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【発明の名称】 スタンプ作成装置、印材及びスタンプユニット
【発明者】 【氏名】安井 淳一
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号 ブラザー工業株式会社内

【要約】 【課題】1つの装置で、孔版原紙を利用したスタンプと多孔性樹脂を利用したスタンプとの両方の作成を可能にする。

【解決手段】スタンプユニットにスタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニット)とその印面サイズを表示する印材タイプ/サイズ表示部を設ける。その印材タイプ/サイズ表示部の形状を印材タイプサイズ検出スイッチ52で検出し、CPU41は検出結果に基づいてスタンプユニットの種類及びその印面サイズを判定する。そして、CPU41は、孔版スタンプユニットの場合には印面サイズに応じた正転/ミラーのドットパターンデータを作成する。また、CPU41は、多孔性樹脂スタンプユニットの場合には印面サイズに応じた反転/ミラーのドットパターンデータを作成する。また、CPU41は、印面内容の確認を行うダミースタンプユニットの場合には印面サイズに応じた正転/非ミラーのドットパターンデータを作成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像データに基づいて印材をドット単位で選択的に加熱するサーマルヘッドと、非加熱部分がインク滲出領域で加熱部分がインク非滲出領域となる多孔性樹脂及び非加熱部分がインク非滲出領域で加熱部分がインク滲出領域となる孔版原紙のいずれの印材が前記サーマルヘッドによる処理対象であるかを検出するための印材タイプ検出手段と、前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて、各ドットのオンオフが互いに逆になった反転関係にある2つの画像データのいずれかを前記サーマルヘッドに提供するための画像データ提供手段とを備えていることを特徴とするスタンプ作成装置。
【請求項2】 前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて前記サーマルヘッドによる加熱時における印材の圧縮量を調整するための圧縮量調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1に記載のスタンプ作成装置。
【請求項3】 前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて前記サーマルヘッドに印加されるエネルギを調整するための印加エネルギ調整手段をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスタンプ作成装置。
【請求項4】 印材のサイズを検出するためのサイズ検出手段をさらに備えており、前記画像データ提供手段は、前記サイズ検出手段による検出結果に応じたサイズの画像データを前記サーマルヘッドに提供することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスタンプ作成装置。
【請求項5】 前記画像データ提供手段は、前記印材タイプ検出手段によって印材が孔版原紙であると判断されると、画像データが所定の間引き論理で処理された間引きドットパターンを前記サーマルヘッドに提供することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスタンプ作成装置。
【請求項6】 前記画像データ提供手段が、画像データの反転パターンを生成するための反転データ生成手段を備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスタンプ作成装置。
【請求項7】 前記画像データ提供手段が、画像データを左右反転させた鏡像パターンを生成するための鏡像データ生成手段をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載のスタンプ作成装置。
【請求項8】 前記画像データ提供手段が、1つの画像データについてその正転パターン及び反転パターンの両方を記憶していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスタンプ作成装置。
【請求項9】 前記画像データ提供手段が、1つの画像データについてその正転パターン及び反転パターン並びにこれらの少なくともいずれか一方の鏡像パターンを記憶していることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスタンプ作成装置。
【請求項10】 多孔性樹脂、孔版原紙及び感熱紙のいずれが処理対象であるかを検出可能であることを特徴とする請求項7又は9に記載のスタンプ作成装置。
【請求項11】 多孔性樹脂及び孔版原紙のいずれであるかを表示するタイプ表示部を有することを特徴とする印材。
【請求項12】 縦横のサイズが表示されていることを特徴とする請求項11に記載の印材。
【請求項13】 保持する印材のタイプが多孔性樹脂及び孔版原紙のいずれであるかを表示する印材タイプ表示部を有することを特徴とするスタンプユニット。
【請求項14】 前記印材タイプ表示部が表示する印材のタイプによって異なる外形を有することを特徴とする請求項13に記載のスタンプユニット。
【請求項15】 保持する印材の縦横のサイズを表示していることを特徴とする請求項13又は14に記載のスタンプユニット。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーマルヘッドを利用してスタンプを作成するスタンプ作成装置、スタンプの印材、及びスタンプユニットに関する。
【0002】会社名、住所、氏名などの文字やイラストなどの図形を含んだような画像を用紙に捺印する際に用いるスタンプを作成するためのスタンプ作成装置として、孔版原紙専用のものと多孔性樹脂専用のものとが既にスタンプ製造業者やスタンプ販売業者などに提供されている。
【0003】孔版原紙専用のスタンプ作成装置は、それが備えるサーマルヘッドを孔版原紙に圧接させ、所望の画像データに基づいて孔版原紙をサーマルヘッドによって選択的に加熱することで孔版原紙に孔を開け、これによって孔版原紙にインクが滲み出す領域(孔版原紙に孔が開けられた領域)とインクが滲み出さない領域(孔版原紙に孔が開けられていない領域)とを形成してスタンプを作成していた。
【0004】一方、多孔性樹脂専用のスタンプ作成装置は、それが備えるサーマルヘッドを多孔性樹脂に圧接させ、所望の画像データに基づいて多孔性樹脂をサーマルヘッドによって選択的に加熱することで多孔性樹脂の孔を塞ぎ、これによって多孔性樹脂にインクが滲み出す領域(多孔性樹脂の孔を塞いでいない領域)とインクが滲み出さない領域(多孔性樹脂の孔を塞いだ領域)とを形成してスタンプを作成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、孔版原紙の場合には捺印時に印材表面からインクが滲み出す領域をサーマルヘッドによって加熱することになるが、多孔性樹脂の場合には捺印時に印刷表面からインクが滲み出さない領域をサーマルヘッドによって加熱することになる。つまり、用紙への印刷画像が実質的に同様の場合であっても、それぞれをサーマルヘッドによって加熱する領域が異なることになる。このため、現在提供されている孔版原紙専用のスタンプ作成装置では、多孔性樹脂を利用したスタンプを作成することができず、多孔性樹脂専用のスタンプ作成装置では、孔版原紙を利用したスタンプを作成することができなかった。従って、スタンプ製造業者やスタンプ販売業者は、多くのスタンプ購入者の要望に応えるため、孔版原紙専用のものと多孔性樹脂専用のものとの2つの装置を保有しておく必要があり、スタンプ製造業者やスタンプ販売業者にとって不経済なものであった。
【0006】本発明は、孔版原紙を利用したスタンプと多孔性樹脂を利用したスタンプとの両方を作成することができるスタンプ作成装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のスタンプ作成装置は、画像データに基づいて印材をドット単位で選択的に加熱するサーマルヘッドと、非加熱部分がインク滲出領域で加熱部分がインク非滲出領域となる多孔性樹脂及び非加熱部分がインク非滲出領域で加熱部分がインク滲出領域となる孔版原紙のいずれの印材が前記サーマルヘッドによる処理対象であるかを検出するための印材タイプ検出手段と、前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて、各ドットのオンオフが互いに逆になった反転関係にある2つの画像データのいずれかを前記サーマルヘッドに提供するための画像データ提供手段とを備えていることを特徴とする。
【0008】請求項1によると、互いに反転関係にある画像データのいずれかをサーマルヘッドに与える必要がある多孔性樹脂及び孔版原紙の両方を1つの装置で加熱処理して所望の捺印画像を得ることができるようになる。従って、1つの装置で孔版原紙を利用したスタンプと多孔性樹脂を利用したスタンプとの何れをも作成することができる。
【0009】請求項2に記載のスタンプ作成装置は、前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて前記サーマルヘッドによる加熱時における印材の圧縮量を調整するための圧縮量調整手段をさらに備えていることを特徴とする。請求項2によると、それぞれに適しただけ圧縮された状態で多孔性樹脂及び孔版原紙を加熱することができるようになる。
【0010】請求項3に記載のスタンプ作成装置は、前記印材タイプ検出手段による検出結果に応じて前記サーマルヘッドに印加されるエネルギを調整するための印加エネルギ調整手段をさらに備えていることを特徴とする。請求項3によると、それぞれに適したエネルギが付与された状態で多孔性樹脂及び孔版原紙を加熱できるようになる。
【0011】請求項4に記載のスタンプ作成装置は、印材のサイズを検出するためのサイズ検出手段をさらに備えており、前記画像データ提供手段は、前記サイズ検出手段による検出結果に応じたサイズの画像データを前記サーマルヘッドに提供することを特徴とする。請求項4によると、様々なサイズの印材を用いることが可能になる。
【0012】請求項5に記載のスタンプ作成装置は、前記画像データ提供手段は、前記印材タイプ検出手段によって印材が孔版原紙であると判断されると、画像データが所定の間引き論理で処理された間引きドットパターンを前記サーマルヘッドに提供することを特徴とする。請求項5によると、印材が孔版原紙である場合にも、インクの滲みの少ない美しい捺印画像を得ることができるようになる。
【0013】請求項6に記載のスタンプ作成装置は、前記画像データ提供手段が、画像データの反転パターンを生成するための反転データ生成手段を備えていることを特徴とする。請求項6によると、各文字について必要となる毎に反転パターンを生成することにより、これを予め記憶する場合よりも記憶容量を小さくすることができる。
【0014】請求項7に記載のスタンプ作成装置は、前記画像データ提供手段が、画像データを左右反転させた鏡像パターンを生成するための鏡像データ生成手段をさらに備えていることを特徴とする。請求項7によると、各文字について必要となる毎に鏡像パターンを生成することにより、これを予め記憶する場合よりも記憶容量を小さくすることができる。
【0015】請求項8に記載のスタンプ作成装置は、前記画像データ提供手段が、1つの画像データについてその正転パターン及び反転パターンの両方を記憶していることを特徴とする。請求項8によると、反転パターンをその都度生成する場合よりも製版までに要する時間を短くすることができる。
【0016】請求項9に記載のスタンプ作成装置は、前記画像データ提供手段が、1つの画像データについてその正転パターン及び反転パターン並びにこれらの少なくともいずれか一方の鏡像パターンを記憶していることを特徴とする。請求項9によると、反転パターン及び鏡像パターンをその都度生成する場合よりも製版までに要する時間を短くすることができる。
【0017】請求項10に記載のスタンプ作成装置は、多孔性樹脂、孔版原紙及び感熱紙のいずれが処理対象であるかを検出可能であることを特徴とする。請求項10によると、それぞれ異なる画像データをサーマルヘッドに与える必要がある多孔性樹脂、孔版原紙及び感熱紙を1つの装置で加熱処理して所望の捺印画像又は画像が印刷された感熱紙を得ることができるようになる。
【0018】請求項11に記載の印材は、多孔性樹脂及び孔版原紙のいずれであるかを表示するタイプ表示部を有することを特徴とする。請求項11によると、請求項1のスタンプ作成装置に用いるのに適した印材が得られる。
【0019】請求項12に記載の印材は、縦横のサイズが表示されていることを特徴とする。請求項12によると、請求項4のスタンプ作成装置に用いるのに適した印材が得られる。
【0020】請求項13に記載のスタンプユニットは、保持する印材のタイプが多孔性樹脂及び孔版原紙のいずれであるかを表示する印材タイプ表示部を有することを特徴とする。請求項13によると、請求項1のスタンプ作成装置に用いるのに適したスタンプユニットが得られる。
【0021】請求項14に記載のスタンプユニットは、前記印材タイプ表示部が表示する印材のタイプによって異なる外形を有することを特徴とする。請求項14によると、スタンプ作成装置が請求項2のように印材をそのタイプに応じて圧縮できるようになっていない場合であっても、スタンプ作成装置に装着されたときに外形の違いによって印材を適切に圧縮することができる。
【0022】請求項15に記載のスタンプユニットは、保持する印材の縦横のサイズを表示していることを特徴とする。請求項15によると、請求項4のスタンプ作成装置に用いるのに適したスタンプユニットが得られる。
【0023】
[発明の詳細な説明]以下、本発明の実施の形態に係るスタンプ作成装置、並びにこのスタンプ作成装置に利用するスタンプユニットについて図面を参照しつつ説明する。尚、スタンプ作成装置は、文字やイラストなどの画像データをスタンプ印面に形成してスタンプを作成するものである。
【0024】スタンプ作成装置の装置構成について図1を参照しつつ説明する。図1は、スタンプユニット(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニットのいずれか)9を装着した状態におけるスタンプ作成装置の外観を示す斜視図である。図1に示したスタンプ作成装置1は、本体フレーム2と、本体フレーム2の前面部に設けられたキーボード3及び液晶ディスプレイ4と、開閉扉5とを備えているとともに、本体フレーム2の後部に設けられた印刷ユニット6と、本体フレーム2内に設けられた制御ユニット7とを備えている。本体フレーム2の後部側方に設けられた開放扉5により本体フレーム2の内部の印刷ユニット6の側方が外部に開放され、スタンプユニット9が横方向から装着される。
【0025】キーボード3には、図示を省略しているが、仮名キーとアルファベットキー兼用の複数の文字キーと複数の記号キーとを含む文字記号キー、種々のファンクションキー(カーソル移動キー、実行キー、改行キーなど)、メインスイッチなどが設けられている。また、液晶ディスプレイ4は、スタンプ作成装置1のユーザ(スタンプ製造業者、スタンプ販売業者なども含む)がキーボード3を利用して入力した入力データやスタンプ作成装置1に接続されたパーソナルコンピュータなどの各種接続機器から送られてくる送信データを複数行に表示可能に構成されている。
【0026】以下、本体フレーム2の後部に設けられた印刷ユニット6について図面を参照しつつ説明する。図2に示すように、サブフレーム11の右端壁11aには、最大サイズのスタンプユニット9を挿入できる開口12が形成されている。この右端壁11aは開閉扉5に面してスタンプ作成装置1内に配置されており、開口12をスタンプユニット9が通過して本体フレーム2内に装着されるのである。
【0027】この開口12を開閉する開閉扉5にはセクタギア13が固定的に設けられ、開閉扉5とセクタギア13は、枢軸14によりサブフレーム11の右端壁11aに枢着されている。サブフレーム11の上部には右端壁11aから左端壁11bへわたって左右方向に延びる一対のガイド部材15a、15bが取り付けられており、ガイド部材15a、15bの夫々の下端には、左右方向に水平且つ平行に延びるガイド部16a、16bが相対向状に形成されている。また、前側のガイド部材15aには左右一対のローラ17a、17bが長孔を介して前後方向に小距離移動可能に設けられており、ローラ17a、17bはスプリングにより後方へ付勢されている。また、ガイド部15aにはスタンプユニット9の左限界位置を規制する係止部19が設けられている。
【0028】サブフレーム11の下部には、右端壁11aから左端壁11bへわたって左右方向に延びるとともに、キャリッジ22を案内するガイドロッド20が取り付けられている。また、図2及び図3に示すように、サブフレーム11の下部には右端壁11aから左端壁11bにわたって延びるとともに、キャリッジ22を案内し且つキャリッジ22に搭載されるサーマルヘッド23の位置を切り換えるカム体24を操作するためのヘッド切換ロッド21が取り付けられており、カム体24はヘッド切換ロッド21に回動不能且つ軸方向へスライド自在に装着されている。また、3つの突起部25a、25b、25cを有する遮蔽板25がヘッド切換ロッド21に回動不能且つ軸方向へスライド可能に装着されており、発光部と受光部とを備えた透過型センサ26によって遮蔽板25の突起部25a、25b、25cが検出される。この透過型センサ26は、検出結果を制御ユニット7のCPU41(図6参照)へ出力する。尚、CPU41は、後述するように、突起部25a、25b、25cにより光の検出が行われなかったタイミング及び回数からカム体24の姿勢が横向きの姿勢(図5(a)参照)、斜め向きの姿勢(図5(b)参照)、縦向きの姿勢(図5(c)参照)の何れであるかを判定する。つまり、サーマルヘッド23の位置がヘッドリリース位置にあるのか、孔版スタンプユニット70とダミースタンプユニット90との製版位置にあるのか、多孔性樹脂スタンプユニット80の製版位置にあるのかを判定する。
【0029】キャリッジ22には、カム当接板27とヘッド放熱板28とが、前後方向に配置された支軸29により上下揺動自在に装着され、ヘッド放熱板28には画像データ等に基づいて印材をドット単位で選択的に加熱するサーマルヘッド23が固定されている。ヘッド放熱板28は、これに固定されたピン30に取り付けられたバネ31によって、カム当接板27に対して弾性支持されており、カム当接板27が上方へ回動されるとヘッド放熱板28が後述のスタンプユニットの印材や感熱紙へばね31により弾性付勢される。
【0030】カム体24は、楕円の一部が平坦な形状に形成されており、カム当接板27の下面に当接されている。また、ヘッド切換ロッド21の右端部には、サブフレーム11の右端壁11aの外側にギア32が設けられており、ヘッド圧接モータ60(図6参照)によりギア32が回転され、ギア32の回転角度に応じてカム体24が図5(a)に示す横向きの姿勢、図5(b)に示す斜め向きの姿勢、及び図5(c)に示す縦向きの姿勢の何れかに切り換えられる。
【0031】ヘッド切換ロッド21を回転させて図5(a)に示すような横向きの姿勢にあるカム体24を図5(b)に示すような斜め向きの姿勢にすると、サーマルヘッド23はヘッド放熱板28とともに上方へ移動し、これによって、サーマルヘッド23は、孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット90の製版時の位置へ移動することになる。
【0032】また、ヘッド切換ロッド21を回転させて図5(a)に示すような横向きの姿勢にあるカム体24を図5(c)に示すような縦向きの姿勢にすると、サーマルヘッド23はヘッド放熱板28とともに上方へ移動し、これによって、サーマルヘッド23は、多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時の位置へ移動することになる。
【0033】また、図5(b)に示すような斜め向きの姿勢または図5(c)に示すような縦向きの姿勢にあるカム体24をヘッド切換ロッド21を回転させて図5(a)に示すような横向きの姿勢にすると、サーマルヘッド23はヘッド放熱板28とともに下方へ移動し、サーマルヘッド23がスタンプ作成装置1に装着されている孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80またはダミースタンプユニット90の印面から離れた状態(ヘッドリリース状態)となる。尚スタンプの製版開始前においては、カム体24は図5(a)に示す姿勢にある。
【0034】そして、カム体24を図5(b)に示すような斜め向きの姿勢にした場合より図5(c)に示すような縦向きの姿勢にした場合の方が、サーマルヘッド23はより上方へ移動することになり、多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時のサーマルヘッド圧(印材である多孔性樹脂の圧縮量)が孔版スタンプユニット70の製版時などのサーマルヘッド圧(印材である孔版原紙の圧縮量)より大きくなる。つまり、カム体24は、圧縮量調整手段としての機能を有するものである。尚、通常、多孔性樹脂スタンプユニット80の多孔性樹脂(印材)の圧縮量は0.4mm〜1.0mm必要であるので、多孔性樹脂が0.4mm〜1.0mm程度圧縮されるようにスタンプ作成装置1及び多孔性樹脂スタンプユニット80を製作することが好ましい。
【0035】カム体24が、図5(a)の位置にあるとき、つまりヘッドリリース状態時に、透過型センサ26の発光部によって発光された光が遮蔽板25の突起部25aによって遮られて透過型センサ26の受光部によって受光されなくなるような位置関係に、カム体24と遮蔽板25の突起部25aがある。また、カム体24が、図5(b)の位置にあるとき、つまり孔版スタンプユニット70またはダミースタンプユニット90の製版時に、透過型センサ26の発光部によって発光された光が遮蔽板25の突起部25bによって遮られて透過型センサ26の受光部によって受光されなくなるような位置関係に、カム体24と遮蔽板25の突起部25bがある。さらに、カム体24が、図5(c)の位置にあるとき、つまり多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時に、透過型センサ26の発光部によって発光された光が遮蔽板25の突起部25cによって遮られて透過型センサ26の受光部によって受光されなくなるような位置関係に、カム体24と遮蔽板25の突起部25cとがある。
【0036】但し、制御ユニット7の後述するCPU41(図6参照)は、図5(a)に示す横向きの姿勢にあるカム体24の回転開始後、遮蔽板25の突起部25bが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなったタイミングでカム体24が図5(b)に示す斜め向きの姿勢になった、つまりサーマルヘッド23が孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット90の製版時の位置に達したと判定する。また、CPU41は、図5(a)に示す横向きの姿勢にあるカム体24の回転開始後、遮蔽版25の突起部25bが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなり、その突起部25bが透過型センサ26の発光部と受光部との間を通過して透過型センサ26が光を受光することができるようになった後、さらに遮蔽板25の突起部25cが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなったタイミングでカム体24が図5(c)に示す縦向きの姿勢になった、つまりサーマルヘッド23が多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時の位置に達したと判定する。
【0037】また、制御ユニット7の後述するCPU41(図6参照)は、図5(b)に示す斜め向きの姿勢にあるカム体24の回転開始後、遮蔽板25の突起部25aが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなったタイミングでカム体24が図5(a)に示す横向きの姿勢になった、つまりサーマルヘッド23がヘッドリリース状態の位置に達したと判定する。また、CPU41は、図5(c)に示す縦向きの姿勢にあるカム体24の回転開始後、遮蔽版25の突起部25bが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなり、その突起部25bが透過型センサ26の発光部と受光部との間を通過して透過型センサ26が光を受光することができるようになった後、さらに遮蔽板25の突起部25aが透過型センサ26の発光部と受光部との間に達して透過型センサ26が光を検出することができなくなったタイミングでカム体24が図5(a)に示す横向きの姿勢になった、つまりサーマルヘッド23がヘッドリリース状態の位置に達したと判定する。
【0038】サブフレーム11の前壁11cには、キャリッジ22を駆動するキャリッジ送りモータ51が付設されており、キャリッジ送りモータ51の回転駆動力が、キャリッジ22のラック22aに噛合した不図示の駆動ギア等を介してキャリッジ22に伝達され、キャリッジ22が左右方向へ移動する。尚、キャリッジ22の初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)は図4に示すようにサブフレーム11の右端壁11a側である。
【0039】サブフレーム11には、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90の夫々に形成された後述する印材タイプ/サイズ表示部74、84、94の形状を判定する印材タイプ/サイズ検出スイッチ52(図6参照)が付設されている。この印材タイプ/サイズ検出スイッチ52は、4つのスイッチからなるものであってスイッチの状態(押された状態になっているか、押されていない状態になっているか)を制御ユニット7のCPU41(図6参照)へ出力する。
【0040】サーマルヘッド23は、複数の発熱素子、例えば384個の発熱素子が前後方向に1列に配列され、複数の発熱素子の両端に位置する発熱素子間の間隔が最大の印面サイズにおける縦方向の寸法より大きくなっている。
【0041】以下、本体フレーム2内に設けられた制御ユニット7について図6を参照しつつ説明する。図6にブロック図を示した制御ユニット7は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、CG−ROM44と、入力インタフェース(入力I/F)45と、出力インタフェース(出力I/F)46と、スタンプ作成装置1にパーソナルコンピュータ(PC)48を接続するためのPCインタフェース(PCI/F)47とを備えている。入力I/F45には、上述したキーボード3と透過型センサ26と印材タイプ/サイズ検出スイッチ52とが接続されているとともに、サーマルヘッド23が初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)にあるか否かを検出する原点位置検出スイッチ53と、スタンプ作成装置1内の環境温度を検出する温度センサ54とが接続されている。また、出力I/F46には、サーマルヘッド23を駆動するヘッド駆動回路56、キャリッジ送りモータ51を駆動するモータ駆動回路57と、液晶ディスプレイ4を駆動するディスプレイ駆動回路58と、ヘッド圧接モータ60を駆動する圧接モータ駆動回路59とが接続されている。
【0042】ROM42は、スタンプ作成装置1の全体の作動を制御するための制御プログラムを格納しているプログラムメモリ、仮名/漢字変換等のための辞書データを格納している辞書メモリ、印刷文字のドットパターンデータのうちから間引き対象となるドットを決定する間引き論理を格納している間引きパターンメモリ等からなる。
【0043】間引きパターンメモリに格納されている間引き論理は、図7に示すように、間引きを行うかどうかを決定する対象のドットD1と、そのドットD1の上下のドットD5、D3と、ドットD1の左右のドットD4、D2との全てが、間引きを行わなければサーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にすることになる場合に、ドットD1に対してサーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にしないようにドットを間引いて、サーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にする位置に対応するドットパターンデータを変更するものである。この処理を全てのドットに対して行う。
【0044】RAM43は、キーボード3から入力された入力データを格納する入力バッファ、サーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にする位置に対応するドットパターンデータを格納する印刷バッファ、CPU41が作業を行うワークエリア等からなる。CG−ROM44には、印刷又は表示の対象となる多数のキャラクタのドットパターンデータがそのキャラクタのコードデータに対応付けて格納されている。尚、CG−ROM44に格納されているドットパターンデータは正転/非ミラーに対応するものである。
【0045】CPU41は、主に以下のような制御及び演算を行う。CPU41は、キーボード3からの押下信号に基づいてROM42の辞書メモリの内容を参照しつつユーザによる入力データをRAM43の入力バッファに格納する。
【0046】また、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果を基に、スタンプ作成装置1に装着されたスタンプユニットが孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90の何れであるかを判定するとともに、その装着されたスタンプの印面サイズ(例えば、印材の縦横のサイズ)が本実施の形態では縦18mm×横50mm、及び縦27mm×横70mmの何れであるかを判定する。つまり、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52と一体となって、印材タイプ検出手段及びサイズ検出手段として機能する。
【0047】CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果がスタンプ作成装置1に孔版スタンプユニット70が装着されていることを示す場合には、ROM42の間引きパターンメモリに格納されている間引き論理に基づいて、RAM43の入力バッファに格納されている入力データ及びCG−ROM44に格納されているキャラクタのドットパターンデータ等から、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果から判定された孔版スタンプユニット70の印面サイズに応じた正転/ミラーの印面データ(孔版原紙に孔を開ける位置に対応するドットパターンデータ)を作成し、作成した印面データ(文字やイラストの画像データ)をRAM43の印刷バッファに格納する。
【0048】詳しくは、RAM43の入力バッファに格納されている入力データがキャラクタのコードデータの場合、CPU41は、RAM43の入力バッファに格納されている入力データであるキャラクタのコードデータを1つずつ読み出し、その読み出したキャラクタのコードデータに対応するキャラクタのドットパターンデータをCG−ROM44から抽出する。CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果から判定された印面サイズに収まるように抽出したドットパターンデータに対して拡大や縮小等の処理を施して、新たなドットパターンデータを作成する(図8(a))。そして、CPU41は、新たに作成されたドットパターンデータに対してROM42の間引きパターンメモリに格納されている上述した間引き論理に従って間引きするドットDA、DB、DC、DD、DE、DF、DGを決定し、決定したドットDA、DB、DC、DD、DE、DF、DGを間引くことによって間引き処理が施されたドットパターンデータを作成する(図8(b))。さらに、CPU41は、間引き処理が施されたドットパターンデータを左右反転させた鏡像パターンを作成して(図8(c))、その鏡像パターンを印面データとしてRAM43の印刷バッファに格納する。尚、CG−ROM44には正転/非ミラーに対応するデータが格納されているのでドットパターンデータに対して特に正転に関する処理を行っていない。尚、図8(c)中、黒塗りの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオン状態、白抜きの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオフ状態になるようにCPU41によって制御される。
【0049】また、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果がスタンプ作成装置1に多孔性樹脂スタンプユニット80が装着されていることを示す場合には、RAM43の入力バッファに格納されている入力データ及びCG−ROM44に格納されているキャラクタのドットパターンデータ等から、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果から判定された多孔性樹脂スタンプユニット80の印面サイズに応じた反転/ミラーの印面データ(多孔性樹脂の孔を塞ぐ位置に対応するドットパターンデータ)を作成し、作成した印面データをRAM43の印刷バッファに格納する。
【0050】詳しくは、RAM43の入力バッファに格納されている入力データがキャラクタのコードデータの場合、CPU41は、RAM43の入力バッファに格納されている入力データであるキャラクタのコードデータを1つずつ読み出し、その読み出したキャラクタのコードデータに対応するキャラクタのドットパターンデータをCG−ROM44から抽出する。そして、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果から判定された印面サイズに収まるように、抽出したドットパターンに対して拡大や縮小等の処理を施して新たなドットパターンデータを作成する(図9(a))。そして、CPU41は、その新たなドットパターンデータを反転させる(ドットパターンデータのうちドットが設けられていない位置にドットを設け、ドットが設けられていた位置にドットを設けないようにドットパターンデータを作成する:オンドットをオフドットに、オフドットをオンドットにしたドットパターンデータを作成する)(図9(b))。さらに、CPU41は、反転された後のドットパターンデータを左右反転させた鏡像のドットパターンデータを作成する(図9(c))。この作成した鏡像のドットパターンデータ(拡大や縮小等が行われたドットパターンデータに対して反転/ミラーされたデータ)を印面データとしてRAM43の印刷バッファに格納する。尚、図9(c)中、黒塗りの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオン状態、白抜きの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオフ状態になるようにCPU41によって制御される。
【0051】さらに、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果がスタンプ作成装置1にダミースタンプユニット90が装着されていることを示す場合には、RAM43の入力バッファに格納されている入力データ及びCG−ROM44に格納されているキャラクタのドットパターンデータ等から、ダミースタンプユニット90の感熱シートに印刷する印面サイズに応じた正転/非ミラーのドットパターンを作成し、そのドットパターンのデータをRAM43の印刷バッファに格納する。
【0052】詳しくは、RAM43の入力バッファに格納されている入力データがキャラクタのコードデータの場合、CPU41は、RAM43の入力バッファに格納されている入力データであるキャラクタのコードデータを1つずつ読み出し、その読み出したキャラクタのコードデータに対応するキャラクタのドットパターンデータをCG−ROM44から抽出する。そして、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果から判定された印面サイズに収まるように、抽出したドットパターンに対して拡大や縮小等の処理を施して正転/非ミラーのドットパターンデータを作成する(図10)。この作成したドットパターンデータを印面データとしてRAM43の印刷バッファに格納する。尚、CG−ROM44には正転/非ミラーに対応するデータが格納されているのでドットパターンデータに対して特に正転及び非ミラーに関する処理を行っていない。尚、図10中、黒塗りの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオン状態、白抜きの丸に対応する位置でサーマルヘッド23の発熱素子がオフ状態になるようにCPU41によって制御される。
【0053】つまり、CPU41は、スタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット)に応じて、言い換えると印材の種類(孔版原紙、多孔性樹脂)に応じて、間引きを行わなければ各ドットのオンオフが互いに逆になった反転関係にある2つの画像データ等のドットパターンデータの何れかをサーマルヘッド23に供給する画像データ提供手段として機能するとともに、ドットパターンデータを反転させる反転データ生成手段及びドットパターンデータを左右反転させる鏡像データ生成手段としても機能する。
【0054】CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果が孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット90の何れかを示す場合には、透過型センサ26の検出結果を参照しながらヘッド圧接モータ60の駆動を制御してギア32を回動させて図5(a)に示す横向きの姿勢にあるカム体24を図5(b)に示す斜め向きの姿勢にし、これによってサブフレーム11の右端壁11a側の初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)にあるサーマルヘッド23を孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット90のうちスタンプ作成装置1に装着されているものの印面に圧接させる。一方、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果が多孔性樹脂スタンプユニット80を示す場合には、CPU41は、透過型センサ26の検出結果を参照しながらヘッド圧接モータ60の駆動を制御してギア32を回動させて図5(a)に示す横向きの姿勢にあるカム体24を図5(c)に示す縦向きの姿勢にし、これによって前記初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)にあるサーマルヘッド23を多孔性樹脂スタンプユニット80の印面に圧接させる。
【0055】CPU41は、孔版スタンプユニット70の孔版原紙に孔を開ける場合に必要とする1ドット当たりのエネルギ(サーマルヘッド23の発熱素子に印加するエネルギ)より、多孔性樹脂スタンプユニット80の多孔性樹脂の孔を完全に塞ぐ際に必要とする1ドット当たりのエネルギが大きいため、夫々に適したエネルギをサーマルヘッド23の発熱素子に印加するように調整するとともに、そのエネルギを温度センサ54による検出結果を基に補正する。つまり、CPU41は、スタンプ作成装置1に装着されるスタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット)に応じてサーマルヘッド23の発熱素子に印加するエネルギを調整する印加エネルギ調整手段として機能する。
【0056】CPU41は、RAM43の印刷バッファに格納されている印面のドットパターンデータ(孔版スタンプユニット70の場合には正転/ミラーのドットパターンデータ:例えば図8(c)、多孔性樹脂スタンプユニット80の場合には反転/ミラーのドットパターンデータ:例えば図9(c)、ダミースタンプユニット90の場合には正転/非ミラーのドットパターンデータ:例えば図10)を一列ずつ読み出し、その読み出したデータに基づいてサーマルヘッド23の発熱素子のオン状態とオフ状態を制御するとともにスタンプユニットの種類に応じて調整された印加エネルギをサーマルヘッド23の発熱素子に供給する。これに合わせて、CPU41は、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80またはダミースタンプユニット90の印面に圧接した後のサーマルヘッド23をモータ駆動回路57を介してキャリッジ送りモータ51の駆動を制御してサブフレーム11の左端壁11b側(図4中の点線側)へと移動させる。
【0057】CPU41は、孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット90の場合には、製版終了後、透過型センサ26による検出結果を参照しながらヘッド圧接モータ60の駆動を制御してギア32を回動させて図5(b)に示す斜め向きの姿勢にあるカム体24を図5(a)に示す横向きの姿勢にし、これによって、サーマルヘッド23を下方へ移動させて、サーマルヘッド23が圧接されていた孔版スタンプユニット70またはダミースタンプユニット90の印面からサーマルヘッド23をリリースさせる。一方、CPU41は、多孔性樹脂スタンプユニット80の場合には、製版終了後、透過型センサ26による検出結果を参照しながらヘッド圧接モータ60の駆動を制御してギア32を回動させて図5(c)に示す縦向きの姿勢にあるカム体24を図5(a)に示す横向きの姿勢にし、これによって、サーマルヘッド23を下方へ移動させて、サーマルヘッド23が圧接されていた多孔性樹脂スタンプユニット80の印面からサーマルヘッド23をリリースさせる。
【0058】CPU41は、ヘッドリリース後、原点位置検出スイッチ53による検出結果を参照しながら、モータ駆動回路57を介してキャリッジ送りモータ51の駆動を制御して、キャリッジ22を右側へ移動させてサーマルヘッド23を前記初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)に戻す。
【0059】以下、上述したスタンプ作成装置に使用されるスタンプユニットである孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニット(印面確認用のもの)について図面を参照しつつ説明する。尚、これら各スタンプユニットの夫々には印面サイズの異なる複数のものがあり、本実施の形態では夫々の印面サイズとして、縦18mm×横50mmのものと、縦27mm×横70mmのものとの2種類が用意されているとする。
【0060】図11(a)に斜視図を示す孔版スタンプユニット70は、孔版スタンプユニット70を手で掴むための把持部71と、把持部71に固定するように連結されるスタンプ部72と、スタンプ部72の外周側を覆うスカート部材73とを備えている。把持部71の頂部には、スタンプ印面の内容等を印刷したラベルを添付するための凹部71cが形成されている。また、把持部71の前壁71a及び後壁71bの夫々には、左端から右端にわたって延びるガイド溝75a、75bが形成されており、孔版スタンプユニット70をスタンプ作成装置1に装着する際にスタンプ作成装置1のガイド部16a、16bがガイド溝75a、75bと係合する。これによって、スタンプ作成装置1の所定位置への孔版スタンプユニット70の装着を容易なものとする。
【0061】スタンプ部72は、図11(b)に模式図を示すように、合成樹脂製の基部材72aと、基部材72aの下面側に装着された油性インクを含浸させた含浸体72bと、含浸体72bの下面と基部材72aの外周側を覆い接着剤で基部材72aの外周面に接着された印材である感熱性の孔版原紙72cとで構成されている。この孔版原紙72cが、サーマルヘッド23の発熱素子の熱によって孔が開けられ、つまり非加熱部分がインク非滲出領域で加熱部分がインク滲出領域となって、捺印時には含浸体72bに含浸されたインクがインク滲出領域から滲み出して用紙に所定の画像が捺印される。
【0062】スカート部材73は、把持部71とスタンプ部72に対して昇降自在に付設されている。スカート部材73には前壁73a及び後壁73bの夫々の対応する個所には、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90のうち孔版スタンプユニット70であることを示すとともに、孔版スタンプユニット70の印材の縦横などのサイズ(印面サイズ)を示す印材タイプ/サイズ表示部74が形成されている。この印材タイプ/サイズ表示部74は、この印材タイプ/サイズ表示部74の形状を印材タイプ/サイズ検出スイッチ52が検出し、この検出結果をCPU41が解析することによって、スタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニット)及びスタンプユニットの印面サイズの判定を可能にするものである。
【0063】図12(a)に斜視図を示す多孔性樹脂スタンプユニット80は、多孔性樹脂スタンプユニット80を手で掴むための把持部81と、把持部81に固定するように連結されるスタンプ部82と、スタンプ部82の外周側を覆うスカート部材83とを備えている。把持部81の頂部には、スタンプ印面の内容等を印刷したラベルを添付するための凹部81cが形成されている。また、把持部81の前壁81a及び後壁81bの夫々には、左端から右端にわたって延びるガイド溝85a、85bが形成されており、多孔性樹脂スタンプユニット80をスタンプ作成装置1に装着する際にスタンプ作成装置1のガイド部16a、16bがガイド溝85a、85bと係合する。これによって、スタンプ作成装置1の所定位置への多孔性樹脂スタンプユニット80の装着を容易なものとする。
【0064】スタンプ部82は、図12(b)に模式図を示すように、合成樹脂製の基部材82aと、基部材82aの下面側に装着された油性インクを含浸可能な含浸体82bと、含浸体82bの下面に配置する印材である多孔性樹脂82cと、基部材82a及び含浸体82bの外周側を覆い接着剤で基部材82aの外周面に接着された枠部82dとで構成されている。この多孔性樹脂82cがサーマルヘッド23の発熱素子の熱によって孔が塞がれ、つまり加熱部分がインク非滲出領域で非加熱部分がインク滲出領域となって、捺印時にはスタンパから含浸体82bに含浸させたインクがインク滲出領域から滲み出して用紙に所定の画像が捺印される。尚、多孔性樹脂82cの下面側に製版フィルム(樹脂フィルム)を配置し、製版フィルムを介してサーマルヘッド23を多孔性樹脂82cに圧接するようにしてもよい。
【0065】スカート部材83は、把持部81とスタンプ部82に対して昇降自在に付設されている。スカート部材83には前壁83a及び後壁83bの夫々の対応する個所には、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80、及びダミースタンプユニット90のうち多孔性樹脂スタンプユニット80であることを示すとともに、多孔性樹脂スタンプユニット80の印面サイズを示す印材タイプ/サイズ表示部84が形成されている。この印材タイプ/サイズ表示部84は、この印材タイプ/サイズ表示部84の形状を印材タイプ/サイズ検出スイッチ52が検出し、この検出結果をCPU41が解析することによって、スタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニット)及びスタンプユニットの印面サイズの判定を可能にするものである。
【0066】図13(a)に斜視図を示すダミースタンプユニット90は、ダミースタンプユニット90を手で掴むための把持部91と、把持部91に固定するように連結されるスタンプ部92と、スタンプ部92の外周側を覆うスカート部材93とを備えている。把持部91の前壁91a及び後壁91bの夫々には、左端から右端にわたって延びるガイド溝95a、95bが形成されており、ダミースタンプユニット90をスタンプ作成装置1に装着する際にスタンプ作成装置1のガイド部16a、16bがガイド溝95a、95bと係合する。これによって、スタンプ作成装置1の所定位置へのダミースタンプユニット90の装着を容易なものとする。
【0067】スタンプ部92は、図13(b)に模式図を示すように、合成樹脂製の基部材92aと、基部材92aの下面側に装着された緩衝材92bと、緩衝材92bの下面に配置する感熱シート92cと、基部材92a及び緩衝材92bの外周側を覆い接着剤で基部材92aの外周面に接着された枠部92dとで構成されている。この感熱シート92cに対して所定の画像がサーマルヘッド23の発熱素子の熱によって形成され、加熱シート92cに形成された画像などによって後に作成される孔版スタンプユニット70や多孔性樹脂スタンプユニット80の印面の内容の確認を可能にする。
【0068】スカート部材93は、把持部91とスタンプ部92に対して昇降自在に付設されている。スカート部材93には前壁93a及び後壁93bの夫々の対応する個所には、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80、及びダミースタンプユニット90のうちダミースタンプユニット90であることを示すとともに、ダミースタンプユニット90の印面サイズを示す印材タイプ/サイズ表示部94が形成されている。この印材タイプ/サイズ表示部94は、この印材タイプ/サイズ表示部94の形状を印材タイプ/サイズ検出スイッチ52が検出し、この検出結果をCPU41が解析することによって、スタンプユニットの種類(孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、ダミースタンプユニット)及びスタンプユニットの印面サイズの判定を可能にするものである。
【0069】印材タイプ/サイズ表示部74、84、94は、最大4つの凹部からなり、その凹部となっていない部分が印材タイプ/サイズ検出スイッチ52を構成する4つのスイッチを押すことになる。4つのスイッチを右側からスイッチB1、スイッチB2、スイッチB3、スイッチB4とすると、印面サイズが縦18mm×横50mmであるダミースタンプユニット90の場合、スイッチB1がOFF(ボタンが押されていない状態)、スイッチB2がON(ボタンが押されている状態)、スイッチB3がON、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部94が形成されている。また、印面サイズが縦27mm×横70mmであるダミースタンプユニット90の場合、スイッチB1がON、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部94が形成されている。
【0070】印面サイズが縦18mm×横50mmである孔版スタンプユニット70の場合、スイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部74が形成されている。また、印面サイズが縦27mm×横70mmである孔版スタンプユニット70の場合、スイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部74が形成されている。
【0071】印面サイズが縦18mm×横50mmである多孔性樹脂スタンプユニット80の場合、スイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部84が形成されている。また、印面サイズが縦27mm×横70mmである多孔性樹脂スタンプユニット80の場合、スイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONとなるように、印材タイプ/サイズ表示部84が形成されている。
【0072】スタンプ作成装置1に何れのスタンプユニットも装着されていない場合には、スイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がOFFとなる。
【0073】このように、スタンプユニットの種類及び印面サイズに応じて印材タイプ/サイズ表示部74、84、94が互いに異なる印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチを押すように、スタンプユニットの種類及び印面サイズに応じて印材タイプ/サイズ表示部74、84、94が互いに異なる形状に形成されている。
【0074】以下、上述したスタンプ作成装置1によるスタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理の手順について図14のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0075】ステップS101において、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、スタンプ作成装置1に装着されたスタンプユニットがダミースタンプユニット90であるか否かを判定する。即ち、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっているか否かを判定する。ダミースタンプユニット90が装着されている、即ち印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっていると判定された場合には(S101:YES)、ステップS102の処理に移行する。一方、ダミースタンプユニット90が装着されていないと判定された場合には(S101:NO)、ステップS103の処理に移行する。
【0076】ステップS102において、CPU41は、ダミースタンプ90用のデータを作成するために正転/非ミラーに設定し、ステップS107の処理に移行する。
【0077】ステップS103において、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、スタンプ作成装置1に装着されているスタンプユニットが孔版スタンプユニット70であるか否かを判定する。即ち、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっているか否かを判定する。孔版スタンプユニット70が装着されている、即ち印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっていると判定された場合には(S103:YES)、ステップS104の処理に移行する。一方、孔版スタンプユニット70が装着されていないと判定された場合には(S103:NO)、ステップS105の処理に移行する。
【0078】ステップS104において、CPU41は、孔版スタンプユニット70用のデータを作成するために、正転/ミラーに設定し、ステップS107の処理に移行する。
【0079】ステップS105において、CPU41は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、スタンプ作成装置1に装着されているスタンプユニットが多孔性樹脂スタンプユニット80であるか否かを判定する。即ち、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっているか否かを判定する。多孔性樹脂スタンプユニット80が装着されている、即ち印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっていると判定された場合には(S105:YES)、ステップS106の処理に移行する。一方、多孔性樹脂スタンプユニット80が装着されていないと判定された場合には(S105:NO)、スタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理を終了する。
【0080】ステップS106において、CPU41は、多孔性樹脂スタンプユニット80用のデータを作成するために、反転/ミラーに設定し、ステップS107の処理に移行する。
【0081】ステップS101からステップS106の処理によってスタンプ作成装置1に装着されているスタンプユニットがダミースタンプユニット90、孔版スタンプユニット70、及び多孔性樹脂スタンプユニット80の何れであるかを判定し終えた後、ステップS107において、CPU41は、印材タイプ/スタンプ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、スタンプ作成装置1に装着されているスタンプユニットが縦18mm×横50mmの印面サイズのものであるか否かを判定する。即ち、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、スイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、及びスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっているか否かを判定する。縦18mm×横50mmの印面サイズのスタンプユニットが装着されている、即ち印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がOFF、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、スイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、及びスイッチB1がOFF、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっていると判定された場合には(S107:YES)、ステップS108の処理に移行する。一方、縦18mm×横50mmの印面サイズのスタンプユニットが装着されていないと判定された場合には(S107:NO)、ステップS109の処理に移行する。
【0082】ステップS108において、CPU41は、印面サイズとして縦18mm×横50mmを設定し、スタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理を終了する。
【0083】ステップS109において、CPU41は、印材タイプ/スタンプ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、スタンプ作成装置1に装着されているスタンプユニットが縦27mm×横70mmの印面サイズのものであるか否かを判定する。即ち、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がON、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、スイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっているか否かを判定する。縦27mm×横70mmの印面サイズのスタンプユニットが装着されている、即ち印材タイプ/サイズ検出スイッチ52のスイッチB1がON、スイッチB2がON、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、スイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がON、スイッチB4がONの組、及びスイッチB1がON、スイッチB2がOFF、スイッチB3がOFF、スイッチB4がONの組のいずれかの組になっていると判定された場合には(S109:YES)、ステップS110の処理に移行する。一方、縦27mm×横70mmの印面サイズのスタンプユニットが装着されていないと判定された場合には(S109:NO)、スタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理を終了する。
【0084】ステップS110において、CPU41は、印面サイズとして縦27mm×横70mmを設定し、スタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理を終了する。
【0085】上述したスタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理を終了した後のスタンプ製版工程について簡単に記すと、スタンプユニットの種類及び印面サイズの読み込み処理で設定された状態(正転/非ミラー、正転/ミラー、反転/ミラー)、及び印面サイズ(縦18mm×横50mm、縦27mm×横70mm)に基づいて、CPU41は、上述した手順に従ってサーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にするドットパターンデータ(印面データ)を作成し、作成したドットパターンデータをRAM43の印刷バッファに格納する。そして、ダミースタンプユニット90及び孔版スタンプユニット70の場合にはカム体24を図5(b)に示す斜め向きの姿勢にし、多孔性樹脂スタンプユニット80の場合にはカム体24を縦向きの姿勢にすることによって、サーマルヘッド23の高さを調整し、夫々のスタンプユニットに適した印材の圧縮量になるようにサーマルヘッド23をそれぞれのスタンプユニットの印面に圧接する。
【0086】ヘッド圧接後、CPU41は、RAM43の印刷バッファに格納されている印面のドットパターンデータを一列ずつ読み出し、その読み出したドットデータに基づいてサーマルヘッド23の発熱素子のオン状態とオフ状態を制御するとともにスタンプユニットの種類に応じて調整された印加エネルギをサーマルヘッド23の発熱素子に供給する。これに合わせて、CPU41は、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80またはダミースタンプユニット90の印面に圧接した後のサーマルヘッド23をサブフレーム11の左端壁11b側(図4中の点線側)へと移動させる。これによって、スタンプユニットの印面に所定の画像等の捺印画像が形成される。
【0087】捺印画像形成後、CPU41は、カム体24を図5(a)に示す横向きの姿勢にすることによって、サーマルヘッド23を下方に下げて、サーマルヘッド23をヘッドリリース状態にする。ヘッドリリース後、CPU41は、原点位置検出スイッチ53による検出結果を参照しながら、キャリッジ22を右側へ移動させてサーマルヘッド23を初期の待機位置(原点位置:図4中の実線の位置)に戻す。
【0088】以上説明したように、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90の夫々には、スタンプユニットの種類及び印面サイズを表示する印材タイプ/サイズ表示部74、84、94が形成されており、スタンプ作成装置1には、印材タイプ/サイズ表示部74、84、94の形状を検出する印材タイプ/サイズ検出スイッチ52を設けられている。そして、スタンプ作成装置1は、印材タイプ/サイズ検出スイッチ52による検出結果に基づいて、CPU41は、印面サイズに応じたダミースタンプユニット90用の正転/非ミラーのドットパターンデータ(図10参照)、印面サイズに応じた孔版スタンプユニット70用の正転/ミラーのドットパターンデータ(図8(c)参照)、及び印面サイズに応じた多孔性樹脂スタンプユニット80用の反転/ミラーのドットパターンデータ(図9(c)参照)を作成する。従って、スタンプ作成装置1は、それ1つで、孔版スタンプ、多孔性樹脂スタンプ及びダミースタンプの何れをも作成することができるとともに、スタンプユニットの印面サイズに応じた大きさの捺印画像をスタンプユニットの印面に形成することが可能になる。この結果、スタンプの製造業者やスタンプの販売業者、一般ユーザなどは、孔版スタンプ専用のスタンプ作成装置と多孔性樹脂専用のスタンプ作成装置との2つを揃えておく必要がなくなって経済的なものとなる。
【0089】また、圧縮量調整手段としての機能を果たすカム体24の姿勢を斜め向きの姿勢にするか縦向きの姿勢にするかによって印材の圧縮量を調整することができるため、多孔性樹脂スタンプユニット、孔版スタンプユニット、及びダミースタンプユニットの夫々に適した印材圧縮量とすることが可能になる。
【0090】さらに、印加エネルギ調整手段としての機能を有するCPU41によってスタンプユニットの種類に応じてサーマルヘッド23の発熱素子に印加するエネルギが調整されるため、サーマルヘッド23の発熱素子への印加エネルギを孔版スタンプユニット、多孔性樹脂スタンプユニット、及びダミースタンプユニットの夫々に適したものとすることができる。
【0091】さらに、孔版スタンプを製版する場合には、サーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にする位置を間引いて、サーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にする位置に対応するドットパターンデータを作成しているため、滲みの少ない孔版スタンプを作成することができる。
【0092】さらに、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90の夫々には、スタンプの種類及び印面サイズに応じて互いに異なる形状の印材タイプ/サイズ表示部74、84、94が形成されているため、孔版スタンプユニット70、多孔性樹脂スタンプユニット80及びダミースタンプユニット90は、スタンプユニットの種類及び印面サイズに応じてサーマルヘッド23の発熱素子をオン状態にする位置に対応するドットパターンデータを作成するスタンプ作成装置1に適したスタンプユニットになっている。
【0093】《変形例》上述した実施の形態においては、カム体24の姿勢を変えることによってサーマルヘッド23の高さを調整し、印材の圧縮量を調整していたが、カム体24を利用する変わりに、図15に示すように、ネジ102、103を利用してサーマルヘッド23の高さを調整するものである。
【0094】図15に示すように、サーマルヘッド23が固定されたヘッド放熱板28はヘッド昇降板101にバネ104によって支持されている。このヘッド昇降板28は、2本のネジ102、103の回動に伴って本体フレームに対して上昇又は下降する。そして、ネジ102、103には、ダミースタンプユニット90及び孔版スタンプユニット70の製版時のネジ位置を示す印、並びに孔版樹脂スタンプユニット80の製版時のネジ位置を示す印がつけられている。但し、各印は、多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時のサーマルヘッド23の位置が孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット80の製版時のサーマルヘッド23の位置より例えば0.4mm〜1.0mm高くなるようにネジ102、103につけられている。
【0095】この構成の場合孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット80用のネジ102、103の印を本体フレームfの下面にあわせることによって、サーマルヘッド23の高さを調整して、サーマルヘッド23を孔版スタンプユニット70及びダミースタンプユニット80の製版時の位置にすることができる。また、多孔性樹脂スタンプユニット80用のネジ102、103の印を本体フレームfの下面にあわせることによって、サーマルヘッド23の高さを調整して、サーマルヘッド23を多孔性樹脂スタンプユニット80の製版時の位置にすることができる。
【0096】以上説明したように、変形例の場合においても、ネジ102、103の位置を調整してサーマルヘッド23の位置を調整することによって印材の圧縮量を調整することができるため、多孔性樹脂スタンプユニット、孔版スタンプユニット、及びダミースタンプユニットの夫々に適した印材圧縮量とすることが可能になる。尚、ネジ102、103が圧縮量調整手段として機能することになる。
【0097】以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。例えば、CG−ROMに格納された正転/非ミラーに対応するキャラクタパターンデータ(正転パターンのデータ)から印面サイズに応じた正転/非ミラーのドットパターンデータ、正転/ミラーのドットパターンデータ及び反転/ミラーのドットパターンデータを作成した場合であるが、正転/非ミラーのドットパターンデータ(正転パターンのデータ)及び反転/非ミラーのドットパターンデータ(反転パターンのデータ)の両方をROMなどに格納しておき、ROMなどに格納された各パターンのデータから印面サイズに応じた正転/非ミラーのドットパターンデータ、正転/ミラーのドットパターンデータ及び反転/ミラーのドットパターンデータを作成するようにしてもよい。また、正転/非ミラーのドットパターンデータ(正転パターンのデータ)及び反転/非ミラーのドットパターンデータ(反転パターンのデータ)並びにこれらの少なくとも何れか一方の鏡像パターンのデータをROMなどに格納しておき、ROMなどに格納された各パターンのデータから印面サイズに応じた正転/非ミラーのドットパターンデータ、正転/ミラーのドットパターンデータ及び反転/ミラーのドットパターンデータを作成するようにしてもよい。これらの場合には製版までに要する時間を短くすることができる。このように、正転/非ミラーのドットパターンデータ、正転/ミラーのドットパターンデータ及び反転/ミラーのドットパターンデータの全てを作成することができるのであれば、どのようなパターンのデータをROMなどに格納してあってもよい。
【0098】また、印材タイプ/サイズ表示部を凹部で形成して、その印材タイプ/サイズ表示部の形状を印材タイプ/サイズ検出スイッチで検出してスタンプユニットの種類及びその印面サイズを判定している場合であるが、例えばスタンプユニットの種類及びその印面サイズに応じて互いに異なるバーコードをスタンプユニットに貼り付け、そのバーコードを反射型センサで読み取ることによってスタンプユニットの種類及びその印面サイズを判定するなどスタンプユニットの種類及び印面サイズを判定することができる機構であればどのようなものであってもよい。また、印材タイプ/サイズ表示部は、そのような機構によりスタンプユニットの種類及び印面サイズを判定できるようなものであればよい。
【0099】さらに、印材タイプ/サイズ表示部を各スタンプユニットに形成している場合であるが、スタンプユニットの種類(印材の種類)のみを表示する印材タイプ表示部を各スタンプユニットに形成するとともに、その印材タイプ表示部からスタンプユニットの種類を検出することができる印材タイプ検出手段をスタンプ作成装置に設けるようにしてもよい。尚、スタンプユニットに異なる印面サイズのものがある場合には、キーボードを利用してユーザ自らが印面サイズを入力するようにすればよい。
【0100】さらに、孔版スタンプユニット用のデータの作成においてROMに格納された間引き論理に従って間引きを行ってデータを作成している場合であるが、間引きを行わないようにしてもよい。
【0101】さらに、間引き論理として、1ラインおきに全てのドットを間引くなど他の間引き論理であってもよいことは言うまでもない。
【0102】さらに、圧縮量調整手段としてカム体やネジを利用している場合であるが、サーマルヘッドの高さを孔版スタンプユニットと多孔性樹脂スタンプユニットとによって変えることができ、夫々に適した印材の圧縮量にすることができるものであればよい。また、スタンプ作成装置に圧縮量調整手段を設けずに、多孔性樹脂スタンプユニットのガイド溝からその印面までの距離が孔版スタンプユニットのガイド溝からその印面までの距離より例えば0.4mm〜1.0mm程度大きくなるようにスタンプユニットの種類(印材の種類)を表示する印材タイプ表示部に応じて各スタンプユニットを作成して、印材の圧縮量を調整するようにしてもよい。
【0103】さらに、スタンプユニットの種類を示す、つまりスタンプユニットの印材が孔版原紙であるか多孔性樹脂であるかを示す印材タイプ表示部をスタンプユニットの印材に設けてもよい。また、印材が孔版原紙であるか多孔性樹脂であるかを示すとともに印材の印面サイズ(縦横のサイズ)を表示する印材タイプ/サイズ表示部をスタンプユニットの印材に設けてもよい。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1によると、互いに反転関係にある画像データのいずれかをサーマルヘッドに与える必要がある多孔性樹脂及び孔版原紙の両方を1つの装置で加熱処理して所望の捺印画像を得ることができるようになる。従って、1つの装置で孔版原紙を利用したスタンプと多孔性樹脂を利用したスタンプとの何れをも作成することができる。
【0105】請求項2によると、それぞれに適しただけ圧縮された状態で多孔性樹脂及び孔版原紙を加熱することができるようになる。
【0106】請求項3によると、それぞれに適したエネルギが付与された状態で多孔性樹脂及び孔版原紙を加熱できるようになる。
【0107】請求項4によると、様々なサイズの印材を用いることが可能になる。
【0108】請求項5によると、印材が孔版原紙である場合にも、インクの滲みの少ない美しい捺印画像を得ることができるようになる。
【0109】請求項6によると、各文字について必要となる毎に反転パターンを生成することにより、これを予め記憶する場合よりも記憶容量を小さくすることができる。
【0110】請求項7によると、各文字について必要となる毎に鏡像パターンを生成することにより、これを予め記憶する場合よりも記憶容量を小さくすることができる。
【0111】請求項8によると、反転パターンをその都度生成する場合よりも製版までに要する時間を短くすることができる。
【0112】請求項9によると、反転パターン及び鏡像パターンをその都度生成する場合よりも製版までに要する時間を短くすることができる。
【0113】請求項10によると、それぞれ異なる画像データをサーマルヘッドに与える必要がある多孔性樹脂、孔版原紙及び感熱紙を1つの装置で加熱処理して所望の捺印画像又は画像が印刷された感熱紙を得ることができるようになる。
【0114】請求項11によると、請求項1のスタンプ作成装置に用いるのに適した印材が得られる。
【0115】請求項12によると、請求項4のスタンプ作成装置に用いるのに適した印材が得られる。
【0116】請求項13によると、請求項1のスタンプ作成装置に用いるのに適したスタンプユニットが得られる。
【0117】請求項14によると、スタンプ作成装置が請求項2のように印材をそのタイプに応じて圧縮できるようになっていない場合であっても、スタンプ作成装置に装着されたときに外形の違いによって印材を適切に圧縮することができる。
【0118】請求項15によると、請求項4のスタンプ作成装置に用いるのに適したスタンプユニットが得られる。
【出願人】 【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
【住所又は居所】愛知県名古屋市瑞穂区苗代町15番1号
【出願日】 平成13年11月15日(2001.11.15)
【代理人】 【識別番号】100089196
【弁理士】
【氏名又は名称】梶 良之 (外2名)
【公開番号】 特開2003−145906(P2003−145906A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−349752(P2001−349752)