| 【発明の名称】 |
平版印刷版用版面保護液 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂本 敦 【住所又は居所】静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写真フイルム株式会社内
【氏名】登山 忠夫 【住所又は居所】静岡県榛原郡吉田町川尻4000番地 富士写真フイルム株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】低温保管しても液分離、ゲルの析出を起こすことのない大豆多糖類含有版面保護液を提供する。
【解決手段】版面保護液中における水溶性アルデヒド化合物の含有量は、使用する大豆多糖類100質量部に対して1〜100質量部が適当であり、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。水溶性アルデヒド化合物の量が大豆多糖類100質量部に対して1質量部よりも少ないと、ゲルの発生が防げない。一方大豆多糖類100質量部に対して100質量部よりも多いと、総固形分の溶解量の限界で液分離を起こす。版面保護液は一般的には酸性領域のpH3〜6の範囲で使用することが有利である。pHを3〜6にするためには一般的に版面保護液中に鉱酸、有機酸又は無機塩等を添加し調節する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 大豆多糖類100質量部に対して水溶性アルデヒド化合物を1〜100質量部含有することを特徴とする平版印刷版用版面保護液。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版用版面保護液に関するものである。 【0002】 【従来の技術】平版印刷版を製版する際、その最終工程でいわゆるガム液が塗布される。ガム液塗布の目的は非画像領域の親水性を保護するのみならず、画像領域の加筆又は消去等の画像修正、製版後印刷するまでの期間の保存又は再使用までの保存、印刷機に取付ける際や取扱い中の指紋、油脂、塵埃等の付着によって引起される汚れの防止及び傷の発生等からの保護であり、更に酸化汚れの発生を抑えることである。従来、平版印刷版用のガム液としては、一般的にアラビアガム、セルロースガム又は分子中にカルボキシル基を有する水溶性高分子物質の水溶液が使用されていた。しかし、これらのガム液は下記の様な問題点を持っていた。即ち、通常印刷版の最終の仕上げ工程で版上にガム液を注ぎこれをスポンジ、又は綿タンポン等で版面全体に拡げ、更に拭布で版面が乾燥するまで擦るが、この際画像領域(インキを受容する領域)に水溶性高分子物質が部分的に厚塗りに成る。厚塗りされた部分の画像部は、印刷する過程でインキに対する着肉性が悪く所望のインキ濃度の印刷物を得るまでには相当数の印り枚数を必要とする。一般にこの現象を印刷抜け(いわゆる着肉不良)と称している。上記の様な現象が生じた時は抜けた画像部を再現させるために一般的な手段としては版を水又は弱酸性溶液で洗って、画像部に吸着している親水性のコロイドを取り除く工程が必要である。この洗浄工程は時間を費すため、特公昭56−19277号公報に記載されているガム除去液等も開発されている。 【0003】他方、画像部の感脂性を保護するためにガム引きの前に油脂類で画像部を被覆することが良く行われるが、これは工程を煩雑にし作業性を低下させるとゝもに廃液汚染及び健康上の問題から好ましくない。そのため、印刷抜けを起こさない水溶性有機高分子化合物を版面保護剤として用いる試みがされてきた。例えば特開昭52−56603号、特開昭54−97102号、西独特許第2,504,594 号、ソ連特許第623,755 号にはデキストリン、プルラン及びプルラン誘導体、カルボキシ含有ポリアクリルアミド誘導体、メチル(メタ)アクリレートグラフトポリアクリルアミド共重合体等が提案されている。又その他カルボキシメチル化変性澱粉、サイクロデキストリン等の澱粉変性化合物も示されているが、いずれも非画像部の不感脂化力が十分でないため、アラビアガムと混合使用されているのが現状である。さらに、アラビアガムと比べると乳化物の保護コロイド適性が不安定のために使用用途が限定されていた。一方、アラビアガムはアフリカ大陸のアラビアガムベルト地帯と言れているスーダンが主生産地であるが、近年、気候の変化による旱魃の影響と、政治不安定等のために、市場変動が激しく入手が難しくなってきている。このため、その代替高分子の開発が要望されていた。大豆多糖類がこれらに代わる高分子として好適に用いられることが、特許第3052663号、特開平7−52577号公報、特開2001−75268号公報、特開2001−92153号公報に開示されているが、この大豆多糖類を使用した版面保護液は低温で保管した場合に、液分離やゲルの析出が避けられないという問題点がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温保管しても液分離、ゲルの析出を起こすことのない大豆多糖類含有版面保護液を提供することを目的とする【0005】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を達成すべく鋭意研究の結果、大豆多糖類を用いた版面保護液に、水溶性アルデヒド化合物を所定量含有させることで、低温保管しても液分離、ゲルの析出を起こすことのない版面保護液を達成できることを見出した。従って本発明は、大豆多糖類100質量部に対して水溶性アルデヒド化合物を1〜100質量部含有することを特徴とする平版印刷版用版面保護液である。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明の版面保護液に使用する大豆多糖類は、詳しくは水溶性大豆多糖類であって、原料大豆を水で抽出して得られた多糖類であり、主としてガラクトース、アラビノース、ガラクツロン酸を構成成分として含有する。市販品としてはソヤファイブ−S−LN(不二製油(株)製)等が挙げられる。本発明で使用できる大豆多糖類の平均分子量は5〜100万で、10重量%水溶液の粘度(25℃)が5〜100cpの範囲のものが好ましく使用される。本発明の版面保護液中の大豆多糖類の含有量は、1〜10質量%が適当であり、好ましくは3〜8質量%である。これらの大豆多糖類は水又は温水で溶解させ均一な水溶液として使用する。 【0007】本発明においては大豆多糖類を、他のデキストリン等の澱粉又は変性澱粉と混合使用してもよい。更に他の水溶性高分子化合物を添加してもよい。版面保護液には、基本的にアラビアガムの約15〜20%の水溶液が用いられることが多い。アラビアガム以外にも種々の水溶性樹脂が不感脂化液の主成分として用いられる。例えば、デキストリン、ステラビック、ストラクタン、アルギン酸塩類、ポリアクリル酸塩類、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド及びその共重合体、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、カルボキシアルキルセルロース塩、大豆のオカラから抽出した水溶性多糖類が好ましく、また、プルランまたはプルラン誘導体、ポリビニルアルコールも好ましい。その他、ビニルメチルエーテル/無水マレイン酸共重合体、酢酸ビニル/無水マレイン酸共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体、なども挙げられる。 【0008】さらに、変成澱粉誘導体としてブリティッシュガム等の焙焼澱粉、酵素デキストリンおよびシャーディンガーデキストリン等の酵素変成デキストリン、可溶化澱粉に示される酸化澱粉、変成アルファー化澱粉および無変成アルファー化澱粉等のアルファー化澱粉、燐酸澱粉、脂肪澱粉、硫酸澱粉、硝酸澱粉、キサントゲン酸澱粉およびカルバミン酸澱粉等のエステル化澱粉、カルボキシアルキル澱粉、ヒドロキシアルキル澱粉、スルフォアルキル澱粉、シアノエチル澱粉、アリル澱粉、ベンジル澱粉、カルバミルエチル澱粉、ジアルキルアミノ澱粉等のエーテル化澱粉、メチロール架橋澱粉、ヒドロキシアルキル架橋澱粉、燐酸架橋澱粉、ジカルボン酸架橋澱粉等の架橋澱粉、澱粉ポリアクリロアミド共重合体、澱粉ポリアクリル酸共重合体、澱粉ポリ酢酸ビニル共重合体、澱粉ポリアクリロニトリル共重合体、カオチン性澱粉ポリアクリル酸エステル共重合体、【0009】カオチン性澱粉ビニルポリマー共重合体、澱粉ポリスチレンマレイン酸共重合体、澱粉ポリエチレンオキサイド共重合体、澱粉ポリプロピレン共重合体等の澱粉グラフト重合体が好ましい。また天然高分子化合物としては、かんしょ澱粉、ばれいしょ澱粉、タピオカ澱粉、小麦澱粉およびコーンスターチ等の澱粉類、カラジーナン、ラミナラン、海ソウマンナン、ふのり、アイリッシュモス、寒天およびアルギン酸ナトリウム等の藻類から得られるもの、トロロアオイ、マンナン、クインスシード、ペクチン、トラガカントガム、カラヤガム、キサンチンガム、グアービンガム、ローカストビンガム、キャロブガム、ベンゾインガム等の植物性粘質物、デキストラン、グルカン、レバン等のホモ多糖ならびにサクシノグルカンおよびサンタンガム等のヘトロ多糖等の微生物粘質物、にかわ、ゼラチン、カゼインおよびコラーゲン等の蛋白質が好ましい。これらの水溶性樹脂は2種以上組み合わせても使用でき、版面保護液の全質量に基づいて好ましくは5〜40質量%、より好ましくは10〜30質量%の範囲で含有させることができる。 【0010】本発明の版面保護液に使用する水溶性アルデヒド化合物の具体例には、同一分子内にアルコール性水酸基とアルデヒド基を持つアルデヒドアルコールとしてグリコールアルデヒド、3−オキシブチルアルデヒドなどのオキシアルキルアルデヒド類;遊離のアルデヒド基を持つ糖であるアルデヒド糖としてグリセリンアルデヒド、エリトロース、トレオース、リボース、アルビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロースなどのアルドース類;同一分子内にカルボキシル基とアルデヒド基を持つアルデヒド酸としてグリオキシル酸、ホルミル酸、ホルミルプロピオン酸、ホルミルアクリル酸、o−ホルミル安息香酸、m−ホルミル安息香酸、p−ホルミル安息香酸、ホルミルキヌレニン、ホルミルグリコール酸、ホルミルグリシン、ホルミルコハク酸、ホルミルマロン酸などがある。本発明で使用できる水溶性アルデヒド化合物は上記のものに限定されることはなく、水に溶解するアルデヒドであれば何れでもよい。例えばホルミル尿素、ホルムアミド、ホルムアルデヒドなども効果がある。 【0011】本発明の版面保護液中における水溶性アルデヒド化合物の含有量は、使用する大豆多糖類100質量部に対して1〜100質量部が適当であり、好ましくは5〜50質量部、より好ましくは10〜30質量部である。水溶性アルデヒド化合物の量が大豆多糖類100質量部に対して1質量部よりも少ないと、ゲルの発生が防げない。一方大豆多糖類100質量部に対して100質量部よりも多いと、総固形分の溶解量の限界で液分離を起こす。 【0012】版面保護液は一般的には酸性領域のpH3〜6の範囲で使用することが有利である。pHを3〜6にするためには一般的に版面保護液中に鉱酸、有機酸又は無機塩等を添加し調節する。その添加量は0.01〜2質量%である。例えば鉱酸としては硝酸、硫酸、リン酸、メタリン酸等が挙げられる。有機酸としてはクエン酸、酢酸、蓚酸、マロン酸、p−トルエンスルホン酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、レブリン酸、フィチン酸、有機ホスホン酸、またグリシン、α−アラニン、β−アラニンなどのアミノ酸等が挙げられる。無機塩としては硝酸マグネシウム、第1リン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウム、硫酸ニッケル、ヘキサメタリン酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム等が挙げられる。鉱酸、有機酸又は無機塩等の少なくとも1種もしくは2種以上を併用してもよい。 【0013】版面保護液には界面活性剤を含ませることができる。使用する界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン界面活性剤が挙げられる。アニオン界面活性剤としては脂肪酸塩類、アビエチン酸塩類、ヒドロキシアルカンスルホン酸塩類、アルカンスルホン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、分岐鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキルフェノキシポリオキシエチレンプロピルスルホン酸塩類、ポリオキシエチレンアルキルスルホフェニルエーテル塩類、N−メチル−N−オレイルタウリンナトリウム類、N−アルキルスルホコハク酸モノアミド二ナトリウム塩類、【0014】石油スルホン酸塩類、硫酸化ヒマシ油、硫酸化牛脂油、脂肪酸アルキルエステルの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、脂肪酸モノグリセリド硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸エステル塩類、アルキル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルエーテル燐酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル燐酸エステル塩類、スチレン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、オレフィン−無水マレイン酸共重合物の部分ケン化物類、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物類等が挙げられる。これらの中でもジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類及びアルキルナフタレンスルホン酸塩類およびα−オレフィンスルホン酸塩類、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩類、が特に好ましく用いられる。カチオン界面活性剤としては、アルキルアミン塩類、第4級アンモニウム塩類等が用いられる。 【0015】両性界面活性剤としては、アルキルカルボキシベタイン類、アルキルイミダゾリン類、アルキルアミノカルボン酸類等が用いられる。ノニオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、グリセリン脂肪酸部分エステル類、ソルビタン脂肪酸部分エステル類、ペンタエリスリトール脂肪酸部分エステル類、プロピレングリコールモノ脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸部分エステル類、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸部分エステル類、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル類、ポリグリセリン脂肪酸部分エステル類、【0016】ポリオキシエチレン化ひまし油類、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸部分エステル類、脂肪酸ジエタノールアミド類、N,N−ビス−2−ヒドロキシアルキルアミン類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸エステル、トリアルキルアミンオキシド、ポリプロピレングリコールの分子量200〜5000、トリメチロールプロパン、グリセリン又はソルビトールのポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレンの付加物、アセチレングリコール系等が挙げられる。その中でもポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックポリマー類などが好ましく使用できる。また、弗素系、シリコン系のアニオン、ノニオン界面活性剤も同様に使用することができる。上記界面活性剤は二種以上併用することができる。好ましくはアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤との併用が挙げられる。界面活性剤の使用量は特に限定する必要はないが、好ましい範囲としては版面保護液の全質量に基づいて0.01〜20質量%である。 【0017】版面保護液には必要により湿潤剤を用いてもよく、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジグリセリンなどが好適に用いられる。これらの湿潤剤は単独で用いてもよいが、2種以上併用してもよい。一般に、上記湿潤剤は版面保護液中に1〜25質量%の量で使用するのが好ましい。 【0018】版面保護液にはまた、防腐剤を含めてもよい。使用する防腐剤としては繊維、木材加工、食品、医薬、化粧品、農薬分野等で使用されている公知の物が使用できる。例えば第4級アンモニウム塩、一価フェノール誘導体、二価フェノール誘導体、多価フェノール誘導体、イミダゾール誘導体、ピラゾロピリミジン誘導体、一価ナフトール、カーボネート類、スルホン誘導体、有機スズ化合物、シクロペンタン誘導体、フェニル誘導体、フェノールエーテル誘導体、フェノールエステル誘導体、ヒドロキシルアミン誘導体、ニトリル誘導体、ナフタリン類、ピロール誘導体、キノリン誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、第2級アミン、1,3,5トリアジン誘導体、チアジアゾール誘導体、アニリド誘導体、ピロール誘導体、ハロゲン誘導体、二価アルコール誘導体、ジチオール類、シアン酸誘導体、チオカルバミド酸誘導体、ジアミン誘導体、イソチアゾール誘導体、一価アルコール、飽和アルデヒド、不飽和モノカルボン酸、飽和エーテル、不飽和エーテル、【0019】ラクトン類、アミノ酸誘導体、ヒダントイン、シアヌール酸誘導体、グアニジン誘導体、ピリジン誘導体、飽和モノカルボン酸、ベンゼンカルボン酸誘導体、ヒドロキシカルボン酸誘導体、ビフェニル、ヒドロキサム酸誘導体、芳香族アルコール、ハロゲノフェノール誘導体、ベンゼンカルボン酸誘導体、メルカプトカルボン酸誘導体、第4級アンモニウム塩誘導体、トリフェニルメタン誘導体、ヒノキチオール、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、イソキノリン誘導体、アルシン誘導体、チオカルバミン酸誘導体、リン酸エステル、ハロゲノベンゼン誘導体、キノン誘導体、ベンゼンスルホン酸誘導体、モノアミン誘導体、有機リン酸エステル、ピペラジン誘導体、フェナジン誘導体、ピリミジン誘導体、チオファネート誘導体、イミダゾリン誘導体、イソオキサゾール誘導体、アンモニウム塩誘導体、ピリジンチオール誘導体、ヘキサヒドロトリアジン誘導体、イソチアゾリン誘導体、イソチアゾロン誘導体、ベンゾイソチアゾロン誘導体、ハロゲノアルコール誘導体などの公知の防腐剤が使用できる。中でもピリジンチオール誘導体、ヘキサヒドロトリアジン誘導体、イソチアゾロン誘導体、ベンゾイソチアゾロン誘導体などの含窒素複素環化合物や、含硫黄化合物、ハロゲノアルコール誘導体などが好適に使用でき、具体的に、ピリジンチオール−1−オキシドの塩、サリチル酸およびその塩、1,3,5−トリスヒドロキシエチルヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,3,5−トリスヒドロキシメチルヘキサヒドロ−S−トリアジン、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、5−クロル−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオールが挙げられる。防腐剤の好ましい添加量は、細菌、カビ、酵母等に対して、安定に効力を発揮する量であって、細菌、カビ、酵母の種類によっても異なるが、使用時の版面保護液に対して0.01〜4質量%の範囲が好ましく、また種々のカビ、細菌に対して効力のあるように2種以上の防腐剤を併用することが好ましい。 【0020】本発明の版面保護液にはまた、消泡剤を添加することもでき、特にシリコン消泡剤が好ましい。その中で乳化分散型及び可溶化型等がいずれも使用できる。好ましくは使用時の版面保護液に対して0.001〜1.0質量%の範囲が最適である。 【0021】版面保護液は通常、濃縮液として市販され、使用時に水道水、井戸水等を加えて希釈して使用される。この希釈する水道水や井戸水に含まれているカルシウムイオン等が印刷に悪影響を与え、印刷物を汚れ易くする原因となることもあるので、キレート化合物を添加して、上記欠点を解消することができる。好ましいキレート化合物としては、例えば、エチレンジアミンテトラ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;ジエチレントリアミンペンタ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;トリエチレンテトラミンヘキサ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩、;ニトリロトリ酢酸、そのナトリウム塩;1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸、そのカリウム塩、そのナトリウム塩;アミノトリ(メチレンホスホン酸)、そのカリウム塩、そのナトリウム塩などのような有機ホスホン酸類あるいはホスホノアルカントリカルボン酸類を挙げることができる。上記キレート剤のナトリウム塩、カリウム塩の代りに有機アミンの塩も有効である。これらキレート剤は版面保護液組成中に安定に存在し、印刷性を阻害しないものが選ばれる。添加量としては使用時の版面保護液に対して0.001〜1.0質量%が適当である。 【0022】本発明の版面保護液には上記成分の他、必要により感脂化剤も添加することができる。例えばテレピン油、キシレン、トルエン、ローヘプタン、ソルベントナフサ、ケロシン、ミネラルスピリット、沸点が約120℃〜約250℃の石油留分などの炭化水素類、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ−n−オクチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ジノニルフタレート、ジデシルフタレート、ジラウリルフタレート、ブチルベンジルフタレートなどのフタル酸ジエステル剤、例えばジオクチルアジペート、ブチルグリコールアジペート、ジオクチルアゼレート、ジブチルセバケート、ジ(2−エチルヘキシル)セバケート、ジオクチルセバケートなどの脂肪族二塩基酸エステル類、例えばエポキシ化大豆油などのエポキシ化トリグリセリド類、例えばトリクレジルフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリスクロルエチルフォスフェートなどの燐酸エステル類、例えば安息香酸ベンジルなどの安息香酸エステル類などの凝固点が15℃以下で、1気圧下での沸点が300℃以上の可塑剤が含まれる。 【0023】また、これらの溶剤と共に、例えば、シクロヘキサノンなどのケトン類、例えばエチレンジクロライドなどのハロゲン化炭化水素、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエチレングリコールエーテル類、又好ましい脂肪酸には、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ヘラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、ヘプタデシル酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸、イソ吉草酸等の飽和脂肪酸とアクリル酸、クロトン酸、イソクロトン、ウンデシレン酸、オレイン酸、エライジン酸、セトレイン酸、ニルカ酸、ブテシジン酸、ソルビン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、プロピオール酸、ステアロール酸、イワシ酸、タリリン酸、リカン酸等の不飽和脂肪酸がある。より好ましくは50℃において液体である脂肪酸であり、さらに好ましくは炭素数が5〜25であり、最も好ましくは炭素数が8〜21である。これらの感脂化剤は1種もしくは2種以上併用することもできる。使用量として好ましい範囲は版面保護液の0.01〜10質量%で、より好ましい範囲は0.05〜5質量%である。上記のような感脂化剤は、本発明の版面保護剤を乳化分散型としておき、その油相とし含有させてもよく、又、可溶化剤の助けを借りて、可溶化してもよい。 【0024】本発明の版面保護液は、感光性平版印刷版の特性に合せて溶液タイプ、乳化タイプ等を容易に設計することができ、画像部の感脂性の保護と非画像部の親水性の保護に優れた効果を発揮する。本発明の版面保護液はポジ型平版印刷版、ネガ型平版印刷版のいずれにも用いることができる。又自動ガム盛り機などを使用しても均一に塗布をすることができる。本発明の版面保護液による処理は、現像処理工程の後、無水洗で直ちに行うこともできるし、現像処理後(水洗工程、流水循環水洗あるいは少量の塗りつけ水洗を含む)あるいは界面活性剤を含有するリンス液で処理した後に行うこともできる。 【0025】 【発明の効果】本発明の版面保護液は、低温保管時にも液分離、及びゲルの析出を起こさず安定に保存することができる。 【0026】 【実施例】以下実施例をもって本発明を詳細に説明する。 【実施例1〜8】以下の基本組成(単位:質量部)に従って版面保護液を調製した。 大豆多糖類 80 水溶性アルデヒド化合物 x クリームデキストリン 170 アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩 10 ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸塩 3 安息香酸メチル 0.2 4-イソチアゾリン-3-オン誘導体 1.0 リン酸(85%) 3.0 硫酸マグネシウム 5.0 水 728.8【0027】具体的な調製手順は、次のとおりである。水可溶性大豆多糖類(不二製油(株)製ソヤファイブ−S−LN:分析値ガラクトース43.6%、アラビノース22.5%、ガラクツロン酸2.2%、残存蛋白4.7%)を80質量部と、所定量の各種水溶性アルデヒド化合物とをクリームデキストリン(焙焼デキストリン)170質量部を純水728.8質量部に溶解した。その水溶液にアニオン界面活性剤であるアルキル(主としてドデシル)ジフェニルエーテルジスルホン酸塩(商品名サンデツトBL三洋化成(株)製)10質量部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸塩(ラピゾールB−80日本油脂(株)製)3質量部、安息香酸メチル0.2質量部、4−イソチアゾリン−3−オン誘導体1.0質量部、リン酸(85%)3.0質量部、硫酸マグネシウム5.0質量部を添加し溶解して版面保護液を作製した。 【0028】 【比較例1〜3】上記基本組成において水溶性アルデヒド化合物のない組成(比較例1)、上記基本組成において水溶性アルデヒド化合物を0.5質量部用いた組成(比較例2)、及び上記基本組成において水溶性アルデヒド化合物を100質量部用いた組成(比較例3)の版面保護液を調製した。 【0029】これらの各種版面保護液を低温(4℃、−5℃、−18℃)で1ヶ月保管し、室温に戻した後、液分離、ゲルの析出の有無を目視にて観察した。結果を水溶性アルデヒド化合物の種類、添加量とともに表1に示す。 【0030】 【表1】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月14日(2001.12.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100059959 【弁理士】 【氏名又は名称】中村 稔 (外9名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−182256(P2003−182256A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月3日(2003.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−381419(P2001−381419) |
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