| 【発明の名称】 |
スクラッチ隠蔽層付印刷物 |
| 【発明者】 |
【氏名】小野 朗 【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
【氏名】渥美 浩司 【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印刷株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】強光下でも機密情報データが視認されず、裏面のデザインに自由度を付加し、製造コストが嵩まず、さらに表面のスクラッチ隠蔽層の形成が生産性に優れ、そのデザインに見栄えのするスクラッチ隠蔽層付印刷物の提供にある。
【解決手段】基材10上に易剥離層14のパターンが形成され、これらを覆うように万線状の第一スクラッチ隠蔽層201と、これに直交するように重ね刷りされた万線状の第二スクラッチ隠蔽層202とが形成され、スクラッチオフで掻き落とされない易剥離層14の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層201、202が機密情報データ12となるスクラッチ隠蔽層付印刷物1で、このスクラッチ隠蔽層は、濃色のオフセット印刷インキで形成されるものである。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】基材上に画線部と非画線部とでなる易剥離層が形成され、該画線部と非画線部とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成されてなり、スクラッチオフで掻き落とされない易剥離層の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層が機密情報データとなるスクラッチ隠蔽層付印刷物であって、前記スクラッチ隠蔽層は、濃色のオフセット印刷インキでなることを特徴とするスクラッチ隠蔽層付印刷物。 【請求項2】前記スクラッチ隠蔽層は、二つの規則的もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように重ね刷りされていることを特徴とする請求項1記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物。 【請求項3】前記易剥離層は、オフセット印刷用の剥離ニスで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、抽選券やゲームカード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層で隠蔽してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物に関するものであり、さらに詳しくは、スクラッチ隠蔽層をコイン等でスクラッチオフ(引っ掻き落とし)して機密情報データを認識するスクラッチ隠蔽層付印刷物に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば、インスタント抽選券やゲーム用のカードなどにおいて、「当たり」、「外れ」あるいはそれに該当する絵柄などでなる機密情報データを隠蔽するために、隠蔽性とスクラッチ性(引っ掻き易さ性)を有し、凝集破壊性のあるゴム系のインキによりその機密情報データを隠蔽し、購入した顧客がその使用に際し、コイン等でスクラッチオフして機密情報データを視認するスクラッチ印刷物が知られ、種々の分野で利用されている。 【0003】上記のスクラッチ隠蔽層が施された印刷物として、例えば図4の積層断面で表した模式図に示すように、用紙などでなる基材(10)の上に絵柄、文字、数字などの機密情報データ(12)が印刷されていて、その機密情報データ(12)を覆うように透明な剥離ニスなどによる易剥離層(14)が形成され、その易剥離層(14)の上にスクラッチ隠蔽層(20)が施されているものであり、このスクラッチ印刷物を購入した顧客がコインや爪等でスクラッチ隠蔽層(20)をスクラッチオフ(引っ掻き落とすこと)して、「当たり」、「外れ」など、あるいはそれに該当する絵柄などの機密情報データ(12)を目視で認識できるようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例えば基材(10)が比較的薄い用紙の場合などでは、この印刷物に強い光を当てて、その反対面から透かして見ると、機密情報データ(12)の陰影が透けて見えて機密情報データとならず、セキュリティ面に欠けるという問題点があった。 【0005】この問題を解決する方法として、例えば図5の積層断面で表した模式図に示すように、基材(10)の裏面にグレー系のインキによる印刷等で透かし防止層(24)を設ける方法があるが、裏面の情報量が限られることと、デザイン的にも見栄えがせず自由度がない等の問題があり、あるいは基材(10)が高価で、印刷やその加工等がし難い(生産効率が悪くなる)ことを承知のうえで厚い紙や隠蔽性を付与した特殊用紙を使用してこの透けて見える問題を解決していた。 【0006】このように強い光を当てても機密情報データ(12)の陰影が透けて見えないようにするための上記いずれの対策においても、基材(10)、インキ等の材料や印刷等の工程が増えるという問題、いわゆる製造コストが嵩むという問題点があった。 【0007】また、最表面のスクラッチ隠蔽層(20)は、機密情報データ(12)を隠蔽する役目であるため、シルバーあるいはグレイ系統の不透明な全ベタ(印刷用語で、印刷面に濃淡の差や白く抜けた部分がなく、印刷インキで完全に覆われている部分)で形成せざるをえないものであり、従ってこのスクラッチ隠蔽層(20)のデザインに対する自由度がなく、かつデザイン的には見栄えがしないという問題点のあるスクラッチ印刷物であった。 【0008】さらにまた、最表面のスクラッチ隠蔽層(20)の形成に、厚さ4〜10μm程度に形成するスクリーン印刷法が用いられるのが一般的で、そのインキとして、例えばアルミニウム粉15〜25重量部、アルミナ白等体質顔料を含めた着色顔料15〜25重量部、凝集破壊(団塊)性のあるSBR、NBR等合成ゴム系樹脂15〜25重量部、さらにこれらにトルエンやキシレン、メチルイソブチルケトン等芳香族炭化水素系溶剤35〜45重量部と消泡剤等助剤5〜15重量部を加えてスクリーン印刷用インキとするものであり、このように凝集破壊(団塊)性のあるゴム系の(ばさばさした)インキで厚さが4〜10μm程度と厚くするため、画像にシャープ性がなく、かつ遅乾性のスクリーン用のスクラッチインキでは、ラインスピードが遅いので生産性に劣り、特に他の画像などを印刷するオフセット印刷機でのインライン加工としては不適なもので、別ラインで形成せざるを得なかった。 【0009】本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、強い光を与えてもその反対面からは機密情報データの陰影が視認できないスクラッチ隠蔽層付印刷物で、従来のように透かし防止層を施して裏面のデザインに自由度が無くなったり、見栄えがしないという問題がなく、あるいは高価で印刷や加工等がし難い厚い紙や隠蔽性を施した特殊用紙を用いたりして製造コストが嵩むという問題点がなく、さらにまた最表面のスクラッチ隠蔽層の画像にシャープ性があり、かつそのスクラッチ隠蔽層の形成に生産性に優れるオフセット印刷機でのインライン加工を可能にし、デザインに自由度があり、かつ見栄えのするスクラッチ隠蔽層で構成されるスクラッチ隠蔽層付印刷物を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、基材上に画線部と非画線部とでなる易剥離層が形成され、これら画線部と非画線部とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成されてなり、スクラッチオフで掻き落とされない易剥離層の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層が機密情報データとなるスクラッチ隠蔽層付印刷物であって、前記スクラッチ隠蔽層は、濃色のオフセット印刷インキでなることを特徴とするスクラッチ隠蔽層付印刷物としたものである。 【0011】上記請求項1の発明によれば、スクラッチオフで掻き落とされないで残っているスクラッチ隠蔽層そのものが機密情報データとするもので、この部分とスクラッチオフされる部分のスクラッチ隠蔽層が一体となっているので、スクラッチ前は、強い光を与えて透かして見ても、機密情報データとして視認し難いものとなり、従来のように裏面に透かし防止層を施したり、厚い紙等を必要とせず、裏面へのデザインに自由度を与え、かつコストが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、さらにまた、従来のように機密情報データを隠蔽するためSBR等ゴム系の隠蔽性スクラッチインキで4〜10μmと厚さのあるスクラッチ隠蔽層を形成する必要がなく、よって厚さ1〜2μm程度の薄い皮膜がオフセット印刷インキで形成されるので、生産性の優れたオフセット印刷機で得られるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。 【0012】また、請求項2の発明では、前記スクラッチ隠蔽層は、二つの規則的もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように重ね刷りされていることを特徴とする請求項1記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物としたものである。 【0013】上記請求項2の発明によれば、スクラッチ隠蔽層をオフセット印刷で形成すると厚さが1〜2μmと薄い皮膜となるため、易剥離層の画線部と非画線部の境界の段差がスクラッチ隠蔽層の表面に現れて機密情報データとして視認される危惧があるので、二つの規則的もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように重ね刷りされたスクラッチ隠蔽層とすることによって、これら境界の段差が視認し難いものとなる効果(一種の誤魔化し効果)のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、かつ最表面のスクラッチ隠蔽層のデザインに自由度を与え、デザイン的に見栄えのするものとすることができる。 【0014】さらにまた、請求項3の発明では、前記易剥離層は、オフセット印刷用の剥離ニスで形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のスクラッチ隠蔽層付印刷物としたものである。 【0015】上記請求項3の発明によれば、易剥離層をオフセット印刷用の剥離ニスとすることによって、薄く盛られた易剥離層が得られるので、易剥離層の画線部と非画線部の境界の段差がより視認し難いスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、かつ生産性に優れるオフセット印刷機で易剥離層をえることを可能にするものである。 【0016】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物は、図1(a)の側断面図に示すように、例えば紙でなる基材(10)上に画線部と非画線部でなる易剥離層(14)が形成されていて、それらを覆うようにオフセット印刷インキによる水平で万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)が施され、さらにその上にオフセット印刷インキによる万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)が前記万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と直交するように重ね刷りで設けられているスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)である。 【0017】そこで本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)では、図1(b)の平面図およびそのB−B面断面を表す図1(c)の側断面図に示すように、例えばこのスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)の万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と、それに重ね刷りされた万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)とをコイン等でスクラッチオフ(引っ掻き落とし)すると、易剥離層(14)上の万線状の第一および第二スクラッチ隠蔽層(201、202)は剥離されて、図1(b)および図1(c)の右半分に示すように、スクラッチオフで掻き落とされずに易剥離層(14)の非画線部に付着して残った第一および第二スクラッチ隠蔽層(201、202)が、「O」の字を形成し、この「O」の字が機密情報データ(12)となるようにしたスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)である。 【0018】このように、万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)とをオフセット印刷インキで形成すると厚さが1〜2μmと薄い皮膜となるため、例えば図2の模式図に示すように、易剥離層(14)の画線部と非画線部の境界が万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)の表面に段差(201a)となって現れても、その上に直交するように重ね刷りされた万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)で誤魔化されて視認し難くなり、セキュリティ面で信頼性のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)とすることができる。 【0019】さらに、例えば図1(a)、(b)および(c)に示すような万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)を濃色で色違いとしたり、アルミニウム粉末の量を変えて金属光沢度を変えたりして最表面のデザイン効果をより高めたりすることもできる。 【0020】また、上記事例でスクラッチ隠蔽層を、水平の万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)と万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)とが直交するように重ね刷りされた規則的な線画紋様としたが、角度45度の万線状の第一スクラッチ隠蔽層(201)とそれに直交するように135度の万線状の第二スクラッチ隠蔽層(202)が重ね刷りされたものとして、より見栄えのよいデザインのスクラッチ隠蔽層とすることもでき、またこの規則的な線画紋様として、この万線状のパターンの他に、例えば網点状、格子状、斜め格子状などが挙げられ、また不規則的な線画紋様としては、例えば細紋、あるいは図3に示すように、迷彩パターン(20b)でなるスクラッチ隠蔽層を直交するように重ね刷りすることもでき、さらには画線でなる絵柄、粗い(60線/インチ以下の)網点でなる絵柄などを用いることができ、機密情報データ(12)に見合うようにデザイン的に見栄えのするスクラッチ隠蔽層として適宜選定することができる。 【0021】本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)のスクラッチ隠蔽層を形成する濃色のオフセット印刷インキとしては、例えば10〜25重量%の着色顔料(フタロシアニン銅やカーボンブラック等濃色となるもの)やアルミニウム粉末等と、樹脂として20〜30重量%のロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂等、植物油として10〜20重量%の大豆油、亜麻仁油、桐油等、溶剤として25〜35重量%の鉱物油、ナフテン、パラフィン等でなるビヒクルに、添加剤として5〜10重量%のナフテン酸コバルト等でなるドライヤー、酸化抑制剤、裏移り防止剤などで構成されるオフセット油性タイプのインキが挙げられ、また、例えば上記の着色顔料やアルミニウム粉末等と、光重合性素材として30〜90重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として10〜40重量%のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、添加剤として5〜10重量%のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセットインキが挙げられ、前記の着色顔料の種類や量、アルミニウム粉末の量等を適宜選定して、生産性に優れるオフセット印刷法にて形成される。 【0022】また、スクラッチ隠蔽層を形成する従来のゴム系のスクラッチ用印刷インキは、溶剤としてトルエンやキシレン等を使用していて、消防法や有機溶剤中毒予防規則(労働安全衛生法)の遵守の面から多くのコスト的負荷があることなどから、オフセット印刷機でのインライン化としては不適であったが、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物で使用するオフセット印刷インキは、この消防法や有機溶剤中毒予防規則の遵守の面(コスト的負荷がない点)からもオフセット印刷機でのインライン化を可能にする好適なものである。 【0023】また、本発明では、図1(a)に示す易剥離層(14)は、オフセット印刷用の剥離ニスで形成されていることを特徴としたものである。 【0024】このように、易剥離層(14)をオフセット用の剥離ニスで形成することによって、厚み1〜2μmの薄い層とし、例えば図2の模式図に示すように、易剥離層(14)の画線部と非画線部との境界にある表面の段差(201a)が少なくなり、表面でその段差(201a)が機密情報データとして視認され難く、セキュリティ面での信頼性がより向上し、かつ生産性に優れたオフセット印刷機で形成できるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。 【0025】上記オフセット用の剥離ニスとしては、例えばオフセットインキのビヒクル(印刷インキの着色顔料と添加剤を除いた成分)に滑材(シリコンやポリエチレンワックス等)を5重量%程度添加した剥離ニスが用いられ、さらに具体的には、例えば樹脂として20〜30重量%のロジン変性フェノール樹脂、アルキッド樹脂等、植物油として10〜20重量%の大豆油、亜麻仁油、桐油等、溶剤として25〜35重量%の鉱物油、ナフテン、パラフィン等でなるオフセット油性枚葉インキのビヒクルに、上記シリコンやポリエチレンワックス等を添加し、さらに添加剤として5〜10重量%のナフテン酸コバルト等でなるドライヤー、酸化抑制剤、裏移り防止剤などで構成されるオフセット油性タイプの剥離ニスが挙げられ、また、例えば光重合性素材として30〜90重量%のポリオール、ポリエステル、ウレタン、エポキシの各アクリル酸エステル、改質用樹脂として10〜40重量%のケトン樹脂、石油樹脂、アルキッド樹脂等でなる紫外線硬化型オフセット枚葉インキのビヒクルに、上記シリコンやポリエチレンワックス等を添加し、さらに添加剤として5〜10重量%のベンゾフェノン、ベンジル、ジメチルアミンベンゾフェノン等でなる光重合開始剤、さらにハイドロキノン等熱重合禁止剤等添加剤などで構成される紫外線硬化型のオフセット用の剥離ニスが挙げられ、乾燥が速い等の点からこの紫外線硬化型の剥離ニスがスクラッチ隠蔽層付印刷物の製造には好適な剥離ニスであり、オフセット印刷法にて形成される。 【0026】また、本発明のスクラッチ隠蔽層付印刷物(1)を構成する基材(10)としては、例えばインスタント抽選券やゲームカードなどでは、アート紙、コート紙、あるいは上質紙などの洋紙やコートボール、コートマニラ、両面カードなどの板紙、あるいは特殊証券用紙などが挙げられ、また有価証券としてのスクラッチカードなどでは、白色PET(ポリエチレンテレフタレート)、白色PVC(ポリ塩化ビニル)シートなどが挙げられ、適宜用途等に応じて選定されるものである。 【0027】 【発明の効果】本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。即ち、基材上に画線部と非画線部とでなる易剥離層が形成され、これら画線部と非画線部とを覆うようにスクラッチ隠蔽層が形成されてなり、スクラッチオフで掻き落とされない易剥離層の非画線部に付着しているスクラッチ隠蔽層が機密情報データとなるスクラッチ隠蔽層付印刷物であって、スクラッチオフで掻き落とされないで残っているスクラッチ隠蔽層そのものが機密情報データとするもので、この部分とスクラッチオフされる部分のスクラッチ隠蔽層が一体となっているので、スクラッチ前は、強い光を与えて好かして見ても、機密情報データとして視認し難いものとなり、従来のように裏面に透かし防止層を施したり、厚い紙等を必要とせず、裏面へのデザインに自由度を与え、かつコストが嵩まないスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、また、このようにスクラッチ隠蔽層そのものが機密情報データとなる構成なので、従来のように機密情報データを隠蔽するためSBR等ゴム系の隠蔽性スクラッチインキで4〜10μmと厚さのあるスクラッチ隠蔽層を形成する必要がなく、よって厚さ1〜2μm程度の薄い皮膜をオフセット印刷インキで形成することができるので、生産性の優れたオフセット印刷機で得られるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができる。 【0028】また、スクラッチ隠蔽層をオフセット印刷で形成すると厚さが1〜2μmと薄い皮膜となるため、易剥離層の画線部と非画線部の境界の段差がスクラッチ隠蔽層の表面に現れて機密情報データとして視認され、セキュリティの面で問題となる危惧があるので、二つの規則的もしくは不規則的線画紋様のパターンが交差するように重ね刷りされたスクラッチ隠蔽層とすることによって、これら境界の段差が視認し難いものとなる効果(一種の誤魔化し効果)があり、かつ最表面のスクラッチ隠蔽層のデザインに自由度を与え、デザイン的に見栄えのするものとすることができる。 【0029】さらにまた、易剥離層をオフセット印刷用の剥離ニスとすることによって、薄く盛られた易剥離層が得られるので、易剥離層の画線部と非画線部の境界の段差がより視認し難い、セキュリティの面でより信頼性のあるスクラッチ隠蔽層付印刷物とすることができ、かつ生産性に優れるオフセット印刷機で易剥離層を得ることを可能にするものである。 【0030】従って本発明は、インスタント抽選券やゲームカード等の如く機密情報データをスクラッチ隠蔽層で隠蔽してあるスクラッチ隠蔽層付印刷物として、優れた実用上の効果を発揮する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003193 【氏名又は名称】凸版印刷株式会社 【住所又は居所】東京都台東区台東1丁目5番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−145970(P2003−145970A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−351381(P2001−351381) |
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