| 【発明の名称】 |
熱転写記録用シート |
| 【発明者】 |
【氏名】曽我 慶也
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| 【要約】 |
【課題】熱転写記録方式において、紙類で構成された基材を用いても、白抜けや筋の発生しない記録画像を形成できる記録用シートを得る。
【解決手段】紙類の少なくとも一方の面に、クッション性を有するアンカー層を設けた後、そのアンカー層の上に、多孔質層を形成して、熱転写記録用シートを調製する。前記アンカー層は、10%モジュラス値が16MPa以下の樹脂又はゴム状重合体、好ましくは10%モジュラス値が4.5〜16MPa(例えば、6〜12MPa)程度のゴム状重合体で構成されていてもよい。前記多孔質層は、セルロース系樹脂や(メタ)アクリル系樹脂、ポリスルホン系樹脂等で構成されていてもよい。前記紙類の坪量は、80〜190g/m2程度である。前記紙類の厚みは110〜175μm程度、前記多孔質層の厚みは10〜50μm程度、前記アンカー層の厚みは1〜20μm程度である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 熱転写により画像を形成するためのシートであって、紙類の少なくとも一方の面に、クッション性を有するアンカー層を介して多孔質層が形成されている記録用シート。 【請求項2】 アンカー層が、10%モジュラス値が16MPa以下の樹脂又はゴム状重合体で構成されている請求項1記載の記録用シート。 【請求項3】 アンカー層が、10%モジュラス値が4.5〜16MPaのゴム状重合体で構成されている請求項1記載の記録用シート。 【請求項4】 アンカー層に対する紙類及び多孔質層の10%モジュラス値の割合が、アンカー層/紙類=100/50〜100/150、アンカー層/多孔質層=100/50〜100/150である請求項1記載の記録用シート。 【請求項5】 多孔質層が、平均孔径0.01〜50μmで、空孔率30%以上である請求項1記載の記録用シート。 【請求項6】 多孔質層が、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂又はポリスルホン系樹脂で構成されている請求項1記載の記録用シート。 【請求項7】 紙類の坪量が80〜190g/m2である請求項1記載の記録用シート。 【請求項8】 紙類の厚みが110〜175μmであり、多孔質層の厚みが10〜30μmであり、かつアンカー層の厚みが2〜20μmである請求項1記載の記録用シート。 【請求項9】 紙類に対する多孔質層及びアンカー層の厚みの割合が、紙類/多孔質層=100/5〜100/30、紙類/アンカー層=100/1〜100/20であり、多孔質層とアンカー層との厚みの割合が、多孔質層/アンカー層=100/30〜100/150である請求項1記載の記録用シート。 【請求項10】 熱溶融転写又は熱昇華転写方式によって画像を形成するためのシートである請求項1記載の記録用シート。 【請求項11】 可搬性電気又は通信機器に関連したプリンターで画像を形成するためのシートである請求項1記載の記録用シート。 【請求項12】 坪量100〜180g/m2の紙類の少なくとも一方の面に、10%モジュラス値が6〜12MPaのゴム状重合体で構成されたアンカー層を介して、セルロース系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂又はポリスルホン系樹脂で構成された多孔質層が形成されたシートであって、多孔質層が平均孔径0.1〜30μm、空孔率30〜85%、厚み15〜30μmを有しており、アンカー層の厚みが5〜20μmであり、紙類の厚みが110〜155μmである熱転写記録用シート。 【請求項13】 紙類の少なくとも一方の面に、クッション性を有するアンカー層を形成した後、このアンカー層の上に、多孔質層を形成する熱転写記録用シートの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写記録方式、特に、熱溶融転写記録方式や昇華型熱転写方式に適した記録用シート及びその製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、モバイル型電気・通信機器(デジタルカメラや携帯電話など)の普及により、モバイル型電気・通信機器においてもプリンターを内蔵する機器が求められている。モバイル型機器におけるプリンターとしては、携帯性及び軽量性が要求されるため、大型で重量の大きいインクジェット記録方式は不適切であり、熱溶融転写方式や昇華型熱転写方式等の熱転写記録方式によるプリンターが有利である。熱転写記録方式においては、インクシート(インクリボン)に記録用シートの記録層を重ね合わせ、サーマルヘッドの加圧・加熱により、インクリボンのインク層を、記録層上に転写して画像を形成する。しかし、この方式では、サーマルヘッドと記録用シートとが接触するために、記録用シートのベースの地合が画像品質に影響する。 【0003】特開平9−267572号公報には、基材を多孔性記録層より高硬度の材料(PETなど)で構成した熱転写記録用媒体、又は合成紙などで構成された基材と、多孔性記録層との間に、両層よりも高硬度な材料(PETなど)で構成した中間層を設けた熱転写記録用媒体が開示されている。多孔性記録層の下層に高硬度の材料を形成したこの媒体は、小型で携帯性可能なプリンターでは、記録媒体の搬送路が狭く、しかも鋭角に屈曲しているため、給排紙性を低下させるとともに、記録画像にムラが生じる。 【0004】特開平8−90944号公報には、基材の表面に平均孔径0.3〜5μm、最大孔径10μm以下、孔密度1×106個以上/cm2の高分子多孔質層が形成された受像紙が開示されている。この文献には、基材として、上質紙、コート紙、アート紙、グラシン紙のなどの紙が利用でき、基材がプラスチックフィルムの場合、アンカーコート剤で塗布してもよいことが記載されている。この受像紙では、多孔質層を形成することにより、熱溶融型プリンターによって、熱昇華型プリンター並の高階調性を高めている。しかし、この受像紙では、基材として紙を用いると、地合の影響を受けて、記録画像に白抜けや筋が発生し、画像に粒状感を与える。 【0005】特開平10−71774号公報には、表面に、応力及び/又はヤング率の大きい材料で構成された多孔質層又は多溝質層を有する溶融型熱転写記録紙が開示されている。この文献には、基材として、プラスチック類、紙類、合成紙類が使用できることも記載されている。しかし、この記録紙も、基材として紙類を用いると、地合の影響を受けて、記録画像に白抜けや筋が発生する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的は、紙類を基材として用いても、白抜けや筋の発生がなく、粒状感のない鮮明な記録画像を形成できる熱転写記録用シート及びその製造方法を提供することにある。 【0007】本発明の他の目的は、記録画像の均一性や濃度が高く、記録画像の階調性に優れる熱転写記録用シート及びその製造方法を提供することにある。 【0008】本発明の更に他の目的は、給排紙性に優れ、鋭角に屈曲した搬送路で搬送しても、カールやシワの発生を抑制できる熱転写記録用シート及びその製造方法を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討の結果、基材としての紙類の上にクッション性を有するアンカー層を介して多孔質層を設けると、紙類を基材として用いても、白抜けや筋の発生がなく、粒状感がない高品質の記録画像を形成できることを見出し、本発明を完成した。 【0010】すなわち、本発明の記録用シートは、熱転写により画像を形成するためのシートであって、紙類の少なくとも一方の面に、クッション性を有するアンカー層を介して多孔質層が形成されている。前記アンカー層は、10%モジュラス値が16MPa以下の樹脂又はゴム状重合体、好ましくは10%モジュラス値が4.5〜16MPa(例えば、6〜12MPa、好ましくは8〜10.5MPa)程度のゴム状重合体で構成されていてもよい。アンカー層に対する紙類及び多孔質層の10%モジュラス値の割合は、アンカー層/紙類=100/50〜100/150、アンカー層/多孔質層=100/50〜100/150程度である。前記多孔質層は、平均孔径0.01〜50μm(特に0.1〜30μm)程度で、空孔率30%以上(例えば、30〜85%)程度である。前記多孔質層は、セルロース系樹脂や(メタ)アクリル系樹脂、ポリスルホン系樹脂等で構成されていてもよい。前記紙類の坪量は、80〜190g/m2(特に100〜180g/m2)程度である。前記紙類の厚みは110〜175μm(特に110〜155μm)程度、前記多孔質層の厚みは10〜50μm(特に15〜30μm)程度、前記アンカー層の厚みは2〜20μm(特に5〜20μm)程度である。前記記録用シートは、熱溶融転写又は熱昇華型転写方式によって画像を形成するために用いられるのが好ましい。また、前記記録用シートは、可搬性電気又は通信機器に関連したプリンターに用いられるのが好ましい。 【0011】本発明には、紙類の少なくとも一方の面に、クッション性を有するアンカー層を形成した後、このアンカー層の上に、多孔質層を形成する熱転写記録用シートの製造方法も含まれる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の記録用シートは、基材の少なくとも一方の面に、アンカー層を介して多孔質層が形成されている。 【0013】[基材]基材は紙類で構成されている。紙類は抄紙構造を有し、空孔が存在するため、高い断熱性を有している。紙類には、パルプ(主としてセルロース)を主成分として含む紙や塗工紙等が含まれる。非塗工紙としては、例えば、上質紙、中質紙、上更紙、更紙、グラビア用紙、薄葉紙(インディアン紙、タイプ・コピー用紙等)等が例示できる。塗工紙としては、例えば、アート紙、コート紙、キャストコート紙等が例示できる。 【0014】紙類の坪量は、50〜200g/m2程度の範囲から選択でき、通常、80〜190g/m2で、銀塩写真印画紙の風合いを目的とする場合は、好ましくは100〜180g/m2、さらに好ましくは150〜180g/m2程度である。坪量が小さすぎると、基材としての強度が不充分となり、坪量が大きすぎると、表面の均一性が低下し易く、記録画像に粒状感が生成する。 【0015】基材には必要に応じて、慣用の添加剤を添加してもよく、特に、後述のカール防止層や帯電防止層を設けない場合は、帯電防止剤やアンチブロッキング剤、充填剤等の添加が効果的である。 【0016】基材の厚みは、用途に応じて、例えば、プリンターでの搬送に支障を来さない限り特に制限されず、通常、110〜175μm、好ましくは110〜155μm、さらに好ましくは110〜135μm程度の範囲から選択できる。基材の厚みが小さすぎると、カールやシワが生成し易く、大きすぎると、地合の影響が出易く、記録画像に白抜けや筋、粒状感が発生する。 【0017】[アンカー層]アンカー層は、クッション性を有する樹脂又はゴム状重合体で構成できる。熱転写による記録において、記録用シートの多孔質層と転写用インクリボンとは、サーマルヘッドで加熱されると共に、互いに圧縮力を受けながら密着されて、インクリボンから記録層にインクが転写される。アンカー層が圧縮変形性(クッション性)を有するため、基材の地合による凹凸の影響を低減でき、記録層とインクリボンとの接触性を高め、インクが均一に転写される。そのため、表面が不均一な紙類を基材として用いても、記録画像において白抜けや筋、粒状感の発生が抑制できる。 【0018】クッション性は、モジュラス(引張応力)を指標として表すことができ、例えば、JIS−K7161に準拠した引張試験における10%モジュラス値が、16MPa以下(例えば、4.5〜16MPa)、好ましくは6〜12MPa、さらに好ましくは8〜10.5MPa程度である。 【0019】そのような樹脂又はゴム状重合体としては、前記クッション性を有する限り、特に制限されないが、例えば、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴム成分等が例示できる。 【0020】熱可塑性ポリウレタン系樹脂としては、例えば、ポリオール成分として、ポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレン−プロピレンブロックコポリマー、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等のポリオキシC2-4アルキレングリコール)や、ポリエステルポリオール[C4-12多塩基酸(アジピン酸などのC6-12アルカンジカルボン酸など)とポリオール成分(エチレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等のC2-10アルキレングリコール、前記ポリオキシアルキレングリコール等)とから得られるポリエステルポリオール等]を少なくとも用いたポリウレタン系樹脂、特に前記ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールを50重量%以上(例えば、75重量%以上)含むポリオール成分を用いて得られたウレタン系樹脂などが挙げられる。イソシアネート成分としては、汎用の芳香族ジイソシアネート(ジフェニルメタンジイソシアネートやトリレンジイソシアネート等)、芳香脂肪族ジイソシアネート(キシリレンジイソシアネートなど)、脂環族ジイソシアネート(イソホロンジイソシアネートなど)、脂肪族ジイソシアネート(ヘキサメチレンジイソシアネートなど)等が例示できる。 【0021】熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱可塑性エラストマー(例えば、軟質相がポリブタジエン、ポリイソプレン又はそれらの水添物等のジエン成分で構成され、硬質相がポリスチレンで構成されたエラストマーなど)、オレフィン系熱可塑性エラストマー(例えば、軟質相がエチレン−プロピレンゴムやエチレン−プロピレン−ジエンゴムで構成され、硬質相がポリエチレンやポリプロピレンで構成されたエラストマーなど)、ポリエステル系熱可塑性エラストマー(例えば、軟質相が脂肪族ポリエーテルやポリエステルで構成され、硬質相がアルキレンテレフタレートやアルキレンナフタレートで構成されたエラストマーなど)、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー(例えば、軟質相が脂肪族ポリエーテルやポリエステルで構成され、硬質相が短鎖グリコールのポリウレタン単位で構成されたエラストマーなど)、ポリアミド系熱可塑性エラストマー(例えば、軟質相が脂肪族ポリエーテルやポリエステルで構成され、硬質相がポリアミド単位で構成されたエラストマーなど)等が挙げられる。熱可塑性エラストマーの分子構造は、特に制限されず、トリブロック共重合体、星型ブロック共重合体、マルチブロック共重合体、グラフト共重合体、イオン架橋重合体等であってもよい。 【0022】ゴム成分としては、例えば、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シス型又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソブチレン−ブタジエン系共重合ゴム等]、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル系ゴム[アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸C2-8アルキルエステルを主成分とする非晶性共重合体(例えば、アクリル酸アルキルエステルに、塩素を含む架橋性単量体(2−クロロエチルビニルエーテルなど)、ビニル系単量体(メチルビニルケトンなど)、アクリル系単量体(アクリル酸やアクリロニトリルなど)を共重合させた共重合体や、さらにこれらの単量体に加えて架橋性単量体(活性塩素含有単量体、カルボキシル基含有単量体、エポキシ基含有単量体等)を重合させた共重合体等]、アクリル系ラテックス[メタクリル酸C1-4アルキルエステル−アクリル酸C2-8アルキルエスエステル共重合体(例えば、メタクリル酸メチル−アクリル酸ブチル共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体等)]、エチレン−α−オレフィン系共重合体[エチレン−プロピレンゴム(EPR)など]、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体[エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)など]、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、水添ジエン系ゴム(水素化スチレン−ブタジエン共重合体、水素化ブタジエン系重合体等)等が挙げられる。 【0023】これらの樹脂やゴム状重合体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの樹脂又はゴム状重合体のうち、耐光性及び非黄変性の高い成分、例えば、非黄変性ゴム又はエラストマー(アクリル系ゴムやアクリル系ラテックス等)が好ましい。 【0024】アンカー層の厚みは、1〜20μm、好ましくは3〜20μm、さらに好ましくは5〜15μm程度である。アンカー層の厚みが小さすぎると、クッション性が充分でなく、地合の影響を受けて、記録画像に白抜けや粒状感が発生し易い。アンカー層の厚みが大きすぎると、シートがカールし易い。 【0025】[多孔質層]多孔質層を構成する樹脂は、特に制限されず、種々の樹脂(熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂)が使用でき、通常、熱可塑性樹脂が使用される。熱可塑性樹脂としては、特開2001−225560号公報や特開2001−225547号公報に記載の多孔質層を構成する熱可塑性樹脂などが例示でき、例えば、以下の樹脂又は重合体等が例示できる。 【0026】(1)セルロース系樹脂(セルロース誘導体):セルロースエステル[例えば、セルロースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等の有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロース等の無機酸エステル;硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル等] セルロースエーテル[例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、イソプロピルセルロース、ブチルセルロース、ベンジルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、シアノエチルセルロース等]。 【0027】(2)ビニル系重合体:オレフィン系重合体[例えば、オレフィン類と共重合性単量体との共重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等)] ハロゲン含有ビニル重合体[例えば、ハロゲン含有ビニル単量体と共重合性単量体との共重合体(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体など)]。 【0028】ビニルエステル系重合体又はその誘導体[例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアセタール系重合体(ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール等)] (3)アクリル系樹脂(メタ)アクリル系重合体[例えば、(メタ)アクリル系単量体((メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エステル単量体等)の単独又は共重合体、(メタ)アクリル系単量体と共重合性単量体(ビニルエステル系単量体、ビニルピロリドンなどの複素環式ビニル系単量体、芳香族ビニル単量体、重合性不飽和ジカルボン酸又はその誘導体などのビニル系単量体)との共重合体]。 【0029】(4)ポリスルホン系重合体:ポリスルホン(例えば、ポリヘキサメチレンスルホンなど)、スルホン化ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等、その分子中に結合基−SO2−を有する重合体。 【0030】(5)ポリエステル系樹脂:ポリアルキレンテレフタレート(例えば、1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート、ブチレンテレフタレートを含有するコポリエステル等)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、エチレンナフタレート、ブチレンナフタレートを含有するコポリエステル)等。 【0031】(6)ポリアミド系樹脂:脂肪族ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12等)。 【0032】(7)ポリウレタン系樹脂:トリレンジイソシアネートなどのポリイソシアネートと、ポリエチレングリコールなどのポリオールとの反応により得られる重合体。 【0033】(8)エポキシドから誘導される重合体:ポリオキシアルキレングリコール(例えば、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコール)やエポキシ樹脂(例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等のエーテル系エポキシ樹脂、アミン系エポキシ樹脂)。 【0034】これらの樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。 【0035】多孔質層を構成する樹脂は、多孔を形成できれば、特に制限されないが、通常、柔軟性の点から、熱可塑性樹脂(例えば、親水性樹脂など)が使用できる。 【0036】多孔質層に樹脂(特に熱可塑性樹脂)を用いることにより、多孔質層が圧縮変形性を有するため、記録層とインクリボンとの接触状態が良好となり、インクが均一に転写される。 【0037】好ましい樹脂としては、セルロース系樹脂[例えば、酢酸セルロース(セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート、硝酸セルロース等のセルロースエステル類、エチルセルロースなどのセルロースエーテル類]、ビニル系重合体[例えば、(メタ)アクリル系重合体(ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、アクリロニトリル−ビニルピロリドン共重合体(例えば、アクリロニトリル含量50〜99.9モル%程度の共重合体)、ポリアクリルアミド、ポリ−N−メチルアクリルアミド等)、ポリビニルピロリドン、ビニルエーテル系重合体(ポリメチルビニルエーテル、メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体等)、酢酸ビニル系重合体又はその誘導体(ポリ酢酸ビニル及びその部分ケン化物、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその部分ケン化物等)等]、ポリスルホン系重合体(例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン等)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンイミン、ポリアミド、スチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。 【0038】これらのうち、耐熱性の高い熱可塑性樹脂、例えば、セルロース系樹脂(例えば、酢酸セルロース、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類)、(メタ)アクリル系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチル)、ポリスルホン系樹脂(例えば、ポリエーテルスルホン)等が特に好ましい。セルロース系樹脂の重量平均分子量は、1万〜50万、好ましくは2万〜30万、さらに好ましくは3万〜10万程度である。 【0039】多孔質層の構造は、インクが横方向へ拡がるのを抑制するため、孔が厚み方向に伸びた構造、又は網目構造であるのが好ましい。多孔質の構造が、このような構造を有することにより、記録画像の解像度及び鮮明性が向上する。 【0040】多孔質層の表面及び内部での平均孔径は0.01〜50μm、好ましくは0.1〜30μm、さらに好ましくは0.5〜10μm(特に0.8〜5μm)程度の範囲から選択できる。平均孔径が0.01μm未満では、断熱性や柔軟性が不充分な虞があり、平均孔径が50μmを超えると、印画品質が低下しやすい。尚、断熱性や柔軟性よりも表面の光沢を優先する場合は、平均孔径は小さい方がよく、好ましくは0.01〜1μm程度である。 【0041】多孔質層の空孔率は30%以上(例えば、30〜85%)、好ましくは30〜70%、さらに好ましくは30〜50%(特に35〜40%)程度の範囲から選択できる。空孔率が30%未満では、断熱性や柔軟性が不充分な虞があり、大きすぎると、多孔質層自体の強度が低下する虞がある。 【0042】本発明においては、多孔質層の平均孔径及び空孔率を前記範囲にすることにより、多孔質層に柔軟性、すなわち圧縮変形性(クッション性)を付与するとともに、断熱性をも付与する。多孔質層の断熱性が向上すると、熱転写による記録において、サーマルヘッドの熱が伝熱によって放熱されるのを抑制でき、印刷感度が向上する。 【0043】多孔質層の厚みは、特に制限されず、用途に応じて選択できるが、例えば10〜30μm、好ましくは15〜30μm、さらに好ましくは15〜25μm程度の範囲から選択できる。 【0044】さらに、多孔質層は慣用の添加剤、例えば、架橋剤、硬化剤、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、滑剤、安定剤(抗酸化剤、紫外線吸収剤、熱安定剤、耐光安定剤等)、染顔料、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、充填剤、ゲル化剤等を含んでいてもよい。 【0045】[記録用シート]本発明の記録用シートにおいて、アンカー層に対する紙類の10%モジュラス値の割合は、アンカー層/紙類=100/50〜100/150、好ましくは100/75〜100/125程度であり、アンカー層に対する多孔質層の10%モジュラス値の割合は、アンカー層/多孔質層=100/50〜100/150、好ましくは100/75〜100/125程度である。各層のモジュラス値が近似すると、各層の密着性が向上することにより、記録画像が向上する。 【0046】紙類に対する多孔質層の厚みの割合は、紙類/多孔質層=100/5〜100/30、好ましくは100/10〜100/25程度である。紙類に対するアンカー層の厚みの割合は、紙類/アンカー層=100/1〜100/20、好ましくは100/3〜100/15程度である。多孔質層とアンカー層との厚みの割合は、多孔質層/アンカー層=100/30〜100/150、好ましくは100/50〜100/120程度である。 【0047】本発明の記録用シートには、さらにカール防止層や帯電防止層を形成してもよい。カール防止層や帯電防止層は、アンカー層及び多孔質層を形成した面とは反対側の面に設けるのが好ましい。カール防止層は、熱可塑性樹脂(例えば、セルロース系樹脂など)や熱硬化性又は架橋性樹脂(ポリウレタン系樹脂やシリコーン系樹脂、メラミン系樹脂等)等の耐熱性の高い樹脂で構成するのが好ましい。帯電防止層としては、帯電防止剤(ノニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤等の界面活性剤)を含有する樹脂層などを用いることができる。 【0048】本発明の記録用シートは、表面光沢に優れ、例えば、60°の表面光沢が45%以上(例えば、45〜90%)、好ましくは50〜90%、好ましくは55〜90%程度である。 【0049】本発明の記録用シートは、クッション性に優れるため、紙類で構成された基材を用いても、紙の質感を持ったまま紙の地合の影響を受けず、白抜けや筋、粒状感のない良好な記録画像が得られる。また、断熱性に優れているので、サーマルヘッドの印加エネルギーがほぼそのまま記録用シートに付与されるとともに、ドット再現性が良好であり、高感度で階調性の高い記録が可能となる。従って、熱溶融転写方式や昇華型熱転写方式等の熱転写記録方式のプリンター、特に熱溶融転写方式のプリンターに用いられる記録用シートに適している。 【0050】尚、熱溶融転写方式は、溶融インクの転写により着色可能である限り特に制限されず、例えば、支持体と、この支持体上に剥離可能に形成され、かつ着色剤と熱溶融性成分(樹脂、ワックス等)とで構成された転写層とで形成してもよい。昇華型熱転写方式は、昇華型着色剤で着色可能である限り特に制限されず、例えば、支持体(特に耐熱性の高いPETなど)と、この支持体上に形成され、かつ昇華型着色剤とバインダー樹脂とで構成された染料供給層とで形成してもよい。 【0051】従って、本発明の記録用シートは、ビデオカメラ、電話、コンピュータ等の各種機器に関連した熱転写方式プリンター、特に、携帯電話やデジタルカメラ等のモバイル型(可搬性)電子・通信機器や情報通信機器等に関連したプリンターの記録用シートとして有用である。前記機器に関連したプリンターとしては、前記機器に内蔵又は接続されるプリンターなどが挙げられる。これらのモバイル型機器のプリンターは、電池駆動であるために、高い記録特性を有する本発明の記録用シートを使用することにより、省電力になって充電1回当りの印刷枚数が増え、駆動時間が長くなる。さらに、本発明の記録用シートは、給排紙性に優れ、サーマルヘッドとの密着性にも優れるため、モバイル型機器のプリンターに有用である。 【0052】[製造方法]本発明の記録用シートは、紙類の少なくとも片面に、アンカー層を形成した後、そのアンカー層の上に多孔質層を形成することにより製造することができる。 【0053】アンカー層は、紙類の少なくとも一方の面に、アンカー層を構成する樹脂又はゴム状重合体を含む塗布剤を塗布し、必要により乾燥させることにより形成できる。前記塗布剤は、通常、有機溶媒溶液、水溶液、水性エマルジョンの形態で使用できる。アンカー層の塗布方法は、特に限定されず、例えば、バー方式、ロール方式等の公知の方法を適用することができる。 【0054】多孔質層は、公知の良溶媒と貧溶媒とを用いて高分子をミクロ相分離させる相分離法、高分子を発泡させて孔を形成する発泡法、放射線を樹脂層に照射して孔を形成する放射線照射法、溶媒に可溶な高分子又は無機塩類と前記溶媒に不溶な高分子とからなるフィルムから、前記溶媒により可溶な成分を抽出除去して孔を形成する抽出法、高分子粒子を部分融着したりバインダーなどで固めて粒子間の間隙を孔として利用する焼結法等により製造することができる。 【0055】これらの方法のうち、良溶媒と貧溶媒とを用いて高分子をミクロ相分離させる相分離法が好ましく使用され、ミクロ層分離法には、例えば、乾式相転換法や湿式相転換法等が含まれるが、乾式相転換法が量産性に優れているので、特に好ましく使用される。乾式相転換法の詳細は、例えば、特開2001−225560号公報や特開2001−225547号公報等を参照できる。 【0056】乾式相転換法による多孔質層の製造方法は、例えば、次の通りである。重合体、この重合体に対する良溶媒、及びこの重合体に対する貧溶媒でかつ前記良溶媒よりも高沸点である溶媒で構成されている塗布液を基材上に塗布し、乾燥を行うと沸点の低い良溶媒が先に蒸発する。その際に、この良溶媒の蒸発の進行に伴い、重合体の溶解性は低下し、重合体はミセルを形成し貧溶媒相と相分離する。さらに、貧溶媒の蒸発が進むと、ミセル同士が接触して網目構造が形成され、貧溶媒の蒸発の完了により、多孔質層が形成される。 【0057】良溶媒は、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等のC3-6ジアルキルケトン、シクロヘキサノンなど)、エステル類(ギ酸エチルなどのギ酸C1-4アルキルエステル、酢酸エチルなどの酢酸C1-4アルキルエステル等)、エーテル類(1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等の環状又は鎖状C4-6エーテル)、セロソルブ類(メチルセロソルブなどのC1-4アルキルセロソルブ)、セロソルブアセテート類(メチルセロソルブアセテートなどのC1-4アルキルセロソルブアセテート)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素類(塩化メチレンなど)、アミド類(ホルムアミド、アセトアミドなど)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、ニトリル類(アセトニトリルなど)、有機酸類(酢酸など)、有機酸無水物(無水マレイン酸、無水酢酸等)、及びこれらの混合物等が例示できる。なお、良溶媒は、樹脂の種類によっては、貧溶媒となる場合がある。 【0058】より具体的には、重合体としてセルロース系誘導体を用いる場合、好ましい良溶媒には、C3-6ジアルキルケトン(アセトン、メチルエチルケトン等)、酢酸C1-4アルキルエステル(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、環状又は鎖状C4-6エーテル(ジオキサン、ジメトキシエタン等)、C1-4アルキルセロソルブ類(メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート等)、又はこれらの混合物、特にアセトンなどのC3-6ジアルキルケトン、メチルセロソルブなどのC1-4アルキルセロソルブ、メチルエチルケトンなどのC3-6ジアルキルケトンが好ましい。 【0059】貧溶媒とは、使用する重合体に対する溶解性がないか、又は溶解性の低い溶媒を意味し、種類は、上記良溶媒よりも沸点が高ければ、特に制限されない。貧溶媒としては、例えば、水、エステル類(ギ酸アミルなどのギ酸C5-8アルキルエステル、酢酸アミル、プロピオン酸ブチル等のC1-4アルコキシ基を有してもよいC2-4脂肪族カルボン酸C6-10アルキルエステル、安息香酸メチルなどの安息香酸C1-4アルキルエステル類)、アルコール類(アミルアルコールなどのC6-10アルコール類、複素環式アルコール等)、脂肪族多価アルコール類(エチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、及びこれらの混合物などが例示できる。 【0060】より具体的には、重合体としてセルロース系誘導体を用いる場合、好ましい貧溶媒には、水、低級アルコール類(メタノール、エタノール等のC1-4アルキルアルコール等)、ギ酸C5-8アルキルエステル(蟻酸アミルなど)、シクロアルカノール(シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール等のC1-4アルキル基が置換していてもよいC4-8シクロアルカノール)、安息香酸C1-4アルキルエステル類(安息香酸メチル、安息香酸エチル等)、又はこれらの混合物、特に、シクロヘキサノールなどのシクロアルカノール、プロパノールなどの低級アルコール類、水が好ましい。 【0061】塗布液中の良溶媒と貧溶媒との割合は、通常、良溶媒100重量部に対して、貧溶媒0〜300重量部程度、好ましくは3〜250重量部程度である。塗布液中の樹脂の含有量は、1〜30重量%、好ましくは1〜25重量%、特に3〜20重量%(例えば、3〜15重量%)程度である。 【0062】多孔質層の塗布方法は、特に限定されず、前記アンカー層と同様の方法を適用することができる。 【0063】多孔質層は前記塗工及び乾燥のみで良好な熱転写画像を得ることができるが、さらに表面の平滑仕上げ処理を行ってもよい。多孔質層表面の仕上げ処理としては、2段以上の金属製ロールで構成されたマシンカレンダーや、金属製ロールと樹脂製ロールとの組合せで構成されたスーパーカレンダー等を、多孔を破壊しない程度に(適度の圧力条件などで)使用することができる。 【0064】本発明の記録用シートにおいて、アンカー層及び多孔質層は、通常、基材の片面に形成するが、断熱性を更に向上させるため両面に形成してもよい。多孔質層の形成は、基材の上に重合体を含む塗布液を塗布し、成膜工程で多孔質層の孔を形成してもよく、基材の上に、例えば、乾式相転換法などで別途調製した多孔質層を積層してもよい。 【0065】 【発明の効果】本発明では、紙類を基材として用いても、白抜けや筋の発生がなく、粒状感のない鮮明な記録画像を形成できる。また、印刷感度が高く、均一で階調性の高い記録画像を形成できる。さらに、給排紙性に優れ、鋭角に屈曲した搬送路で搬送しても、カールやシワの発生を抑制できる。従って、本発明の熱転写記録用シートは、熱溶融転写方式や昇華型熱転写方式の熱転写プリンターに用いる記録用シートに適している。 【0066】 【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。 【0067】実施例及び比較例で得られた記録用シートについて、10%モジュラス値、印画色濃度及び地合の影響を以下のように評価した。 【0068】[10%モジュラス値]JIS−K7161に準拠して、20℃、65%RH条件下、10mm幅短冊状サンプルを、チャック間50mm、引張速度50mm/分で行った引張試験における10%モジュラス値(MPa)を測定した。 【0069】[印画色濃度]カラーモバイルプリンター(J−Phone(株)製、J−SH04)を使用し、シアン、マゼンタ、イエロー、黒の4色のインクを用いて、記録用シートに所定の絵柄を印字し、記録画像を形成した。得られた記録画像について、マクベス反射濃度計RD−914を用いて、10%階調部における各色の反射濃度及び100%階調部における黒色の反射濃度を測定した。 【0070】[地合の影響]印画色濃度試験と同様の方法で、記録用シートに画像をプリントした。この記録用シート上に転写された記録画像について、白抜け及び筋の発生について目視で観察し、また、ドットの真円性についてシアン色10%階調部における印字ドットをCCDカメラ(400倍)で観察し、以下の基準で評価した。 【0071】(白抜けの発生) ○:白抜けがなく良好×:白抜けが多い。 【0072】(筋の発生) ○:筋がなく良好×:筋が多い。 【0073】(ドットの真円性) ○:ドットの形状がほぼ円形である×:ドットの形状が円形でない。 【0074】実施例1アクリル系樹脂エマルジョン(旭化成(株)製、ポリトロンF2200)を、紙(北越製紙(株)製、μコート、坪量120g/m2、10%モジュラス値182.4MPa、厚み110μm)の片面上にダイコーターを用いて塗布し、アンカー層(厚み15μm)を有するシートを得た。アンカー層の10%モジュラス値は9.62MPaであった。さらに、セルロースアセテート(ダイセル化学工業(株)製、L70)5重量部及び良溶媒であるアセトン55重量部からなる樹脂溶液60重量部に、貧溶媒であるシクロヘキサノール40重量部を添加して塗布液を調製した。この塗布液を、前記シートのアンカー層の上にダイコーターで塗布した後、乾燥し、アンカー層及び多孔質層を有する記録用シートを得た。多孔質層の平均孔径は0.5μm、空孔率は38%、10%モジュラス値39.1MPa、厚み18μmであった。得られた記録用シートの評価結果を表1に示す。 【0075】比較例1アンカー層を形成するアクリル系樹脂エマルジョンの代わりにアクリル系樹脂溶液(三菱レイヨン(株)製、ダイヤナールLR−216)を用いる以外は実施例1と同様にして記録用シートを得た。アンカー層の10%モジュラス値は18.9MPaであった。得られた記録用シートの評価結果を表1に示す。 【0076】 【表1】
【0077】表1の結果から明らかなように、実施例1の記録用シートは、印画色濃度が高く、地合の影響も受けない。これに対して、比較例1の記録用シートは、印画色濃度が低く、地合の影響を受けて、白抜けや筋が発生する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002901 【氏名又は名称】ダイセル化学工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年1月22日(2002.1.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100090686 【弁理士】 【氏名又は名称】鍬田 充生
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| 【公開番号】 |
特開2003−211858(P2003−211858A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−13070(P2002−13070) |
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