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【発明の名称】 感熱記録材料
【発明者】 【氏名】津川 洋晶

【氏名】岩本 博文

【氏名】西頭 光代

【要約】 【課題】地肌かぶりが少なく発色性及び未発色部分を含む記録画像の保存性に優れた感熱記録材料の開発。

【解決手段】支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物及び増感剤を主要成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、増感剤として平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンを使用することを特徴とする感熱記録材料。
【特許請求の範囲】
【請求項1】支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物及び増感剤を主要成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、増感剤として平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンを使用することを特徴とする感熱記録材料。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感熱記録材料に関する。更に詳しくは、高感度で且つ地肌かぶりが少なく、未発色部分を含む記録画像の保存性の優れた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録材料は、一般にロイコ染料とフェノール性物質等の顕色剤をそれぞれ別個に微粒子状に分散化後両者を混合し、これに結合剤、増感剤、充填剤、滑剤等の添加剤を添加して塗液とし、紙、フィルム、合成紙等に塗布したもので、加熱によりロイコ染料と顕色剤の一方又は両者が溶融、接触して起こる化学反応により発色記録を得るものである。この感熱記録シートの発色のためには、サーマルヘッドを内蔵したサーマルプリンター等が用いられる。この感熱記録法は他の記録法に比較して(1)記録時に騒音がでない、(2)現像、定着等の必要がない、(3)メンテナンスフリーである、(4)機械が比較的安価である等の特徴により、ファクシミリ分野、コンピューターのアウトプット、電卓等のプリンター分野、医療計測用のレコーダー分野、自動券売機分野、感熱記録型ラベル分野等に広く用いられている。
【0003】近年では、小売店やスーパーマーケット等のPOSシステム化、交通機関の自動化システムに伴い、ラベル類や乗車券、回数券等への使用が増加している。これらの用途において、感熱記録材料はより一層の保存安定性の向上が望まれている。また高速記録に対する要求が一段と高くなり、高速記録に十分対応し得る感熱記録材料の開発が強く望まれているが、一般に感熱記録材料の感度を高め熱応答性を良くすると地肌かぶりや未発色部分を含む記録画像の保存性の低下を生じてくる。従来、熱応答性がよく、更に保存安定性を向上させるために種々の方法が提案されているが、いまだ満足すべきものはない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は前記、従来技術の欠点を解決することにある。即ち、高感度で且つ地肌かぶりが少なく、未発色部分を含む記録画像の保存性の優れた感熱記録材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記目的を達成すべく種々の検討を重ねた結果、本発明を完成させたものである。即ち本発明は、(1)支持体上に通常無色ないし淡色の発色性化合物、該発色性化合物を熱時発色させうる顕色性化合物及び増感剤を主要成分として含有する感熱発色層を設けた感熱記録材料において、増感剤として平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンを使用することを特徴とする感熱記録材料、に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明においては、通常無色ないし淡色の発色性化合物と、顕色性化合物と、増感剤として平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンを主要な成分とし、以下に示すような結合剤及びその他必要に応じ充填剤、その他の添加物等により感熱発色層が調製される。
【0007】感熱記録材料の高感度化の手段として使用される増感剤(熱可融性化合物)は弊害として生ずる地肌かぶりや未発色部分を含む記録画像の保存性の低下を考慮して、融点が100℃前後のものがバランスのとれた素材として実用されている。より低融点のものは優れた熱可融性の性質を有していながら実用化されていないのは上記した感度以外の品質への悪影響をおよぼす事が理由である。しかしながら本発明者らは融点が70〜80℃で地肌かぶり等を起こしやすいジベンゾイルメタンが、平均粒子径が1.5μm以上、好ましくは5〜1.5μm、より好ましくは3〜1.5μmの使用状態において、地肌かぶりや未発色部分を含む記録画像の保存性の低下がなく、且つ高感度の感熱記録品質が得られる状態を判明し、優れた増感剤としての実用性を見い出した。尚、平均粒子径とは、レーザ回折式粒度分布測定装置にて測定したときの値を示す。
【0008】本発明に使用される平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンは、従来公知の乾式粉砕、湿式粉砕等の方法によって容易に調製することができる。例えば、乾式粉砕の場合はボールミル、ハンマーミル、ジェットミル、アトマイザー等を、湿式粉砕の場合はサンドミル、ボールミル、アトライター等を使用して調製されるが、発熱溶融の生じない水を分散媒にした湿式粉砕が適している。
【0009】本発明における感熱発色層を形成するにあたり、発色性化合物は通常1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、顕色性化合物は通常1〜80重量%、好ましくは5〜40重量%、平均粒子径1.5μm以上のジベンゾイルメタンは通常1〜80重量%、好ましくは5〜40重量%、結合剤は1〜90重量%、充填剤は0〜80重量%、その他の滑剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤等は各々任意の割合で、例えば通常各々0〜30重量%、使用される(重量%は感熱発色層中に占める各成分の重量比)。
【0010】本発明において用いられる発色性化合物は、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる発色性化合物の例としては、例えばフルオラン系化合物、トリアリールメタン系化合物、スピロ系化合物、ジフェニルメタン系化合物、チアジン系化合物、ラクタム系化合物、フルオレン系化合物等が挙げられる。
【0011】このうちフルオラン系化合物としては、例えば3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−[N−エチル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ]−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−プロピルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフリルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−フルオロアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o−フルオロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(3,4−ジクロロアニリノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(m−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−エトキシエチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−n−オクチルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−フェニルフルオラン等が挙げられる。
【0012】又、トリアリールメタン系化合物としては、例えば3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名:クリスタルバイオレットラクトン又はCVL)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルアミノインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−(2−フェニルインドール−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−3−(1−メチルピロール−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド等が挙げられる。
【0013】更に、スピロ系化合物としては、例えば3−メチルスピロジナフトピラン、3−エチルスピロジナフトピラン、3,3’−ジクロロスピロジナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3−プロピルスピロベンゾピラン、3−メチルナフト−(3−メトキシベンゾ)スピロピラン、1,3,3−トリメチル−6−ニトロ−8’−メトキシスピロ(インドリン−2,2’−ベンゾピラン)等があげられ、ジフェニルメタン系化合物としては、例えばN−ハロフェニル−ロイコオーラミン、4,4−ビス−ジメチルアミノフェニルベンズヒドリルベンジルエーテル、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等が、チアジン系化合物としては、例えばベンゾイルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等が、ラクタム系化合物としては、例えばローダミンBアニリノラクタム、ローダミンB−p−クロロアニリノラクタム等が、フルオレン系化合物としては、例えば3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジエチルアミノフルオレンスピロ(9,3’)−6’−ピロリジノフタリド等が挙げられる。これらの発色性化合物は単独もしくは混合して用いられる。
【0014】顕色性化合物も一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものであればよく、特に制限されない。用いうる顕色性化合物の具体例としては、例えばα−ナフトール、β−ナフトール、p−オクチルフェノール、4−t−オクチルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−フェニルフェノール、1,1−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)プロパン(別名:ビスフェノールA又はBPA)、2,2−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス−(p−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−チオビスフェノール,4,4’−シクロ−ヘキシリデンジフェノール、2,2’−ビス−(2,5−ジブロム−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4’−イソプロピリデンビス(2−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−クロロフェノール)、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル等のフェノール性化合物、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、4−ヒドロキシフタル酸ジベンジル、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、5−ヒドロキシイソフタル酸エチル、3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸、3.5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸等の芳香族カルボン酸誘導体、芳香族カルボン酸又はその多価金属塩等、一般に感圧記録紙や感熱記録紙に用いられているものが挙げられるが、これらのものに制限されないが、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。
【0015】本発明において併用可能な増感剤(熱可融性化合物)としては、例えば動植物性ワックス、合成ワックスなどのワックス類や高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸アニリド、ナフタレン誘導体、芳香族エーテル、芳香族カルボン酸誘導体、芳香族スルホン酸エステル誘導体、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体、ビフェニル誘導体、ターフェニル誘導体、スルホン誘導体等、常温で固体であり約70℃以上の融点を有するものを使用することができる。
【0016】併用可能なワックス類としては、例えば木ろう、カルナウバろう、シェラック、パラフィン、モンタンろう、酸化パラフィン、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレン等が、高級脂肪酸としては、例えばステアリン酸、ベヘン酸等が、高級脂肪酸アミドとしては、例えばステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、N−メチルステアリン酸アミド、エルカ酸アミド、メチロールベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等が、高級脂肪酸アニリドとしては、例えばステアリン酸アニリド、リノール酸アニリド等が、ナフタレン誘導体としては、例えば1−ベンジルオキシナフタレン、2−ベンジルオキシナフタレン、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル等が、芳香族エーテルとしては、例えば1,2−ジフェノキシエタン、1,4−ジフェノキシブタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)エタン、1,2−ビス(3,4−ジメチルフェニル)エタン、1−フェノキシ−2−(4−クロロフェノキシ)エタン、1−フェノキシ−2−(4−メトキシフェノキシ)エタン等が、芳香族カルボン酸誘導体としては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジルエステル、テレフタル酸ジベンジルエステル等が、芳香族スルホン酸エステル誘導体としては、例えばp−トルエンスルホン酸フェニルエステル、フェニルメシチレンスルホナート、4−メチルフェニルメシチレンスルホナート等が、炭酸又はシュウ酸ジエステル誘導体としては、例えば炭酸ジフェニル、シュウ酸ジベンジルエステル、シュウ酸ジ(4−クロロベンジル)エステル、シュウ酸ジ(4−メチルベンジル)エステル等が、ビフェニル誘導体としては、例えばp−ベンジルビフェニル、p−アリルオキシビフェニル等が、ターフェニル誘導体としては、例えばm−ターフェニル等が、スルホン誘導体としては、例えばジフェニルスルホン等が、それぞれ例示される。
【0017】用いうる結合剤の具体例としては、例えばメチルセルロース、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、セルロース、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、スルホン酸基変性ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸、デンプン及びその誘導体、カゼイン、ゼラチン、水溶性イソプレンゴム、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソ(又はジイソ)ブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩等の水溶性のもの或いはポリ酢酸ビニル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリウレタン、スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、カルボキシル化スチレン/ブタジエン(SB)共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル酸系共重合体、コロイダルシリカとアクリル樹脂の複合体粒子等の疎水性高分子エマルジョン等が挙げられる。
【0018】用いうる充填剤の具体例としては、例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、クレー、ベントナイト、アルミナ、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ポリスチレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂等が挙げられる。
【0019】更に、本発明においては上記以外の種々の添加剤を使用することができるが、用いうるその他の添加物の例としては、例えばサ−マルヘッド摩耗防止、スティッキング防止等の目的でのステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の高級脂肪酸金属塩、酸化防止或は老化防止効果を付与する為のフェノール誘導体、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の紫外線吸収剤、各種の界面活性剤、消泡剤等がそれぞれ挙げられる。
【0020】前記材料を用いて例えば次のような方法によって本発明の感熱記録材料が調製される。即ち、常法によりまず発色性化合物、顕色性化合物、ジベンゾイルメタンをそれぞれ別々に結合剤あるいは必要に応じてその他の添加剤等と共にボールミル、アトライター、サンドミルなどの分散機にて粉砕、分散化する(粉砕、分散を湿式で行うときは通常水を媒体として用いる)。この時、ジベンゾイルメタンは平均粒子径が1.5〜5μmとなるように湿式粉砕する。得られた各々の分散液を混合して感熱発色層塗布液を調製し、紙、プラスチックシート、合成紙等の支持体上に通常乾燥重量で1−20g/m2になるようにバーコーター、ブレードコーター等により塗布、乾燥して本発明の感熱記録材料を得る。又、必要に応じて感熱発色層と支持体の間に中間層を設けたり感熱発色層上にオーバーコート層を設けてもよい。
【0021】通常無色ないし淡色の発色性化合物、顕色性化合物、平均粒子径が1.5μm以上のジベンゾイルメタンを使用した本発明の感熱記録材料は、高感度で且つ地肌かぶりが少なく、未発色部分を含む記録画像の保存性が優れている。
【0022】
【実施例】本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。実施例中「部」は重量部、溶液の説明における「%」は重量%であり媒体は水であることを示す。
【0023】実施例1(感熱発色層の形成)下記組成の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒子径が1μm以下(測定機器:(株)島津製作所製レーザ回折式粒度分布測定装置 SALD−2000J、測定溶媒:水、以下同様)になるように粉砕、分散化してそれぞれ[A]液、[B]液を調製した。
[A]液:3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部 [B]液:ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部【0024】同様に下記の混合物をサンドグラインダーを用いて平均粒子径1.5μmになるように粉砕、分散化して[C]液を調製した。
[C]液:ジベンゾイルメタン(融点78℃) 25部 25%PVA水溶液 20部 水 55部【0025】次いで、下記の割合で混合して感熱発色層塗液を調製し、坪量50g/m2の上質紙上に乾燥時の重量が8g/m2となるように塗布、乾燥して感熱発色層を得た。
[A]液 8部 [B]液 16部 [C]液 24部 50%炭酸カルシウム分散液 12部 50%カルボキシル化スチレン・ブタジェン共重合体ラテックス 7部(保護層の形成)下記の割合からなる保護層塗布液を前記の感熱発色層上に乾燥時の重量が2g/m2となるように塗布、乾燥して保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
40%スチレン/アクリル酸エステル共重合体エマルジョン 20部 5%ベントナイト水分散液 40部 30%ステアリン酸亜鉛分散液 3部【0026】実施例2[C]液の平均粒子径1.5μmのジベンゾイルメタンの代わりに平均粒子径が2μmのジベンゾイルメタンを使用する以外は、実施例1におけるのと同様にして、保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
【0027】実施例3[C]液の平均粒子径1.5μmのジベンゾイルメタンの代わりに平均粒子径が3μmのジベンゾイルメタンを使用する以外は、実施例1におけるのと同様にして、保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
【0028】実施例43−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランの代わりに3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオランを使用する以外は、実施例1におけるのと同様にして保護層付きの本発明の感熱記録材料を得た。
【0029】実施例5ビス(3−アリル−4−ヒドロキシフェニル)スルホンの代わりに4−ヒドロキシ−4’−イソプロポキシジフェニルスルホンを使用する以外は、実施例1におけるのと同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0030】比較例1[C]液の平均粒子径1.5μmのジベンゾイルメタンの代わりに平均粒子径が0.8μmのジベンゾイルメタンを使用する以外は、実施例1におけるのと同様にして、比較用の感熱記録材料を得た。
【0031】以上の様にして得られた本発明及び比較用の感熱記録材料の品質性能表を表1及び表2に示す。
【0032】
表1 品質性能表 地肌1) 発色濃度2)耐熱性3) 耐熱性4)耐湿性5)
実施例1 0.05 1.60 0.08 1.52 0.07実施例2 0.05 1.60 0.08 1.52 0.07実施例3 0.04 1.58 0.07 1.50 0.06実施例4 0.05 1.62 0.08 1.53 0.08実施例5 0.04 1.60 0.07 1.50 0.06比較例1 0.10 1.58 0.40 1.51 0.23【0033】

【0034】1)地肌 : 試料の未発色部をマクベス反射濃度計RD−914型で測定した値(マクベス反射濃度)。
2)発色濃度: イシダ(株)製サーマルプリンター(L−2000)で印字した画像部のマクベス反射濃度値。
3)耐熱性 : 試料を60℃の恒温器中に24時間放置した後の未発色部のマクベス反射濃度。
4)耐熱性 : 上記プリンターで発色させた試料を60℃の恒温器中に24時間放置した後の画像部のマクベス反射濃度。
5)耐湿性 : 試料を40℃、90%相対湿度の恒湿器中に24時間放置した後の未発色部のマクベス反射濃度。
6)耐湿性 : 上記プリンターで発色させた試料を40℃、90%相対湿度の恒湿器中に24時間放置した後の画像部のマクベス反射濃度。
7)耐水性 : 上記プリンターで発色させた試料を室温で水道水に24時間浸漬後の画像部のマクベス反射濃度。
8)耐可塑剤性:上記プリンターで発色させた試料にPVCラップフィルムを両面に合わせて室温で24時間放置後の画像部のマクベス反射濃度。
【0035】表から明らかなように本発明の感熱記録材料は地肌の白色性、発色濃度にすぐれ、且つその未発色部及び発色画像においては、耐熱性、耐湿性、耐水性及び耐可塑剤性等がすぐれている。
【0036】
【発明の効果】高感度で且つ地肌かぶりが少なく、未発色部分を含む記録画像の保存性の優れた感熱記録材料が得られた。
【出願人】 【識別番号】000004086
【氏名又は名称】日本化薬株式会社
【識別番号】500538092
【氏名又は名称】株式会社日本化薬福山
【出願日】 平成14年5月10日(2002.5.10)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−326847(P2003−326847A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−135185(P2002−135185)