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【発明の名称】 パターンシート製造方法およびパターンシート製造装置
【発明者】 【氏名】小川 正太郎
【住所又は居所】静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真フイルム株式会社内

【氏名】永野 英男
【住所又は居所】静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真フイルム株式会社内

【氏名】気賀沢 忠宏
【住所又は居所】静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真フイルム株式会社内

【氏名】勝本 隆一
【住所又は居所】静岡県富士宮市大中里200番地 富士写真フイルム株式会社内

【要約】 【課題】低コストでパターンシートを製造することのできるパターンシート製造方法およびパターンシート製造装置を提供することを目的とする。

【解決手段】基体10表面に所定パターンの凸部による隔壁11を形成することにより、RGB3色のインク層に対応する液溜まり部12を形成する。次に、基体10上の各液溜まり部12に、RGB3色のインク13a,13b,13cをそれぞれ注入し、それらのインクを乾燥させて各液溜まり部12にRGB3色のインク層14a,14b,14cを形成し、次に、基体10を、所定のシートに重ね合わせて押圧することにより、基体10上の各インク層をシート上に転写して、シート表面にRGB3色のストライプ状のパターンが形成されたパターンシートを製造する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の基体表面に所定パターンの凹凸部をもつ型付けを形成する型付け形成工程と、前記型付けが形成された基体の、該型付けの凹部にインクを注入し該インクを乾燥させて該凹部にインク層を形成するインク層形成工程と、前記インク層が形成された基体を、所定のシートに、該インク層が該シート側を向くように重ね合わせて押圧することにより、該基体上のインク層を該シート上に転写する転写工程とを有することを特徴とするパターンシート製造方法。
【請求項2】 前記型付け形成工程が、1つの基体表面に、複数色のインク層に対応する凹部をもつ型付けを形成する工程であり、前記インク層形成工程が、前記1つの基体の、各色のインク層に対応した凹部に各色のインクを注入し該各色のインクを乾燥させて該凹部に各色のインク層を形成する工程であって、前記転写工程は、前記シート上に、前記基体上の複数色のインク層を転写する工程であることを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項3】 前記型付け形成工程が、複数色のインク層に対応する複数の基体それぞれに、複数色のインク層それぞれに応じたパターンの凹部をもつ型付けを形成する工程であり、前記インク層形成工程が、前記複数の基体の型付けの凹部に、各基体に応じた色のインクを注入し該インクを乾燥させて各基体ごとに異なる色のインク層を形成する工程であって、前記転写工程は、前記シート上に、前記複数の基体上の、各基体ごとに異なる色のインク層を順次に転写する工程であることを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項4】 前記インク層形成工程と前記転写工程との間に、前記基体上に形成された型付けの凸部の、少なくともその高さを減ずる型付け減少工程を有することを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項5】 前記型付け形成工程が、基体上に、断面が台形状の凸部をもつ型付けを形成する工程であることを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項6】 前記転写工程の後に、前記シート上に形成された複数色のインク層による多色パターンのうちの不要部分にレーザ光を照射することにより該不要部分を除去する工程を有することを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項7】 前記型付け形成工程が、基体表面に、ストライプ状もしくはマトリクス状の凹凸部をもつ型付けを形成する工程であることを特徴とする請求項1記載のパターンシート製造方法。
【請求項8】 所定の基体表面に所定パターンの凹凸部をもつ型付けを形成する型付け形成部と、前記型付けが形成された基体の、該型付けの凹部にインクを注入し該インクを乾燥させて該凹部にインク層を形成するインク層形成部と、前記インク層が形成された基体を、所定のシートに該インク層が該シート側を向くように重ね合わせて押圧することにより、上記基体上のインク層を該シート上に転写する転写部とを備えたことを特徴とするパターンシート製造装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタ、有機ELなどの電子ディスプレイ材料として用いられるパターンシート製造方法およびパターンシート製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラーフィルタ、有機ELなどの電子ディスプレイ用の材料として、透明シートの表面に、RGB3色のミクロンオーダの微細なストライプ状もしくはマトリクス状のパターンの厚さ数μ以下の着色膜を形成したパターンシートが用いられている。
【0003】このパターンシートの製造方法として、次のような種々の方法が提案されている。
【0004】1)顔料分散法…感光性レジストに顔料を分散させたものを透明シート表面に塗布し、露光し、現像してパターンを形成する(RGB各色計3回)。
【0005】2)レリーフ染色法…透明シート表面を感光性レジストを使って所定の形状のパターンを形成した後、その透明シートを染色液に浸漬して着色する(RGB各色計3回)。
【0006】3)真空蒸着法…着色材粒子を加熱し蒸発させ、マスクをかけた透明シート表面に付着させてパターンを形成する(RGB各色計3回)。
【0007】4)電着法…透明電極を所定の形状のパターンを形成しておき、その上に電着を3回繰り返して着色パターンを作成する。
【0008】5)オフセット印刷法…顔料が分散されたインキをオフセット印刷方式により透明シート表面に3回印刷する。
【0009】上記の各方法のうち、顔料分散法によりカラーフィルタを製造する方法についてフローチャートを参照しながら説明する。
【0010】図9は、従来のカラーフィルタ製造方法のフローチャートである。
【0011】図9に示すように、この方法は、先ず、透明シート表面に、感光性レジストに顔料を分散させたものを塗布し(ステップS11)た後、所定のパターンの露光を行い、現像し(ステップS12)、次いでエッチングを行った(ステップS13)後、レジストを除去する(ステップS14)という一連の工程を、RGBの3色分繰り返す(ステップS15)ことにより、RGB3色のパターンシートを得るというものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の各方法には以下のような問題があり、パターンシートの製造方法として満足すべき方法は確立されていない。
【0013】1.顔料分散法、レリーフ染色法、および電着法は、工程数が多く量産化に不向きである。
【0014】2.真空蒸着法およびオフセット印刷法では、大面積のパターンシートを製造することが難しい。
【0015】3.真空蒸着法は、多額の設備費を必要とする。
【0016】4.上記の各方法のうちには、インクに硬化性樹脂など特別な薬品を添加する必要があるものがあり、処方開発が必要である上、それらの特別な薬品による電子ディスプレイの性能面への影響が懸念される。
【0017】上記の各方法のうち、オフセット印刷法などは、比較的欠点の少ない方法であるが、これらの印刷法により1mm以下の微細な多色パターンを形成しようとする場合、液体インクをシートに直接付着させると、インクがシート上で濡れ拡がってしまい正確なパターン形成が困難になるという問題がある。
【0018】そこで、インクの濡れ拡がりを抑制するために、硬化性インクを用いて印刷するという方法が提案されているが、この方法では、インクに特別な薬品を添加することになるので、製品の品質に何らかの影響を与える恐れがあり、かつ、処方開発のコストを要するという問題がある。
【0019】一方、インクの濡れ拡がりを抑制するために、製品となるシート表面に凹凸部をもつ型付けを形成し、その型付けの凹部にインクを注入するという方法が提案されている。凹凸部をもつ型付けの形成方法としては、スクリーン印刷法やサンドブラスト法などの方式が知られているが、いずれも多くの工数がかかるため設備費が嵩むという問題があり、また、型付けの凸部(以下、型付けの凸部を「隔壁」と称することがある。)を形成する材料を開発する必要があることなどから、低コストでの量産方式としては適していない。そこで、これらに代わる方法として、例えば、特開平11−354018号公報には、ガラス基板上に塑性材料からなる薄膜を形成しておき、複数の溝を有する成形ロールをガラス基板に押し付けながら回転させてガラス基板上の薄膜に複数の隔壁を成形し、その隔壁間の凹部にインクを注入することにより、PDP(プラズマディスプレイパネル)を得る方法が開示されている。
【0020】また、特開平10−134705号公報には、ストライプ状または格子状の微細パターンの溝を有する、半硬化シリコーンゴムシートからなる成形型に隔壁材料を埋め込む工程と、次にこの成形型をガラス基板に重ね合わせる工程と、ガラス基板を成形型から脱型する工程と、隔壁材料を完全硬化させる工程とを具えた、微細パターン溝をガラス基板上に形成する方法が開示されている。
【0021】しかし、これら2つの隔壁形成方法およびパターン形成方法は、PDPの製造方法として、製品となる基体の表面に隔壁を形成した後、隔壁で囲まれた凹部にインクを注入し乾燥するという方法であり、製品1枚ごとに、隔壁形成、インク注入、乾燥の各工程を実施しなければならないため低コストのパターンシートを製造することは難しく、さらに隔壁を必要としないパターン形成には適さない。
【0022】本発明は、上記事情に鑑み、低コストでパターンシートを製造することのできるパターンシート製造方法およびパターンシート製造装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発明のパターンシート製造方法は、所定の基体表面に所定パターンの凹凸部をもつ型付けを形成する型付け形成工程と、上記型付けが形成された基体の、該型付けの凹部にインクを注入しインクを乾燥させてその凹部にインク層を形成するインク層形成工程と、上記インク層が形成された基体を、所定のシートに、インク層がシート側を向くように重ね合わせて押圧することにより、基体上のインク層をシート上に転写する転写工程とを有することを特徴とする。
【0024】本発明のパターンシート製造方法によれば、従来のパターンシート製造方法よりも少ない工程数で、低コストのパターンシートを製造することができる。
【0025】ここで、上記型付け形成工程が、1つの基体表面に、複数色のインク層に対応する凹部をもつ型付けを形成する工程であり、上記インク層形成工程が、上記1つの基体の、各色のインク層に対応した凹部に各色のインクを注入し該各色のインクを乾燥させて該凹部に各色のインク層を形成する工程であって、上記転写工程は、上記シート上に、上記基体上の複数色のインク層を転写する工程であることが好ましい。
【0026】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合は、少ない工程数でパターンシートを製造することができる。
【0027】また、上記型付け形成工程が、複数色のインク層に対応する複数の基体それぞれに、複数色のインク層それぞれに応じたパターンの凹部をもつ型付け形成する工程であり、上記インク層形成工程が、上記複数の基体の型付け凹部に、各基体に応じた色のインクを注入しそのインクを乾燥させて各基体ごとに異なる色のインク層を形成する工程であって、上記転写工程は、上記シート上に、上記複数の基体上の、各基体ごとに異なる色のインク層を順次に転写する工程であることも好ましい態様である。
【0028】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合も、少ない工程数でパターンシートを製造することができる。
【0029】また、上記インク層形成工程と上記転写工程との間に、上記基体上に形成された型付けの凸部の、少なくともその高さを減ずる型付け減少工程を有することも好ましい態様の一つである。
【0030】なお、この型付け減少工程の具体的な方法としては、例えば型付けの凸部を押し潰す方法、またはその凸部を削り取る方法、またはその凸部を除去する方法などを採用することができる。
【0031】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合は、型付けの凸部の高さが製品品質に悪影響を与える恐れがある場合にその影響を軽減することができる。
【0032】また、上記型付け形成工程が、基体上に、断面が台形状の凸部をもつ型付けを形成する工程であることも好ましい態様の一つである。
【0033】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合は、型付け減少工程をいっそう円滑に実施することができる。
【0034】また、上記転写工程の後に、上記シート上に形成された複数色のインク層による多色パターンのうちの不要部分にレーザ光を照射することにより該不要部分を除去する工程を有することも好ましい態様の一つである。
【0035】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合は、シート上のパターンを所望の形状とすることができる。
【0036】さらに、上記型付け形成工程が、基体表面に、ストライプ状もしくはマトリクス状の凸部をもつ型付けを形成する工程であることも好ましい態様の一つである。
【0037】本発明のパターンシート製造方法をこのように構成した場合は、少ない工程数で、所望の形状のパターンシートを製造することができる。
【0038】また、上記目的を達成する本発明のパターンシート製造装置は、所定の基体表面に所定パターンの凹凸部をもつ型付けを形成する型付け形成部と、上記型付けが形成された基体の、該型付けの凹部にインクを注入しそのインクを乾燥させてその凹部にインク層を形成するインク層形成部と、上記インク層が形成された基体を、所定のシートにそのインク層がシート側を向くように重ね合わせて押圧することにより、上記基体上のインク層をシート上に転写する転写部とを備えたことを特徴とする。
【0039】本発明のパターンシート製造装置によれば、従来のパターンシート製造装置よりも工程数が少なく、低コストでパターンシートを製造することのできるパターンシート製造装置を得ることができる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について説明する。
【0041】図1は、本発明のパターンシート製造方法の第1の実施形態のフローチャートである。
【0042】図1に示すように、先ず、所定の基体表面に、所定パターンの凹凸部をもつ型付け(隔壁)を形成する(ステップS01)。
【0043】次に、隔壁が形成された基体の、隔壁どうしの間に形成された液溜まり部にインクを注入しインクを乾燥させて液溜まり部にRGBの各色のインク層を形成することによりRGBの各パターンを印刷する(ステップS02〜S04)。
【0044】次に、RGBのインク層が形成された基体を、所定のシートに重ね合わせて押圧することにより基体上のRGBのインク層をシート上に転写する(ステップS05)。こうしてRGBパターンシートを製造することができる。
【0045】図2および図3は、本発明のパターンシート製造方法の第1の実施形態の工程図である。
【0046】先ず、図2(a)〜図2(b)に示すように、基体10表面に所定パターンの凸部による隔壁11を形成する(基体隔壁形成工程)ことにより、1つの基体表面に、RGB3色のインク層に対応する液溜まり部12を形成する。パターンは、ストライプ形状とする。
【0047】次に、図2(c)〜図2(d)に示すように、1つの基体10上の、RGB3色のインク層に対応した液溜まり部12に、RGB3色のインク13a,13b,13cをそれぞれ注入し、それらのインクを乾燥させて各液溜まり部12にRGB3色のインク層14a,14b,14cを形成する(インク層形成工程)。インクの注入方式としては、スクリーン印刷法、ディスペンサ法、もしくはインクジェット法等を採用することができる。
【0048】次に、図3(a)に示すように、表面にインク層14a,14b,14cが形成された基体14を、所定のシート15に、インク層14a,14b,14cがシート15側を向くように重ね合わせ、押圧装置19a,19bで押圧することにより、基体14上のインク層14a,14b,14cをシート15上に転写する(転写工程)。シート材としては、PC(ポリカーボネート)、PP(ポリプロピレン)、ポリウレタン、PET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂やガラス基板などの材料を用いることができる。転写方式としては、ホットプレス法、硬化性樹脂法もしくはキャスティング法等を採用することができる。
【0049】こうして、図3(b)に示すように、1枚の透明シート表面にRGB3色のインク層16a,16b,16cに対応するストライプ状のパターンが形成されたパターンシート16が製造される。
【0050】ここで、フラットに近い表面形状を有するパターン基体を製造しようとする場合は、以下のような方法を採用することができる。
【0051】図4は、フラットに近い表面形状を有するパターン基体を製造する場合の工程図である。
【0052】上記図2(d)に示したパターンの基体14を用い、インク層形成工程と転写工程との間に、図4(a)に示すように、押潰し部材17により隔壁11の高さを減ずる隔壁減少工程を付け加えることにより、図4(b)に示すように、高さの低い隔壁11’を有するパターンの基体18を得ることができる。
【0053】隔壁減少工程としては、上記方法以外にも、例えば、形状記憶特性のある樹脂基体を用いて加熱下で基体隔壁形成を行い、インク注入後に再度加熱して元の形状に戻すことにより、フラットに近い表面形状を有する基体を得ることができる。また、レーザ照射等により隔壁を削り取るという方法によってもフラットに近い表面形状を有する基体を得ることができる。
【0054】次に、第1の実施形態における工程の詳細について説明する。
【0055】図5は、第1の実施形態における工程図である。
【0056】先ず、RGB3種類の顛料に、それぞれ、バインダとアルコールと塗布助剤とを混合し、分散させて、RGB3種類のインクを作製する。
【0057】次に、ホットプレス装置を用いて、図5(a)に示すように、厚さ300μ、面積20cm×15cmのポリウレタンの基体20表面に、上底10μ、下底30μ、高さ30μの断面が台形状の凸部による複数の隔壁21を形成することにより、それら隔壁21と、隔壁21どうしの間に形成された幅200μの液溜まり部22とによるストライプ状のパターンを形成する(基体隔壁形成工程)。
【0058】ここで、基体材料としては、フィルム状、もしくはシート状の樹脂、金属またはガラス製の基板に別の樹脂を貼り合わせたもの等を使用することができる。樹脂としては、PP(ポリプロピレン)のほかに、例えば、PC(ポリカーボネート)、ポリウレタンなどを用いることができる。
【0059】次に、図5(b)に示すように、隔壁21が形成された基体20の、隔壁21どうしの間に形成された複数の液溜まり部22に、スクリーン印刷法により、RGB3色のインクをそれぞれ注入し、それらのインクを乾燥させて、液溜まり部22に、RGBのインク層23a,23b,23cを形成する(インク層形成工程)。インクの注入方式としては、スクリーン印刷法のほかに、ディスペンサ法、インクジェット法等を採用することもできる。このインク層形成工程では、1つの液溜まり部22に各1色ずつインクを注入することにより、RGB3色のインク層23a,23b,23cによるRGBのストライプパターンが形成される。
【0060】次に、図5(c)に示すように、基体23上の隔壁21を、ホットプレス装置等により押し潰して、幅約60μ、高さ約10μの大きさの隔壁21’に圧縮する。次に、図5(d)に示すように、この圧縮された隔壁を有する基体24を、ガラス基板25に転写することにより、幅約200μ、間隔約30μのRGBのストライプ状のパターン25a,25b,25cを有する最終製品のパターンシート25を作製する。このときの転写圧力は5kg/cm2、ロール温度は150℃、送り速度は2m/minに設定する。
【0061】次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0062】図6は、本発明のパターンシート製造方法の第2の実施形態の工程図である。
【0063】先ず、上記の第1の実施形態と同様、RGB3種類のインクを作製し、次に、図6(a)に示すように、PP基体20表面に、上底200μ、下底240μ、高さ30μの断面台形状の凸部による複数の隔壁21と、それら隔壁21どうしの間に形成された幅100μの液溜まり部22とによるストライプ状のパターンを形成して(基体隔壁形成工程)、3枚のパターン基体を作製する。
【0064】次に、図6(b)に示すように、こうして作製された3枚のパターン基体のストライプ形状の各液溜まり部22に、スクリーン印刷法により、それぞれRGBのインクを注入し、乾燥して、RGBのインク層23a,23b,23cを有するRGB3種類のパターン基体24a,24b,24cを作製する。
【0065】次に、このRGB3種類のパターン基体24a,24b,24cをガラス基板に重ねて、ガラス基板に連続で転写することにより、図6(c)に示すように、表面にRGB3種類のパターン25a,25b,25cを有する最終製品のパターンシート25を作製する。このとき、RGB各パターン25a,25b,25cのストライプが120μ間隔になるように位置合せをする。転写圧力は5kg/cm2、ロール温度は150℃、送り速度は2m/minに設定する。
【0066】さらに、図6(d)に示すように、ストライプパターンの配列方向に対して直角方向にレーザ光を照射することにより各ストライプパターンに幅20μの切り込みを作り、20μの間隔で100μ角のインク層が配列されてなるマトリクス状のパターンシート26を形成する。
【0067】なお、このように、ストライプパターンを転写した後のパターンシートからレーザによりマトリクス状のパターンシートを形成する代わりに、隔壁形成工程の段階で、基体表面にマトリクス状の隔壁を形成し、液溜まり部にインクを注入し、乾燥した後、シートに転写することにより、図6(d)に示すようなマトリクス状のパターンシート26を形成するようにしてもよい。
【0068】次に、本発明のパターンシート製造装置の一実施形態について説明する。
【0069】図7は、本発明のパターンシート製造装置の一実施形態の概略構成図であり、図8は、図7に示したパターンシート製造装置に用いられるパターンロールの断面図である。
【0070】図7に示すように、このパターンシート製造装置は、隔壁形成部30と、RGB3色分のインク層形成部33,34,35と、転写部36とを備えている。
【0071】隔壁形成部30は、矢印B方向に回転するパターンロール31とこれに対向して配置された対向ロール32とからなり、矢印A方向に搬送される基体40表面に所定パターンの隔壁を形成する。
【0072】図8に示すように、パターンロール31の外周面には、円周方向に延びる環状の凸部31aおよび凹部31bが形成されており、このパターンロール31の隔壁31aおよび凹部31bにより、基体40表面に所定パターンの液溜まり部が形成される。
【0073】インク層形成部33は、こうして形成された基体40上の液溜まり部に、R色のインクを注入するR印刷部33aと、そのインクを乾燥させるR乾燥部33bとからなり、上記液溜まり部の所定部分にR色ののインク層を形成する。同様に、G色のインクを注入するG印刷部34aと、そのインクを乾燥させるG乾燥部34bとからなるインク層形成部34、およびB色のインクを注入するB印刷部35aと、そのインクを乾燥させるB乾燥部35bとからなるインク層形成部35により、上記液溜まり部の所定部分にG色およびB色のインク層を形成する。基体40は基体送出しロール38aにより転写部36に送られる。
【0074】転写部36は、転写ロール36aおよび対向ロール36bからなり、転写ロール36aと対向ロール36bとのニップ部39に供給される、表面にインク層が形成された基体40を、同じタイミングでニップ部39に供給されるシート37に重ね合わせて押圧することにより、基体40上のRGBの各インク層はシート37上に転写され、シート37上に所望のRGBパターンが形成される。
【0075】転写を終了した基体40は基体巻取りロール38bにより巻き取られる。
【0076】なお、この実施形態では、図8に示したパターンロールにより、ストライプ状のパターンシートを製造する例を示したが、このパターンロール31として、外周面にマトリックス状のパターンを有するパターンロールを用いることにより、マトリックス状のパターンシート(図6(d)参照)を製造することもできる。
【0077】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明のパターンシート製造方法を、基体表面に所定パターンの隔壁を形成し、隔壁どうしの間に形成された液溜まり部にインクを注入しインクを乾燥させて液溜まり部にインク層を形成し、その基体を、所定のシートに重ね合わせて押圧することにより、基体上のインク層をシート上に転写するように構成したことにより、従来のパターンシート製造方法よりも低コストでパターンシートを製造することができる。
【0078】また、本発明のパターンシート製造装置を、基体表面に所定パターンの隔壁を形成する隔壁(型付け)形成部と、隔壁どうしの間に形成された液溜まり部にインクを注入しインクを乾燥させて液溜まり部にインク層を形成するインク層形成部と、その基体を、所定のシートに重ね合わせて押圧することにより、基体上のインク層をシート上に転写する転写部とを備えた構成としたことにより、従来のパターンシート製造装置よりも工程数が少なく、低コストでパターンシートを製造することのできるパターンシート製造装置を実現することができる。
【出願人】 【識別番号】000005201
【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社
【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
【出願日】 平成13年9月28日(2001.9.28)
【代理人】 【識別番号】100094330
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 正紀 (外2名)
【公開番号】 特開2003−103895(P2003−103895A)
【公開日】 平成15年4月9日(2003.4.9)
【出願番号】 特願2001−302811(P2001−302811)