| 【発明の名称】 |
記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐々木 洋 【住所又は居所】茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所日立研究所内
【氏名】小松崎 茂樹 【住所又は居所】茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株式会社日立製作所日立研究所内
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| 【要約】 |
【課題】必要なときに特別な読み取り装置がなくとも簡便に情報読み取りのできる媒体を提供すること。
【解決手段】表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を液体の付着の有無により読み出し可能であることを特徴とする記録媒体。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を液体の付着の有無により読み出し可能であることを特徴とする記録媒体。 【請求項2】表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を水の付着の有無により読み出し可能であり、且つ表面上の水付着部分の水との接触角が30°以下の親水性であり、水未付着部分の水との接触角が80°以上の撥水性であることを特徴とする記録媒体。 【請求項3】表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を液体の付着の有無により読み出し可能であり、且つ表面上の液体付着部分の水との接触角が30°以下の親水性であり、液体未付着部分の水との接触角が100°以上の撥水性であり、且つ該液体未付着部分に含フッ素化合物からなる層が形成されていることを特徴とする記録媒体。 【請求項4】請求項3において、前記含フッ素化合物として以下の構造の化合物が前記平板上に化学結合したことを特徴とする記録媒体。 【化1】
【請求項5】請求項3,4において前記フッ素系化合物として以下の構造の化合物が前記平板上に化学結合したことを特徴とする記録媒体。 【請求項6】情報が記録された部分に親水膜を、情報が記録されていない部分に撥水膜を配置したことを特徴とする記録媒体。 【化2】
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は情報を記録する記録媒体に関する。具体的には液体の付着の有無によって視覚化できる記録媒体に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の視覚化された記録媒体としては新聞,新聞広告,書籍等のように紙やプラスチック等の平坦な媒体にインクで画像を形成するものが一般的である。これらの情報は常に視覚化されている。またネオン,ディスプレイ等のように光によって画像を形成するものもある。これは表示する装置を稼動させることによって情報読み出し可能な状態になる。 【0003】ところが最近の情報化社会の進展に伴い、情報の拡散に制限を加える方法が検討されている。例えば紙やプラスチックの平板に必要なときだけ視覚化させたい情報を盛り込む際は、加熱による視覚化(古来あぶりだしと呼ばれているもの)が知られている。また情報をバーコード等に加工してそれを専用のスキャナーによってのみ読み出させることも可能である。 【0004】しかし、あぶり出しには加熱操作が必要であり火災の危険があるので一般的でなく、なんらかの加熱源を用意しておく必要もある。またバーコードによる記録も読み取り装置が必要である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記のように火災等の危険が無く、しかも読み取り装置がなくとも簡便に情報読み取りができる方法が切望されてきた。 【0006】 【課題を解決するための手段】我々は上記課題を解決するため検討した結果、記録媒体表面に濡れ性の差を利用した情報記録が有効であることを見出し本発明にいたった。 【0007】手段の具体的な内容は以下に記述されるものである。 (1)表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を液体の付着の有無により読み出し可能であることを特徴とする記録媒体。 (2)表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を水の付着の有無により読み出し可能であり、且つ表面上の水付着部分の水との接触角が30°以下の親水性であり、水未付着部分の水との接触角が80°以上の撥水性であることを特徴とする記録媒体。 (3)表面上に情報が記録されている記録媒体において、該記録媒体の情報を液体の付着の有無により読み出し可能であり、且つ表面上の液体付着部分の水との接触角が30°以下の親水性であり、液体未付着部分の水との接触角が100°以上の撥水性であり、且つ該液体未付着部分に含フッ素化合物からなる層が形成されていることを特徴とする記録媒体。 (4)(3)において、前記含フッ素化合物として以下の構造の化合物が前記平板上に化学結合したことを特徴とする記録媒体。 【0008】 【化3】
【0009】(5)(3),(4)において前記フッ素系化合物として以下の構造の化合物が前記平板上に化学結合したことを特徴とする記録媒体。 【0010】 【化4】
【0011】 【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を説明する。 [1]本発明の記録媒体の概略説明本発明の記録媒体を平板を例にとって図1により説明する。 【0012】平板表面は撥水性であり、文字の部分は親水性である。この平板は水に浸すと文字の部分のみに水が付着しそれ以外の所には水が付着しない。水以外の液体としてアルコールの場合も同様の効果が期待できる。作成の方法は、大きく2つに大別される。1つ目の方法は、はじめに撥水処理のマスク剤で文字や絵のパターンニングを行う。そのあと撥水処理を行い、次にマスク剤を除去し、目的の記録媒体が完成する。2つめの方法は、あらかじめ全面を撥水性にした後、親水性のパターンニング形成のためレーザーや電子線等を照射する。これはレーザーや電子線等により撥水膜を除去する操作である。なおどちらの方法においても、基材の親水性が低い場合(水との接触角で30°以上)は表面張力の大きな水等は付着しずらくなる。そのためマスク剤によるパターンニングに先立ち、基材表面を親水処理することも必要である。 【0013】なお用いる溶媒の表面張力が小さいほど、親水部分の水との接触角は大きくできる。例えば水の代わりに表面張力の小さなアルコール,ハイドロカーボン等の溶媒を用いた場合は、親水部分の水との接触角が高くとも(30°以上の場合も)用いた溶媒が付着可能になることもある。 【0014】(1)基材の親水化基材は金属,プラスチック,ガラス等が挙げられる。これらについて説明する。 【0015】■基材が金属の場合に適用する方法基材が金属の場合、水との接触角が70°以上のものが多い。アルミの場合、水との接触角は90〜95°程度である。またステンレスは種類にもよるが水との接触角はおおむね70〜95°程度である。これらを親水化する場合は塩酸,硝酸,硫酸等に浸漬することで接触角を低下させることができる。アルミの場合は30重量%の硝酸と5重量%の塩酸の混合液に5〜10分間程度浸漬すると接触角が10〜20°程度に下がる。またステンレスの場合も、SUS304,316等は30重量%の硝酸に5〜10分間程度浸漬すると接触角が10〜20°程度に下がる。その他Fe−42Niでは15重量%の硝酸に1〜2分間程度浸漬すると接触角が10°以下に下がる。 【0016】その他の方法としては酸素プラズマで処理する方法が挙げられる。酸素分圧1Torr、高周波電源の出力300W、処理時間3分間でアルミ,ステンレスは水との接触角が20°以下になった。 【0017】■基材がガラス・石英の場合に適用する方法基材がガラスや石英の場合は酸素プラズマで処理したり、塩基性の溶液に浸漬する等の方法により親水性を向上させることが可能である。酸素プラズマの場合、酸素分圧1Torr、高周波電源の出力300W、処理時間3分間で水との接触角が10°以下になった。また塩基性の溶液として1重量%の水酸化ナトリウムの水溶液を用いた場合、5分間浸漬後、水との接触角は20°以下になった。 【0018】■基材が樹脂の場合に適用する方法基材が樹脂の場合は酸素プラズマで処理したり、酸・塩基性の溶液に浸漬する等の方法により親水性を向上させることが可能である。 【0019】酸素プラズマを用いる場合、例えばポリスチレン,アクリル樹脂,スチレン/アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,アセタール樹脂,ポリカーボネート,ポリエーテルスルホン,ポリサルホン,ポリエーテルサルホン等では、酸素分圧1Torr、高周波電源の出力100W、処理時間1分間の条件で水との接触角が20°以下になった。 【0020】塩基性の溶液への浸漬はアクリル樹脂,スチレン/アクリル樹脂,ポリエステル樹脂,アセタール樹脂,ポリカーボネート等のように分子内にエステル結合を有する材料の場合に特に有効である。これは表面、及びその近傍にあるエステル結合を切断することで親水性の高いカルボン酸塩残基、及び・或いは水酸基が生成することで総じて表面の親水性が高まるためである。またポリイミドやポリアミド等のアミノ基とカルボキシル基の縮合により重合する樹脂の場合は、塩酸等の酸に浸漬することで重合時に反応せず残ったアミノ基を親水性の高いアンモニウム塩構造にしたり、水酸化ナトリウム水溶液に浸漬することで重合時に反応せず残ったカルボキシル基を親水性の高いカルボン酸塩にすることで総じて表面の親水性を高めることができる。酸・塩基性の溶液への浸漬は溶液の温度が高いほど、また濃度が高い親水化が敏速に進行する傾向がある。しかし高温・高濃度化は基材へのダメージを与えやすいので注意が必要である。 【0021】■種々の基材に適用する方法基材が金属,ガラス、あるいは樹脂であっても処理可能な親水化方法としては親水性を発揮させる塗料を塗布する方法が挙げられる。これら材料は一般にa)〜d)に示すものが挙げられるがこれ以外も特に限定は受けない。また塗料以外の汎用的な方法をe)に示す。 【0022】a)水溶性高分子材料の溶液水溶性の高分子としてはポリエチレングリコール,ポリビニルアルコール,ポリアクリル酸,ポリアクリル酸塩,ポリアリルアミン,ポリアリルアミンの塩酸塩,デンプン等が挙げられる。分子内に水酸基,アミノ基,カルボキシル基,塩構造の残基等親水性の残基を有しているものが挙げられる。これらの水溶液、あるいは有機溶媒の溶液を調製し塗料とする。これをセルの基材に塗布し、乾燥させることで親水塗膜を形成する。これら水溶性高分子の中では特にポリエチレングリコールを塗布した表面の接触角を低下させる傾向が強い。用いる高分子は分子量が大きいほど光散乱の少ない平滑な親水膜が形成できるので好ましい。また処理する表面の撥水性が高い場合は塗料が弾かれてしまうため、結果として平坦な膜を形成できない。これは溶媒が水の場合は用いる高分子の溶液の表面張力が大きくなるためである。そこでこれら塗料を塗布する前に予め酸素プラズマ処理をしておくと、平坦な塗膜が形成しやすい。ところでポリエチレングリコールはテトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解する。そのためこの溶液の表面張力は同じポリエチレングリコールの水溶液に比べて小さく、撥水性の高いアルミ等の表面にも塗布しやすい。 【0023】b)親水性粒子を含んだ塗料親水性アルミナ粒子や親水性シリカ粒子を含んだ分散液とアルコキシシランの溶液を混ぜたものを塗料として用いる。この塗料を用いる場合、セルの基材に塗布後に加熱することで製膜が完了する。この塗料で主に親水性を発揮するのは親水性アルミナ粒子や親水性シリカ粒子であり、アルコキシシランは主にこれら粒子の保持体として機能する。そのため親水性を高めるには親水性アルミナ粒子や親水性シリカ粒子の割合を大きくすることで対処することができる。またアルコキシシランの割合を大きくすることで膜の物理的強度は向上する。アルコキシシランはある程度分子間で架橋していた方が、塗布後の加熱で揮発する割合が減るので好ましい。またアルコキシシランには分子間の重合を促進させるために塩酸等を加えることがあるが、親水性シリカの場合は分散を良好にするため、その分散液は塩基性になっている場合がある。そのため両者を混ぜた場合、親水性シリカが凝集することがあるので混合した場合の液性と親水性シリカの分散の状況には注意する。この点アルミナの場合は分散液は主に酸性であるため混合の際のトラブルが少ない。アルコキシシランとしてはメチルトリメトキシシラン,エチルトリメトキシシラン,ブチルトリメトキシシラン,メチルトリエトキシシラン,エチルトリエトキシシラン,ブチルトリエトキシシラン,テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン等が挙げられる。なお液性や溶媒が合えばアルコキシシランの代わりにアルコキシチタンを用いても良い。アルコキシチタンとしてはテトラ−i−プロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラステアリルチタネート、トリエタノールアミンチタネート、チタニウムアセチルアセトネート、チタニウムエチルアセトアセテート、チタニウムラクテート、テトラオクチレングリコールチタネート等が挙げられる。またこれらの化合物が数分子重合したものも用いることが可能である。 【0024】c)水溶性高分子とその架橋剤を含んだ塗料a)に挙げたような水溶性高分子に架橋剤としてb)に挙げたアルコキシシランやアルコキシチタンを混ぜることによって親水表面を形成する塗料とすることも可能である。この場合、溶媒は水であっても良いが、セル基材の撥水性が高い場合は塗料を弾いてしまうため、メタノールやエタノール等のアルコール系溶媒が好適である。 【0025】d)アルコキシシラン溶液とアルカリ溶液の併用b)に挙げたアルコキシシランの溶液を基材に塗布後、120〜180℃程度で数分間加熱すると基材表面に酸化ケイ素の被膜が形成する。その後アルカリ性の溶液に浸漬すると表面の親水性が高まる。最後にアルカリ性の溶液を水洗することで親水処理が終了する。アルカリ性の溶液は水酸化ナトリウム,水酸化カリウム等の水酸化物の水溶液、あるいはアルコール溶液,含水アルコール溶液を用いる。濃度は高いほど浸漬時間は短くできるが、用いる水酸化物の種類によっても異なる。水酸化ナトリウムを用いた場合、溶液濃度1重量%では浸漬時間は1〜5分間、5重量%では10〜30秒間程度が好適である。またアルコキシシランの溶液に用いる溶媒としてケトン系のもの(アセトンやメチルエチルケトン等)はアルコキシシランが二酸化ケイ素に変化しやすいので、アルコール系,エステル系、あるいはエーテル系の溶媒が好適である。特にアルコール系は基材が樹脂の場合、樹脂を溶解し難いので特に好適である。 【0026】e)補足:塗料以外の方法金属,ガラス・石英,樹脂等基板材料として考えられるものに紫外線照射,オゾン雰囲気下に放置する等によって、その表面を親水化することも可能である。 【0027】なお紫外線照射量,オゾン処理時間・濃度は基板材料によって異なる。 【0028】(2)マスク形成親水性のパターンを形成する部分をマスクする。この方法としては位置の正確性を確保しやすい点で印刷法が好適である。印刷の方法はセルを用紙の代わりに印刷機やインクジェットプリンタ等に入れてマスク材を印刷する方法や、予め親水性のパターン部分に穴の空いているマスクを作成し、基材の上に置き、その上をインク等のマスク材の付着したローラーでこする、いわゆる孔版印刷等が挙げられる。マスク材料は後述する撥水処理の後に除去する必要があるので、水や有機溶媒で容易に溶解し除去できるものが好適である。水溶性のものとしては水性インクや水溶性高分子の水溶液が好適である。また有機溶媒に溶解するものとしてはオフセット印刷用のインクやレーザープリンタのトナーの一部等が挙げられる。マスク方法としては水溶性のインクを用いているオフィス・家庭用のインクジェットプリンタが水に易溶のインクを用いており、しかも吐出の位置精度が高いので好適である。その他の方法としてはテープ・シールによるマスク等も有効である。その際テープ・シールの粘着部材は水溶性高分子、具体的にはポリビニルアルコールやポリアクリル酸等が好ましい。水溶性高分子は後述する撥水材料を弾きやすい。 【0029】(3)撥水材料、および処理方法撥水材料は分子内にフッ素やシリコンといった元素を含む一般的な撥水材料を用いる。これら材料を溶解することのできる溶媒に溶解し、この溶液を基材に塗布する。その後乾燥し溶媒を揮発させ、撥水材料からなる薄膜を形成する。撥水材料によっては塗布後加熱することにより基材表面と化学結合させる材料もある。このような材料の方が繰り返し使用によって撥水材料が次第に親水性の画像パターンに移動し、そのパターンを消失させるおそれが少ないので好適である。このような材料としては次に示すようなものが挙げられる。これら化合物は塗布後加熱することで基材表面の水酸基等と反応し、表面に化学結合を形成するので基材表面を移動する心配が無く、親水性の画像パターンを消失させるおそれが低い。 【0030】 【化5】
【0031】具体的には以下の化合物1〜12等が挙げられる。 【0032】 【化6】
【0033】 【化7】
【0034】 【化8】
【0035】 【化9】
【0036】 【化10】
【0037】 【化11】
【0038】 【化12】
【0039】 【化13】
【0040】 【化14】
【0041】 【化15】
【0042】 【化16】
【0043】 【化17】
【0044】このうち化合物1〜8は以下に示す合成方法を実行することで得られる。化合物9〜12は化合物名がそれぞれ1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロオクチルトリエトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリメトキシシラン、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシルトリエトキシシランとしてヒドラス化学社より上市されている。またその他の市販材料としてはダイキン工業社製オプツールDSXが挙げられる。 【0045】また化合物1〜4はフッ素鎖がパーフルオロポリエーテルと呼ばれるものであり、このフッ素鎖を有する化合物から形成される撥水膜は水以外にエンジンオイルやガソリン等に長期(1000時間)にわたって浸漬しても撥水性がほとんど低下しない(低下量は5°以下)という特徴がある。これら化合物を一般式で表すと以下のようになる。 【0046】 【化18】
【0047】化合物5〜12はエンジンオイルやガソリンに長期(1000時間)にわたって浸漬すると、水との接触角が浸漬前(約110°)から基材の接触角とほぼ同レベルまで低下する。 【0048】(化合物1の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)を3M社製PF−5080(100重量部)に溶解し、これに塩化チオニル(20重量部)を加え、撹拌しながら48時間還流する。塩化チオニルとPF−5080をエバポレーターで揮発させクライトックス157FS−Lの酸クロライド(25重量部)を得る。これにPF−5080(100重量部),チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部),トリエチルアミン(3重量部)を加え、室温で20時間撹拌する。反応液を昭和化学工業製ラジオライト ファインフローAでろ過し、ろ液中のPF−5080をエバポレーターで揮発させ、化合物1(20重量部)を得た。 【0049】(化合物2の合成)チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS360(3重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物2(20重量部)を得た。 【0050】(化合物3の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物3(30重量部)を得た。 【0051】(化合物4の合成)チッソ(株)製サイラエースS330(3重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS360(3重量部)を用い、デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製デムナムSH(平均分子量3500)(35重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物4(30重量部)を得た。 【0052】(化合物5の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオロヘプタン酸(分子量346.06)(3.5重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物5(3.5重量部)を得た。 【0053】(化合物6の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製7H−ドデカフルオロヘプタン酸(分子量346.06)(3.5重量部)を用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS320(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物6(3.5重量部)を得た。 【0054】(化合物7の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフルオロノナン酸(分子量446.07)(4.5重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物7(4.5重量部)を得た。 【0055】(化合物8の合成)デュポン社製クライトックス157FS−L(平均分子量2500)(25重量部)の代わりにダイキン工業社製9H−ヘキサデカフルオロノナン酸(分子量446.07)(4.5重量部)を用い、チッソ(株)製サイラエースS310(2重量部)の代わりにチッソ(株)製サイラエースS320(2重量部)を用いる以外は化合物1の合成と同様にして化合物8(4.5重量部)を得た。 【0056】これらの化合物をフッ素系の溶媒に溶解し、セル基材に塗布する。その後、加熱することでセル表面の水酸基やカルボキシル基等と反応し化学結合を形成する。こうして撥水処理が終了する。撥水材料の濃度は平均分子量の大きい材料ほど高濃度に設定する。平均分子量が3000前後では濃度は0.3 重量%程度が好ましい。フッ素系の溶媒として具体的には3M社製のFC−72,FC−77,PF−5060,PF−5080,HFE−7100,HFE−7200,デュポン社製バートレルXF等が挙げられる。加熱温度は100℃以上が望ましい。できれば120℃以上のほうが敏速に製膜の反応が進行する。加熱時間は100℃の場合は1時間程度、120℃の場合は15分間、140℃の場合は10分間程度が望ましい。但し250℃以上の場合は撥水材料が熱分解するおそれがある。セルの基材に水酸基等が存在しない場合は、酸素プラズマ処理を行うことで表面に水酸基を持たせることが可能である。この処理を行った後に撥水処理を行うことで上記撥水材料とセル基材と化学結合を持つことが可能になる。 【0057】なお撥水材料の塗布はハケ塗り,ディップコート法,スピンコート法等で製膜する。 【0058】(4)マスクの除去撥水処理後マスクを除去する。マスクが溶解する溶媒で基材を洗浄する、あるいは加熱することでマスクを溶解し、その状態で吸引する等の方法で行う。 【0059】こうして目的の記録媒体が完成する。 [2]本発明の記録媒体本発明の記録媒体として単純なものでは名刺が挙げられる。この上に記されている内容は当事者しか知ることができないものを表示することができる。また本人認識のカードにもなる。更に暗号文として当事者だけが知りえる場所に処理を施したものも本発明の記録媒体の範疇に入る。そのほかブランド商品の偽造防止のため、業者や購買者等が気づかない部分に撥水・親水のパターンニングを施した製品(例えばハンドバック,スーツケース,スラックス等の衣料用ベルト,時計,傘,皿やグラスやカップ等の食器,指輪やネックレスやブローチ等の装飾品)、あるいは撥水・親水のパターンニングを施したシール(このシールは上記製品の業者や購買者等が気づかない部分に貼付する)。また盗難後の転売対策のため犯罪者に気づかれない部分に撥水・親水のパターンニングを施した製品(例えば自動車,オートバイ,自転車等の乗り物やバッグ,時計等)、あるいは撥水・親水のパターンニングを施したシール(このシールは犯罪者が気づかない部分に貼付する)。さらにバーコードを付けている製品のバーコードの代わりに購買者等が気づかない部分に撥水・親水のパターンニングを施した製品(例えば食品,文房具,家電,医薬品,医薬部外品,日用雑貨品,園芸用品等)、あるいは撥水・親水のパターンニングを施したシール(このシールは購買者が気づかない部分に貼付する)。そのほか工場の製造現場で用いる部品に撥水・親水のパターンニングを施したもの、あるいは撥水・親水のパターンニングを施した部品用シール等が挙げられる。 【0060】他の記録媒体としては、雨水や噴水や海水がかかると撥水・親水パターンにより形成される画像が確認できるようになる広告も挙げられる。また飲料を注ぎ、それを飲んだ後、壁面に撥水・親水パターンにより形成される画像が確認できるようになるグラス等も挙げられる。更に男性の使用する尿排泄用トイレに「きれいに使いましょう」等の文字をパターンニングすることで、排尿時に尿により上記文字が現れ、それが使用者の美化意識を向上させ、結果としてトイレの美化につながる可能性がある。またそれを設置している会社のイメージがそのトイレを使用した顧客の脳裏にインプットされやすいため、一種の宣伝効果も期待できる。 (実施例)以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。また実施例では本発明の記録媒体の一つとして平板の作製方法、特徴・性能について記述するが、平板以外の物品(たとえばバーコード,暗号文等本発明の範疇に属する物品)についても同様の方法により作製可能であり、特徴・性能も実証可能である。以上から、平板を例にとり、本発明の記録媒体の作製方法,特徴・性能について記述する。 (実施例1)始めに本発明の記録媒体の一つとして平板の作製方法を示す。 【0061】(1)プラズマ処理縦5.5cm,横9cm,厚さ0.3mmの透明なポリカーボネート板(藤本化学社製)に酸素プラズマを照射した。照射に用いた装置はダイオニクス社製プラズマアッシャー型番IPC−8005Tであり、チャンバー内の酸素導入前の圧力は0.1Torr以下、酸素導入後の圧力は0.5Torr 、装置の高周波電源の出力は100Wに設定し、ポリカーボネート板へのプラズマ照射は60秒間行った。するとポリカーボネート板表面の水との接触角が10°以下になった。 【0062】ポリカーボネート板は酸素プラズマを照射されることにより表面に水酸基が生成し、親水性が向上し水との接触角が10°以下になるものと考えられる。 【0063】(2)親水処理末端がグリシジル基のシランカップリング剤(チッソ社製S−510)(1重量部)、親水性アルミナの20重量%分散液(日産化学製No.520)(20重量部)、及びエタノール(250重量部)を混ぜた液を調製する。この液を酸素プラズマ照射されたポリカーボネート板にスピンコート法で塗布する。その際の回転数は2000rpm 、回転時間は30秒間である。塗布後、100℃で3時間加熱する。こうしてポリカーボネート板の表面に親水性アルミナを保持した膜が形成される。この膜の水との接触角は10°以下であった。 【0064】(3)パターンニング親水処理したポリカーボネート板をA4版のPPC用紙に貼り付ける。その後、この用紙をインクジェットプリンタ(エプソン製EM−900C)にセットし図1に示す画像を印刷する。この際印刷は親水処理したポリカーボネート板上に行われるように位置を合わせてから印刷を開始する。印刷後、速やかに100℃の高温槽に入れ、1分間加熱する。すると印刷されたインクが乾燥する。こうして親水処理したポリカーボネート板上にインクからなるマスクが形成する。 【0065】(4)撥水処理パターンニングしたポリカーボネート板を化合物1の0.1 重量%のPF−5080溶液に1時間浸漬する。なおPF−5080は3M社製のフッ素系溶媒である。またこの溶液の比重は約1.7 と大きいためポリカーボネート板(比重約0.9 )を沈める際はあらかじめ両面テープで浸漬槽の底面にポリカーボネート板の角の部分を接着した後、化合物1の0.1 重量%のPF−5080溶液を浸漬槽に注ぐことが望ましい。 【0066】浸漬後、ポリカーボネート板を100℃の恒温槽に1時間放置する。こうすることで化合物1が酸素プラズマ照射によってポリカーボネート板表面に生成した水酸基と化学結合を形成する。 【0067】1時間加熱した後のポリカーボネート板を恒温槽から取り出し、PF−5080でリンスする。これによりポリカーボネート板と化学結合していない化合物1が除去される。 【0068】なお撥水処理面の水との接触角は110°であった。 【0069】(5)マスク除去F−5080でリンスした後のポリカーボネート板を流水に接触させるとマスクであるインクが大体除去される。さらに水を入れた超音波洗浄器に10秒間入れると、ほとんどインクが除去される。窒素ガンで水を除去し、目的の記録媒体の作製が完了する。 【0070】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0071】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (比較例1)親水処理を行わない以外は実施例1と同様にして平板を作製した。これを水に浸したところ、文字の部分に水がほとんど付着しなかった。そこで基材をSUS304にして親水処理を行わない以外は実施例1と同様にして平板を作製した。これを水に浸したところ、基材をポリカーボネート板にしたときと同様に、文字の部分に水がほとんど付着しなかった。SUS304の代わりにガラスを用いた場合は、SUS304、ポリカーボネートに比べると水の付着量が多い傾向があり、文字の部分の水の付着面積は、文字形成に必要な面積の約8割であった。それぞれの板の水との接触角は以下の通りである。ポリカーボネート:88°,ガラス:40°,SUS304:80°。 【0072】実施例1の親水処理で用いる液を以下の2種類の組成のものにする以外は実施例1と同様にして平板を作製した。2種類の液の組成は以下の通り。 ■:末端がグリシジル基のシランカップリング剤(チッソ社製S−510)(1重量部)、親水性アルミナの20重量%分散液(日産化学製No.520)(2重量部)、及びエタノール(50重量部)を混ぜた液。 ■:末端がグリシジル基のシランカップリング剤(チッソ社製S−510)(1重量部),親水性アルミナの20重量%分散液(日産化学製No.520)(5重量部)、及びエタノール(50重量部)を混ぜた液。 【0073】また用いた基材の種類はポリカーボネート,ガラス、及びSUS304である。その結果■の液を用いて親水処理後のこれら基材の水との接触角はいずれも32〜34°であった。これら親水処理を行った基材により作製された平板は文字の部分の面積の約9割に水が付着した。続いて■の液を用いて親水処理後のこれら基材の水との接触角はいずれも28〜30°であった。これら親水処理を行った基材により作製された平板は文字の部分に水が完全に付着した。このことから親水部分の水との接触角は30°以下である必要のあることが示された。 (比較例2)基材としてポリカーボネート以外に(88°)ポリエステル(78°),アクリル(82°),ポリプロピレン(98°),SUS304(78°),SUS420(75°),ガラス(40°)を用い、かつ親水処理で用いた親水液をインクジェットプリンタのインクの代わりに平板に吐出させ、画像を形成することで記録媒体を作製した。なお基材名の後の括弧内に記されている値はその基材の水との接触角である。 【0074】これら平板を水に浸して引き上げたところ、ポリプロピレン,ポリカーボネート,アクリルは親水パターン部分にのみ水が付着し、それ以外の部分に水は付着しなかった。しかしポリエステル,SUS304,SUS420、ガラスの場合はパターン以外の部分にも水が付着した。基材の水との接触角で比べると、接触角が80°以上の場合、水を付着しないことがわかった。以上より水で画像を形成させる場合、親水部分以外の水との接触角は80°以上である必要のあることが示された。 (実施例2)化合物1の0.1 重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物2の0.1 重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0075】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0076】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例3)化合物1の0.1 重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物3の0.1 重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0077】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0078】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例4)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物4の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0079】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0080】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例5)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物5の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0081】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0082】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例6)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物6の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0083】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0084】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例7)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物7の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0085】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0086】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例8)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物8の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0087】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0088】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例9)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物9の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0089】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0090】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例10)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物10の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0091】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0092】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例11)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物11の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0093】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0094】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例12)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりに化合物12の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0095】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0096】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (比較例3)実施例1〜12で本発明の記録媒体を作製した場合、親水部分以外の水との接触角は化合物1,2を用いた場合は110°、化合物3,4を用いた場合は115°、化合物5〜8を用いた場合は101°、化合物9〜12を用いた場合は105°であった。また比較例2で基材としてポリプロピレン,ポリカーボネート,アクリルを用いた場合に親水部分以外の水との接触角は、それぞれ98°,88°,80°であった。これら平板を水の代わりにアルコール分40%のウイスキー、あるいはオクタン価95のガソリンに浸した後に引き上げたところ、化合物1〜12を用いた平板の親水性のパターン以外の部分はウイスキーもガソリンも付着しなかった。しかしポリプロピレン,ポリカーボネート,アクリルの場合は親水性のパターン以外の部分にもウイスキーやガソリンが付着した。 【0097】以上より水以外の液体で画像を形成させる場合、親水部分以外の水との接触角は100°以上である必要のあることが示された。 (実施例13)化合物1の0.1 重量%のPF−5080溶液の代わりにフッ素系の化合物DOL2000(アウジモント社製)の0.1 重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0098】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0099】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例14)化合物1の0.1重量%のPF−5080溶液の代わりにデムナムS65(ダイキン工業社製)の0.1重量%のPF−5080溶液を用いる以外は、実施例1と同様にして平板を作製した。 【0100】こうしてできた平板は水に浸す前は透明であり画像を認識できないが、水に浸すと水で形成された画像が現れた。以上より本発明の記録媒体は水により画像を認識することが可能であることが示された。 【0101】なお、水の代わりに飽和食塩水に浸しても飽和食塩水で形成された画像が現れた。水の代わりに100%果汁のオレンジジュースに浸してもオレンジジュースで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分4.5 %のビールに浸してもビールで形成された画像が現れた。水の代わりにアルコール分40%のウイスキーに浸してもウイスキーで形成された画像が現れた。水の代わりにオクタン価95のガソリンに浸してもガソリンで形成された画像が現れた。 (実施例15)表面にキムワイプを貼付し、圧力10g/cm2 ,速度10mm/秒で動く摺動体によって、実施例1〜14で作製した平板の表面を10往復擦る。その後平板を水に浸したところ実施例1〜12で作製したものは、水による文字形成が起こしたが、実施例13,14で作製したものは全面が撥水化し、水による文字形成は起こさなくなった。 【0102】実施例1〜12で用いた化合物1〜12は基材表面に化学結合を形成する下記構造の化合物である。実施例13,14で用いた化合物は基材表面と化学結合する構造ではない。 【0103】 【化19】
【0104】以上より上記構造の化合物を用いて撥水膜を形成することで耐擦性の高い記録媒体の作製が可能になることが示された。 (実施例16)実施例1〜12で作製した平板を市販のガソリン(オクタン価100)に1000時間浸漬する。その後平板を水に浸したところ、実施例1〜4で作製したものは、水による文字形成が起こしたが、実施例5〜12で作製したものは撥水性が低下し水による文字形成は起こしたものの、本来水を付着しない撥水部分にも水がかなり付着した。撥水面の水との接触角を調べたところ、実施例1〜4で作製したものは105〜110°であったが、実施例5〜12で作製したものは88〜90°であった。これはポリカーボネートの接触角である88°とほぼ同等であった。 【0105】実施例1〜4で用いた化合物1〜4は分子内のフッ素鎖がパーフルオロポリエーテルである。化学構造としては下記の化合物である。 【0106】 【化20】
【0107】以上より上記構造の化合物を用いて撥水膜を形成することで耐ガソリン性の高い記録媒体の作製が可能になることが示された。 【0108】なおガソリンの代わりにエンジンオイル(日石PAN−X)を用いて同様の実験を行ったが、結果はガソリンの場合と同じであった。このことから上記構造の化合物を用いて撥水膜を形成することで耐エンジンオイル性も高い記録媒体の作製が可能になることが示された。 【0109】 【発明の効果】必要なときに特別な読み取り装置がなくとも簡便に情報読み取りのできる記録媒体を提供することが可能になった。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005108 【氏名又は名称】株式会社日立製作所 【住所又は居所】東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
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| 【出願日】 |
平成13年11月19日(2001.11.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075096 【弁理士】 【氏名又は名称】作田 康夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−145971(P2003−145971A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−352520(P2001−352520) |
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