固体状ないしはワックス状または常温で粘稠な液状のものがよい。反応性化合物が常温で固体状ないしワックス状または常温で粘稠な液状であると、中間接着層の塗布形成時における乾燥によって蒸発してしまうことがなく、しかも乾燥時に表面がべとつかないので表層の塗布が容易になるという利点がある。また、反応性化合物として、水に溶解するかまたは水に親和性のあるものを使用すると、中間接着層を塗布形成するのに有機溶媒を使用する必要がなくなり、中間接着層中に有機溶媒が残留するのを防止することができる。反応性化合物の添加量は中間接着層構成樹脂100重畳部に対して、例えば5〜50重畳部とすることができる。
【0058】中間接着層19を基材12上にコートするには、樹脂および所望により上記反応性化合物を適当な溶媒、例えば、水、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサン、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン(MEK)またはそれらの混合溶媒等に液解させた溶液を塗布乾燥する溶剤塗布法や溶液塗布法等で行うことができる。水溶性または親水性のポリウレタンやポリエステルなどの樹脂を水に溶解または分散したものを使用することができる。このような樹脂溶液や樹脂エマルジョンは市販されており、これらを用いると、有機溶媒、特に非水溶系有機溶媒を使用することなく塗膜を形成できるという利点がある。このため、製造時の安全性を向上することができる。また、後述する再生工程においてカードが加熱されたときに内部から残留溶媒のガス発生が生じるなどの問題が抑制できる。水性溶媒を使用する場合、界面活性剤を添加しておくと中間接着層を塗布するのが容易になる。中間接着層19および水膨潤層14ともに水性溶媒を使用して形成すると、非水系有機溶媒を使用することなくカードを製造することが可能となり、安全性やカード中への非水系有機溶媒の残留の問題を防止することができる。上記溶剤塗布法や溶液塗布法により、片面あたりの塗布量が0.5〜20g/m2程度、好ましくは1〜15g/m2程度になるように中間接着層を形成する。塗布量が0.5g/m2未満では塗布ムラが生じやすく、耐熱性等に問題が生じる恐れがある。
【0059】反応性化合物が、高分子量体で、それ自体成膜性があり、基材との接着性に優れているものであれば、それ自体を溶媒等に溶解させて塗布乾操して形成することも可能である。中間接着層にコロナ放電処理を施してもよい。紙や繊維質の基材を用いる場合は、中間接着層を形成する塗布溶液に基材を浸漬し、基材中に塗布溶液を含漬させ、基材を構成する繊維間に中間接着層材料を満たすようにしてもよい。
【0060】図3及び図4は、カード10Aの変形例を示す図である。図1、2では、水膨潤層14が基材12の中央部のみに設けてあるが、図3に示すカード10A’では、水膨潤層14が基材12の両端に達している。このようにすると、ロールコータ等による水膨潤層の塗布形成が容易になる。水膨潤層14の、ラベル16によって覆われていない部分は、わずかな水分でべとついたり消失したりすることはないので実使用には何ら差し支えない。
【0061】また、図1、2では、接着ラベル16が水膨潤層14より小さい幅と長さを持つように設けてあるが、図4に示すカード10A”では、両者が同じ大きさで同じ位置に重なるように設けられている。このようにすると水膨潤層材料の塗布量が最小限で済む。
<カードの第2実施形態>図5は、カードの第2実施形態を示す模式的な断面図である。本実施形態のカード10Bは第1実施形態のカード10Aにおいて、接着ラベルとして粘着層がないものを使用した構成を有する。換言すれば、カード10Aの表面層17が直接水膨潤層に接着してラベル層16’となった構成を有する。このようなラベル層16’は、塗料を水膨潤層の表面に塗布・乾燥して形成することができる。塗料としてはラッカー、ペンキ、修正液などを用いることができる。白色のものであれば、様々な色の筆記具に対応でき好ましい。また、形成後の表面層17が適度な粗さを有するものであれば鉛筆などより多くの筆記具に対応できる。なお、第1実施形態で例示した表面層材料を使用し、これを膨潤状態の水膨潤層14に重ね合わせた後に乾燥を行うことでもある程度の接着性は確保できるため、塗液を使用せずにラベル層16’を形成することも可能である。
<カードの製造例>図6はカード10Aの製造工程の一例を示す製造工程図である。以下、図6を参照してこの製造工程を説明する。
【0062】まず、基材12上に中間接着層材料を塗布・乾燥して中間接着層19を形成する(図6(a)、(b)参照)。次に、中間接着層19上に水膨潤性樹脂材料を塗布・熱処理して水膨潤層14を形成する(図6(b)、(c)参照)。そして、離型シート付き接着ラベル16から剥離シート11を剥がし(図6(d)、(e)参照)、接着ラベル16の粘着層18の面を水膨潤層14上に貼り付けてカード10Aが完成する(図6(f)参照)。
【0063】なお、カード10Bの場合は、図6(c)の水膨潤層14上に塗料を塗布し乾燥することなどによってカード10Bが完成する。
<カードの再生例>図7はカード10Aの再生工程の一例を示す工程図である。以下、図7を参照してこの再生工程を説明する。
【0064】まず、接着ラベル16の表面層17に文字など(記録材料を符号50で示す)が記入された使用済みのカード10Aの接着ラベル16部分に水又は水溶液や水性有機溶媒などの水性溶媒を付与する。すると、接着ラベル16を通過するか接着ラベル16の周囲から水膨潤層14に液が浸透し、水膨潤層14が膨潤する。これにより、粘着層18と水膨潤層14との接着力が弱められる。接着ラベルの接着力や材質等によっても多少異なるが、水膨潤層が膨潤することで概してラベルとの接着力が大きく低下し、粘着層が水膨潤層上に残留することなく、極めて容易に接着ラベルを水膨潤層から剥離することができるようになる。そこで、接着ラベル16を水膨潤層14から剥離する(図7(a)、(b)参照)。
【0065】接着ラベル16が水膨潤層14から剥離するメカニズムの詳細は不明であるが、接着ラベル16と水膨潤層14との接着部において水膨潤層14が膨潤することにより、接着ラベル16に応力が加わること、水膨潤層14の面方向への液の浸透により水膨潤層14と接着ラベル16(より詳しくは粘着層18)との間に液が介在して両者の接着力が弱められることなどが主要因であると推定される。いずれにしても、水膨潤層は、膨潤後も液に溶解して消失することなく基材側に残り、乾燥することで元の状態に戻る。
【0066】なお、水膨潤層を膨潤させるための液体としては、水、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒、水溶性有機溶媒、水溶性物質の水溶液などが挙げられる。界面活性剤など適当な添加剤を含んでいてもよい。水膨潤層を膨潤させる条件としては、液の温度を5℃〜35℃とし、約15〜300秒間液に接触させることが好ましい。
【0067】接着ラベル16の剥離後、必要に応じて、基材や水膨潤層表面に付着した水分の除去や水膨潤層14の乾燥を行う。水分除去や乾燥は、新しいラベルを貼り付けるのに問題ない程度に行えばよく、少なくとも表面に付いた水滴を除去する程度、好ましくは膨潤していた樹脂が乾燥してほぼ元の厚みに戻る程度に行えばよい。水滴を除去する程度であればスポンジ状の吸収部材を当てたり気流を吹き付けたりすればよい。水膨潤層を元の状態に戻すには加熱したり熱風を吹き付けたり乾燥雰囲気に曝すなどの方法を採用すればよい。
【0068】次に、離型シート付き接着ラベル16から離型シート11を剥がし(図7(c)、(d)参照)、粘着層18の面を水膨潤層14上に対向するように貼り付けてカード10Aの再生が完成する(図7(e)参照)。
【0069】なお、カード10Bの場合は、カード10Aの場合と同様にしてラベルを除去し、必要に応じて付着水分の除去や水膨潤層の乾燥を施された状態(図7(b))の水膨潤層14上に、塗料を塗布し乾燥すること等によりカード10Bの再生が完成する。
【0070】ICカードを基材として用いる本実施形態においては、上述した方法でICカードを再生し再使用すれば、ICカードの実効価格を劇的に低減することが可能となり、ICや回路形成金属など資源の浪費を防止できるとともに、環境汚染も防止できる。また、水膨潤層そのものに印字を行うのではなく、水膨潤層に接着したラベル上に印字を行うため、筆記具には染料インク、顔料インク、鉛筆などあらゆるものが使用可能で画材に制限がないという利点がある。
<カード製造装置の例>図8は、カード10Aを製造するためのカード製造装置の一例を示す構成図である。図8に示すように、このカード製造装置100は、接着ラベル及び水膨潤層が設けられていないICカードを収容したカードホッパー102、ロールコータなどの中間接着層塗布装置104、塗布された中間接着層材料を乾燥するための乾燥器106、ロールコータなどの水膨潤層塗布装置108、塗布された水膨潤層材料を加熱硬化するための加熱装置110、接着ラベルをカードに貼り付けるためのラベルアプリケータ112、接着ラベルの貼り付けられたカードを収容するカード収容器114、及びICカードを搬送するための搬送ベルト116を備えている。
【0071】装置100においては、まず、カードホッパー102から供給されるICカードが搬送ベルト116上に載置される。そして、中間接着層材料を塗布装置104で帯状に塗布し、乾燥器106で熱風乾燥する。
【0072】次に、水膨潤層材料を塗布装置108で帯状に塗布し、加熱装置110にて加熱硬化させて水膨潤層を形成する。同時に水膨潤層は中間接着層と強く結合し、基材であるICカード上に固定される。
【0073】最後に、ラベルアプリケータ112により、接着面に離型シートを貼付した接着ラベルロールから離型シートを剥離し、接着ラベルをカードの水膨潤層上に貼り付ける。こうしてラベルの設けられたカードが完成し、収容部114に収容される。
【0074】なお、カード10Bのように、塗料などを用いてラベルを形成する場合も水等の液体の付与により、水膨潤層が膨潤してラベルと水膨潤層との接着力が弱められる点は上記と同じであり、極めて容易にラベル層の剥離が可能である。またこの場合、製造装置には、ラベルアプリケータ112の代わりに、塗料の塗布装置と塗布された塗料を乾燥するための乾燥器を設けてやればよい。
【0075】いずれにしても、本実施形態においては、直接基材に貼り付けると剥離が困難になるようなシール、ラベル、テープ、塗液などを広く使用でき、価格、筆記性、剥離容易性などを勘案して適宜のものを選択すればよく、カード製造における材料選択の自由度が高い。
<カード再生装置の例>図9は、カード10Aを再生するための再生装置の一例を示す構成図である。図10は、図9に示す再生装置の制御回路ブロック図である。図11は、図10に示す再生装置の制御回路が実行する再生処理のフローチャートである。
【0076】図9に示すように、このカード再生装置200は、使用済みICカードを収容した使用済みカードホッパー202、ICカードのICチップに記憶されたデータを読み取るための第1リーダ/ライタ203、不良カードの回収容器205、カードに液体を付与するための液付与装置207、カードから接着ラベルを剥離するための剥離装置211、剥離されたラベルを回収するためのラベル回収容器209、カードを乾燥するための乾燥器206、新しい接着ラベルをカードに貼り付けるためのラベルアプリケータ212、必要に応じてデータをICカードのICチップに書き込むための第2リーダ/ライタ、再生済みのカードを排出する排出機構215、排出されたカードを収容する再生済みカード収容部214、及びカードを搬送するための搬送機構216を備えている。
【0077】また、再生装置200は、図10に示すように、装置全体の制御を司る中央処理装置(CPU)220、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM222、各種情報を記憶したRAM223を備えている。図9に示す各部はCPU220によって制御される。
【0078】再生装置200においては、まず、ホッパー202から供給される使用済みICカードが、ICカード保持機構217を備えた搬送装置216によりカード再生装置200内に搬入される。そして、第1リーダ/ライタ203でICカードの記憶データを読み取り、再生回数が所定回数に達したものは再生不良カードであると判断される。再生不良カードは、保持機構217による保持を解除されることにより選別除去され、回収容器205内に回収される(図11のステップS100、S102、S108参照)。このとき、必要に応じて第1リーダ/ライタ203によってICカードの記憶データを消去する(図11のステップS110参照)。
【0079】再生回数が所定回数未満であれば再生を許可し(図11のステップS104参照)、接着ラベルに対して水を付与し、水膨潤層に水を浸透させ水膨潤層を膨潤させる。これによって接着ラベルが剥離しやすい状態となる。再生装置200の液付与装置207では鉛直方向下方からシャワー方式で液を付与するため、カードが不必要に水に浸されることがない。なお、液を付与する機構は、図示したシャワー方式のもの以外にも、液貯留槽に溜めた液の液面にラベルを接触させる方式、超音波などによって発生させたミストを接触させる方式、液にカードを浸漬する方式のものを採用することも可能である。
【0080】次に、ブラシやブレードなどの剥離部材211によって接着ラベルに機械力を付与し、接着ラベルを水膨潤層から剥離する。なお、基材であるICカードが十分な耐水性を持つ場合は、カード全体を水に浸漬してもよい。この場合、所定時間水に浸漬することで接着ラベルが自然剥離するのであれば、剥離のための機械力は不要である。
【0081】接着ラベルを剥離した後、水膨潤層上に残留する水分を乾燥器206にて熱風乾燥して除去する。熱風乾燥前にスポンジ部材などによって水分を拭取るようにしてもよい。必要があれば、拭取りの前に簡単に水による洗浄を行ってもよい。
【0082】そして、ラベルアプリケータ212により、接着面に離型シートを貼付した接着ラベルロールから離型シートを剥離し、接着ラベルを水膨潤層上に貼り付ける。
【0083】この後、必要に応じて第2リーダ/ライタ213によりICカードのICチップにデータを記録する。水膨潤層の耐久性を超える回数の再生を行った場合、接着ラベルの剥離不良を生じる恐れがあるので、記憶容量に余裕があれば、再生回数をデータとして記憶させるとよい(図11ステップS106参照)。再生回数を記憶させることで、次回の再生時に再生回数が規定値を超えたか否かを判断でき、所定再生回数に達しているものは再生を未然に中止することができ、不良品が混入する恐れがない。
【0084】こうして新しい接着ラベルが貼り付けられたカードが再生され、排出機構215によって排出され収容部214に収容される。
<カードの第3実施形態>図12はカードの第3実施形態を示す模式的な断面図である。図12に示すように、本実施形態のカード10Cは、図2に示したカード10Aにおいて、中間接着層19と基材12との間に下地層20と下地接着層21とを追加した構成を有する。
【0085】下地層20上に予め水膨潤層14及び中間接着層19を形成しておくことにより、直接基材12上にこれらの層を塗布形成することなく、下地層20を基材12に接着するだけで容易に水膨潤層14を基材12上に設けることができる。従って、中間接着層や水膨潤層の塗布形成設備がない場所でもこれらの層が形成されたカード10Cを製造することが可能となる。
【0086】下地層20としては、中間接着層や水膨潤層の形成によって変形を起さないような樹脂フィルムを用いればよい。基材と同じ材質の樹脂フィルムを用いてもよい。
【0087】下地接着層21としては、各種接着剤や両面テープなどを用いることができる。感圧接着剤を用いる場合は、加圧のみで下地層を基材に接着でき、カード製造装置の構成を簡略化できる。感圧接着剤としては、アクリル系感圧接着剤、合成ゴム感圧接着剤、ブロックコポリマー感圧接着剤、ポリオレフィン感圧接着剤、シリコーン感圧接着剤などが挙げられる。感圧性で一旦接着すると剥離困難な非剥離性接着剤基剤に、この接着剤基剤に対して非親和性を示す微粒状充填剤を配合してなるものが好適である。
【0088】図13はカード10Cの変形例を示す模式的な断面図である。図13に示すように、このカード10C’は、下地接着層21が省略された以外は図12に示すカード10Cと同じ構成を有する。下地層20として、例えば基材とヒートシール性を有する樹脂材料を用いることにより、下地層20を加熱溶融することで直接基材12上に下地層20を固定することができる。
【0089】なお、本実施形態において、第2実施形態のカード10Bと同様に、接着ラベル16に代えて、表面層が直接水膨潤層に接着したラベル層を採用してもよい。
<カードの製造例>図14は第3実施形態のカードを製造するためのカード製造用ラベルの例である。図14(a)は、下地層20上に、中間接着層19、水膨潤層14、粘着層18、表面印字層17が順に設けられた構成を持つカード製造用ラベルの例である。このラベル30Aでは、下地層20はそのままでは接着性がないものであり、接着剤や両面接着テープなどを用いて下地層20を基材に固定する。あるいは、下地層20として基材とヒートシール性を有する材料等を用いて、加熱することにより下地層20を基材に固定する。
【0090】図14(b)は、図14(a)の構成に加えて、下地層20の裏側に下地接着層21を設け、この下地接着層21を覆うように離型シート11を設けたカード製造用ラベルの例である。このラベル30Bでは、離型シート11を剥離して基材12に貼り付けることで容易に下地層20を基材に固定することができる。
【0091】図14(a)、(b)において、図14(c)に示すように、表面層17及び粘着層18からなるラベル16を別体とし、下地層20及び水膨潤層14を含むカード製造用ラベル30Cを基材12に固定した後に、別体のラベル16を水膨潤層14上に貼り付けるようにしてもよい。
<カードの再生例>図15は、第3実施形態のカード再生工程の一例を示す工程図である。図15に示すように、まず、接着ラベル16に文字など(記録材料を符号50で示す)が記入された使用済みのカード10Cの表面層17部分に水などの液体を付与し、水膨潤層14を膨潤させる。これにより、文字などが記入された接着ラベル16の粘着層18と水膨潤層14との接着力が弱められ、接着ラベル16が剥離される(図15(a)、(b)参照)。
【0092】接着ラベル16の剥離後も水膨潤層14は下地層20とともに基材12上に残る。従って、カード再生毎に下地層20や水膨潤層14を改めて設ける必要はなく、図15(c)、(d)に示すように、離型シート付き接着ラベル16から離型シート11を剥がし、粘着層18の面を水膨潤層14上に対向するように貼り付けることで、カード10Cの再生が完成する(図15(e)参照)。
【0093】このように、カードの初期製造時にのみ水膨潤層を下地層とともに基板上に接着し、再生時には接着ラベルのみを設けることで、再生を繰り返しても署名欄が分厚くなるという不都合が生じることはない。
<カード製造装置の例>図16は第3実施形態のカードを製造するためのカード製造装置の一例を示す構成図である。図16に示すように、このカード製造装置100’は、ラベル及び水膨潤層を有していない未使用のICカードを収容したカードホッパー102、ロールコータなどの下地接着層塗布装置104、塗布された下地接着層を乾燥するための乾燥器106、水膨潤層及び下地層を含むカード製造用ラベル(ここでは先に説明したラベル30A)を貼り付けるための第1アプリケータ125、カードを加熱して下地層を固定するための加熱装置110、接着ラベルをカードの水膨潤層上に貼り付けるための第2アプリケータ112、ラベルの貼付されたカードを収容するためのカード収容器114、及びカードを搬送するための搬送ベルト116を備えている。
【0094】製造装置100’においては、まず、カードホッパー102から供給されるICカードが搬送ベルト116上に載置される。そして、下地接着層材料を塗布装置104で帯状に塗布し、乾燥器106で熱風乾燥する。
【0095】次に、水膨潤層及び下地層を含むカード製造用ラベルを第1アプリケータ125で下地接着層上に貼り付け、加熱装置110にて下地接着層を加熱硬化させて下地層を基材上に接着する。
【0096】最後に、第2アプリケータ112により、接着面に離型シートを貼付した接着ラベルロールから離型シートを剥離し、接着ラベルを水膨潤層上に貼り付ける。こうしてラベルの設けられたカードが完成し、収容部114に収容される。
【0097】なお、下地接着層として感圧接着剤を用いる場合は、加熱装置110は不要である。また、先に説明したカード製造用ラベル30Bを用いた場合、下地接着層の塗布装置104や乾燥器106は不要である。
【0098】図17は第3実施形態のカードを製造するためのカード製造装置の変形例である。図17に示すように、このカード製造装置100”は、ラベル及び水膨潤層を有していないICカードを収容したカードホッパー102、水膨潤層及び下地層を含むカード製造用ラベル(ここでは先に説明したラベル30A)をカードに載置するための第1アプリケータ125、ラベルを加熱してカードに固定するための熱ローラ126、接着ラベルをカードの水膨潤層上に貼り付けるための第2アプリケータ112、製造されたカードを収容するためのカード収容器114、及び、カードを搬送するための搬送ベルト116を備えている。
【0099】製造装置100”においては、まず、カードホッパー102から供給されるICカードが搬送ベルト116上に載置される。そして、第1アプリケータ125により、水膨潤層及び下地層を含むラベルを下地接着層上に貼り付け、熱ローラ126で下地層を溶融させ基材上に熱圧着する。
【0100】最後に、第2アプリケータ112により、接着面に離型シートを貼付した接着ラベルロールから離型シートを剥離し、接着ラベルを水膨潤層上に貼り付ける。こうしてラベルの設けられたICカードが完成し、収容部114に収容される。
<カードの第4実施形態>図18はカードの第4実施形態を示す模式的な断面図である。上述したように、第1実施形態では、水膨潤層の耐久性を超える回数の再生を行った場合、接着ラベルの剥離不良を生じる恐れがある。こうなると、ICカード自体の耐久性が非常に高い場合、不経済である。これを避けるため、本実施形態では、接着ラベルを水膨潤層ごと剥離し、再生毎に新しい水膨潤膜を塗布するようにしたものである。
【0101】本実施形態のカード10Dは、第1実施形態のものから水膨潤層14を基材12上に固定するための中間接着層19を省略した構成を有する。このようにすると、接着ラベルに水を付与することで水膨潤層14が膨潤し、水膨潤層14が基材から剥がれやすくなる。なお、中間接着層19を省略した場合でも、水膨潤膜14がある程度の接着力を持つので実使用には差し支えない。
【0102】ただし、再生の都度、水膨潤層を基材上に設ける必要があり、第1実施形態〜第3実施形態で説明したものに比べて、再生時の工程が複雑になる。
<カード製造・再生装置>図19はカード製造・再生装置の一例を示す構成図である。図19に示すように、このカード製造・再生装置300は、使用済みカードを収容した第1ホッパー302、ICカードの記憶データを消去するための第1リーダ/ライタ303、カードに液体を付与するための液付与装置307、カードからラベルを剥離するための剥離用部材311、カードに付着した液体を除去するための液吸収部材319、接着ラベル及び水膨潤層が形成されていないICカードを収容した第2ホッパー301、ロールコータなどの水膨潤層塗布装置308、塗布された水膨潤層材料を加熱硬化するための加熱装置310、接着ラベルをカードの水膨潤層に貼り付けるためのラベルアプリケータ312、ICカードにデータを書き込むための第2リーダ/ライタ313、再生済みカードを収容するためのカード収容器314、及びカードを搬送するための搬送ベルト316を備えている。
【0103】カード製造・再生装置300においては、複数のカード搬入経路からカードが搬入される。一つは、第1ホッパー302からの使用済みICカード搬入経路であり、もう一つは、第2ホッパー301からのラベル及び水膨潤層を有していないICカードの搬入経路である。後者はカード搬送経路の途中からカードを供給する。
【0104】第1ホッパー302から供給され搬送ベルト316上に載置される使用済みICカードは、まず、必要に応じて第1通信装置303によりICチップの記憶データが消去される。次に、液供給装置307から接着ラベルに対して水を付与し、水膨潤層に水を浸透させ水膨潤層を膨潤させる。これによって接着ラベルが剥離しやすい状態となる。そして、ブラシやブレードなどの剥離用部材311によって接着ラベルに機械力を付与し、接着ラベルを水膨潤層から剥離する。なお、ICカードが耐水性を持つ場合は、カード全体を水に浸漬してもよい。この場合、所定時間水に浸漬することで接着ラベルが自然剥離するのであれば、剥離のための機械力は不要である。接着ラベルを剥離した後、水膨潤層上に残留する水分をスポンジ部材319によって拭取る。必要があれば、拭取りの前に簡単に水による洗浄を行ってもよい。必要に応じて熱風乾燥などを行ってもよい。
【0105】第2ホッパー301からはこの地点で新しいICカードが供給されるようになっている。そして、第2ホッパー301から供給されるか、上述のようにしてラベル剥離処理の済んだ接着ラベルも水膨潤層もないICカード上に、水膨潤層材料を塗布装置308で帯状に塗布し、加熱装置310により加熱硬化させて水膨潤層を形成する。このとき、中間接着層は設けない。
【0106】さらに、ラベルアプリケータ312により、接着面に離型シートを貼付した接着ラベルロールから離型シートを剥離し、接着ラベルを水膨潤層上に貼り付ける。
【0107】この後、必要に応じて第2通信装置313によりICカードのICチップにデータを記録する。記憶容量に余裕があれば、再生回数をデータとして記憶させるとよい。再生回数を記憶させることで、次回の再生時に再生回数が規定値を超えたか否かを判断でき、所定再生回数に達しているものは再生を未然に中止することができ、不良品が混入する恐れがない。
【0108】こうして新しい接着ラベルの設けられたカードが製造又は再生され、収容部314に収容される。
<その他の実施形態>上記各実施形態においては、再生される情報保持体の基材としてICカードを例示したが、磁気ストライプカード、磁気全面カードなどの磁気カードや、読取専用型光カード、再書込み型光カードなどの光カード、感熱記録層を有するリライトカード、記憶部やリライト表示部を有しないプラスチックカードなどの一般カードを基材として用いてもよい。また、カード以外にも、ICタグ(航空機搭乗時、手荷物に付けるID)などの各種タグ類、CD、MD、DVDなどのメモリ媒体、輸送用の通い箱、薬品・医療品ボトルや容器を基材とした場合に、記憶内容や収容物の識別や表示等の目的で基材に貼り付けられる接着ラベルの剥離に対しても本発明を適用することができる。 また、ラベル層への印字は、筆記具による記録だけでなく、接着ラベルを離型シートがついたままプリンタや複写機などの画像形成装置に通して印字を行い、これを水膨潤層の上に貼り付けるようにしてもよい。
【0109】
【実施例1】ICチップ及びアンテナコイルを内部に有し表面をPETGで被覆された非接触型ICカードの一部に、幅2.5cm、長さ7cmの帯状に、ウレタン系樹脂及びメラミン系架橋剤からなる原料水溶液を2.5cmの幅を有するロールコータを用いて塗布し、約125℃で40秒乾燥させ、2μmの中間接着層を塗布、形成した。
【0110】この中間接着層の上に重なるように、ポリアクリル酸100重量部を主成分とし、グリセロールポリグリシジルエーテル及びメラミン−ホルムアルデヒド樹脂を架橋剤として18.75重量部添加し、さらに、3.75重量部の添加剤(水酸化ナトリウム)、0.625重量部の微粒子(シリカ)、5重量部の界面活性剤を含む原料水溶液を20cmの幅を有するロールコータを用いて塗布し、約120℃で約30秒間乾燥した後、約150℃に加熱して約15秒間硬化させて厚さ6μmの水膨潤層を形成した。
【0111】次に、接着ラベルとして以下に示すような市販の接着シール、接着ラベル、接着テープ、修正液等を用い、この水膨潤層と同じ幅と長さになるように切断して貼り付けるか又は塗布・乾燥して水膨潤層上に接着することにより、再生可能な6種類のカードを作製した。接着ラベルとしては、以下のものを用いた。
■ニチバン社製マイタックラベルML−7■エイブリィ・デニソン・マクセル社製インクジェットフォト光沢ラベルC99318■コクヨ社製タックインデックス(パーマネントタイプ)タ−21R■ソニー社製フロッピイディスクラベル■セメダイン社製透明両面テープTP−694■コクヨ社製修正液(商品名TW−45)
こうして作製した各カードのラベル部分は、いずれも容易に剥離することは困難であり、実使用には差し支えないことが確認された。また、各ラベル部分には、鉛筆、ボールペン、サインペン、マジック等で文字や記号を記入することができた。そしていずれの場合も、30℃の水2ccをスポイトにとって印字部分に滴下し、180秒間静置した後、接着ラベルの角部から指で剥離すると、極めて容易に、接着ラベルが(粘着層のあるものは粘着層とともに)水膨潤層から剥離できた。
【0112】接着ラベルの剥離後、スポンジを水膨潤層表面に軽く当てて水分を吸収し、80℃で180秒間水膨潤層を乾燥させた。その後、新たに接着ラベルを水膨潤層上に設けることで、印字部が空欄のカードを再生することができた。このカードに対して上記と同様の条件で水を与えることにより、接着ラベルを再度剥離することができた。同様の操作を10回繰り返したが良好に剥離・再生が可能であった。
【0113】また、接着ラベルの幅や長さを水膨潤層よりも小さくして同様の操作を行っても、表面層の剥離が可能で、繰り返し使用可能であることが確認できた。
【0114】さらに、カードの素材として一般的に用いられている、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリ酢酸ビニルからなるプラスチックシートをそれぞれ基材として、上記と同様の手順で実験を行ったが、いずれの場合も上記と同様に良好にラベルの剥離・再生が可能であることが確認できた。
【0115】
【実施例2】下地層として厚さ25μmのPETを、下地接着層としてアクリル系感圧接着剤を用いて、図12に示す構成とした以外は実施例1と同様にしてカードを作製した。こうして作製した各カードの印字部分は、いずれも容易に剥離することは困難であり、実使用には差し支えないことが確認された。また、各ラベル部分には、鉛筆、ボールペン、サインペン、マジック等で文字や記号を記入することができた。そして、実施例1と同様に水を付与してやると接着ラベルの角部から指で剥離すると、極めて容易に、接着ラベルが(粘着層のあるものは粘着層とともに)水膨潤層から剥離できた。
【0116】接着ラベルの剥離後、実施例1と同様にして水膨潤層を乾燥させ、新たに接着ラベルを水膨潤層上に設けることで、カードを再生することができた。同様の操作を10回繰り返したが良好に剥離・再生が可能であった。
【0117】
【実施例3】中間接着層を設けないようにして図18に示す構成とした以外は実施例1と同様にしてカードを作製した。こうして作製した各カードの印字部分は、いずれも容易に剥離することは困難であり、実使用には差し支えないことが確認された。また、各ラベル部分には、鉛筆、ボールペン、サインペン、マジック等で文字や記号を記入することができた。そして、30℃の水2ccをスポイトにとり、印字部分に滴下し、60秒間静置した後、ラベルの角部から指で剥離すると、接着ラベルが水膨潤層とともに、基材から剥離できた。
【0118】
【発明の効果】本発明によれば、情報保持体を使用する際には印字用ラベル層が実用上十分な接着力で基材上に固定され、情報保持体を再生する際には印字用ラベル層を容易に除去することができ、情報保持体の再生が容易に実現できる。したがって、資源の浪費を防止でき、環境破壊や環境汚染を抑制することができる。
【0119】特に、水膨潤層が基材上に留まるようにした場合は、再生毎に新たな水膨潤層を設ける必要がなく、簡単な手順でカードの再生を行うことができる。膨潤時に水膨潤層が基材から離脱するようにした場合は、情報保持体の再生回数が水膨潤層の耐久性によって制限されなくなる。
【出願人】 【識別番号】000006079
【氏名又は名称】ミノルタ株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル
【出願日】 平成14年2月18日(2002.2.18)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−237263(P2003−237263A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−39486(P2002−39486)