トップ :: B 処理操作 運輸 :: B41 印刷;線画機;タイプライタ−;スタンプ




【発明の名称】 画像形成方法
【発明者】 【氏名】西嶋 豊喜
【住所又は居所】神奈川県小田原市堀之内28番地 コニカ株式会社内

【氏名】三好 正信
【住所又は居所】神奈川県小田原市堀之内28番地 コニカ株式会社内

【氏名】木田 修二
【住所又は居所】東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式会社内

【要約】 【課題】簡易に合成画像を得ることができ、また、合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、さらに、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能な画像形成方法を提供する。

【解決手段】記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体2に付着させて記録を行う画像形成方法において、液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の純水との接触角が、85度未満である。また、画像形成媒体の表面の中心面平均粗さが、0.4μm未満である。また、画像形成媒体の酸素透過率が、600ml/m2・hr・atm未満である。また、画像形成媒体に、第1の画像を形成し、次に、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成した記録液の液滴を、前記画像形成媒体の第1の画像の上に、重ねてインクジェット方式で付着させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の純水との接触角が、85度未満であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項2】記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の中心面平均粗さが、0.4μm未満であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項3】記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の酸素透過率が、600ml/m2・hr・atm未満であることを特徴とする画像形成方法。
【請求項4】画像形成媒体に、第1の画像を形成し、次に、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成した記録液の液滴を、前記画像形成媒体の第1の画像の上に、重ねてインクジェット方式で付着させることを特徴とする画像形成方法。
【請求項5】画像形成媒体の支持体表面に対し、垂直方向に重ねられた、二種の画像を有し、前記支持体表面から遠い方に形成された画像が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して前記画像形成媒体に付着させて形成されたものであり、前記支持体表面から遠い方に形成された画像を、剥離することにより、前記支持体表面に近い方に形成された画像を表出可能であることを特徴とする画像形成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像形成方法に関する。さらに詳しくは、二種の画像を形成する方法及び、これら二種の画像を、例えば多層くじ券等に利用可能にする画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像形成する場合、種々の方法による画像形成方法が提案されている。また画像の上にさらに画像を付加する場合には、それぞれの画像形成方法の種々の組合わせが考えられる。代表的な印画方法としては、ハロゲン化銀写真感光材料を使用したものや、インクジェット記録方式が挙げられる。画像を後で追加する場合、簡易な方法にするのは、異なる画像形成方法を組み合わせる事が多いが、通常の組合わせでは、簡易な合成ができにくかった。そこで、簡易に画像形成する方法が求められていた。
【0003】また、画像の上に、画像の全部または一部をおおうように、合成されることもある。あとから追加される画像は、絵柄が入っていても、入っていない無地のものでもよい。画像の上乗せの一例として、くじ券への応用がある。くじにする場合、アルミ箔ラミネートを付し、第一の画像が見られないようにする方法がある。しかしアルミ箔ラミネートでは、少量生産が行いにくく、小イベントのくじ券には適用しがたく、コストもかかりやすい。くじ券としての必要性能としては、透過光でも透けずあたりはずれが見えないこと、コート層がある程度擦過耐性を有すること、下の画像が明瞭に見えまた、はがし残しが生じにくいことなどが挙げられる。これらを満足する方法の提案が望まれていた。
【0004】従来、小規模で、簡単に、画像を形成する方法の一つとして、インクジェット記録方式が挙げられる。従来のインクジェット記録方式には主溶媒として水を用いる水性インキと、主溶媒として有機溶媒を用いる油性インクが一般に用いられている。水性インクを用いた印刷画像は、全般に耐水性に劣っているのに対して、油性インクは、優れた耐水性を有する印刷画像を提供することが可能である。しかしながら、これらの水性及び油性インクは、室温では液体であり、記録紙に印刷すると急速に浸透するためにニジミを発生し易く、充分な印刷濃度が得られにくかった。特に、画像合成した時には、滲みなどにより画像が乱れやすいという欠点があることがわかった。また、重ね合わせ画像の下地画像として使用し、アルミ箔ラミネートを上乗せ使用した場合には、第一の画像がみだれやすいという欠点があることがわかった。またさらに第二の上乗せ画像も、前記インクジェット記録方式で形成し、くじ券として使用した場合には、はがした後に、画像乱れや、はがし残しの欠点が著しく生じやすいことがわかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、種々検討した結果なされたもので、簡易に合成画像を得ることができ、また別の目的として、合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、さらに別の目的として、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能な画像形成方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0007】請求項1に記載の発明は、記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の純水との接触角が、85度未満であることを特徴とする画像形成方法であり、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0008】請求項2に記載の発明は、記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の中心面平均粗さが、0.4μm未満であることを特徴とする画像形成方法であり、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0009】請求項3に記載の発明は、記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体に付着させて記録を行う画像形成方法において、前記液滴は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の酸素透過率が、600ml/m2・hr・atm未満であることを特徴とする画像形成方法であり、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0010】請求項4に記載の発明は、画像形成媒体に、第1の画像を形成し、次に、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成した記録液の液滴を、前記画像形成媒体の第1の画像の上に、重ねてインクジェット方式で付着させることを特徴とする画像形成方法であり、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0011】請求項5に記載の発明は、画像形成媒体の支持体表面に対し、垂直方向に重ねられた、二種の画像を有し、前記支持体表面から遠い方に形成された画像が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して前記画像形成媒体に付着させて形成されたものであり、前記支持体表面から遠い方に形成された画像を、剥離することにより、前記支持体表面に近い方に形成された画像を表出可能であることを特徴とする画像形成方法であり、合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、この発明の画像形成方法の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定されない。
【0013】この実施の形態の画像形成方法は、図1及び図2に示す固体インクジット記録装置が用いられ、図1は固体インクジット記録装置の斜視図、図2は固体インクジット記録を説明する図である。
【0014】この実施の形態の固体インクジット記録装置は、インクジェットヘッド1が画像形成媒体2に対して所定の間隔の隙間を有する。このインクジェットヘッド1には、インクタンク3及びヒータ4が設けられている。インクタンク3には、常温にて実質的固体状態であるインク5が収納される。
【0015】インクジェットヘッド1には、1個以上の温度センサー(図示せず)が接続され、ヒータ4と連動することでインクジェットヘッド1とインクタンク3の温調が可能であり、記録液の液滴を形成し、この液滴を、画像形成媒体2に付着させて記録を行う。
【0016】このインクジェット記録装置は、インクを微小な液滴としてノズル6より吐出し文字・図形等の記録を行い、高精細な画像の出力、高速印字の手段として優れた利点を有している。また常温固体インクを加熱溶融し液滴として吐出する記録方法によって、より安定な画像を得ることが可能である。このような固体インクジェット記録方法ではインクを液状態で保持するため、装置の運転時にはインクを50〜150℃程度の高温に加熱し続ける必要がある。
【0017】この実施の形態では、液滴は、常温にて実質的固体状態であるインク5を加熱溶融して形成する。常温とは、25℃を表しこの温度で固体状のインク5を使用する。
【0018】この常温にて実質的固体状態であるインクとしては、特開平10−279861号公報、2頁、左34行目〜同右3行目に記載されている。具体的には、米国特許第3653932号明細書においてはセバシン酸ジアルキルエステルを含有するインク、米国特許第4390369号明細書及び特開昭58−108271号公報においては、天然ワックスを含有するインク、特開昭59−22973号公報においては、ステアリン酸を含有するインク、特開昭61−83268号公報においては、炭素原子数20〜24の酸またはアルコールを含み、さらにはこれらと融点が相対的に高いケトンを含有するインク、特開昭62−48774号公報においては、高い水酸基価を有する熱硬化性樹脂と、150℃より低い融点を有する固体有機溶媒と、少量の染料物質とを含有するインク、特開昭62−112627号公報においては、着色剤と、室温で固体であり室温より高温に加熱すると液化する第1の溶媒と、該第1の溶媒を溶解する室温で液体で、且つ揮発性の高い第2の溶媒とからなるインク、特開昭62−295973号公報においては、極性基を有する合成ワックスと該ワックスに可溶な染料とを含有するインク等を用いることができる。
【0019】請求項1に記載の実施の形態は、画像形成媒体2が、図3に示すように、表面の純水10との接触角θは、85度未満であること、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能であり、この発明の効果が有効に得られる点で好ましい。
【0020】接触角θは、画像形成媒体2の表面上に置いた純水10の表面と固体面との交点において液滴に引いた接線と固体面のなす角で、水を含む方の角度であり、特開平5−294057号公報7頁【0049】記載の方法で測定できる。
【0021】即ち、米国紙パルプ技術協会標準規格(TAPPI STD)T458 om−84 「紙の表面濡れ(接触角法)」に規定される方法で、蒸留水を用いた場合の基紙表面の初期接触角を測定した。また、接触角を規定する機器としてはFACE接触角法CA−D型(協和界面科学社製)を使用した。初期接触角とは水滴が紙と接触して5秒後の接触角を意味し、接触角の変化速度は次式より求めた。
R=(θ−θ′)/55ここに、R=接触角の変化速度、θ=初期接触角(5秒後の接触角)、θ′=60秒後の接触角を示す。
【0022】接触角が85度未満の画像形成媒体の物質例は、種々のバインダーと界面活性剤の組合せ量変化で調節して作成する。接触角として、好ましくは、50°以下であり、さらに好ましくは、30°以下である。最も好ましくは、20°以下である。含有素材としては、天然水溶性バインダーと、含スルホン酸塩界面活性剤の組合せが好ましい。
【0023】請求項2に記載の実施の形態は、画像形成媒体2が、その表面の中心面平均粗さが、0.4μm未満であることが、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能であり、この発明の効果が有効に得られる点で好ましい。
【0024】中心面平均粗さは、特開平11−15118号公報6頁【0031】〜【0034】に記載の方法で測定できる。
【0025】即ち、中心面平均粗さ(SRa)とは、下記式で表される数値を表すことができる。
【0026】
【数1】

【0027】ここで、式中;SRaは中心面平均粗さを表し、Lxは測定面域のX軸方向の長さを表し、Lyは測定面域のY軸方向の長さを表し、SAは測定面域の面積を表し、SA=Lx×Lyであり、この時、Lx=7.5mm、Ly=21mmとし、f(x,y) は表面凹凸面を表し、x,yはそれぞれ測定点のx方向及びy方向の位置座標を表す。
【0028】この画像形成媒体2は、その表面の中心面平均粗さは、0.2μm以下がより好ましく、00.05μm以下が最も好ましい。
【0029】請求項3に記載の実施の形態は、画像形成媒体2の酸素透過率が、600ml/m2・hr・atm未満であることが、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能であり、この発明の効果が有効に得られる点で好ましい。
【0030】この酸素透過率は、特開平8−15835号公報4頁【0033】〜【0035】記載の測定方法、変化方法で調整できる。
【0031】即ち、酸素透過率が600ml/m2・hr・atm未満である必要があるが、さらには300ml/m2・hr・atm以下であることが、この発明の効果が有効に得られる点で好ましい。
【0032】画像形成媒体の酸素透過率は、支持体や支持体にラミネートされるポリマー素材の変化や、支持体基体中に添加されるポリマーの添加量を調整することにより可能である。好ましい支持体としては、両面樹脂被覆紙支持体で酸素透過率の大きい樹脂を使用した支持体や、樹脂の膜厚を薄くした支持体又は紙支持体や再生紙を利用した紙支持体等が挙げられる。
【0033】なお、この発明における酸素透過率は、ANSI(American National Standards Institute)/ASTM D−1434法(Standard Test Methods for GAS TRANSMISSION RATEOF PLASTIC FILM AND SHEETING)に記載された方法によって測定される値であり、さらに詳しくは上記規格のMethodに従い酸素ガス(23℃/相対湿度0%)を封入した二つの室の間を試験する支持体シートで隔離し、両室の酸素圧を高圧と低圧にして、ガスの透過速度を気圧変化でモニターして測定される。試験される支持体試料は試験の前に23±2℃、相対湿度50±5%の環境下に少なくとも40hr置かれることが必要である。
【0034】次に、請求項4に記載の実施の形態の発明について説明する。この実施の形態は、図4に示すように、画像形成媒体2に、第1の画像20を形成し、次に、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成した記録液の液滴を、画像形成媒体2の第1の画像20の上に、重ねてインクジェット方式で付着させ画像21を形成する画像形成方法であり、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができる。
【0035】この画像形成媒体2に、第1の画像20を形成する方式は、例えば画像形成媒体2に含有されているハロゲン化銀に露光後、現像処理することにより第1の画像20を形成し、この画像20を形成した後に、インクジェット記録により画像21を形成する。即ち、ハロゲン化銀写真感光材料に含有されているハロゲン化銀粒子に露光後、現像処理した画像形成媒体2に、さらに常温にて実質的に固体状態であるインクを加熱溶融して形成した液滴をインクジェット付着させて記録を追加する。
【0036】次に、請求項5に記載の実施の形態の発明について説明する。この実施の形態は、図5及び図6に示すように、画像形成媒体2の支持体表面2aに対し、垂直方向に重ねられた、二種の画像40,41を有し、支持体表面2aから遠い方に形成された画像41が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して前記画像形成媒体に付着させて形成されたものであり、支持体表面2aから遠い方に形成された画像41を、剥離することにより、支持体表面2aに近い方に形成された画像40を表出可能である。
【0037】この二種の垂直方向に重ねられた画像40,41のうち支持体表面2aに近い画像、即ち第一の画像40は、いかなる方法で作成されてもよい。例えば、インクジェットにより画像形成されてもよいし、ハロゲン化銀写真感光材料から画像形成してもよい。インクジェットにより画像形成する場合には、水溶性インクで画像形成させることが好ましい。第一の画像40としてハロゲン化銀写真感光材料を使用する場合には、ハロゲン化銀写真感光材料は、現像時間が、30秒以下であることがより好ましい。
【0038】この好ましいハロゲン化銀写真感光材料としては、特開平10−319543号公報明細書に記載の材料、さらに詳細には、同号明細書の実施例に記載の材料が好ましい。即ち、反射支持体上に、感光性ハロゲン化銀乳剤層及び非感光性親水性コロイド層を少なくとも1層ずつ塗設したハロゲン化銀写真感光材料であり、支持体から最も離れた非感光性親水性コロイド層が、多孔質の微粒子粉末をハロゲン化銀写真感光材料1m2当たり400mg以上含有し、かつ1分子中に3つ以上の官能基を有する硬膜剤で硬膜されていることが好ましい。
【0039】垂直方向に重ねられた画像40,41のうち支持体表面2aから遠い画像、即ち、第二の画像41は、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成画像記録媒体に付着させるインクジェット方式で画像形成させる。
【0040】
【実施例】以下、実施例によりこの発明を説明するが、この発明の実施態様はこれらに限定されない。
実施例1坪量180g/m2の紙パルプの両面に高密度ポリエチレンをラミネートし、紙支持体を作製した。ただし、画像形成側には、表面処理を施したアナターゼ型酸化チタンを15重量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレン30g/m2をラミネート(乳剤面側の中心面平均粗さSRa=0.5μm)し、厚さ230μmの反射支持体とした(試料101)。
【0041】また、表101に示す組合せで、表面樹脂を種々に変更した以外は同一の試料または、試料101の上に、ゼラチン(10g/m2)と界面活性剤Bの添加量を変えて表面の水接触角を種々に変化させた試料を作成した。
【0042】これらの試料の上に、第一画像として、エプソンPM800C及びエプソンPM800C専用インク(インクB)を用いて、風景画像をインクジェット印字、印画情報を記録した。次にこれらの第一画像の上に、さらに人物画像を、下記インクジェット記録により行った。インクジェット記録としては、特開平8−300684号公報明細書の実施例に記載のインク(インクA)、装置で印字、印画を追加した。
【0043】また比較試料として、第二画像の人物画像も、エプソンPM800C及びエプソンPM800C専用インク(インクB)を用いて作成した合成画像も作成した。
【0044】このようにして形成した合成画像の風景と、人物の画像重なり境界部分の、明瞭度を評価した。
【0045】明瞭度は、画像形成された画像を5段階評価し、10人の評価者の平均点をとった。
5:人物画像の髪の毛もはっきりとわかり、立体感がある。
4:人物画像の顔の輪郭も鮮明にわかり立体感があるが髪の毛の鮮明感はない3:人物画像の顔は輪郭は、鮮明だが立体感はない。
2:人物画像の顔の輪郭はわかるが鮮明ではない1:人物画像の顔の輪郭がぼやけているこのようにして得られた結果を表101に示す。この発明の試料では、簡易に合成画像を得る事ができ、合成画像輪郭部の明瞭な画像が得られた。
【0046】また、形成された合成画像の人物部分をコインではがして、風景画像のみにした場合の人物画像のはがし残しの度合いを観察した。下記のように評価した。この発明の試料でははがし残しの少ない画像が得られた。
【0047】画像はがし残り度は、人物画像を除くように修正された画像を5段階評価し、10人の評価者の平均点をとった。
5:風景画像のみに修正され全く人物画像の後がわからない。
4:画像修正はできているが、よく観察すると風景画像に人物画像の輪郭が見える。
3:人物画像の輪郭がみえる。
2:人物画像のあとが見え、修正された画像とは言えない。
1:人物画像の後がはっきりと見える。
【0048】
【表101】

【0049】実施例2記録媒体の紙パルプの種類を変化した以外は実施例1の試料101と同様にして、表面の中心面平均粗さを変化させ、実施例1と同様に評価を行った結果を表102に示す。この発明の試料では、簡易に合成画像が得られ、合成輪郭部が明瞭な画像が得られた。またはがし残りの少ない画像が得られた。
【0050】
【表201】

【0051】実施例3実施例1の試料101のポリマー被覆量を変化させて酸素透過率を変化させた各試料を作成した。これらの試料を実施例1と同様に評価した結果を、表301に示す。この発明の試料では、簡易に合成画像が得られ、合成輪郭部が明瞭な画像が得られた。また、はがし残りの少ない画像が得られた。
【0052】
【表301】

【0053】実施例4特開平10−319543号公報明細書の実施例1に記載の試料101を作成した、この試料に、数字を印刻した画像を焼き付け、同明細書実施例に記載の処理を行った。この試料の画像数字画像のうえに、さらに、実施例1のインクAまたはインクBを用いたインクジェットにより、黒色画像を上乗せした。次に、上乗せ黒色画像を、コインを用いることにより、上乗せ画像をはがし、残った画像の鮮明度、はがし残し度を観察した。
【0054】インクBを用いたこの発明の試料では、数字の印刻が明瞭に見え、また上乗せ画像のはがし残しが少なかったが、インクAを使用した試料では、数字の判別が困難で、上乗せ画像のはがし残しも多かった。また、はがす前に第一の画像を透かしてみた時、インクAでは少し透けて見えたが、Bでは見えなかった。結果を表401に示す。
【0055】
【表401】

【0056】
【発明の効果】前記したように、請求項1に記載の発明では、液滴が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ画像形成媒体の表面の純水との接触角が、85度未満であることで、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0057】請求項2に記載の発明では、液滴が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ前記画像形成媒体の表面の中心面平均粗さが、0.4μm未満であることで、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0058】請求項3に記載の発明では、液滴が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成したものであり、かつ画像形成媒体の酸素透過率が、600ml/m2・hr・atm未満であることで、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0059】請求項4に記載の発明では、画像形成媒体に、第1の画像を形成し、次に、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して形成した記録液の液滴を、画像形成媒体の第1の画像の上に、重ねてインクジェット方式で付着させることで、簡易に合成画像を得ることができ、また合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【0060】請求項5に記載の発明では、画像形成媒体の支持体表面から遠い方に形成された画像が、常温にて実質的固体状態であるインクを加熱溶融して画像形成媒体に付着させて形成されたものであり、支持体表面から遠い方に形成された画像を、剥離することにより、支持体表面に近い方に形成された画像を表出可能であり、合成画像の画像滲みがなく明瞭な合成画像を得ることができ、くじ券として使用した場合の画像乱れや、はがし残しの少ないくじ等に利用可能である。
【出願人】 【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカ株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿1丁目26番2号
【出願日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【代理人】 【識別番号】100081709
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴若 俊雄
【公開番号】 特開2003−191592(P2003−191592A)
【公開日】 平成15年7月9日(2003.7.9)
【出願番号】 特願2001−393327(P2001−393327)