| 【発明の名称】 |
光記録媒体 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐藤 勉 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】戸村 辰也 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】植野 泰伸 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
【氏名】野口 宗 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内
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| 【要約】 |
【課題】従来の波長域より短波長を発振する半導体レーザーに適用し得るよう、有機溶剤に対する溶解性が高く、耐光性、保存安定性に優れたホルマザン金属色素を備える光記録媒体を提供する。
【解決手段】基板上に直接又は下引き層を介し記録層を設けてなる光記録媒体であって、前記記録層に、一般式(I)で示される化合物を少なくとも1種含有する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板上に直接又は下引き層を介し記録層を設けてなる光記録媒体であって、前記記録層に、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光記録媒体。 【化1】
式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R5 は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、Mに配位するホルマザン配位子の数を表す。 【化2】
式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R7 は、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換アミノ基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、M2配位するホルマザン配位子の数を表す。 【化3】
式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R7 は、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換アミノ基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、M2配位するホルマザン配位子の数を表す。 【請求項2】 記録層上に、反射層、保護層及び/又は接着層及び第二の基板を設けてなることを特徴とする請求項1記載の光記録媒体。 【請求項3】 一般式(I)、(II)又は(III)中、Mが鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムで示されることを特徴とする請求項1又は2記載の光記録媒体。 【請求項4】 記録層が、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物と、550〜630nmに最大吸収波長を有する光吸収性色素との混合層からなることを特徴とする請求項1、2又は3記載の光記録媒体。 【請求項5】 光吸収性色素がポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素であると共に、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物が前記光吸収性色素の最大吸収波長の−50nmより長波長側に最大吸収波長を有し、前記光吸収性色素と、前記一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物との混合層からなることを特徴とする請求項4記載の光記録媒体。 【請求項6】 ポリメチン色素がシアニン色素であることを特徴とする請求項5記載の光記録媒体。 【請求項7】 基板上に直接又は下引き層を介し記録層を設けてなる光記録媒体であって、前記記録層に、一般式(IV)、(IV)又は(VI)で示される化合物を少なくとも1種含有することを特徴とする光記録媒体。 【化4】
式中、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【化5】
式中、R6 は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【化6】
式中、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【請求項8】 記録層に、反射層、保護層又は接着層及び第二の基板を設けてなることを特徴とする請求項7記載の光記録媒体。 【請求項9】 記録層が、一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物と、550〜630nmに最大吸収波長を有する光吸収性色素との混合層からなることを特徴とする請求項7又は8記載の光記録媒体。 【請求項10】 光吸収性色素がポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素であると共に、一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物が前記光吸収性色素の最大吸収波長の−50nmより長波長側に最大吸収波長を有し、前記光吸収性色素と、前記一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物との混合層からなることを特徴とする請求項9記載の光記録媒体。 【請求項11】 ポリメチン色素がシアニン色素であることを特徴とする請求項10記載の光記録媒体。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光ビームを照射することにより、記録材料の透過率、反射率等の光学的な変化を生じさせ、情報の記録、再生を行ない、かつ追記が可能な情報記録媒体に関するものである。 【0002】 【従来の技術】現在、次世代大容量光ディスクとしてDVD−Rの開発が進められている。記録容量の向上の要素技術は、記録ピット微小化のための記録材料開発、MPEG2に代表される画像圧縮技術の採用、記録ピット読みとりのための半導体レーザの短波長化等の技術開発が必要である。 【0003】これまで赤色波長域の半導体レーザとしては、バーコードリーダ、計測器用に670nm体のAlGaInPレーザダイオードが商品化されているのみであったが、光ディスクの高密度化に伴い、赤色レーザが本格的に光ストレージ市場で使用されつつある。DVDドライブの場合、光源として635nm帯と〜655nm帯のレーザダイオードの2つの波長で規格化されている。高密度記録のためには、波長はより短波長化が望ましく、追記メディア用ドライブとしては波長635nmが好ましい。一方、再生専用のDVD−ROMドライブは波長〜655nmで商品化されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DVD−Rメディアは、波長〜635nm及び〜650nmで記録、再生が可能なメディア(DVD−R)で、それに適用できる耐光性、保存安定性に優れた記録材料が望まれている。又、ポリメチン色素中、特にシアニン色素は、光学特性的には優れており信号特性も満足すべき特性が得られるものの、耐光性が極めて悪くそれ単独では実用に耐えず、光安定化能と信号特性を両立するものは未だ見いだされていない。更に、アゾ金属キレート色素も信号特性は満足すべき特性が得られるが充分な耐光性は得られていない。一方、ホルマザン金属キレート色素は光安定性が極めて高いことが知られ、光記録材料としての応用が試みられてきたが、何れも吸収波長が長く、DVD−R用記録材料としては適していなかった。又、シアニン色素の光安定化材としての応用も試みられているが、光安定化機能が効率よく発揮できるためには、主色素の吸収波長に近接した吸収特性を有するホルマザン色素が必要となる。その意味で従来のホルマザン金属色素は吸収波長が長波長であり、充分な光安定化能力を発揮できていなかった。 【0005】本発明は、従来の波長域より短波長を発振する半導体レーザーに適用し得るよう、有機溶剤に対する溶解性が高く、耐光性、保存安定性に優れたホルマザン金属色素を備える光記録媒体を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、基板上に直接又は下引き層を介し記録層を設けてなる光記録媒体であって、前記記録層に、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物を少なくとも1種含有することを最も主要な特徴とする。 【0007】 【化7】
【0008】式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R5 は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、Mに配位するホルマザン配位子の数を表す。 【0009】 【化8】
【0010】式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R7 は、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換アミノ基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、M2配位するホルマザン配位子の数を表す。 【0011】 【化9】
【0012】式中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R7 は、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換アミノ基を表す。Mは、2価の金属原子を表し、nは、M2配位するホルマザン配位子の数を表す。 【0013】また、請求項2記載の発明は、記録層上に、反射層、保護層及び/又は接着層及び第二の基板を設けてなる請求項1記載を主要な特徴とする。 【0014】また、請求項3記載の発明は、一般式(I)、(II)又は(III)中、Mが鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムで示される請求項1又は2記載の光記録媒体を主要な特徴とする。 【0015】また、請求項4記載の発明は、記録層が、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物と、550〜630nmに最大吸収波長を有する光吸収性色素との混合層からなる請求項1、2又は3記載の光記録媒体を主要な特徴とする。 【0016】また、請求項5記載の発明は、光吸収性色素がポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素であると共に、一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物が前記光吸収性色素の最大吸収波長の−50nmより長波長側に最大吸収波長を有し、前記光吸収性色素と、前記一般式(I)、(II)又は(III)で示される化合物との混合層からなる請求項4記載の光記録媒体を主要な特徴とする。 【0017】また、請求項6記載の発明は、ポリメチン色素がシアニン色素である請求項5記載を主要な特徴とする。 【0018】 また、請求項7記載の発明は、基板上に直接又は下引き層を介し記録層を設けてなる光記録媒体であって、前記記録層に、一般式(IV)、(IV)又は(VI)で示される化合物を少なくとも1種含有することを最も主要な特徴とする。 【0019】 【化10】
【0020】式中、R5 は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0021】 【化11】
【0022】式中、R6 は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0023】 【化12】
【0024】式中、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0025】また、請求項8記載の発明は、記録層に、反射層、保護層又は接着層及び第二の基板を設けてなる請求項7 記載を主要な特徴とする。 【0026】また、請求項9記載の発明は、記録層が、一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物と、550〜630nmに最大吸収波長を有する光吸収性色素との混合層からなる請求項7又は8記載を主要な特徴とする。 【0027】 また、請求項10記載の発明は、光吸収性色素がポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素であると共に、一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物が前記光吸収性色素の最大吸収波長の−50nmより長波長側に最大吸収波長を有し、前記光吸収性色素と、前記一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物との混合層からなる請求項9記載を主要な特徴とする。 【0028】また、請求項11記載の発明は、ポリメチン色素がシアニン色素である請求項10記載を主要な特徴とする。 【0029】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を説明する。 【0030】本発明は、発振波長630〜660nm以下の半導体レーザーを用いる高密度光ディスクシステム(DVD−R)に適用可能で高耐光性な光記録媒体を作成し得るよう、特定の構造を有するホルマザン金属色素を主成分とする光記録媒体を備えている。 【0031】本発明の光記録媒体の構成を説明すると、光記録媒体の構成は、追記型光ディスクの構造(基板上に記録層を設けたものを2枚貼り合わせたいわゆるエアーサンドイッチ構造)としてもよく、CD−R構造(基板上に記録層、反射層、保護層)としてもよく、CD−R構造を貼り合わせた構造でも良い。また、さらにその上に必要に応じて接着層及び第二の基盤を設けてもよい。 【0032】以下、基盤、記録層、下引き層、金属反射層、保護層、基板面ハードコート層について順に説明する。 【0033】(基板)基板を説明すると、基板は、基板側から記録再生を行なう場合のみ使用レーザーに対して透明でなければならず、記録層側から記録、再生を行なう場合基板は透明である必要はない。基板の材料としては、例えば、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミドなどのプラスチック又は、ガラス、セラミックあるいは、金属などを用いることができる。尚、基板の表面にトラッキング用の案内溝や、案内ピット、さらにアドレス信号などのプリフォーマットなどが形成されていても良い。 【0034】(記録層)記録層を説明すると、記録層は、レーザー光の照射により何らかの光学的変化を生じさせ、その変化により情報を記録するものであって、この記録層中には一般式(I)又は(II)又は(III)で示される化合物を少なくとも1種含有してなることが必要である。さらにはより好ましい具体的な構造例として一般式(IV)又は(V)又は(VI)で示される化合物を少なくとも1種含有してなることが必要である。 【0035】 【化13】
【0036】 【化14】
【0037】 【化15】
【0038】 【化16】
【0039】 【化17】
【0040】 【化18】
【0041】一般式(I)中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R5は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表す。 【0042】一般式(II)中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R6 は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表す。 【0043】一般式(III)中、R1 、R2 は、−OR10又は−SR11又は−NR12R13を表し、R10、R11は置換されていてもよいアルキル基又はアリール基を表し、R12,R13は置換されていてもよいアルキル基を表す。R3 、R4 は−CNを表し、R7 は、ハロゲン、アルキル基、アルコキシ基、チオアルコキシ基、置換アミノ基を表す。 【0044】Mは2価の金属原子を表し、nはMに配位するホルマザン配位子の数を表す。金属原子の具体例は、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、ジリコニウム、ニオブ、モリブデン、テクネニウム、ルテニウム、ロジウム、パラジウム等が挙げられるが、光学特性、保存安定性及び光安定性の面から、特に鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、パラジウムが好ましく、コバルト、ニッケル、銅がより好ましい。 【0045】一般式(IV)中、R5は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0046】一般式(IV)中、R6は炭素数1〜4の直鎖または分岐のアルキル基を表し、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0047】一般式(VI)中、式中、Mは2価の銅又はニッケルを表す。 【0048】上記ハロゲン原子の具体例は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。上記アルキル基の具体例は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等の一級アルキル基、イソブチル基、イソアミル基、2−メチルブチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、4−メチルペンチル基、2−エチルブチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、2−エチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2−メチルヘプチル基、3−メチルヘプチル基、4−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−エチルヘキシル基、3−エチルヘキシル基、イソプロピル基、sec−ブチル基、1−エチルプロピル基、1−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘキシル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルブチル基、1−イソプロピル−2−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−エチル−2−メチルブチル基、1−プロピル−2−メチルプロピル基、1−メチルヘプチル基、1−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、1−イソプロピルペンチル基、1−イソプロピル−2−メチルブチル基、1−イソプロピル−3−メチルブチル基、1−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−プロピルヘキシル基、1−イソブチル−3−メチルブチル基等の二級アルキル基、ネオペンチル基、tert−ブチル基、tert−ヘキシル基、tert−アミル基、tert−オクチル基等の三級アルキル基、シクロヘキシル基、4−メチルシクロヘキシル基、4−エチルシクロヘキシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基、4−(2−エチルヘキシル)シクロヘキシル基、ボルニル基、イソボルニル基(アダマンタン基)等のシクロアルキル基等が挙げられる。更に、これら一級及び二級アルキル基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシ基、シアノ基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換の複素環残基等を以て置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。酸素を介して置換されているアルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、ブトキシエチル基、エトキシエトキシエチル基、フェノキシエチル基、メトキシプロピル基、エトキシプロピル基、ピペリジノ基、モルホリノ基等が、硫黄を介して置換されているアルキル基としては、メチルチオエチル基、エチルチオエチル基、エチルチオプロピル基、フェニルチオエチル基等が、窒素を介して置換されているアルキル基としては、ジメチルアミノエチル基、ジエチルアミノエチル基、ジエチルアミノプロピル基等が挙げられる。 【0049】上記アリール基の具体例は、フェニル基、ペンタレニル基、インデニル基、ナフチル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、as−インダセニル基、s−インダセニル基、アセナフタレニル基、フルオレニル基、フェナレニル基、フェナントラニル基、アントラニル基、フルオラセニル基、アセフェナントラレニル基、アセアントリレン基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基等が挙げられる。更に、これらアリール基は、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、カルボキシ基、シアノ基、置換又は未置換のアリール基、置換又は未置換の複素環残基等を以て置換されていてもよく、また酸素、硫黄、窒素等の原子を介して前記のアルキル基で置換されていてもよい。 【0050】上記アルコキシ基の具体例は、酸素原子に直接置換又は未置換のアルキル基が結合されているものであればよく、アルキル基の具体例としては前述の具体例を挙げることができ、上記アリールオキシ基の具体例は、酸素原子に直接置換又は未置換のアリール基が結合されているものであればよく、アリールの具体例としては前述の具体例を挙げることができる。 【0051】記録層の形成に当たって本発明の色素1種、又は2種以上の組み合わせで用いても良い。さらに、本発明の上記色素は光学特性、記録感度、信号特性などの向上の目的で他の有機色素及び金属、金属化合物と混合又は積層化して用いても良い。有機色素の例としては、ポリメチン色素、ナフタロシアニン色素、フタロシアニン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ピリリウム色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素(インダンスレン色素)、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、アズレン色素、テトラヒドロコリン色素、フェナンスレン色素、トリフェノチアジン色素及びその金属錯体化合物などが挙げられる。 【0052】金属、金属化合物の例としてはIn、Te、Bi、Se、Sb、Ge、Sn、Al、Be、TeO2 、SnO、As,Cd、などが挙げられ、それぞれを分散混合あるいは積層の形態で用いることができる。 【0053】一方、光安定化材として用いる場合は、550nm〜630nmに吸収最大波長を有する光吸収性色素と、本発明のホルマザン色素とを混合して使用する。本発明のホルマザン色素は、上記の光吸収性色素の最大吸収波長の−50nmより長波長側に吸収を持つことがその効率上好ましい。 【0054】又、550nm〜630nmに吸収最大波長のある光吸収性色素の好ましい例としては、ポリメチン色素、スクアリリウム色素、クロコニウム色素、ピリリウム色素、ナフトキノン色素、アントラキノン色素(インダンスレン系)、キサンテン色素、トリフェニルメタン色素、テトラヒドロコリン色素、フェナンスレン色素、トリフェノチアジン色素、アゾ金属キレート色素等があり、光学特性からポリメチン色素、アゾ金属キレート色素が特に好ましい。 【0055】上記染料中に高分子材料、例えばアイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル系樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の材料もしくはシランカップリング剤などを分散混合しても良く、特性改良の目的で安定剤(例えば遷移金属錯体)、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤などと散混合しても良い。 【0056】記録層の形成方法としては蒸着、スパッタリング、CVDまたは溶剤塗布などの通常の手段によって行うことができる。塗布法を用いる場合には上記染料などを有機溶剤に溶解して、スプレー、ローラーコーティグ、ディピング及び、スピンコーティングなどの慣用のコーティング法によって行うことが出来る。用いられる有機溶媒としては一般にメタノール、エタノール、イソプロパノール、などのアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、などのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロエタン、四塩化炭素、トリクロロエタンなどの脂肪族ハロゲン化炭化水素類、ベンゼン、キシレン、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、などの芳香族類、メトキシエタノール、エトキシエタノールなどのセロソルブ類、ヘキサン、ペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの炭化水素類などが挙げられる。記録層の膜厚は100Å〜10μm好ましくは200Å〜2000Åが適当である。 【0057】(下引き層)下引き層を説明すると、下引き層は、接着性の向上、水又はガスなどのバリアー、記録層の保存安定性の向上、反射率の向上、溶剤からの基板の保護、案内溝・案内ピット・プレフォーマットの形成などを目的として使用される。 【0058】接着性の向上に対しては高分子材料例えば、アイオノマー樹脂、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、天然樹脂、天然高分子、シリコーン、液状ゴムなどの種々の高分子化合物及び、シランカップリング剤などをを用いることができる。又、水又はガスなどのバリアー、及び記録層の保存安定性の向上に対しては、上記高分子材料以外に無機化合物、例えば、SiO、MgF、SiO2 、TiO、ZnO、TiN、SiNなどがあり、さらに金属又は半金属例えば、Zn、Cu、Ni、Cr、Ge、Se、Au、Ag、Al、などを用いることができる。更に、反射率の向上に対しては金属、例えば、Al、Au、Ag等や、金属光沢を有する有機薄膜、例えば、メチン染料、キサンテン系染料などを挙げることができる。更に又、溶剤からの基板の保護、及び案内溝・案内ピット・プレフォーマットの形成などに対しては紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂等を用いることができる。下引き層の膜厚としては0.01〜30μm好ましくは、0.05〜10μmが適当である。 【0059】(金属反射層)金属反射層について説明すると、金属反射層は単体で高反射率の得られる腐食されにくい金属、半金属等が挙げられており、材料例としてはAu、Ag、Cr、Ni、Al、Fe、Snなどが挙げられるが、反射率、生産性の点からAu、Ag、Alが最も好ましく、これらの金属、半金属は単独で使用しても良く、2種の合金としても良い。膜形成法としては蒸着、スッパタリングなどが挙げられ、膜厚としては50〜5000Å好ましくは100〜3000Åである。 【0060】(保護層、基板面ハードコート層)保護層及び基板面ハードコート層について説明すると、保護層、基板面ハードコート層は、記録層(反射吸収層)を傷、ホコリ、汚れ等から保護すること、記録層(反射吸収層)の保存安定性の向上、反射率の向上等を目的として使用される。 【0061】これらに対しては、前記下引き層に示した材料を用いることができる。又、無機材料として、SiO、SiO2 、なども用いることができ、有機材料としてポリメチルアクリレート、ポリカーボネート、エポキシ樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、セルロース、脂肪族炭化水素樹脂、天然ゴム、スチレンブタジエン樹脂、クロロプレンゴム、ワックス、アルキッド樹脂、乾性油、ロジン等の熱軟化性、熱溶融性樹脂も用いることができる。上記材料のうち最も好ましい例としては生産性に優れた紫外線硬化樹脂である。保護層又は基板面ハードコート層の膜厚は0.01〜30μm好ましくは0.05〜10μmが適当である。 【0062】更に、本発明において、前記下引き層、保護層、及び、基板面ハードコート層には記録層の場合と同様に、安定剤、分散剤、難燃剤、滑剤、帯電防止剤、界面活性剤、可塑剤等を含有させることができる。 【0063】これにより、本発明のホルマザン金属キレートは、塗布によるコーティングが可能で、耐光性、保存安定性に優れた高屈折率で高反射率及び高変調度メディアが提供でき、またポリメチン色素及びアゾ金属キレート色素との混合により、それら単独の場合に比較し耐光性に優れたメディアが提供できる。 【0064】以下、本発明の実施例及び比較例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。ここで、化合物例を化学式と表(化合物No)で示す。 【0065】 【化19】
【0066】 【表1】
【0067】 【化20】
【0068】 【表2】
【0069】 【化21】
【0070】 【表3】
【0071】(実施例1)深さ1600Å、半値幅0.30μm、トラックピッチ0.8μmの案内溝を有する厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート基板上に、化合物例No.2をテトラフルオロプロパノールに溶解した溶液をスピンナー塗布し厚さ、700Åの有機色素層を形成し、次いで、スパッタ法により金2000Åの反射層を設け、さらにその上にアクリル系フォトポリマーにて5μmの保護層を設けた後、厚さ0.6mmの射出成形ポリカーボネート平基板と貼り合わせ記録媒体とした。 【0072】(実施例2)実施例1で化合物No.2の代わりにそれぞれ、化合物No.8を用い、実施例1と全く同様に記録媒体を得た。 【0073】(実施例3、4、5)実施例1で化合物No.2の代わりにそれぞれ、化合物No.2及び13及び22と(比較化合物−1)との混合色素(重量比5/5)を用い、実施例1と全く同様に記録媒体を得た。 【0074】(実施例6、7、8)実施例1で化合物No.2の代わりにそれぞれ、化合物No.5及び15及び27と(比較化合物−2)との混合色素(重量比5/5)を用い、実施例1と全く同様に記録媒体を得た。 【0075】(比較例1、2)実施例1で有機薄膜として、化合物例No.1の代わりに下記比較化合物−1、2を用いて記録媒体とした。 【0076】 【化22】
【0077】 【化23】
【0078】〈記録条件〉この記録体に発振波長635nmの半導体レーザー光を用い、トラッキングしながらEFM信号(線速3.0m/sec、最短マーク長0.4μm)を記録し、発振波長650nmの半導体レーザーの連続光(再生パワー0.7mWで再生し、反射率、C/Nを測定し、以下の評価結果を得た。耐光テスト:タングステンランプ、5万ルクス、20時間照射【0079】 【表4】
【0080】(実施例9、10)厚さ1.2mmの射出成形ポリカボネート平板上に、前頁に記載の化合物(比較化合物−1)と化合物No.2とを重量比(10/2)及び重量比(10/4)の混合物をテトラフルオロプロパノール溶解し、スピンナー塗布して、厚さ1000Åの有機色素層を形成した。この色素薄膜をタングステンランプ、5万ルクス下に置き、色素の吸光度の変化を測定した。 【0081】(実施例11、12)実施例9、10で化合物(比較化合物−1)と化合物No.2の代わりに、化合物(比較化合物−2)と化合物No.27を用い全く同様に色素薄膜をえた。 【0082】(比較例3)実施例11で化合物(比−2)のみの色素薄膜としたもの。以下に評価結果を示す。 【0083】 【表5】
【0084】以上のことから、化合物No.5、8、13、15、22でも同様に顕著な光安定化効果あることができた。 【0085】 【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、一般式(I)、(II)又は(III)の記録材料により、有機溶剤に対する溶解性が高く、660nm以下の波長域のレーザー光で高密度記録、再生が可能で耐光性、保存安定性に優れたものにすることができる。 【0086】請求項2記載の発明によれば、記録層に、反射層、保護層又は接着層及び第二の基板を設けることにより、有機溶剤に対する溶解性が高く、660nm以下の波長域のレーザー光で高密度記録、再生が可能で耐光性、保存安定性に一層優れたものにすることができる。 【0087】請求項3記載の発明によれば、一般式(I)、(II)又は(III)を、より好ましい記録材料にすることにより、有機溶剤に対する溶解性が高く、660nm以下の波長域のレーザー光で高密度記録、再生が可能で耐光性、保存安定性に極めて優れたものにすることができる。 【0088】請求項4記載の発明によれば、光安定化材を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を向上させることができる。 【0089】請求項5記載の発明によれば、光安定化材の好ましいポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を一層向上させることができる。 【0090】請求項6記載の発明によれば、光安定化材の更に好ましいシアニン色素を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を更に一層向上させることができる。 【0091】請求項7記載の発明によれば、一般式(I)、(II)又は(III)を、より好ましい記録材料にすることにより、有機溶剤に対する溶解性が高く、660nm以下の波長域のレーザー光で高密度記録、再生が可能で耐光性、保存安定性に一層優れたものにすることができる。 【0092】請求項8記載の発明によれば、記録層に、反射層、保護層又は接着層及び第二の基板を設けることにより、有機溶剤に対する溶解性が高く、660nm以下の波長域のレーザー光で高密度記録、再生が可能で耐光性、保存安定性に極めて優れたものにすることができる。 【0093】請求項9記載の発明によれば、光安定化材を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を一層向上させることができる。 【0094】請求項10記載の発明によれば、好ましいポリメチン色素又はアゾ金属キレート色素の光安定化材を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を一層向上させることができる。 【0095】請求項11記載の発明によれば、更に好ましいシアニン色素を混合することにより、優れた信号性を示し且つ光安定性を更に一層向上させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006747 【氏名又は名称】株式会社リコー 【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
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| 【出願日】 |
平成13年11月15日(2001.11.15) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−145939(P2003−145939A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−350777(P2001−350777) |
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