| 【発明の名称】 |
プリンタ可変速度印字方法及び装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 圭 【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区北見方2丁目6番1号 エヌイーシーインフロンティア株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】上位装置等からの印字データ転送開始から印字開始までの時間を大幅に短縮し、印字品質向上や電源容量の削減等の目的に応じて個々のシステム毎にチューニングを可能にする。
【解決手段】印字処理制御手段51は、まず設定内最高速印字を可能とする最低限の印字データ量かどうか判断し(ステップA2)、最高速印字が可能なデータ量の場合は、設定されたバッファ量分データが蓄積されるまで待機し、その後に高速印字を開始する。(ステップA3)。高速印字中は、継続印字データがある限り(ステップA4)バッファ管理手段43からのバッファ情報を監視し、最低限保証する必要のあるデータバッファ量を割らない限り(ステップA2)、高速印字動作を継続する。最高速印字が可能なデータ量の場合は、設定されたバッファ量分データが蓄積されるまで待機し、その後に高速印字を開始する(ステップA3)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 描画データを格納する印字バッファと、印字用パラメータを設定する印字パラメータ設定手段と、前記印字バッファに格納された描画データを前記印字パラメータ設定手段が設定した印字用パラメータで印字する印字手段とを含むプリンタ可変速度印字装置における印字方法において、前記印字用パラメータは複数の印字速度と最高速度制限パラメータとを含み、前記印字パラメータ設定手段は前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して前記複数の印字速度の中から使用可能な印字速度を選択し印字用パラメータとして設定しこの印字用パラメータとして、印刷開始のために必要な前記印字バッファに蓄積すべき描画データ量を入れることを特徴とするプリンタ可変速度印字方法。 【請求項2】 前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して、印刷開始のために必要な前記蓄積すべき描画データ量に達した場合、印刷を開始させる請求項1記載のプリンタ可変速度印字方法。 【請求項3】 前記印字用パラメータとして、3段階の印字速度を含み、上位装置から印字指示コマンドを受けると、前記印字パラメータ設定手段は、前記印字バッファに蓄積された描画データ量から低速印字が可能であるかを判断し、低速印字可能である場合は低速印字用パラメータを設定して前記印字手段に低速印字を行わせ、低速印字中に中速印字可能であるかを判断して中速印字可能である場合は中速印字用パラメータに切換え、中速印字中に高速印字可能であるかを判断して高速印字可能である場合は高速印字用パラメータに切換え、中速印字が可能であるかを判断したときに中速印字不可能であった場合は低速印字可能であるかを判断して低速印字用パラメータを設定するか印字しないかを決定する請求項1または2記載のプリンタ可変速度印字方法。 【請求項4】 プリンタに対するイメージデータの転送レートが固定されているプリンタの可変速度印字方法において、(a)前記イメージデータの受信中であるか否かを検出する手順と、(b)前記イメージデータのためのバッフア部に蓄積されたイメージデータ量とその変化率を求める手順と、(c)前記イメージデータの受信中であり、前記イメージデータ量が低速印字可能な低速対応量を越え、かつ、前記イメージデータ量の変化率の符号が正の値を示す場合は、低速印字から中速印字、高速印字状態に移行してゆき、イメージデータ非受信状態になり、かつ、前記イメージデータ量の変化率の符号が負の値を示す場合は、高速印字から中速印字状態を経て低速印字上状態に移行してゆくか、あるいは印字しない手順と、を含むことを特徴とするプリンタ可変速度印字方法。 【請求項5】(a)断続的にイメージデータを受信している状態において、前回受信したイメージデータが印字バッファに残存しているか否かを調べる手順と、(b)残存しているときは残存イメージデータ量に対応した印字速度で、高速(または中速、または低速)印字を行わせる手順と、を含むことを特徴とするプリンタ可変速度印字方法。 【請求項6】(a)コマンド処理手段(22)が印字コマンドを受けた場合、印字処理制御手段(51)は、まず設定内最高速印字を可能とする最低限の印字データ量かどうか判断し(ステップA2)、(b)最高速印字が可能なデータ量の場合は、設定されたバッファ量分データが蓄積されるまで待機し、その後に高速印字を開始する(ステップA3)、(c)高速印字中は、継続印字データがある限り(ステップA4)バッファ管理手段43からのバッファ情報を監視し、最低限保証する必要のあるデータバッファ量を割らない限り(ステップA2)、高速印字動作を継続する、(d)印字開始前に最高速印字が不可と判断された場合、または高速印字中にデータバッファ量が最高速印字可能量を下回った場合は中速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップB1)、(e)中速印字可能の場合は、中速印字動作(のステップB2)を行い、(f)中速印字不可の場合は、低速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップC1)、(g)低速印字可能な場合は低速印字動作(ステップC2)を行い、(h)印字すべきデータ量が無くなった場合は印字動作を停止する(ステップD1)、ことを特徴とするプリンタ可変速度印字方法。 【請求項7】 描画データを格納する印字バッファと、印字用パラメータを設定する印字パラメータ設定手段と、前記印字バッファに格納された描画データを前記印字パラメータ設定手段が設定した印字用パラメータで印字する印字手段と、前記印字用パラメータは複数の印字速度と最高速度制限パラメータとを含み、前記印字パラメータ設定手段は前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して前記複数の印字速度の中から使用可能な印字速度を選択し印字用パラメータとして設定する手段と、前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して、印刷開始のために必要な前記蓄積すべき描画データ量に達した場合、印刷を開始させる手段を備えたプリンタ可変速度印字装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ可変速度印字方法及び装置、特に、決められた印字条件に基づきバッファ量に応じて印字速度を数段階に可変させながら印字を行うプリンタ可変速度印字方法及び装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来のこの種のプリンタは、上位装置からデータを受信し、受信したデータをデータ編集手段で解析し印字バッファに印字データを描画する。印字設定に従い印字バッファに1ページ分または1ライン分の印字データが描画されたらデータ印字手段により印字を行っていた。 【0003】従って、1ページ分印字する場合は1ページ分の印字データが描画されるまで印字できない。1ライン分印字する場合は1ライン分印字する毎に停止する。また、従来の制御では、連続して印字を行う場合、印字パラメータの設定をした場合、1ページまたは1ライン印字が終了するまではパラメータを変えない制御になっている。 【0004】上述したプリンタは、1ページ分印字する場合は1ページ分の印字データが描画されるまで印字できないし、1ライン分印字する場合は、1ライン分印字する毎に停止するため、1ページ分または1ライン分の印字データを印字する場合、印字開始時間のばらつきが発生したり、印字時間が長くかかったりする。また、連続して印字を行う場合、印字パラメータの設定をした場合、1ページまたは1ライン印字が終了するまではパラメータを変えられない制御になっているため、印字停止しているときでないと、印字パラメータの設定を変更することができない。 【0005】従来のプリンタ可変速度印字方法について図面を参照して詳細に説明する。 【0006】図4は従来の一例を示す概略構成図である(例えば特開2001−191591号公報参照)。サーマルヘッド101とプラテンローラ102が設けられている。用紙103は給紙部104からプリンタ装置内へ搬送され、サーマルヘッド101で印字された後、排出部105からプリンタ装置外へ排出される。これら各ユニットの制御は制御部106で行われる。 【0007】図5は制御部106の概略構成を示すブロック図である。制御部106は、受信部111、編集部112、印字部113、パラメータ格納エリア114、印字バッファ115を含む。編集部112は、解析手段121、パラメータ格納手段122、描画手段123を含む。印字部113は、印字パラメータ設定手段124、印字手段125を含む。 【0008】受信部111は、上位装置から送られるデータを受信する。解析手段121は、受信部111が上位装置から受信したデータを解析して、印字用パラメータであるか印字データであるかを判断し、印字用パラメータであればパラメータ格納手段122に、印字データであれば描画手段123に、処理をそれぞれ振り分ける。パラメータ格納手段122は、印字用パラメータをパラメータ格納エリア114に格納する。 【0009】描画手段123は、上位装置から受信した印字データを印字出力用に描画してこの描画データを印字バッファ115に格納する。印字パラメータ設定手段124は、印字バッファ115に描画されたデータを印字できるように、パラメータ格納手段122がパラメータ格納エリア114に格納しておいてくれた印字用パラメータの設定を行う。印字用パラメータとしては、印字速度パラメータ、最高速度制限パラメータ、分割印字設定パラメータ、印字濃度パラメータ、印字色切換えパラメータなどがある。印字手段125は、印字バッファ115に格納してある印字データを実際に用紙3に印字できるように設定し、印字開始命令を発行する。 【0010】次に、動作について説明する。まず、図4と図5を参照して概要動作を説明する。受信部111で上位装置からデータを受信する。受信したデータは編集部112にわたり、解析手段121によりデータ解析される。ここで印字用パラメータか印字データかに分けられ、印字用パラメータの場合はパラメータ格納手段122がパラメータ格納エリア114に格納し、印字データの場合は描画手段123が印字出力用に描画してこの描画データを印字バッファ115に格納する。印字用パラメータと描画データがそれぞれパラメータ格納エリア114と印字バッファ115に格納されたら、印字部113は印字パラメータ設定手段124でパラメータ格納エリア114に格納してある最高速度制限、分割印字、印字色設定値、印字濃度などのパラメータを設定する。パラメータに変化がない場合は設定を行わない。 【0011】この後、印字手段125でサーマルヘッド101に印字動作を開始させる。図4の「排出方向」と記述してある方向に、プラテン102を回転させ用紙103を搬送(移動)する。このようにして印字処理を行い、印字終了後、用紙103を排出部105から装置外へ排出する。 【0012】図6は印字部113の動作を示すフローチャートである。図6のフローチャートを用いて、どのように可変速度印字を実現するかを説明する。印字指示コマンド受信後、印字開始をした時点で印字部113は描画データが印字バッファ115にどのくらい蓄積されているかを判断し、印字速度を決定し印字処理を行う。 【0013】印字バッファ115に描画データが蓄積される原理を説明すると、上位装置がプリンタに対してデータを送信する時のデータ転送速度が速ければ、印字バッファ115にどんどんと描画データが蓄積されていくが、遅いと印字バッファ115に蓄積される前に印字されて行ってしまう。描画データの蓄積速度により、印字処理が停止しているということもあり得る。 【0014】印字部113は、上位装置から受信部111経由で印字指示コマンドを受信すると(ステップS31)、印字パラメータ設定手段124が、描画データ蓄積量からまず中速度まで上げられるのかをチェックして(ステップS32)、OKであればまず中速印字用パラメータを設定し(ステップS33)、印字手段25が、中速度で印字動作を行う(ステップS34)。 【0015】印字動作をしているうちに、印字バッファ115に高速度まで上げることができる量の描画データが蓄積された場合(ステップS35)、印字速度を高速に上げ(ステップS36)、高速印字処理を行う(ステップS37)。逆に、高速印字で印字している最中に、上位装置からの印字データ転送速度が遅くなったりして、印字バッファ115に蓄積されている描画データが中速度でしか印字できないデータ量になった時は(ステップS35)、印字速度を高速度から中速度に下げて印字処理を行う(ステップS32〜ステップS34)。 【0016】ステップS32で、中速印字が不可能と判断した場合は、低速印字が可能であるかを判断し(ステップS38)、YESであれば、低速印字用パラメータを設定し(ステップS39)、低速印字動作を行う(ステップS40)。低速印字中にも、中速印字に上げられるかの判断を行い(ステップS32)、YESであれば、ステップS33以降の処理を行う。ステップ38で低速印字も不可能であれば、処理を終了する。 【0017】 【発明が解決しようとする課題】従来のPOSシステムに搭載されるサーマルプリンタ等の場合は、印字搬送速度のみでなく全トランザクションタイムが重要になるが、上位側で特売、バンドルミックス処理を清算キー押下後に行う場合が多く、清算キーを押した後にプリンタへの印字データ転送、プリンタで展開および全てバッファリングして印字を行うため印字開始までの時間がかかっていた。スーパー等での大量商品購入の場合などはより顕著だった。 【0018】従来の技術は、印字編集処理時間および印字開始時のバッファ量に関し明記されていないため実際のトランザクションタイムの短縮は限界がある。 【0019】もう一つの問題として、サーマルプリンタの印字速度は飛躍的に向上したが、印字速度の向上は同時に印字品質の低下や電源容量の増加を引き起こすため、カタログ最高値で運用することがシステムとして最適とは言えない状況となっている。 【0020】また、印字速度の向上により固定的なバッファ量で見切り印字開始するとシステムの性能によっては可変速が頻繁に発生し最高速度が出ないだけで無く印字搬送が乱れ印字品位への影響も懸念される。 【0021】本発明の目的は、上位装置等からの印字データ転送開始から印字開始までの時間を大幅に短縮し、印字品質向上や電源容量の削減や印字開始時間までの短縮等の目的に応じて個々のシステム毎にチューニングを可能にすることにある。 【0022】 【課題を解決するための手段】第1の発明のプリンタ可変速度印字方法は、描画データを格納する印字バッファと、印字用パラメータを設定する印字パラメータ設定手段と、前記印字バッファに格納された描画データを前記印字パラメータ設定手段が設定した印字用パラメータで印字する印字手段とを含むプリンタ可変速度印字装置における印字方法において、前記印字用パラメータは複数の印字速度と最高速度制限パラメータとを含み、前記印字パラメータ設定手段は前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して前記複数の印字速度の中から使用可能な印字速度を選択し印字用パラメータとして設定しこの印字用パラメータとして、印刷開始のために必要な前記印字バッファに蓄積すべき描画データ量を入れる。 【0023】第2の発明のプリンタ可変速度印字方法は、第1の発明において前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して、印刷開始のために必要な前記蓄積すべき描画データ量に達した場合、印刷を開始させる。 【0024】第3の発明のプリンタ可変速度印字方法は、前記印字用パラメータとして、3段階の印字速度を含み、上位装置から印字指示コマンドを受けると、前記印字パラメータ設定手段は、前記印字バッファに蓄積された描画データ量から低速印字が可能であるかを判断し、低速印字可能である場合は低速印字用パラメータを設定して前記印字手段に低速印字を行わせ、低速印字中に中速印字可能であるかを判断して中速印字可能である場合は中速印字用パラメータに切換え、中速印字中に高速印字可能であるかを判断して高速印字可能である場合は高速印字用パラメータに切換え、中速印字が可能であるかを判断したときに中速印字不可能であった場合は低速印字可能であるかを判断して低速印字用パラメータを設定するか印字しないかを決定する。 【0025】第4の発明のプリンタ可変速度印字方法は、プリンタに対するイメージデータの転送レートが固定されているプリンタの可変速度印字方法において、(a)前記イメージデータの受信中であるか否かを検出する手順と、(b)前記イメージデータのためのバッフア部に蓄積されたイメージデータ量とその変化率を求める手順と、(c)前記イメージデータの受信中であり、前記イメージデータ量が低速印字可能な低速対応量を越え、かつ、前記イメージデータ量の変化率の符号が正の値を示す場合は、低速印字から中速印字、高速印字状態に移行してゆき、イメージデータ非受信状態になり、かつ、前記イメージデータ量の変化率の符号が負の値を示す場合は、高速印字から中速印字状態を経て低速印字上状態に移行してゆくか、あるいは印字しない手順と、を含んで構成される。 【0026】第5の発明のプリンタ可変速度印字方法は、(a)断続的にイメージデータを受信している状態において、前回受信したイメージデータが印字バッファに残存しているか否かを調べる手順と、(b)残存しているときは残存イメージデータ量に対応した印字速度で、高速(または中速、または低速)印字を行わせる手順と、を含んで構成せれる。 【0027】第6の発明のプリンタ可変速度印字方法は、(a)コマンド処理手段(22)が印字コマンドを受けた場合、印字処理制御手段(51)は、まず設定内最高速印字を可能とする最低限の印字データ量かどうか判断し(ステップA2)、(b)最高速印字が可能なデータ量の場合は、設定されたバッファ量分データが蓄積されるまで待機し、その後に高速印字を開始する(ステップA3)、(c)高速印字中は、継続印字データがある限り(ステップA4)バッファ管理手段43からのバッファ情報を監視し、最低限保証する必要のあるデータバッファ量を割らない限り(ステップA2)、高速印字動作を継続する、(d)印字開始前に最高速印字が不可と判断された場合、または高速印字中にデータバッファ量が最高速印字可能量を下回った場合は中速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップB1)、(e)中速印字可能の場合は、中速印字動作(のステップB2)を行い、(f)中速印字不可の場合は、低速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップC1)、(g)低速印字可能な場合は低速印字動作(ステップC2)を行い、(h)印字すべきデータ量が無くなった場合は印字動作を停止する(ステップD1)。 【0028】第7の発明のプリンタ可変速度印字装置は、描画データを格納する印字バッファと、印字用パラメータを設定する印字パラメータ設定手段と、前記印字バッファに格納された描画データを前記印字パラメータ設定手段が設定した印字用パラメータで印字する印字手段と、前記印字用パラメータは複数の印字速度と最高速度制限パラメータとを含み、前記印字パラメータ設定手段は前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して前記複数の印字速度の中から使用可能な印字速度を選択し印字用パラメータとして設定する手段と、前記印字バッファに蓄積された描画データ量を監視して、印刷開始のために必要な前記蓄積すべき描画データ量に達した場合、印刷を開始させる手段を含んで構成される。 【0029】 【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照して詳細に説明する。 【0030】図1は本発明の一実施形態を示すブロック図である。図1に示すプリンタ可変速度印字装置は、印字条件設定記憶部3に記憶された印字条件設定のうちバッファ量の設定情報に基づきバッファ管理手段43はイメージデータバッファ部42のバッファ情報をリアルタイムに管理する。また印字条件設定記憶部3に記憶された印字条件設定の印字最高速度設定は印字処理制御手段51に反映され印字速度の上限値が決定される。印字処理制御手段51は、バッファ管理手段43からのバッファ情報を元に印字搬送速度を搬送処理手段52に指示し、バッファ量に応じた多段階の搬送速度制御を行いながら印字処理を行う。 【0031】これにより、イメージデータ受信後に最小限のバッファ量で印字可能になり、上位装置等からのデータ受信開始から短時間で印字を開始することを可能にする。また、印字条件を設定できるようにしているため、印字品質向上や電源容量の削減や印字開始時間までの短縮等の目的に応じて個々のシステム毎にチューニングが可能となる。 【0032】本発明では、データ受信部1が上位装置等からの印字コマンドおよびイメージ印字データを受信する。データ解析部2は、データ解析手段21とコマンド処理手段22で構成され、データ解析手段21は受信データを解析し、コマンドとイメージ印字データを判別する。コマンド処理手段22はコマンドを処理する。印字条件設定コマンドを受けた場合は印字条件設定を印字条件設定記憶部3に記憶させる。印字条件とは印字最高速度の設定やイメージデータバッファ部のバッファ量の設定等を含む。なお、本実施例では印字条件をコマンドで設定する例で説明するが、条件が固定である場合やDIPSW等により半固定的に設定される場合も適用範囲に含む。ここでのバッファ量とはバッファメモリの量を指定するのではなく、印字開始までのバッファリングを行うバッファ量のことでバッファ量を大きくすればするほど印字開始までの時間が遅くなり、一方でラインサーマルプリンタのように転送速度を上回るような非常に高速に印字可能なプリンタの場合には最高速で印字搬送できる確率を増やすことができる。印字中の加減速のためのバッファ量は各速度域毎にプロフィールアップ、ダウンおよび一定時間定速印字可能なデータ以上のデータ量であれば良くプログラムの中での固定値で構わない。 【0033】描画処理部4は、イメージデータ展開手段41とイメージデータバッファ部42とバッファ管理手段43で構成される。イメージデータ展開手段41は、データ解析手段21を経て得たイメージ印字データ群をイメージデータバッファ部42に展開する。バッファ管理手段43は印字条件設定記憶部3に記憶された印字条件設定のバッファ量の設定情報に基づきイメージデータバッファ部42のバッファ情報を先読みしリアルタイムに管理する。 【0034】印字処理部5は、印字処理制御手段51と搬送処理手段52と印字処理手段53で構成される。印字処理手段51は、印字条件設定記憶部3に記憶された印字条件設定の印字最高速度設定値に従い印字速度の上限値を決定し、バッファ管理手段43からのバッファ情報を元に印字搬送速度を搬送処理手段52に指示し、バッファ量に応じた多段階の搬送速度制御を行いながら印字処理を行う。印字処理手段53は、イメージデータバッファ部42から印字データを順次受け取り印字処理を実行する。搬送処理手段52は、ステッピングモータの加減速処理を行う。印字部6は、サーマルヘッドやステッピングモータ等の印字エンジンである。 【0035】図2は本発明の一実施形態を示すフローチャートである。データ受信部1で受信したデータは、データ処理手段21で解析されコマンドはコマンド処理手段22へイメージ印字データ群はイメージデータ展開手段41へ送られる。コマンド処理手段22で印字条件設定コマンドを検出した場合は、印字条件設定記憶部3に設定値が記憶される。例えば、ラインサーマルプリンタの場合は印字最高速度設定値を200mm/s等、バッファ量をデータ受信部のインタフェースの転送能力に応じて設定する。但し、印字最高速度設定値のプロフィールアップ、ダウンおよび一定時間定速印字可能なバッファ量は最低限固定値として保証される。 【0036】コマンド処理手段22が印字コマンドを受けた場合(ステップA1)、印字処理制御手段51は、まず設定内最高速印字を可能とする最低限の印字データ量かどうか判断し(ステップA2)、最高速印字が可能なデータ量の場合は、設定されたバッファ量分データが蓄積されるまで待機し、その後に高速印字を開始する。(ステップA3)。この待機時間がバッファ量設定値により変動する。高速印字中は、継続印字データがある限り(ステップA4)バッファ管理手段43からのバッファ情報を監視し、最低限保証する必要のあるデータバッファ量を割らない限り(ステップA2)、高速印字動作を継続する。 【0037】印字開始前に最高速印字が不可と判断された場合、または高速印字中にデータバッフア量が最高速印字可能量を下回った場合は中速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップB1)、中速印字可能の場合は、中速印字動作(ステップB2)を行い、中速印字不可の場合は、低速印字を可能とする印字データ量かどうか判断し(ステップC1)、低速印字可能な場合は低速印字動作(ステップC2)を行い、印字すべきデータ量が無くなった場合は印字動作を停止する。(ステップD1)全ての印字動作条件中において継続印字データがある場合は常にバッファ量を監視し、バッファ量に応じた印字速度に加減速を行いながら印字動作を行う。 【0038】図3は本発明の動作を説明するためのタイムチャートである。(イ)印字待ちのドットラインデータは印字バッファデータ量を示し、(ハ)イメージデータを受信中は増加しつづける。実際の印字開始は、印字最高速度設定値のプロフィールアップ、ダウンおよび一定時間定速印字可能なバッファ量以上貯まった後に高速域まで印字を行いながら(ロ)搬送速度を引上げ、最高速度に至った後に一定速度で印字を継続する。印字データの消費速度よりもデータ受信部のインタフェースの転送速度(途中のデータ受信中断を含む)が上回っていれば高速印字を維持するが、インタフェースの転送速度が遅くかつ印字データ長が長くデータ消費の方が早い場合や上位装置側OSがマルチスレッド処理の場合などにスレッド間の間が空いてしまう場合など、バッファ量を管理しているバッファ管理手段43が減速に必要なバッファ量を割り込んだと判断した場合に、印字処理手段52が減速処理を行い、まず中速域まで減速する。しばらく中速域で印字バッファデータ量が増えるのを待ち、中速域から減速に必要なバッファ量を割り込んだと判断した場合には更に減速処理を行い低速域まで減速する。低速域に入った後は、データを完全に消費してしまった場合は印字を一旦停止するが再度印字バッファデータ量が増えた場合は、バッファ量に応じた速度域まで加減速し印字処理を行う。本実施例では、三段階の印字速度としているが更に多段階の印字速度であってもよい。 【0039】 【発明の効果】本発明のプリンタ可変速度印字方法の第一の効果は、上位装置等からの印字データ転送開始から印字開始までの時間を大幅に短縮できることにある。特にPOSシステムに搭載されるサーマルプリンタ等の場合は、印字搬送速度のみでなく全トランザクションタイムが重要になるため清算キーを押した後からの印字開始までの時間が大幅に短縮できる。その理由は、常にデータバッファ量を監視し可減速するためページモードのように全てのデータを受信しなくとも最低限の印字データを受信した時点で印字を開始することにある。また、昨今の高性能な上位側のCPUにてイメージデータに展開してプリンタにデータ転送することで少ないデータバッファ量で印字開始が可能になる点にある。第二の効果は、印字品質向上や電源容量の削減や印字開始時間までの短縮等の目的に応じて個々のシステム毎にチューニングが可能になる点にある。これにより他用途なシステムに使用できるほか、超高速印字可能なサーマルプリンタの場合に高速で安定した印字ができるように最適化が可能になる。その理由は、最高速度設定およびバッファ量設定等の印字条件が設定できるためである。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000227205 【氏名又は名称】NECインフロンティア株式会社 【住所又は居所】神奈川県川崎市高津区北見方2丁目6番1号
|
| 【出願日】 |
平成14年5月27日(2002.5.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100109313 【弁理士】 【氏名又は名称】机 昌彦 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−341184(P2003−341184A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−153052(P2002−153052) |
|