トップ :: B 処理操作 運輸 :: B41 印刷;線画機;タイプライタ−;スタンプ




【発明の名称】 画像印刷システム、画像印刷方法、ラベル作成システムおよびラベル作成方法
【発明者】 【氏名】高坂 善太
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【氏名】両角 和明
【住所又は居所】長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコーエプソン株式会社内

【要約】 【課題】各拠点等に個別設置されたパーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、それを印刷したときの原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる画像印刷システム、画像印刷方法、ラベル作成システムおよびラベル作成方法を提供する。

【解決手段】同一のカラー画像について複数個連続的に印刷する量産印刷が可能な量産プリンタのプロファイルである量産プロファイルを記憶し、原画像となるカラー画像の原画像データに基づいて原画像を印刷するパーソナルプリンタのプロファイルである原画プロファイルを取得し、原画像データ、原画プロファイルおよび量産プロファイルに基づいて、量産プリンタを使用して原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷を行うことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 同一のカラー画像を複数連続印刷する量産プリンタと、前記量産プリンタのプロファイルである量産プロファイルを記憶する量産プロファイル記憶手段と、原画像データに基づいて、カラーの原画像を印刷するパーソナルプリンタと、前記パーソナルプリンタのプロファイルである原画プロファイルを取得する原画プロファイル取得手段と、前記原画プロファイルおよび前記量産プロファイルに基づいて前記原画像にカラーマッチさせたコピー画像を前記カラー画像として、前記量産プリンタに前記原画像データに基づいて前記コピー画像についての量産印刷を行わせる量産印刷手段と、を備えたことを特徴とする画像印刷システム。
【請求項2】 前記量産プリンタはインクジェット方式による印刷を行うものであることを特徴とする、請求項1に記載の画像印刷システム。
【請求項3】 前記原画プロファイル取得手段は、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータに従って前記パーソナルプリンタにカラーチャート印刷を行わせ、その印刷結果としてカラーチャートサンプルを取得するカラーチャート印刷手段と、前記カラーチャートサンプルを測色して共通単位系のLab値を得るLab値測色手段と、前記チャートデータと前記Lab値に基づいて、前記原画プロファイルを作成するプロファイル作成手段と、を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の画像印刷システム。
【請求項4】 前記量産印刷手段は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成する合成プロファイル作成手段と、前記量産プリンタのプリンタドライバに対して、前記プロファイルとして前記合成プロファイルを設定する合成プロファイル設定手段と、設定された前記合成プロファイルに従い前記原画像データに基づいて前記プリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ手段と、を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像印刷システム。
【請求項5】 前記量産印刷手段は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記原画像データを前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための量産用画像データに変換する画像データ変換手段と、前記量産用画像データに基づいて前記量産プリンタのプリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ手段と、を有することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の画像印刷システム。
【請求項6】 前記量産プロファイルおよび前記原画プロファイルの少なくとも一方は、ICC準拠のICCプロファイルであることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれかに記載の画像印刷システム。
【請求項7】 前記量産プロファイルおよび前記原画プロファイルの少なくとも一方の作成は、プロファイル作成会社またはプロファイル作成部門に委託可能であることを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の画像印刷システム。
【請求項8】 前記少なくとも一方の作成は、インターネットのホームページを介して注文可能であることを特徴とする、請求項7に記載の画像印刷システム。
【請求項9】 前記原画像データは、ネットワークを介して送受信されることを特徴とする、請求項1ないし8のいずれかに記載の画像印刷システム。
【請求項10】 同一のカラー画像について複数個連続的に印刷する量産印刷が可能な量産プリンタを使用して、パーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、その原画像を印刷したときの画像データである原画像データに基づいて、前記原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての前記量産印刷を行う画像印刷方法であって、前記量産プリンタのプロファイルである量産プロファイルを記憶する量産プロファイル記憶工程と、前記パーソナルプリンタのプロファイルである原画プロファイルを取得する原画プロファイル取得工程と、前記原画像データ、前記原画プロファイルおよび前記量産プロファイルに基づいて、前記コピー画像についての前記量産印刷を行う量産印刷工程と、を備えたことを特徴とする画像印刷方法。
【請求項11】 前記量産プリンタはインクジェット方式による印刷を行うものであることを特徴とする、請求項10に記載の画像印刷方法。
【請求項12】 前記原画プロファイル取得工程は、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータに従って前記パーソナルプリンタにカラーチャート印刷を行わせ、その印刷結果としてカラーチャートサンプルを取得するカラーチャート印刷工程と、前記カラーチャートサンプルを測色して共通単位系のLab値を得るLab値測色工程と、前記チャートデータと前記Lab値に基づいて、前記原画プロファイルを作成するプロファイル作成工程と、を有することを特徴とする、請求項10または11に記載の画像印刷方法。
【請求項13】 前記量産印刷工程では、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成する合成プロファイル作成工程と、前記量産プリンタのプリンタドライバに対して、前記プロファイルとして前記合成プロファイルを設定する合成プロファイル設定工程と、前記プリンタドライバにより、設定された前記合成プロファイルに従い前記原画像データに基づいて前記量産印刷を行うプリンタドライブ工程と、を有することを特徴とする、請求項10ないし12のいずれかに記載の画像印刷方法。
【請求項14】 前記量産印刷工程は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記原画像データを前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための量産用画像データに変換する画像データ変換工程と、前記量産用画像データに基づいて前記量産プリンタのプリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ工程と、を有することを特徴とする、請求項10ないし12のいずれかに記載の画像印刷方法。
【請求項15】 請求項1ないし9のいずれか1項に記載の各手段と、前記量産印刷により前記量産プリンタの印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用して、前記コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成する単一部分利用手段と、を備えたことを特徴とするラベル作成システム。
【請求項16】 前記単一部分利用手段は、前記印刷対象物の前記各1個ずつのコピー画像の部分を切り離す画像部分切断手段を有することを特徴とする、請求項15に記載のラベル作成システム。
【請求項17】 前記印刷対象物は、裏面の剥離層を剥離することにより、前記コピー画像が表面に印刷された状態で所定の貼付対象物に貼付可能に構成されたものであることを特徴とする、請求項15または16に記載のラベル作成システム。
【請求項18】 前記印刷対象物は、長尺状であり、その長手方向に前記複数個のコピー画像が並べて印刷されることを特徴とする、請求項15ないし17のいずれかに記載のラベル作成システム。
【請求項19】 請求項10ないし14のいずれか1項に記載の各工程と、前記量産印刷により前記量産プリンタの印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用して、前記コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成する単一部分利用工程と、を備えたことを特徴とするラベル作成方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同一のカラー画像を大量に印刷する量産印刷を行うための画像印刷システム、画像印刷方法、並びに、それらによる印刷画像が印刷されたラベルを作成するラベル作成システムおよびラベル作成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば印刷会社等において、クライアントの所望のカラー画像を原画像として、そのコピー画像を、高速で多数個連続印刷(量産印刷)が可能な量産印刷用カラー印刷機(以下「量産プリンタ」)を用いて、量産印刷したい場合、この種の量産プリンタでは、運用コスト(ランニングコスト)を押さえられる反面、設備コストは高いので、各営業所等毎に設置する訳にはいかない。
【0003】一方、各営業所等には、原画像やその画像データ(原画像データ)の確認など、クライアントとの打合せ等を行うためのプリンタが必要である。ただし、一般に、同一の原画像データに基づいて印刷をしたとしても、印刷結果の色(カラー)は各プリンタ毎に微妙に異なるものであり、ましてや機種が異なればその差は顕著となるので、クライアントとの打合せ等において印刷した原画像の色を、量産印刷に忠実に生かすための、カラー設定(カラーマッチング)が必要となる。
【0004】このため、従来の構成(の画像印刷システム)では、図19に示すように、カラープリンタやハイエンドのダイレクトディジタルカラープルーファー(DDCP)機や平台校正機等を、色校正用のプリンタ(以下「色校正機」)として、量産プリンタによるカラー印刷に合うように予め精密にカラー設定して、各営業所等に配置している。この場合、クライアントとの打合せにおいて所望する原画像を印刷出力し、必要に応じて校正して、了解(OK)が得られた時点で、印刷工場等に原画像データを送付し、製版フィルム出力、刷版出力を経て、上記量産印刷を行う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、量産プリンタの色を見劣りしない程度に再現するためには、比較的高価な色校正機が各営業所等に必要になる。また、原画像の印刷以前にカラー設定が必須となる。このため、各営業所等に個別に納入・設置した比較的廉価なパーソナルユースのカラープリンタ(以下「パーソナルプリンタ」)によって、事前に量産プリンタに合わせたカラー設定がされていない状態のままで印刷されたカラー画像は、印刷結果の色等を確認したとしても、原画像として利用することはできなかった。
【0006】本発明は、各拠点等に個別設置されたパーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、それを印刷したときの原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる画像印刷システム、画像印刷方法、並びに、それらによる印刷画像が印刷されたラベルを作成するラベル作成システムおよびラベル作成方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1の画像印刷システムは、同一のカラー画像を複数連続印刷する量産プリンタと、前記量産プリンタのプロファイルである量産プロファイルを記憶する量産プロファイル記憶手段と、原画像データに基づいて、カラーの原画像を印刷するパーソナルプリンタと、前記パーソナルプリンタのプロファイルである原画プロファイルを取得する原画プロファイル取得手段と、前記原画プロファイルおよび前記量産プロファイルに基づいて前記原画像にカラーマッチさせたコピー画像を前記カラー画像として、前記量産プリンタに前記原画像データに基づいて前記コピー画像についての量産印刷を行わせる量産印刷手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】また、請求項9の画像印刷方法は、同一のカラー画像について複数個連続的に印刷する量産印刷が可能な量産プリンタを使用して、パーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、その原画像を印刷したときの画像データである原画像データに基づいて、前記原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての前記量産印刷を行う画像印刷方法であって、前記量産プリンタのプロファイルである量産プロファイルを記憶する量産プロファイル記憶工程と、前記パーソナルプリンタのプロファイルである原画プロファイルを取得する原画プロファイル取得工程と、前記原画像データ、前記原画プロファイルおよび前記量産プロファイルに基づいて、前記コピー画像についての前記量産印刷を行う量産印刷工程と、を備えたことを特徴とする。
【0009】この画像印刷システムおよび画像印刷方法では、量産印刷が可能な量産プリンタを使用して、パーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、その画像データである原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷を行う。この場合、量産プリンタのプロファイル(量産プロファイル)を記憶し、パーソナルプリンタのプロファイル(原画プロファイル)を取得して、原画像データや原画プロファイルおよび量産プロファイルに基づいて、コピー画像についての量産印刷を行う。すなわち、原画プロファイルを取得するので、量産プロファイルと関連づけることにより、量産プリンタにおける原画像データに対する出力(印刷画像)のカラーが、パーソナルプリンタにおける出力(原画像)のカラーを模擬(シミュレート)したものとなる。
【0010】また、請求項1の画像印刷システムにおいて、前記量産プリンタはインクジェット方式による印刷を行うものであることが好ましい。
【0011】また、請求項9の画像印刷方法において、前記量産プリンタはインクジェット方式による印刷を行うものであることが好ましい。
【0012】この画像印刷システムおよび画像印刷方法では、量産プリンタはインクジェット方式による印刷を行うものなので、この種の量産プリンタとしては従来存在しなかったインクジェット方式による量産印刷ができ、従来の刷版等を用いるものやサーマル方式等のものを利用するのに比べて、高解像度(高印刷密度)のカラー画像についての量産印刷が可能になる。
【0013】また、請求項1または2の画像印刷システムにおいて、前記原画プロファイル取得手段は、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータに従って前記パーソナルプリンタにカラーチャート印刷を行わせ、その印刷結果としてカラーチャートサンプルを取得するカラーチャート印刷手段と、前記カラーチャートサンプルを測色して共通単位系のLab値を得るLab値測色手段と、前記チャートデータと前記Lab値に基づいて、前記原画プロファイルを作成するプロファイル作成手段と、を有することが好ましい。
【0014】また、請求項9または10の画像印刷方法において、前記原画プロファイル取得工程は、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータに従って前記パーソナルプリンタにカラーチャート印刷を行わせ、その印刷結果としてカラーチャートサンプルを取得するカラーチャート印刷工程と、前記カラーチャートサンプルを測色して共通単位系のLab値を得るLab値測色工程と、前記チャートデータと前記Lab値に基づいて、前記原画プロファイルを作成するプロファイル作成工程と、を有することが好ましい。
【0015】この画像印刷システムおよび画像印刷方法では、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータに従ってパーソナルプリンタにカラーチャート印刷を行わせ、その印刷結果としてカラーチャートサンプルを取得し、それを測色して共通単位系のLab値を得て、チャートデータとLab値に基づいて、原画プロファイルを作成する。すなわち、所定の手順でパーソナルプリンタのプロファイル(原画プロファイル)を取得できるので、パーソナルプリンタで印刷された原画像の原画像データに基づいて、その原画像にカラーマッチさせたコピー画像を量産印刷できる。
【0016】また、請求項1ないし3のいずれかの画像印刷システムにおいて、前記量産印刷手段は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成する合成プロファイル作成手段と、前記量産プリンタのプリンタドライバに対して、前記プロファイルとして前記合成プロファイルを設定する合成プロファイル設定手段と、設定された前記合成プロファイルに従い前記原画像データに基づいて前記プリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ手段と、を有することが好ましい。
【0017】また、請求項9ないし11のいずれかの画像印刷方法において、前記量産印刷工程では、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成する合成プロファイル作成工程と、前記量産プリンタのプリンタドライバに対して、前記プロファイルとして前記合成プロファイルを設定する合成プロファイル設定工程と、前記プリンタドライバにより、設定された前記合成プロファイルに従い前記原画像データに基づいて前記量産印刷を行うプリンタドライブ工程と、を有することが好ましい。
【0018】この画像印刷システムおよび画像印刷方法では、原画プロファイルと量産プロファイルに基づいて、量産プリンタにおいてパーソナルプリンタの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成し、量産プリンタのプリンタドライバに対して、合成プロファイルを設定する。すなわち、原画プロファイルと量産プロファイルとを関連づけた合成プロファイルを設定するので、設定された合成プロファイルに従い原画像データに基づいて量産印刷を行うだけで、パーソナルプリンタにおける原画像のカラーを模擬した印刷ができる。
【0019】また、請求項1ないし3のいずれかの画像印刷システムにおいて、前記量産印刷手段は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記原画像データを前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための量産用画像データに変換する画像データ変換手段と、前記量産用画像データに基づいて前記量産プリンタのプリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ手段と、を有することが好ましい。
【0020】また、請求項10ないし12のいずれかの画像印刷方法において、前記量産印刷工程は、前記原画プロファイルと前記量産プロファイルに基づいて、前記原画像データを前記量産プリンタにおいて前記パーソナルプリンタの印刷色を模擬するための量産用画像データに変換する画像データ変換工程と、前記量産用画像データに基づいて前記量産プリンタのプリンタドライバに前記量産印刷を行わせるプリンタドライブ工程と、を有することが好ましい。
【0021】この画像印刷システムおよび画像印刷方法では、原画プロファイルと量産プロファイルに基づいて、原画像データを量産プリンタにおいてパーソナルプリンタの印刷色を模擬するための量産用画像データに変換し、量産用画像データに基づいて量産プリンタのプリンタドライバに量産印刷を行わせるので、パーソナルプリンタにおける原画像のカラーを模擬した印刷ができる。
【0022】また、請求項1ないし5のいずれかの画像印刷システムにおいて、前記量産プロファイルおよび前記原画プロファイルの少なくとも一方は、ICC準拠のICCプロファイルであることが好ましい。
【0023】この画像印刷システムでは、量産プロファイルおよび原画プロファイルの少なくとも一方は、ICC準拠のICCプロファイルなので、ICC準拠のカラーマネジメントシステムにおいて利用でき、その中心となるカラーマネジメントモジュールとしても各種市販のものや各種OSに組込済みのものなどを利用できる。
【0024】また、請求項1ないし6のいずれかの画像印刷システムにおいて、前記量産プロファイルおよび前記原画プロファイルの少なくとも一方の作成は、プロファイル作成会社またはプロファイル作成部門に委託可能であることが好ましい。
【0025】この画像印刷システムでは、量産プロファイルおよび原画プロファイルの少なくとも一方の作成は、プロファイル作成会社またはプロファイル作成部門に委託可能である。これにより、技術的あるいは工数的に無理がある場合等において、プロファイル作成分だけ処理(作業)を外部(外注)等に切り出して対処可能となる。
【0026】また、請求項7の画像印刷システムにおいて、前記少なくとも一方の作成は、インターネットのホームページを介して注文可能であることが好ましい。
【0027】この画像印刷システムでは、量産プロファイルおよび原画プロファイルの少なくとも一方の作成は、インターネットのホームページを介して注文可能なので、容易かつ迅速に注文できる。
【0028】また、請求項1ないし8のいずれかの画像印刷システムにおいて、前記原画像データは、ネットワークを介して送受信されることが好ましい。
【0029】この画像印刷システムでは、原画像データは、ネットワークを介して送受信されるので、カラーマッチングのためのプロファイル等の準備が整っていれば、遠隔地の営業所等からでも、ネットワークを介して原画像データを送信することにより、量産プリンタによる量産印刷を即時に開始できる。
【0030】また、請求項15のラベル作成システムは、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の各手段と、前記量産印刷により前記量産プリンタの印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用して、前記コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成する単一部分利用手段と、を備えたことを特徴とする。
【0031】また、請求項19のラベル作成方法は、請求項10ないし14のいずれか1項に記載の各工程と、前記量産印刷により前記量産プリンタの印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用して、前記コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成する単一部分利用工程と、を備えたことを特徴とする。
【0032】このラベル作成システムおよびラベル作成方法では、量産印刷により量産プリンタの印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用することにより、コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成できる。
【0033】また、請求項15のラベル作成システムにおいて、前記単一部分利用手段は、前記印刷対象物の前記各1個ずつのコピー画像の部分を切り離す画像部分切断手段を有することが好ましい。
【0034】このラベル作成システムでは、印刷対象物の各1個ずつのコピー画像の部分を切り離すことにより、コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成できる。
【0035】また、請求項15または16のラベル作成システムにおいて、前記印刷対象物は、裏面の剥離層を剥離することにより、前記コピー画像が表面に印刷された状態で所定の貼付対象物に貼付可能に構成されたものであることが好ましい。
【0036】このラベル作成システムでは、印刷対象物は、裏面の剥離層を剥離することにより、コピー画像が表面に印刷された状態で所定の貼付対象物に貼付可能に構成されたものなので、印刷対象物に印刷された複数個のコピー画像のうちの各1個ずつの部分を利用して、コピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを作成すれば、それらは、剥離層を剥離することで所定の貼付対象物に貼付可能なラベルとなる。
【0037】また、請求項15ないし17のいずれかのラベル作成システムにおいて、前記印刷対象物は、長尺状であり、その長手方向に前記複数個のコピー画像が並べて印刷されることが好ましい。
【0038】このラベル作成システムでは、印刷対象物は、長尺状であり、その長手方向に複数個のコピー画像が並べて印刷されるので、各1個ずつの部分を利用しやすく、切り離し等によりコピー画像が各1個ずつ印刷されたラベルを容易に作成できる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る画像印刷システムについて、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】まず、図1に示すように、この画像印刷システムPSYSは、J印刷株式会社の設備であり、インクジェット方式による量産プリンタVCPを備えた印刷工場を中心として、複数の拠点がネットワークを介して結ばれている。ここで、複数の拠点の中には、図示のように、例えばインクジェット方式のパーソナルプリンタPPAを備えたデザイン事務所および営業所A、同じくインクジェット方式の別のタイプのパーソナルプリンタPPBを備えた営業所Bなどが含まれている。
【0041】また、ネットワークを介して送受信されるデータには、一般事務連絡や書類その他の事務用データ以外に、PDF(portable document format)形式のデータファイル(PDFファイル)等から成る画像データのファイルが含まれる。また、このネットワークには、図示のように、各拠点間で画像データ等の送受を行う第3インタフェースIF3と、各拠点と印刷工場と間での画像データ等の送受を行う第2インタフェースIF2が含まれる。もちろん、他の形式(TIFFファイル、EPSファイル、aiファイル(イラストレータ)、BMPファイル、JPEGファイル等)の画像データでも良い。
【0042】この画像印刷システムPSYSを、量産プリンタVCPによる画像印刷を中心に模式化すると、図2に示すように、所望の画像データを作成するための画像作成システム(または装置)WS0と、その画像データに基づいて印刷する画像印刷装置となる量産プリンタVCPと、を備え、画像作成システムWS0によって作成された画像データは、そのうちの1ライン分を表現する各ラインデータの単位で第1インタフェースIF1を介して量産プリンタVCPへ転送(送信)される。
【0043】この画像印刷システムPSYSにおける画像作成システムWS0は、印刷工場に設置され量産プリンタVCPと直接接続されたエンジニアリングワークステーション(EWS)やパソコン等(以下総括して「ワークステーション」)WS1自体でも良いし、図示のように、ワークステーションWS1は印刷ラインデータ出力用とし、営業所A等の他の拠点のワークステーションWS2を印刷画像デザイン用として、第2インタフェースIF2を介して画像データを受信する構成にしても良い。以下の説明では、図示に合わせて後者とする。
【0044】この場合、ワークステーションWS2では、図3(a)に示すように、X軸方向にJ(Jは2以上の整数)ドット×Y軸方向にK(Kは2以上の整数)ドットの所望の原画像(カラー画像)となる印刷画像DSを表現する印刷画像データ(原画像データ)を作成し、作成された印刷画像データを第2インタフェースIF2を介して送信する。
【0045】一方、ワークステーションWS1では、受信した印刷画像DSの印刷画像データをK個(Kライン)のラインデータに分割して、K個のうちのk(kは1≦k≦Kとなる任意の整数)番目のラインデータを第k短ラインデータDSL(k)とし、第1インタフェースIF1を介して1個ずつ順次送信する。
【0046】量産プリンタVCPでは、図1および図2に示すように、(図示右側に)ロール状で供給(装着)されるテープTを印刷対象物とする。以下、テープTの長手方向をX軸方向または主走査方向、それに直交する方向をY軸方向または副走査方向とする。
【0047】ここで、そのX軸方向にN(Nは2以上の整数)個並べて印刷する場合、図3(b)に示すように、原画像の印刷画像DSと全く同一のN個のコピー画像である印刷画像D0(1)〜D0(N)を印刷する。この場合、第k短ラインデータDSL(k)を受信すると、N個分コピーして順次並べることにより、Jドットの1ライン分をX軸方向にN個並べたJ×Nドットの1ライン分を表現する第k長ラインデータDLL(k)を作成する。
【0048】例えばN=4個とすると、図3(c)に示すように、Jドットの1ライン分をX軸方向に4(=N)個並べたJ×4ドットの1ライン分を表現する第k長ラインデータDLL(k)を作成し、作成された第k長ラインデータDLL(k)によって表現されるJ×Nドットの1ラインをkライン目として、テープTのX軸方向に印刷する。
【0049】このため、画像データの通信と印刷画像DSのN個印刷との処理の並列度を高めることができ、所望の印刷画像DSを表現する印刷画像データを、そのうちの1ライン分を表現する各ラインデータの単位で、第1インタフェースIF1を介して通信しつつ、その印刷画像DSのN個印刷を高速化できる。
【0050】ここで、第2インタフェースIF2や第3インタフェースIF3として、インターネットや所定のローカルエリアネットワーク(LAN)が含まれることが好ましく、この場合、それらを介して所望の印刷画像DSを表現する印刷画像データを通信できる。また、これらは、IEEE標準LAN準拠の通信プロトコルに従った通信が可能なものが好ましく、これにより、所望の印刷画像DSを表現する印刷画像データを、IEEE標準LAN準拠の通信プロトコルに従って通信できる。
【0051】また、イーサネット(登録商標)、FDDIおよびATMの少なくとも1のデータリンクプロトコルに従った通信が可能なものが好ましく、これらの他、データリンクプロトコルとしては、Token Ring、100VG−AnyLAN、Fiber Channel、HIPPI、IEEE1394(ファイヤワイヤ(Fire Wire))等を利用することもできる。また、これらは有線通信の規格であるが、無線通信を利用することも可能である。
【0052】また、第1インタフェースIF1としては、シリアルデータ通信(RS−232C、USB(Universal Serial Bus)、IEEE1394等)やパラレルデータ通信(セントロニクス等)などの規格に従った通信が可能であることが好ましく、画像作成システムWS0側は、パソコンやEWS等を有しているので、これらの標準的な規格に対応していて、第1インタフェースIF1として、これらの規格に従った通信が可能になっている。また、これらは、有線通信の規格であるが、第1インタフェースIF1として、無線通信を利用することも可能である。
【0053】量産プリンタVCPでは、図4および図5に示すように、ペーパーフィード(PF)モータMPFにより駆動されるPFローラ11によって、印刷のための作業エリア(印刷可能エリア、作業可能エリア)WPAとなる吸着ユニット12にテープTを繰り出し、ヘッドユニット6に搭載された印刷ヘッド群(インクジェットヘッド群)PHによりテープTに所望の印刷を行い、印刷済み部分は随時(図示左側に)送り出される。
【0054】吸着ユニット12は、印刷中には、図外のファンによってテープTを所定の印刷位置に保持するようになっている。テープTには、通常の紙テープのように、裏面に接着面がないタイプのものと、裏面に接着面が形成され剥離紙によって覆われたタイプのものがある。
【0055】ヘッドユニット6は、主走査ユニット13上に搭載されたキャリッジCRと、そのキャリッジCRに着脱自在に装着された6色(黒(K)、黄(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC))用のインクカートリッジINKと、キャリッジCRの下部にテープTに対向可能なように搭載された印刷ヘッド群PHとを備えている(図6参照)。なお、インクカートリッジINK等は、キャリッジCR外に装着できるようにし、インク供給用の柔軟なパイプやチューブ等により接続して、印刷ヘッド群PHにインクを供給できるようにしても良い。
【0056】ここで、主走査ユニット13は、副走査キャリッジモータMCRYによって吸着ユニット12の直上部で副走査方向(Y軸方向)に移動自在に駆動される。また、キャリッジCRは主走査キャリッジモータMCRXによって主走査方向(X軸方向)に移動自在に駆動されるので、これにより、ヘッドユニット6(の印刷ヘッド群PH)は、吸着ユニット12の直上部(すなわち印刷のための作業エリアの直上部)に移動自在となっている。
【0057】なお、この場合の印刷可能エリアWPAのテープT下流側で装置奥側(図4では左上側)を印刷開始位置PSとして、主走査側(X側)のホームポジションを検出する主走査ホームポジションセンサSHPXが主走査ユニット13上に配置され、副走査側(Y側)のホームポジションを検出する副走査ホームポジションセンサSHPYがホームポジション側のフレームに配置されている。
【0058】また、主走査ユニット13上には、X軸方向に沿って白黒のパターン画像13pを有するリニアスケールが光学的に検出可能に設けられていて、そのパターン画像13pのパターンを検出することによりキャリッジCRの位置を自己検出して印刷タイミングを捉えるための印刷タイミング検出センサSPTSが、設けられている。また、上述の各部機構は、保護ケース15に収容されている。なお、検出センサ類としては、上述の他、例えば開閉蓋16の開閉を検出して駆動中であれば緊急停止をするための保護ケース開閉検出センサSOPNや、テープTの先端部を検出する用紙位置検出センサSPCなどが配設されている。
【0059】次に、量産プリンタVCPを制御系から見ると、図7に示すように、表示ランプ4や操作キー3を有してユーザとの(マンマシン)インタフェースを行う操作部10、印刷ヘッド周辺の制御を行うヘッド制御部60、各種モータ等のアクチュエータの制御を行うアクチュエータ制御部70、各部に電力を供給するための電源回路90、および、量産プリンタVCP内の各部を制御するための中枢を成すメイン制御部20を備えている。
【0060】メイン制御部20は、CPU21、メモリ22、アドレスデコーダ23、リアルタイムクロック24を備える他、操作部とのインタフェースを行うための操作部入出力(操作部I/O)25や、前述の第1インタフェースIF1を介して通信を行うための画像データ入出力(画像データI/O)26を備え、装置内で共通に使用される内部バス(CPUバス)80により互いに接続されている。ヘッド制御部60は、第1〜第4ヘッド制御ブロック61〜64を有している。なお、アクチュエータ制御部70も、ヘッド制御部60と同様に、複数の制御ブロック71〜73等を有しているが、ここでは詳細な説明は省略する。
【0061】図7および図8に示すように、ヘッド制御部60の第1ヘッド制御ブロック61は、ノズル共通制御部610と、第1〜第6ノズル制御部611〜616と、を備えている。
【0062】ノズル共通制御部610は、印刷タイミング検出センサSPTSによりパターン画像13pのパターンを検出した検出信号(エンコーダ信号)13sに基づいて印刷ヘッド群PHの各ノズルからのインク吐出タイミングを制御するタイミング制御6101と、各ノズルの状態(ステータス)を管理するステータス制御6102と、イメージバッファ6111、6121、6131、6141、6151、6161におけるデータのバッファリングを管理するメモリマネージャ(M/M)6103と、を備えている。
【0063】第1ノズル制御部611は、D/Aコンバータ(DAC)6110と、イメージバッファ6111と、ヘッドノズル6113を駆動するヘッドドライバ6112と、を備えている。DAC6110は、タイミング制御6101およびステータス制御6102からの制御信号(ディジタル信号)をヘッドドライバ6112を駆動するための(ピエゾ吐出のための)印加電圧の制御波形(アナログ信号)に変換するものである。他のノズル制御部612〜616も第1ノズル制御部611と同様に構成される。また、他のヘッド制御ブロック62〜64も上述の第1ヘッド制御ブロック61と同様に構成される。
【0064】ここで、第1ヘッド制御ブロック61によって制御される6個のヘッドノズル(ノズル列)6113、6123、6133、6143、6153、6163は、例えばそれぞれ180ノズルから成るノズル列であり、それぞれ6色(黒(K)、黄(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ライトマゼンタ(LM)、ライトシアン(LC))のうちの1色のインクを吐出するノズル列である。
【0065】例えば図6(a)に示すように、各2列のノズル列を有する3個の印刷ヘッドH1〜H3を印刷ヘッド群PH(1)として、第1ヘッド制御ブロック61による制御対象とし、同様の印刷ヘッド群PH(2)、PH(3)、PH(4)を、それぞれ第2〜第4ヘッド制御ブロック62〜64による制御対象とすると、本実施形態における印刷ヘッド群PHは、同図(b)に示すように、印刷ヘッド群PH(1)〜PH(4)を備え、3ヘッド×4の12ヘッド構成になる。
【0066】なお、この他、3ヘッド×6の18ヘッド構成や3ヘッド×3の9ヘッド構成のように、仕様変更等に応じて制御ブロックの数を変更しても良い。また、この場合、例えば1個のヘッド制御ブロックを1基板(ヘッド制御基板)によって構成することにより、基板の挿脱(着脱)のみで、構成変更(仕様変更)をできるようにしても良い。
【0067】ここで、例えば図9(a)に示す印刷画像(原画像)DSを図1の営業所AのワークステーションWS2で作成して、その画像データ(原画像データ)を第2インタフェースIF2を介して印刷工場のワークステーションWS1に送信し、それに基づいて連続的に印刷する場合、例えば印刷可能エリアWPAに(N=)7個を並べて印刷できるときには、図9(b)に示すように、印刷画像DSと全く同一の7個の印刷画像D0(1)〜D0(7)を連続して一括印刷できる。
【0068】この場合、印刷画像DSの一括印刷が終了すると、テープTに印刷された(N=)7個の印刷画像DSのうちの各1個ずつの印刷画像DSの部分を利用することになる。この利用方法の一つとして、印刷画像DSが各1個ずつ印刷されたラベルを作成できる。すなわち、7個の印刷画像DSを高速印刷できるので、テープTに印刷された7個の印刷画像DSのうちの各1個ずつの印刷画像DSの部分を利用して、例えばハサミや自動切断機等で切り離して、印刷画像DSが各1個ずつ印刷されたラベルを作成できる。
【0069】また、前述のように、テープTには、裏面に接着面がないタイプと、裏面の接着面を剥離紙で覆ったタイプがあり、後者の場合、裏面の剥離層を剥離することにより、印刷画像DSが表面に印刷された状態で所定の貼付対象物に貼付可能に構成されたものなので、テープTに印刷されたN個の印刷画像DSのうちの各1個ずつの印刷画像DSの部分を利用して、印刷画像DSが各1個ずつ印刷されたラベルを作成すれば、それらは、剥離層を剥離することで所定の貼付対象物に貼付可能なラベルとなる。また、この場合、各1個ずつの印刷画像DSの部分をハーフカットしておき、印刷されたテープTの状態で保管して、貼付の直前に必要な分だけハーフカットから剥がして利用できるようにしても良い。
【0070】ところで、上述の図9の例において、同図(a)の印刷画像(原画像)DSは、図1の営業所AのワークステーションWS2で作成したものであり、同図(b)の印刷画像D0のN=7個の画像D0(1)〜D(7)は、第2インタフェースIF2や第1インタフェースIF1を介して営業所Aから受信した印刷(原)画像データに基づいて印刷する。
【0071】この場合、原画像DSを大量に高速連続印刷(量産印刷)したいと望んだクライアントが、例えば図1に図示のように、その旨を営業所Aに注文すると、原画像DSをパーソナルプリンタPPAで印刷し、その印刷結果を見たクライアントが望めば校正を幾度と無く行い、クライアントが満足した時点で、その原画像データを印刷工場に送信して、量産印刷を行う。
【0072】しかしながら、一般に、同一の画像データに基づいて印刷をしたとしても、印刷結果の色(カラー)は各プリンタ毎に微妙に異なるものである。すなわち、たとえ同一機種のプリンタであっても、製造誤差等により微妙に色合い等が異なるものであり、ましてや機種が異なればその差は顕著となる。
【0073】このため、営業所Aにおいて、パーソナルプリンタPPAを用いて印刷した画像に基づいてクライアントとの打合せを行い、何度かの校正の後、その印刷結果の画像の色合い等が了承(OK)され、その画像を原画像として、その原画像データを印刷工場に送信したとしても、その原画像データに基づいて印刷された画像のカラーが、クライアントが所望の原画像のカラーと同一であるとは限らず、一般的には異なったカラーとなる。
【0074】すなわち、例えば上述の図9の例において、クライアントであるスーパーマーケットから注文の同図(a)のキャベツの印刷画像(原画像)DSが、その原画像データに基づいてパーソナルプリンタPPAで印刷したときには、生き生きとして瑞々しいカラーで印刷されたとしても、一般には、量産プリンタVCPで印刷される印刷画像D0(1)等において、その瑞々しさ等の印象が保持された同一カラーになるとは限らない。
【0075】このため、本実施形態の画像印刷システムPSYSでは、量産プリンタVCPを使用して、パーソナルプリンタPPA等で印刷されたカラー画像を原画像として、その原画像の原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像を量産印刷できるようにしているので、以下、この点について詳述する。
【0076】まず、周知のように、色(カラー)の要素は、色相、彩度、明度であるが、カラー表現については、モニタやディスプレイ等の表示系では、赤(R)、緑(G)、青(B)の「光の3原色RGB」による加法混色(加色法)が用いられ、プリンタ等の印刷系では、シアン(C)、マゼンタ(M)、黄(Y)の「色の3原色CMY」に黒(K)を加えたCMYKによる減法混色(減色法)が用いられる。このため、表示画像の画像データ(表示画像データ)は、RGBに基づいて表現され、印刷画像の画像データ(印刷画像データ)は、CMYKに基づいて表現される。
【0077】ここで、例えばパソコン等で作成した表示画像データいわゆるグラフィックデータをプリンタ出力する場合、RGBによる表示画像データをCMYKによる印刷画像データに変換(RGB→CMYK変換)する必要があるが、これは、通常、プリンタドライバ(専用ICまたはソフトウェア)で行われる。しかし、この場合、パソコンのディスプレイの調整状態によっても変化するため、表示画像と印刷画像のカラーを完全に一致させることは困難となる。
【0078】さらに、例えばスキャナで読み込んだ画像を印刷する場合、原画(スキャン結果:CMY系等)→ディスプレイ(RGB)→プリンタ(CMYK)の変換が必要となり、ディジタルカメラで撮像した画像を写真等の画像として印刷する場合であれば、原画(撮像結果:RGB系等)→ディスプレイ(RGB)→プリンタ(CMYK)の変換が必要となり、これらでカラーを一致させることはさらに困難になる。
【0079】そこで、これらスキャナ、モニタ(ディスプレイ)、プリンタなど異なる単位系の間でコミュニケーションが取るために共通単位系が必要になり、これがCIEL*a*bのようなディバイスに依存しないカラースペース(以下単に「色表示Lab」という。)に相当する。そして、各ディバイスの単位毎の辞書に相当するのがディバイスプロファイルであり、ICC(International Color Consortium)協会の規約に沿って作成されたディバイスプロファイル(以下「ICCプロファイル」)を利用して、カラーマネジメントを実現する仕組みがICC準拠のカラーマネジメントシステムCMSである。
【0080】プロファイルは、基本的にヘッダ(Header)、タグテーブル(Tag Table )、タグエレメントデータ(Tag Element Data)から成る。ヘッダには、例えばプロファイルのサイズ、バージョン、作成日時、CMM指定などの情報が記述してある。タグエレメントデータは、カラースペース、ホワイトポイント、ガンマカーブ、3Dルックアップテーブルなどのプロファイルの構成要素であり、タグテーブルは、タグエレメントデータの一覧表のようなものであって、どこにどれだけのサイズで何が格納されているかが記述してある。
【0081】図10に示すように、ICC準拠のカラーマネジメントシステムCMSは、異なる単位の通訳の役割を果たすが、この通訳は共通単位系しか話せないので、予め辞書を渡しておく必要がある。この場合の微妙な色合わせを司る通訳の中心がカラーマネジメントモジュールCMMであり、近年ではパソコン等のオペレーションシステム(OS)に組み込まれて供給されていて、この通訳であるカラーマネジメントモジュールCMMに渡す辞書の部分が各ディバイスのICCプロファイルとなる。
【0082】例えば図示のように、ディバイスA(例えばモニタ)のICCプロファイルと、ディバイスB(例えばプリンタ)のICCプロファイルと、の双方を用意して、カラーマネジメントシステムCMSに読み込ませておけば、ディバイスA用の画像データ(例えばモニタ用のRGB表現の表示画像データ)を、ディバイスB用の画像データ(例えばプリンタ用のCMYK表現の印刷画像データ)に、容易に変換できる。
【0083】この場合のディバイスAのICCプロファイルとディバイスBのICCプロファイルとを関連づけて、ディバイスA用画像データからディバイスB用の画像データに変換するための合成プロファイルとして用意しておくこともできる。すなわち、この場合、例えばモニタのICCプロファイルとプリンタのICCプロファイルとを関連づけて、モニタ用のRGB表現の表示画像データを印刷画像データとしてプリンタ出力して印刷するための合成プロファイルとして、用意しておくこともできる。
【0084】そして、本実施形態の画像印刷システムPSYSでは、そのカラーマッチング方法として、上述のICC準拠のカラーマネジメントシステムCMSと同様のカラーマネジメントシステムを利用している。
【0085】まず、図11(a)に示すように、図1の画像印刷システムPSYSに登場する各プリンタとして、デザイン事務所のパーソナルプリンタPPA、営業所AのパーソナルプリンタPPA、営業所BのパーソナルプリンタPPB、印刷工場の量産プリンタVCP、のそれぞれに対して、いわゆるカラーパレットと同様のカラーチャートの印刷画像を印刷するためのCMYK(またはRGB)による印刷画像データ(カラーチャート用印刷画像データ:チャートデータ)を出力する。
【0086】すなわち、ワークステーションWS2等から各プリンタに対してチャートデータによるカラーチャート印刷を指示する。なお、(リンクプロファイル等を使用して)変換可能なので、RGBによる画像データを利用することもできる。
【0087】次に、各プリンタによるカラーチャート印刷の印刷結果(カラーチャートサンプル)を測色して、色表示Lab値を取得し、測色したLab値からプロファイルを作成する。この場合、予めICCプロファイルを入手済みのスキャナやディジタルカメラを利用して読み込んだ結果をLab値に変換しても良いし、専用の測色機(カラーチャートスキャナ)CCS(図1参照)を用いても良い。
【0088】なお、本実施形態では、図1に示すように、同社(J印刷株式会社)内に量産プリンタVCPを含む各プリンタを製造する製造工場を備え、また、プロファイル作成部門も備えているので、製造時に出力(印刷)されたカラーチャートサンプルが製造工場からプロファイル作成部門に渡され、それに基づいて作成されたICCプロファイルがCD等に記憶されてプロファイル作成部門から製造工場に渡され、各プリンタに同梱して出荷される。
【0089】すなわち、上記のプロファイル作成の工程は、各プリンタが印刷工場や各営業所等の拠点に渡る前に行われるが、同社内に製造工場を持たない場合、あるいは同社内で製造しない種類のプリンタ等については、各拠点に配置された後に、上記の手順でプロファイル作成が行われる。
【0090】この場合、プロファイル作成のためのソフトが各メーカーから市販されているので、それを利用しても良いし、各プリンタについてメーカーから出荷時点でのプロファイルが入手できる場合には、それを利用しても良い。また、同社内にプロファイル作成部門を持たない場合や、作成工数等が不足している場合等には、後述のプロファイル作成会社に依頼しても良い。
【0091】なお、デザイン事務所と営業所A等のパーソナルプリンタPPAについては、同一機種なので、1台の実機についてのICCプロファイルを共用することもできるが、実機による微妙な相違を反映させるためには、それぞれの実機のICCプロファイルを用意することが好ましい。
【0092】図9の例のように、営業所AのパーソナルプリンタPPAによる印刷画像を原画像とする場合、次に、図11(b)に示すように、パーソナルプリンタPPAのICCプロファイル(パーソナルプロファイル)と量産プリンタVCPのICCプロファイル(量産プロファイル)とを関連づけて、PPA用(PPA模擬用)合成プロファイルを作成する。なお、必要に応じて調整用のRGB(sRGB等)のプロファイルを加えた3つのプロファイルを合成しても良い。
【0093】すなわち、パーソナルプリンタPPA用の画像データ(原画像データ)を量産プリンタVCP用の印刷画像データとして、量産プリンタVCPで原画像にカラーマッチさせた印刷画像(コピー画像)を印刷するための、PPA用合成プロファイルを作成する。
【0094】次に、量産プリンタVCPのプリンタドライバにPPA合成プロファイルを設定する。これにより、図11(c)に示すように、同じ原画像データAに基づいて、パーソナルプリンタPPAで印刷できるカラー画像A(原画像)と同一の(カラーマッチさせた)カラー画像A(コピー画像)を、量産プリンタVCPにより量産印刷できる。なお、PPAプロファイルおよびVCPプロファイルの双方を用意して入力および出力のプロファイルとし、図10で前述と同様のカラーマネジメントシステムCMSを利用して、原画像データを量産プリンタVCP用の画像データ(量産用画像データ)に変換することもでき、この量産用画像データを利用すれば、同様に、原画像にカラーマッチさせたコピー画像を、量産プリンタVCPにより量産印刷できる。
【0095】上述のように、本実施形態の画像印刷システムPSYSでは、量産プリンタVCPのプロファイル(量産プロファイル)とパーソナルプリンタPPA等のプロファイル(原画プロファイル)とを関連づけて、量産プリンタVCPにカラー設定するパーソナルプリンタPPA用の合成プロファイルとし、パーソナルプリンタPPAで印刷された原画像の原画像データに基づいて、量産プリンタVCPを使用してコピー画像についての量産印刷を行う。
【0096】すなわち、量産プロファイルと原画プロファイルとを関連づけることにより、量産プリンタVCPにおいて原画像データに基づいて印刷した結果の印刷画像のカラーが、パーソナルプリンタPPA等における出力(原画像)のカラーを模擬(シミュレート)したものとなるので、パーソナルプリンタPPA等で印刷されたカラー画像を原画像として、その原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。
【0097】なお、上述したように、J印刷株式会社では、同社内にプロファイル作成を専門に行うプロファイル作成部門を有したので、プロファイル作成を他の処理と切り離して行えたが、同様のプロファイル作成部門を持たない場合、あるいはその技術を持たない場合、作成工数等が不足している場合等には、社外(プロファイル作成会社)に依頼する必要が生じる。以下、これに対応可能な実施形態(第2実施形態)の画像印刷システムPSYSについて、説明する。
【0098】例えば図12に示すように、営業所Bにおいて、パーソナルプリンタPPBによる印刷画像に基づいてクライアントとの打合せを行い、校正後、OKが確認され、その画像を原画像として、その原画像データを印刷工場に送信した時点で、パーソナルプリンタPPBのICCプロファイルが作成されていなかった場合、あるいはそのような事態を避けるために予め作成する場合に、そのプロファイル作成をJ印刷株式会社からプロファイル作成会社に依頼するケースを考える。
【0099】この場合、例えば図13に示すように、まず、■プロファイル作成会社であるXYZ株式会社に対して、インターネットのホームページ(HP)を介して、J印刷株式会社の印刷工場の担当者(以下「依頼者」)からプロファイル作成を依頼する(実線参照)。なお、営業所Bの担当者が依頼者となることもあるが(点線参照)、その点は後述するものとし、ここでは、印刷工場の担当者とする。
【0100】例えば図14に示すように、依頼者が、XYZ株式会社のホームページにアクセスすると、最初にオープニング画面が表示され、各種サービスの説明を見るための「はじめに」、量産プリンタVCP用のプロファイル作成に移行するための「VCP専用プロファイル作成」、などなどの各種のサービスを選択可能な選択肢が表示される(画面D1:以下「D1」等と省略)。
【0101】この状態から(D1)、依頼者が「VCP専用プロファイル作成」をマウス等によりクリックして選択(以下単に「選択」)すると、「VCP専用プロファイル作成」の専用画面、すなわち、「1.VCP設置の会社名(プロファイル作成依頼会社)」、「2.データ送付会社名(マッチングプリンタ設置会社)」、「3.発注確認画面」、「4.キャンセル」の選択肢が並んだ選択画面が表示される(D2)。
【0102】まず、「4.キャンセル」は元の画面D1に戻すための選択肢であり、この選択肢を選択すると、元の画面に戻る。
【0103】また、「1.VCP設置の会社名(プロファイル作成依頼会社)」は、依頼者、ここでは印刷工場の担当者についての情報入力を促す選択肢であり、この状態から(D1)、依頼者がこの選択肢を選択すると、「依頼者情報入力」の画面に画面遷移して依頼者についての各種情報を入力できる(D21)。なお、後述のように、ここでいう「依頼者」は、「VCP設置の会社」とは限らないので、遷移する画面の名称と同じ「1.依頼者情報入力」等の選択肢名として、依頼者に関する入力である旨を明確に示しても良い。
【0104】また、「2.データ送付会社名(マッチングプリンタ設置会社)」は、マッチングプリンタの設置会社、ここではプロファイル作成対象のパーソナルプリンタの設置場所である営業所Bの担当者についての情報入力を促す選択肢であり、この状態から(D1)、依頼者がこの選択肢を選択すると、「送付先情報入力」の画面に画面遷移して、送付先(すなわち宛先)についての各種情報を入力できる(D22)。なお、この選択肢も、チャートデータの送付先に関する入力である旨をより明確にする選択肢名としても良い。
【0105】また、「3.発注確認画面」は、上記の各種入力の確認を促す選択肢であり、この状態から(D1)、依頼者がこの選択肢を選択すると、「依頼者情報入力」や「送付先情報入力」において入力した内容の確認画面に画面遷移して、確認の上、そのデータを送信するか否か選択でき、再入力の必要があるときには、「いいえ」を選択して、再入力のために画面D2に戻し、確認OKのときには、「はい」を選択してデータを送信できる。
【0106】「VCP専用プロファイル作成」の専用画面(D2)が終了すると、実際には、データ送信(D22)が終了すると、受注した旨の表示画面に画面遷移して(D3)、図13の「■HPよりプロファイル作成依頼」が終了する。
【0107】図13に示すように、「■HPよりプロファイル作成依頼」が終了すると、■チャートデータと印刷方法の説明が、XYZ株式会社(プロファイル作成会社)から送付先の営業所B(および依頼者の印刷工場の2箇所)に、自動的にメール(電子メール)にて送信される。
【0108】なお、ここでは、即時性が高い(即時送付ができる)とともに、遠隔地等の距離による不便さが少なくて済むので、ホームページの機能としての自動メール送信とするが、人手によって郵送等も可能であり、ホームページにおいてその旨の希望等を入力できるようにしておいても良い。また、ここで、印刷方法の説明とは、営業所Bにおいて行う下記のカラーチャート印刷の作業手順等を、技術者でなくても(初心者でも)理解しやすいように説明した説明書(マニュアル)等を指す。
【0109】次に、上記メールに対し、営業所Bでは、■パーソナルプリンタPPBによりチャートデータに基づいてカラーチャート印刷を行い、その結果のカラーチャートサンプルを、プロファイル作成会社に郵送する。
【0110】プロファイル作成会社では、カラーチャートサンプルを受け取ると、■依頼主に対して、料金振込を依頼するメールを送信する。なお、この振込依頼もメールを利用して行われるので、即時性が高く遠隔地等でも便利であるが、郵送等も可能であり、希望等により選択可能にしても良い。これに対し、依頼主(の印刷工場の担当者)は、■ICCプロファイル作成の料金を金融機関に納め、金融機関ではそれをプロファイル作成会社の口座に入金する。
【0111】プロファイル作成会社では、プロファイル作成が終了すると、■作成された営業所B用、すなわちパーソナルプリンタPPB用のICCプロファイルを、依頼主当てに、メールにて送信する。そして、これにより、プロファイル作成会社に依頼した場合のプロファイル作成フローは終了となる。なお、このプロファイルの納品も、メールを利用して行われるので、即時性が高く遠隔地等でも便利であるが、郵送等も可、選択も可にしても良い。
【0112】上述のプロファイル作成フローは、前述の図11(a)の処理に相当するので、この後、印刷工場において、図11(b)で前述と同様に、パーソナルプリンタPPB用(PPB模擬用)の合成プロファイルを作成し、プリンタドライバに設定すれば、量産プリンタVCPによってパーソナルプリンタPPBのカラーを模擬できるので、パーソナルプリンタPPBで印刷されたカラー画像を原画像として、その原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。
【0113】上述のように、本実施形態におけるプロファイル作成フロー(プロファイル作成方法あるいはそれを実施し得るシステム)では、印刷工場の担当者(量産プリンタVCPを保有する注文主)が、営業所Bの(原画像を印刷した外部の)パーソナルプリンタPPBのプロファイル作成を注文し、この受注に応じて、営業所B(外部のパーソナルプリンタPPBの所有主)から、そのパーソナルプリンタPPBによるカラーチャートサンプルを取得し、それに基づいてプロファイルを作成して、注文主に納品する。
【0114】これにより、この場合の注文主(印刷工場の担当者)は、同様にして、印刷会社内の各拠点等が有する外部のパーソナルプリンタPPB等で印刷したカラー画像をそのまま原画像として利用でき、自己の保有する量産プリンタVCPを使用して量産印刷するためのカラーマッチングができ、その原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。すなわち、その原画像データに基づいて量産プリンタVCPで量産印刷するためのプロファイル作成を容易に外注でき、プロファイル作成を外注にてまかなうことができる。
【0115】なお、上述のホームページによるプロファイル作成依頼の場合、「VCP専用プロファイル作成」として、量産プリンタVCPと関連づけられるプリンタのプロファイル作成に絞って依頼を受けているので、上述のパーソナルプリンタPPB用のICCプロファイルを作成するばかりでなく、量産プリンタVCPのプロファイルと組み合わせて、一連の処理として、パーソナルプリンタPPB用の合成プロファイルまで作成するようにしても良い。
【0116】上述のように、本実施形態の画像印刷システムPSYSでは、パーソナルプリンタのプロファイル(原画プロファイル)の作成を、プロファイル作成会社に委託できるので、技術的あるいは工数的に無理がある場合等において、必要に応じて、プロファイル作成分だけ処理(作業)を外部(外注)等に切り出して対処できる。また、上述の場合、インターネットのホームページを介して注文可能なので、容易かつ迅速に注文できる。なお、上述の例では、原画プロファイル側の作成依頼としたが、量産プリンタのプロファイル(量産プロファイル)についても同様に外注可能にできる。
【0117】なお、上述の実施形態では、印刷会社内の営業所等において、クライアントとの打合せ等により原画像を作成・校正したが、クライアントが自己のパソコン等で原画像データを作成し、自己のパーソナルプリンタで印刷結果の色等を確認した印刷画像を、そのまま原画像として利用したい場合もある。以下、これに対応可能な実施形態(第3実施形態)の画像印刷システムPSYSについて、説明する。
【0118】この画像印刷システムPSYSでは、図1における営業所Aや図12における営業所Bのように、J印刷株式会社側で原画像を作成するのではなく、例えば図15に示すように、量産プリンタVCPの保有主ではなくクライアントであるC株式会社が自己のパーソナルプリンタで印刷したカラー画像を原画像として、J印刷株式会社側において、印刷工場の量産プリンタVCPを使用して、その原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷を行う。
【0119】この場合、前述の実施形態と同様に、量産プリンタVCPについてのプロファイル(量産プロファイル)は既に用意してあるが、クライアントのパーソナルプリンタPPBのICCプロファイル(原画プロファイル)は用意されていないので、まず、J印刷株式会社のプロファイル作成部門から、CMYKまたはRGBにより表現されたチャートデータを、ネットワークを介してまたはCD等の記憶媒体の送付(郵送等)によりクライアントに対して引き渡す。
【0120】クライアント側では、渡されたチャートデータに従ってパーソナルプリンタPPBにカラーチャート印刷を行わせて、カラーチャートサンプルとしてJ印刷株式会社のプロファイル作成部門に郵送等により引き渡す。
【0121】プロファイル作成部門では、カラーチャートサンプルを受け取ると、それを測色して共通単位系のLab値を得て、チャートデータとLab値に基づいて、原画プロファイルを作成し、印刷工場にネットワークあるいは郵送により、原画プロファイルを送る。
【0122】印刷工場では、原画プロファイルと量産プロファイルに基づいて、パーソナルプリンタPPBの印刷色を模擬するための合成プロファイルを作成し、それをプリンタドライバに設定する。なお、プロファイル作成部門において、合成プロファイルの作成までを行い、それを印刷工場に送付するようにしても良い。
【0123】そして、印刷工場では、クライアントから、ネットワークあるいは記憶媒体の郵送により、原画像を印刷したときの原画像データを受け取り、原画像データや原画プロファイルおよび量産プロファイルに基づいて、コピー画像についての量産印刷を行う。
【0124】上述のように、本実施形態では、クライアントのパーソナルプリンタPPBのICCプロファイル(原画プロファイル)を作成し、量産プロファイルと関連づけた合成プロファイルを量産プリンタVCPのプリンタドライバに設定することにより、原画像データに対する印刷画像のカラーが、原画像のカラーを模擬したものとなるので、クライアントのパーソナルプリンタPPBで印刷されたカラー画像をそのまま原画像として利用でき、その原画像データに基づいて量産プリンタVCPで量産印刷するためのカラーマッチングができ、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。
【0125】なお、この場合も、プロファイル作成部門を持たない場合、技術や作成工数等が不足している場合等には、社外のプロファイル作成会社に依頼しても良い。すなわち、例えば図16に示すように、これに対応可能な実施形態(第4実施形態)の画像印刷システムPSYSでは、クライアントのパーソナルプリンタPPBのICCプロファイルの作成を、J印刷株式会社が注文主(依頼者)となって前述同様のインターネットのホームページ等を介して、社外のプロファイル作成会社に外注することにより、プロファイル作成分だけ処理(作業)を切り出して対処可能となる。
【0126】また、この場合、注文主を例えば印刷工場の担当者とすると、図12で前述の営業所Bをクライアントに置き換えたものに相当する。言い換えると、この場合の注文主(印刷工場の担当者)は、同様にして、印刷会社内の各拠点等やクライアント等が有する外部のパーソナルプリンタPPB等で印刷したカラー画像をそのまま原画像として利用でき、自己の保有する量産プリンタVCPを使用して量産印刷するためのカラーマッチングができ、その原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。すなわち、その原画像データに基づいて量産プリンタVCPで量産印刷するためのプロファイル作成を容易に外注でき、プロファイル作成を外注にてまかなうことができる。
【0127】次に、クライアントにおいても、自己のパーソナルプリンタPPB用のICCプロファイル(原画プロファイル)を、印刷会社等に関係なく入手したい場合がある。この場合も、例えば図17および図18に示すように、これに対応可能な実施形態(第5実施形態)の画像印刷システムPSYSでは、図14における依頼者と送付先とを同じくクライアント(依頼者自身)にして注文することにより、プロファイル作成を外注にてまかなうことができ、印刷会社に関係なく、原画プロファイルを入手できる。
【0128】これにより、クライアントが自己のパソコン等で原画像データを作成して、自己のパーソナルプリンタで印刷結果の色等を確認した画像を、そのまま原画像として利用したい場合などに、自己が作成した原画像データとその原画プロファイルの供給を条件に、単独あるいは複数の競合する印刷会社に対する例えば価格等の交渉等を有利に導くことなどが可能になる。
【0129】そして、この第5実施形態の画像印刷システムPSYSでは、当初の印刷工場においては、前述の他の実施形態と同様に、量産プリンタVCPについてのプロファイル(量産プロファイル)は既に用意してあり、クライアントのパーソナルプリンタPPBのICCプロファイル(原画プロファイル)は用意されていない状態であるが、予めクライアントが原画プロファイルを有していて、それをネットワークを介してまたは記憶媒体の授受等により取得できるので、これを利用し、合成プロファイルを作成・設定することにより、クライアントのパーソナルプリンタPPBで印刷された原画像の原画像データに基づいて、その原画像にカラーマッチさせたコピー画像を量産印刷できる。
【0130】なお、図12の画像印刷システムPSYSにおいて、図13の点線■に示し、営業所Bの担当者が、プロファイル作成会社であるXYZ株式会社に対する依頼者となることがある旨を前述した。
【0131】例えば、社内に複数の印刷工場(印刷部門)等があったり、量産印刷のみを外注可能な会社が存在するような場合、プロファイル作成から各印刷部門等に依頼するのではなく、そのパーソナルプリンタを有する各拠点側でプロファイルを作成して保持しておき、どの印刷部門等にも自由に量産印刷を依頼できるようにしておきたい。このような場合、営業所B等の各拠点等において、プロファイル作成を独自に行うのには無理があっても、図14における依頼者と送付先とを同じく営業所B等の担当(依頼者自身)にして注文することにより、プロファイル作成を外注にてまかなうことができる。
【0132】すなわち、本実施形態におけるプロファイル作成フロー(プロファイル作成方法あるいはそれを実施し得るシステム)では、図18に示すように、まず、量産プリンタVCPを保有する注文主ではなく、印刷会社内の各拠点(各営業所等)やクライアントなど、原画像を印刷した外部のパーソナルプリンタPPB等の所有主が注文主となって、■ホームページ等を介して(図14の依頼者=送付先として)自己が所有するパーソナルプリンタPPB等のプロファイル作成を注文する。
【0133】それに対し、プロファイル作成会社であるXYZ株式会社では、■それを受注するとともに、その所有主(=注文主=依頼者=送付先)に対してチャートデータと印刷方法の説明を、メールにて送信する。もちろん、ホームページの機能としての自動メール送信でも良いし、人手によって郵送等も可能であり、ホームページにおいてその旨の希望等を入力できるようにしておいても良い。
【0134】これに対し、上記注文主は、■パーソナルプリンタPPBによりチャートデータに基づいてカラーチャート印刷を行い、その結果のカラーチャートサンプルを、プロファイル作成会社に郵送する。なお、ここでは、注文主=所有主なので、予め標準のチャートデータ等を所有していて、印刷方法についても既知であれば、上記■を省略して(■のメールを待たずに)、■の注文と同時あるいは直後に、カラーチャートサンプルを、プロファイル作成会社に郵送しても良い。
【0135】プロファイル作成会社では、カラーチャートサンプルを受け取ると、■注文主に対して、料金振込を依頼(メール)し、注文主は、■その料金をプロファイル作成会社の口座に入金する。プロファイル作成が終了すると、■作成されたパーソナルプリンタPPB用のICCプロファイルを、注文主当てに、メールにて送信し、プロファイル作成フローは終了となる。なお、この場合のメールによる授受等も注文主の都合に合わせて郵送等に切換可能であることが好ましい。
【0136】上述のように、上記の場合の注文主(各拠点やクライアント等)は、量産プリンタVCPを有する印刷工場等に拘わらず、自己が所有しかつ原画像を印刷したパーソナルプリンタPPB等のプロファイル作成を容易に外注でき、プロファイル作成を外注にてまかなうことができる。
【0137】また、これにより、自己(注文主)が所有する原画像データやプロファイルを、量産プリンタVCPを保有する印刷工場や印刷会社等に渡すだけで(図18のIF2(点線)参照)、その量産プリンタを使用して量産印刷するためのカラーマッチングができ、その原画像データに基づいて、自己が印刷した原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる。
【0138】なお、上記のプロファイル作成会社において、印刷工場から量産プリンタVCPのプロファイル(量産プロファイル)を取り寄せて、あるいは以前に作成した量産プロファイルを管理・記憶しておいて、上述のパーソナルプリンタPPB用のICCプロファイル(原画プロファイル)を作成するばかりでなく、量産プロファイルと組み合わせて、一連の処理として、パーソナルプリンタPPB用の合成プロファイルまで作成するようにしても良いし、その旨を上記の場合の注文主(各拠点やクライアント等)が選択して依頼できるようにしても良い。
【0139】もちろん、印刷工場にもプロファイル作成会社にも量産プロファイルが存在しない場合には、注文主である各拠点やクライアント等から、量産プリンタVCPの保有主の宛先を入手し、その宛先(印刷工場の担当者等)にチャートデータを送付して、量産プリンタVCP用のカラーチャートサンプル(量産チャートサンプル)を取得し、それに基づいて量産プロファイルを作成できるので、量産プロファイルを取得でき、これにより、原画プロファイルと量産プロファイルとを関連づけた合成プロファイルまでを作成できる。
【0140】なお、上述の各実施形態では、原画プロファイルと量産プロファイルとを関連づけた合成プロファイルを作成して量産プリンタのプリンタドライバに設定することで、原画像にカラーマッチさせたコピー画像を印刷したが、図10を参照して図11(c)で前述のように、原画プロファイルと量産プロファイルとを介して、パーソナルプリンタからの原画像データを量産プリンタ用の画像データ(量産用画像データ)に変換することにより、原画像にカラーマッチさせたコピー画像を印刷することもできる。
【0141】また、この場合の画像データの変換は、印刷工場側で行っても、営業所等やクライアント等で行っても良く、量産プロファイルを各営業所等に配布しておいて、量産用画像データで印刷工場に渡す場合、インタフェースが量産用画像データに統一され、かつ、印刷工場側に原画プロファイルが不要となる。また、確実性向上のため必要なプロファイルを画像データに添付して(または埋め込んで)授受するようにしても良い。
【0142】その他、上述の各実施形態以外にも、種々の形態を採用でき、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【0143】
【発明の効果】上述のように、本発明の画像印刷システム、画像印刷方法、ラベル作成システムおよびラベル作成方法によれば、各拠点等に個別設置されたパーソナルプリンタで印刷されたカラー画像を原画像として、それを印刷したときの原画像データに基づいて、原画像にカラーマッチさせたコピー画像についての量産印刷ができる、などの効果がある。
【出願人】 【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿2丁目4番1号
【出願日】 平成14年5月29日(2002.5.29)
【代理人】 【識別番号】100093964
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 稔
【公開番号】 特開2003−341188(P2003−341188A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2002−155564(P2002−155564)