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【発明の名称】 微細部品の組立方法並びに組立装置
【発明者】 【氏名】丸山 徹
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【氏名】吉村 研一
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式会社リコー内

【要約】 【課題】圧電素子方式のインクジェットヘッドを構成する2つの微細部品を高精度に位置調整して組立て、信頼性の高いインクジェットヘッドを生産性よく提供する。

【解決手段】第1の微細部品と第2の微細部品の夫々対応する位置に設けた各位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置調整を行い、両微細部品を接合する組立方法であって、部品供給工程と、接着剤塗布工程と、仮止め用接着剤塗布工程と、第1の微細部品位置検出工程と、検出初期位置移動工程と、第2の微細部品位置検出工程と、位置調整工程と、接合工程と、仮止め工程と、出位置移動工程と、排出工程と、搬送工程と、とを備えた。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の微細部品と第2の微細部品の夫々対応する位置に設けた各位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置調整を行い、両微細部品を接合する組立方法であって、第1の微細部品と第2の微細部品を夫々作業スペースに投入する部品供給工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の位置調整を行った後、仮接着するための仮止め接着剤を一方の部品表面に塗布する仮止め用接着剤塗布工程と、第1の微細部品の位置検出基準マークを検出する第1の微細部品位置検出工程と、前記第1の微細部品位置検出工程における検出情報に基づいて、第2の微細部品の検出初期位置を移動する検出初期位置移動工程と、第2の微細部品の位置検出基準マークを検出する第2の微細部品位置検出工程と、第1の微細部品と第2の微細部品についての位置検出情報に基づいて、第2の微細部品の位置を調整する位置調整工程と、位置調整を行った後、両微細部品を加圧接合する接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し第1の微細部品と第2の微細部品を仮接着する仮止め工程と、第1の微細部品と第2の微細部品を接合した後、第1の微細部品の位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動する排出位置移動工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の接合完成品を排出手段へ排出する排出工程と、前記完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたことを特徴とする微細部品の組立方法。
【請求項2】 前記第1の微細部品、及び第2の微細部品は、夫々インクジェットヘッドを構成する振動板、及び流路板であることを特徴とする請求項1に記載の微細部品の組立方法。
【請求項3】 インクジェットヘッドを構成する微細部品としての振動板及び流路板の夫々対応する位置に設けた位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて流路板の位置調整を行い、振動板と流路板を接着接合する組立方法であって、振動板と流路板を夫々作業スペースに投入する部品供給工程と、流路板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、振動板と流路板の位置調整を行った後、仮接着するための仮止め接着剤を流路板表面に塗布する仮止め用接着剤塗布工程と、振動板の位置検出基準マークを検出する振動板位置検出工程と、前記振動板位置検出工程における検出情報に基づいて、流路板の検出初期位置を移動する検出初期位置移動工程と、流路板の位置検出基準マークを検出する流路板位置検出工程と、振動板と流路板の位置検出結果に基づいて、流路板の位置を調整する位置調整工程と、位置調整を行った後、振動板と流路板を加圧接合する接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し振動板と流路板を仮接着する仮止め工程と、振動板と流路板を接合した後、振動板についての位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動する排出位置移動工程と、前記振動板と流路板の接合完成品を排出手段へ排出する排出工程と、前記接合完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたことを特徴とする微細部品の組立方法。
【請求項4】 請求項1、又は2に記載の第1の微細部品位置検出工程において、前記第1の微細部品の位置検出基準マークの位置座標としてのターゲット座標を取得し、第1の微細部品と第2の微細部品を前記位置調整工程において接合した後、前記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記ターゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量を補正することを特徴とする微細部品の組立方法。
【請求項5】 前記接着剤塗布工程と前記仮止め用接着剤塗布工程との間に、前記接着剤塗布済みの微細部品或いは流路板をバッファ手段内に複数貯蔵するためのバッファ工程を備えたことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の微細部品の組立方法。
【請求項6】 前記バッファ工程において、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品、或いは流路板は、接着剤が塗布された順番に次工程に排出する先入先出し方式により処理されることを特徴とする請求項5に記載の微細部品の組立方法。
【請求項7】 前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品或いは流路板は、前記バッファ内の所要位置に位置決め保持されることを特徴する請求項5又は6に記載の微細部品の組立方法。
【請求項8】 2つの微細部品の夫々対応する位置に設けた位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて微細部品の位置調整を行い、2つの微細部品を接合する組立装置であって、2つの微細部品を夫々作業スペースに投入する微細部品供給手段と、2つの微細部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、微細部品を仮止めするための仮止め接着剤を塗布する仮止め用接着剤塗布手段と、2つの微細部品の位置検出基準マークを検出する位置検出手段と、位置検出手段による微細部品の位置検出結果に基づいて微細部品の位置を調整する位置調整手段と、位置調整手段による位置調整完了後に2つの微細部品を加圧接合する接合手段と、仮止め用接着剤を硬化し2つの微細部品を仮接着する仮止め手段と、2つの微細部品を接合した接合完成品を排出する排出手段と、接合完成品を次工程に搬送する搬送手段と、を備えたことを特徴とする微細部品の組立装置。
【請求項9】 前記微細部品供給手段は、微細部品を複数収納したトレイを供給する供給手段と、供給されたトレイに設けた識別マークを検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて、トレイ引き込みの可否判定を行うトレイ識別手段と、を備えていることを特徴とする請求項8に記載の微細部品の組立装置。
【請求項10】 前記位置検出手段は、前記一方の微細部品の位置検出基準マークの位置座標としてのターゲット座標を取得し、該一方の微細部品と他方の微細部品を前記位置調整手段によって接合した後、前記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記ターゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量を補正することを特徴とする請求項7又は8に記載の微細部品の組立装置。
【請求項11】 前記接着剤塗布済みの微細部品を複数貯蔵するためのバッファ手段を備えたことを特徴とする請求項8、9又は10の何れか一項に記載の微細部品の組立装置。
【請求項12】 請求項8、9、10又は11の何れか一項に記載の微細部品の組立装置は、前記バッファ手段内に順次載置される接着剤塗布済み微細部品の載置位置及び載置順序を記憶する記憶手段と、接着剤が塗布された順番に微細部品を次工程に排出する制御を行う制御手段を更に備え、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品は、接着剤が塗布された順番に次工程に排出する先入先出し方式により処理されることを特徴とする微細部品の組立装置。
【請求項13】 請求項8、9、10、11又は12に記載の微細部品の組立装置であって、前記バッファ手段は、複数の微細部品を搭載可能なトレイを備え、該トレイには個々の微細部品をトレイ上の所要位置に位置決め保持するための真空吸着機構或いはメカニカルチャック機構から成る保持機構を備えることを特徴とする微細部品の組立装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つの微細部品を高精度に位置決めして接合する組立技術の改良に関し、特にインクジェットヘッドを構成する微細な構成部品を高精度、且つ、安価に組立てる組立方法、及び組立装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットヘッドからインク滴を吐出して用紙上に画像記録するインクジェット記録方式を採用したプリンタ、ファクシミリ、複写機等の画像記録装置が種々提案され、市場に供されている。インクジェットヘッドには、種々の構造のものが知られているが、例えばインク滴を吐出するための複数のノズルと、各ノズルに対応して設けられた電気機械変換素子や発熱抵抗体等から成るアクチュエータとを備えており、各ノズルに対応したアクチュエータが選択的に駆動することにより、記録信号に応じたインク滴をノズルより吐出し、画像を形成するタイプが存する。インクジェットヘッドの1つの例として、基板上に複数の圧電素子(例えば、PZT圧電セラミクス)を設け、この圧電素子に振動板の変位部を接合し、この振動板上に変位部に対応する液室を形成するための流路板を接合し、この流路板上に、振動板の変位部に各ノズルが対応するようにノズル板を接合し、圧電素子を駆動することにより、振動板を介して液室内のインクを加圧し、ノズル板のノズルからインクを吐出するようにしたものがある。このような、インクジェットヘッドにおいて、高密度、高品質な記録を行うためには、インクジェットヘッドを構成するノズル板、流路板、振動板、圧電素子等の各微細部品を高精度に製造する必要があるばかりでなく、各微細部品を接合して組立てる際の微細部品相互の組立て精度を十分に高く確保する必要がある。これらの微細部品間の高精度な組立を実現するために、従来から種々の組立装置が提案されているが、高精度な組立を実現するために、組立時間が長くなり生産性が低下するという問題があった。
【0003】このような微細部品の組立装置における生産性向上を目的とした従来技術として、特開平5−293727号公報(特許第2739885号)「工程分割型組立装置における物品組立方法」(キャノン(株))が知られている。この従来例においては、まず、工程分割型組立装置における物品組立方法において、第一のステーションで第一部材を供給し、第二のステーションでは第一部材の位置を第一の位置検出手段で計測し、その後第二部材を第一部材上に供給して組み付けする。次いで、第一の部材と第二の部材の組み付け体を第二のステーションから第三のステーションに移動させる間に、第一部材についての計測結果をもとに、第三のステーションに配置された第二の位置検出手段の位置を、第二部材の位置を計測するために毎回移動させる方式を提案している。しかし、この従来例においては、位置計測用の検出手段が第一の検出手段と第二の検出手段という2系統の検出系を用いて部材の位置調整を行っている。そして、2つの部材を直接計測するのではなく、校正部品を使用して2系統の検出手段の位置関係を把握して、間接的に部材を調整しているため、部材同志の位置関係を直接検出している訳ではない。したがって、部品間の組立精度が十分に確保できない可能性がある。また、第一部材の位置に合わせて、毎回、第二の位置検出手段を移動させるため、検出手段移動による検出誤差が発生し易く、その結果、組立精度が確保できないという問題があった。
【0004】そこで、特開平10−277853号公報「微細部品の組立装置」((株)リコー)においては、部品を供給する第一ステーションと、接着剤を塗布する第二ステーションと、2つの微細部品を接合する第三ステーションと、接合した組立物を排出する第四ステーションを順次配置し、第二ステーションには、微細部品の位置を検出する位置検出手段と、接着剤塗布位置に微細部品を位置決めする位置決め手段を備え、第三ステーションには、他方の微細部品を吸着保持する保持手段と、この保持手段を他方の微細部品供給側との間で往復移動させる移動機構部と、二つの微細部品の位置計測が可能な位置検出手段と、その検出結果に基づいて一方の微細部品の位置を調整する位置調整手段を具備する方式を提案している。このように2つの微細部品を同時に撮像可能な位置検出手段を設け、一つの微細部品を基準として、他方の微細部品を位置調整することにより高精度な組立を実現している。しかし、特開平10−277853号公報の発明においては、接着剤塗布手段にスクリーン印刷方式を採用しているため、ある一定期間ごとに、接着剤の交換、スクリーンの清掃、及びスクリーンの交換等のメンテナンスが必要であり、メンテナンス期間中は、組立装置はダウンしていまい、装置全体としての稼働率が下がり、生産性が低下するという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、圧電素子方式のインクジェットヘッドを構成する微細部品を高精度に組立て、信頼性の高いインクジェットヘッドを生産性よく提供できる微細部品の組立方法及び組立装置を提供することを目的とする。また、接合対象となる2つの微細部品の位置関係を直接的に調整することにより、部品間の組立精度を十分に確保することを目的とする。また、一つの微細部品の位置に合わせて、毎回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくして、検出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組立精度を確保することを課題とする。例えば、微細部品に接着剤を塗布する接着剤塗布手段を定期的にメンテナンスする場合のメンテナンス期間中であっても、装置をダウンさせずに、連続稼働を可能とする微細部品の組立方法及び組立装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、請求項1の発明は、第1の微細部品と第2の微細部品の夫々対応する位置に設けた各位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて両微細部品間の位置調整を行い、両微細部品を接合する組立方法であって、第1の微細部品と第2の微細部品を夫々作業スペースに投入する部品供給工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の位置調整を行った後、仮接着するための仮止め接着剤を一方の部品表面に塗布する仮止め用接着剤塗布工程と、第1の微細部品の位置検出基準マークを検出する第1の微細部品位置検出工程と、前記第1の微細部品位置検出工程における検出情報に基づいて、第2の微細部品の検出初期位置を移動する検出初期位置移動工程と、第2の微細部品の位置検出基準マークを検出する第2の微細部品位置検出工程と、第1の微細部品と第2の微細部品についての位置検出情報に基づいて、第2の微細部品の位置を調整する位置調整工程と、位置調整を行った後、両微細部品を加圧接合する接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し第1の微細部品と第2の微細部品を仮接着する仮止め工程と、第1の微細部品と第2の微細部品を接合した後、第1の微細部品の位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動する排出位置移動工程と、第1の微細部品と第2の微細部品の接合完成品を排出手段へ排出する排出工程と、前記完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたことを特徴とする。
【0007】これによれば、部品供給工程において、微細部品を搭載したトレイを用いて部品を作業スペースに供給するので、トレイのセッティングミスやトレイ上の部品搭載ミス等による装置停止の発生を予め防止し、稼働率の高い微細部品の組立方法を提供することができる。また、第1の微細部品を接合位置側に予め移載しておき、次いで第2の微細部品に対する接着剤塗布を行ってから接合位置側へ移載し、両微細部品を位置固定されたCCDカメラの視野内に保持して直接的に位置調整することにより、微細部品間の組立精度を十分に確保すると共に、一つの微細部品の位置に合わせて、毎回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくして、検出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組立精度を確保することができる。また、前記接着剤を硬化させる前に、仮止め接着剤により両微細部品を仮止め接合して位置ズレ、分離等が発生しないようにした上で、接着剤を硬化させる工程に移行させるようにしたので、最終的に得られる接合完成品の良品率を高めることができる。従って、この本発明によれば、例えば、PZT方式印字ヘッドを構成する微細部品を高精度に組立て、信頼性の高いPZT方式印字ヘッドを提供できる。また、生産性の高い微細部品の組立方法を提供することができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、前記第1の微細部品、及び第2の微細部品は、夫々インクジェットヘッドを構成する振動板、及び流路板であることを特徴とする。本発明によれば、例えば振動板と流路板のように位置合わせ精度の良否がインクジェットヘッドの性能に影響を及ぼす場合の組立方法として使用することにより、生産性を高めながら品質精度の高いインクジェットヘッドを製造することができる。
【0009】請求項3の発明は、インクジェットヘッドを構成する微細部品としての振動板及び流路板の夫々対応する位置に設けた位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて流路板の位置調整を行い、振動板と流路板を接着接合する組立方法であって、振動板と流路板を夫々作業スペースに投入する部品供給工程と、流路板の表面に接着剤を塗布する接着剤塗布工程と、振動板と流路板の位置調整を行った後、仮接着するための仮止め接着剤を流路板表面に塗布する仮止め用接着剤塗布工程と、振動板の位置検出基準マークを検出する振動板位置検出工程と、前記振動板位置検出工程における検出情報に基づいて、流路板の検出初期位置を移動する検出初期位置移動工程と、流路板の位置検出基準マークを検出する流路板位置検出工程と、振動板と流路板の位置検出結果に基づいて、流路板の位置を調整する位置調整工程と、位置調整を行った後、振動板と流路板を加圧接合する接合工程と、仮止め用接着剤を硬化し振動板と流路板を仮接着する仮止め工程と、振動板と流路板を接合した後、振動板についての位置検出情報をもとに、接合完成品を排出位置に移動する排出位置移動工程と、前記振動板と流路板の接合完成品を排出手段へ排出する排出工程と、前記接合完成品を次工程に搬送する搬送工程と、を備えたことを特徴とする。これによれば、部品供給手段において、微細部品を搭載したトレイを用いて部品を作業スペースに供給するので、トレイのセッティングミスやトレイ上の部品搭載ミス等による装置停止の発生を予め防止し、稼働率の高い微細部品の組立方法を提供することができる。また、第1の微細部品を接合位置側に予め移載しておき、次いで第2の微細部品に対する接着剤塗布を行ってから接合位置側へ移載し、両微細部品を位置固定されたCCDカメラの視野内に保持して直接的に位置調整することにより、微細部品間の組立精度を十分に確保すると共に、一つの微細部品の位置に合わせて、毎回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくして、検出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組立精度を確保することができる。また、前記接着剤を硬化させる前に、仮止め接着剤により両微細部品を仮止め接合して位置ズレ、分離等が発生しないようにした上で、接着剤を硬化させる工程に移行させるようにしたので、最終的に得られる接合完成品の良品率を高めることができる。従って、この本発明によれば、インクジェットヘッドを構成する振動板と流路板との接合に際しての位置調整を効率的、且つ誤差なく行うことができるので、PZT方式印字ヘッドを構成する微細部品を高精度に組立て、信頼性の高いPZT方式印字ヘッドを提供できる。また、生産性の高い微細部品の組立方法を提供することができる。
【0010】請求項4の発明は、請求項1、又は2に記載の第1の微細部品位置検出工程において、前記第1の微細部品の位置検出基準マークの位置座標としてのターゲット座標を取得し、第1の微細部品と第2の微細部品を前記位置調整工程において接合した後、前記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記ターゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量を補正することを特徴とする。この本発明によれば、接合位置における接合が完了した時点における接合完成品の位置座標にかかわらず位置補正によって排出位置の座標を常に接合下ステージの流路板基準原点に定めることが可能となる。従って、接合完成品を排出手段の完成品トレイに収納するにあたり、移載精度を向上させることができ、トレイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立方法を提供することが可能となる。請求項5の発明は、請求項1、2、3又は4において、前記接着剤塗布工程と前記仮止め用接着剤塗布工程との間に、前記接着剤塗布済みの微細部品或いは流路板をバッファ手段内に複数貯蔵するためのバッファ工程を備えたことを特徴とする。この発明によれば、印刷装置等からなる接着剤塗布手段が清掃、接着剤補給等のためのメンテナンス中であっても、バッファ手段に貯蔵した微細部品を使用しての自動運転の継続が可能であり、稼働率の高い組立方法を提供できる。
【0011】請求項6の発明は、請求項5において、前記バッファ工程において、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品、或いは流路板は、接着剤が塗布された順番に次工程に排出する先入先出し方式により処理されることを特徴とする。これによれば、接着剤を塗布した順番に従って接合手段に供給する先入先出し(FIFO)制御を行うことにより、塗布された接着剤の塗布から接合までの経過時間を均一に管理することができ、プロセス条件の安定化が図られ、高品質で高歩留りのPZT方式印字ヘッドの提供が可能となる。請求項7の発明は、請求項5又は6において、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品或いは流路板は、前記バッファ内の所要位置に位置決め保持されることを特徴する。これによれば、バッファトレイの凹所上の流路板を凹所内に真空吸着し、バッファ手段に載置された流路板の位置を保持することにより、流路板を移載するにあたり移載精度を向上させることができ、位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ、装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立方法を提供することが可能となる。請求項8の発明は、2つの微細部品の夫々対応する位置に設けた位置検出基準マークを検出して、その検出結果に基づいて微細部品の位置調整を行い、2つの微細部品を接合する組立装置であって、2つの微細部品を夫々作業スペースに投入する微細部品供給手段と、2つの微細部品の一方に接着剤を塗布する接着剤塗布手段と、微細部品を仮止めするための仮止め接着剤を塗布する仮止め用接着剤塗布手段と、2つの微細部品の位置検出基準マークを検出する位置検出手段と、位置検出手段による微細部品の位置検出結果に基づいて微細部品の位置を調整する位置調整手段と、位置調整手段による位置調整完了後に2つの微細部品を加圧接合する接合手段と、仮止め用接着剤を硬化し2つの微細部品を仮接着する仮止め手段と、2つの微細部品を接合した接合完成品を排出する排出手段と、接合完成品を次工程に搬送する搬送手段と、を備えたことを特徴とする。これによれば、請求項1、2と同様の作用、効果を得ることができる。
【0012】請求項9の発明は、請求項8において、前記微細部品供給手段は、微細部品を複数収納したトレイを供給する供給手段と、供給されたトレイに設けた識別マークを検出する検出手段と、検出手段による検出結果に基づいて、トレイ引き込みの可否判定を行うトレイ識別手段と、を備えていることを特徴とする。これによれば、請求項3と同様の作用、効果を得ることができる。請求項10の発明は、請求項7又8において、前記位置検出手段は、前記一方の微細部品の位置検出基準マークの位置座標としてのターゲット座標を取得し、該一方の微細部品と他方の微細部品を前記位置調整手段によって接合した後、前記接合完成品を排出位置に移動するにあたり、前記ターゲット座標との偏差を算出し、排出位置までの移動量を補正することを特徴とする。これによれば、請求項4と同様の作用、効果を得ることができる。請求項11の発明は、請求項8、9又は10において、前記接着剤塗布済みの微細部品を複数貯蔵するためのバッファ手段を備えたことを特徴とする。これによれば、請求項5と同様の作用、効果を得ることができる。請求項12の発明は、請求項8、9、10又は11の何れか一項に記載の微細部品の組立装置は、前記バッファ手段内に順次載置される接着剤塗布済み微細部品の載置位置及び載置順序を記憶する記憶手段と、接着剤が塗布された順番に微細部品を次工程に排出する制御を行う制御手段を更に備え、前記バッファ手段内に複数個貯蔵された接着剤塗布済み微細部品は、接着剤が塗布された順番に次工程に排出する先入先出し方式により処理されることを特徴とする。これによれば、請求項6と同様の作用、効果を得ることができる。
【0013】請求項13の発明は、請求項8、9、10、11又は12に記載の微細部品の組立装置であって、前記バッファ手段は、複数の微細部品を搭載可能なトレイを備え、該トレイには個々の微細部品をトレイ上の所要位置に位置決め保持するための真空吸着機構或いはメカニカルチャック機構から成る保持機構を備えることを特徴とする。これによれば、請求項7と同様の作用、効果を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示した実施の形態により詳細に説明する。図1乃至図4は、圧電素子(例えば、PZT圧電セラミクス)を用いたインクジェットヘッドの一例としてのPZT方式印字ヘッドの概要構造を示す正面構成図、流路板の平面図、ノズル板の平面図、及び流路板とノズル板を組み付けた状態の平面図である。図1に示すように、PZT方式印字ヘッド1は、駆動ユニット3と、この駆動ユニット3の上面に接合した液室ユニット2とを備えている。駆動ユニット3は、平板状の基板15上に複数の圧電素子駆動部(以下、駆動部、という)14a及び支柱部14bを交互に立設した構成を備え、これらの駆動部14a及び支柱部14bは所定の間隔をおいて、基板15の上面に接合固定されている。液室ユニット2は、図3に示した如きインク滴を吐出する複数のノズル孔40を有したノズル板11と、図2に示した如く各ノズル孔40に対応した溝状の液室30が上面に形成されている流路板12と、各液室30に対応した位置関係にあり、且つ駆動ユニット3の駆動部14aの振動を各液室30に伝える振動板13から形成されている。液室ユニット2を構成するノズル11、流路板12、振動板13は、流路板12の上面及び下面に夫々塗布した接着剤16を介して高い精度で接合している。駆動ユニット3を構成する各圧電素子駆動部14a及び支柱部14bの上面には、接着剤16を介して液室ユニット2(振動板13の下面)が高い精度で接着接合されている。液室ユニット2には、図示しないインク供給機構からインクが供給され、各液室30にインクが供給される。そして、圧電素子駆動部14aに通電して選択的に駆動することにより、液室30の底壁を構成する振動板13を変位させて液室30の内圧を高めて、液室30の上壁に形成したノズル孔40からインク滴を吐出させる。
【0015】ここで、図2乃至図4を用いて、ノズル板11と流路板12との位置調整方式を説明する。図2からも分かるように、流路板12の上面の長手方向両端部には、夫々凹状の位置検出用基準マーク22aが形成されている。一方、図3からも分かるように、ノズル板11の長手方向両端には、貫通穴としての位置検出用基準マーク21が形成されている。そして、振動板11と流路板12を接合する際には、これらのマーク22a、21を検出し、夫々の重心が合う様に、振動板11と、流路板12の位置誤差量をXYθ補正して、Z軸方向に加圧接合する。振動板11と流路板12を接合した後は、図4に示すように、ノズル板11の両端に位置する貫通穴としてのノズル板位置検出用基準マーク21の中に、流路板12に設けた流路板位置検出用基準マーク22aが高精度に位置合わせされる。また、流路板12と振動板13との位置合わせに際しても、流路板12の下面に設けたマーク22bと振動板13の対応する位置に設けた貫通穴としてのマーク23が、流路板12とノズル板11に夫々設けた各マークと同様のマーク構成となっており、位置調整も同様の手順にて行われる。
【0016】図示した例では、流路板12側の位置検出用基準マーク22a、22bと、ノズル板11と振動板13に夫々設けた位置検出用基準マーク21、23とは、各板の位置関係が精度よく接合された際に、同心円状の位置関係となるように設定されている。このため、ノズル板位置検出用基準マーク21及び振動板位置検出用基準マーク23は、流路板位置検出用基準マーク22a、22bよりも大径に形成している。しかし、マーク21、23と、マーク22a、22bとは、必ずしも同心円状に配置される必要はなく、上方からカメラ(撮像手段)で撮像したときに検出可能な位置に配置され、且つ各マーク間の位置関係が明確になっていればどのような配置であっても良い。このように、ノズル板11と流路板12、流路板12と振動板13、液室ユニット2と駆動ユニット3を高精度に位置合わせして接合することが、PZT方式印字ヘッドの性能上非常に重要である。そこで、本発明に係わる微細部品の組立方法、組立装置を、振動板と流路板の組立方法、組立装置を一例として、図5乃至図12を用いて説明する。
【0017】図5は、本発明の一実施形態に係る微細部品の組立方法と、該組立方法を実現するための組立装置の構成を説明する平面図である。本発明の微細部品の組立装置50は、微細部品としての振動板13と流路板12の各対応する位置に夫々設けた位置検出用基準マーク23、22bを検出して、その検出結果に基づいて2つの微細部品13、12間の位置関係を微調整し、2つの微細部品を接着接合する工程を全て自動化した組立装置である。この組立装置50は、ベースAと、ベースA上面の中央部に設けた第1ステーションBと、第1ステーションBの一端側に配置した第2ステーションCと、第1ステーションBの他端側に配置した第3ステーションDと、各ステーション間を移動して微細部品を移載する移載ユニットEと、制御手段Fと、を備えている。ベースA上の各ステーションB、C、Dは、装置外部とは隔絶されたクリーンルーム内に設置されている。第1ステーションBには、微細部品としての振動板13を作業スペース内に供給する振動板供給手段51、52と、微細部品としての流路板12を供給する流路板供給手段53、54と、2つの微細部品13、12を接合完了した後の接合完成品Wを受け取る排出手段55、56等が配置されている。第2ステーションCには、流路板12の片面(表面)に接着剤16を塗布する接着剤塗布手段58と、接着剤16を塗布した流路板12を一定量貯蔵するバッファ手段57と、が配置されている。なお、この接着剤16は、熱硬化型接着剤であり、後段の熱硬化工程にて加熱されることにより硬化して2つの微細部品12、13を本接合する。第3ステーションDには、振動板13と流路板12を仮止めするための仮止め接着剤を塗布する仮止め用接着剤塗布手段62と、振動板位置検出基準マーク23及び流路板位置検出基準マーク22bを検出する位置検出手段63と、位置検出手段63による位置検出結果に基づいて流路板12の位置を微調整する位置調整手段61と、位置調整完了後に2つの微細部品13、12を加圧接合する図示しない接合手段と、仮止め用接着剤を硬化し2つの微細部品13、12を仮接着する仮止め手段64(UVランプ)と、を備えている。ここで、既に接着剤16を塗布されている流路板12に重ねて仮止め用接着剤を塗布してから振動板13を仮接合する理由は、接着剤16は熱硬化型接着剤であるために接着力が不十分であるために、流路板12に振動板13を接合したとしても接合力が十分でなく、接合完成品Wを移載用の吸引ノズル等により吸着して移載する際に分解してしまう虞があるため、仮止め接着しておく必要がある。また、この仮止め接着剤を紫外線硬化型接着剤とすることにより、UVランプから成る仮止め手段64からの紫外線照射により仮止め接着剤を硬化させることができる。
【0018】移載ユニットEは、微細部品13、12を組立てた後の接合完成品を次工程に搬送する搬送手段65を備えている。搬送手段65は、例えば一軸ロボット等から成る搬送機構65aと、搬送機構65aにより任意の位置に移動、停止可能に支持されるアーム65bと、アーム65bの先端に支持した真空吸着手段等の保持手段65cと、を有している。移載ユニットEは、制御手段Fからの指令によって、各ステーションB、C、D間を移動し、任意の位置にて停止して、保持手段65cにより微細部品を取出したり、保持した微細部品を所定箇所に載置する作業を実行する。なお、保持手段65cとしては、メカニカルチャック等の把持手段を用いてもよい。制御手段Fは、本組立装置の各構成要素を制御する制御部66を備えている。
【0019】第1の振動板供給手段51は、後述するように複数の振動板13を載置するトレイTに付された識別マークを検出するCCD、フォトセンサ等から成る第1の振動板トレイ検出手段51aと、トレイTの引き込みの可否を判断するための第1の振動板トレイ識別手段51bと、トレイの引き込みを行う第1の振動板トレイ供給手段51cと、を備えている。トレイ識別手段51bは、例えばトレイT上の微細部品が振動板13であるか否か、トレイ上のセット状態が良好か否か等を検知して制御手段に情報を提供する。トレイ供給手段51cは、投入されたトレイTを支持して矢印で示す一軸方向へ進退させるための一軸ロボット等から構成される。このトレイ供給手段51cは、上方に停止した状態にある保持手段65cの直下に個々の振動板13が停止するように所定ピッチ毎にトレイTを送るための間欠駆動パターンにて制御される。そして、保持手段65cの昇降動作によって、トレイ上の一つの振動板13がピックアップされて他の部位に移載された後で、一つの振動板分だけトレイを一方に進行させて、次の振動板を保持手段65cによるピックアップ位置に移動させる。ピックアップ位置に戻ってきた保持手段65cは、新たな振動板を吸着して他の部位に移載する。
【0020】第2の振動板供給手段52は、第2の振動板トレイ検出手段52aと、第2の振動板トレイ識別手段52bと、第2の振動板トレイ供給手段52cと、を備えている。各手段52a、52b、52cの各構成は、対応関係にある第1の振動板供給手段51における各手段51a、51b、51cと同様である。第1の流路板供給手段53は、流路板12を保持したトレイTを供給する手段であり、第1の流路板トレイ検出手段53aと、第1の流路板トレイ識別手段53bと、第1の流路板トレイ供給手段53cと、を備えている。第2の流路板流路板供給手段54は、第2の流路板流トレイ検出手段54aと、第2の流路板流トレイ識別手段54bと、第2の流路板流トレイ供給手段54cと、を備えている。これらの各手段53a〜53c、54a〜54cの構成は、第1の振動板供給手段51における各手段51a、51b、51cと同様である。第1の完成品排出手段55は、振動板13と流路板12を仮止め接合した接合完成品をトレイT上に規則的に載置した状態で供給する手段であり、第1の完成品トレイ検出手段55aと、第1の完成品トレイ識別手段55bと、第1の完成品トレイ排出手段55cと、を備えている。第2の完成品排出手段56は、第2の完成品トレイ検出手段56aと、第2の完成品トレイ識別手段56bと、第2の完成品トレイ排出手段56cと、を備えている。これらの各手段55a〜55c、56a〜56cの構成は、第1の振動板供給手段51における各手段51a、51b、51cと同様である。このように、各供給手段52、53、54、55を構成する各トレイ検出手段、トレイ識別手段、及びトレイ供給手段は、夫々トレイに付された識別マークの検出、トレイの引き込みの判断、及びトレイの引き込みを行う手段である。
【0021】まず、第2ステーションBに配置される各部品供給手段51乃至54に関して、図7の部品供給工程におけるトレイ検出工程、トレイ識別(判別)工程、及びトレイ供給工程の各実施手順を示すフローチャートを参照して説明する。振動板13を振動板供給手段51に投入する際には、複数の振動板13をトレイT上に搭載した状態で投入が行われる。流路板12を流路板供給手段53に投入する際には、複数の流動板12をトレイ上に搭載した状態で投入が行われる。これらのトレイTの適所には、搭載する微細部品13、12に対応した識別マークが設定され、トレイに搭載されている微細部品の種類を判別可能に構成されている。このトレイを所定のセット位置にセットしたときに、トレイに付された識別マークを振動板トレイ検出手段51aにより検出し(S31、s32)、振動板トレイ識別手段51bによりトレイの引き込みの可否(振動板であるか否か、或いはトレイ上におけるセット状態の良否等)を判断し(S33)、引き込み可能な場合にはトレイ供給手段51cによりトレイを装置内に引き込む制御が行われる(S34)。ステップ35では、トレイ上に振動板があるか否か等がチェックされ、ある場合には振動板の取出しが行われる(S36、37)。ステップ35において、トレイ上に振動板がない場合には、トレイ排出等が行われる(S39、40、41)。トレイTに付される識別マーク及び識別マークを検出する手段としては、CCDカメラによるマーク認識、バーコードリーダによるバーコード読取り、センサによるバイナリコード認識等、全体装置との適合性のよいものを選択すれば良い。
【0022】また、図5に示した如く、振動板13の供給機構に関しては、第1の振動板供給手段51と第2の振動板供給手段52の、少なくとも2つ以上の供給手段を隣接配設している。第2の振動板供給手段52も、第1の振動板供給手段51と同様に、識別マークを振動板トレイ検出手段52aにより検出して、振動板トレイ識別手段52bにより、トレイの引き込みを判断し、トレイ供給手段52cにより、トレイを装置内に引き込むようになっている(S43乃至S49)。したがって、第1の振動板供給手段51から供給される振動板13がなくなった場合には、次に待機した第2の振動板供給手段52から振動板が装置に供給される。このため、一方の供給手段51から供給されるべき振動板がなくなった場合に直ちにトレイを交換せずに、他方の供給手段52からの供給に切り替えればよいため、トレイ交換作業の実施による装置ダウンを排除し、稼働率の高い組立装置を実現することが可能となる。また、他方の供給手段52からの供給ができなくなった場合には、トレイの交換を既に完了した状態にある一方の供給手段51から供給すればよいので、連続した作業が可能となる。これと同様に、流路板12の供給に関しても、第1の流路板供給手段53の他に、第2の流路板供給手段54を隣接配設して、交互に切替使用することにより、組立装置の稼働率の低下を防止している。また、接合完成品の排出手段としては、第2ステーションB上に、第1の完成品排出手段55と第2の完成品排出手段56を隣接配置し、夫々にトレイ検出手段55a、56aと、トレイ識別手段55b、56bと、トレイ排出手段55c、56cを装備し、各供給手段51、52と同様の手順で動作させることにより、トレイ交換による完成品排出作業の滞留を排除している。
【0023】各供給手段51、52、53、54から供給されるトレイTは、各トレイ供給手段51c〜54cによって矢印方向へ進退可能に支持され、トレイ上の振動板13及び流路板12は夫々搬送手段65により一個ずつピックアップされて第2ステーションC、又は第2ステーションDの所要投入部位に移載される(部品供給工程)。搬送手段65の先端の保持手段65cを図示の定位置に配置して、ピックアップ手段の直下に位置する微細部品をピックアップする。ピックアップされた微細部品の次の微細部品については、トレイ全体を所定ピッチ移動させてピックアップ手段の直下に移動させることにより、連続して全てのピックアップが可能となる。このように、各流路板供給手段53、54によりトレイTごと組立装置へ供給された流路板12は、搬送手段65によりトレイ上からピックアップされて、塗布手段58に設けた仮位置決め手段59に移載され(図6、S1、2)、接着剤16塗布用の仮位置決め処理を受ける(S4、接着剤塗布工程)。また、各振動板供給手段51、52によりトレイごと組立装置に供給された振動板13は、搬送手段65によりトレイ上からピックアップされて、第3ステーションDに設けられた振動板投入部61bに移載され(S21、22)、真空吸着手段等により振動板投入部61b上に位置決め保持される(S23)。振動板投入部61bは矢印方向へ移動可能に構成されており、左方に位置する調整装置本体100の内部に移送される。振動板投入部61bの右隣には後述する流路板投入部61aとしての接合下ステージ82が配置され、この接合下ステージ82も振動板投入部61bと同様に左方へ移動して調整装置本体100の内部に移動する。
【0024】振動板投入部61bは、調整装置本体100の内部に搬送されると、調整装置本体100内部に位置する昇降自在な接合上ステージ81(図11)に設けた真空吸着手段によって上面を吸着されて保持される(S24)。この際、図11に示すように接合上ステージ81に設けた2つの開口81aの上側に設けた位置検出手段63により、振動板13に設けた振動板位置基準マーク23の位置検出を受ける(S25、第1の微細部品位置検出工程)。位置検出手段63により検出されたマーク位置についての情報は、制御部66の記憶部にメモリーされる(S26)。このような基準マーク23の位置検出作業は、装置タクトを早くするための操作手順であり、タクト的に問題がなければ、後の段階において、流路板12と同時に位置検出するようにしてもよい。
【0025】次に、第2ステーションCの塗布手段58に設けた仮位置決め手段59上に移載された流路板12は、真空吸着手段等によりその上面に仮位置決めされた後(図6、S1、2、3)、仮位置決め手段59を図5の矢印右方向へ移動させることにより、清掃手段60の下を通過して、図示しない塗布部に搬送される。塗布部では、スクリーン印刷その他の印刷方法により、流路板12の表面の所定部位に接着剤16(熱硬化型接着剤)を塗布する(S4、接着剤塗布工程)。ところで、流路板12の接着剤塗布面に異物等がある場合は、所望の塗布領域に接着剤を塗布できなかったり、振動板13を接合する際の部品間のギャップを維持できないことに起因して、接合不良となる場合がある。そこで、本発明では図8に示したごとき清掃手段60を設けて流路板12の接着剤塗布面を清掃するようにしている。清掃手段60は、静電除去機能を有する清掃前処理手段75と、接着剤の塗布面に付着した異物等を負圧により吸引除去する吸引手段70とを備えている。吸引手段70は、流路板12の接着剤塗布面に僅かな間隙をもって対向配置した複数の吸引孔を有する吸引ノズル71と、吸引ノズル71と管体によって接続された吸引源としての真空ポンプ又は排風機74と、吸引動作の切替えを行う切替え弁73と、吸引ノズル71より吸引されたゴミ、異物等の除去物質を捕獲するフィルター72等で構成される。この清掃手段60によって、流路板12の接着剤塗布面の清浄性が保たれ、接着剤塗布品質を向上することができ、接合品質を向上することができる。
【0026】次に、図12(a)及び(b)の平面図、及び正面図により、第2ステーションを構成するバッファ手段57について説明する。バッファ手段57は、例えば図示の如き細長い板状のトレイであり、その上面に複数個の凹所57aを複数個、所定のピッチで配置した構成を有している。この凹所57aは、接着剤塗布手段58により接着剤塗布を受けた流路板12を、その内底面上に嵌合配置できるように流路板12のサイズよりも若干大きめのポケット形状となっている。接着剤塗布手段58により接着剤16の塗布を受けた流路板12は、搬送手段65により仮位置決め手段59上からピックアップされて、バッファ手段57の各凹所57a内に一個づつ移載される(図6、S5、バッファ工程)。この時、搬送手段65により流路板12をバッファ手段57上の凹所57a内へ移載するにあたり、バッファ手段57は、矢印で示した1軸方向に予め定められた移動距離を移動し、搬送手段65により保持された流路板12を空の状態にある凹所57a内に移載して収納する。この時、バッファ手段57上の各凹所57aには予め所定のアドレスが付与されており、接着剤16を塗布した流路板12をバッファ手段57上の各凹所57aに載置する際、制御部66に載置順を記憶させることにより、接着剤16を塗布した順番に従って後述の接合手段に供給する際の先入先出し(FIFO)制御を行っている。また、バッファ手段の凹所57aの適所には、個々の流路板12を凹所内の所要位置に位置決め保持するための真空吸着機構或いはメカニカルチャック機構から成る保持機構が設けられている。即ち、例えばバッファ手段57上の凹所57aには図示しない複数の真空吸着孔を設け、この真空吸着孔は図示しない真空切換弁及び真空ポンプに接続されている。制御部66からの制御により、凹所57a内に流路板12が載置された後、真空弁を作動させて凹所57a上の流路板12を真空吸着し、バッファ手段57に載置された流路板12の位置を保持する。バッファ手段57上に貯蔵する流路板12の個数は、接着剤塗布手段58をメンテナンスする時の塗布工程のダウン時間をカバーするのに十分な量を確保するようにしている。また、接着剤塗布手段58のメンテナンスにおいては、メンテナンスが容易となるように、メンテナンス手段(接着剤塗布手段58の引き出し手段)67を具備している。接着剤塗布手段58をメンテナンス手段67により、手前に引き出すことにより、作業者による清掃、接着剤の補給等のメンテナンスが可能となる。そして、本組立装置は、接着剤塗布手段58がメンテナンス中であっても、バッファ手段57に貯蔵した流路板12を使用しての自動運転が可能であり、稼働率の高い組立装置を提供できる。
【0027】次に、搬送手段65によってバッファ手段57から取り出された接着剤塗布済みの流路板12は、第3ステーションを構成する流路板投入部61a(接合下ステージ82)上に移載される(S6)。接合下ステージ82上に移載された流路板12は、図示しない真空吸着手段により接合下ステージ82上に仮位置決めされた後、仮止め用接着剤塗布手段62が流路板12上に移動することにより、流路板12の適所に仮止め用接着剤(紫外線硬化型接着剤)が塗布される(S7、8)。次いで、XYθZ軸を有することにより各方向へ移動可能な位置調整手段61としての接合下ステージ82を左方に移動させて、先に振動板13を保持している接合ステージ上81(S9)の直下位置(接合位置)に搬送される。この際、先に位置調整装置100内の接合位置に入っていた振動板投入部61bは、接合下ステージ82が接合位置に入ってくる妨げとならない左方の位置に退避する(検出初期位置移動工程)。
【0028】流路板12が接合位置に位置決めされると、位置検出手段63により、振動板13に設けた貫通穴としての位置基準マーク23を通して、流路板12の対応する位置に設けた位置基準マーク22bを検出できる(S10、第2の微細部品位置検出工程。図10、図11により後述)。このとき、振動板位置基準マーク23を通して、流路板位置基準マーク22bを検出するので、夫々のマークの大きさや仮位置決め精度に応じて、両マークを同時に検出可能な位置関係になるように設定されている。流路板位置基準マーク22bを検出手段63により検出した際には、振動板位置基準マーク23との間の位置誤差量を演算し(S11)、規定の位置誤差量を超えている場合には位置調整手段61により、振動板位置基準マーク23を基準として、流路板位置基準マーク22bの位置(流路板の位置)をXYθの3軸方向へ補正する(S17、位置調整工程)。ステップ11において、振動板位置基準マーク23との間の位置誤差量が規定値以下である場合には、接合下ステージ82をZ軸上昇させて、既に塗布してある仮止め用接着剤(紫外線硬化型接着剤)を介して流路板12上に振動板13を接合し(S12、接合工程)、仮止め手段64であるUVランプから紫外線を照射して硬化させ仮止めを行う(S13、仮止め工程)。その後、接合下ステージ82を下降させて接合完成品Wをステージ82上に保持する(S14)。次いで、ステージ82上の接合完成品Wの位置を所定の排出位置に移動し位置決めする(排出位置移動工程)。その後、搬送手段65により、ステージ82上の接合完成品を保持して排出手段55、56のトレイT上に移載する(S16、排出工程)。
【0029】次に、位置調整手段61による流路板位置基準マーク(流路板)の位置補正方法について図10及び図11により説明する。図11に示すように、接合手段80は、接合上ステージ81と、接合下ステージ82と、を備え、接合下ステージ82上には流路板12を真空吸着手段等によって支持する一方で、接合上ステージ81の下面には振動板13を吸着保持する。接合下ステージ82は、X、Y、θ、Z方向へ移動可能に構成されている。CCDカメラから成る位置検出手段63の2個の対物レンズは、夫々接合上ステージ81に設けた2つの開口81aと夫々整合位置関係にある。各開口81aは、振動板13に設けた2つの貫通穴である基準マーク23と対応する位置関係にあるため、各対物レンズは、開口81a、基準マーク23を介して下方に位置する流路板12の基準マーク22bを検出することができる。
【0030】まず、図10(a)は振動板投入部61bが接合位置に移動して接合上ステージ81により吸着保持された状態でのマーク検出状態を示している(基準マーク22bは説明の便宜上記載されている)。ここでは、振動板投入部61b上の振動板13が位置調整装置100内の接合位置に搬送され、接合上ステージ81の下面に真空吸着され、位置検出手段63(CCDカメラ)により、振動板13に設けた円形の振動板位置基準マーク23が検出され、その中心点にTarget(ターゲット)座標(Xt、Yt、θt)を得る。この例では、このとき既にカメラの視野の中心である振動板基準原点(Xs、Ys、θs)と基準マーク23の中心点位置はずれている。次いで、制御部66により、振動板基準原点(Xs、Ys、θs)に対するTarget座標(Xt、Yt、θt)の偏差値ΔX、ΔY、Δθを算出した後、接合下ステージ82上に支持された流路板12を接合位置(接合上ステージ81との対向位置)に移動する。図10(b)は、接合下ステージ82だけをカメラにより検出した場合を想定した画像を示している。ここで流路板基準原点とは、カメラの視野の中心である。この際、既に得ている偏差量(ΔX、ΔY、Δθ)により移動量の補正を行い、流路板12(接合下ステージ82)の移動量をX=Xs+ΔX、Y=Ys+ΔY、θ=θs+Δθとし、流路板12を接合位置に位置決め投入する。接合位置に位置決めされた流路板12と振動板13の位置関係は、図10(a)に示すように偏差を有している。流路板12を接合位置に投入する位置を、振動板13の投入位置より得たTarget座標と振動板基準原点の偏差量により補正することにより、図10(a)に示すように振動板13のTarget座標のほぼ近傍に流路板12の位置基準マーク22bを投入することが可能となる。ここで、流路板12の位置基準マーク22bの投入位置が振動板13のTarget座標のほぼ近傍となる要因は、流路板12の接合下ステージ82への投入位置精度が、図10(b)に示す如く流路板基準原点(Xr、Yr、θr)に対してバラツキを有していることによる。
【0031】次に、振動板13と流路板12の位置調整方法について図10(c)及び図11により説明する。即ち、振動板Target座標(Xt、Yt、θt)と流路板12の位置基準マーク22bの位置偏差より算出された偏差量ΔX1、ΔY1、Δθ1に相当する値だけ、流路板12を載置した接合下ステージ82を各方向へ移動させ、振動板位置基準マーク23のTarget座標(Xt、Yt、θt)と流路板12の位置基準マーク22bとを合致させる。つまりTarget座標(Xt、Yt、θt)を得た後で、流路板12を載置した接合下ステージの移動量は、X=X1+ΔX+ΔX1、Y=ΔY+ΔY1、θ=Δθ+Δθ1となる。これにより、流路板12と振動板13は、位置ズレなく正確に接合可能な位置関係に保持されている。但し、この際、各基準マークは、カメラの視野の中心点である基準原点からは離間した位置にある。このような調整作業は、流路板12と振動板13に夫々2個ずつ設けられた基準マークについて行われ、各基準マークの位置関係を整合完了した時点で、接合が行われることとなる。位置調整終了後、接合下ステージを上昇させて流路板12と振動板13とを仮接合し、更に仮止め手段64により仮止め用接着剤を硬化させて、仮止めされた接合完成品を完成する。この際、振動板13を接合上ステージ81から離脱させることにより、接合完成品は接合下ステージ82上に移載され、接合下ステージ82を図5の右方向へ移動させて図示の位置に戻し、この位置で搬送手段65により接合完成品Wを移載する。このように位置調整後の接合を完了してから、搬送手段65により接合完成品Wを保持して、排出手段55、56へ移送するが、図10(c)に示した状態では、接合完成品Wは、深度浮いた基準原点から位置ズレした位置にあるため、このまま接合完成品を保持して排出手段55、56へ移載した場合には、排出手段上での位置ずれが発生する。そこで、本発明では、排出手段へ移送する前の接合完成品Wの位置(排出位置)を補正するようにしている。
【0032】排出位置補正方法は次のように実施される。即ち、振動板13と流路板12を位置調整装置100内の接合位置において位置調整後に接合した後、接合下ステージ82により保持された接合完成品を排出位置に移動して位置決めするにあたり、接合下ステージ82の移動量X、Y、θを、X=Xt−(X1+ΔX)、Y=Yt−ΔY、θ=θt−Δθとする。上記移動量だけ接合完成品の位置を補正することにより、図10(d)に示すように、接合位置における振動板13と流路板12の位置座標(Xt、Yt、θt)との間の位置ズレにもかかわらず、排出位置の座標を常に接合下ステージの流路板基準原点(Xr、Yr、θr)に定めることが可能となる。従って、接合完成品を排出手段55、56の完成品トレイに収納するにあたり、移載精度を向上させることができ、トレイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立装置を提供することが可能となる。このように本発明では、振動板13と流路板12の位置誤差量が規定値以内となるように位置補正が完了すると、図示しない駆動源により接合ステージ下82をZ軸に沿って上昇させ、振動板13と流路板12を接触させ、かつ加圧すると同時に、仮止め手段64により、流路板12と振動板13を仮止めする。仮止めが完了した完成品は、位置調整手段61により接合位置から初期位置に戻され、搬送手段65によって、第1及び第2完成品排出手段に移載される。
【0033】なお、撮像手段63は、2視野で、かつ焦点深度が深い光学系であり、振動板13、及び流路板12を撮像する際には、撮像手段63及び部品を移動しなくても撮像可能な光学系となっているため、撮像手段や部品を移動することによる位置検出誤差は発生せず、高精度な位置検出が可能である。また、従来流路板12に接着剤16、仮止め用接着剤を塗布する際には、全面に塗布していたために、流路板位置検出用基準マーク22a、22bにも、接着剤がかかり、画像上では、流路板位置検出用基準マークであるのか接着剤であるのかの判別が困難であり、マークの検出精度が低下する問題があった。そこで、図9に示すように、流路板位置検出用基準マーク22a、22bの近傍(周辺)に、接着剤が塗布されない膜等から成る接着剤非塗布領域31を形成することにより、流路板位置検出用基準マーク22a、22bのコントラストが鮮明となり、正確な位置検出が可能となった。本実施形態では、位置調整手段61の軸構成をXYθZ軸構成としたために、流路板12の位置補正をかけたが、XYθの補正が出来れば、XYθの各軸を分離した軸構成としてもよい。また、ステージとしてUVWステージを使用しても良い。なお、上記実施形態では、振動板と流路板の位置調整、及び接合による組立方法、組立装置について説明したが、本発明は、流路板とノズル板との組立て、接合完成品と他の微細部品との組立てにも適用かのうである。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、圧電素子方式のインクジェットヘッドを構成する2つの微細部品を高精度に位置調整して組立て、信頼性の高いインクジェットヘッドを生産性よく提供できる。特に、接合対象となる2つの微細部品の位置関係を直接的に調整することにより、部品間の組立精度を十分に確保することが可能となる。また、一つの微細部品の位置に合わせて、毎回、位置検出手段を移動させる等の必要をなくして、検出手段の移動に伴う検出誤差の発生を防止して、高い組立精度を確保することができる。また、例えば、微細部品に接着剤を塗布する接着剤塗布手段を定期的にメンテナンスする場合のメンテナンス期間中であっても、装置をダウンさせずに、連続稼働を可能とする微細部品の組立方法及び組立装置を提供することができる。即ち、請求項1、2、8に記載の本発明によれば、例えばPZT方式印字ヘッドを構成する2つの微細部品を高精度に組立てることができ、信頼性の高いPZT方式印字ヘッドを製造するための組立方法、組立装置を提供することができる。請求項3、9に記載の本発明によれば、微細部品を複数収納したトレイの供給工程(供給手段)と、供給されたトレイの識別マークを検出する検出工程(検出手段)と、その検出結果に基づいてトレイ引き込みの判定を行うトレイ識別工程(識別手段)を具備することにより、クリーンルーム内にて行われるトレイ供給工程(供給手段)により、微細部品上のコンタミ付着を防止し、また、トレイのセッティングミスによる装置停止を防止し、稼働率の高い微細部品の組立方法及び組立装置を提供することができる。
【0035】請求項4、10に記載の本発明によれば、接合位置における接合が完了した時点における接合完成品Wの位置座標(Xt、Yt、θt)にかかわらず、位置補正によって排出位置の座標を常に接合下ステージ上の流路板基準原点(Xr、Yr、θr)に定めることが可能となる。従って、接合完成品を排出手段55、56の完成品トレイに収納する際の移載精度を向上させることができ、トレイ収納時に位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立方法及び組立装置を提供することが可能となる。請求項5、11に記載の本発明によれば、印刷装置等からなる接着剤塗布手段58が清掃、接着剤補給等のためのメンテナンス中であっても、バッファ手段57に貯蔵した微細部品を使用しての自動運転の継続が可能であり、稼働率の高い組立方法及び組立装置を提供できる。請求項6、12に記載の本発明によれば、接着剤16を塗布した順番に従って接合手段に供給する先入先出し(FIFO)制御を行うことにより、塗布された接着剤の塗布から接合までの経過時間を均一に管理することができ、プロセス条件の安定化が図られ、高品質で高歩留りのPZT方式印字ヘッドを製造できる組立方法及び組立装置の提供が可能となる。請求項7、13に記載の本発明によれば、バッファトレイの凹所57a上の流路板12を凹所内に真空吸着、その他の保持機構により保持し、バッファ手段57に載置された流路板12の位置を保持することにより、流路板を移載するにあたり移載精度を向上させることができ、位置ズレ、移載ミス等の搬送エラーの低減が図られ、装置ダウンタイムを無くして、稼働率の高い微細部品の組立方法及び組立装置を提供することが可能となる。
【出願人】 【識別番号】000006747
【氏名又は名称】株式会社リコー
【住所又は居所】東京都大田区中馬込1丁目3番6号
【出願日】 平成14年5月31日(2002.5.31)
【代理人】 【識別番号】100085660
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 均
【公開番号】 特開2003−341074(P2003−341074A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2002−158780(P2002−158780)