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【発明の名称】 中間転写記録媒体
【発明者】 【氏名】小保内 直博
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【氏名】臼杵 秀樹
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

【要約】 【課題】画像形成時には受容層が熱転写シートに剥ぎ取られず、画像形成された受容層を被転写体に良好に転写でき、かつ基材シートとしてポリプロピレンフィルムも使用できる中間転写記録媒体を提供すること。

【解決手段】基材上に離型層および画像が形成される受容層を設けてなる中間転写記録媒体において、上記離型層と受容層との23℃における接着力F1が0.10〜2.0N/85mmであり、120〜160℃において上記中間転写記録媒体の受容層を被転写体に転写する際の離型層と受容層との接着力F2が0.05〜1.0N/85mmであり、かつF1>F2であることを特徴とする中間転写記録媒体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基材シート上に離型層および画像が形成される染料受容層を設けてなる中間転写記録媒体において、上記離型層と染料受容層との23℃における接着力F1が0.10〜2.0N/85mmであり、120〜160℃において上記中間転写記録媒体の染料受容層を被転写体に転写する際の離型層と染料受容層との接着力F2が0.05〜1.0N/85mmであり、かつF1>F2であることを特徴とする中間転写記録媒体。
【請求項2】 昇華型熱転写シートの染料層を請求項1に記載の中間転写記録媒体の染料受容層に対向させて重ね合わせ、サーマルヘッドにより加熱して上記染料受容層に画像を形成した後、熱転写シートを剥離する際の23℃における接着力F3が、接着力F1よりも小さい請求項1に記載の中間転写記録媒体。
【請求項3】 画像形成後に染料受容層に接着層を形成し、該接着層を被転写材に対向させて、画像を有する染料受容層を被転写材に転写する際の接着層と染料受容層との23℃における接着力F4が、接着力F1よりも大きい請求項1に記載の中間転写記録媒体。
【請求項4】 離型層が熱硬化性樹脂から形成されている請求項1に記載の中間転写記録媒体。
【請求項5】 離型層が熱硬化性樹脂から形成され、離型層形成時における加熱硬化条件が100〜115℃で5〜120秒間である請求項1に記載の中間転写記録媒体。
【請求項6】 基材シートがポリプロピレンフィルムまたはポリエチレンテレフタレートフィルムである請求項1に記載の中間転写記録媒体。
【請求項7】 請求項1〜6の何れか1項に記載の中間転写記録媒体を用いて画像が形成されていることを特徴とする印画物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は中間転写記録媒体に関し、さらに詳しくは任意の被転写体上に、昇華型熱転写方式による画像を付与することができる中間転写記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基材シートの一方の面に染料層が設けられた昇華型熱転写シート(以下単に「熱転写シート」という)と染料受容層(以下単に「受容層」という)が設けられた受像シートとを重ね合せ、サーマルヘッドとプラテンロールとの間に圧接し、画像情報に応じてサーマルヘッドの発熱部分を選択的に発熱させ、熱転写シート上の染料層に含まれる染料を受容層に移行させることにより、画像を記録する昇華型熱転写方式が種々提案されている。
【0003】上記昇華型熱転写方式は、熱転写シートに印加するエネルギー量によって、ドット単位で染料の移行量を制御できるため、濃度変調による階調再現が可能である。また、使用する色材が染料であるため、形成される画像は透明性があり、複数の染料層を用いて色を重ねた際の中間色の再現性に優れている。従って、イエロー、マゼンタ、シアンの3色あるいはこれにブラックを加えた4色の熱転写シートを用いて、受像シートにこれらの3色あるいは4色を重ねて記録することにより、高画質なフルカラー画像の形成が可能である。
【0004】上記昇華型熱転写方式においては、受像シートの画像受容面が染料に対して染着性をもつことが必要であり、受容層が設けられていない被転写体に画像を形成することは殆ど不可能であった。受容層を予め設定した専用紙以外の被転写体に染料による画像を形成するために、受容層を基材シート上に剥離可能に形成した受容層転写シートから、受容層を被転写体に転写し、その上に昇華型熱転写シートから染料を転写して画像を設ける技術が提案されている(特開昭62−264994号公報参照)。
【0005】この方法では、被転写体上の受容層は被転写体の面質の影響を強く受け、被転写体の凹部にピンホールが発生したり、被転写体表面の凹凸によって受容層表面が凹凸になり、形成される画像にムラが発生したりするため、良好な画像形成物を得るためには表面が平滑な被転写体を選択する必要があった。
【0006】そこで、任意の被転写体上に昇華型熱転写方式による画像形成を可能とし、被転写体の表面凹凸や地合いにより画像品質が影響を受けることを防止するために、まず、受容層が基材シート上に剥離可能に設けられた中間転写記録媒体の受容層に、熱転写シートより染料を転写して画像を形成し、然る後に該中間転写記録媒体を加熱して、画像が形成された受容層を被転写体上に転写する、所謂中間転写方法も提案されている(特開昭62−238791号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の中間転写方法は、受容層がない任意の被転写体に染料画像を容易に付与できるという大きな利点がある一方で、画像を有する受容層を被転写体に転写する際、離型層と受容層との接着力(剥離力)を適度に調節することが困難である。すなわち、上記接着力が小さすぎると、受容層に熱転写シートを用いて画像を形成し、その後に熱転写シートを剥離する際に、受容層が熱転写シートの染料層に接着して剥ぎ取られたり、被転写体に転写する前の取扱い時に受容層が剥離脱落することがあるという問題がある。
【0008】他方で、離型層と受容層との接着力が大きすぎると、被転写体に対する受容層の転写が不十分になり、受容層の一部が中間転写記録媒体側に残るという問題がある。さらに従来の中間転写記録媒体の多くの場合、基材シートとしてポリエチレンテレフタレートフィルムが用いられ、それより強度などの物性が劣るが、安価なポリプロピレンフィルムを使用することが困難であった。
【0009】従って、本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、画像形成時には受容層が熱転写シートに剥ぎ取られず、画像形成された受容層を被転写体に良好に転写でき、かつ基材シートとしてポリエチレンテレフタレートフィルム以外にポリプロピレンフィルムも十分に使用できる中間転写記録媒体を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、基材シート上に離型層および画像が形成される受容層を設けてなる中間転写記録媒体において、上記離型層と受容層との23℃における接着力F1が0.10〜2.0N/85mmであり、120〜160℃において上記中間転写記録媒体の受容層を被転写体に転写する際の離型層と受容層との接着力F2が0.05〜1.0N/85mmであり、かつF1>F2であることを特徴とする中間転写記録媒体を提供する。
【0011】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。図1は、本発明の中間転写記録媒体の基本構成を図解的に説明する図である。本発明の中間転写記録媒体は、基材シート1の一方の面に離型層2を介して受容層3を剥離可能に形成したものである。
【0012】本発明は、上記の中間転写記録媒体において、離型層2と受容層3との23℃における接着力F1が0.10〜2.0N/85mmであり、上記中間転写記録媒体の受容層を120〜160℃において被転写体に転写する際の離型層と受容層との接着力F2が0.05〜1.0N/85mmであり、かつF1>F2であることを特徴としている。このような構成によって前記本発明の目的が達成される。
【0013】本発明の好ましい実施形態では、図1に示す中間転写記録媒体の受容層3に不図示の熱転写シートの染料層を対向して重ね合せ、サーマルヘッドで受容層3に染料画像を形成した後、熱転写シートを剥離するが、その接着力(剥離力)F3が、接着力F1よりも小さくなるように離型層を形成する。このようにすることによって、画像形成時に受容層が染料層に接着しても受容層が剥ぎ取られることがない。
【0014】また、本発明の別の好ましい実施形態では、受容層に上記の如く画像を形成して、受容層の熱融着性を利用して画像を有する受容層を被転写体に転写することができるとともに、図2に図解的に示すように、画像5を有する受容層3上に接着層4を形成した後、該接着層4を介して受容層3を被転写体に転写することができる。この際の接着層4と受容層3との23℃における接着力F4を、前記接着力F1よりも大きくなるように離型層2を形成する。このようにすることによって、画像5を有する受容層3は基材シート1側(離型層2上)に残ることなく、均一に被転写体に転写させることができる。
【0015】次に本発明の中間転写記録媒体の構成材料を説明する。本発明の中間転写記録媒体の基材シート1は、従来の熱転写シートに使用されているものと同じ基材シートを用いることができるが、好ましい例としてポリエチレンテレフタレートフィルムおよびポリプロピレンフィルムが挙げられる。これらの基材シートの厚さは、強度、熱伝導性、耐熱性などが適切になるように材料に応じて適宜選択することができるが、通常は1〜100μm程度のものが好ましく用いられる。
【0016】上記基材シート1の一方の面に離型層2を形成する。離型層の形成に使用可能な樹脂としては熱硬化性の樹脂であり、特に熱硬化性であるシリコーン変性アクリル系樹脂(例えば、商品名セルトップ226、同227、ダイセル化学社製)、アルキッド−アミノ系樹脂(例えば、商品名TCM−02メジウム、大日本インキ化学工業社製)およびエポキシ−アミノ系樹脂(例えば、商品名TCM−150、大日本インキ化学工業社製)が挙げられる。
【0017】このような熱硬化性かつ離型性樹脂は、使用する触媒の量や、乾燥硬化条件を適当に設定する(例えば、加熱硬化を温度100〜115℃で5〜120秒間)ことにより、後述する実施例に記載のように、形成される離型層2と受容層3との接着力F1を適当な値に制御することができる。さらに上記の如き樹脂はポリエチレンテレフタレートまたはポリプロピレンからなる基材シートに対して良好な密着性を有する離型層を形成することができる。
【0018】離型層2は、前述の基材シート1上に、前記の樹脂を水または有機溶剤などの溶媒に溶解または分散させたインキを、バーコーター、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、グラビア版を用いたリバースロールコーティング法などの通常の方法で塗布して形成することができる。その塗布量は、塗布乾燥後の膜厚が0.1〜20μmになるようにするのが望ましい。
【0019】上述の離型層2上には受容層3を剥離可能に形成する。すなわち、基材シート1上に離型層2を介して受容層3を形成して中間転写記録媒体とする場合は、受容層3は、被転写体への受容層転写時に離型層2との界面で剥離して被転写体上に転写される。受容層3は、少なくともバインダ樹脂からなり、必要に応じて離型剤などの各種添加剤を添加してもよい。
【0020】受容層を形成するバインダ樹脂としては、昇華染料が染着し易いものを用いることが好ましく、例えば、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲン化樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステルなどのビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、アイオノマー、セルロース誘導体などの単体または混合物を用いることができ、これらの中でもビニル系樹脂およびポリエステル系樹脂が特に好ましく用いられる。
【0021】受容層は、該受容層に染料画像を形成する際に、受容層と熱転写シートの染料層との熱融着を防止するために、前記の樹脂に離型剤を配合することが好ましい。離型剤としては、シリコーンオイル、リン酸エステル系界面活性剤、フッ素系化合物などを用いることができるが、この中でも特にシリコーンオイルが好ましく用いられる。該離型剤の添加量は、受容層を形成するバインダ樹脂100重量部に対し0.2〜30重量部が好ましい。受容層は、離型層上に前述の離型層と同様の方法で形成可能で、その膜厚が0.1〜10μmになるようにするのが望ましい。
【0022】また、被転写体上に転写される受容層を保護する目的で、図3に示すように離型層2と受容層3との間に剥離層6(画像保護層)を設けてもよい。この剥離層6は、被転写体への受容層転写時に離型層2との界面で剥離し、受容層3とともに被転写体上に転写さる。その結果、被転写体上に転写された画像を有する受容層の最表面に位置し、画像の耐候性能や、指紋や薬品などに対する耐久性能を向上させる。剥離層6は樹脂から構成されるが、離型層3と適当な接着力(F1)をもち、画像形成された受容層3とともに被転写体に転写された後は、該受容層3の表面保護層として所望の物性をもつ樹脂組成を選定して形成する。
【0023】剥離層は一般的には、エチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロースなどのセルロース誘導体、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラールなどのビニル重合体の熱可塑性樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂などの熱硬化型の樹脂を用いて形成することができる。離型層は受容層と同様の方法で形成することができ、厚みは0.1〜10μmが好ましい。
【0024】図4に示すように、離型層2と基材シート1との密着性が不足する場合には、離型層2と基材シート1との間に接着層7を形成してもよい。該接着層7の形成に用いる材料としては、基材シート1との接着性が良好である熱可塑性樹脂、天然樹脂、ゴム、ワックスなどを用いることができる。接着層7の形成は上記離型層2の形成と同様な方法で行うことが可能で、基材シート1上に接着層7を形成後に離型層2を該接着層7上に形成する。接着層7の厚さは離型層2と基材シート1との接着性能を鑑みて決定されるが、通常は0.1〜20μmが好ましい。
【0025】また、中間転写記録媒体の受容層(剥離層を含む場合もある)を被転写体に転写する際に、サーマルヘッドやラインヒーターなどの加熱デバイスとの熱融着を防止し、走行を滑らかに行う目的で、加熱デバイスと接触する基材シートの受容層側の他方の面に不図示の背面層を設けることが好ましい。この背面層は従来公知の熱転写シートにおいて使用されている各種の材料および方法で形成することができる。
【0026】本発明に用いる熱転写シートとしては、従来公知の昇華型熱転写シートが何れも使用でき、熱エネルギーを与える手段も従来から公知の方法は何れも使用できる。なお、本発明で最終的に得られる画像は、中間転写記録媒体の受容層に形成した画像と鏡像関係となるので、中間転写記録媒体上に形成する画像は予め逆転像として形成しておく必要がある。
【0027】本発明の中間転写記録媒体を使用する画像形成方法では、前記受容層に画像を形成した後、前記画像が形成された受容層を被転写体上に適当な加熱デバイスを使用して転写して行なう。受容層を中間転写記録媒体から被転写体に転写する際に使用される加熱デバイスとしては、サーマルヘッド、ラインヒータ、ホットスタンパ、ヒートローラなどが挙げられる。
【0028】上記画像形成された受容層を被転写体に転写する際には、必要に応じて画像形成された受容層の面、或いは被転写体の転写部位に接着層を形成しておくことができる。この接着層の形成には、基材シートの一方の表面に必要に応じて離型層を介して接着層を設けた接着層熱転写シートを用いることが好ましい。本発明で使用できる被転写体は特に限定されず、例えば、天然繊維紙、コート紙、トレーシングペーパー、転写時の熱で変形しないプラスチックフィルム、ガラス、金属、セラミックス、木材、布など何れのものでも構わない。
【0029】
【実施例】次に実施例、比較例および参考例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、文中「部」または「%」あるのは特に断りのない限り重量基準である。
<実施例1>背面に耐熱滑性層を有する厚さ20μmのポリプロピレンフィルム(商品名:トレファンBO グレード2500、厚み20μm、東レ社製)の表面に、下記組成の離型層1用塗布液を所定の乾燥時塗布量で塗布し、115℃の温度で30秒間乾燥硬化させて離型層1を形成した後、下記組成の剥離層用塗布液を所定の乾燥時塗布量で塗布し、110℃で30秒間乾燥して剥離層を形成し、さらに下記組成の受容層用塗布液を所定の乾燥時塗布量で塗布し、115℃で30秒間乾燥して受容層を形成して本発明の中間転写記録媒体を得た。上記における塗布液の塗布は何れもグラビアコート法で行なった。
【0030】(離型層1用塗布液)
・シリコーン変形アクリル系樹脂(セルトップ226、ダイセル化学社製) 5部・シリコーン変形アクリル系樹脂(セルトップ227、ダイセル化学社製) 10部・アルミ触媒(セルトップCAT−A、ダイセル化学社製) 3部・メチルエチルケトン 8部・トルエン 8部(乾燥時塗布量:0.7g/m2
【0031】

【0032】(受容層用塗布液)
・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(デンカビニル1000A、電気化学工業社製) 30部・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(デンカビニル1000ALK、電気化学工業社製) 5部・エポキシ変形シリコーンオイル(X−22−3000T、信越化学社製) 0.4部(乾燥時塗布量:4.0g/m2
【0033】<実施例2〜5>実施例1における離型層1の乾燥硬化条件を以下の通りにした以外は実施例1と同様にして本発明の中間転写記録媒体を得た。
実施例2・・・110℃×60秒間実施例3・・・110℃×30秒間実施例4・・・105℃×30秒間実施例5・・・100℃×30秒間【0034】<実施例6>実施例1における離型層1用塗布液を下記離型層2用塗布液に代えて、かつ離型層の硬化条件を115℃×30秒間とした以外は実施例1と同様にして本発明の中間転写記録媒体を得た。
【0035】
(離型層2用塗布液)
・アルキッド−アミノ系樹脂(TCM−02メジューム、 大日本インキ化学工業社製) 9部・エポキシ−アミノ樹脂(TCM−150、大日本イン キ化学工業社製) 1部・酸触媒(PL硬化剤C、大日本インキ化学工業社製)
0.3部・メチルエチルケトン 8部・トルエン 8部(乾燥時塗布量:0.7g/m2
【0036】<実施例7>実施例6における離型層2の乾燥硬化条件を110℃×30秒間とした以外は実施例6と同様にして本発明の中間転写記録媒体を得た。
【0037】<実施例8>実施例1における基材フィルムとして、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムA(商品名:ルミラーT60#25、東レ社製)を使用し、離型層1の硬化条件を110℃×30秒間とした以外は実施例1と同様にして本発明の中間転写記録媒体を得た。
【0038】<実施例9>実施例6における基材フィルムとして、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムA(商品名:ルミラーT60#25、東レ社製)を使用し、離型層2の硬化条件を110℃×30秒間とした以外は実施例6と同様にして本発明の中間転写記録媒体を得た。
【0039】<比較例1>実施例1において離型層1を形成しなかった以外は実施例1と同様にして比較例の中間転写記録媒体を得た。
<比較例2>実施例1において離型層1の乾燥硬化を120℃×30秒間とした以外は実施例1と同様にして比較例の中間転写記録媒体を得た。
【0040】<比較例3>実施例1において離型層1の乾燥硬化を90℃×30秒間とした以外は実施例1と同様にして比較例の中間転写記録媒体を得た。
<比較例4>実施例7において離型層2を形成しなかった以外は実施例7と同様にして比較例の中間転写記録媒体を得た。
【0041】<参考例>(接着層熱転写シートの製造例)
背面に耐熱滑性層を形成した厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:ルミラーT60#25、東レ社製)の表面に下記組成の離型層用塗布液を所定の乾燥時塗布量で塗布し、110℃×30秒間乾燥硬化させた後、下記組成の接着層用塗布液を所定の乾燥時塗布量で塗布し、110℃×30秒間乾燥して接着層を形成し、参考例の接着層熱転写シートを得た。上記における塗布液の塗布は何れもグラビアコート法で行なった。
【0042】(離型層用塗布液)
・シリコーン変形アクリル系樹脂(セルトップ226、ダイセル化学社製) 16部・アルミ触媒(セルトップCAT−A、ダイセル化学社製) 3部・メチルエチルケトン 8部・トルエン 8部(乾燥時塗布量:0.7g/m2
【0043】(接着層用塗布液)
・アクリル樹脂(ディックシールA−415、大日本インキ化学工業社製) 10部・紫外線吸収剤アクリル共重合体(UVA635L、BASFジャパン社製) 2部・二酸化珪素(サイリシア310、富士シリシア化学社製) 0.3部・メチルエチルケトン 4部・トルエン 4部(乾燥時塗布量:1.0g/m2
上記実施例および比較例で用いた基材シートおよび離型層1および2の形成時の乾燥硬化条件を以下の表1に纏めて示す。
【0044】

【0045】以上の実施例および比較例の中間転写記録媒体、および接着層熱転写シートを用いて下記の各種試験を行ない、その結果を後記表2〜5に示す。
[基材または離型層と受容層(接着層なし)との接着力F1の測定]前記中間転写記録媒体の受容層側に日東電工社製ポリエステルテープ(品名:日東テープ31C)をヒートシールして貼り合せ、上記ポリエステルシートを剥離した際の離型層と受容層との接着力をJIS P 8139に規定するT字型剥離治具を用い、下記条件で新東科学社製のヘイドン14DRにて測定した。

【0046】[画像形成時の染料層と受容層との接着力F3の測定]顔写真を色分解して得た電気信号に従って作動するプリンタのサーマルヘッドを用いて熱エネルギーを付加し、フルカラー画像を形成した(昇華熱転写シートは上記プリンタに装備されているものを使用し、中間転写記録媒体は前記のものを用いた。印画条件:20msec/line、14.5V)。この際の23℃における染料層と受容層との接着力F3を前記と同様にして測定した。
[受容層上に前記接着層熱転写シートから接着層を転写した接着層付き受容層の接着層と受容層との接着力F4の測定]上記で得られた画像を有する受容層に前記の接着層転写シートから接着層を転写した後、上記と同様にして23℃における接着層と受容層との接着力F4を測定した。
【0047】[再転写性]中間転写記録媒体の受容層面とアクリル樹脂板とを重ね合せ、ラミネータ機として富士プラ社製タミパッカーLPD2305PROを用い、それぞれのラミネータ条件で加熱加圧転写し、中間転写記録媒体の基材シートを剥離した。再転写性評価:転写後に基材シートを手で剥離して転写の状況を目視確認し、下記基準で評価した。
再転写性評価○:再転写性良好。尾引きなし。
△:3mm以上の尾引きあり。
×:再転写性不良。転写抜けあり。
画質評価:目視で下記基準で評価した。
◎:光沢があり、画質良好。
○:実用上問題がないレベル。
×:マット調で画像の再現性が悪い。
【0048】[印画]接着力測定で用いたプリンタにて、染料層または接着層を下記2つの環境条件で転写した。印画環境:21.5℃−40%RH、および45℃−60%RH○:問題はなく、印画できる。
×:基材または離型層−受容層の界面でリボン側に受容層のとられが発生。
【0049】<試験1>前記実施例1〜7および比較例1〜3の中間転写記録媒体を用いて接着力F1、F2、再転写性および画質を測定して下記表2の結果を得た。

【0050】<試験2>前記実施例1〜7および比較例1〜3の中間転写記録媒体に、前記接着層転写シートから接着層を転写したものを用いて接着力F1、F2、再転写性および画質を測定して下記表3の結果を得た。

【0051】<試験3>前記実施例1〜7および比較例1〜3の中間転写記録媒体を用いて接着力F1、染料層と受容層との接着力F3および印画の状態を測定して下記表4の結果を得た。

【0052】<試験4>前記実施例1〜7および比較例1〜3の中間転写記録媒体を用いて接着力F1、染料層と受容層との接着力F4および印画の状態を測定して下記表5の結果を得た。

【0053】<試験5>前記実施例3、7、8、9および比較例1、4の中間転写記録媒体を用いて基材と離型層との接着性、印画性および再転写性を調べ下記表6の結果を得た。

【0054】
【発明の効果】以上の如き本発明によれば、画像形成時には受容層が熱転写シートに剥ぎ取られず、画像形成された受容層を被転写体に良好に転写でき、かつ基材シートとしてポリエチレンテレフタレートフィルム以外にもポリプロピレンフィルムが使用できる中間転写記録媒体を提供することができる。
【出願人】 【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号
【出願日】 平成13年11月16日(2001.11.16)
【代理人】 【識別番号】100077698
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 勝広 (外1名)
【公開番号】 特開2003−145950(P2003−145950A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−351029(P2001−351029)