トップ :: B 処理操作 運輸 :: B41 印刷;線画機;タイプライタ−;スタンプ




【発明の名称】 基台およびその製造方法
【発明者】 【氏名】大鷲 浩司
【住所又は居所】栃木県足利市小俣町2690−1 清国産業株式会社内

【氏名】吉田 雄助
【住所又は居所】栃木県足利市小俣町2690−1 清国産業株式会社内

【氏名】箕輪 誠一
【住所又は居所】栃木県足利市小俣町2690−1 清国産業株式会社内

【要約】 【課題】立上部同士の接合を改良してねじれ発生を解消し、重量増加を招くことなく剛性を高め、また組み立て作業時の位置出しを明確にすることができ、生産性を高めた基台およびその製造方法を提供する。

【解決手段】縁部に立上部12が立設された第1プレート体10に、縁部に対応する縁部に立上部22が立設された第2プレート体20が嵌合されて形成された基台1である。第1プレート体10の立上部12にネジ孔13および嵌込孔14が設けられ、かつ第2プレート体20の立上部22に、嵌合状態において第1プレート体10のネジ孔13に位置合わせされたネジ孔23と、嵌込孔14に嵌着される凸部24とが形成され、位置合わせされたネジ孔13、23にビス2が螺合されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 縁部に立上部が立設された第1プレート体に、該縁部に対応する縁部に立上部が立設された第2プレート体が嵌合されて形成された基台であって、前記第1プレート体の立上部にネジ孔および嵌込孔が設けられ、かつ前記第2プレート体の立上部に、前記嵌合状態において前記第1プレート体の前記ネジ孔に位置合わせされたネジ孔と、前記嵌込孔に嵌着される凸部とが形成され、位置合わせされたネジ孔にビスが螺合されていることを特徴とする基台。
【請求項2】 前記第1プレート体と、前記第2プレート体とが矩形であり、夫々全縁部に立上部が立設されている請求項1記載の基台。
【請求項3】 前記凸部がテーパ状をなす請求項1または2記載の基台。
【請求項4】 前記凸部のテーパ角度が略60°である請求項3記載の基台。
【請求項5】 前記嵌込孔の径が前記凸部の基径の略80%に形成されている請求項3または4記載の基台。
【請求項6】 前記ネジ孔と前記嵌込孔との間隔が、該嵌込孔の半径の3乃至5倍の範囲内である請求項1〜5のうちいずれか一項記載の基台。
【請求項7】 請求項1〜6のうちいずれか一項記載の基台を製造するにあたり、前記第1プレート体に前記第2プレート体を、両者のプレート面同士を平行に維持して押圧し立上部を弾性変形させることにより嵌合し、同時に、前記嵌込孔に前記凸部を嵌着させ、次いで、位置合わせされたネジ孔にビスを螺合することを特徴とする基台の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器のコピー機、プリンター、インクジェットなどのベース部分、また各種機器の放熱部等に使用される基台およびその製造方法に関し、特には、プレート自体を肉厚とすることなく、剛度を向上させてねじれを解消すると共に、組み立てや分解を容易に行うことができる基台およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、OA機器のコピー機、プリンター、インクジェット等のベース部分や、各種機器の放熱部等には、全体の強度を高めたり形状を保持するために金属製のプレート板が一般に装着されている。かかるプレート板は、通常、周囲に補強用の立上部を立設したり、中央部に絞りを施して剛性や保形性を向上させていた。
【0003】また、周囲に立上部を有する一対の蓋状体を組み合わせることにより、全体の剛度を向上させると共に、荷重に対するねじれ発生の解消を図った中空状の基台も近年開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の中空状の基台においては、組み立て時に、それぞれの立上部の接合面全体を溶接したり、部分的にビスで螺着する必要があり、加工費が嵩むとともに、作業時間や工程も多くなるという問題があった。また、立上部同士を溶着させた場合、分解することができずメンテナンスやリサイクルが不可能となった。さらにまた、溶接加工時やビス螺着時において位置出しが難しく、正確な組み立てを行うには熟練した技術を必要とした。
【0005】そこで本発明の目的は、前記問題点を解消し、立上部同士の接合を改良してねじれ発生を解消し、重量増加を招くことなく剛性を高め、また組み立て作業時の位置出しを明確にすることができ、生産性を高めた基台およびその製造方法に関する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するために、本発明の基台は、縁部に立上部が立設された第1プレート体に、該縁部に対応する縁部に立上部が立設された第2プレート体が嵌合されて形成された基台であって、前記第1プレート体の立上部にネジ孔および嵌込孔が設けられ、かつ前記第2プレート体の立上部に、前記嵌合状態において前記第1プレート体の前記ネジ孔に位置合わせされたネジ孔と、前記嵌込孔に嵌着される凸部とが形成され、位置合わせされたネジ孔にビスが螺合されていることを特徴とするものである。これにより、基台自体の剛度が向上し、ねじれ発生が解消されると共に、立上部同士を固定する場合の位置出しを容易に行うことができ、作業性が向上する。よって、本発明の基台は、OA機器のコピー機、プリンター、インクジェット等のベース部分や各種機器の放熱部等の一部として好適に使用することができる。
【0007】本発明の基台においては、前記第1プレート体と、前記第2プレート体とが矩形であり、夫々全縁部に立上部が立設されていることが好ましく、また、好ましくは、前記凸部がテーパ状をなし、より好ましくは前記凸部のテーパ角度が略60°である。また、前記嵌込孔の径が前記凸部の基径の略80%に形成されていることが好ましく、前記ネジ孔と前記嵌込孔との間隔は、該嵌込孔の半径の3乃至5倍の範囲内であることが好ましい。これにより、嵌込孔への凸部の嵌入が容易となり、嵌着後の強度が高まり、立上部同士の固定が一層向上することになる。
【0008】また、本発明の基台を製造方法は、前記第1プレート体に前記第2プレート体を、両者のプレート面同士を平行に維持して押圧し立上部を弾性変形させることにより嵌合し、同時に、前記嵌込孔に前記凸部を嵌着させ、次いで、位置合わせされたネジ孔にビスを螺合することを特徴とするものである。これにより、第1プレート体への第2プレート体の嵌合が容易に行われ、作業工程の軽減や組み立て時間を短縮することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の基台の実施の形態を図1乃至図7に基づいて説明する。図1に示す基台1は、金属等の硬質部材で構成され、矩形状に形成されており、OA機器のコピー機、プリンター、インクジェット等のベース部分や各種機器の放熱部等の一部として好適な形状である。また、基台1は、プレート11の全縁部に立上部12を立設した第1プレート体10に、この第1プレート体10に嵌合される、プレート21の全縁部に立上部22を立設した第2プレート体20を嵌合することにより形成されている。基台1の形状は矩形状に限定されるものではなく、対象とするOA機器等に応じ適宜定めればよい。また、材質としては、弾性嵌合を良好に行わしめるために、金属製、特にはスチール製とすることが好ましい。さらに、立上部12、22はプレート11、21の全縁部に設けなくとも基台を形成することができるが、全縁部に設けることにより基台1の剛性を良好に高めることができる。よって、重量と剛性とのバランスを考慮し、例えば、2辺だけに立上部を設けるか全縁部に設けるかを定めればよい。
【0010】第1プレート体10の立上部12には、ネジ孔13および嵌込孔14が適宜間隔を有し水平状態に設けられている。ネジ孔13は、立上部12と立上部22とを固着するビス2を螺合させるためのものであり、嵌込孔14は、後述詳細の凸部24を嵌着させるためのものである。また、ネジ孔13および嵌込孔14は、図中、長辺の立上部12に三か所、短辺の立上部に夫々一か所設けられているが、特に限定されるべきものではない。
【0011】第2プレート体20は、第1プレート体10の上部から嵌合される。プレート21の側面に立設された立上部22には、ネジ孔23および略円柱状の凸部24が設けられている。ネジ孔23は、第1プレート体10のネジ孔13が設置された箇所に、また凸部24は嵌込孔14が設置された箇所に、夫々対応するように設けられている。また、第2プレート体20を第1プレート体10に嵌合させるために、第2プレート体20は第1プレート体10よりも若干小形状に形成されている。即ち、嵌合後に、第2プレート体20の立上部22が第1プレート体10の立上部12の内側に配置される。
【0012】また、第1プレート体に第2プレート体を、両者のプレート面同士を平行に維持して押圧し立上部を弾性変形させることにより嵌合させる際、凸部24がテーパ状に形成されていることが好ましい。即ち、凸部24をテーパ状に形成することにより、凸部24の上部が嵌込孔14の径より小さくなり、嵌込孔14への挿入をスムーズに行うことができる。
【0013】また、図5に示すように、前記凸部24のテーパ角度θ(凸部24上辺と側面とが成す角度)を略60°とすることが好ましい。テーパ角度θを略60°に設定することにより、嵌込孔14への凸部24の嵌入具合、また凸部24と嵌込孔14との嵌着状態を好ましい状態に維持することができる。
【0014】さらに、嵌込孔14の径aを、凸部24の基径bに対して80%に形成することが好ましい。このようにすることで図6に示すように、凸部24を嵌込孔14に嵌入させ、立上部12および立上部22を圧着させた際、凸部24の側面と嵌込孔14の周囲とが強固に接合され、立上部同士の連結状態が向上することになる。
【0015】さらにまた、図7に示すように、立上部12に設けられたネジ孔13と嵌込孔14の間隔Dを、嵌込孔14の半径rの3乃至5倍の範囲内とすることが好ましい。前述の幅に設定することにより、ビス2と凸部24とで立上部同士の固定度を一層高めることができ、基台1のねじれ発生を良好に防止することができる。
【0016】次に、本発明の基台1を製造するには、第1プレート体10に第2プレート体20を、両者のプレート面11、21同士を平行に維持して押圧し立上部12、22を弾性変形させることにより嵌合すればよい。よって、立上部12、22の厚さは嵌合時に良好に弾性変形するに十分な厚さであって、かつ基台1の剛性を十分に維持し得る厚さとする。
【0017】上述のようにして、嵌込孔14に凸部24を嵌着させた後、位置合わせされたネジ孔13、23にビス2を螺合する。
【0018】立上部同士をビス2にて固着すると、凸部24が嵌込孔14内に強く押し込まれ、凸部24の側面と嵌込孔14の周囲とが強固に接合されて立上部同士の結合力が向上する。なお、ビス2を取り外すことにより、構造体同士が容易に分解できるので、メンテナンスやリサイクルの面で優れた特性を発揮できる。
【0019】
【実施例】次に、図8及び図9に基づき、基台の強度を示す実施例を説明する。矩形状であり、縦1,060mm、横421mm、全縁部に亘る立上部高18mmで、厚さ0.5mmからなるスチール製の基台で実験した。なお、図8においては、凸部24を嵌込孔14に嵌着させ(縦:3個所、横:1個所)、ビス2にて固定した本発明の基台(実施例)である(凸24はテーパー状で、テーパー角度60°、嵌込孔の径は凸部の基径の80%、ネジ孔と嵌込孔との間隔は嵌込孔の半径の4倍)。また、図8においては、凸部24を設けず立上部をビス102のみで固定した参考例の基台である。
【0020】図8及び図9に示す基台1、100を2点拘束(拘束ポイントA)、1点フリー(フリーポイントB)、1点荷重(荷重ポイントC)の状態に設定し、荷重ポイントCを5mm、10mm、15mmと変形させるに必要な荷重量を測定した。得られた結果を下記の表1に示す。
【0021】
【表1】

【0022】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれば、基台の剛度が向上してねじれ発生が解消される。また、立上部同士を固定する場合の位置出しを容易に行うことができ、第1プレート体と第2プレート体との嵌合が簡単に行われ、嵌込孔への凸部の嵌入が容易である。よって、作業性や製品の正確性が向上する。
【出願人】 【識別番号】500204142
【氏名又は名称】清国産業株式会社
【住所又は居所】栃木県足利市小俣町2690−1
【出願日】 平成14年5月13日(2002.5.13)
【代理人】 【識別番号】100096714
【弁理士】
【氏名又は名称】本多 一郎 (外1名)
【公開番号】 特開2003−326803(P2003−326803A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−137611(P2002−137611)