| 【発明の名称】 |
カラー感熱記録紙及びこれを定着する定着装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小久保 秀幸 【住所又は居所】埼玉県朝霞市泉水3−13−45 富士写真フイルム株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】定着効率の向上を図ったカラー感熱記録紙及び定着装置を提供する。
【解決手段】カラー感熱記録紙は、支持体上にシアン,マゼンタ,イエローの各感熱発色層及び保護層が順に層設されている。マゼンタ,イエロー感熱発色層の各最大吸収波長を385nm,445nmとしてあり、マゼンタ,イエロー感熱発色層を定着するM用,Y用紫外線ランプの発光中心波長を前記各最大吸収波長に一致させてある。イエロー感熱発色層を発色,定着してからマゼンタ感熱発色層を加熱発色し、M用紫外線ランプから発光中心波長が385nmの紫外線を照射してマゼンタ感熱発色層を定着する。M用紫外線は、吸収波長域の中心が約430nmの発色したイエロー感熱発色層や吸収波長域の中心が約350nmの蛍光増白剤にほとんど吸収されることなく、有効にマゼンタ感熱発色層の定着に用いられる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発色する色が異なった第1ないし第3感熱発色層が支持体上に順次層設され、少なくとも第2及び第3感熱発色層はそれぞれ第1及び第2波長域の電磁波による光定着性を備えたカラー感熱記録紙において、前記第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmとし、前記第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmとしたことを特徴とするカラー感熱記録紙。 【請求項2】 発色する色が異なった第1ないし第3感熱発色層が支持体上に順次層設されたカラー感熱記録紙に、第2波長域の電磁波を照射して第3感熱発色層を光定着し、第1波長域の電磁波を照射して第2感熱発色層を光定着するカラー感熱記録紙の定着装置において、前記第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmとし、前記第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmとするとともに、前記第2波長域の電磁波の発光中心波長を第3感熱発色層の最大吸収波長に一致させ、前記第1波長域の電磁波の発光中心波長を第2感熱発色層の最大吸収波長に一致させたことを特徴とするカラー感熱記録紙の定着装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、定着効率の向上を図ったカラー感熱記録紙及びこれを定着する定着装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】発色する色が異なった第1ないし第3の感熱発色層が支持体上に順次層設されており、少なくとも第2及び第3の感熱発色層は特有な波長域の電磁波,例えば紫外線による光定着性を備え、深層ほど熱記録感度が低くなったカラー感熱記録紙が知られている(例えば特開平5−016410号公報等)。一般に、最上層の第3感熱発色層は加熱するとイエローに発色するイエロー感熱発色層であり、第2感熱発色層は、マゼンタに発色するマゼンタ感熱発色層で、第1感熱発色層はシアン感熱発色層である。 【0003】シアン感熱発色層は、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱されたときにシアンに発色する。マゼンタ感熱発色層としては、最大吸収波長(分光定着感度の中心波長)が365nmのジアゾニウム塩化合物と、これに熱反応してマゼンタに発色するカプラーとを含有している。このマゼンタ感熱発色層は、熱記録後に365nmの紫外線を照射するとジアゾニウム塩化合物が光分解して発色能力が失われる。イエロー感熱発色層は、例えば最大吸収波長が420nmのジアゾニウム塩化合物と、これと熱反応してイエローに発色するカプラーとを含有している。このイエロー感熱発色層は420nmの近紫外線を照射すると光定着して発色能力が失われる。 【0004】カラー感熱記録紙に用いられているジアゾニウム塩化合物は、異なる波長の光で別々に分解できるように、置換基を変えてイエロー感熱発色層は紫〜紫外部に吸収をもたせ、マゼンタ感熱発色層は紫外部にのみ吸収をもたせてある(図10参照)。なお、図中の符号Ys0はイエロー感熱発色層の特性曲線,符号Ms0はマゼンタ感熱発色層の特性曲線である。これに対応して、ジアゾニウム塩化合を分解する光源としては、蛍光体の選択によって、図11に示すように、イエロー感熱発色層の定着用には、発光中心波長が420nmの近紫外線蛍光灯を用い、またマゼンタ感熱発色層の定着用には、発光中心波長が365nmの紫外線蛍光灯を用いている。なお、符号YLs0は、イエロー用蛍光灯の発光エネルギー強度の特性曲線,符号MLs0は、マゼンタ用蛍光灯の発光エネルギー強度の特性曲線を示す。 【0005】このような蛍光灯の紫外線強度を向上して定着速度を向上させるとともに、特定の感熱発色層,例えばイエロー感熱発色層を定着させる光が他の感熱発色層,例えばマゼンタ感熱発色層に対して顕著に悪影響を及ぼすことがないように、光ノイズの影響を抑制して定着性能を向上するようにした蛍光灯が提案されている(特開平8−102287号公報)。 【0006】この公報記載の蛍光灯は、ランプ電流密度が最高値で3mA/mm2 以上の高負荷蛍光灯の内径が17mm以下のバルブの内壁に紫外線発光用蛍光膜を形成し、バルブ内に、アルゴンとこれより原子質量の軽い希ガスとの混合ガスを封入してある。これにより、発光中心波長が365nmの紫外線の強度が高くなり、照射光量が増大する。また、前記蛍光灯から放出される光は、加熱発色されたイエロー感熱発色層を光定着してから、マゼンタ感熱発色層に照射されるので、イエロー感熱発色層に悪影響を与える光ノイズになるおそれがない。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上述したように、マゼンタ感熱発色層を定着する際に、発光中心波長が365nmの紫外線をカラー感熱記録紙に当てるが、シアン層と支持体(ベース)に入っている蛍光増白剤による吸収があるため、上記公報記載の発明のように紫外線の強度を高くしても、その割には定着効率が向上しないことが分かった。 【0008】本発明は、定着効率の向上を図ったカラー感熱記録紙及びこれを定着する定着装置を提供することを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のカラー感熱記録紙は、発色する色が異なった第1ないし第3感熱発色層が支持体上に順次層設され、少なくとも第2及び第3感熱発色層はそれぞれ第1及び第2波長域の電磁波による光定着性を備えたカラー感熱記録紙において、前記第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmとし、前記第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmとしたものである。 【0010】本発明のカラー感熱記録紙の定着装置は、発色する色が異なった第1ないし第3感熱発色層が支持体上に順次層設されたカラー感熱記録紙に、第2波長域の電磁波を照射して第3感熱発色層を光定着し、第1波長域の電磁波を照射して第2感熱発色層を光定着するカラー感熱記録紙の定着装置において、前記第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmとし、前記第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmとするとともに、前記第2波長域の電磁波の発光中心波長を第3感熱発色層の最大吸収波長に一致させ、前記第1波長域の電磁波の発光中心波長を第2感熱発色層の最大吸収波長に一致させたものである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明を実施したカラー感熱記録紙の層構造を示す図1において、カラー感熱記録紙1は、支持体2の上にシアン,マゼンタ,イエローの各感熱発色層3〜5及び透明な保護層6が順に層設されている。シアン感熱発色層3は、電子供与性染料前駆体と電子受容性化合物を主成分として含有し、加熱されたときにシアンに発色する。 【0012】イエロー感熱発色層5とマゼンタ感熱発色層4とは、その下層になる感熱発色層を発色記録する際に、未発色の発色成分が発色することがないように、電磁線による定着性が与えられている。具体的には、マゼンタ感熱発色層4は、最大吸収波長が385nmのジアゾニウム塩化合物と、これと熱反応してマゼンタに発色するカプラーとを含有しており、発光中心波長が385nmの電磁波を照射すると、発色能力が消失して定着される。また、イエロー感熱発色層5は、最大吸収波長が445nmのジアゾニウム塩化合物と、これと熱反応してイエローに発色するカプラーとを含有しており、発光中心波長が445nmの電磁波を照射すると、発色能力が消失して定着される。 【0013】ジアゾニウム塩化合物の最大吸収波長は、ジアゾニウム塩化合物が単独の状態(溶液そのもの)と、層状に塗布されてカラー感熱記録紙1を構成した状態とでは異なる(保護層6からの深さによっても左右される)ため、本発明に係るジアゾニウム塩化合物の最大吸収波長は、カラー感熱記録紙1における実測値を用いている。すなわち、図2に示すように、カラー感熱記録紙1のマゼンタ感熱発色層4を定着させるのに最も有効な波長の中心である最大吸収波長(分光定着感度の中心波長)は385nmであり、イエロー感熱発色層5の最大吸収波長は445nmである。図中の符号Msは、マゼンタ感熱発色層4の分光定着感度特性曲線を示し、符号Ysは、イエロー感熱発色層5の分光定着感度特性曲線を示す。 【0014】従来のカラー感熱記録紙では、マゼンタ感熱発色層の最大吸収波長が約365nm,イエロー感熱発色層の最大吸収波長が約420nmであるに対し、本発明を実施したカラー感熱記録紙1では、上述したとおり、マゼンタ感熱発色層4の最大吸収波長を約385nm,イエロー感熱発色層5の最大吸収波長を約445nmとしている点について以下に説明する。 【0015】支持体2及びシアン感熱発色層3は、蛍光増白剤を含有している。この蛍光増白剤は、カラー感熱記録紙1のベース面の白さを増して記録画像の見栄えを向上させるために用いられているが、図3に示すように、350nmをピーク(60%強)として波長域が320〜380nmの紫外線(低波長域は除く)を多く吸収する。従来のマゼンタ用紫外線ランプが放出する紫外線の発光中心波長が365nmであるから、マゼンタ定着用の紫外線の多くが支持体2及びシアン感熱発色層3に吸収され、マゼンタ感熱発色層の定着効率が悪くなることが分かった。 【0016】また、先に発色,定着されたイエロー感熱発色層がイエローフィルタのような作用をなし、このイエロー感熱発色層が、従来は、図4に示すように、マゼンタ定着用紫外線の一部(約430nmを中心として385〜480nm(吸光度0.5以上で)の波長域)を吸収するため、マゼンタ感熱発色層の定着効率が悪くなることが分かった。なお、図4の吸収度とは、発色,定着されたイエロー感熱発色層に吸収されるマゼンタ定着用紫外線の最大量を1.0とした時のマゼンタ定着用紫外線の各波長毎の相対的な吸収量である。 【0017】そこで、本発明では、図2に示すように、カラー感熱記録紙1のマゼンタ感熱発色層4の最大吸収波長を従来の365nmから385nmに変更するとともに、図5に示すように、マゼンタ用紫外線ランプの発光中心波長を385nmに変更し、また、イエロー感熱発色層5の最大吸収波長を従来の420nmから445nmに変更するとともに(図2)、イエロー用紫外線ランプの発光中心波長を445nmとした(図5)。この結果、マゼンタ定着用紫外線がマゼンタ感熱発色層4以外の部分で吸収される量が少なくなってマゼンタ感熱発色層4の定着効率が向上した。また、発光中心波長が445nm付近のランプ(青)は420nm付近のランプ(青紫)よりも一般的に多く使われているので、安くて性能の高いランプを選ぶことができる。 【0018】カラー感熱記録紙1を用いるカラー感熱プリンタ10の構成を示す図6において、カラー感熱記録紙1はロール状に巻かれた記録紙ロール11の形態でカラー感熱プリンタ10にセットされる。この記録紙ロール11は給紙ローラ9に当接しており、搬送用モータ13で給紙ローラ9が正転すると、カラー感熱記録紙1を送り出し、逆転すると、カラー感熱記録紙1を巻き取る。 【0019】記録紙ロール11の近傍には、カラー感熱記録紙1を挟み込んで搬送する搬送ローラ対12が配置されている。この搬送ローラ対12は、搬送用モータ13に回転駆動されるキャプスタンローラ14と、このキャプスタンローラ14に圧接するピンチローラ15とからなり、カラー感熱記録紙1を図中右方の給送方向と、図中左方の印画方向とに往復搬送する。 【0020】搬送ローラ対12の給紙方向の下流側には、サーマルヘッド16とプラテンローラローラ17とがカラー感熱記録紙1を挟み込むように配置されている。サーマルヘッド16は、多数の発熱素子をカラー感熱記録紙の搬送方向と直交する方向にライン状に配列した発熱素子アレイ16aを備えている。プラテンローラ17は、カラー感熱記録紙1の搬送に応じて従動回転する。また、サーマルヘッド16は、カラー感熱記録紙1を押圧するために上下方向で移動自在とされており、図示しないバネによってプラテンローラ17に圧接する方向に付勢されている。なお、サーマルヘッド16を固定し、代わりにプラテンローラ17を上下動可能にしてもよい。 【0021】サーマルヘッド16の給送方向の下流側には、長尺のカラー感熱記録紙1を記録エリアごとにカットするカッター30が設けられている。このカッター30の給送方向の下流側には、カラー感熱記録紙1の記録面に対面して、カラー感熱記録紙1のマゼンタ感熱発色層4を定着するマゼンタ用(以下M用)定着器19と、イエロー感熱発色層5を定着するイエロー用(以下Y用)定着器20が配置されている。 【0022】M用定着器19は、M用紫外線ランプ21とリフレクタ22からなる。Y用定着器20は、Y用紫外線ランプ23とリフレクタ24からなる。図5に示すように、Y用紫外線ランプ23は、発光中心波長が445nmの近紫外線を放出し、カラー感熱記録紙1のイエロー感熱発色層5を定着する。M用紫外線ランプ21は、発光中心波長が385nmの紫外線を放射し、マゼンタ感熱発色層4を定着する。なお、符号MLs(実線)は、M用紫外線ランプ21の発光エネルギー強度の特性曲線,符号YLs(点線)は、Y用紫外線ランプ23の発光エネルギー強度の特性曲線を示す。 【0023】Y用定着器20の給送方向の下流側には、排紙ローラ対36と、排紙口37とが配置されている。排紙ローラ対36は、キャプスタンローラ38と、ピンチローラ39とからなり、プリント済みのカラー感熱記録紙1を挟み込んで搬送し、排紙口37からプリンタ外に排出する。 【0024】次に、上記実施形態の作用について、図7のフローチャートを参照して説明する。カラー感熱プリンタ10においてプリント開始操作がなされると、給紙ローラ9及びキャプスタンローラ14が給送方向に回転することにより、カラー感熱記録紙1が記録紙ロール11から引き出され、サーマルヘッド16とプラテンローラ17との間を通って給送方向に搬送される。プリント1枚分の長さだけカラー感熱記録紙1が給送方向に搬送されると、搬送ローラ対12によるカラー感熱記録紙1の搬送がいったん停止される。 【0025】カラー感熱記録紙1の搬送停止後、サーマルヘッド16が下降してプラテンローラ17との間でカラー感熱記録紙1を挟み込む。次いで、搬送ローラ対12は、記録紙ロール11に巻き取りながら、カラー感熱記録紙1を印画方向に向けて搬送する。カラー感熱記録紙1の記録エリアの後端部が発熱素子アレイ16aに達すると、サーマルヘッド16は発熱素子アレイ16aをイエロー画像データに応じて駆動され、イエロー画像を1ラインずつ記録する。 【0026】イエロー画像の熱記録が終了すると、搬送ローラ対12による印画方向への搬送が停止され、サーマルヘッド16が上昇してカラー感熱記録紙1の挟み込みが解除される。搬送ローラ対12は、再びカラー感熱記録紙1を給送方向に向けて搬送する。カラー感熱記録紙1の記録エリアの先端がY用定着器20の定着エリアに到達すると、Y用紫外線ランプ23が点灯される。 【0027】イエロー感熱発色層5の定着完了後、搬送用モータ13は逆方向に回転し、搬送ローラ対12でカラー感熱記録紙1を印画方向に向けて搬送する。カラー感熱記録紙1の記録エリアの後端がサーマルヘッド16に到達すると、搬送用モータ13の回転が停止され、イエロー画像の熱記録時と同様に、サーマルヘッド16が下降してプラテンローラ17との間でカラー感熱記録紙1を挟み込む。 【0028】次いで、搬送ローラ対12はカラー感熱記録紙1を印画方向に向けて搬送し、サーマルヘッド16の発熱素子アレイ16aがマゼンタ画像データに応じて発熱し、マゼンタ感熱発色層にマゼンタ画像を1ラインずつ熱記録する。 【0029】マゼンタ画像の熱記録が終了すると、搬送ローラ対12による印画方向への搬送が停止され、サーマルヘッド16が上昇してカラー感熱記録紙1の挟み込みを解除する。搬送ローラ対12は、カラー感熱記録紙1を給送方向に向けて搬送する。これと同時に、M用定着器19のM用紫外線ランプ21が点灯し、搬送中のカラー感熱記録紙1のマゼンタ感熱発色層4を定着する。 【0030】この時、M用紫外線ランプ21から放出される紫外線の発光中心波長が385nmであるのに対し、既に発色,定着されているイエロー感熱発色層5によるM用紫外線の吸収波長域は、約430nmを中心として385〜480nm(吸光度0.5以上で)であるから、M用紫外線ランプ21から放出される紫外線がイエロー感熱発色層5に吸収される量はきわめてわずかである。また、支持体2とシアン感熱発色層3に含まれる蛍光増白剤に吸収される紫外線の波長域は、350nmを中心として320〜380nmであるから、M用紫外線ランプ21から放出される発光中心波長が385nmの紫外線が支持体2とシアン感熱発色層3に吸収される量はきわめてわずかである。したがって、M用紫外線ランプ21から放出される紫外線は、イエロー感熱発色層5や支持体2,シアン感熱発色層3にほとんど吸収されることなく、有効にマゼンタ感熱発色層4の定着に用いられる。 【0031】マゼンタ感熱発色層4の定着後、搬送ローラ対12はカラー感熱記録紙1を印画方向に搬送し、記録エリアの後端がサーマルヘッド16に到達すると、カラー感熱記録紙1の搬送を停止する。搬送ローラ対12の停止後、サーマルヘッド16が下降してプラテンローラ17との間でカラー感熱記録紙1を挟み込む。 【0032】次いで、搬送ローラ対12はカラー感熱記録紙1を印画方向に向けて搬送する。サーマルヘッド16は、発熱素子アレイ16aをシアン画像データに応じて発熱させ、シアン感熱発色層にシアン画像を1ラインずつ熱記録する。シアン画像の熱記録が終了すると、搬送ローラ対12はカラー感熱記録紙1を給送方向に搬送させ、排紙ローラ対36と協働して排紙口37から記録済みのカラー感熱記録紙1を送り出す。また、カッター30がカラー感熱記録紙1を切断し、シート状のカラープリントを作成する。 【0033】上記実施形態では、2個の定着器によってイエロー感熱発色層とマゼンタ感熱発色層の定着を別々に行ったが、1個の定着器を用いて行ってもよい。この場合、定着器40は、図8及び図9に示すように、ほぼ385nmと445nmに発光ピークを持った紫外線ランプ41と、点線で示すような透過特性を持ったカットフィルタ42と、リフレクタ43とから構成する。カットフィルタ42は、ソレノイド等によって紫外線ランプ41の前に入れられた時に、ほぼ445nm付近の近紫外線を透過する。なお、図9中の符号YMLsは紫外線ランプ41の発光エネルギー強度の特性曲線を示し、また符号CFはカットフィルタの透過特性曲線を示す。 【0034】以上説明した実施形態では、上記各感熱発色層3〜5は、熱記録する順番に層設されているが、この順番は入れ換えてもよい。例えば、感熱発色層4,5の順番を入れ換えた場合には、最上層の感熱発色層の最大吸収波長を445nmとし、次の感熱発色層の最大吸収波長を385nmとする。また、上記カラー感熱記録紙1に、例えばブラック感熱発色層等を設けて4層構造にしてもよい。 【0035】また、上記実施形態では、第3感熱発色層の最大吸収波長を445とし、第2感熱発色層の最大吸収波長を385nmとしたが、本発明はこれに限定されず、第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmの範囲内の任意の値とし、前記第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmの範囲内の任意の値とすることができる。 【0036】また、上記実施形態では、Y用紫外線ランプの発光中心波長を445nmとしたから、Y用紫外線ランプとして一般的に広く用いられている青色蛍光ランプを用いることができ、Y用定着器のコストダウンを図ることができる。また、上記M用紫外線ランプは、発光中心波長を385nmとしたから、カラー感熱プリンタ以外にも光触媒用ランプとして使用することができる。なお、光触媒とは、太陽光やランプに含まれる320〜400nmの近紫外線のエネルギーを受けて励起状態になり、汚れや臭い成分等の有機物を酸化還元作用で炭酸ガスと水に分解するものを謂う。光触媒としては、TiO2 (酸化チタン)のような金属酸化物半導体が多く用いられる。 【0037】また、上記実施形態は、搬送ローラ対12を用いたキャプスタン駆動方式の感熱プリンタに実施した例であったが、この他にプラテンドラムを用いて感熱記録紙を送るプラテンドラム方式の感熱プリンタに本発明を実施してもよい。また、サーマルヘッドをカラー感熱記録紙の幅方向に往復動させるシリアルプリンタに本発明を実施してもよい。 【0038】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、カラー感熱記録紙の第3感熱発色層の最大吸収波長を440〜450nmとし、第2感熱発色層の最大吸収波長を380〜390nmとするとともに、カラー感熱記録紙に照射する定着用の電磁波の発光中心波長を第3,第2の各感熱発色層の最大吸収波長に一致させるようにしたので、第2感熱発色層を定着する電磁波が発色した第3感熱発色層や蛍光増白剤に吸収される量がきわめて少なくなり、定着効率を向上できる。また、第2波長域の電磁波を放出する手段として、特別なランプを用いることなく、一般に広く用いられている青色蛍光ランプを用いることができるから、定着装置のローコスト化に寄与できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
|
| 【出願日】 |
平成13年11月16日(2001.11.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075281 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 和憲
|
| 【公開番号】 |
特開2003−145942(P2003−145942A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−352138(P2001−352138) |
|