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【発明の名称】 ラインプリンタの筐体
【発明者】 【氏名】小林 浩宜
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工機株式会社内

【氏名】根矢 福治
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市武田1060番地 日立工機株式会社内

【要約】 【課題】本発明は、用紙送り穴を有する連続帳票にインパクト式の印字ハンマを使用して印刷を行うインパクト式のラインプリンタの筐体に関するもので、筐体の台座部分と外装カバーとの係合部分の防音効果を高めながら、且つ一体化された比較的大型のカバーでも取扱いが容易なカバーの取り付け方法を提供することを目的とする。

【解決手段】台座部分の左右に設けたガイドレールと外装カバー取付け時のスライドによる係合部分の気密性によって防音効果を高めると共に、係合部分と外装カバーの固定ネジによって取付け時の位置決めを不要にし、ガイドレールと合わせて外装カバーの取扱いを容易にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】インパクト式の印字ハンマを使用して印刷を行うラインプリンタで、印刷用紙を収納可能な印刷機構部設置用の台座部分と、印刷機構部を収納する外装カバーとから構成されるラインプリンタの筐体において、前記台座部分の上部の一端と他端とにガイドレールを設け、前記外装カバーは前記ガイドレールに沿ってスライド可能な2つの長手係合部を備えることを特徴とするラインプリンタの筐体。
【請求項2】前記外装カバーのスライド部分と前記台座部分のガイドレールとの接触面の部材を板状とし、各々の面接触を保ちながら一部をほぼ直角に曲げた構成とすることで、前記外装カバーと台座間の気密性を確保し防音効果を高めることを特徴とする請求項1記載のラインプリンタの筐体。
【請求項3】前記外装カバーと前記台座とをネジ留め固定することを特徴とする請求項1または2記載のラインプリンタの筐体。
【請求項4】前記台座の後部に前記外装カバーと係合するフランジ部を設けることを特徴とする請求項3記載のラインプリンタの筐体。
【請求項5】前記外装カバーは、前記フランジ部の係合と前記ネジ留めにより、前記台座に対し上下方向に固定されることを特徴とする請求項4記載のラインプリンタの筐体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラインプリンタの筐体に関する。
【0002】
【従来の技術】印字ハンマにより印刷を行うインパクトラインプリンタにおいて、印刷時の打撃音並びにそれに起因する騒音の低減要求が多い。これらの音を小さくするためには、打撃音そのものを小さくする、または、プリンタ筐体内部に設けられた吸音部材や音源を囲う外装カバーによって打撃音を封じ込めるという方法が考えられる。しかし、印刷時の打撃音は機器の基本印刷性能、特に印刷速度や印字力(印刷物の濃度)と密接な関係にあり、打撃音自体を低減することは難しく、一般的には後者の方法を用いることが多かった。
【0003】具体的には、印刷用紙収納部を兼ねた印刷機構部用の台座部分と、印刷機構部を覆い、且つプリンタの稼働に必要な部位にアクセス可能な外装カバーとの係合部分にパッキン材を使用して音漏れを防止すると共に、筐体内部に吸音材を貼付け、防音効果を高めるなどの方法が用いられてきた。しかし、係合部分の形状に合わせたパッキンや筐体内部の形状に合わせた吸音材は複雑な形状となってしまう上、且つ十分な防音効果を得難い場合が多かった。また、外装カバーや台座と別部材であるパッキン等を使用して吸音効果を持たせることは、同一部材を用いることに比べ、製造時やリサイクルの面でコストがかかる。
【0004】また、プリンタ機器の安定稼働を維持するためには保守作業(調整)が必要となる。調整具を有する保守作業対象部は、安易な変更を防止する観点から、通常アクセス困難な位置(印刷機構部の後部等)にある。そのため、印刷機構部を覆う外装カバー一式を取り外し、保守作業対象部にアクセス可能な状態にする必要があった。また、外装カバーは大型のため重量が重くなる傾向があり、台座との係合部にパッキンや吸音材を設けた場合、吸着や大きな摩擦が生じ、取扱いが煩雑になると共に、保守作業の障害になることさえあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、台座部分と外装カバーとの係合部分の防音効果を高めながら、且つ一体化された比較的大型のカバーでも容易に取付け・取外しを可能なカバーを提供することを目的とする。
【問題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明では、インパクト式の印字ハンマを使用して印刷を行うラインプリンタで、印刷用紙を収納可能な印刷機構部設置用の台座部分と、印刷機構部を収納する外装カバーとから構成されるラインプリンタの筐体において、前記台座部分の上部の一端と他端とにガイドレールを設け、前記外装カバーは前記ガイドレールに沿ってスライド可能な2つの長手係合部を備えることを特徴とする。
【0006】また、前記外装カバーのスライド部分と前記台座部分のガイドレールとの接触面の部材を板状とし、各々の面接触を保ちながら一部をほぼ直角に曲げた構成とすることで、前記外装カバーと台座間の気密性を確保し防音効果を高めることを特徴とする。
【0007】また、前記外装カバーと前記台座とをネジ留め固定することを特徴とする。
【0008】また、前記台座の後部に前記外装カバーと係合するフランジ部を設けることを特徴とする。
【0009】更に、前記外装カバーは、前記フランジ部の係合と前記ネジ留めにより、前記台座に対し上下方向に固定されることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0011】図1に、本発明の一例となるプリンタの筐体の分解斜視図、図2にガイド部の断面図を示す。
【0012】本発明のラインプリンタの筐体は、ベース部分を“コ”の字型にした外装カバー1と、外装カバー1の開口部分を塞ぐ前面カバー2と、台座3とで構成される。台座3には、外装カバー1と係合するガイド4を設ける。このガイド4は、外装カバー1を図1の矢印A方向にスライドさせる際の案内となる。
【0013】その際、図2に示す断面図のように、外装カバー1の2つの長手状のスライド部分と前記台座部分のガイド4との接触面の部材を板状とし、各々の面接触を保ちながら一部をほぼ直角(図2のBの部分)に曲げた構成とする。言い換えると、外装カバー1のC型形状に対し係合するようにガイド4をL型形状とする。この形状とすることで、ガイド4と外装カバー1との隙間が狭い上に、騒音が空気伝播する際、ガイド4と外装カバー1の隙間(合わせ)部分を通るが、図2のように、ほぼ直角の曲げ部Bを持つため、外装カバー内1で発生した音は漏れにくくなる。そして、曲げ部があることで、曲げ部が無い場合に比べ、騒音が効果的に減衰するためである。従って、騒音の低減が可能となる。
【0014】また、図3に示すように、外装カバー1のスライドが着実に完了した時に、外装カバー1のL型の曲げ部と係合する後部フランジ5を台座3に設ける。
【0015】さらに、図1に示すように、外装カバー1の長手先端部分に、スライド方向に平行な固定構造6を設けて外装カバー取付け時に各係合部分での気密性を確保し、防音効果を高める。なお、固定構造6はネジ留め等が考えられる。後部フランジとネジ留めにより、外装カバー1は台座3に対して完全に固定され、上下方向へのずれが無くなる。
【0016】また、本発明の筐体では、ガイド4及び先端部分の固定構造6により、外装カバー1取付け時に位置合わせも同時に行われる。これは、外装カバー1とガイド4の係合部分の形状が一致するためである。
【0017】
【発明の効果】本発明による筐体を使用することにより、筐体の防音効果を減少させることなく比較的大型の外装カバーでも容易に取付け取外しが可能になり、保守作業が容易になる。
【0018】又、取付け時の外装カバーの位置合わせが不要になると共に、比較的大型の外装カバーでも、固定箇所を最小限にすることが可能である。
【0019】さらに、パッキンや吸音材に使用される材料の多くは樹脂であり、これら従来技術と比較して、環境に配慮した製品を提供することが可能である。
【出願人】 【識別番号】302057199
【氏名又は名称】日立プリンティングソリューションズ株式会社
【住所又は居所】神奈川県海老名市下今泉810番地
【出願日】 平成14年5月17日(2002.5.17)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−326805(P2003−326805A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−142871(P2002−142871)