| 【発明の名称】 |
液体カートリッジ、インクカートリッジ、液体吐出ヘッドカートリッジ、インクヘッドカートリッジ、液体吐出装置及びプリンタ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】滑川 巧 【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニー株式会社内
【氏名】江口 武夫 【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニー株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】製造コストを低減し、インクカートリッジの誤装着を防止する。
【解決手段】内部にインクが貯留されたインクカートリッジは、装着部に係合される係合領域22に、インクの色に応じた固有の配置パターンで設けられた突起部23を有する係合凸部21を有し、この係合凸部21は、対応した形状の装着部23に設けられた係合凹部23にのみ係合するようにすることで、インクカートリッジ11が装着部32に装着されるときの誤装着を防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内部に液体が貯留されるカートリッジ本体を備え、上記カートリッジ本体は、少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、液体吐出ヘッドに装着されるときに上記液体吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有する液体カートリッジ。 【請求項2】 内部に所定色のインクが貯留されるカートリッジ本体を備え、上記カートリッジ本体は、少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、インク吐出ヘッドに装着されるときに上記インク吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内、少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有するインクカートリッジ。 【請求項3】 カートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、液体吐出ヘッドに装着されるときに上記液体吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられ、内部に貯留された液体の種類に応じた固有パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを備えた液体カートリッジの製造方法であって、上記係合領域に、上記カートリッジ本体の内部に貯留される液体の種類に応じた固有の配置パターンを包含するように複数の上記突起部を設けたカートリッジ本体を形成する工程と、上記カートリッジ本体の内部に貯留される液体の種類に応じて上記固有の配置パターンとなるように少なくとも一の突起部を除去する工程とを有する液体カートリッジの製造方法。 【請求項4】 カートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、インク吐出ヘッドに装着されるときに上記インク吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられ、内部に貯留されたインクの色に応じた固有パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを備えたインクカートリッジの製造方法であって、上記係合領域に、上記カートリッジ本体の内部に貯留されるインクの色に応じた固有の配置パターンを包含するように複数の上記突起部を設けたカートリッジ本体を形成する工程と、上記カートリッジ本体の内部に貯留されるインクの色に応じて上記固有の配置パターンとなるように少なくとも一の突起部を除去する工程とを有するインクカートリッジの製造方法。 【請求項5】 内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出ヘッドカートリッジであって、上記液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記液体カートリッジの何れか一に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合し、上記一の液体以外の種類の液体に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている液体吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項6】 内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するインクヘッドカートリッジであって、上記インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記インクカートリッジの何れか一の色に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合し、上記一の色のインク以外の色のインクに対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられているインクヘッドカートリッジ。 【請求項7】 内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出ヘッドカートリッジであって、上記液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記液体カートリッジが装着されたとき、上記液体カートリッジに設けられた上記係合凸部の各突起部を検出する検出部が設けられている液体吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項8】 内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するインクヘッドカートリッジであって、上記インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記インクカートリッジが装着されたとき、上記インクカートリッジに設けられた上記係合凸部の各突起部を検出する検出部が設けられているインクヘッドカートリッジ。 【請求項9】 内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出装置であって、上記液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記液体カートリッジの何れか一に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合し、上記一の液体以外の種類の液体に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている液体吐出装置。 【請求項10】 内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するプリンタ装置であって、上記インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部には、上記インクカートリッジの何れか一の色に対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合し、上記一の色のインク以外の色のインクに対応する配置パターンで上記突起部が配置された上記係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられているプリンタ装置。 【請求項11】 内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出装置であって、上記液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部は、上記液体カートリッジが装着されたとき、上記液体カートリッジに設けられた上記係合凸部の各突起部を検出する検出部を有し、上記装着部に設けられた検出部の検出結果に応じて判別手段が上記液体カートリッジの装着部への装着状態を判別する液体吐出装置。 【請求項12】 内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するプリンタ装置であって、上記インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、上記装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、上記係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、上記装着部は、上記インクカートリッジが装着されたとき、上記インクカートリッジに設けられた上記係合凸部の各突起部を検出する検出部を有し、上記装着部に設けられた検出部の検出結果に応じて判別手段が上記インクカートリッジの装着部への装着状態を判別するプリンタ装置。 【請求項13】 走行体の幅方向を長手方向とし、内部に液体を貯留する略矩形の液体カートリッジと、上記液体カートリッジを装着する第1の装着部が設けられると共に、この第1の装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部が設けられ、このヘッド部が上記走行体の幅を略液体の吐出範囲とし略ライン状に設けられた液体吐出ヘッドカートリッジと、上記液体吐出ヘッドカートリッジが装着される第2の装着部が設けられると共に、上記走行体を走行させる走行機構が設けられる装置本体とを備える液体吐出装置。 【請求項14】 上記第1の装着部は、上記走行体の走行方向に並んで複数の液体吐出ヘッドカートリッジが装着できるように複数設けられている請求項13記載の液体吐出装置。 【請求項15】 上記液体カートリッジは、長手方向略中央に、上記液体吐出ヘッドカートリッジに液体を供給する液体供給部が設けられ、上記液体吐出ヘッドカートリッジは、上記第1の装着部の長手方向略中央に、上記液体カートリッジの液体供給部に対応してこの液体供給部が接続される接続部が設けられ、この接続部からライン状のヘッド部に液体を供給するように流路が配管されている請求項13記載の液体吐出装置。 【請求項16】 記録紙の幅方向を長手方向とし、内部にインクを貯留する略矩形のインクカートリッジと、上記インクカートリッジを装着する第1の装着部が設けられると共に、この第1の装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部が設けられ、このヘッド部が上記記録紙の幅を略インクの吐出範囲とし略ライン状に設けられたインクヘッドカートリッジと、上記インクヘッドカートリッジが装着される第2の装着部が設けられると共に、上記記録紙を走行させる走行機構が設けられるプリンタ本体とを備えるプリンタ装置。 【請求項17】 上記第1の装着部は、上記記録紙の走行方向に並んで複数のインクヘッドカートリッジが装着できるように複数設けられている請求項16記載のプリンタ装置。 【請求項18】 上記インクカートリッジは、長手方向略中央に、上記インクヘッドカートリッジにインクを供給するインク供給部が設けられ、上記インクヘッドカートリッジは、上記第1の装着部の長手方向略中央に、上記インクカートリッジのインク供給部に対応してこのインク供給部が接続される接続部が設けられ、この接続部からライン状のヘッド部にインクを供給するように流路が配管されている請求項16記載のプリンタ装置。 【請求項19】 走行体の幅方向を長手方向とし、内部に液体を貯留する略矩形の液体カートリッジが装着される装着部と、上記装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを備え、上記ヘッド部が上記走行体の幅を略液体の吐出範囲とし略ライン状に設けられている液体吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項20】 上記第1の装着部は、上記走行体の走行方向に並んで複数の液体カートリッジが装着できるように複数設けられている請求項19記載の液体吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項21】 上記第1の装着部は、長手方向略中央に、上記液体カートリッジが接続される接続部が設けられ、この接続部からライン状のヘッド部に液体を供給するように流路が配管されている請求項19記載の液体吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項22】 記録紙の幅方向を長手方向とし、内部にインクを貯留する略矩形のインクカートリッジが装着される装着部と、上記装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを備え、上記ヘッド部が上記記録紙の幅を略インクの吐出範囲とし略ライン状に設けられているインク吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項23】 上記装着部は、上記記録紙の走行方向に並んで複数のインクカートリッジが装着できるように複数設けられている請求項22記載のインク吐出ヘッドカートリッジ。 【請求項24】 上記装着部は、長手方向略中央に、上記インクカートリッジが接続される接続部が設けられ、この接続部からライン状のヘッド部にインクを供給するように流路が配管されている請求項22記載のインク吐出ヘッドカートリッジ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、インク等の液体を貯留し、本体に対して着脱可能な液体カートリッジ、インクカートリッジ及びこれらの製造方法、これらカートリッジが装着される液体吐出ヘッドカートリッジ及びインクヘッドカートリッジ並びにこれらヘッドカートリッジが装着される液体吐出装置及びプリンタ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】液体を吐出する装置として、対象物となる記録紙に対してヘッドチップよりインクを吐出させて、画像や文字を記録するプリンタ装置がある。プリンタ装置には、インクジェット方式があり、このインクジェット方式を用いたプリンタ装置は、低ランニングコスト、装置の小型化、印刷画像のカラー化が容易という利点がある。 【0003】インクジェット方式を用いたプリンタ装置では、例えばイエロー、マゼンダ、シアン、ブラック等のように複数の色のインクがそれぞれ充填されたインクカートリッジが、インクヘッド部を構成するヘッドチップまでのインクの供給路が形成されたインクヘッドカートリッジに装着され、それぞれの色に対応するインクカートリッジからそれぞれの供給路を経てヘッドチップにインクを供給する。そして、このプリンタ装置では、インクカートリッジから供給路を介して供給されたインクを、ヘッドチップに設けられた微小なインク吐出孔から吐出させて対象物となる記録紙に対して画像や文字を印刷する。 【0004】インクジェット方式のプリンタ装置の中には、インクカートリッジがインクヘッド部に装着され、インクカートリッジが装着されたインクヘッド部が記録紙の幅方向、すなわち記録紙の走行方向と直交する方向に移動することによって所定の色のインクを記録紙に着弾させるシリアル型のプリンタ装置がある。また、記録紙の用紙幅とほぼ同じ範囲をインクの吐出範囲とした、すなわちライン状にインクを吐出するノズルが設けられたライン型のプリンタ装置がある。このライン型のプリンタ装置は、シリアル型と異なりインクヘッド部を移動させないものであるから、シリアル型のプリンタ装置に比べて高速印刷を行うことが可能となる。また、ライン型のプリンタ装置は、インクヘッド部を移動させる必要がないことから、各インクカートリッジを大型化することができ、インクカートリッジのインク容量を増やすことができる。このようなライン型のプリンタ装置では、インクヘッド部が移動するものではないため構成の簡素化を図ることができ、各インクカートリッジにインクヘッド部を一体的に設けるようにしている(特許文献1参照)。 【0005】また、何れの型のプリンタ装置であっても、カラー印刷を行う装置である場合、インクカートリッジの装着部には、例えばイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの複数のインクカートリッジが装着され、ある色のインクがなくなったときには、インクがなくなったインクカートリッジを新たなインクカートリッジに交換する方式が採用されている。このように、インクカートリッジの交換可能なプリンタ装置にあっては、インクカートリッジを交換する際に、誤って異なる色のインクカートリッジを装着してしまう虞がある。例えば、本来であればイエローのインクカートリッジが装着される位置にシアンのインクカートリッジが装着されてしまう虞がある。このように、インクカートリッジが誤装着された状態で印刷を行うと、イエローのインクが着弾される位置にシアンのインクが着弾されることになり、画像データ通りに印刷を行うことができなくなってしまう。更に、インクが混色してしまい、印画品位の劣化を招いてしまう。そこで、従来より、インクカートリッジとインクカートリッジが装着される装着部とが凹部と凸部で嵌合するように構成されている。すなわち、各色のインクカートリッジの凹部と各装着部の凸部は、異なる形状をなし、1つの凸部には、それに対応する凹部を有するインクカートリッジのみが装着できるようになされ、他の形状の凹部を有するインクカートリッジはその装着部に装着できないようになっている。 【0006】 【特許文献1】特開2001−301199号公報【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述したライン型プリンタ装置に用いるインクカートリッジは、ライン状のインクヘッド部が一体的に設けられている。インクヘッド部は、その製造工程が煩雑であり高価であるにも拘わらず、消耗品であるインクカートリッジは、インクがなくなると交換する必要がある。インクヘッド部1が一体的に設けられたインクカートリッジは、構成も複雑であることから、リサイクル等のため内部のクリーニングを行う際にも、その作業が繁雑なものとなってしまう。また、インクカートリッジは、消耗品であるにもかかわらず、インクヘッド部が設けられていることから、廉価化することが困難となる。 【0008】仮に、ライン型のプリンタ装置において、インクカートリッジとインクヘッド部とを別体とし、インクカートリッジをインクヘッド部に対して着脱可能としたときには、図21に示すように、記録紙の幅方向に各色のインクカートリッジ201を並べて配設することもでき、この場合には、略用紙幅に亘って設けられているインクヘッド部202に直接的にインクを供給することができるようにインク供給管203を設けることもできる。この場合、配管構造は簡単であるが、インクカートリッジ201のインク供給管203近傍とインク供給管203から離れた例えばインクヘッド部202の両側とではインクに濃度差が発生してしまい、印刷品位が劣化してしまうことになる。 【0009】インク供給管203とインク供給管203から離れた位置との間に生じるインク濃度差を解消する配管構造としては、図22に示すように、一度、中央部にインク供給管203を集中させてからインクヘッド部202の両側に向かってインクを供給できるようにする配管構造のものがある。この場合、インクヘッド部202の両側でのインク濃度差は解消できるものの、一度インクを長手方向略中央に集めた後更に長手方向両側に配管をする必要があり、配管構造が複雑なものとなってしまう。 【0010】更に、このように、インクカートリッジの交換を前提とするプリンタ装置にあっては、誤装着防止のため、インクカートリッジに凸部を設け、装着部側に凹部を設け、正しい色のインクカートリッジのみが所定の装着部に装着できる構成となっている。したがって、従来は、各インクカートリッジの凹部形状を内部に貯留されるインク毎に設ける必要である。インクカートリッジは、通常、樹脂成形加工により成形されるものであり、従って、色毎に、成形金型も設ける必要がある。よって、インクカートリッジの廉価化を図ることが困難であった。 【0011】本発明は、以上のような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ライン型の液体吐出部を有する液体吐出装置において、液体カートリッジと液体吐出部とを別体とし、液体カートリッジを液体吐出部に対して着脱可能とすることで、液体カートリッジの廉価化を図ることができると共に、取り扱い性の向上を図ることができる液体吐出装置及びその液体吐出装置に用いる液体吐出ヘッドカートリッジを提供することにある。 【0012】また、本発明の目的は、ライン型のプリンタ装置において、インクカートリッジとインク吐出ヘッドとを別体とし、インクカートリッジをインク吐出ヘッドに対して着脱可能とすることで、インクカートリッジの廉価化を図ることができると共に、取り扱い性の向上を図ることができるプリンタ装置及びそのプリンタ装置に用いるインク吐出ヘッドカートリッジを提供することにある。 【0013】更に、本発明の目的は、製造コストの削減を図ることができると共に、液体カートリッジの誤装着を確実に防止することができる液体カートリッジ、その製造方法、この液体カートリッジが装着される液体吐出ヘッドカートリッジ及びヘッドカートリッジが装着される液体吐出装置を提供することにある。 【0014】更にまた、本発明の目的は、製造コストの削減を図ることができると共に、インクカートリッジの誤装着を確実に防止することができるインクカートリッジ、その製造方法、このインクカートリッジが装着されるインク吐出ヘッドカートリッジ及びインク吐出ヘッドカートリッジが装着されるプリンタ装置を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明に係る液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体を備え、カートリッジ本体は、少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、液体吐出ヘッドに装着されるときに液体吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有する。 【0016】また、本発明に係るインクカートリッジは、内部に所定色のインクが貯留されるカートリッジ本体を備え、カートリッジ本体は、少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、インク吐出ヘッドに装着されるときにインク吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内、少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有する。 【0017】更に、本発明に係る液体カートリッジの製造方法は、カートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、液体吐出ヘッドに装着されるときに液体吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられ、内部に貯留された液体の種類に応じた固有パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを備えた液体カートリッジの製造方法であって、係合領域に、カートリッジ本体の内部に貯留される液体の種類に応じた固有の配置パターンを包含するように複数の突起部を設けたカートリッジ本体を形成する工程と、カートリッジ本体の内部に貯留される液体の種類に応じて固有の配置パターンとなるように少なくとも一の突起部を除去する工程とを有する。 【0018】更にまた、本発明に係るインクカートリッジの製造方法は、カートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、インク吐出ヘッドに装着されるときにインク吐出ヘッドの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられ、内部に貯留されたインクの色に応じた固有パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを備えたインクカートリッジの製造方法であって、係合領域に、カートリッジ本体の内部に貯留されるインクの色に応じた固有の配置パターンを包含するように複数の突起部を設けたカートリッジ本体を形成する工程と、カートリッジ本体の内部に貯留されるインクの色に応じて固有の配置パターンとなるように少なくとも一の突起部を除去する工程とを有する。 【0019】更にまた、本発明に係る液体吐出ヘッドカートリッジは、内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出ヘッドカートリッジであって、液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、液体カートリッジの何れか一に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合し、一の液体以外の種類の液体に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている。 【0020】更にまた、本発明に係るインクヘッドカートリッジは、内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するインクヘッドカートリッジであって、インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、インクカートリッジの何れか一の色に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合し、一の色のインク以外の色のインクに対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている。 【0021】更にまた、本発明に係る液体吐出ヘッドカートリッジは、内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出ヘッドカートリッジであって、液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、液体カートリッジが装着されたとき、液体カートリッジに設けられた係合凸部の各突起部を検出する検出部が設けられている。 【0022】更にまた、本発明に係るインクヘッドカートリッジは、内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するインクヘッドカートリッジであって、インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、インクカートリッジが装着されたとき、インクカートリッジに設けられた係合凸部の各突起部を検出する検出部が設けられている。 【0023】更にまた、本発明に係る液体吐出装置は、内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出装置であって、液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、液体カートリッジの何れか一に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合し、一の液体以外の種類の液体に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている。 【0024】更にまた、本発明に係るプリンタ装置は、内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するプリンタ装置であって、インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部には、インクカートリッジの何れか一の色に対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合し、一の色のインク以外の色のインクに対応する配置パターンで突起部が配置された係合凸部と係合しないように形成された係合凹部が設けられている。 【0025】更にまた、本発明に係る液体吐出装置は、内部に液体が貯留する液体カートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを有する液体吐出装置であって、液体カートリッジは、内部に液体が貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留された液体の種類に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部は、液体カートリッジが装着されたとき、液体カートリッジに設けられた係合凸部の各突起部を検出する検出部を有し、装着部に設けられた検出部の検出結果に応じて判別手段が液体カートリッジの装着部への装着状態を判別する。 【0026】更にまた、本発明に係るプリンタ装置は、内部にインクが貯留するインクカートリッジが装着される装着部と、この装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを有するプリンタ装置であって、インクカートリッジは、内部にインクが貯留されるカートリッジ本体の少なくとも1つの外面の一部の領域に設けられ、装着部に装着されるときにこの装着部と係合する係合領域と、係合領域に設けられた一又は複数の突起部からなり、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも一の突起部を除去することにより、内部に貯留されたインクの色に応じた固有の配置パターンで一又は複数の突起部を配置した係合凸部とを有し、装着部は、インクカートリッジが装着されたとき、インクカートリッジに設けられた係合凸部の各突起部を検出する検出部を有し、装着部に設けられた検出部の検出結果に応じて判別手段がインクカートリッジの装着部への装着状態を判別する。 【0027】更にまた、本発明に係る液体吐出装置は、走行体の幅方向を長手方向とし、内部に液体を貯留する略矩形の液体カートリッジと、液体カートリッジを装着する第1の装着部が設けられると共に、この第1の装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部が設けられ、このヘッド部が走行体の幅を略液体の吐出範囲とし略ライン状に設けられた液体吐出ヘッドカートリッジと、液体吐出ヘッドカートリッジが装着される第2の装着部が設けられると共に、走行体を走行させる走行機構が設けられる装置本体とを備える。 【0028】更にまた、本発明に係るプリンタ装置は、記録紙の幅方向を長手方向とし、内部にインクを貯留する略矩形のインクカートリッジと、インクカートリッジを装着する第1の装着部が設けられると共に、この第1の装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部が設けられ、このヘッド部が記録紙の幅を略インクの吐出範囲とし略ライン状に設けられたインクヘッドカートリッジと、インクヘッドカートリッジが装着される第2の装着部が設けられると共に、記録紙を走行させる走行機構が設けられるプリンタ本体とを備える。 【0029】更にまた、本発明に係る液体吐出ヘッドカートリッジは、走行体の幅方向を長手方向とし、内部に液体を貯留する略矩形の液体カートリッジが装着される装着部と、装着部に装着された液体カートリッジに貯留されている液体をノズルから吐出するヘッド部とを備え、ヘッド部が走行体の幅を略液体の吐出範囲とし略ライン状に設けられている。 【0030】本発明に係るインク吐出ヘッドカートリッジは、記録紙の幅方向を長手方向とし、内部にインクを貯留する略矩形のインクカートリッジが装着される装着部と、装着部に装着されたインクカートリッジに貯留されているインクをノズルから吐出するヘッド部とを備え、ヘッド部が記録紙の幅を略インクの吐出範囲とし略ライン状に設けられている。 【0031】 【発明の実施の形態】以下、本発明が適用されたインクジェットプリンタ装置について、図面を参照して説明する。 【0032】図1に示すように、本発明が適用されたインクジェットプリンタ装置1は、対象物となる記録紙に対してインクを吐出して画像や文字を印刷するものである。また、このインクジェットプリンタ装置1は、記録紙の印刷幅に合わせてインク吐出孔を設けた、いわゆるライン型のプリンタ装置である。 【0033】このインクジェットプリンタ装置1は、インクを吐出するインクジェットプリントヘッドカートリッジ(以下、ヘッドカートリッジという。)2と、このヘッドカートリッジ2を装着するプリンタ本体3とを備える。インクジェットプリンタ装置1は、ヘッドカートリッジ2がプリンタ本体3に対して着脱可能であり、更に、ヘッドカートリッジ2に対してインク供給源となるインクカートリッジ11y,11m,11c,11bが着脱可能である。このプリンタ装置1では、イエローのインクカートリッジ11y、マゼンタのインクカートリッジ11m、シアンのインクカートリッジ11c、ブラックのインクカートリッジ11bが使用可能となっており、また、プリンタ本体3に対して着脱可能なヘッドカートリッジ2とヘッドカートリッジに対して着脱可能なインクカートリッジ11y,11m,11c,11bを消耗品とし、交換可能となっている。 【0034】このようなプリンタ装置1は、記録紙を積層して収納するトレイ85aをプリンタ本体3の前面底面側に設けられたトレイ装着口に装着することにより、トレイ85aに収納されている記録紙をプリンタ本体3内に給紙できる。トレイ85aは、プリンタ本体3の前面のトレイ装着口に装着されると、給排紙機構84により記録紙が給紙ローラに圧接され、この給紙ローラの回転駆動されることによって、図1中矢印A方向に示すように給紙口85よりプリンタ本体3の背面側に給紙する。プリンタ本体3の背面側に送られた記録紙は、反転ローラにより走行方向が反転され、往路の上側をプリンタ本体3の背面側から前面側に送られる。プリンタ本体3の背面側から前面側に送られる記録紙は、プリンタ本体3の前面に設けられた排紙口86より排紙されるまでに、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置より入力された文字データや画像データに応じた文字や画像が印刷される。 【0035】記録紙に印刷を行うヘッドカートリッジ2は、図1中矢印Bに示すように、プリンタ本体3の上面側から装着され、復路を走行する記録紙に対してインクを吐出し印刷を行う。そこで、先ず、上述したインクジェットプリンタ装置1を構成するプリンタ本体2に対して着脱可能なヘッドカートリッジ2と、このヘッドカートリッジ2に着脱されるインクカートリッジ11y,11m,11c,11bについて図面を参照して説明する。 【0036】このヘッドカートリッジ2は、導電性の液体であるインクを、例えば電気熱変換式又は電気機械変換式などで微細に粒子化して吐出し、記録紙の記録媒体上にインク液滴を吹き付ける。具体的に、ヘッドカートリッジ2は、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体31を有し、このカートリッジ本体31には、インク4が充填された容器であるインクカートリッジ11y,11m,11c,11bが装着される。なお、以下、インクカートリッジ11y,11m,11c,11bを単にインクカートリッジ11ともいう。 【0037】ヘッドカートリッジ2に着脱可能なインクカートリッジ11は、図3に示すように、強度や耐インク性を有するポリプロピレン等の樹脂材料等を射出成形することにより成形されるカートリッジ本体11aを有し、このカートリッジ本体11aは、長手方向を使用する記録紙の幅方向の寸法と略同じ寸法となす略矩形状に形成され、内部に貯留するインク容量を最大限に増やす構成となっている。 【0038】具体的に、インクカートリッジ11を構成するカートリッジ本体11aには、インク4を収容するインク収容部12と、インク収容部12からヘッドカートリッジ2のカートリッジ本体31にインク4を供給するインク供給部13と、外部よりインク収容部12内に空気を取り込む外部連通孔14と、外部連通孔14より取り込まれた空気をインク収容部12内に導入する空気導入路15と、外部連通孔14と空気導入路15との間でインク4を一時的に貯留するインク一時貯留部16と、外部連通孔14から外部へのインク漏れを防ぐシール17と、インクカートリッジ11をカートリッジ本体31に係止するための係止突部18及び係合段部19と、インク収容部12内のインク4の残量を検出するための残量検出部20と、インクカートリッジ11を識別するための複数の突起部23を有する係合凸部21とが設けられている。 【0039】インク収容部12は、気密性の高い材料によりインク4を収容するための空間を形成している。インク収容部12は、略矩形に形成され、長手方向の寸法が使用する記録紙の幅方向、すなわち記録紙の送り方向に対して直交する方向の寸法と略同じ寸法となるように形成されている。このインク収容部12は、インクと接する内面が外面より表面粗度が小さくなるように形成され、内部のクリーニングを行うときに、塵埃等の微小な異物が内面に残存しないようにしている。 【0040】インク供給部13は、インク収容部12の下側略中央部に設けられている。このインク供給部13は、インク収容部12と連通した略凸形状のノズルであり、このノズルの先端が後述するヘッドカートリッジ2の接続部37に嵌合されることにより、インクカートリッジ2のカートリッジ本体11aとヘッドカートリッジ2のカートリッジ本体31を接続する。なお、インク収容部12の底面は、インク供給部13が設けられた中央部が最も深くなるように形成され、収容しているインクが少なくなったときにも、インクがインク供給部13に集中するようにしている。 【0041】なお、インク供給部13の先端部に設けられているインク供給口13bは、インクカートリッジ11をヘッドカートリッジ2の装着部32に装着する際、この装着部32に設けられた接続部37が円滑に嵌合するように、先端部に向かって直線状又は湾曲しながら拡径するように形成されている。 【0042】具体的にインク供給部13には、図4及び図5に示すように、インクカートリッジ11の底面13aにインク4を供給する供給口13bが設けられ、この底面13aに、供給口13bを開閉する弁13cと、弁13cを供給口13bを閉塞する方向に付勢するコイルバネ13dと、弁13cを開閉する開閉ピン13eとが設けられている。ヘッドカートリッジ2の接続部37に接続されるインクを供給する供給口13dは、インクカートリッジ11がヘッドカートリッジ2のカートリッジ本体31に装着される前、図4に示すように、弁13cが付勢部材であるコイルバネ13dの付勢力により供給口13dを閉じる方向に付勢され閉塞されている。そして、インクカートリッジ11がカートリッジ本体31に装着されると、図5に示すように、開閉ピン13eがヘッドカートリッジ2を構成するカートリッジ本体31の接続部37の上部により押し上げられて、押し上げられた開閉ピン13eは、コイルバネ13dの付勢力に抗して弁13cを押し上げて供給口13bを開放する。これにより、インクカートリッジ11のインク供給部13は、ヘッドカートリッジ2の接続部37に接続され、インク収容部12とインク溜め部51とを連通し、インク溜め部51へのインク4の供給が可能な状態となる。 【0043】また、インクカートリッジ11をヘッドカートリッジ2側の接続部37から引き抜くとき、すなわちインクカートリッジ11をヘッドカートリッジ2の装着部32より取り外すとき、弁13cの開閉ピン13eによる押し上げ状態が解除され、弁13cは、コイルバネ13dの付勢方向に移動し、供給口13bを閉塞する。これにより、インクカートリッジ11をカートリッジ本体31に装着する直前にインク供給部13の先端部が下方を向いている状態であってもインク収容部12内のインク4が漏れることを防止することができる。また、インクカートリッジ11をカートリッジ本体31から引き抜いたときには、直ちに弁13cが供給口13bを閉塞するので、インク供給部13の先端からインク4が漏れることを防止することができる。 【0044】図3に示すように、外部連通孔14は、インクカートリッジ11外部からインク収容部12に空気を取り込む通気口であり、ヘッドカートリッジ2の装着部32に装着されたときも、外部に臨み外気を取り込むことができるように、装着部32への装着時に外部に臨む位置であるカートリッジ本体11aの上面、ここでは上面略中央に設けられている。外部連通孔14は、インクカートリッジ11がカートリッジ本体31に装着されてインク収容部12からカートリッジ本体31側にインク4が流下した際に、インク収容部12内のインク4が減少した分に相当する分の空気を外部よりインクカートリッジ11内に取り込む。 【0045】空気導入路15は、インク収容部12と外部連通孔14とを連通し、外部連通孔14より取り込まれた空気をインク収容部12内に導入する。これにより、このインクカートリッジ11がカートリッジ本体31に装着された際に、ヘッドカートリッジ2のカートリッジ本体31にインク4が供給されてインク収容部12内のインク4が減少し内部が減圧状態となっても、インク収容部12には、空気導入路15によりインク収容部12に空気が導入されることから、内部の圧力が平衡状態に保たれてインク4をカートリッジ本体31に適切に供給することができる。 【0046】インク一時貯留部16は、外部連通孔14と空気導入路15との間に設けられ、インク収容部12に連通する空気導入路15よりインク4が漏れ出た際に、いきなり外部に流出することがないようにインク4を一時的に貯留する。具体的に、このインクカートリッジ11では、常温、常圧時においてインク一時貯留部16にインク4がない状態となる。しかしながら、インクカートリッジ11においては、外部圧力の低下又は外部温度の上昇が起こると、インク収容部12内の空気が膨張し、膨張した空気がインク4をインク収容部12より空気導入路15を介してインク一時貯留部16に押し出してしまう。このとき、インク一時貯留部16は、インク収容部12より押し出されたインク4を一時的に貯留することから外部連通孔14よりインク4が漏れ出ることを防止できる。 【0047】このインク一時貯留部16は、長い方の対角線をインク収容部12の長手方向とした略菱形に形成され、インク収容部12の最も下側に位置する頂部に、すなわち短い方の対角線上の下側に空気導入路15を設けるようにし、インク収容部12より進入したインクを再度インク収容部12に戻すことができるようにしている。また、インク一時貯留部16は、短い方の対角線上の最も下側の頂部に外部連通孔14を設けるようにし、インク収容部12より進入したインクが外部連通孔14より外部に漏れにくくしている。 【0048】シール17は、外部連通孔14を閉塞する部材であり、外部連通孔14までインク4が逆流してしまったインク4がインクカートリッジ11の外部に漏れてしまうことを防止する。このため、シール17は、少なくともインクを透過しないような撥水性を有する材料で形成されている。そして、このシール17は、使用時において、剥離され、インク使用量に応じて、外気連通孔14からは、インク収容部12内に外気を随時補充できるようにする。 【0049】係止突部18は、インクカートリッジ11の短辺の一方の側面に設けられた突部であり、ヘッドカートリッジ2のカートリッジ本体31のラッチレバー34に形成された係合孔34aと係合する。この係止突部18は、上面がインク収容部12の側面に対して略直交するような平面で形成されると共に、下面は側面から上面に向かって傾斜するように形成されている。係合段部19は、インクカートリッジ11の係止突部18が設けられた側面の反対側の側面の上部に設けられている。係合段部19は、カートリッジ本体11aの上面と一端を接する傾斜面19aと、この傾斜面19aの他端と他方の側面と連続し、上面と平行な平面19bとからなる。インクカートリッジ11は、係合段部19が設けられていることで、平面19bが設けられた側面の高さがカートリッジ本体11aの上面より1段低くなるように形成され、この段部でカートリッジ本体31の係合片33と係合する。係合段部19は、ヘッドカートリッジ2の装着部32に挿入されるとき、挿入端側の側面に設けられ、ヘッドカートリッジ2の装着部32側の係合片33に係合することで、インクカートリッジ11を装着部32に装着する際の回動支点部となる。 【0050】残量検出部20は、インクカートリッジ11の係合段部19が設けられた側面に設けられている。残量検出部20は、インク収容部12内に臨まされる一対の検出ピンと、インクカートリッジ11がヘッドカートリッジ2の装着部32に装着されたとき、ヘッドカートリッジ2のインク残量検出部36と電気的に接続される接点とを備える接点部材を有し、この接点部材は、カートリッジ本体11aの側面の高さ方向に複数、ここでは3段並設されている。インク4は、導電性を有するものであるから、インク収容部12内に臨まされている一対の検出ピンがインクに浸漬しているとき電気抵抗値が小さくなり、インクに浸漬していないとき、電気抵抗が高くなる。すなわち、インク収容部12内にインクが満杯のとき、全ての検出ピンは、インクに浸漬されており、全て電気抵抗値が低い状態となる。そして、インクが使用されるに連れて、検出ピンの電気抵抗値は上の段から順に高くなる。これによって、残量検出部20は、インク収容部12内のインク残量を検出することができる。なお、インク収容部20の高さ方向に設ける端子板の数は、3段に限定されるものではなく、2段でもよく、また、より正確な残量検出を行う場合には、この段数を更に増やすようにすればよい。 【0051】ところで、インクカートリッジ11を構成するカートリッジ本体11aは、インク供給部13が設けられた底面13a側がヘッドカートリッジ2に設けられた装着部32に係合する係合領域22となる。そして、係合領域22の一部、すなわちカートリッジ本体11aの底面13aには、インクカートリッジ11の種類を識別するための複数の突起部を有する係合凸部21y,21m,21cが設けられている。この係合凸部21y,21m,21cは、複数の突起部の配置パターンによってインクカートリッジ11の種類を識別できるようになっており、インクカートリッジ11y,11m,11cがヘッドカートリッジ2の正規の装着部32y,32m,32cに装着されたときに限って、その装着部32y,32m,32cに設けられた係合凹部24y,24m,24cに係合するように設けられている。 【0052】ここで、インクカートリッジ11の種類を説明すると、図2に示すように、例えばイエロー、シアン、マゼンダ、ブラックの4色に対応するインクカートリッジ11y,11m,11c,11bがある。これらインクカートリッジ11y,11m,11c,11bを全てカートリッジ本体31の装着部32に装着することで、ヘッドカートリッジ2は、カラー印刷に対応するようになっている。ここで、インクカートリッジ11は、通常、印刷時にブラックのインクの消費量が最も多いので、インクカートリッジ11bが他のインクカートリッジ11y、11m、11cに比してインク収容部12の容量が大きいものとされている。具体的、インクカートリッジ11bのみが他のインクカートリッジ11y,11m,111cに比べて厚く形成されている。カートリッジ本体31には、インクカートリッジ11y,11m,11c,11bを全て装着することとなるため、カートリッジ本体31に各インクカートリッジ11を装着する際に、装着位置を間違える虞がある。そこで、係合凸部21y,21m,21cは、上述したように各インクカートリッジ11を所定の位置に間違いなく装着するために、ヘッドカートリッジ2の装着部32に設けられた係合凹部24にあわせてインクカートリッジ11y,11m,11c,11bのそれぞれにおいて突起部23の位置が異なるように設けられている。以下、単に係合凸部21y,21m,21cを係合凸部21ともいう。 【0053】各インクカートリッジに設けられる係合凸部21の構成について図6(A)〜図6(D)を参照して説明する。ここで、図6(A)は、イエローのインクカートリッジ11yを示し、図6(B)は、マゼンタのインクカートリッジ11mを示し、図6(C)は、シアンのインクカートリッジ11cを示し、図6(D)は、ブラックのインクカートリッジ11bを示している。イエロー、マゼンタ、シアンのインクカートリッジ11y,11m,11cの係合凸部21y,21m,21cは、それぞれ複数の突起部23が、ここでは3本設けられており、ブラックのインクカートリッジ11bは、突起部23は設けられていない。インクカートリッジ11y,11m,11cの係合凸部21y,21m,21cを構成する3本の突起部23は、それぞれ固有のパターンで設けられており、それぞれのインクの色で固有なものとなっている。 【0054】図6(A)〜図6(D)において、2点鎖線は、イエロー、マゼンタ、シアンのインクカートリッジ11y,11m,11cの各突起部23の水平方向の対応位置を示している。例えば、図6(A)に示すように、イエローのインクカートリッジ11yの係合凸部21yは、係合領域22の左側から数えて1番目、4番目及び6番目に設けられ、2番目、3番目及び5番目には突起部23は設けられていない。また、マゼンタのインクカートリッジ11mの係合凸部21mは、係合領域22の左側から数えて2番目、4番目及び6番目に突起部23が設けられ、1番目、3番目及び5番目には設けられていない。更に、シアンのインクカートリッジ11cの係合凸部21cは、係合領域22の左側から数えて3番目、4番目及び6番目に突起部23が設けられ、1番目、2番目及び5番目には設けられていない。なお、ブラックのインクカートリッジ11bは、係合凸部21を有しないことから、インクカートリッジ11y,11m,11cとは異なる形状を有することになる。以上のように、インクカートリッジ11は、係合凸部21を構成する突起部23のパターンを異ならせることで、インクカートリッジ11の種類を識別することができるようにしている。 【0055】なお、ここで、インクカートリッジ11の製造方法について図7を参照して説明する。インクカートリッジ11のカートリッジ本体11aは、上述のように射出成形により形成されるものである。図7(A)は、成形直後の状態を示し、図7(B)は、成形直後のカートリッジ本体11aから突起部23を除去しイエローのインクカートリッジ11yを製造する状態を示し、図7(C)は、成形直後のカートリッジ本体11aから突起部23を除去しマゼンタのインクカートリッジ11mを製造する状態を示し、図7(D)は、成形直後のカートリッジ本体11aから突起部23を除去しシアンのインクカートリッジ11cを製造する状態を示している。図7(A)に示すように、射出成形後のカートリッジ本体11は、係合凸部21に突起部23が6本全て設けられている。そして、イエローのインクカートリッジ11yを形成するときには、図7(B)に示すように、左から2番目、3番目及び5番目には突起部23が除去される。また、図7(C)に示すように、マゼンタのインクカートリッジ11mを形成するときには、左から1番目、3番目及び5番目の突起部23が除去される。更に、図7(D)に示すように、シアンのインクカートリッジ11cを形成するときには、左から1番目、2番目及び5番目の突起部23が除去される。このようなインクカートリッジ11の製造方法では、突起部23を除去する作業だけでイエロー、マゼンタ、シアンのインクに対応したインクカートリッジ11を製造することができ、製造効率の向上を図ることができる。また、インクカートリッジ11y,11m,11cの成形金型は、共用することができる。 【0056】このように構成されたインクカートリッジ11は、上述したように各色に対応したインクカートリッジ11y,11m,11c,11bがあり、それぞれヘッドカートリッジ2を構成するカートリッジ本体31に装着されてインク4をヘッドカートリッジ2に供給することができる。 【0057】次に、以上のように構成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのインクを収納したインクカートリッジ11y,11m,11c,11bが装着されるヘッドカートリッジ2について説明する。 【0058】ヘッドカートリッジ2は、図2及び図3に示すように、カートリッジ本体31を有し、このカートリッジ本体31には、インクカートリッジ11が装着される装着部32y,32m,32c,32b(以下、全体を示すときには単に装着部32ともいう。)と、インクカートリッジ11を固定する係合片33及びラッチレバー34と、インクカートリッジ11を取り出し方向に付勢する付勢部材35と、インクカートリッジ11内におけるインク残量を検出するインク残量検出部36と、インク供給部13と接続されてインク4が供給される接続部37と、接続部37内におけるインク4の有無を検出するインク検出部38,39と、カートリッジ本体31をプリンタ本体3から取り外すための取手部40と、インクを吐出するヘッドチップ41と、ヘッドチップ41を保護するヘッドキャップ42とを有している。 【0059】インクカートリッジ11が装着される装着部32は、インクカートリッジ11が装着されるように上面をインクカートリッジ11の挿脱口として略凹形状に形成され、ここでは4本のインクカートリッジ11が記録紙の走行方向に並んで収納される。装着部32は、インクカートリッジ11が収納されることから、インクカートリッジ11と同様に印刷幅の方向に長く設けられている。カートリッジ本体31には、インクカートリッジ11が収納装着される。 【0060】装着部32は、図8に示すように、インクカートリッジ11が装着される部分であり、イエロー用のインクカートリッジ11yが装着される部分を装着部32yとし、マゼンタ用のインクカートリッジ11mが装着される部分を装着部32mとし、シアン用のインクカートリッジ11cが装着される部分を装着部32cとし、ブラック用のインクカートリッジ11bが装着される部分を装着部32bとし、各装着部32y,32m,32c,32bは、隔壁32aによりそれぞれ隣接するように区画されている。 【0061】なお、上述したようにブラックのインクカートリッジ11bは、インク4の内容量が大きくなるように厚く形成されているため、幅が他のインクカートリッジ11y,11m,11cよりも広く設けられており、これに合わせて装着部32bの幅も他の装着部32y,32m,32cよりも広く設けられている。 【0062】上記図6(A)〜図6(D)を用いて説明したように、インクがイエロー、マゼンタ、シアンのインクカートリッジ11y,11m,11cには、固有パターンの突起部23bからなる係合凸部21y,21m,21cが設けられており、これらインクカートリッジ11y,11m,11cが装着される装着部32y,32m,32cの底面には、係合凸部21y,21m,21cが係合する係合凹部24y,24m,24cが設けられている。これら係合凹部24y,24m,24cは、係合凸部21y,21m,21cが3本の突起部23で構成されていることに対応して3つずつ凹部25が設けられている。なお、インクがブラックのインクカートリッジ11bが装着される装着部32bは、ブラックのインクカートリッジ11bには係合凸部21が設けられていないことから、係合凹部24も設けられていない。 【0063】装着部32y,32m,32cに設けられた係合凹部24y,24m,24cについて図9(A)〜図9(C)を参照して説明する。ここで、図9(A)は、イエローのインクカートリッジ11yが装着される装着部32yを示す図であり、図9(B)は、マゼンタのインクカートリッジ11mが装着される装着部32mを示す図であり、図9(C)は、シアンのインクカートリッジ11cが装着される装着部32cを示す図である。 【0064】イエローのインクカートリッジ11yが装着される装着部32yについて図9(A)を参照して説明すると、装着部32yの底面に設けられる係合凹部24yは、底面より1段低い3つの凹部25を有し、これら3つの凹部25は、イエローのインクカートリッジ11yの係合凸部21yを構成する3本の突起部23のパターンに対応して設けられている。係合凹部24yを構成する凹部25は、装着部32yの底面より1段低く形成され、インクカートリッジ11yが装着されたとき、突起部23が確実に係合することで、インクカートリッジ11yの装着部32yへの装着を許可し、装着部32yの底面と干渉しないようになっている。 【0065】次に、マゼンタのインクカートリッジ11mが装着される装着部32mについて図9(B)を参照して説明すると、装着部32bの底面に設けられる係合凹部24bも、底面より1段低い3つの凹部25を有し、これら3つの凹部25は、マゼンタのインクカートリッジ11mの係合凸部21mを構成する3本の突起部23のパターンに対応して設けられている。係合凹部24mを構成する凹部25は、装着部32mの底面より1段低く形成され、インクカートリッジ11mが装着されたとき、突起部23が確実に係合することで、インクカートリッジ11mの装着部32mへの装着を許可し、装着部32mの底面と干渉しないようになっている。 【0066】更に、シアンのインクカートリッジ11cが装着される装着部32cについて図9(C)を参照して説明すると、装着部32bの底面に設けられる係合凹部24bも、底面より1段低い3つの凹部25を有し、これら3つの凹部25は、シアンのインクカートリッジ11cの係合凸部21cを構成する3本の突起部23のパターンに対応して設けられている。係合凹部24cを構成する凹部25は、装着部32cの底面より1段低く形成され、インクカートリッジ11cが装着されたとき、突起部23が確実に係合することで、インクカートリッジ11cの装着部32cへの装着を許可し、装着部32cの底面と干渉しないようになっている。 【0067】上記図6(A)〜図6(C)で示したように、イエロー、マゼンタ、シアンのインクカートリッジ11y,11m,11cの係合凸部21y,21m,21cにおいて、突起部23は、係合領域22の左側から数えて4番目及び6番目に設けられているが、係合凸部21yの突起部23の1つは、左側から数えて1番目に設けられており、2番目及び3番目には設けられていない。また、係合凸部21mの突起部23の1つは、係合領域22の左側から数えて2番目に設けられており、1番目及び3番目には設けられていない。更に、係合凸部21cの突起部23の1つは、係合領域33の左側から3番目に設けられており、1番目及び2番目には設けられていない。 【0068】すなわち、図9(A)に示すように、係合凹部24yは、左側から数えて1番目、4番目及び6番目の位置に3つの凹部25が設けられ、左側から2番目、3番目及び5番目の位置には凹部25は設けられていない。したがって、左側から2番目、3番目、5番目の何れかの位置に突起部23を有するインクカートリッジ11が装着されるときには、突起部23が凹部25に係合せず干渉する、すなわち装着部32yに装着できないようになっている。 【0069】また、図9(B)に示すように、係合凹部24mは、左側から数えて2番目、4番目及び6番目の位置に3つの凹部25が設けられ、左側から1番目、3番目及び5番目の位置には凹部25は設けられていない。したがって、左側から1番目、3番目、5番目の何れかの位置に突起部23を有するインクカートリッジ11が装着されるときには、突起部23が凹部25に係合せず干渉するように、すなわち装着部32mに装着できないようになっている。 【0070】更に、図9(C)に示すように、係合凹部24cは、左側から数えて3番目、4番目及び6番目の位置に3つの凹部25が設けられ、左側から1番目、2番目及び5番目の位置には凹部25は設けられていない。したがって、左側から1番目、2番目、5番目の何れかの位置に突起部23を有するインクカートリッジ11が装着されるときには、突起部23が凹部25に係合せず干渉する、すなわち装着部32cに装着できないようになっている。 【0071】図10は、イエローのインクカートリッジ11yが装着される装着部32yにマゼンタのインクカートリッジ11mを装着しようとしたときを示す図である。この場合には、インクカートリッジ11mの係合凸部21mの左側の突起部23が凹部25に係合することができず、装着部32yの底面に当接してしまい(図中F部)、装着位置までインクカートリッジ11mを装着することができなくなる。このように、各インクカートリッジ11y,11m,11cは、それぞれ所定の装着部32y,32m,32cにのみ装着することができるようになっているので、インクカートリッジ11の誤装着を防止することができる。 【0072】なお、ブラックのインクカートリッジ11bは、他のインクカートリッジ11y,11m,11cより厚く形成されていることから、装着部32y,32m,32cには装着できないようになっている。また、ブラックのインクカートリッジ11bが装着される装着部32bにブラック以外の色のインクカートリッジ11y,11m,11cを装着しようとしたときには、装着部32bには係合凸部21の突起部23と係合する係合凹部24が設けられていないことから、突起部23が装着部32bの底面に当接し、インクカートリッジ11y,11m,11cを装着することができないようになっている。 【0073】なお、インクカートリッジ11の誤装着防止機構は、次のように構成するようにしてもよい。すなわち、以上の例では、ブラックのインクカートリッジ11bを他のインクカートリッジ11y,11m,11cより厚く形成し、ブラックのインク収容量を他より多くした場合を説明したが、他のインクカートリッジ11y,11m,11cをブラックのインクカートリッジ11bの厚さと同じ又は更に厚くしイエロー、マゼンタ、シアンのインク容量を増やすようにしてもよい。この場合、ブラックのインクカートリッジ11bにも突起部23からなる係合凸部21を設け、この係合凸部21の突起部23のパターンを他のインクカートリッジ11y,11m,11cの係合凸部21の突起部23のパターンと異ならせるようにすればよい。そして、装着部32bは、他の装着部32y,32m,32cの幅と同じになるようにし、底面部に係合凸部21bにのみ係合可能な係合凹部24を設けるようにすればよい。 【0074】また、インクカートリッジ11側に設ける係合凸部21の突起部23のパターンやこのパターンに応じた装着部32の凹部25のパターンは、以上の例に限定されるものではない。 【0075】更に、以上の例では、係合凸部21を、それぞれ所定の係合凹部24とのみ係合可能とすることで、インクカートリッジ11の誤装着を防止するようにしたが、更に、各係合凹部24に係合凸部21を構成する突起部23を検出する検出部28を設けるようにし、この検出部28による検出結果によりインクカートリッジ11が正規に装着されたかどうかを判断するようにしてもよい。これを図11を用いて説明すると、各装着部32y,32m,32cには、係合凸部21の突起部23が係合する係合凹部24が設けられている。係合凹部24を構成する凹部25は、インクカートリッジ11の突起部23が最大で6本設けられることから、これに対応して6つ設けられている。各凹部25には、検出部28として相対向して発光部26と受光部27が設けられる。検出部28は、発光部26が発光した光を受光部27が検出したとき、突起部23が係合していないと判断し、受光部27が発光部26が発光した光を検出しなかったとき、すなわち突起部23により光が遮断されているとき、インクカートリッジ11が装着されていると判断する。例えば、検出部28は、受光部27が光を検出したとき、「1」を出力し、受光部27が光を検出しなかったとき、「0」を出力する。そして、6つの突起部23に対応した検出部28は、装着されていないとき、「111111」を出力し、また、イエローのインクカートリッジ11yが装着されたとき1番目、4番目及び6番目の突起部23に対応した「010101」のような6ビットの検出信号を出力する。 【0076】なお、検出部28としては、発光部26と受光部27を設ける他、各装着部32y,32m,32c,32bに突起部23に押圧される感圧センサを設け、感圧センサが突起部23に押圧されるか否かによって、インクカートリッジが装着されているかや誤装着されていないかを検出するようにしてもよい。 【0077】以上のようにインクカートリッジ11が装着される装着部32の開口端には、図3に示すように、係合片33が設けられている。この係合片33は、装着部32の長手方向の一端縁に設けられており、インクカートリッジ11の係合段部19と係合する。インクカートリッジ11は、インクカートリッジ11の係合段部19側を挿入端として斜めに装着部32内に挿入し、係合段部19と係合片33との係合位置を回動支点として、インクカートリッジ11の係合段部19が設けられていない側を装着部32側に回動させるようにして装着部32に装着することができる。これによって、インクカートリッジ11は、装着部32に容易に装着することができ、また、挿入端となる側面に設けられている残量検出部20がカートリッジ本体31の側面とこすれることをなくし、残量検出部20の保護を図っている。 【0078】ラッチレバー34は、図3に示すように、板バネを折曲して形成されるものであり、装着部32の係合片33に対して反対側の側面、すなわち長手方向の他端の側面に設けられている。ラッチレバー34は、基端部が装着部32を構成する長手方向の他端の側面の底面側に一体的に設けられ、先端側がこの側面に対して近接離間する方向に弾性変位するように形成され、先端側に係合孔34aが形成されている。ラッチレバー34は、インクカートリッジ11が装着部32に装着されると同時に、弾性変位し、係合孔34aがインクカートリッジ11の係止突部18と係合し、装着部32に装着されたインクカートリッジ11が装着部32より脱落しないようにする。 【0079】付勢部材35は、インクカートリッジ11の係合段部19に対応する側面側の底面上にインクカートリッジ11を取り外す方向に付勢する板バネを折曲して設けられる。付勢部材35は、折曲することにより形成された頂部を有し、底面に対して近接離間する方向に弾性変位し、頂部でインクカートリッジ11の底面を押圧し、装着部32に装着されているインクカートリッジ11を装着部32より取り外す方向に付勢するイジェクト部材である。付勢部材35は、ラッチレバー34の係合孔34aと係止突部18との係合状態が解除されたとき、装着部23よりインクカートリッジ11を排出する。 【0080】インク残量検出部36は、図8に示すように、インクカートリッジ11内のインク4の残量を段階的に検出するものであり、各色のインクカートリッジ11y,11m,11c,11bの装着部32y,32m,32c,32bに設けられている。インク残量検出部36は、インクカートリッジ11がヘッドカートリッジ2に装着されたとき、インクカートリッジ11内の側面の高さ方向に並設された残量検出部20に接触し電気的に接続される。インク残量検出部36は、インクカートリッジ11側へ付勢する図示しない付勢部材により押圧されており、インクカートリッジ11が装着されたとき、インクカートリッジ11の残量検出部20に密着され確実に残量検出部20と電気的に接続される。なお、インク残量検出部36は、インクカートリッジ11の残量検出部20に印加する電流が交流とされる。直流を印加する場合に、インクカートリッジ11内の残量検出部20が電気分解されてインク4に金属イオンが溶出してしまい、インク4の特性が変化してしまう虞があるからである。 【0081】各装着部32y,32m,32c,32bの長手方向略中央には、図8に示すように、インクカートリッジ11y,11m,11c,11bが装着部32y,32m,32c,32bに装着されたとき、インクカートリッジ11y,11m,11c,11bのインク供給部13が接続される接続部32が設けられている。この接続部32は、装着部32に装着されたインクカートリッジ11のインク供給部13からカートリッジ本体31の底面に設けられたインクを吐出するヘッドチップ41にインクを供給するインク供給路となる。具体的に、接続部37は、図12に示すように、インクカートリッジ11から供給されるインク4を溜めるインク溜め部51と、接続部37に連結されるインク供給部13をシールするシール部材52と、インク4内の不純物を除去するフィルタ53と、ヘッドチップ41側への供給路を開閉する弁機構54とを有する。 【0082】インク溜め部51は、インク供給部13と接続されインクカートリッジ11から供給されるインク4を溜める空間部である。シール部材52は、インク溜め部51の上端に設けられた部材であり、インクカートリッジ11のインク供給部13が接続部37のインク溜め部51に接続されるとき、インク4が外部に漏れないようインク溜め部51とインク供給部13との間を密閉する。フィルタ53は、インクカートリッジ11の着脱時等にインク4に混入してしまった塵や埃等のごみを取り除くものであり、インク検出部38,39よりも下部に設けられている。 【0083】弁機構54は、図13及び図14に示すように、インク溜め部51からインクが供給されるインク流入路61と、インク流入路61からインク4が流入するインク室62と、インク室62からインク4を流出するインク流出路63と、インク室62をインク流入路61側とインク流出路63側との間に設けられた開口部64と、開口部64を開閉する弁65と、弁65を開口部64を閉塞する方向に付勢する付勢部材66と、付勢部材66の強さを調節する負圧調整ネジ67と、弁65と接続される弁シャフト68と、弁シャフト68と接続されるダイアフラム69とを有する。 【0084】インク流入路61は、インク溜め部51を介してインクカートリッジ11のインク収容部12内のインク4をヘッドチップ41に供給可能にインク収容部12と連結する供給路である。インク流入路61は、インク溜め部51の底面側からインク室62まで設けられている。インク室62は、インク流入路61、インク流出路63及び開口部64と一体となって形成された略直方体をなす空間部であり、インク流入路61からインク4が流入し、開口部64を介してインク流出路63からインク4を流出する。インク流出路63は、インク室62から開口部64を介してインク4が供給されて、更にヘッドチップ41と連結された供給路である。インク流出路63は、インク室62の底面側からヘッドチップ41まで延在されている。 【0085】弁65は、開口部64を閉塞してインク流入路61側とインク流出路63側とを分割する弁であり、インク室62内に配設される。弁65は、付勢部材66の付勢力と、弁シャフト68を介して接続されたダイアフラム69の復元力と、インク流出路63側のインク4の負圧によって上下に移動する。弁65は、下端に位置するとき、インク室62をインク流入路61側とインク流出路63側とを分離するように開口部64を閉塞し、インク流出路63へのインク4の供給を遮断する。弁65は、付勢部材66の付勢力に抗して上端に位置するとき、インク室62をインク流入路61側とインク流出路63側とを遮断せずに、ヘッドチップ41へインク4の供給を可能とする。なお、弁65を構成する材質は、その種類を問わないが、高い閉塞性を確保するため例えばゴム弾性体、いわゆるエラストマーにより形成される。 【0086】付勢部材66は、例えば圧縮コイルバネであり、弁65の上面とインク室62の上面との間で負圧調整ネジ67と弁65とを接続し、付勢力により弁65を開口部64を閉塞する方向に付勢する。負圧調整ネジ67は、付勢部材66の付勢力を調整するネジであり、負圧調整ネジ67を調整することで付勢部材66の付勢力を調整することができるようにしている。これにより、負圧調整ネジ67は、詳細は後述するが開口部64を開閉する弁65を動作させるインク4の負圧を調整することができる。 【0087】弁シャフト68は、一端に接続された弁65と、他端に接続されたダイアフラム69とを連結して運動するように設けられたシャフトである。ダイアフラム69は、弁シャフト68の他端に接続された薄い弾性板である。このダイアフラム69は、インク室62のインク流出路63側の一主面と、外気と接する他主面とからなり、大気圧とインク4の負圧により外気側とインク流出路63側に弾性変位する。 【0088】以上のような弁機構54では、図13に示すように、弁65が付勢部材66の付勢力とダイアフラム69の付勢力とによってインク室62の開口部64を閉塞するように押圧されている。そして、ヘッドチップ41からインク4が吐出された際に、開口部64分割されたインク流出路63側のインク室62のインク4の負圧が高まると、図14に示すように、インク4の負圧によりダイアフラム69が大気圧により押し上げられて、弁シャフト68と共に弁65を付勢部材66の付勢力に抗して押し上げる。このとき、インク室62のインク流入路61側とインク流出路63側と間の開口部64が開放され、インク4がインク流入路61側からインク流出路63側に供給される。そして、インク4の負圧が低下してダイアフラム69が復元力により元の形状に戻り、付勢部材66の付勢力により弁シャフト68と共に弁65をインク室62が閉塞するように引き下げる。以上のようにして弁機構54では、インク4を吐出する度にインク4の負圧が高まると、上述の動作を繰り返す。 【0089】また、この接続部37では、インク収容部12内のインク4がインク室62に供給されると、インク収容部12内のインク4が減少するが、このとき、空気導入路15から外気がインクカートリッジ11内に入り込む。インクカートリッジ11内に入り込んだ空気は、インクカートリッジ11の上方に送られる。これにより、インク4が後述するノズル104aから吐出される前の状態に戻り、平衡状態となる。このとき、空気導入路15内にインク4がほとんどない状態で平衡状態となる。 【0090】図12に示すように、インク検出部38,39は、それぞれインクカートリッジ11のインク供給部13に接続される接続部37内のインク4の有無を検出する一対の導電性を有する線状部材からなり、先端部が接続部37内に臨ませるように配設されている。インク検出部38,39は、接続部37のインク溜め部51の側面に接続部37の内部から外部に貫通するように設けられ、それぞれヘッドチップ41に接続されている。 【0091】インク検出部38,39の先端部は、接続部37内におけるフィルタ53よりも上部に設けられている。これは、インク4がフィルタ53以下となる場合に、ヘッドチップ41側におけるインク4の負圧が高まり、装置の故障の原因となることを防止するためである。インク検出部38,39は、インク4をフィルタ53よりもインクカートリッジ11側で検出することで、インク4がフィルタ53からヘッドチップ41側においてなくなってしまうことを防止することができる。 【0092】更に、インク検出部38,39は、インク残量検出部36と組み合わせて用いることでより詳細にインクカートリッジ11内のインク4の残量を検出することが可能となる。具体的にインク検出部38,39では、インク4が導電性を有しているため、接続部37内におけるインク4の有無により両者間の電気抵抗値が異なるようになっている。すなわち、インク検出部38,39では、接続部37内にインク4があれば検出される電気抵抗値が下がり、インク4がなければ空気が絶縁物質であるので検出される電気抵抗値が大きくなる。このようにインク検出部38,39は、インクカートリッジ11内におけるインク4の残量がない状態であっても、接続部37内におけるインク4の有無を検出することができるため、装置全体としてより正確にインク4の残量を検出することができる。 【0093】なお、インク検出部38,39は、交流電圧が印加される。直流を印加する場合に、インクカートリッジ11内に臨まされた先端部が電気分解されてインク4に金属イオンが溶出してしまい、インク4の特性が変化してしまう虞があるからである。 【0094】取手部40は、カートリッジ本体31が消耗する等して交換の必要がある場合や、インクジェットプリンタ装置1を修理する際等に、カートリッジ本体31の取り外しを容易にする。 【0095】ヘッドチップ41は、カートリッジ本体31の底面に沿って配設されており、接続部37から供給されるインク4を吐出するインク吐出孔である後述するノズル104aが各色毎に略ライン状をなすように設けられている。 【0096】ヘッドキャップ42は、ヘッドチップ41を保護するために設けられたカバーであり、インク4を吐出する際には、プリンタ本体3の後述するカバー開閉機構により開閉される。ヘッドキャップ42は、図2に示すように、開閉方向に設けられた溝部71と、長手方向に設けられヘッドチップ41の吐出面41aに付着した余分なインクを吸い取る清掃ローラ72とを有している。ヘッドキャップ42は、開閉動作時にこの溝部71に沿って開閉するようにされており、このとき清掃ローラ72がヘッドチップ41の吐出面41aに当接しながら回転することで、余分なインク4を吸い取り、ヘッドチップ41の吐出面41aを清掃する。この清掃ローラ72は、例えば吸水性の高い部材が用いられる。また、ヘッドキャップ42は、ヘッドチップ41内のインク4が乾燥しないようにする。 【0097】上述したヘッドチップ41は、各色のインク4に対応して、図15に示すように、ベースとなる回路基板101と、インク4を加熱する発熱抵抗体102と、インク4の漏れを防ぐフィルム103と、インク4が吐出されるノズル104aが多数設けられたノズルシート104と、これらに囲まれてインク4が供給される空間であるインク加圧室105と、インク加圧室105にインクを供給するインク流路106とを有する。 【0098】回路基板101は、シリコン等の半導体基板であり、その一主面101aに、発熱抵抗体102が形成されており、この発熱抵抗体102と回路基板101上の図示しない制御回路とが接続されている。この制御回路は、ロジックIC(Integrated Circuit)やドライバートランジスタ等で構成されている。発熱抵抗体102は、制御回路から供給される電力により発熱し、インク加圧室105内のインク4を加熱して内圧を高める。これにより加熱されたインクは、後述するノズルシート104に設けられたノズル104aから吐出する。 【0099】フィルム103は、回路基板101の一主面101aに積層されている。フィルム103は、例えば露光硬化型のドライフィルムレジストからなるものであり、回路基板101の一主面101aの略全体に積層された後、フォトリソプロセスによって不要部分が除去され、各発熱抵抗体102の周囲部を略凹状に囲むように形成される。フィルム103により発熱抵抗体102を囲む部分がインク加圧室105の一部を形成する。 【0100】ノズルシート104は、インク4を吐出させるためのノズル104aが形成されたシート状部材であり、フィルム103の回路基板101と反対側に積層されている。ノズル104aは、ノズルシート104に円形状に開口された微小孔であり、各発熱抵抗体102の下側に位置するように配置されている。なお、ノズルシート104はインク加圧室105の一部を構成する。 【0101】インク加圧室105は、回路基板101、発熱抵抗体102、フィルム103及びノズルシート104に囲まれた空間部であり、インク流路106からのインクが供給される。インク加圧室105のインク4は、発熱抵抗体102により加熱され、内圧が上昇される。インク流路106は、接続部37のインク流出路63と接続されており、接続部37に接続されたインクカートリッジ11からインク4が供給され、このインク流路106に連通する各インク加圧室105にインク4を送り込む流路を形成する。すなわち、インク流路106と接続部34とが連通されている。これにより、インクカートリッジ11から供給されるインクがインク流路106に流れ込み、インク加圧室105内に充填される。 【0102】このように形成されたヘッドチップ41は、図12に示すように、例えばイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各インクカートリッジ11に対応するインク流路106がそれぞれ記録紙の幅方向に渡って設けられ、図16に示すように、各色のインク4が供給されるインク流路106に対応して、それぞれ印刷幅方向にノズル104aが略直線状に並設されている。具体的には、図8に示すように、カートリッジ本体31の各装着部32y,32m,32c,32bの長手方向略中央部には、イエロー、マゼンダ、シアン、ブラックのインクカートリッジ11y,11m,11c,11bの底面の長手方向略中央部に設けられたインク供給部13に接続される接続部37が設けられており、図13に示すように、ヘッドチップ41は、長手方向略中央に、長手方向略中央の接続部37から両端に向かってインク流路106が設けられ、吐出面41aにおいて、各色のノズル104aが、この流路106に沿って設けられている。すなわち、インク4は、接続部37が設けられた装着部32の長手方向中央部から両端に向かって供給されるようにすることで、インク供給のための配管を簡素化することができると共に、ノズル104aに供給するインク4の濃度差をなくすことができる。そして、各色のノズル104aは、略直線状に並設されているが、所定の数のノズル104aを組として、このノズル104aの組が印刷方向に前後するように、換言すると略千鳥状に設けられている。このようなヘッドチップ41は、発熱抵抗体102によりインク加圧室105が加圧されて、インク液滴iが記録紙に対して吐出される。 【0103】このような構成とされたカートリッジ本体31において、ヘッドチップ41がインク液滴iを吐出する原理を図17及び図18を参照して説明する。 【0104】インク4がノズル104aから吐出される前、すなわちインク加圧室105内にインク気泡が発生する前は、インクカートリッジ11の空気導入路15内と空気導入路15外でインク液面が同一の高さになった際にインク4が平衡状態にある。そして、制御回路からの指令によって選択された発熱抵抗体102は、短時間、例えば1〜3マイクロ秒程度、電流パルスが流されることにより、急速に加熱される。この結果、図17に示すように、インク流路106内の発熱抵抗体102に接する部分には、インク気泡Bが発生し、図18に示すように、そのインク気泡Bの膨張によってインク気泡Bの膨張分の体積と等しい体積のインク4が押しのけられる。これによって、ノズル104aに接する部分の押しのけられたインク4と同等の体積のインク液滴iがノズル104aから吐出され、記録紙の対象物に着弾される。インク液滴iが吐出されると、インク液滴iを吐出したインク加圧室105内に吐出された量と同量のインク4がインク流路106から直ちに補充され、図15に示すように、元の状態に戻る。このインク4は、接続部37を通じてインクカートリッジ11からヘッドチップ41に供給される。 【0105】ここで、カートリッジ本体31にインクカートリッジ11を装着する動作について説明する。カートリッジ本体31にインクカートリッジ11を装着する際には、インクカートリッジ11の係合段部19を係合片33に係合させ、この係合片33が支点となるようにインクカートリッジ11を回動させて係止突部18とラッチレバー34の係合孔34aとを係合させる。このときに、付勢部材35がインクカートリッジ11を取り外し方向に付勢することで、インクカートリッジ11がカートリッジ本体31に固定される。 【0106】インクカートリッジ11が装着部32に装着されたとき、装着部23の接続部37は、インクカートリッジ11のインク供給部13とに嵌合される。すると、図4に示すように、コイルバネ13dの付勢力により弁13cによってインク4が漏れないように供給口13dが閉塞されているインク供給部13は、インクカートリッジ11が装着部32に装着されると、図5に示すように、開閉ピン13eが接続部37の上部により押し上げられ、押し上げられた開閉ピン13eは、コイルバネ13dの付勢力に抗して弁13cを押し上げて供給口13bを開放する。これにより、インクカートリッジ11のインク供給部13は、ヘッドカートリッジ2の接続部37に接続され、インク収容部12とインク溜め部51とが連通し、インク溜め部51へインク4が供給される。 【0107】また、インクカートリッジ11が装着部32に装着されるとき、図9(A)〜図9(C)に示すように、各インクカートリッジ11は、係合凸部21が装着部32の係合凹部24に係合することにより誤装着が防止される。すなわち、図10に示すように、イエローのインクカートリッジ11yが装着される装着部32yにマゼンタのインクカートリッジ11mを装着しようとしたときには、インクカートリッジ11mの係合凸部21mの左側の突起部23が凹部25に係合することができず、装着部32yの底面に当接してしまうことで、装着部32yにインクカートリッジ11mが誤装着されることを防止することができる。 【0108】なお、インクカートリッジ11を交換するときには、ラッチレバー43を操作し弾性変位させ、係合孔34aと係合突部18との係合状態を解除すると、付勢部材35の付勢力によりインクカートリッジ11が装着部23より排出される。これと同時に、図4及び図5に示すように、弁13cの開閉ピン13eによる押し上げ状態が解除され、弁13cは、コイルバネ13dの付勢方向に移動し、供給口13bを閉塞する。 【0109】次に、以上のように構成されたヘッドカートリッジ2が装着されるインクジェットプリンタ装置1を構成するプリンタ本体3について図面を参照して説明する。 【0110】プリンタ本体3は、図1に示すように、ヘッドカートリッジ2が装着されるヘッドカートリッジ装着部81と、ヘッドカートリッジ2を着脱するためのヘッドカートリッジ着脱機構82と、ヘッドキャップを開閉するヘッドキャップ開閉機構83と、記録紙を給排紙する給排紙機構84と、給排紙機構84に記録紙を供給する給紙口85と、給排紙機構84から記録紙が出力される排紙口86とを有する。 【0111】ヘッドカートリッジ装着部81は、ヘッドカートリッジ2が装着される凹部であり、走行する記録紙にデータ通り印刷を行うため、ヘッドカートリッジ2の吐出面41aと走行する記録紙の紙面とが平行となるようにヘッドカートリッジ2が装着される。ヘッドカートリッジ2は、ヘッドチップ41内のインク詰まり等で交換する必要が生じる場合等があり、インクカートリッジ11程の頻度はないが消耗品であるため、ヘッドカートリッジ装着部81に対してヘッドカートリッジ着脱機構82によって着脱可能である。ヘッドカートリッジ着脱機構82は、ヘッドカートリッジ装着部81にヘッドカートリッジ2を着脱するための機構であり、バネ等の付勢部材によって筐体に設けられた基準面に圧着するようにしてヘッドカートリッジ2を位置決めして装着できるようにしている。 【0112】ヘッドキャップ開閉機構83は、ヘッドカートリッジ2のヘッドキャップ42を開閉する駆動部を有しており、印刷を行うときにヘッドキャップ42を開放してチップヘッド41が記録紙に対して露出するようにし、印刷が終了したときにヘッドキャップ42を閉塞してチップヘッド41を保護する。給排紙機構84は、記録紙を搬送する駆動部を有しており、供給口85から供給される記録紙をヘッドカートリッジ2のチップヘッド41まで搬送し、インク4が吐出された記録紙を排紙部85に搬送して装置外部へ出力する。給紙口85は、給排紙機構84に記録紙を供給する開口部であり、トレイ85a等に複数枚の記録紙を積層してストックすることができる。排紙口86は、インク4が吐出された記録紙が給排紙機構84により搬送されて排出される。 【0113】次に、以上のように構成されたインクジョットプリンタ装置1の制御回路について図面を参照して説明する。 【0114】制御回路110は、図19に示すように、プリンタ本体3の各駆動部を駆動するプリンタ駆動部111と、各色のインク4に対応するヘッドチップ41の発熱抵抗体102を駆動するヘッド駆動部112と、各色のインク4の残量を警告する警告部113と、外部装置と信号の入出力を行う入出力端子114と、制御プログラム等が記録されたROM(Read Only Memory)115と、読み出された制御プログラム等が読み出されるRAM(Random Access Memory)116と、各部の制御を行う制御部117とを有している。 【0115】プリンタ駆動部111は、制御部117からの制御信号に基づき、ヘッドキャップ開閉機構83を構成する駆動モータを駆動させてヘッドキャップ42を開閉する。また、プリンタ駆動部111は、制御部117からの制御信号に基づき、給排紙機構84を構成する駆動モータを駆動させてプリンタ本体3の給紙口85から記録紙を給紙し、記録後に排紙口86から排紙する。 【0116】ヘッド駆動部112は、各色に対応するチップヘッド41の発熱抵抗体102を駆動して、所望のノズル104aから各色のインク4を吐出する。 【0117】警告部113は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)等の表示手段であり、印刷条件、印刷状態、インク残量等の情報を表示する。また、警告部113は、例えばスピーカ等の音声出力手段であってもよく、この場合は、印刷条件、印刷状態、インク残量等の情報を音声で出力する。なお、警告部113は、表示手段及び音声出力手段をともに有するように構成してもよい。また、この警告は、情報処理装置118のモニタやスピーカで行うようにしてもよい。 【0118】入出力端子114は、上述した印刷条件、印刷状態、インク残量等の情報をインタフェースを介して外部の情報処理装置118等に送信する。また、入出力端子114は、外部の情報処理装置118等から、上述した印刷条件、印刷状態、インク残量等の情報を出力する制御信号や、画像データ等が入力される。ここで、上述した情報処理装置118は、例えば、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistant)等の電子機器である。 【0119】情報処理装置118等と接続される入出力端子114は、インタフェースとして、例えばシリアルインタフェースやパラレルインタフェース等を用いることができ、具体的にUSB(Universal Serial Bus)、RS(Recommended Standard)232C、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394等の規格に準拠したものである。また、入出力端子114は、情報処理装置118との間で有線通信又は無線通信の何れ形式でデータ通信を行うようにしてもよい。なお、この無線通信規格としては、IEEE802.11a,802.11b,802.11g等がある。 【0120】ROM115は、例えばEP−ROM(Erasable Programmable Read-Only Memory)等のメモリであり、制御部117が行う各処理のプログラムが格納されている。この格納されているプログラムは、制御部117によりRAM116にロードされる。RAM116は、制御部117によりROM115から読み出されたプログラムや、インクジェットプリンタ装置1の各種状態を記憶する。 【0121】入出力端子114と情報処理装置118との間には、例えばインターネット等のネットワークが介在していてもよく、この場合、入出力端子114は、例えばLAN(Local Area Network)、ISDN(Integrated Services Digital Network)、xDSL(Digital Subscriber Line)、FTHP(Fiber To The Home)、CATV(Community Antenna TeleVision)、BS(Broadcasting Satellite)等のネットワーク網に接続され、データ通信は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の各種プロトコルにより行われる。 【0122】制御部117は、入出力端子114から入力された画像データ及び制御信号や、インク検出部38,39による電気抵抗値の変化や、インク残量検出手部36による電気抵抗値の変化等に基づき、各部を制御する。制御部117、このような処理プログラムとしてROM115から読み出してRAM116に記憶し、このプログラムに基づき各処理を行う。 【0123】具体的に、制御部117は、1対の導電線であるインク検出部38,39間の電気抵抗値の変化を、ヘッドチップ41を介して検出する検出手段を構成し、この電気抵抗値の変化を検出することで、インク検出部38,39がインク4に浸漬している状態か否かを検出し、これにより接続部37内のインク4の有無を判断する。すなわち、制御部117は、インク検出部38,39の抵抗値が閾値以上となった否かを判断し、電気抵抗値が閾値以上となり、接続部37内にインク4がないと判断した場合に、インクカートリッジ11内のインク4もないと判断する。この場合、制御部117は、警告部113にインク4がない状態である旨を表示、すなわち警告表示するようにすると共に、印刷動作を禁止するようにプリンタ駆動部111及びヘッド駆動部112を制御する。 【0124】また、制御部117は、インク残量検出部36の電気抵抗値の変化を検出し、電気抵抗値が変化したことが検出された場合にこの電気抵抗値が変化した残量検出部20のインクカートリッジ11の高さ方向に位置に応じて警告部113に異なるレベルのインク残量表示を行う。すなわち、制御部117は、インクカートリッジ11の高さ方向に複数段設けられた一対端子間の電気抵抗値が変化し、閾値以上になったか否かを判断する。 【0125】更に、制御部117は、装着部32の係合凹部24に上記図11に示す検出部28が設けられているとき、インクカートリッジ11が装着部32に全てのインクカートリッジ11が確実に装着部32に装着されているか、更に、全てのインクカートリッジ11が装着部23に装着されていないときどの装着部32のインクカートリッジ11が装着されていないかを判断する。 【0126】更に、制御部117は、情報処理装置118がインタフェースを介して入出力端子114に接続されている場合、インク無しの情報及びインク残量の情報等を入出力端子114からインタフェースを介して外部の情報処理装置に出力するように制御する。 【0127】なお、以上のように構成された制御回路においてROM115にプログラムを格納するようにしたが、プログラムを格納する媒体としては、ROMに限定されるものでなく、例えばプログラムが記録された光ディスクや、磁気ディスク、光磁気ディスク、ICカード等の各種記録媒体を用いることができる。この場合に制御回路は、各種記録媒体を駆動するドライブと直接又は情報処理装置118を介して接続されてこれら記録媒体からプログラムを読み出すように構成する。 【0128】次に、以上のように構成されるプリンタ装置1の全体の動作について図20を参照して説明する。なお、本動作はROM115等の記憶手段に格納されたプログラムに基づいて制御部117内の図示しないCPU(Central Processing Unit)の処理に基づいて実行されるものである。 【0129】先ず、ユーザが情報処理装置118で印刷する文字データ、画像データ等を選択し、印刷実行操作をすると、情報処理装置118は、選択されたデータより印刷データを生成し、プリンタ装置1の入出力端子114に生成した印刷データを出力する。すると、プリンタ装置1の制御部117は、ステップS101において、各装着部32y,32m,32c,32bに所定のインクカートリッジ11y,11m,11c,11bが装着されているかどうかを判断する。すなわち、各装着部32y,32m,32cには、係合凸部21の突起部23が係合する係合凹部24が設けられており、制御部117は、発光部26が発光した光を受光部27が検出したとき、突起部23が係合していないと判断し、受光部27が発光部26が発光した光を検出しなかったとき、すなわち突起部23により光が遮断されているとき、インクカートリッジ11が装着されていると判断する。各インクカートリッジ11の係合凸部21の突起部23のパターンは、各インクの色に応じて定められており、従って、インクの色に応じて検出部28の出力も自ずと決まる。例えば、受光部27が光を検出したとき、「1」を出力し、受光部27が光を検出しなかったとき、「0」を出力する場合、6つの突起部23に対応した検出部28は、装着されていないとき、「111111」を出力し、また、イエローのインクカートリッジ11yが装着されたとき1番目、4番目及び6番目の突起部23に対応した「010101」のような6ビットの検出信号を出力する。制御回路110は、ROM115に各色に応じた検出部28の出力パターンを記憶しており、制御部117は、検出部28より検出信号の入力があったとき、入力のあった検出信号とROM115に保存されている出力パターンとを比較することによって、全ての装着部32についてインクカートリッジ2が装着されているかどうかを判断する。そして、制御部117は、全ての装着部32にインクカートリッジ11が装着されているとき、ステップS102に進み、少なくとも1の装着部32においてインクカートリッジ11が装着されていないとき、ステップS103に進む。ステップS103においては、装着されていないインクをユーザに知らせる警告表示を行う。 【0130】ステップS102において、制御部117は、インク残量検出部36の電気抵抗値の変化を検出し、電気抵抗値が変化したことが検出された場合、この電気抵抗値が変化に応じてインク残量の表示変更を行う。すなわち、ここでは、インク残量検出部36がインクカートリッジ11の高さ方向に3段設けられていことから、警告部113に3段階で残量表示を行うことができる。制御部117は、インクダンク11のインクが満杯のとき、全ての段のインク残量検出部36の電気抵抗値が閾値より小さくなっており、これに基づいて、警告部113に行くが満杯である旨を表示する。そして、インクが使用され、最上段のインク残量検出部36の電気抵抗値が変化し、閾値以下になると、警告部113に、インクが1レベル減ったことを表示する。更にインクが使用され、中段のインク残量検出部36の電気抵抗値が変化し、閾値以下になると、警告部113に、インクが更に1レベル減ったことを表示する。更にインクが使用され、最下段のインク残量検出部36の電気抵抗値が変化し、閾値以下になると、警告部113に、インク残量が残り僅かであることを表示する。 【0131】ステップS104において、制御部117は、接続部37内のインク4が所定量以下、すなわちインク無し状態であるか否かを判断し、インク無し状態であると判断された場合には、ステップS105において、警告部113にその旨を表示、すなわち警告表示を行い、ステップS106において、印刷動作を禁止する。 【0132】また、制御部117は、接続部37内のインク4が所定量以下でないとき、すなわちインクが満たされているとき、ステップS107において、印刷動作を許可する。すなわち、制御部117は、ヘッドキャップ開閉機構83を構成する駆動モータを駆動させてヘッドキャップ42を開閉し、また、給排紙機構84を構成する駆動モータを駆動させて記録紙を走行させる。これと共に、制御部117は、各色に対応するチップヘッド41の発熱抵抗体102を駆動する。すると、図17に示すように、インク流路106内の発熱抵抗体102に接する部分には、インク気泡Bが発生し、図18に示すように、そのインク気泡Bの膨張によってインク気泡Bの膨張分の体積と等しい体積のインク4が押しのけられる。これによって、ノズル104aに接する部分の押しのけられたインク4と同等の体積のインク液滴iがノズル104aから吐出され、記録紙の対象物に着弾され、記録紙には、印刷データに応じた文字、画像等が印刷される。 【0133】インク液滴iが吐出されると、インク液滴iを吐出したインク加圧室105内に吐出された量と同量のインク4がインク流路106から直ちに補充され、図15に示すように、元の状態に戻る。ヘッドチップ41からインク4が吐出されると、付勢部材66の付勢力とダイアフラム69の付勢力とによってインク室62の開口部64を閉塞している弁65は、図14に示すように、ヘッドチップ41からインク4が吐出された際に、開口部64分割されたインク流出路63側のインク室62のインク4の負圧が高まると、図14に示すように、インク4の負圧によりダイアフラム69が大気圧により押し上げられて、弁シャフト68と共に弁65を付勢部材66の付勢力に抗して押し上げる。このとき、インク室62のインク流入路61側とインク流出路63側と間の開口部64が開放され、インク4がインク流入路61側からインク流出路63側に供給され、インク流路106にインクが補充される。そして、インク4の負圧が低下してダイアフラム69が復元力により元の形状に戻り、付勢部材66の付勢力により弁シャフト68と共に弁65をインク室62が閉塞するように引き下げる。以上のようにして弁機構54では、インク4を吐出する度にインク4の負圧が高まると、上述の動作を繰り返す。 【0134】かくして、給排紙機構84によって走行している記録紙には、順に印刷データに応じた文字や画像が印刷されることになる。印刷された記録紙は、排紙口85より排出される。 【0135】以上のように構成されたプリンタ装置1では、図1及び図2に示すように、プリンタ本体3に対してヘッドカートリッジ2を着脱可能とし、更に、ヘッドカートリッジ2に対してインクカートリッジ11を着脱可能とし、プリンタ本体3に対してヘッドカートリッジ2とインクカートリッジ11を別体とするすることで、消耗品となるヘッドカートリッジ2とインクカートリッジ11とを交換することができ、リサイクル性に優れたものとなる。 【0136】また、プリンタ装置1は、図16に示すように、ノズル104aを略ライン状に設けるようにし、シリアル型のプリンタ装置と異なり、ヘッド部分を移動させないようにしたので、印刷時間の大幅な短縮を図ることができる。ヘッドカートリッジ2は、図16に示すように、インク4が、装着部32の長手方向中央部の接続部37から装着部2の両端に向かって供給されるようにすることで、インク供給のための配管を簡素化することができると共にインク濃度のむらをなくすこともできる。 【0137】更に、インクカートリッジ11をヘッドカートリッジ2に装着するにあたっては、図9(A)〜図9(C)に示すように、インクカートリッジ11に係合凸部21が設けられ、装着部32の係合凸部21が係合する係合凹部24を設けるようにしたので、装着部32へのインクカートリッジ11の誤装着を防止することができる。インクカートリッジ11の係合凸部21を構成する突起部23の配置パターンは、図7に示すように、突起部23をインク4の色に合わせて除去するだけでよいことから、成形金型を共用することができ、また、製造効率の向上を図ることができる。 【0138】なお、以上の例では、プリンタ本体3に対してヘッドカートリッジ2が着脱可能であり、更に、ヘッドカートリッジ2に対してインクカートリッジ11が着脱可能なプリンタ装置1を例に取り説明したが、インクカートリッジの装着部への誤装着防止機構については、プリンタ本体3とヘッドカートリッジ2とが一体のプリンタ装置に適用することもできる。 【0139】更に、以上の例では、記録紙に文字や画像を印刷するプリンタ装置を例に取り説明したが、本発明は、微少量の液体を吐出する他の装置に広く適用することができる。例えば、本発明は、液体中のDNAチップ用吐出装置(特開2002−34560号公報)やプリント配線基板の微細な配線パターンを形成するための導電性粒子を含む液体を吐出したりする液体吐出装置に適用することもできる。 【0140】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、予め設けられた複数の突起部の内少なくとも1つの突起部を除去することで、インクの各色毎に異なる形状の係合凸部を形成したので、製造コストを高くすることなく液体固有のカートリッジを製造することができる。 【0141】また、本発明によれば、液体カートリッジを成形金型で成形する場合に、その成形金型の種類を1種類とすることができ、金型コストの低減を図ることができる。 【0142】更に、液体カートリッジの装着対象物となるヘッド部には、1つの係合凸部とのみ係合可能な係合凹部を設けたので、液体カートリッジを正しい位置に装着することができ、誤装着を防止することができる。 【0143】更に、装置本体に対して液体吐出ヘッドカートリッジを着脱可能とし、更に、液体吐出ヘッドカートリッジに対して液体カートリッジを着脱可能としたので、液体吐出ヘッドカートリッジと液体カートリッジをリサイクルして使用することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002185 【氏名又は名称】ソニー株式会社 【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号
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| 【出願日】 |
平成14年12月26日(2002.12.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067736 【弁理士】 【氏名又は名称】小池 晃 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−341087(P2003−341087A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−378432(P2002−378432) |
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