| 【発明の名称】 |
インキジェットプリンタ用インキタンク |
| 【発明者】 |
【氏名】玉井 淳 【住所又は居所】埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株式会社草加工場内
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| 【要約】 |
【課題】複数のインキタンク部分を一体的に備えるインキジェットプリンタ用インキタンクとして、各インキタンク部分を同一の形状しないものについて、逆流防止流体を使用するものでは、インキ容器の径が大きい場合等、逆流防止機能が維持されない可能性があり、浮体を配置できるが、この浮体を各インキタンク部分に適合する浮体を区別しながら挿入しなければならず、組み立て作業が繁雑となりコスト高となってしまうという問題があり、間違えて配置された場合には製品の不良が懸念される。
【解決手段】各インキタンク部分に、前記逆流防止流体の層に少なくとも一部を浸漬させて、対応するインキタンク部に対する、インキ色表示等の識別表示を設けた浮体を配置した。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 収容されるインキの界面及びインキタンク内周壁に接触してインキの逆流防止流体を層状に配置したインキジェットプリンタ用インキタンクにおいて、複数のインキタンクが一体に並列されてそれぞれインキタンク部分として構成されると共に、各インキタンク部分のインキが収容されている内孔の横断面形状が異なるものとし、各インキタンク部分に、前記逆流防止流体の層に少なくとも一部を浸漬させて、対応するインキタンク部に対する識別表示を設けた浮体を配置したインキジェットプリンタ用インキタンク。 【請求項2】 前記識別表示が色、文字、記号のうちの1つ若しくは2つ以上の組合せである請求項1記載のインキジェットプリンタ用インキタンク。 【請求項3】 前記浮体の横断面形状が前記インキタンク部の横断面形状と略相似形である請求項1又は請求項2に記載のインキジェットプリンタ用インキタンク。 【請求項4】 前記浮体の色がインキ色と類似する色に着色されており、インキ色表示になっている請求項2又は請求項3に記載のインキジェットプリンタ用インキタンク。 【請求項5】 前記逆流防止流体が、実質的にインキと相溶しない水又は有機流体を基材として粘弾性を付与された、透明性を有する高粘度ゲル状流体であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインキジェットプリンタ用インキタンク。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、収容されるインキの界面及びインキタンク内周壁に接触してインキの逆流防止流体を層状に配置したインキジェットプリンタ用インキタンクに関する。 【0002】 【従来の技術】容器内に、繊維集束体などの吸蔵物質によらずに、直接的に液体を収容するものは、豊富な液量を確保できるものである。使用によって内容液を消費するに際しては、消費した液の体積に見合う分のほかのもので置換しなくては、容器内が減圧状態となり、内容液が容器の外にでることの障害となる可能性があるので、通常は通気孔から外気を取り入れ、自動的に空気と置換するものである。しかし、貯蔵時における空気とインキとの直接接触が好ましくないものもあり、特にピエゾ方式のインキジェットプリンタに使用されるインキでは、インキ中に存在する気泡や溶存気体などが吐出品質や印字品質に悪影響することが知られている。 【0003】容器内の液体を極力外気にさらさずに収容する容器としては、円筒状のインキ収容管にインキと実質的に相溶しない逆流防止流体をインキ界面に接触させて配置し、インキが消費されるときには逆流防止流体の層がインキ界面の移動に伴って前進してインキの収容されている部分を減圧状態とせずに外気とインキとを区画するインキジェットプリンタ用のインキタンクや、インキを容積可変の袋に収容してインキ量が少なくなると自動的に袋が折りたたまれていくようにしてインキの収容されている部分を減圧状態とせずに外気とインキとを区画するインキジェットプリンタ用のインキタンクが知られている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】使用するインキとして複数種のインキがあるものは、それぞれのインキを個別のインキタンクとして設置するようにしたものとしてもよいが、各インキ用として並列させたインキタンク部分を一体的なインキタンクとして備えるものであることが取り替えの容易性等から望まれるが、プリンタにおけるインキタンクの収容部分は限られたスペースであるし、インキを突出するノズルやプリンタヘッドなどの位置は、印字品質への影響もあり決められた位置とされることも多く、各インキタンク部分を同一の形状とすることは困難な場合があった。カラー印刷などにおいてはシアン、マゼンタ、イエローのどの色の消費が多いかは一概には言えない場合が多く、各色のインキタンク部分の形状は異なっても同様の容積とされることが好ましい場合もある。逆流防止流体を使用するものでは、インキ容器の径が大きく、インキ界面の面積が大きくなる場合などでは、逆流防止流体による逆流防止機能が維持されない可能性があり、合成樹脂製の棒状体のような浮体を逆流防止流体の層中に浸漬させる必要があるので、各インキタンク部分に適合する浮体を区別しながらセットしなければならず、組み立て作業が繁雑となりコスト高となってしまうという問題点があった。また、これらの浮体は同じインキジェットプリンタ用インキタンクに組み込むため、常に同じ場所に放置されるので、混同してしまう場合が多々あり、選別が非常に困難で、間違えて設置された場合には逆流防止機能そのものに疑問が生じるので製品の不良率が上昇し更にコストの上昇が懸念される。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、収容されるインキの界面及びインキタンク内周壁に接触してインキの逆流防止流体を層状に配置したインキジェットプリンタ用インキタンクにおいて、複数のインキタンクが一体に並列されてそれぞれインキタンク部分として構成されると共に、各インキタンク部分のインキが収容されている内孔の横断面形状が異なるものとし、各インキタンク部分に、前記逆流防止流体の層に少なくとも一部を浸漬させて、対応するインキタンク部に対する識別表示を設けた浮体を配置したインキジェットプリンタ用インキタンクを要旨とするものである。 【0006】 【実施例】以下、図面に基づき一例について説明する。図1に示したものは、プリンタ本体(図示せず)に交換可能に取り付けられるインキカートリッジを想定しており、プリンタ本体へ接続する際に、取り付け孔1へプリンタ本体のインキカートリッジ取り付け用の突起(図示せず)が挿着され固定するようになしてある。タンク本体2は、気体透過性が低く光透過性の高いポリプロピレン樹脂の射出成形品で、箱型形状を有しており、インキの残量が目視可能になっている。タンク本体2は、底部にプリンタヘッド(図示せず)にインキを供給するためのインキ吐出口3を有する底箱2aと、内外気を連通可能な通気孔4を有する天箱2bとから構成され、底箱2aと天箱2bとの接合部分は、液密な乗り越え嵌合や接着剤等による結合など、内容液体等が洩れ出さないことが必要であるが、本例のものでは超音波による融着を施すものとしてある。内部は、側壁部2cにより4つのインキタンク部2dに仕切られている。各インキタンク部2dにはブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各インキ4(比重:1.06)が20cc、このインキ4の界面と接触して高粘度ゲル状流体6(比重:0.89)が0.8cc、及びこの高粘度ゲル状流体6に一部浸漬して浮体7が収容されている。 【0007】それぞれのインキタンク部2dに対応したインキ吐出口3には、インキ5中の凝集物や反応物等の粗大粒子や高粘度ゲル状流体6、またインキ5中に残存してしまった気泡などがプリンタヘッドやプリンタヘッドへの連絡通路に入り込むことを抑制するフィルター8と、プリンタヘッドの要求に応じてスリット状のインキ通路9aを開放してインキ吐出可能となす弁体9が設置されている。弁体9はシリコンゴムやブチルゴム、エチレンプロピレンゴムなどの弾性材料からなる弾性弁であり、プリンタヘッドからの吸引力等の要求に対して変形して、一文字スリット状のインキ通路9aを開放することができる。フィルター8は、綾畳織で、厚み0.06mm、3000MESHのステンレス製の金網である。金網は、この他に平畳織、綾むしろ織、縦撚線平織、共撚線織、平織、綾織、杉綾織等を用いることができ、厚みは0.06mm〜2.00mm、メッシュは1200MESH〜3500MESHが好適である。図示はしないが、このフィルター8と弁体9との機能を、骨格部分が互いに接触するように熱圧縮された連通多孔性のポリウレタンやポリエチレン樹脂製の板状部材によって備えさせることも可能である。 【0008】各インキタンク部2dの内部に収容されているインキ5は、着色剤として染料を使用し、水を主媒体とした水性染料インキを想定しているが、顔料インキ、有機溶剤を主媒体とした油性インキとすることもできる。高粘度ゲル状流体6は実質的にインキ5と相溶しないものであることが望ましいので、油性インキを使用する場合には、水を媒体とした水性系の高粘度ゲル状流体6を使用することができる。但し、水性系の高粘度ゲル状流体6は気体透過性が高くなったり、乾燥しやすかったりするので、更にその上に有機溶剤を媒体とした油性系の逆流・透過・乾燥防止剤組成物の層を形成しても良く、両者の間に板状の蓋部材を配置するなどすることもできる。 【0009】各インキタンク部2dの内壁面は、高粘度ゲル状流体6との接触角が50゜(25℃)に設定されており、高粘度ゲル状流体6の移動を円滑なものとなるように、また、高粘度ゲル状流体6の層が移動するに際して壁面に付着して残存してしまう高粘度ゲル状流体6を極力少なく、但し、内壁面との間に層の切れ目が形成されない程度のものとしている。この接触角は、高粘度ゲル状流体6の配合、タンク本体2の材質、壁面の表面状態などで調節することが可能である。本例の高粘度ゲル状流体6は、平均分子量630のポリブテンを基材とし、粘弾性を付与し透明性を有するものであるが、基材として、平均分子量300〜3700で低分子量のポリブテンやαオレフィンなどが好適に使用できる。 【0010】また、図1のI−I’線横断面図である図2に示すように、各インキタンク部2dの横断面の内接円が10mm以上あり、高粘度ゲル状流体6が、経時的に界面維持することが出来ないので、各インキタンク部2dの横断面形状と略相似形であり、インキ色のポリプロピレン樹脂の射出成形品である浮体7をそれぞれに配置してあるので、組み立て作業において、各インキタンク部2dに対する浮体7を適切な各インキタンク部2dにセットすることにおいて目視判別することが大変容易になり、また、万一各インキタンク部2dに適合した浮体7と混同してしまっても、目視選別が非常に簡単で、間違えて各インキタンク部2dに浮体7を設置することが防止され、製品の不良率が抑制されるので、コストの大幅な削減が出来るようになった。本例の浮体7は、インキ色の樹脂で射出成形したものであるが、押出成形品を適当な長さで切断したものを用いても良いし、浮体7の識別表示は、文字や記号を金型上で作製して成形することも出来るし、成形品に文字や記号を刻印したり、色や文字、記号の印刷、シール等の貼付、ペン体等による塗布、筆記、さらにはこれらの手段の組合せによって適宜なすことができる。 【0011】また、浮体7が箱型であることによって、使用される樹脂材料の量を少なくすることができコスト的に有利であると共に、全体の肉厚を極力均一となして成形時の「ひけ(樹脂の収縮速度の部分的な違いや非均一性によって外面に凹みが形成される現象)」が極力発生しないようになしている。但し、内実の塊状としてもよい。 【0012】 【発明の効果】以上より、本発明のインキジェットプリンタ用インキタンクは、識別表示された浮体により、組み立て作業において、各インキタンク部に適合した浮体を容易にセットすることと、浮体を混同してしまい、各インキタンク部に間違えて浮体を設置した場合の製品不良を抑制し、コストの大幅な削減をし得るものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005511 【氏名又は名称】ぺんてる株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町7番2号
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| 【出願日】 |
平成14年5月30日(2002.5.30) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−341084(P2003−341084A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−157890(P2002−157890) |
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