| 【発明の名称】 |
書き換え可能な情報記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】渋谷 毅 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】関山 寧 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】古屋 浩美 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】筒井 恭治 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
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| 【要約】 |
【課題】取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体を提供すること。
【解決手段】支持体2と、前記支持体2上に設けられた記録層3とを備え、前記記録層3が、可逆的に情報を記録/消去可能な記録材料と前記記録材料を前記支持体2上に定着させる記録層用バインダーとを含み、前記記録層用バインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーである書き換え可能な情報記録媒体。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 支持体と、前記支持体上に設けられた記録層とを備え、前記記録層が、可逆的に情報を記録/消去可能な記録材料と前記記録材料を前記支持体上に定着させる記録層用バインダーとを含み、前記記録層用バインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能であることを特徴とする書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項2】 支持体が紙であり、かつ記録層用バインダーがアルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項3】 支持体と、前記支持体上に設けられた記録層と、前記記録層上に設けられた保護層とを備え、前記保護層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであること特徴とする請求項2に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項4】 書き換え可能な情報記録媒体が、記録層および保護層以外の他の層を備え、前記他の層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項3に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項5】 書き換え可能な情報記録媒体が、情報記憶部をさらに備えてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項6】 情報記憶部が、磁気記録層またはICであることを特徴とする請求項5に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項7】 記録材料の情報の記録/消去が、加熱または冷却による前記記録材料の発色/消色に基くものであり、前記発色および消色が、前記記録材料の初期の消色状態(A)の加熱温度T1における加熱により発色状態(B)を形成し、前記発色状態(B)の急冷却により前記発色状態(B)が固定された発色状態(C)を形成し、前記発色状態(C)の加熱温度T2における加熱により消色状態(D)を形成し(ただし、T2<T1である)、前記発色状態(D)を冷却することにより前記初期の消色状態(A)を形成することにより行われることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒体。 【請求項8】 請求項7に記載の書き換え可能な情報記録媒体を搭載したことを特徴とする感熱記録装置。 【請求項9】 感熱記録装置の情報消去部が、サーマルヘッド、セラミックヒーター、面状ローラー、およびヒートローラーよりなる群から選ばれたヒーターであることを特徴とする請求項8に記載の感熱記録装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、書き換え可能な情報記録媒体に関するものであり、詳しくは、取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】コンピューターとネットワーク技術の発展と普及により、情報の大量、高速処理が可能になるのに伴い、オフィスの中で使用される紙の量は増加し続けている。現在では大部分の情報がデジタル化され電子的に処理されるようになってきているにもかかわらず、ティスプレイでそのデジタル情報を見るだけでは人の十分な思考につながらないため、多くの場合、プリンターなどを用いて情報を紙に印刷している。紙は、目が疲れない見やすさ、電源を必要とせずどこでも見られる扱いやすさ、軽さがあり、しかも、必要とする多くの情報を並べて見られる一覧性を持つため、思考環境として欠かせないものとなっている。しかし、その一方で紙の大量消費は森林資源の枯渇という環境問題、紙ゴミの大量発生という社会問題を生みだしている。なお、使用済みの紙を回収して再生するリサイクルが進められているが、古紙再生時に必要とする電力、水は、新しいパルプから紙を製造する場合とほとんど変わらないため、リサイクルするだけでは前記問題を根本的に解決することはできない。 【0003】これに対し、何回も情報画像を書き換えて繰り返し使用できる可逆性記録媒体が開発されてきた。開発初期では、高分子膜中に脂肪酸などの低分子化合物の粒子を分散させた記録層を備え、可逆的に透明と白濁の二つの状態をとる記録媒体が提案された。しかし、この記録媒体は、光散乱性の変化を利用し、着色地肌に白色文字を印字するものであるため、通常の文書として扱えるものではなく、結果的に磁気カードなどのカード用情報表示部として実用化されるだけにとどまった。また、特開平2−188293号公報には、感熱記録紙に使われているロイコ染料の可逆的な反応を利用し、ロイコ染料を発色させる酸性基と消色させる塩基性基をもつ両性化合物や、酸性化合物と塩基性化合物から形成される塩をロイコ染料とともに用いる可逆性記録媒体が開示されている。さらに特開平5−124360号公報には、ロイコ染料を発色させる顕色剤としてフェノール、カルボン酸、ホスホン酸などの基と長鎖脂肪族基とを有する化合物を用いる可逆性記録媒体が開示されている。とくに特開平5−124360号公報に開示された可逆性記録媒体は、特開平2−188293号公報に開示された技術に比べ、加熱条件の選択により容易に発色、消色させることができ、発色状態も消色状態も通常環境で安定であり、しかも発色と消色を安定に繰り返せる点で優れているため実用性の高い可逆性記録媒体であった。文字の視認性という点でも、白色地肌にコントラストの高い黒色文字を表示できるため、前記の光散乱性変化を用いた記録媒体より優れ、すでにカードの情報表示部として実用化され普及しつつある。しかしながら、紙の大量消費による森林資源の枯渇、紙ゴミの大量発生という問題は解決されていない。 【0004】書き換え可能な情報記録媒体を文書として用いる場合、記録された情報量が大きければ大きいほど、すなわち人間の思考をより多く伴う作業であるほどその形状は紙に近いことが好ましい。しかしながら、このような紙に近い形状を有する書き換え可能な情報記録媒体を一般の文書として使用するには以下のような問題が生ずる。現在、多くのオフィスにおいて使用後の紙は回収されリサイクルされている。このような環境に書き換え可能な情報記録媒体が混在した場合、最も問題になると考えられるのが記録媒体を構成する支持体と記録層中のバインダー樹脂(記録層用バインダー)である。すなわち、前記支持体または記録層用バインダーの構成材料が、古紙再生の工程で分解不可能な成分を含む場合、それらが古紙再生工程に混入すると再生紙の品質劣化や再生プラント自体の劣化等のトラブルを引き起こす可能性がある。なお、書き換え可能な情報記録媒体に色を付けるなどして識別し易くすることで、記録媒体の普通紙への混入を防ぐということも考えられるが、コスト高となるうえに、書き換え可能な情報記録媒体の普通紙への混入を完全に絶つのは困難である。また、従来の書き換え可能な情報記録媒体は、使用後の廃棄に関しても問題を有している。すなわち埋め立て処理をされた場合、一般の紙であれば微生物により分解され処理されるが、従来の書き換え可能な情報記録媒体は支持体および記録層用バインダーに耐久性の高いポリマー等を用いているため、その形状のまま半永久的に残存することになり、環境に大きな影響を及ぼす可能性がある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】したがって本発明の目的は、取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体の提供にある。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、支持体と、前記支持体上に設けられた記録層とを備え、前記記録層が、可逆的に情報を記録/消去可能な記録材料と前記記録材料を前記支持体上に定着させる記録層用バインダーとを含み、前記記録層用バインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能であることを特徴とする書き換え可能な情報記録媒体である。請求項2の発明は、支持体が紙であり、かつ記録層用バインダーがアルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項1に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項3の発明は、支持体と、前記支持体上に設けられた記録層と、前記記録層上に設けられた保護層とを備え、前記保護層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであること特徴とする請求項2に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項4の発明は、書き換え可能な情報記録媒体が、記録層および保護層以外の他の層を備え、前記他の層に使用されるバインダーが、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであることを特徴とする請求項3に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項5の発明は、書き換え可能な情報記録媒体が、情報記憶部をさらに備えてなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項6の発明は、情報記憶部が、磁気記録層またはICであることを特徴とする請求項5に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項7の発明は、記録材料の情報の記録/消去が、加熱または冷却による前記記録材料の発色/消色に基くものであり、前記発色および消色が、前記記録材料の初期の消色状態(A)の加熱温度T1における加熱により発色状態(B)を形成し、前記発色状態(B)の急冷却により前記発色状態(B)が固定された発色状態(C)を形成し、前記発色状態(C)の加熱温度T2における加熱により消色状態(D)を形成し(ただし、T2<T1である)、前記発色状態(D)を冷却することにより前記初期の消色状態(A)を形成することにより行われることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の書き換え可能な情報記録媒体である。請求項8の発明は、請求項7に記載の書き換え可能な情報記録媒体を搭載したことを特徴とする感熱記録装置である。請求項9の発明は、感熱記録装置の情報消去部が、サーマルヘッド、セラミックヒーター、面状ローラー、およびヒートローラーからなる群から選ばれたヒーターであることを特徴とする請求項8に記載の感熱記録装置である。 【0007】上記構成によれば、取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体およびこれを搭載した感熱記録装置が提供される。 【0008】 【発明の実施の形態】図1は本発明の書き換え可能な情報記録媒体の一例の断面図である。図1において、本発明の情報記録媒体1は、支持体2と、支持体2上に設けられた記録層3と、記録層3上に設けられた保護層4を備えている。そして記録層3は、可逆的に情報を記録/消去可能な記録材料と記録材料を支持体2上に定着させる記録層用バインダーとを含んでいる。本発明の特徴は、記録層用バインダーとして、アルカリ水溶液中で分解可能であるバインダーを用いることである。この構成によれば、本発明の書き換え可能な情報記録媒体が古紙再生工程に混入しても、古紙のアルカリ処理工程で記録層用バインダーが溶解分離されるため、その廃棄処理が容易となる。 【0009】記録層用バインダーとして用いられるアルカリ水溶液中で分解可能なポリマーとしては、とくに制限されないが、例えばポリカプロラクトン、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリアミノ酸類(例えばPMLG)、ナイロンオリゴマー、バクテリアセルロース、これらの複合物などが挙げられる。中でも、アルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーを使用し、なおかつ支持体2として紙を用いるのが好ましい。このようにすれば、記録層用バインダーのみならず支持体も古紙再生工程におけるアルカリ処理工程で分解されるため、廃棄処理が容易となる。また土中に埋めて廃棄した場合も、記録層用バインダーおよび支持体が微生物により分解され消失する。 【0010】なお、本発明の書き換え可能な情報記録媒体には、図1に示したように記録層3の劣化を防止するために保護層4を設けることもできる。この保護層4においてもバインダーとしてアルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーを用いるのが好ましい。このことにより記録層3が保護されるとともに、前記のように古紙再生工程での処理が一層容易となり、また土中における微生物による分解も促進される。また、本発明の書き換え可能な情報記録媒体には、前記で説明した各層以外にも公知のその他の層を設けることができる。例えば、支持体2と記録層3との接着性を改良したり記録層3塗工時のしみ込みを防止する下引き層、印字・消去の熱の有効利用を図る断熱層等を設けることができる。また、紫外線を吸収させたり接着性を改良するために記録層3と保護層4との間に中間層を設けることもできる。また、それらの設けられた層すべてのバインダーがアルカリ水溶液中で分解可能な生分解性ポリマーであるとき本発明の効果が一層高まる。 【0011】さらに本発明の書き換え可能な情報記録媒体は、情報記憶部をさらに備えることができる。これにより、情報記憶部に記憶された情報を記録層(可逆性記録部)に表示することで、特別な装置がなくても情報を確認することができ、利便性が向上する。その際に用いられる情報記憶部は、磁気記録層やICなどが好ましく用いられる。 【0012】また、本発明の書き換え可能な情報記録媒体は、その用途に応じた形に容易に加工することができ、例えばカード状、シート状、ロール状などに加工可能である。カード状に加工されたものについてはプリペイドカードやポイントカードさらにはクレジットカードなどへの応用が挙げられ、また、とくにシート状に加工されたものは、A4サイズなど一般文書サイズに加工された場合、印字/消去装置を用いることにより、試し印字はもちろんのこと、回覧文書や会議資料など一時出力用途などに広く用いることができる。さらに、ロール状に加工されたものは、印字/消去部を有した装置に組み込まれるなどして、表示板、掲示板または電子黒板等に用いることができる。このような表示装置は塵、ゴミなどの発生がないため、クリーンルームなどに好ましく用いることができる。 【0013】本発明に用いる記録層は、記録層用バインダーがアルカリ水溶液中で分解可能であれば、熱、光、電気、磁気などのエネルギーを利用し、目視できる画像を可逆的に形成できる記録材料を備えていればよく、その書き換え、すなわち情報の記録と消去は一種のエネルギーだけを用いるものであっても二種以上のエネルギーを組み合わせて用いるものであってもよい。以下に、本発明に適用可能な記録層を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。 【0014】記録層としては、ロイコ染料の可逆的な発色反応を利用することができる。ロイコ染料としては、例えばフタリド化合物、アザフタリド化合物、フルオラン化合物など公知の染料前駆体を使用することができる(特開平5−124360号公報、特開平6−210954号公報、特開平10−95175号公報等)。ロイコ染料を使用する場合は、可逆性を出現させるために顕色剤が併用される。顕色剤は、分子内にロイコ染料を発色させる顕色能をもつ構造、例えばフェノール性水酸基、カルボン酸基、リン酸基等と、分子間の凝集力を制御する構造、例えば長鎖炭化水素基等とが連結した構造を有する化合物である。該連結部分にはヘテロ原子を含む2価以上の連結基を介していてもよく、また長鎖炭化水素基中にも同様の連結基および/または芳香族基が含まれていてもよい。このような顕色剤は公知であり(特開平9−290563号公報、特開平11−188969号公報等)、とくに制限なく本発明に利用することができる。 【0015】図2は、前記のロイコ染料および顕色剤を記録材料として用いた記録層の発色/消色プロセスを説明するための図である。図2において、発色/消色プロセスは、記録材料の初期の消色状態(A)の加熱温度T1における加熱により発色状態(B)を形成し、前記発色状態(B)の急冷却により前記発色状態(B)が固定された発色状態(C)を形成し、前記発色状態(C)の加熱温度T2における加熱により消色状態(D)を形成し(ただし、T2<T1である)、前記発色状態(D)を冷却することにより前記初期の消色状態(A)を形成するというものである。このプロセスは可逆的に行うことができる。 【0016】このような記録層を用いて印字した場合、コントラストが高く優れた画像品質が得られる。また、保存安定性や印字消去の繰り返し耐久性にも優れ、本発明の書き換え可能な情報記録媒体としてとくに適している。この記録層を用いた記録媒体の印字は通常の感熱記録と同様にサーマルヘッドで行うことができ、消去は温度制御されたサーマルヘッド、セラミックヒーター、面状ローラー、ヒートローラー等の発熱体等によって可能であるため、小型で簡易な感熱記録装置に本発明の記録媒体を適用することができる。 【0017】また、ロイコ染料を用いる記録層には、可逆性を出現させる顕色剤としてロイコ染料を発色させる酸性基と、逆に消色させる塩基性基を合わせもつ両性化合物、あるいは酸性化合物と塩基性化合物が形成する塩または錯塩を利用することができる。この場合には顕色剤のことを顕減色剤と呼ぶことがある。これらの顕減色剤は公知であり(特開平4−50289号公報、特開平4−50290号公報等)、とくに制限なく本発明に用いることができる。また、ロイコ染料を用いる記録層には、ロイコ染料と顕色剤以外にも公知の第三成分(特開平8−132738号公報、特開平9−71052号公報等)を必要に応じて使用できることは勿論である。 【0018】また、熱を利用して情報の記録/消去を行う前記以外の記録層としては、例えば、高分子中に低分子化合物の結晶粒子を分散させた複合膜の光散乱性の可逆変化を利用した記録層、高分子液晶層の光散乱性の可逆変化を利用した記録層等が挙げられる。前者は通常低分子化合物の融点以上に加熱することにより記録層を白濁化して印字し、これより低い温度に加熱すことにより透明に戻し消去する。後者は等方点以上への加熱急冷で記録層を透明化して印字し、加熱徐冷によって白濁状態にすることによって白濁に戻し消去する。この他にも液晶材料や高分子材料を単独または組み合わせて用い、加熱温度または加熱後の冷却速度の違いによって記録と消去を行う記録層がある。これらの記録層は、当業界でよく知られている。 【0019】その他の好適な公知の記録層としては、電気的に画像形成でき画像の保持に電力を必要としないメモリー性の記録層が挙げられる。中でも電界によって印字・消去できる記録層は消費電力が小さくできるためとくに好ましい。このような記録層には液晶材料を用いたものがある。たとえば、強誘電性高分子液晶の層は安定なメモリー性を有しており本発明の記録層として好ましい。また、メモリー性を持つスメクチック液晶材料も利用できる。これらの液晶材料は、記録層の偏光特性の変化を利用した画像形成が可能であるが、これ以外にも二色性色素を含有させることにより、着色画像を可逆的に形成することもできる。これらの記録層は、電界で可逆的に画像形成するのが一般的であるが、電界だけではなくたとえば熱などの他のエネルギーとの組み合わせで画像の書き換えを可能にしたり、画像保持特性を向上させる方式がある。また、電気的に書き換え記録ができる記録層には電気泳動材料が利用できる。これは、例えば着色した溶媒中に酸化チタンなどの白色の微粒子を分散し、この粒子を電界により移動させて可逆的に画像形成を行う。とくに、この電気泳動系をマイクロカプセル中にとじこめ、これを支持体上に保持した記録層は、本発明における記録層として好適である。さらに、球状の粒子であり半球が着色し半球が白色の粒子をマイクロカプセル中に媒質とともに閉じこめ、このマイクロカプセルを支持体上に保持し球体を電界により回転させて画像を可逆的に形成する記録層も本発明における好適な記録層である。このような記録層の電界による画像形成では、静電スタイラスや、これをライン状に並べたヘッドによる書き込み、イオンフローによる書き込み、あるいは電子写真感光体などを利用し静電潜像を記録媒体上に転写する方法など公知の書き込み方法が利用できる。 【0020】 【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳しく説明する。なお、実施例中の「部」および「%」はいずれも重量を基準とするものである。 実施例1 1) 2-アニリノ-3-メチル-6-ジブチルアミノフルオラン 2部 2) 下記化学式の構造を有する顕色剤 8部 3) 生分解性エマルジョン(昭和高分子社製ビオノーレ) の10%水溶液 80部上記組成物をボールミルを用いて平均粒径0.1〜3μmまで粉砕分散した。得られた記録層塗布液を、厚さ188μmのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用い塗布し、100℃で2分で乾燥し、膜厚約8.0μmの記録層を設け、本発明の記録媒体を作製した。 【0021】 【化1】
【0022】比較例1実施例1中のエマルジョンに代えてアクリルポリオール樹脂 (三菱レイヨン社製 LR503)の10%2−ブタノン溶液を用いた他は、実施例1と同様にして記録媒体を作製した。 【0023】上述のように作製した各記録媒体に対し、サーマルヘッドプリンタおよびホットプレートを用いて印字/消去試験を行ったところ、いずれの記録媒体においても可逆的に印字/消去が行えることが確認された。 【0024】アルカリ水溶液に対する分解性試験実施例1および比較例1で作製した記録媒体を10%水酸化ナトリウム水溶液中に30分間浸漬したところ、実施例1の記録層はアルカリ水溶液中への溶解が観察されたが、比較例1の記録層にはほとんど変化は見られなかった【0025】生分解性試験実施例1および比較例1で作製した記録媒体を土中に6週間置いたところ、実施例1の記録層は明らかに劣化(微生物による分解現象)が見られたが、比較例1の記録層にはほとんど劣化は観察されなかった。 【0026】 【発明の効果】本発明によれば、取り扱い性に優れ、使用後の廃棄が容易であるとともに、古紙再生工程に混入した場合でも処理が容易な書き換え可能な情報記録媒体およびこれを搭載した感熱記録装置が提供される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
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| 【出願日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090527 【弁理士】 【氏名又は名称】舘野 千惠子
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| 【公開番号】 |
特開2003−326849(P2003−326849A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−138049(P2002−138049) |
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