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【発明の名称】 光輝性熱変色印刷物
【発明者】 【氏名】丸山 聡
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番20号 株式会社サクラクレパス内

【要約】 【課題】優れた熱変色性を維持しつつ光輝性を向上させた光輝性熱変色印刷物を提供する。

【解決手段】基材上に1又は2以上の印刷層を有する印刷物であって、各印刷層が光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料の少なくとも1種を含むことを特徴とする光輝性熱変色印刷物に係る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】基材上に1又は2以上の印刷層を有する印刷物であって、各印刷層が光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料の少なくとも1種を含むことを特徴とする光輝性熱変色印刷物。
【請求項2】光輝性顔料が、ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料及びホログラム顔料の少なくとも1種である請求項1記載の光輝性熱変色印刷物。
【請求項3】基材上に、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層を有する請求項1記載の光輝性熱変色印刷物。
【請求項4】基材上に、可逆熱変色性顔料を含む熱変色層及び光輝性顔料を含む光輝層を順次有する請求項1記載の光輝性熱変色印刷物。
【請求項5】光輝性熱変色インキであって、可逆熱変色性顔料とメジアン径が1〜150μmであるホログラム顔料とを含むことを特徴とするスクリーン用印刷インキ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光輝性熱変色印刷物に関する。
【0002】
【従来技術】温度変化により変色する熱変色効果と光輝感とを兼ね備えた印刷物は、その意匠性、装飾性等により様々な分野への応用が期待される。例えば、衣料品、玩具、センサー・分析技術、装飾材等への利用が種々提案されている。
【0003】上記のような印刷物自体はすでに知られている。例えば、熱変色層上に光輝性を有する微小片が分散状態に固着されてなる光輝性熱変色体(特開平7−276805号)等が知られている。
【0004】上記熱変色体では、上記微小片として金属片、魚鱗、表面にアルミニウム等の金属を蒸着したプラスチックフィルム、ガラス粉末等が使用されている。この技術によれば、光輝性微小片又は微粉末による光輝効果と温度変化による色変化効果の両者が融合して織りなす特異の視覚効果が得られるとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記のような従来の印刷物では、光輝感がなお不十分であり、この点においてさらなる改善が必要である。また、上記印刷物は、特に光輝性微小片の剥離を防止するために透明保護層を基本的に必要としており、この保護層の存在により光輝性をさらに弱める結果となる。
【0006】従って、本発明は、特に優れた熱変色性を維持しつつ光輝性を向上させた光輝性熱変色印刷物の提供を主な目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、特定の光輝性顔料を光輝性熱変色印刷物に適用することによって、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記の光輝性熱変色印刷物に係るものである。
【0009】1.基材上に1又は2以上の印刷層を有する印刷物であって、各印刷層が光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料の少なくとも1種を含むことを特徴とする光輝性熱変色印刷物。(第一発明)
2.基材上に、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層を有する前記項1記載の光輝性熱変色印刷物。(第二発明)
3.基材上に、可逆熱変色性顔料を含む熱変色層及び光輝性顔料を含む光輝層を順次有する前記項1記載の光輝性熱変色印刷物。(第三発明)
4.光輝性熱変色インキであって、可逆熱変色性顔料とメジアン径が1〜150μmであるホログラム顔料とを含むことを特徴とするスクリーン用印刷インキ。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の光輝性熱変色印刷物は、基材上に1又は2以上の印刷層を有する印刷物であって、各印刷層が光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料の少なくとも1種を含むことを特徴とする。
【0011】基材は、印刷層の形成が可能であれば特に限定されず、例えば紙、木質材料、プラスチック、金属、陶磁器、ガラス等が使用できる。
【0012】印刷層は、1層からなる単層であっても良いし、2層以上が積層されてなる複層であっても良い。
【0013】印刷層は、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料の少なくとも1種を含む。すなわち、可逆熱変色性顔料を含む熱変色層、光輝性顔料を含む光輝層ならびに光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層の3種がある。本発明印刷物は、これらを適当に組み合わせることにより構成される。特に、印刷層が単層である場合は、当該層は、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層である。また、複層の場合、光輝・熱変色層が含まれていても良い。
【0014】本発明では、1)基材上に、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層を有する光輝性熱変色印刷物(第二発明)を好適に採用できる。第二発明は、単層であることが好ましい。例えば、図1に第二発明の模式図を示す。図1に示すように、基材(1)上に1つの光輝・熱変色層(2)が形成されている。光輝・熱変色層では、光輝性顔料(3)が熱変色層(4)に分散した状態になっていても良い。
【0015】また、本発明では、2)基材上に、可逆熱変色性顔料を含む熱変色層及び光輝性顔料を含む光輝層を順次有する光輝性熱変色印刷物(第三発明)も好適に採用できる。第三発明では、2層であることが好ましい。例えば、図2に第三発明の模式図を示す。図2のように、基材(1)上に1つの熱変色層(4)が形成され、さらに熱変色層上に光輝層(5)が形成されている。光輝層では、光輝性顔料(3)が樹脂層(6)に分散した状態になっていても良い。
【0016】本発明印刷物の上記印刷層は、可逆熱変色性顔料を含む熱変色層では可逆熱変色性顔料を含むインキ、光輝性顔料を含む光輝層では光輝性顔料を含むインキ、光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含む光輝・熱変色層では光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含むインキを用い、公知の印刷方法に従ってそれぞれ形成することができる。
【0017】具体的には、可逆熱変色性顔料を含むインキとしては、例えば可逆熱変色性顔料、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー及び光開始剤を含むインキを好適に用いることができる。インキ組成の割合は限定的ではないが、可逆熱変色性顔料5〜50重量%、光重合性プレポリマー10〜80重量%、光重合性モノマー10〜80重量%及び光開始剤0.1〜20重量%とすれば良い。
【0018】光輝性顔料を含むインキとしては、例えば光輝性顔料、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー及び光開始剤を含むインキを好適に用いることができる。インキ組成の割合は限定的ではないが、光輝性顔料1〜50重量%、光重合性プレポリマー10〜80重量%、光重合性モノマー10〜80重量%及び光開始剤0.1〜20重量%とすれば良い。
【0019】光輝性顔料及び可逆熱変色性顔料を含むインキとしては、例えば光輝性顔料、可逆熱変色性顔料、光重合性プレポリマー、光重合性モノマー及び光開始剤を含むインキを好適に用いることができる。特に、スクリーン印刷用としては、本明のインキが好ましい。すなわち、光輝性熱変色インキであって、可逆熱変色性顔料とメジアン径が1〜150μmであるホログラム顔料とを含むことを特徴とするスクリーン用印刷インキを用いることができる。これらインキ組成の割合は限定的ではないが、光輝性顔料1〜30重量%、可逆熱変色性顔料5〜30重量%、光重合性プレポリマー10〜80重量%、光重合性モノマー10〜80重量%及び光開始剤0.1〜21重量%とすれば良い。
【0020】これらの各インキを用い、基材上にシルクスクリーン印刷等の公知の印刷方法により印刷した後、紫外線照射によって各印刷層を形成することができる。各印刷層の厚さ、大きさ等は、最終製品の用途等に応じて適宜設定すれば良い。上記に各インキの成分については以下に示す。
<インキの成分>光輝性顔料本発明で用いる光輝性顔料としては、特に限定されず、公知の光輝性顔料を用いることができる。光輝性顔料のメジアン径は、通常1〜150μm程度、特に10〜100μmであることが望ましい。メジアン径を上記範囲内に設定することにより、より優れた発色性を発揮できるとともに、印刷インキ(特にスクリーン印刷用インキ)として良好な特性を得ることができる。なお、メジアン径は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置を用いて測定することができる。
【0021】光輝性顔料の種類は、上記粒子径を有する限り特に限定されないが、ガラスフレーク顔料、金属被覆無機顔料及びホログラム顔料の少なくとも1種を用いることが望ましい。
【0022】ガラスフレーク顔料は限定的でなく、公知のもの又は市販品を用いることができる。例えば、フレーク状ガラスが無電解メッキ法により金属で被覆されたガラスフレーク顔料を挙げることができる。具体的には、商品名「メタシャインREFSX−2015PS」、「メタシャインREFSX−2025PS」、「メタシャインREFSX−2040PS」(いずれも東洋アルミニウム社製、銀により被覆されたガラスフレーク顔料)、商品名「メタシャインRCFSX−5030PS」、「メタシャインRCFSX−5090PS」(いずれも日本板硝子社製、銀により被覆されたガラスフレーク顔料)等が例示できる。
【0023】また例えば、フレーク状ガラスがスパッタリング法により金属で被覆されたガラスフレーク顔料も使用できる。具体的には、商品名「クリスタルカラーGF2125」、「クリスタルカラーGF2125−M」、「クリスタルカラーGF2140」、「クリスタルカラーGF2140−M」(いずれも東洋アルミニウム社製、銀により被覆されたガラスフレーク顔料)等が挙げられる。さらに、商品名「クリスタルカラーGF2525」、「クリスタルカラーGF2525−M」、「クリスタルカラーGF2540」、「クリスタルカラーGF2540−M」(いずれも東洋アルミニウム社製、ニッケル・クロム・モリブデンの合金により被覆されたガラスフレーク顔料)等が挙げられる。その他にも、商品名「クリスタルカラーGF1345」(東洋アルミニウム社製、銀系合金により被覆されたガラスフレーク顔料)、商品名「クリスタルカラーGF1445」(東洋アルミニウム社製、チタンにより被覆されたガラスフレーク顔料)等が挙げられる。
【0024】金属被覆無機顔料としては限定されず、公知のもの又は市販品を使用することができる。また、二色性顔料として知られているものも使用することができる。例えば、アルミニウム−マンガン被覆の雲母状酸化鉄(III)を用いることができる。具体的には、商品名「Paliocrom Copper L3000」、「Paliocrom Copper L3001」(いずれも BASF 社製)等が挙げられる。
【0025】また例えば、アルミニウム又はMIO(マイカ状酸化鉄)上に酸化ケイ素及び酸化鉄の順に積層した顔料も使用できる。具体的には、商品名「Variocrom Magic Red L4420」、「Variocrom Magic Purple L5520」、「Variocrom Magic GoldL1400」(いずれもBASF社製)等が挙げられる。
【0026】例えば、酸化ケイ素上に酸化スズ、酸化チタン又は酸化鉄を順に積層した顔料も使用できる。具体的には、商品名「Color Stream T20-01 W2」、「Color Stream F20-00 W2」(いずれもMERCK社製)等が挙げられる。
【0027】その他にも、液晶ポリマーを用いた顔料も使用できる。具体的には、商品名「HELICONE 450」、「HELICONE 516」、「HELICONE 575」、「HELICONE 624」(いずれもWacker−Chemie GmbH社製)等が挙げられる。
【0028】上記金属被覆無機顔料は、隠蔽性の高いものを使用しなくても所定の効果は得られるが、隠蔽性の高い顔料を使用しても良い。例えば、複数の金属及び/又は金属化合物を積層した顔料として、米国特許第5653792号に開示されたフッ化マグネシウム、クロム被覆のアルミニウムを用いることができる。具体的には、商品名「CHROMAFLAIR」(Flex Products Inc.製)を使用することができる。
【0029】ホログラム顔料は、ホログラム性を有し、一方向から観察した場合でも様々な色と輝度を有する光を出射させる顔料であれば良く、限定的でない。例えば、レーザー光でホログラフィックのための溝を切った母型(マスタリング)をつくり、この母型を用いて薄いフィルム(例えば、樹脂フィルム等)にエンボス加工を施し、例えばアルミニウム等の金属を蒸着させる等して金属反射膜(金属皮膜層)を形成し、これを切断してホログラム片(フレーク)にしたもの、あるいはこれをさらにその表面に着色したものあるいはその表面に無着色の合成樹脂により樹脂コーティングしたものを用いることができる。このようなホログラム顔料は市販品も使用することができる。例えば、商品名「Holographic Flake GP-142SV」、「Holographic Flake GP-142GD」、「Holographic Flake GP-142CU」、「Holographic Flake GP-142PW」、「Holographic Flake GP-144SV」、「Holographic Flake GP-144CU」、「Holographic Flake GP-142PW」、「Holographic FlakeGP-144GD」(いずれもスペクトラテックテクノロジー社製)等が使用できる。
【0030】可逆熱変色性顔料可逆熱変色性顔料としては、特に限定的でなく、公知のもの又は市販品を用いることができる。特に、マイクロカプセルとその内部に収容された熱変色性材料からなる熱変色性マイクロカプセルであって、当該熱変色性材料が電子供与性呈色性有機化合物、電子受容性化合物及び減感剤を含む可逆熱変色性顔料(例えば、特開平7−324178号)を好適に用いることができる。具体的には、これらの成分を用い、in-situ法、界面重合法、コアセルベーション法等の公知の方法に従って得られる熱変色性マイクロカプセルを使用することができる。
【0031】上記電子供与性呈色性有機化合物としては、以下のものが例示される。以下の電子供与性呈色性有機化合物のうち、フルオラン類が好ましい。
【0032】フルオラン類…2’−((2−クロロフェニル)アミノ−6’−(ジブチルアミノ)−スピロ(イソベンゾフラン−1(3H),9’(9H)キサンテン)−3−オン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジメチルアミノベンゾ(a)−フルオラン、3−アミノ−5−メチルフルオラン、2−メチル−3−アミノ−6,7−ジメチルフルオラン、2−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、6’−(エチル(4−メチルフェニル)アミノ−2’−(N−メチルフェニルアミノ)−スピロ(イソベンゾフラン1(3H),9’−(9H)キサンテン)−3−オン等ジアリールフタリド類…クリスタルバイオレットラクトン、マラカイトグリーンラクトン等ポリアリールカルビノール類…ミヒラーヒドロール、クリスタルバイオレットカルビノール、マラカイトグリーンカルビノール等ロイコオーラミン類…N−(2,3−ジクロロフェニニル)ロイコオーラミン、N−ベンゾイルオーラミン、N−アセチルオーラミン等ローダミンβラクタム類…ローダミンβラクタム等インドリン類…2−(フェニルイミノエチリデン)−3,3−ジメチルインドリン等スピロピラン類…N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン、8−メトキシ−N−3,3−トリメチルインドリノベンゾスピロピラン等電子供与性呈色性有機化合物の含有量は、減感剤100重量部に対し、通常0.1〜10重量部程度、好ましくは1〜10重量部とすれば良い。
【0033】上記電子受容性化合物としては、以下のものが例示される。以下の電子受容性化合物のうち、フェノール類が好ましい。
【0034】フェノール類…ビスフェノールA、p−フェニルフェノール、ドデシルフェノール、o−ブロモフェノール、p−オキシ安息香酸エチル、没食子酸メチル、フェノール樹脂等フェノール類の金属塩…フェノールのNa、K、Li、Ca、Zn、Al、Mg、Ni、Co、Sn、Cu、Fe、Ti、Pb、Mo等の金属塩等芳香族カルボン酸及び炭素数2〜5の脂肪族カルボン酸類…フタル酸、安息香酸、酢酸、プロピオン酸等カルボン酸の金属塩…オレイン酸ナトリウム、サリチル酸亜鉛、安息香酸ニッケル等酸性リン酸エステル及びその金属塩…ブチルアシッドフォスフェート、2−エチルヘキシル−アシッドフォスフェート、ドデシルアシッドフォスファイト及びこれらのエステルのNa、K、Li、Ca、Zn、Al、Mg、Ni、Co、Sn、Fe、Ti、Pb、Mo等の金属塩等トリアゾール化合物…1,2,3−トリアゾール、1,2,3−ベンゾトリアゾール等チオ尿素及びその誘導体…ジフェニルチオ尿素、ジ−o−トルイル尿素等ハロヒドリン類…2,2,2−トリクロロエタノール、1,1,1−トリブロモ−2−メチル−2−プロパノール、N−3−ピリジル−N’−(1−ヒドロキシ−2,2,2−トリクロロエチル)尿素等ベンゾチアゾール類…2−メルカプトベンゼンチアゾール、2−(4’−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、2−メルカプトベンゾチアゾールのZn塩等電子受容性化合物の含有量は、減感剤100重量部に対し、通常0.1〜40重量部程度、好ましくは1〜20重量部とすれば良い。
【0035】上記減感剤としては、以下のものが例示される。以下の減感剤のうち、アルコール類、エステル類等が好ましい。
【0036】アルコール類…n−セチルアルコール、n−オクチルアルコール、シクロヘキシルアルコール、ヘキシレングリコール等エステル類…ミリスチン酸エステル、ラウリン酸エステル、フタル酸ジオクチル等ケトン類…メチルヘキシルケトン、ベンゾフェノン、ステアロン等エーテル類…ブチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジステアリルエーテル等酸アミド化合物類…オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド、ラウリン酸アミド、ラウリン酸N−オクチルアミド、カプロン酸アニリド等炭素数6以上の脂肪酸…ラウリン酸、ステアリン酸、2−オキシミリスチン酸等芳香族化合物…ジフェニルメタン、ジベンジルトルエン、プロピルジフェニル、イソプロピルナフタリン、1,1,3−トリメチル−3−トリル−インダン、ドデシルベンゼン等チオール類…n−デシルメルカプタン、n−ミリスチルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタン、イソセチルメルカプタン、ドデシルベンジンメルカプタン等スルフィド類…ジ−n−オクチルスルフィド、ジ−n−デシルスルフィド、ジフェニルスルフィド、ジエチルフェニルスルフィド、ジラウリルジチオプロピオネート等ジスルフィド類…ジ−n−オクチルジスルフィド、ジ−n−デシルジスルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジナフチルジスルフィド等スルホキシド類…ジエチルスルホキシド、テトラメチレンカルボキシド、ジフェニルスルホキシド等スルホン類…ジエチルスルホン、ジブチルスルホン、ジフェニルスルホン、ジベンジルスルホン等アゾメチン類…ベンジリデンラウリルアミン、p−メトキシベンジリデンラウリルアミン、ベンジリデンp−アニシジン等脂肪酸一級アミン類…オレイン酸ステアリルアミン、ステアリン酸ミリスチルアミン、ベヘニン酸ステアリルアミン等さらに、紫外線吸収剤を含んでいても良い。紫外線吸収剤としては220〜380nmの吸収波長域を有するものであれば良く、以下のものが例示される。このうち、ベンゾトリアゾール類…2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール等ベンゾフェノン類…2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等シアノアクリレート類…2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート等紫外線吸収剤の含有量は、減感剤100重量部に対し、通常1〜40重量部程度、好ましくは5〜20重量部とすれば良い。
【0037】光重合性プレポリマー光重合性プレポリマーとしては、光開始剤の存在下に光重合を起こし、フィルム等を形成し得るものが使用できる。その粘度(20℃)は、500〜500000程度であることが好ましい。このようなプレポリマーとしては、以下のものが例示される。
【0038】ポリエステルアクリレート…油類、変性アルキド、変性ポリエステル等をベースとし、これにアクリロイル基を導入し、さらにウレタン化したもの等エポキシアクリレート…エポキシ化乾性油アクリレート、ビスフェノールA、ビスフェノールAジグリシジルアクリレート、変性ビスフェノールAエポキシアクリレート、ノボラック型エポキシアクリレート、脂肪族型エポキシアクリレート等ポリウレタンアクリレート…ポリカーボネートアクリレート、ヒドロキシル基含有アクリレート、ジイソシアネートとヒドロキシル基含有物との反応生成物(アルキド、乾性油、ポリエステル等)等その他…ポリエーテルアクリレート、メラミンアクリレート等光重合性モノマー光重合性モノマーとしては、光重合性プレポリマーを希釈してその粘度を調整できるものであれば限定されない。このようなモノマーとしては、以下に示すものが例示される。
【0039】単官能モノマー…2−エチルヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等2官能モノマー…1,6−エチルヘキシルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、2,2−ビス(4−(アクロイロキシジエトキシフェニル))プロパン、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリン酸との反応物、N−ビニルピロリドン等多官能モノマー…トリメチロールプロパンアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等光開始剤光開始剤としては、吸収波長が360〜450nm程度のものを好適に使用することができる。例えば、以下のようなものを使用することができる。
【0040】チオキサントン類…チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン等その他…2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モルフォリノ−プロパノン−1、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等その他その他にも、必要に応じて着色剤(有機・無機の染料又は顔料)、界面活性剤、消泡剤、レベリング剤、溶剤、増粘剤等をインキ中に配合しても良い。
【0041】本発明の各インキは、これらの成分を攪拌機、ミキサー等の公知の混合機に投入し、均一に混合することによって調製することができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、特定の光輝性顔料が印刷層に含まれるので、優れた熱変色性を維持しつつ光輝性を向上させることが可能となる。すなわち、従来の印刷物よりも優れた光輝性を有する光輝性熱変色印刷物を提供することができる。
【0043】また、光輝性顔料が印刷層から脱落するおそれがないため、保護層を設ける必要が特にない。これにより、製造工程の簡略化、製造コストの削減等を図ることができる。また、保護層を設けないことにより、光輝性顔料の光輝性の向上にも貢献できる。
【0044】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴を一層明確にする。但し、本発明は、これら実施例の範囲に限定されるものではない。
【0045】実施例1(1)紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−1の製造下記に示す成分を攪拌機により均一に混合することによって、紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−1を得た。
【0046】・ガラスフレーク顔料(商品名「メタシャインREFSX−2040PS」東洋アルミニウム社製、メジアン径35μm)…30.0重量部・可逆熱変色性顔料(商品名「TCパウダー」サクラクレパス社製)…20.0重量部・光重合性プレポリマー(商品名「KAYARAD UX8101」日本化薬社製、ウレタンアクリレート)…25.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD MANDA」日本化薬社製、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリンとの反応物)…19.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD R−551」日本化薬社製、2,2−ビス−(4−(アクリロイロキシジエトキシフェニル))プロパン)…5.0重量部・光開始剤(商品名「イルガキュア907」チバスペシャリティケミカルズ社製、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モリフォリノ−プロパン−1系)…1.0重量部(2)印刷物の作製上記インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行い、本発明の光輝性熱変色印刷物−1を得た。この印刷物は常温で光輝性のあるローズ色(濃い赤色)を呈していた。印刷物を温めるとローズ色が消え、印刷層は光輝性ある透明色となった。
【0047】実施例2(1)紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−2の製造下記に示す成分を攪拌機により均一に混合することによって、紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−2を得た。
【0048】・金属被覆顔料(商品名「HELICONE HC SLM90120」Wacher−Chemie GmbH社製、メジアン径30μm)…15.0重量部・可逆熱変色性顔料(商品名「TCパウダー」サクラクレパス社製)…24.5重量部・光重合性プレポリマー(商品名「KAYARAD UX8101」日本化薬社製、ウレタンアクリレート)…30.5重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD MANDA」日本化薬社製、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリンとの反応物)…23.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD R−551」日本化薬社製、2,2−ビス−(4−(アクリロイロキシジエトキシフェニル))プロパン)…5.0重量部・光開始剤(商品名「イルガキュア907」チバスペシャリティケミカルズ社製、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モリフォリノ−プロパン−1系)…2.0重量部(2)印刷物の作製上記インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行い、本発明の光輝性熱変色印刷物−2を得た。この印刷物は常温で緑〜青色の強い視角依存多色性を示した。印刷物を温めると色が消え、視角依存多色性を示さなくなった。
【0049】実施例3(1)紫外線硬化型熱変色インキの製造下記に示す成分を攪拌機により均一に混合することによって、紫外線硬化型熱変色インキを得た。
【0050】・可逆熱変色性顔料(商品名「TCパウダー」サクラクレパス社製)…30.0重量部・光重合性プレポリマー(商品名「KAYARAD UX8101」日本化薬社製、ウレタンアクリレート)…36.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD MANDA」日本化薬社製、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリンとの反応物)…27.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD R−551」日本化薬社製、2,2−ビス−(4−(アクリロイロキシジエトキシフェニル))プロパン)…6.0重量部・光開始剤(商品名「イルガキュア907」チバスペシャリティケミカルズ社製、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モリフォリノ−プロパン−1系)…1.0重量部(2)紫外線硬化型光輝性インキ−1の製造実施例1のガラスフレーク顔料4.0重量部及び紫外線硬化型メジウム(商品名「UVFIL000メジウム」帝国インキ製造社製)96.0重量部を攪拌機にて均一に混合し、紫外線硬化型光輝性インキ−1を得た。
(3)印刷物の作製前記の紫外線硬化型熱変色インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行った。さらに、その印刷の上に紫外線硬化型光輝性インキ−1を用いてシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行うことにより、本発明の光輝性熱変色印刷物−3を得た。この印刷物は常温で光輝性のあるローズ色(濃い赤色)を呈していた。印刷物を温めるとローズ色が消え、印刷層は光輝性ある透明色となった。
【0051】実施例4(1)紫外線硬化型光輝性インキ−2の製造実施例2の金属被覆顔料10.0重量部及び紫外線硬化型メジウム(商品名「UVFIL000メジウム」帝国インキ製造社製)90.0重量部を攪拌機にて均一に混合し、紫外線硬化型光輝性インキ−2を得た。
(2)印刷物の作製実施例3で得られた紫外線硬化型熱変色インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行った。さらに、その印刷の上に紫外線硬化型光輝性インキ−2を用いてシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行うことにより、本発明の光輝性熱変色印刷物−4を得た。この印刷物は常温で緑〜青色の強い視角依存多色性を示した。印刷物を温めると色が消え、視角依存多色性を示さなくなった。
【0052】実施例5(1)紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−3の製造下記に示す成分を攪拌機により均一に混合することによって、紫外線硬化型光輝性熱変色インキ−3を得た。
【0053】・ホログラム顔料(商品名「Holographic Flake GP-122SV」スペクトラテックテクノロジー社製、メジアン径50μm)15.0重量部・可逆熱変色性顔料(商品名「TCパウダー」サクラクレパス社製)…24.0重量部・光重合性プレポリマー(商品名「KAYARAD UX8101」日本化薬社製、ウレタンアクリレート)…30.5重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD MANDA」日本化薬社製、ネオペンチルグリコールとヒドロキシピバリンとの反応物)23.0重量部・光重合性モノマー(商品名「KAYARAD R−551」日本化薬社製、2,2−ビス−(4−(アクリロイロキシジエトキシフェニル))プロパン)5.0重量部・光開始剤(商品名「イルガキュア907」チバスペシャリティケミカルズ社製、2−メチル−1−(4−(メチルチオ)フェニル)−2−モリフォリノ−プロパン−1系)…2.0重量部(2)印刷物の作製上記インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(100メッシュ)を行い、本発明の光輝性熱変色印刷物−5を得た。この印刷物は常温で光輝性のあるローズ色(濃い赤色)を呈していた。印刷物を温めるとローズ色が消え、印刷層は光輝性ある透明色となった。
【0054】実施例6(1)紫外線硬化型光輝性インキ−3の製造実施例5のホログラム顔料10重量部及び紫外線硬化型メジウム(商品名「UVFIL000メジウム」帝国インキ製造社製)90.0重量部を攪拌機にて均一に混合し、紫外線硬化型光輝性インキ−3を得た。
(2)印刷物の作製実施例3で得られた紫外線硬化型熱変色インキを用いてPET紙上にシルクスクリーン印刷(150メッシュ)を行った。さらに、その印刷の上に紫外線硬化型光輝性インキ−3を用いてシルクスクリーン印刷(100メッシュ)を行うことにより、本発明の光輝性熱変色印刷物−6を得た。この印刷物は常温でホログラム正のあるローズ色(濃い赤色)を呈していた。印刷物を温めるとローズ色が消え、印刷層はホログラム性のある透明色となった。
【出願人】 【識別番号】390039734
【氏名又は名称】株式会社サクラクレパス
【住所又は居所】大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1丁目6番20号
【出願日】 平成13年11月14日(2001.11.14)
【代理人】 【識別番号】100065215
【弁理士】
【氏名又は名称】三枝 英二 (外8名)
【公開番号】 特開2003−145909(P2003−145909A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−348813(P2001−348813)