| 【発明の名称】 |
埋込情報処理システム |
| 【発明者】 |
【氏名】宮本 佳明 【住所又は居所】東京都港区赤坂6丁目1番20号 富士ゼロックス株式会社内
【氏名】横森 健 【住所又は居所】東京都港区赤坂6丁目1番20号 富士ゼロックス株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】貼付用有価紙片に対して正確に電子的な認識を効率よく行うことができ、正確な集計処理を行うことができる埋込情報処理システムを提供する。
【解決手段】切手作成装置1が切手の価格情報等を埋込情報として複数個所に符号ブロックとして冗長に記述し、郵便集配局2に配備された抽出処理装置20が各切手あたり一つの符号ブロックを取出してデコードし、そのデコード結果を集計装置30に出力し、集計装置30が価格情報ごとの切手流通量を流通量情報として演算して出力するとともに、総計装置40に送信し、総計装置40が各地の郵便集配局2から受信される流通量情報を元に、全国の切手流通量に関する統計情報を生成する埋込情報処理システムである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項2】 請求項1に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記有価紙片は切手であり、前記流通物は郵便物であることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項3】 請求項2に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報を含み、前記抽出処理装置は、前記種別情報に基づいて前記切手種別ごとの流通量を集計する集計手段を含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項4】 請求項1に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記抽出処理装置により抽出された埋込情報に基づき、有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項5】 請求項1に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記抽出処理装置により抽出された埋込情報が前記作成装置側へ伝達され、当該伝達された埋込情報に基づき、作成装置における有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項6】 埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物または、前記有価紙片自体に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記抽出処理装置は、流通物の流通過程における複数の段階に設けられ、当該複数の段階で、前記有価紙片に印刷された埋込情報の抽出を行うことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項7】 請求項6に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記複数の段階には、少なくとも、前記有価紙片の販売時と使用時との段階を含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項8】 請求項7に記載の埋込情報処理システムにおいて、集計手段を含み、当該集計手段により、有価紙片の販売時に抽出された埋込情報に基づき、販売量に関する集計が行われ、有価紙片の使用時に抽出された埋込情報に基づき、使用量に関する集計が行われることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項9】 請求項8に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記集計手段がさらに、前記販売量と使用量との差に関する集計がさらに行われることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項10】 請求項7に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記複数の段階で抽出される埋込情報は、同一の埋込情報であることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項11】 請求項1に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記抽出処理装置が、埋込情報の抽出に成功した有価紙片が貼付された流通物と、埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物とを分別する手段を含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項12】 請求項11に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物について、有価紙片が複数貼付され、その一部の有価紙片について、埋込情報の抽出に成功している場合には、当該抽出に成功した埋込情報を使用不能とすることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項13】 請求項11に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物について、有価紙片が複数貼付され、その一部の有価紙片について、埋込情報の抽出に成功している場合には、抽出に失敗した有価紙片と、抽出に成功した有価紙片とを区別可能にする手段を含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項14】 埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記埋込情報に基づいて、有価紙片の流通量を集計することを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項15】 埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する複数の抽出処理装置と、前記複数の抽出処理装置から前記有価紙片の電子的認識の結果を取得して、当該電子的認識の結果に基づき、前記有価紙片の流通量を集計する集計装置と、をを含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項16】 請求項15に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記集計装置にて集計された流通量の情報に基づき、有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項17】 請求項15に記載の埋込情報処理システムにおいて、前記集計装置にて集計された流通量の情報が前記作成装置側へ伝達され、当該伝達された流通量の情報に基づき、作成装置における有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項18】 切手発行組織側に設置され、埋込情報が印刷された切手を作成する作成装置と、郵便集配局に設置され、前記切手が貼付された郵便物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、前記切手を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報が含まれ、前記抽出処理装置における電子的認識の結果が切手種別ごとの流通量の集計処理に供されることを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項19】 請求項18に記載の埋込情報処理システムにおいて、管理センタ側に設けられ、各郵便集配局側で集計処理された流通量に基づき、総合的な流通量に関する情報を生成する総計装置をさらに含むことを特徴とする埋込情報処理システム。 【請求項20】 埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する工程と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する工程と、を含むことを特徴とする埋込情報処理方法。 【請求項21】 切手発行組織にて、埋込情報が印刷された切手を作成する工程と、郵便集配局にて、前記切手が貼付された郵便物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、前記切手を電子的に認識する工程と、を含み、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報が含まれ、前記切手の電子的認識の結果が切手種別ごとの流通量の集計処理に供されることを特徴とする埋込情報処理方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、流通物に貼付された有価紙片上の埋込情報を処理する埋込情報処理システムに関する。 【0002】 【従来の技術】郵政省において、切手の発行量に関する情報の把握は重要な問題である。例えば、平成12年7月に発行された郵政省郵政研究所の「2次元バーコードを用いた郵便情報システムに関する調査研究報告書」には、「郵便切手の電子化と販売時点管理システム」という、2次元バーコードを郵便事業に利用したシステムが記載されている。これは、券種コードや額面など、郵便切手の販売情報を2次元バーコードとして切手に一ヶ所印刷し、切手の販売時に当該2次元バーコードをバーコードリーダで読取り、さらに販売枚数を手入力することにより販売情報を得るというシステムである。 【0003】また切手の発行量と同様に、切手の流通量を把握することも必要である。ところが、切手のような有価紙片は、実際に有価紙片としての機能が発揮される現場、つまり正規の流通過程で有価紙片としての機能が行使される現場(商品交換の現場やサービスの提供過程等)に登場しないとその流通量を正確に把握することが困難である。例えば郵便切手の場合、購入された切手が必ずしもすべて郵便物に付されて利用されるとは限らず、実際に利用されないと、全体の流通量の把握はできない。 【0004】そこで、少なくとも流通過程にある有価紙片の流通量(部分的な流通量)を把握することが望ましい。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、有価紙片の流通量を流通の過程で円滑な流通を阻害せずに測定するには、人手による測定には限界がある。一方、機械的認識を行うとすれば、有価紙片の貼付態様がさまざまで、電子的認識が容易でない。 【0006】具体的に、貼付用有価紙片の一種としての切手の場合、その貼り方に自由度が大きすぎて、例えば一部が重なった状態で貼付されてしまっている場合、画像認識が極めて困難になる。 【0007】一方、有価紙片であるために、既に行使されたものでないことが外見上確認可能になっている必要があり、例えば切手の場合、行使済みであることを示すスタンプ(消印)を押印するようにしている。またある場合にはパンチ穴を開けることによって行使済みであることを示すものもある。従って単純な画像照合では、消印の画像やパンチ穴によって照合処理の精度が低下してしまう。 【0008】本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、貼付用の有価紙片であっても正確に電子的な認識を行うことができ、正確な集計処理を行うことのできる埋込情報処理システムを提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理システムにおいて、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含むことを特徴とする。 【0010】また、前記有価紙片は切手であり、前記流通物は郵便物である。 【0011】また、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報を含み、前記抽出処理装置は、前記種別情報に基づいて前記切手種別ごとの流通量を集計する集計手段を含むことが好ましい。 【0012】また、前記抽出処理装置により抽出された埋込情報に基づき、有価紙片の作成量が調整されることが好ましい。 【0013】また、前記抽出処理装置により抽出された埋込情報が前記作成装置側へ伝達され、当該伝達された埋込情報に基づき、作成装置における有価紙片の作成量が調整されることが好ましい。 【0014】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理システムにおいて、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物または、前記有価紙片自体に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記抽出処理装置は、流通物の流通過程における複数の段階に設けられ、当該複数の段階で、前記有価紙片に印刷された埋込情報の抽出を行うことを特徴とする。 【0015】また、前記複数の段階には、少なくとも、前記有価紙片の販売時と使用時との段階を含むことを特徴とする。 【0016】また、集計手段を含み、当該集計手段により、有価紙片の販売時に抽出された埋込情報に基づき、販売量に関する集計が行われ、有価紙片の使用時に抽出された埋込情報に基づき、使用量に関する集計が行われることを特徴とする。 【0017】また、前記集計手段がさらに、前記販売量と使用量との差に関する集計がさらに行われることを特徴とする。 【0018】また、前記複数の段階で抽出される埋込情報は、同一の埋込情報であることを特徴とする。 【0019】また、前記抽出処理装置が、埋込情報の抽出に成功した有価紙片が貼付された流通物と、埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物とを分別する手段を含むことを特徴とする。 【0020】また、前記埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物について、有価紙片が複数貼付され、その一部の有価紙片について、埋込情報の抽出に成功している場合には、当該抽出に成功した埋込情報を使用不能とすることを特徴とする。 【0021】また、前記埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物について、有価紙片が複数貼付され、その一部の有価紙片について、埋込情報の抽出に成功している場合には、抽出に失敗した有価紙片と、抽出に成功した有価紙片とを区別可能にする手段を含むことを特徴とする。 【0022】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理システムにおいて、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記埋込情報に基づいて、有価紙片の流通量を集計することを特徴とする。 【0023】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理システムにおいて、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する作成装置と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する複数の抽出処理装置と、前記複数の抽出処理装置から前記有価紙片の電子的認識の結果を取得して、当該電子的認識の結果に基づき、前記有価紙片の流通量を集計する集計装置と、を含むことを特徴とする。 【0024】また、前記集計装置にて集計された流通量の情報に基づき、有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする。 【0025】また、前記集計装置にて集計された流通量の情報が前記作成装置側へ伝達され、当該伝達された流通量の情報に基づき、作成装置における有価紙片の作成量が調整されることを特徴とする。 【0026】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理システムにおいて、切手発行組織側に設置され、埋込情報が印刷された切手を作成する作成装置と、郵便集配局に設置され、前記切手が貼付された郵便物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、前記切手を電子的に認識する抽出処理装置と、を含み、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報が含まれ、前記抽出処理装置における電子的認識の結果が切手種別ごとの流通量の集計処理に供されることを特徴とする。 【0027】また、管理センタ側に設けられ、各郵便集配局側で集計処理された流通量に基づき、総合的な流通量に関する情報を生成する総計装置をさらに含むことを特徴とする。 【0028】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理方法において、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成する工程と、前記有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する工程と、を含むことを特徴とする。 【0029】上記従来例の問題点を解決するための本発明は、埋込情報処理方法において、切手発行組織にて、埋込情報が印刷された切手を作成する工程と、郵便集配局にて、前記切手が貼付された郵便物に対して、その流通過程で画像読込みを行って、前記埋込情報を抽出することにより、前記切手を電子的に認識する工程と、を含み、前記埋込情報には、少なくとも切手種別を特定する種別情報が含まれ、前記切手の電子的認識の結果が切手種別ごとの流通量の集計処理に供されることを特徴とする。 【0030】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、郵政事業における切手の流通状況の集計を行う場合を例として説明する。まず、一般的な郵便物の流通経路について簡単に説明する。郵便ポストや集配業務を行わない、小規模の郵便局(無集配局)へ投函された郵便物は、当該地方を管轄する郵便集配局(通常、単に「集配局」と呼ばれる)へ集められる。この集配局では、各郵便物の宛先を判別して各地の統括的郵便局(地域区分局)へ区分して郵便物の運送を行う。この集配局は全国でおよそ2500局配置されている。地域区分局ではさらに地域別に各集配局へ郵便物を分配して運送し、これら集配局から各宛先への運送・届け業務が行われる。つまり、郵便物は一般に無集配局→集配局(差出人側集配局)→地域区分局→集配局(宛先側集配局)→宛先という順路で運送され、消印は受け付け局(無集配局や郵便物を直接受け付けた集配局)にて押印される。 【0031】本発明の実施の形態に係る埋込情報処理システムは、図1に示すように、切手発行組織1側に配置される切手作成装置10と、郵便集配局2側に配備される抽出処理装置20及び集計装置30と、管理センタ3側に配備される総計装置40とを含んで構成されている。ここで、切手発行組織1は、2以上あってもよく、各切手発行組織1には、固有の発行所番号が定められている。以下、これらの各部について説明する。 【0032】[切手作成装置]切手作成装置10は、図2に示すように、絵柄印刷部11と、接着剤塗布部12と、埋込情報累積印刷部13と、カット部14と、制御部15と、を備えている。絵柄印刷部11は、切手デザインを用紙上に印刷処理する。この絵柄印刷部11は、一枚の用紙上に複数枚分の切手デザインを印刷する。接着剤塗布部12は、用紙の切手デザインの印刷面の裏側に接着剤(水溶性の材質で水分の吸着により粘着を発揮するもの)を塗布する。埋込情報累積印刷部13は、制御部15から入力される指示により、切手デザインに重ね合わせて複数枚分の所定の埋込情報を印刷する。この埋込情報の具体的な例については後に詳しく述べる。カット部14は、用紙上に複数枚の切手に切断するためのミシン目を形成する。なお、ここでは接着剤塗布を絵柄印刷の後で行うようにしているが、絵柄印刷の際に問題がなければ接着剤を事前に塗布したシートを用いてもよい。この場合には接着剤塗布部12は必ずしも必要でない。また、絵柄印刷部11と埋込情報累積印刷部13とは、ここでは切手作成装置10内に一体に含められているが、これらを別体の装置として設けてもよい。 【0033】制御部15は、一般的なコンピュータであり、図示しない記憶部に格納されたプログラムに従って埋込情報の印刷処理を実行する。ここで埋込情報は、一次元又は二次元のバーコードや、米国特許第5,091,966号等に示される「グリフ」等、コンピュータにより光学的に読取り可能な符号ブロックとして印刷される。また、この埋込情報を表す符号ブロック(C1,C2…)は、図3に示すように、切手の輪郭線(カット部14にてミシン目が形成されるライン)よりも内側、中心部寄りに複数、密集して配置される。例えば、切手のデザインの外側である余白部分より内側、すなわち余白部分を除く領域に印刷される。ここで複数としたのは、消印などにより掩蔽される部分があることに着目して必要な情報を冗長にしたのであり、中心部に密集させたのはカット部14でのミシン目の位置合せが多少ずれても符号ブロックを切断することがないように配慮したのである。この埋込情報は、当該有価紙片の貼付された郵便物に対し、その集配過程で為される押印に用いられるインクとは性状の異なる材料にて印刷されることが好ましい。つまり、消印用のインクとは性状(例えば光吸収特性等)の異なるトナーやインクで印刷されることとする。好ましくは、この埋込情報は、人間の目には不可視的に、例えば赤外吸収透明トナーで印刷される。またここで、この絵柄印刷部11は、符号ブロックを単色の黒色インク(K)で印刷するのに対し、切手デザイン部分の黒色を印刷するときには、埋込情報が絵柄と識別できるように、単色の黒色インク(K)ではなく、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを混合して得た、いわゆるプロセスブラックとして印刷するのが好適である。なぜならば、黒色インク(K)が赤外を吸収するので、これを避けて、赤外吸収透明トナーによる埋込情報との機械的識別を容易にするためである。 【0034】各符号ブロックには、切手の額(価格情報)と、切手のデザインごとに付与される固有のデザイン番号とが共通情報として含まれ、また切手上の複数の符号ブロックの各々で互いに異なる個別情報として存在位置を表す位置情報が含まれている。ここで当該位置情報は、符号ブロックを識別する識別子の情報であってもよい。さらに、この符号ブロックには、複数の符号ブロックからなる符号ブロック群の印刷領域を示す領域情報と、切手の形状を表す形状情報と、切手の発行日や切手の発行所の識別番号とを共通情報として含んでもよい。 【0035】[埋込情報を絵柄とともに印刷する切手作成装置]また、本実施の形態の切手作成装置10は、埋込情報とデザインとを個別に印刷するのではなく、一体的に印刷することとしてもよい。この場合の切手作成装置10は、図4に示すように、印刷部16と、接着剤塗布部12と、カット部14と、制御部15とを備える。印刷部16は、制御部15から入力される指示により、所定のデザインと埋込情報とを一体的に印刷するカラープリンタである。なお、接着剤塗布部12とカット部14とは既に説明したものと同様の構成をとるものであるので、その詳細な説明を省略する。 【0036】制御部15は、先に示した制御部15とほぼ同様の動作をするものであるが、埋込情報と切手のデザインである絵柄とを一体的に印刷する指示を印刷部16に出力する点が異なる。すなわち、この制御部15は、図示しない記憶部に格納されたプログラムに従って、指定されたデザインの絵柄とともに埋込情報を印刷させる。ここで埋込情報は、一次元又は二次元のバーコードや、米国特許第5,091,966号等に示される「グリフ」等、コンピュータにより光学的に読取り可能な符号ブロックとして印刷されてもよいし、切手デザインに溶込むようにハーフトーン処理されたグリフ(ハーフトーン・グリフ)として融合的に印刷されてもよい。さらに、カラープリントのスクリーンを変調して切手デザインに融合して印刷することとしてもよい。 【0037】なお、各符号ブロックの配置や、符号ブロックに含められる情報の種類(又は融合的に印刷される情報の種類)は、既に説明した切手デザインと符号ブロックとを個別に印刷する場合と同じであるので詳細な説明を省略する。ここで融合的に印刷される場合には、共通情報を繰返し冗長的に含み、繰返し単位ごとに固有の識別子が関連づけられていることが好ましい。またここでも接着剤塗布を印刷の後で行うようにしているが、印刷の際に問題がなければ接着剤を事前に塗布したシートを用いてもよい。この場合にも接着剤塗布部12は必ずしも必要でない。 【0038】[抽出処理装置]次に、抽出処理装置20について説明する。抽出処理装置20は、図5に示すようにスキャナ部21と、画像処理部22とを含んでなり、画像処理部22は、後で説明する集計装置30に接続されている。スキャナ部21は、例えばCCD(Charge Coupled Device)カメラであり、郵便物を搬送する搬送路上に設けられ、搬送路に沿って流れる各郵便物の表面を撮像して、その撮像した画像データをサンプル画像として画像処理部22に出力する。このスキャナ部21が本発明の読込み手段に相当する。 【0039】画像処理部22は、コンピュータであり、図5に示すように、CPU51と記憶部52とハードディスク53と通信部54とを含んで構成されている。またこの画像処理部22は、ディスプレイ等の表示部と、キーボードやマウス等を含んでなる操作部を備えてもよい。CPU51は、ハードディスク53に格納されている画像処理プログラムに従い、スキャナ部21から入力されるサンプル画像を記憶部52に格納してこれを分析し、郵便物表面に貼付された少なくとも一つの有価紙片(切手)上の埋込情報を抽出し、各有価紙片(切手)を電子的に認識して、その認識結果を通信部54を介して集計装置30に出力する。このCPU51は、消印などによる掩蔽に配慮して複数個所に冗長に含めた情報のために、1枚の切手から複数個の埋込情報が検出され、それによって切手の枚数の検出を誤ることのないように所定の画像処理を行う。すなわち、一つの切手に対して一つの埋込情報を抽出するものであるが、その具体的処理の内容については、後に詳しく述べる。 【0040】記憶部52は、CPU51のワークメモリとして動作する。ハードディスク53は、CPU51によって実行されるプログラムが格納されている。通信部54は、集計装置30とスキャナ部21とに接続されており、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のシリアル通信回線やEthernet(登録商標)などのネットワーク通信回線である。この通信部54は、CPU51から入力される指示により、所定の宛先にデータ(切手の電子的認識結果の情報等)を送出し、また、通信回線を介して受信されるデータ(例えばスキャナ部21からのサンプル画像のデータ)をCPU51に出力する。これらのCPU51,記憶部52,ハードディスク53,通信部54等は、互いにバスを介して通信可能に接続されている。 【0041】ここで、画像処理部22のCPU51が実行する画像処理プログラムの動作について説明する。CPU51は、スキャナ部21からサンプル画像データの入力を受けて記憶部52に格納して、画像処理プログラムの実行を開始する。サンプル画像データは、郵便物の搬送路上で郵便物を撮像したデータであるので、郵便物の向きは不定であり、切手(T)も撮像範囲(R)に対して傾きを有した状態で撮像される(図6(a))。なお、図6では符号ブロックが4つ、2×2のマトリクスに配列された状態を示している。また、このサンプル画像データは、複数の画素の集合であり、CPU51は、サンプル画像データを画素ブロックに分割し、矩形の撮像範囲の一辺に沿った所定のシーケンス(S)でサンプル画像データの各画素ブロックを走査する。CPU51は、各画素ブロックを走査しながら、当該画素ブロックに符号ブロックの一部が含まれているか否かを調べ、含まれていなければ走査を続行し、含まれていれば、当該画素ブロックを「基点ブロック」とする(図6(b);基点の検出)。 【0042】そしてCPU51は、基点(P)を一辺上に含む所定矩形領域(r)を確定し(図6(b)に示す)、この所定矩形領域(r)内の画素ブロックを順次走査し、符号ブロックの一部が含まれているか否かの情報に基づき、基点を基準に(1)基点より右下に位置し、符号ブロックの一部が含まれている画素ブロックであって、その右側の画素ブロック及び下側の画素ブロックの双方に符号ブロックの一部が含まれていない画素ブロック(第1端点)、と、(2)基点より左下に位置し、符号ブロックの一部が含まれている画素ブロックであって、その左側の画素ブロック及び下側の画素ブロックの双方に符号ブロックの一部が含まれていない画素ブロック(第2端点)、とを検出する。 【0043】ここで所定矩形領域(r)は、例えば符号ブロックがa×b(b>aとする)の画素ブロックからなる矩形であれば、基点の画素ブロック位置(x0,y0)について、(x0ーb,y0)と【数1】
とを対角線とする矩形領域(なお、x軸は切手の右方向を正の向きに、y軸は切手の下方向を正の向きとした)とすればよい。 【0044】CPU51は、基点の画素ブロック位置(x0,y0)と、第1端点の画素ブロック位置(x1,y1)と、第2端点の画素ブロック位置(x2,y2)とに基づき、まず、基点と第1端点との差分のベクトル値(Δx,Δy)=(x1,y1)−(x0,y0)を演算し、このベクトル値を第2端点の位置(x2,y2)に加算して、符号ブロックの矩形を確定する第3の端点の画素ブロック位置(x3,y3)=(x2,y2)+(Δx,Δy)を演算により求める(符号ブロックの確定)。 【0045】これら基点、第1端点、第2端点、第3端点により確定される矩形領域に囲まれた範囲に符号ブロックが含まれていることになる。CPU51は、この矩形領域に囲まれた符号ブロックをデコードして、その結果を記憶部52に蓄積する。ここで基点と第1端点との差分のベクトルに基づき、符号ブロックの傾きθ=tan−1(Δy/Δx)が求められるので、符号の性状によっては(傾きを正してからでないとデコードできない場合には)、この傾きθを補正するようサンプル画像データに対して回転の画像処理を行ってから当該回転処理後の上記各点により確定される矩形領域内の符号ブロックをデコードすればよい(符号ブロックのデコード)。 【0046】本実施の形態において特徴的なことは、CPU51がこのデコードの結果から当該符号ブロックの存在位置の情報を抽出し、その存在位置の情報に基づいて符号ブロック群が配置されている領域を認識して、この認識した領域を走査除外領域として後の処理での利用に供することである。具体的に、符号ブロックが4つ、図7に示すように2×2のマトリクスに配列され、それぞれ存在位置の情報として左上(切手のデザイン上の左上)のものに、各符号ブロックを識別する識別子「1」、右上のものに「2」、左下のものに「3」、右下のものに「4」というように付与されているとき、CPU51が上記処理により識別子「1」の存在位置の情報を認識したとすれば、上記基点と第1端点とを結ぶ線の延長上の所定第1座標及び、上記基点と第2端点とを結ぶ線の延長上の所定第2座標により確定される4つの符号ブロック群を囲む矩形領域(Rg)の情報を走査除外領域として記憶部52に格納する(走査除外領域の確定)。 【0047】ここで延長線上の所定第1、第2座標は、基点と第1端点との差分のベクトル値(Δx1,Δy1)=(x1,y1)−(x0,y0)と、基点と第2端点との差分のベクトル値(Δx2,Δy2)=(x2,y2)−(x0,y0)とを用いて、第1座標が(x0,y0)+α(Δx1,Δy1)として、また第2座標(x0,y0)+β(Δx2,Δy2)として定められる。このα及びβは、符号ブロックが2×2のマトリクスに配列されているときには、α>2、β>2となる(符号ブロック間の空白部分に配慮して「2」より大きい値とする)。もっとも、2×2のマトリクスであれば、αとβとは、ともに「3」を超えるほど大きくしないことが好ましい。 【0048】そしてCPU51は、再び基点の検出、符号ブロックの確定、符号ブロックのデコード、走査除外領域の確定の各処理を繰返し実行する。ここで画素ブロックの走査範囲は、上記走査除外領域を除いた部分とし、走査除外領域を除いた走査範囲に符号ブロックの一部が含まれなくなったときに(すべての切手上の符号ブロックをデコードし終えたときに)処理を終了する。 【0049】こうしてCPU51は、一つの郵便物に対し、少なくとも1つのデコード結果を記憶部52に蓄積し、処理の終了後にこの蓄積したデコード結果のセットを通信部54を介して集計装置30に出力する。このデコード結果のセットが認識結果の情報に相当する。 【0050】[抽出処理装置の動作]ここで抽出処理装置20が、様々な態様で貼付された切手の情報を正しく取得することについて、いくつかの例を挙げながら説明する。まず、基点の検出において右上の符号ブロックが検出される場合(図8(a))、基点(P0)と第1端点(P1)と第2端点(P2)とが検出されてデコードの対象となる符号ブロックを含む矩形領域(Rd)が得られ、デコードの結果からその位置情報が「2」、すなわち右上であることが認識され(従って切手は走査方向に対して右肩上りに傾いていることが認識される)、上記基点、第1端点、第2端点のそれぞれから走査除外領域(Rg)が確定される。左下の符号ブロックが基点の検出において見いだされる場合(図8(b))や、右下の符号ブロックが基点の検出において見いだされる場合(図8(c))も同様にして処理される。この図8(b)や図8(c)に示した例は、切手が逆さに貼付されている等の場合などに相当する。 【0051】さらに複数の切手が貼付されている場合について説明する。各切手が図9(a)に示すように互いに離れてはいるが、それぞれ異なる傾きを持って貼付されている場合、まず、1枚目の切手(T1)について基点(P0)が検出され、これから第1端点(P1)及び第2端点(P2)が検出されて、デコード対象となる符号ブロックを含む矩形領域(Rd1)が得られる。また、これらから走査除外領域(Rg1)が確定される。続けてCPU51が走査を行うと、上記走査除外領域(Rg1)以外の部分で2枚目の切手(T2)の基点(Q0)が検出され、これから第1端点(Q1)及び第2端点(Q2)が検出されて、デコード対象となる符号ブロックを含む矩形領域(Rd2)が得られる。また、これらから走査除外領域(Rg2)が確定される。このように、各切手からデコードの対象となる符号ブロックRd1及びRd2が得られ、各切手に関する情報が正しく得られることとなる。 【0052】また、走査除外領域を設けたことで、切手の一部が重なって貼付されてしまっている場合にも各切手ごとの情報を正しく得ることができるので、その例について図9(b)〜図9(d)を参照しながら説明する。図9(b)では、1枚目の切手の上に2枚目の切手が貼付されている場合を示している。1枚目の切手について基点(P0)、第1端点(P1)、第2端点(P2)の情報に基づいてデコード対象となる符号ブロックが矩形領域(Rd1)によって確定され、また走査除外領域(Rg1)が確定される。この走査除外領域(Rg1)には、2枚目の切手の符号ブロックが含まれているので、CPU51は、この走査除外領域(Rg1)を除く走査の結果、2枚目の切手の右上の符号ブロック(C2)にて基点(Q0)を検出し、これから第1端点(Q1)、第2端点(Q2)を検出し、この右上の符号ブロックをデコード対象の符号ブロックとして矩形領域(Rd2)により確定し、併せて走査除外領域(Rg2)を確定することとなる。この場合も、2枚の切手のそれぞれに関する情報が正しく得られることとなる。 【0053】図9(c)のように、1枚目の切手が2枚目の切手の左上及び右上の符号ブロックを隠して貼付されている場合も同様に、1枚目の切手のデコード対象の符号ブロック(C1)とそれに応じた走査除外領域(Rg1)とが確定され、走査除外領域(Rg1)以外の部分の走査から2枚目の切手のデコード対象の符号ブロック(左下の符号ブロック;C3)が検出される。従って、この場合も2枚の切手のそれぞれに関する情報が正しく得られる。 【0054】さらに図9(d)のように、2枚の切手がそれぞれ異なる傾きをもちながら、その一部が重ねて貼付されている場合も、1枚目の切手において符号ブロック(C1)がデコード対象して確定され、これに応じて走査除外領域(Rg1)が確定され、この走査除外領域(Rg1)以外の部分から2枚目の切手のデコード対象符号ブロック(C1)が確定される。従って、このような異例の場合でも2枚の切手のそれぞれに関する情報が正しく得られる。 【0055】なお、デコード対象符号ブロック以外の符号ブロックをデコードし、これを無視するようにしてもよい。さらにこのように複数の符号ブロックをデコードする際には、一つの有価紙片(切手)について一つのデコード結果が得られるよう、例えば複数の符号ブロックから得られた情報を用いて多数決的に(一例としては誤り補正としてデコード対象となっていない符号ブロックの情報を用いつつ)、各切手に関する情報を得るようにしてもよい。 【0056】[デコード結果がエラーの場合の処理]CPU51は、符号ブロックのデコードの処理においてデコードの結果、何らかの理由により当該符号ブロックがデコードできなかった場合(当該符号ブロックのデコードがエラーに終った場合)、その符号ブロックに対応する矩形領域(Rd)を除外して引き続き基点の検出から処理を繰り返す。例えば図10(a)に示すように、第1の符号ブロック(C1)のデコードがエラーに終ると、この符号ブロックに対応する矩形領域(Rd)以外から、第2の符号ブロック(C2)の基点(P0)が改めて検出され、以下上記同様の処理から第2の符号ブロックに基づき、当該切手に関する情報が得られるようになる。 【0057】このことは、図10(b)に示すように、切手の一部が削取られるなどの理由で符号ブロックが消失してしまっている場合も同様である。この場合、第1の符号ブロック(C1)があるべき領域(R)を走査しても符号ブロックの一部がないので、そのまま走査が続けられ、第2の符号ブロック(C2)の基点(P0)が検出され、これから第2の符号ブロック(C2)がデコード対象の符号ブロックとなるのである。 【0058】[走査除外領域の別の例]なお、ここでは走査除外領域として基点と第1端点とを結ぶ線の延長上の所定第1座標及び、上記基点と第2端点とを結ぶ線の延長上の所定第2座標により確定される4つの符号ブロック群を囲む矩形領域(Rg)の情報を用いているのに対し、符号ブロック内の埋込情報として切手の外形状に関する情報が含まれている場合には、その外形状の情報を用いて切手の形状によって囲まれる領域を走査除外領域として確定することとしてもよい。この場合、外形状を確定する情報は、各符号ブロックとの位置関係が認識されるように設定される必要がある。例えば各符号ブロックの基点乃至第1〜第3の端点(のいずれか)からの相対座標値として外形状を確定する座標情報を設定する。 【0059】[走査領域の絞込み]ここまでの説明では、CPU51は入力されたサンプル画像の全体を走査するものとしていたが、郵政の実情では、郵便物の左上側所定の矩形範囲に切手を貼付するよう求めている。このように郵便物の集配規定上定められた領域があるので、当該規定により定めた領域(以下、規定領域と称する)のみを走査範囲として走査するようにしてもよい。この場合、スキャナ部21は、郵便物の向きを所定の向きに揃える処理を行うこととするのが好ましい。例えば搬送路の搬送方向に郵便物の上辺(宛先が読める方向)を揃える。この、向きを揃える処理は、宛先(郵便番号)の認識処理などにおいて広く知られた方法を用いることができる。また、CPU51は郵便物の左上側を確定するために、郵便物の外形状を認識してから走査範囲を決定する。郵便物の外形状を認識する処理については、広く知られた輪郭抽出の処理を適用できる。 【0060】[集計装置]次に、集計装置30の動作について説明する。集計装置30は、一般的なコンピュータと同様の構成を有し、図11に示すように、通信部61と、CPU62と、記憶部63と、ハードディスク64と、出力部65と、入力部66とを含んで構成される。ここで、これらの各部は互いにバス接続されている。 【0061】通信部61は、抽出処理装置20に接続され、抽出処理装置20から入力されるデコード結果のセットの情報をCPU62に出力する。CPU62は、ハードディスク64に格納されたプログラムに従って動作しており、切手の価格情報をキーとして、各価格の切手の出現件数を表す数値を関連づけてなる価格集計データベース(図12(a))と、デザイン番号をキーとして、各デザインの切手の出現件数を表す数値を関連づけてなるデザイン集計データベース(図12(b))とを管理している。 【0062】このCPU62は、通信部61を介して入力されたデコード結果のセットから、各デコードの結果に基づき、各切手の価格情報を参照し、その価格情報をキーとして価格集計データベースを検索する。そして、その価格情報をキーとした出現件数の値があれば、その値をインクリメントする。また、その価格情報をキーとして出現件数の値がなければ、その価格情報をキーとし、出現件数を「1」として関連づけたデータベースのエントリを作成して価格集計データベースに登録する。 【0063】また、CPU62は、各デコードの結果に基づき、各切手のデザイン番号を参照し、そのデザイン番号をキーとしてデザイン集計データベースを検索する。そして、そのデザイン番号をキーとした出現件数の値があれば、その値をインクリメントする。また、そのデザイン番号をキーとした出現件数の値がなければ、そのデザイン番号をキーとし、出現件数を「1」として関連づけたデータベースエントリを作成してデザイン集計データベースに登録する。 【0064】さらにCPU62は、入力部66から入力される指示に応じて、価格集計データベースの内容やデザイン集計データベースの内容(流通量情報)を出力部65に出力する。さらに、CPU62は指示に応じて、通信部61を介してこれら価格集計データベースの内容やデザイン集計データベースの内容を流通量情報として総計装置40に出力する。 【0065】記憶部63は、CPU62のワークメモリとして動作する。ハードディスク64は、CPU62によって実行される集計プログラムが格納されている。出力部65は、ディスプレイやプリンタ等であり、CPU62から価格集計データベースの内容やデザイン集計データベースの内容の入力を受けて、これらを表示又は印刷出力する。入力部66は、キーボードやマウス等であり、ユーザの指示操作内容をCPU62に伝達する。 【0066】すなわち、集計装置30は、抽出処理装置20から各切手上の符号ブロックのデコード結果のセットの情報の入力を受けて、価格ごとの切手の流通量や、デザインごとの流通量等の流通量情報を集計して表示、又は印刷出力し、さらに総計装置40にこれら流通量情報を送信する。 【0067】なお、この集計装置30は、この他の所定の統計処理を行い、その統計処理結果を出力し、又は総計装置40に送信することとしてもよい。例えば発行所番号を利用して切手発行組織1ごとの流通量を演算してもよいし、発行日に応じた統計を演算してもよい。 【0068】[総計装置]次に、総計装置40の動作について説明する。総計装置40は、管理センタ3に配置され、各地の郵便集配局2の集計装置30からの通信により、例えばインターネットなどのネットワークを介して流通量情報を受信し、価格ごとの出現件数の総計を演算する。また、デザインごとの出現件数の総計を演算する。つまり、総計装置40は、全国の切手の流通量に関する情報を価格の面と、デザインの面との双方から集計するものである。この総計装置40による集計の結果は、切手の発行高の決定や、どのデザインの切手が実際の郵便サービスの利用上人気があるかを示す統計情報として用いられる。例えば、この集計結果は、切手作成装置10へ伝達され、切手作成量の調整に用いられる。これにより50円切手が多数使用されれば、それに応じて50円切手の作成量(発行量)を増加させるよう調整することができる。 【0069】また、この総計装置40は、郵便集配局2の地域ごとに、その集計装置30からの流通量情報を集計することにより、利用地域ごとの流通量の統計情報を得ることができる。例えば差出人側集配局で上記の集計を行うとすれば、その地域の差出人が多く利用する切手の流通に関する情報が得られることになる。 【0070】さらにこの総計装置40は、各地の集計装置30にて統計処理された結果を取得して、全国的な統計処理結果を演算することとしてもよい。 【0071】[動作]次に、本実施の形態に係る埋込情報処理システムの動作について、郵政事業における切手の流通状況の集計を行う場合を例として説明する。各切手発行組織では、切手作成装置10を利用して切手の価格情報とデザイン番号とを含んでなる埋込情報を切手上に印刷する。ここで埋込情報は、複数の符号ブロックのそれぞれに含められ、切手上の複数個所にそれぞれ冗長に記述された状態となる。 【0072】この切手は郵便物に貼付されて投函され、これらの郵便物は郵便集配局2に集められる。集配局2側では、抽出処理装置20のスキャナ部21が各郵便物の表面を撮像したサンプル画像データを生成して画像処理部22に出力し、画像処理部22がこのサンプル画像データの画素ブロックを所定のシーケンスに従って走査し、デコードの対象となる符号ブロックの矩形領域を確定して(基点の検出と符号ブロックの確定)当該符号ブロックに基づいてデコードを行う(符号ブロックのデコード)とともに、その符号ブロックに埋込情報として含まれる位置情報から符号ブロック群を囲う走査除外領域を確定する(走査除外領域の確定)。 【0073】そして走査除外領域以外の部分を走査してさらに基点の検出、符号ブロックの確定、符号ブロックのデコード、走査除外領域の確定の各処理を繰返し、確定された符号ブロックのデコードを続ける。こうして郵便物上の各切手上の符号ブロックを一つずつ確定してはデコードするという処理が行われ、各切手ごとのデコード結果のセットが集計され、このデコード結果のセットは、集計装置30に出力される。 【0074】集計装置30は、このデコード結果のセットの入力を受けて、切手の価格ごとの流通量等、流通量情報を演算し、この流通量情報をディスプレイやプリンタに出力し、また総計装置40に送信する。総計装置40では、全国各地の郵便集配局2側に配置された集計装置30から流通量情報を受信して、全国各地の流通量情報に基づく統計情報を演算して出力する。 【0075】この出力結果は、切手の発行高の意志決定機関や、どのデザインの切手が実際の郵便サービスの利用上人気があるかを示す統計情報として用いられる。 【0076】[符号ブロックの配置例]ここまでの説明によると、切手作成装置10は、符号ブロックを2×2のマトリクスに配列して印刷するとしているが、このように配置するだけでなく、例えば図13(a)に示すように対角線上に2個所配置してもよいし、図13(b)に示すように中心部とその周囲の4点の合計5個所に配置してもよい。この図13(b)のような配置によれば、例えば切手の中心部のごく一部が露出するように貼付された場合(図14のように1枚目と2枚目の切手T1,T2によってその上端と下端の一部が掩蔽された3枚目の切手T3のような場合)にも正しい情報を取得することができるようになる。 【0077】さらに、符号ブロックの印刷には、赤外線に反応する赤外線インクなど、不可視インクを用いてもよい。 【0078】[貼付用有価紙片の他の例]本実施の形態の説明では、郵便切手を貼付用有価紙片の例として説明したが、このような貼付用有価紙片としては、収入印紙や特許印紙のような行政庁で利用されるものや、いわゆる証紙のように大学やその他の組織内で利用されるものも含まれる。また、郵便用紙として例えば切手が事前に印刷されたハガキや封筒、その他の用紙も含まれる。 【0079】また、ここでは、基点の検出、符号ブロックの確定、符号ブロックのデコード、走査除外領域の確定という一連の読取り処理によって貼付用有価紙片を読取った後、その符号ブロックに埋込まれた価格情報等に基づき分類や集計を行う場合について説明したが、例えば符号ブロック内に、これらの集計用の情報とともに、又は集計用の情報の代わりに、所定の処理を行う処理パラメータ情報を含めておいてもよい。この場合、抽出処理装置20が出力するデコード結果のセットに基づき、有価紙片が貼付された被貼付物(ここでの郵便物)に対して所定の処理が行われるようにする。この所定の処理としては、例えば封緘処理やステープル等のフィニッシャの処理等がある。 【0080】[流通過程上の複数の段階での集計]また、本実施の形態の説明では、抽出処理装置20及び集計装置30を集配郵便局2に配置する場合を例として説明したが、有価紙片は、販売されても使用されない(その価値を行使する状態におかれない)場合があることに配慮して、抽出処理装置20及び集計装置30を集配郵便局2のみならず、切手の販売施設(各地郵便局や商店)側にも配置して、集配時点で郵便物上に貼付された切手だけでなく、販売時点で当該有価紙片自体である切手自体からも埋込情報を抽出して、集計装置30で集計し、総計装置40で各地での販売時点の流通量と、使用時点の流通量とを、それぞれ販売量及び使用量として集計するのも好ましい。この場合、販売量から使用量を差引きした量によって非使用量(行使されずに蓄積されている量)を求め、これを有価紙片である切手の発行量調整などに反映させるなどの処理も好適である。この場合、埋込情報に有価紙片の種別(切手で言えばデザインに関する情報等)を含めておけば、どのデザインの切手が利用されているか(あるいは利用されないか)の情報を得ることもできる。また、これら複数の段階で抽出される埋込情報は、同一の埋込情報であっても構わない。各時点で読込む情報をそれぞれ埋込む必要がなくなるからである。 【0081】[抽出に失敗した場合の対応]また、抽出処理装置20が、埋込情報の抽出に失敗した場合、その有価紙片が貼付された流通物を他の流通物とは区別できるようにするのも好ましい。例えば郵便物でいえば、貼付されている、すべての有価紙片からの埋込情報の抽出に成功した郵便物と、埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付されている郵便物と、を分別する。この分別は、広く用いられているベルトコンベアと分別を行う装置との組み合せにより容易に実現できる。 【0082】ここで、埋込情報の抽出に失敗した有価紙片が貼付された流通物について、有価紙片が複数貼付されているとき、一部の有価紙片について、埋込情報の抽出に成功している場合も考えられる。例えばA,Bの2枚の切手が貼付された郵便物について、切手Aについては埋込情報の抽出に成功したが、切手Bについて埋込情報の抽出に失敗した、という場合もあり得る。このときには、当該切手Aについての、すなわち抽出に成功した埋込情報を使用不能にすることも好ましい。ここで使用不能にするというのは、情報を削除するなど、集計装置30側へ伝達しないようにすること、あるいは集計装置30にて集計されないようにする(例えば無効である旨のフラグを付する等)ことを意味する。これにより、例えば抽出に失敗したとして分別された流通物に貼付された有価紙片について人手によって集計を行うとき、抽出に成功して集計された分と人手によって集計に供された分とで二重に集計されてしまうことが防止される。 【0083】さらにここで、埋込情報の抽出に失敗した有価紙片と、抽出に成功した有価紙片とを区別可能にすることとしてもよい。例えば抽出処理装置20が埋込情報の抽出に失敗した有価紙片について、所定の印字を行うようにする。または、スキャナ部21が読取ったサンプル画像データ上で、当該抽出に失敗した有価紙片と成功した有価紙片とを識別可能に(色を変化させるなどして)ディスプレイ表示することとしてもよい。 【0084】 【発明の効果】本発明によれば、作成装置が、埋込情報が印刷された貼付用の有価紙片を作成し、抽出処理装置が有価紙片が貼付された流通物に対して、その流通過程で画像読込みを行ってサンプル画像を取得し、当該サンプル画像から前記埋込情報を抽出することにより、当該有価紙片を電子的に認識する埋込情報処理システムとしているので、正確に電子的な認識を効率よく行うことができ、正確な集計処理を行うことができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005496 【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社 【住所又は居所】東京都港区赤坂二丁目17番22号
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| 【出願日】 |
平成13年12月20日(2001.12.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075258 【弁理士】 【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−182271(P2003−182271A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月3日(2003.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−388402(P2001−388402) |
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