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【発明の名称】 半田印刷方法ならびにメタルスクリーンおよびスキージ
【発明者】 【氏名】鈴木 秀人
【住所又は居所】岩手県一関市柄貝1番地 東北日本電気株式会社内

【要約】 【課題】先付け部品を有する印刷基板に後付け部品のための汎用性のある半田印刷方法の提供。

【解決手段】メタルスクリーン1には、印刷基板7に後付けされるSMT部品のリード等を半田付けするためのSMT部品開口部4のほかに、印刷基板7に先付けされたベアチップと干渉しないようにするための開口2が設けられ、開口2は、伸縮性のあるゴム状の薄膜3を張ってカバーすることにより、ベアチップおよびその周辺の印刷基板7をマスキングする。スキージ5は、剛性部材からなる本体9に2列の弾性部材からなる先端10が設けられ、スキージ5の先端10それぞれは、数mm置きに縦方向の切れ目11が設けられ、のれん状に配列することでメタルスクリーン1に盛り上がった凸部がある場合でも、その凸部を逃げるようにスキージングできるようにしている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 先付け部品が既に搭載されている印刷基板に後付け部品をさらに搭載するための半田をスクリーン印刷するのに使用するメタルスクリーンにおいて、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口と、この開口を塞ぐように張った伸縮性のある薄膜とを含むことを特徴とするメタルスクリーン。
【請求項2】 先端を多数の切れ目により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたことを特徴とする印刷基板に半田をスクリーン印刷するのに使用するスキージ。
【請求項3】 前後方向に複数列の先端部を設け、これらの先端それぞれを多数の切れ目により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたことを特徴とする印刷基板に半田をスクリーン印刷するのに使用するスキージ。
【請求項4】 前後方向に複数列の先端を設け、これらの先端それぞれを多数の切れ目により幅方向に多数に分割して暖簾状にし、隣接する先端の前記切れ目が千鳥状に互い違いに位置することを特徴とする印刷基板に半田をスクリーン印刷するのに使用するスキージ。
【請求項5】 先付け部品が既に搭載されている印刷基板上に、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口が設けられ、しかもこの開口を伸縮性のある薄膜を張って塞いだメタルスクリーンを載置し、このメタルスクリーン上に半田を供給し、スキージを前記メタルスクリーン上で移動させることを特徴とする半田印刷方法。
【請求項6】 先付け部品が既に搭載されている印刷基板上に、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口が設けられ、しかもこの開口を伸縮性のある薄膜を張って塞いだメタルスクリーンを載置し、このメタルスクリーン上に半田を供給し、先端を多数の切れ目により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたスキージを前記メタルスクリーン上で移動させることを特徴とする半田印刷方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半田印刷方法ならびにメタルスクリーンおよびスキージに関し、特に既にMCM(Multi Chip Module)等のフリップチッフ゜実装されている印刷基板にさらにSMT部品(表面実装部品)を半田付けするための半田ペーストをスクリーン印刷する方法、ならびにこのような半田印刷に用いるメタルスクリーンおよびスキージに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に印刷基板への半田印刷は、基板上にメタルスクリーンを位置決めして載置し、メタルスクリーン上に半田ペーストを供給し、スキージの先端でメタルスクリーンを擦るようにしてメタルスクリーンの一辺から反対側の辺までスキージを一定速度で移動させる半田印刷自動機を用いて行われる。
【0003】既に先付け部品としてベアチップが実装された印刷基板に、さらに後付け部品としてSMT部品を半田付けするための半田印刷では、生産性をよくするために既存汎用の半田印刷自動機を用いることが重要な要素の1つとなる。しかし従来は、ベアチップが先付けされていて印刷面が平坦でない印刷基板への半田印刷は大変困難なものであるため、ベアチップ実装部をくりぬいたメタルスクリーンを使用し、マニュアル印刷(手作業)をせざるをえなかった。
【0004】そこで、例えば特開平7−290851号公報では、メタルスクリーンの既に基板に搭載されている先付け部品に対応して凸部を設け、この凸部に対応する位置に切り欠きを設けたスキージを用い、半田を印刷基板に塗布いるときは、スキージの凸部に対応する部分のみがメタルスクリーンの凸部を回避するように弾性変形する半田の印刷方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】特開平7−290851に開示された半田の印刷方法は、既に印刷基板に搭載されている先付け部品に対応してスキージに切り欠きを設けるように印刷基板の製品仕様に合わせた専用のスキージをおこさなければならなくなっているため、スキージを汎用として使用できないという問題がある。
【0006】また、基板に対する部品の取り付け位置および高さならびに部品自体の形状のばらつきに対して、先付け部品がメタルスクリーンに干渉しないようにメタルスクリーンに設ける凸部を十分に大きく高くしておかなければならないという問題もある。
【0007】本発明の目的の1つは、先付け部品が存在しても、後付け部品のための半田印刷工程において、印刷基板に密着させることができるメタルスクリーンおよび既存の半田印刷自動機に使用できるスキージを提供し、さらにこれらを用いたはんだ印刷方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、先付け部品が既に搭載されている印刷基板(図1の7)に後付け部品をさらに搭載するための半田(図4の8)をスクリーン印刷するのに使用するメタルスクリーン(図1の1)において、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口(図1の2)と、この開口を塞ぐように張った伸縮性のある薄膜(図1の3)とを含むことを特徴とする。
【0009】本発明の印刷基板(図1の7)に半田(図4の8)をスクリーン印刷するのに用いるスキージ(図2の5)は、先端(図2の10)を多数の切れ目(図2の11)により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたことを特徴とする。
【0010】本発明の印刷基板(図1の7)に半田(図4の8)をスクリーン印刷するのに使用するスキージ(図2の5)は、前後方向に複数列の先端(図2の10)を設け、これらの先端それぞれを多数の切れ目(図2の11)により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたことを特徴とする。
【0011】本発明の印刷基板(図1の7)に半田(図4の8)をスクリーン印刷するのに使用するスキージ(図2の5)は、前後方向に複数列の先端(図2の10)を設け、これらの先端それぞれを多数の切れ目(図2の11)により幅方向に多数に分割して暖簾状にし、隣接する先端の前記切れ目が千鳥状に互い違いに位置することを特徴とする。
【0012】本発明の半田印刷方法は、先付け部品が既に搭載されている印刷基板(図1の7)上に、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口(図1の2)が設けられ、しかもこの開口を伸縮性のある薄膜(図1の3)を張って塞いだメタルスクリーン(図1の1)を載置し、このメタルスクリーン上に半田(図4の8)を供給し、スキージ(図2の5)を前記メタルスクリーン上で移動させることを特徴とする。
【0013】本発明の半田印刷方法は、先付け部品が既に搭載されている印刷基板(図1の7)上に、前記先付け部品に対応する位置に設けた前記先付け部品が通り抜ける大きさの開口(図1の2)が設けられ、しかもこの開口を伸縮性のある薄膜(図1の3)を張って塞いだメタルスクリーン(図1の1)を載置し、このメタルスクリーン上に半田(図4の8)を供給し、先端(図2の10)を多数の切れ目(図2の11)により幅方向に多数に分割して暖簾状にしたスキージ(図2の5)を前記メタルスクリーン上で移動させることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の実施の形態の半田印刷方法に用いるメタルスクリーン1を印刷基板に載せた状態で示す平面図である。
【0016】図1においてメタルスクリーン1は、印刷基板7上に載置されている。メタルスクリーン1には、印刷基板7に後付けされるSMT部品のリード等を半田付けするためのSMT部品開口部4のほかに、印刷基板7に先付けされたベアチップと干渉しないようにするための開口2(破線で示す)が設けられている。SMT部品開口部4は、印刷基板7上のSMT部品のリード等が半田付けされるパッドに対応する位置に設けられる。開口2は、印刷基板7に搭載されたベアチップに対応する位置に設けられ、ベアチップを余裕を持って通り抜けさせることができるような十分な大きさにしてある。
【0017】開口2は、伸縮性のあるゴム状の薄膜3を張ってカバーすることにより、ベアチップおよびその周辺の印刷基板7を半田印刷時にマスキングするようにしている。
【0018】図2(a)、(b)および(c)は、それぞれ本発明の半田印刷方法に用いるスキージの正面図、底面図および側面図である。
【0019】スキージは、一般に一枚の板で構成されるが、図2に示すように本実施の形態におけるスキージ5は、剛性部材からなる本体9に2列の弾性部材からなる先端10が設けられている。スキージ5の先端10それぞれは、数mm置きに縦方向の切れ目11が設けられ、のれん状に配列することでメタルスクリーン1に盛り上がった凸部がある場合でも、先端10のその凸部に当たる部分のみが大きく曲がってその凸部を逃げるようにスキージングできるようにしている。しかも、2列の先端10それぞれの切れ目11が千鳥状に互い違いに配置されている。
【0020】次に、本発明の実施の形態の動作について図面を参照して説明する。
【0021】印刷基板7にメタルスクリーン1を位置決めして載置すると、薄膜3が印刷基板7に先付けのベアチップを覆いマスキングするが、このベアチップが薄膜3を盛り上がらせ図3に示すように凸部6を形成させる。メタルスクリーン1のSMT部品開口部4の周辺等の他の部分は、印刷基板7と密着する。
【0022】次に、メタルスクリーン1上に半田ペースト8を供給し、図4に示すようにスキージ5をメタルスクリーン1の一辺から反対側の辺まで、先端10をメタルスクリーン1に押し付けながら移動させ、半田ペースト8をスキージングしてSMT部品開口部4に供給し、印刷基板7上のパッドに半田が印刷される。
【0023】スキージ5は、先端10が暖簾状に数mm幅に分割されていることにより、凸部6が存在しても、先端10の凸部6に当たる部分のみが大きく弾性変形して凸部6を逃げ、他の部分は通常の変形状態でスキージ5の先端10がメタルスクリーン1上を這い、均一に半田印刷を行うことが出来る。
【0024】スキージ5は、先端10が暖簾状に細かく分割されているために、凸部が様々な大きさであっても、様々な位置にあっても、先端10の凸部に当たる部分のみがその凸部を逃げるように弾性変形し、各種のベアチップが先付けされた印刷基板に適用でき、汎用性がある。しかも、2列の先端10の切れ目11が千鳥状に配置されているためにメタルスクリーン1上の半田ペースト8を確実にスキージングでき、印刷精度が向上する。
【0025】本発明の半田印刷方法ならびにメタルスクリーンおよびスキージは、MCM等を用いた製品の高速化、軽量化、小型化を目指し、部品の高密度実装が主流となってきている近年、MCM、COB(Chip On Board)等のフリップチップ実装を行う技術では、有用な技術である。
【0026】本発明のメタルスクリーンでは、先付けのベアチップを逃げるために開口2を設け、開口2に伸縮性のある薄膜3を張ったので、凸部6を可能な限り低くできる。すなわち、特開平7−290851号公報に記載された印刷用メタルマスクでは、先付けの部品と干渉しないようにするために剛性部材からなるメタルマスクそのものに凸部を設けているが、先付け部品そのものの寸法およびその取り付け寸法のばらつきに対処するために、先付け部品の高さのばらつきの中で最高のものを凸部の高さとしておく必要があり、メタルスクリーンに設ける凸部を通常の先付け部品より高くしておかなければならない。一方、本発明の薄膜3は、先付けのベアチップの上面に張り付くために、薄膜3の厚さを無視すれば凸部6が先付けのベアチップの高さと同じになり、凸部6を可能な範囲で常に最も低くできる。凸部6を低くできるので、スキージ5の先端10の凸部6に当たった部分の変形を少なくでき、凸部6によるスキージングへの影響をより少なくできる。
【0027】また、メタルスクリーン1は、印刷基板7上にセットしていない時は、平らになり、メタルスクリーン1は全体としても薄い状態となる。一方、特開平7−290851号公報に記載のメタルマスクでは、凸部がプリンと基板から外したときでも凸部の形状を維持していて平らになることはなく、メタルマスク全体として厚いものとなる。したがって、本実施の形態でのメタルスクリーン1は、非使用時に特開平7−290851号公報のメタルマスクよりも少ないスペースで保管できる。
【0028】また本発明は、スキージの先端は、2列に限られず、3列以上でも、1列だけでも可能である。スキージの2列の先端の切れ目も、千鳥状に配置する場合に限られず、種々の配置が可能である。
【0029】
【発明の効果】本発明の半田印刷方法は、既に先付けの部品が搭載されている印刷基板に、さらに後付け部品を搭載するために、メタルスクリーンおよびスキージを用いて容易に半田を印刷することができる。
【0030】また本発明のメタルスクリーンは、先付けの部品を伸縮性のある薄膜でマスクすることにより、先付けの部品によって生じる凸部を可能な限り低くでき、この凸部によるスキージングの影響を少なくできる。
【0031】また本発明のスキージは、先端を暖簾状にすることにより、印刷基板に先付けされた部品の大きさおよび位置がどのようなものであっても、したがってメタルスクリーンに生じる凸部の形状および位置がどのようなものであっても半田印刷が可能で、印刷基板の種類によらず使用できる汎用性がある。
【出願人】 【識別番号】000222060
【氏名又は名称】東北日本電気株式会社
【住所又は居所】岩手県一関市柄貝1番地
【出願日】 平成14年1月25日(2002.1.25)
【代理人】 【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦 (外2名)
【公開番号】 特開2003−211862(P2003−211862A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−17143(P2002−17143)