| 【発明の名称】 |
記録媒体処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】新井 清孝 【住所又は居所】和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノーリツ鋼機株式会社内
【氏名】石川 正純 【住所又は居所】和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノーリツ鋼機株式会社内
【氏名】山本 有治 【住所又は居所】和歌山県和歌山市梅原579番地の1 ノーリツ鋼機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】シート状の記録媒体に第1処理を施す第1処理部と、記録媒体に第2処理を施す第2処理部と、記録媒体を第1処理部の出口から第2処理部の入口へ搬送する搬送機構とを有する記録媒体処理装置において、第1処理部と第2処理部の間で処理速度の違いがあっても、張力などによって記録媒体に損傷を与える虞の抑制されたものを提供する。
【解決手段】第1処理部Pと第2処理部Fの間の記録媒体Mの処理速度差を記録媒体Mをループ状に蓄積することによって吸収するループ形成ユニットLを設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シート状の記録媒体に第1処理を施す第1処理部と、前記記録媒体に第2処理を施す第2処理部と、前記記録媒体を前記第1処理部の出口から前記第2処理部の入口へ搬送する搬送機構とを有する記録媒体処理装置であって、前記搬送機構に、前記第1処理部と前記第2処理部の間の前記記録媒体の処理速度差を前記記録媒体をループ状に蓄積することによって吸収するループ形成ユニットが設けられている記録媒体処理装置。 【請求項2】 前記ループ形成ユニットは、前記第1処理部の出口と前記第2処理部の入口との少なくとも一方に比して下方の位置にて前記記録媒体を挟持搬送可能な中間ローラ対を備え、前記中間ローラ対は、前記第1処理部と前記中間ローラ対の間の第1空間に第1ループを形成可能で、前記第2処理部と前記中間ローラ対の間の第2空間に第2ループを形成可能に構成されている請求項1記載の記録媒体処理装置。 【請求項3】 前記中間ローラ対は、前記記録媒体の有するカール傾向を解消乃至は軽減させるためのカール矯正ローラとして機能する請求項2記載の記録媒体処理装置。 【請求項4】 前記カール矯正ローラとしての前記中間ローラ対は、前記第1処理部の出口と前記第2処理部の入口のいずれよりも下方に位置するターンローラと、前記記録媒体を前記ターンローラの周面に巻き付けられた状態で押付けるために前記ターンローラの周面に沿って離間配置された複数の補助ローラとを有する請求項3記載の記録媒体処理装置。 【請求項5】 前記補助ローラは、前記ターンローラの周面への前記記録媒体の巻き付け角が100°を超えるように配置されている請求項4記載の記録媒体処理装置。 【請求項6】 前記ループ形成ユニットは、前記記録媒体の先端を下流側の所定箇所まで案内する搬送面に沿って延びた第1姿勢と、前記記録媒体によるループを形成するために前記搬送面から退避した第2姿勢との間で、前記記録媒体の巾方向に延びた軸芯廻りで揺動切換可能な可動案内部材を有し、前記可動案内部材は、搬送中の前記記録媒体の側縁部を支持案内するために前記第1姿勢において前記軸芯付近から下流側の前記所定箇所の付近まで延びた平坦な支持案内部と、前記支持案内部に対して前記軸芯と平行に隣接配置され、軽量化のため少なくとも一部が欠落した軽量化部とからなる請求項1から5のいずれか1項記載の記録媒体処理装置。 【請求項7】 前記支持案内部は、前記軸芯に沿って互いに離間した状態で配置された複数の単位案内板からなり、前記複数の単位案内板どうしを前記軸芯から離間した位置で連結するために前記軸芯と平行に延びた連結部材が設けられている請求項6記載の記録媒体処理装置。 【請求項8】 前記支持案内部は、前記軸芯に沿って互いに離間した前記軸芯上の複数の領域から下流側に延びた複数の案内羽根部からなり、前記案内羽根部の基端部どうしは、前記案内羽根部に比して前記記録媒体の搬送方向に沿った長さの抑制された連結部によって一体的に連結されている請求項6記載の記録媒体処理装置。 【請求項9】 前記中間ローラ対は、前記第1処理部における前記記録媒体の処理速度と対応する第1搬送速度で回転駆動される第1駆動状態と、前記第1搬送速度を上回る第2搬送速度で回転駆動される第2駆動状態との間で切換え可能に設けられている請求項2から8のいずれか1項記載の記録媒体処理装置。 【請求項10】 前記第1処理部から供給される前記記録媒体の先端を前記中間ローラ対に受け入れる際と、前記記録媒体の前記先端を前記第2処理部の入口に手渡す際に前記中間ローラ対を前記第1駆動状態にて回転駆動させ、その後、前記第1空間にある前記第1ループを前記第2空間に移して前記第2ループとする際には、前記中間ローラ対を前記第2搬送状態に切換えて前記第2搬送速度で回転駆動させる制御機構が設けられている請求項9記載の記録媒体処理装置。 【請求項11】 単一の長尺の前記記録媒体によって前記第1ループと前記第2ループとを同時に形成するように、前記中間ローラ対の動作を制御する制御機構が設けられている請求項2から10のいずれか1項記載の記録媒体処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、シート状の記録媒体に第1処理を施す第1処理部と、前記記録媒体に第2処理を施す第2処理部と、前記記録媒体を前記第1処理部の出口から前記第2処理部の入口へ搬送する搬送機構とを有する記録媒体処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】このような記録媒体処理装置として、シート状の記録媒体にインクジェットプリントヘッド等で印字処理を施す印字処理部(第1処理部の例)と、印字されたインクを加熱処理などによって記録媒体に定着させる定着部(第2処理部の例)とを備えたものが考えられている。 【0003】しかし、一般に、印字処理部からの記録媒体の排出速度(これは一般に印字処理速度に準じる)は、印字処理しようとする画像の性質(画素密度、空白領域の量、など)によって大きく左右される一方、定着部での定着処理は、余り印字された画像の性質に関わらず一定である傾向が見られるため、印字処理部から排出された記録媒体が直ぐに定着部に供給される構成を用いたのでは、印字処理部(第1処理部)と定着部(第2処理部)の間での処理速度の違いに基づいて、印字処理部と定着部の間で記録媒体に無理な張力が加わり、記録媒体に損傷を与える虞があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の目的は、上に例示した従来技術による記録媒体処理装置の持つ前述した欠点に鑑み、第1処理部と第2処理部の間で処理速度の違いがあっても、張力などによって記録媒体に損傷を与える虞の抑制された記録媒体処理装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明に係る記録媒体処理装置は、特許請求の範囲の欄の請求項1から11のいずれかに記された特徴構成を備えている。すなわち、本発明の請求項1による記録媒体処理装置は、シート状の記録媒体に第1処理を施す第1処理部と、前記記録媒体に第2処理を施す第2処理部と、前記記録媒体を前記第1処理部の出口から前記第2処理部の入口へ搬送する搬送機構とを有する記録媒体処理装置であって、前記搬送機構に、前記第1処理部と前記第2処理部の間の前記記録媒体の処理速度差を前記記録媒体をループ状に蓄積することによって吸収するループ形成ユニットが設けられていることを特徴構成としている。 【0006】このような特徴構成を備えているために、本発明の特許請求の範囲の請求項1による記録媒体処理装置では、前記第1処理部と前記第2処理部に設けられたループ形成ユニットに、記録媒体のループ(すなわち、例えば記録媒体の一部が自重で下方に垂れるように十分に弛んだ状態)を常時、形成保持しておくといった記録媒体の処理が可能になるため、第1処理部と第2処理部の間で処理速度の違いがあっても、記録媒体に過度の張力に基づく損傷を与える虞が抑制される結果となった。但し、第1処理部と第2処理部の間で処理速度が基本的に等しい場合でも、処理部どうしの微妙な速度差が原因になって生じ得るジャミングや蛇行、或いは、記録媒体への過度な張力の発生を防止するためには、ループ形成ユニットでのループ形成が有効である。 【0007】前記ループ形成ユニットは、前記第1処理部の出口と前記第2処理部の入口との少なくとも一方に比して下方の位置にて前記記録媒体を挟持搬送可能な中間ローラ対を備え、前記中間ローラ対は、前記第1処理部と前記中間ローラ対の間の第1空間に第1ループを形成可能で、前記第2処理部と前記中間ローラ対の間の第2空間に第2ループを形成可能な構成とすることができる。このように構成することによって、ループ形成ユニットが2つのループ形成部を直列状態で有することによって、複数枚の記録媒体を間断なく処理可能となる。また、中間ローラ対の動作に基づいて形成される記録媒体のループを、第1処理部の出口または第2処理部の入口の下方に入り込んだ状態で設けることが可能となり、結果的に、記録媒体の搬送方向に沿った平面視に関する寸法がより小さ目の、よりコンパクトな記録媒体処理装置が得られる。或いは、一つめのループ形成部から二つめのループ形成部に記録媒体を手渡すための中間ローラ対が、少なくとも第1処理部の出口と前記第2処理部の入口の一方の下方に潜り込んだ位置に配置されていることから、結果的に、中間ローラ対が第1処理部の出口と第2処理部の入口のいずれとも同じレベルに配置された構成に比して、記録媒体の搬送方向に沿った平面視に関する寸法がより小さ目の、よりコンパクトな記録媒体処理装置が得られる。また、中間ローラ対の上流と下流の双方の空間に各ループを形成可能となるので、例えば、一方の空間に収納可能な長さの比較的短い記録媒体の場合であれば、第1処理部での第1処理の完了した時点で直ぐにその全体を中間ローラ対によって第2空間に移してしまうことで、第1空間を次の記録媒体を受け入れ可能な空き状態にすることができ、結果的に、記録媒体処理装置の処理速度を高めることができる。 【0008】前記中間ローラ対は、前記記録媒体の有するカール傾向を解消乃至は軽減させるためのカール矯正ローラとして機能するように構成することができる。このように構成することによって、例えば、第1処理部に提供される前の記録媒体が心材に巻き付けられたロール状である等の事情に起因して、記録媒体がカール傾向を持った状態で中間ローラ対に送られて来た場合、このカール傾向がカール矯正ローラとしての中間ローラ対によって解消乃至は軽減された上で第2処理部に送られるので、カール傾向を保持したまま第2処理部に送られる場合に予測される不適切な搬送(これには、搬送機構内における記録媒体のジャミング等の回避されるべき現象が含まれる)が防止できる。 【0009】前記カール矯正ローラとしての前記中間ローラ対は、前記第1処理部の出口と前記第2処理部の入口のいずれよりも下方に位置するターンローラと、前記記録媒体を前記ターンローラの周面に巻き付けられた状態で押付けるために前記ターンローラの周面に沿って離間配置された複数の補助ローラとを有する構成とすることができる。このような構成とすれば、前記第1処理部の出口と前記第2処理部の入口の一方よりは下方に位置するが他方とは同じ高さに位置する中間ローラ対を備えた構成と比較して、記録媒体の搬送方向に沿った平面視における寸法をさらに縮小することが可能となり、さらに平面視においてコンパクトな記録媒体処理装置が得られる。 【0010】前記補助ローラは、前記ターンローラの周面への前記記録媒体の巻き付け角が100°を超えるように配置されている構成とすることができる。このような構成とすることによって、例えば巻き付け角が100°以内の構成に比して、記録媒体のカール傾向をより効果的に解消乃至は軽減することが可能となる。 【0011】前記ループ形成ユニットは、前記記録媒体の先端を下流側の所定箇所まで案内する搬送面に沿って延びた第1姿勢と、前記記録媒体によるループを形成するために前記搬送面から退避した第2姿勢との間で、前記記録媒体の巾方向に延びた軸芯廻りで揺動切換可能な可動案内部材を有し、前記可動案内部材は、搬送中の前記記録媒体の側縁部を支持案内するために前記第1姿勢において前記軸芯付近から下流側の前記所定箇所の付近まで延びた平坦な支持案内部と、前記支持案内部に対して前記軸芯と平行に隣接配置され、軽量化のため少なくとも一部が欠落した軽量化部とからなる構成とすることができる。このような構成とすることによって、平坦な支持案内部が記録媒体の側縁部を確実に支持案内することで、可動案内部材の任意の箇所に多数の軽量化用貫通孔を設けた構成の場合に生じ易い(記録媒体の側縁部の前端に位置する角部が軽量化のための貫通孔内に引っ掛かる等の)不都合を確実に防ぎながら、可動案内部材の軽量化を実現でき、可動案内部材を揺動操作するためのモータを出力のより小さな仕様に設定可能となる等の利点が得られる。 【0012】より具体的には、前記支持案内部は、前記軸芯に沿って互いに離間した状態で配置された複数の単位案内板からなり、前記複数の単位案内板どうしを前記軸芯から離間した位置で連結するために前記軸芯と平行に延びた連結部材が設けられている構成とすることができる。このような構成とすることによって、互いに隣接した単位案内板どうしの間には、単位案内板の基端部にある軸と、単位案内板の先端部付近どうしを連結する連結部材を除いて、重量の根源となり易い板状などの部材が何も存在しない構造が得られるので、非常に効果的な軽量化が実現できる。他方、単位案内板どうしは軸芯から離間した位置で連結部材によって連結されているので、単位案内板の軸芯廻りでの角度が揃わず複数の単位案内板が全体として一つの平面を形成し難い等の問題は事前に抑制される。同様に、単位案内板どうしを軸芯から離間した位置で連結する連結部材によって可動案内部材の全体としての剛性が高められるので、軸部材が、自重と複数の単位案内板の重量によって、記録媒体の巾方向に関する中央部付近が下がるように撓むという問題も抑制される。尚、この連結部材としては、例えば、個々の単位案内板の少なくとも2箇所と係合しながら複数の単位案内板の全巾に渡って延びる1本の長いかなり軽量な細棒を用いることができる。この細棒は、単位案内板と係合させない単独状態で両端を支持した時には自重で中央部が撓むような細さであっても、個々の単位案内板の少なくとも2箇所と係合させてあるので、各単位案内板と細棒とが連結して得られたアセンブリーは、必要な剛性を獲得できる。 【0013】より具体的には、或いは、前記支持案内部は、前記軸芯に沿って互いに離間した前記軸芯上の複数の領域から下流側に延びた複数の案内羽根部からなり、前記案内羽根部の基端部どうしは、前記案内羽根部に比して前記記録媒体の搬送方向に沿った長さの抑制された連結部によって一体的に連結されている構成とすることができる。このような構成とすることによって、例えば、処理可能な最大巾の記録媒体の巾の長さの1枚の板状部材から、処理対象となる記録媒体の側縁部を支持案内する案内羽根部となすべき箇所を除いた数箇所の先端部(基端部は連結部として残す)を切り欠き加工(切り欠かれた箇所が軽量化部を形成)していると言う、構成が簡単で部品点数の少ない、しかも記録媒体の先端が引っ掛かる虞の極めて少ない可動案内部材を実現できる。 【0014】前記中間ローラ対は、前記第1処理部における前記記録媒体の処理速度と対応する第1搬送速度で回転駆動される第1駆動状態と、前記第1搬送速度を上回る第2搬送速度で回転駆動される第2駆動状態との間で切換え可能な構成とすることができる。このような構成とすることによって、例えば、既に先端が第2処理部に手渡されており、且つ、後端が第1処理部から解放された後の記録媒体については、その全体を高速の第2搬送速度で第2空間に送り込むことで、早く第1空間を次の記録媒体を受入れ可能な待機状態にすることができるので、結果的に、より処理速度の高い記録媒体処理装置が得られる。 【0015】記録媒体のより具体的な処理手順として、前記第1処理部から供給される前記記録媒体の先端を前記中間ローラ対に受け入れる際と、前記記録媒体の前記先端を前記第2処理部の入口に手渡す際に前記中間ローラ対を前記第1駆動状態にて回転駆動させ、その後、前記第1空間にある前記第1ループを前記第2空間に移して前記第2ループとする際には、前記中間ローラ対を前記第2搬送状態に切換えて前記第2搬送速度で回転駆動させる制御機構が設けられている構成とすることができる。このような構成とすることによって、記録媒体の先端を中間ローラ対に受け入れる際と、先端を第2処理部の入口に手渡す際には、ローラが記録媒体に対して滑り難いように低速で搬送することで、このような操作において起こり易いスキュー(記録媒体の特に先端が搬送面内で本来の搬送方向に対して斜め姿勢になる状態)の発生を未然に抑制しながら処理でき、他方、第1空間に存在するループを第2空間に移す際には、記録媒体の先端付近がローラ対によって固定された状態での操作でありスキューの発生する傾向は少ないので、スキュー等のトラブルの虞の抑制された状態で記録媒体を高速で搬送でき、全体として記録媒体処理装置の処理速度を高めることができる。 【0016】単一の長尺の前記記録媒体によって前記第1ループと前記第2ループとを同時に形成するように、前記中間ローラ対の動作を制御する制御機構が設けられている構成とすることができる。このような構成とすることによって、例えば、第2処理部の処理速度が第1処理の処理速度に比して著しく処理速度が低く、且つ、一方の空間のみには収納不能な長い記録媒体の場合でも、第1処理部での処理が或る程度進行し、記録媒体の先端を既に第2処理部で処理開始しており、更に第1処理部での処理が進んで、上流側の第1空間が第1処理部で処理済みの記録媒体をループ状に収納し切れなくなった時に、第1空間内のループを適宜第2空間に移すことが可能なので、結果的に、第1空間内だけでは収納し切れない長さの記録媒体を処理可能な記録媒体処理装置が得られる。 【0017】本発明によるその他の特徴および利点は、以下図面を用いた実施形態の説明により明らかになるであろう。 【0018】 【発明の実施の形態】本発明による記録媒体処理装置の実施形態について、図面を参照しながら解説する。 (記録媒体処理装置の全体構成)図1と図2に示す記録媒体処理装置1は、シート状の記録媒体Mに昇華性の染料を含むインクで画像形成(第1処理の一例)を施するプリンタP(第1処理部の一例)と、プリンタPから排出される記録媒体Mを加熱することによって染料を定着(第2処理の一例)する加熱定着ユニットF(第2処理部の一例)とを備えている。そして、プリンタPと加熱定着ユニットFの間には、プリンタPからの記録媒体Mの排出速度と加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度とのギャップを、記録媒体Mへの張力の発生を引き起こさない十分な長さの弛んだ記録媒体Mのループによって吸収することの可能なループ形成ユニットLが設けられている。尚、プリンタPは市販の大型乃至中型インクジェットプリンタによって構成されており、ループ形成ユニットLはプリンタPの記録媒体排出口付近に着脱自在に設けられており、さらに、加熱定着ユニットFはそのループ形成ユニットLの記録媒体排出口付近に着脱自在に設けられている。 【0019】(インクの構成)ここで主に用いられるインクは、例えば、“黒”、“シアン”、“マゼンタ”、“イエロー”、“ライトシアン”、“ライトマゼンタ”の6色の各インクからなり、いずれも、昇華性の染料を含む基本的に水性のインクである。 【0020】(記録媒体の構成)また、図4に示すように、ここで主に用いられる記録媒体Mは、所定の剛性を備えたシート状の基材Bと、基材Bの上面に接着剤層(不図示)等を介して密着貼付されたインク受容層Rとからなる。基材Bは、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の合成樹脂材料などで形成されたベースシートSと、ベースシートSの上面に一体的に設けられた耐候性の高い程度の保護層Tとからなる。保護層Tは例えばフッ素樹脂などで形成されている。基材Bの厚さは例えば210μm程度、また、インク受容層Rの厚さは例えば40μm程度となっている。尚、保護層TはプリンタPでの画像形成で使用する水性のインクとの親和性が低いが、インク受容層Rは、この水性のインクとの親和性が十分に高い。この記録媒体Mは、後述するように、プリンタPで昇華性の染料を含む水性のインクによってインク受容層R上に画像(画像には写真画像、イラスト、文字などが含まれる)を印字し、印字後に加熱定着ユニットFで加熱処理することで昇華性の染料を記録媒体Mの内部に昇華させて定着することを前提に設計されており、ここでは、昇華型メディアと呼ぶことにする。但し、プリンタPのプリントヘッドに取付けるインクカートリッジを取り替えることによって、一般的な紙製の記録媒体(非昇華型メディア)に昇華性の染料を含まない通常のインクで印字することも可能である。 【0021】(昇華性の染料の定着について)プリンタPでは、主に、昇華性の染料を含む水性のインクが、記録媒体Mのインク受容層Rの表面付近に常温で載置される。プリンタPから排出された記録媒体Mを加熱定着ユニットFで適切な加熱条件で加熱すると、受容層Rの表面付近に位置するインクから昇華性の染料が昇華(気化)して、受容層Rの内部に移動し、さらに、保護層Tを通過し、ベースシートSと保護層Tの界面、乃至は、ベースシートSの表面近くの内部まで到達して、ここに定着される。尚、このように定着過程が完了すると、定着完了後の任意の時点で、基材Bからインク受容層Rをシート状のまま容易に引き剥がすことができる。インク受容層Rを引き剥がした状態では、記録媒体Mの基材B内に定着された染料は、表面からは耐候性の保護層Tによって、裏面からはベースシートSによって保護され、同時に、少なくとも基材Bの上面側からは透明性の高い保護層Tを介して良く透視できる形になる。 【0022】(プリンタの構成)図2と図3に示すように、プリンタPは、ロール状の連続した記録媒体Mを回転自在に支持可能な貯留部2と、この貯留部2から記録媒体Mを引き出して副走査方向に搬送する第1搬送機構3と、第1搬送機構3によって副走査方向に搬送される記録媒体Mに対して、前記副走査方向と直行する主走査方向に往復移動しながらインクで画像を形成するインクジェット式のプリントヘッド4とを有する。貯留部2は、ロール状の記録媒体Mを、その筒状の芯を介して回転自在に支持する支持ロッド2aを有する。貯留部2から引き出された記録媒体Mは、図3の左端側に位置する記録媒体Mの出口から送り出された記録媒体Mの先端が示すように、貯留部2にてロール状に長時間保持されていた履歴に起因したカール傾向、すなわち、ここでは下方に中心を持つ円弧を描く形態でカールしようとする傾向を持っている。尚、貯留部2や第1搬送機構3は巾が最大1,500mmの記録媒体Mを処理可能に構成されている。 【0023】プリントヘッド4は、記録媒体Mの幅方向に直線状に延びたガイドロッド5,5によって往復移動可能に支持されており、ステッピングモータ型の走査モータ(不図示)によって、タイミングベルトや螺軸等の作動系(不図示)を介してガイドロッド5に沿って往復駆動される。プリントヘッド4には、ピエゾ素子等からなる吐出機構(不図示)が設けられており、同時に、昇華性の染料を含むインクの入ったインクカートリッジ4aが取付けられている。但し、昇華性でない通常の染料を含むインクの入ったンクカートリッジも取付け可能である。尚、プリントヘッド4には、必要に応じて、プリンタPの制御部C1等を介して出される信号に基づいて下降して記録媒体Mを主走査方向に沿って切断するカッターNが設けられている。 【0024】第1搬送機構3は、貯留部2から記録媒体Mを引き出す引き出しローラ対3aと、画像形成された記録媒体MをプリンタPから排出する排出ローラ対3c(プリンタPの出口の一例)と、記録媒体Mの搬送方向を案内し、且つ、特にプリントヘッド4の駆動位置の近傍にて記録媒体Mを裏面側から支持する印字ローラ3bと、これらのローラ対3a,3b,3cをタイミングベルト等の伝動機構(不図示)を介して駆動するステッピングモータ(不図示)とを備えている。第1搬送機構3は、原則的にプリントヘッド4による主走査方向(ガイドロッド5に沿った方向)のスキャン作動に同期して記録媒体Mを副走査方向に搬送する。具体的には、次のような制御が行われる。すなわち、プリントヘッド4がガイドロッド5上を摺動に基づいて往復移動するストロークの一方の端部には、プリントヘッド4のためのホームポジションが設定されている。そして、プリントヘッド4は第1搬送機構3が停止している短い時間内にホームポジションと例えば他方の端部の間を主走査方向に往復移動して印字制御するように構成されている。他方、第1搬送機構3は、プリントヘッド4がこのホームポジションに戻って静止している短い時間内に、或いは、印字を終えてホームポジションに戻る間に副走査方向に1ピッチだけ記録媒体を送る。 【0025】因みに、プリントヘッド4に設けられたカッターNによる記録媒体Mの切断操作もまた、第1搬送機構3が停止している間にホームポジションから他方の端部へ移動しながら実施される。プリントヘッド4による印字動作に応じて第1搬送機構3が記録媒体Mを排出する速度は、記録媒体の巾、印字される画像の特性(特に画像の巾方向の寸法および解像度)によって異なることになるが、20mm/min〜600mm/minの範囲内である。この実施形態では、巾が1,220mmの記録媒体に標準的な写真画像を印字する際の排出速度を仮に300mm/minとしておく。また、印字動作を伴わない時の第1搬送機構3による記録媒体Mのフィード速度は記録媒体の巾に関わらず少なくとも約1,500mm/min以上である。 【0026】(加熱定着ユニットの構成)図2と図5に示すように、加熱定着ユニットFは、金属製などの外部筐体H1と、外部筐体H1内に配置された加熱筐体H2とを有する。加熱筐体H2は、断熱層(不図示)によって上下左右前後の全面から実質的に閉鎖されており、この加熱筐体H2の内部は記録媒体Mを加熱するための加熱領域Qを形成している。加熱領域Qでは、記録媒体Mは水平方向に搬送される。加熱定着ユニットFの内部には、ループ形成ユニットLから提供される記録媒体Mを、加熱領域Q内で搬送する第3搬送機構10が設けられている。第3搬送機構10は記録媒体Mを、特に印字される画像の特性次第では必ずしもプリンタPからの排出速度と一致しない搬送速度で搬送する。第3搬送機構10は、主に、最も上流側に配置された受入れ搬送ローラ対11(加熱定着ユニットFの入口の一例)、受入れ第1搬送ローラ対11の下流側に配置された第1搬送ローラ群12、加熱定着ユニットFの中心付近に配置された第2搬送ローラ群13、最も下流側に配置された第3搬送ローラ群14とからなり、図示されないステッピングモータと伝動機構によって、いずれのローラも互いに同期した周速度で回転駆動される。また、各ローラの周面は摩擦係数が高く且つ耐熱性の高い材料(シリコンゴム等)で構成されている。 【0027】受入れ搬送ローラ対11は、記録媒体Mを上下方向から確実に挟持搬送するために、互いに圧着支持された2つの搬送ローラからなる。しかし、他の、第1、第2、第3の各搬送ローラ群12,13,14は、いずれも、互いの周面どうしは圧着されない3つの搬送ローラからなる。3つの搬送ローラは、第1搬送ローラ群12を例に採れば、記録媒体Mの搬送面に対して上方の同じ高さに配置された2つの上部搬送ローラ12a,12bと、上部搬送ローラ12a,12bの双方と同時に対向するように配置された下部搬送ローラ12cとからなる。下部搬送ローラ12cの周面の上端は、上部搬送ローラ12a,12bの各周面の下端どうしの共通接線よりも上方に位置するように設定されているので、通常の紙製の記録媒体に比して厚みがあり剛性がより高い記録媒体Mは、下部搬送ローラ12cによって上部搬送ローラ12a,12bの双方に軽く押付けられ、且つ、各周面との若干の滑りも許された状態で搬送されることで、結果的に、蛇行やジャミングなどの障害が抑制され、円滑に搬送される。以上の構成に関しては、残りの第2と第3の各搬送ローラ群13,14についても同様である。 【0028】加熱領域Q内には、加熱領域Q内の空気を所定の温度(ここでは約180℃とする)に加熱するための第1加熱機構20Aが設けられている。第1加熱機構20Aは、記録媒体Mの搬送面の上方で加熱領域Qの中央よりも上流寄りに配置された複数の棒状の発熱体21、矢印Dで示す空気の流れを作ることで加熱領域Q内の温度分布を均一化するためにやはり記録媒体Mの搬送面の上方で加熱領域Qの中央よりも下流寄りに配置された攪拌用ファン22、加熱領域Q内の温度を検出するためのセンサ23とからなる。第1加熱機構20Aは、第3搬送機構10によって下流側に搬送される記録媒体Mを、主にその表面側(インク受容層R側)から、原則的に非接触で、言い換えれば、高温の空気を介して加熱することで昇華性インクを記録媒体M内に定着する。 【0029】加熱領域Q内には、第1加熱機構20Aとは別に、記録媒体Mを、主にその裏面側(ベースシートS側)から、原則的に接触を介して昇華性インクを定着する第2加熱機構20Bが設けられている。第2加熱機構20Bは、第1搬送ローラ群12と第2搬送ローラ群13の間に配置された第1加熱パネル25と、第2搬送ローラ群13と第3搬送ローラ群14の間に配置された第2加熱パネル26とを有する。第1加熱パネル25と第2加熱パネル26は、水平でスムースな上面を備えた金属製パネルと、金属製パネルの下面に貼付された板状の発熱素子とからなる。第1加熱パネル25の上方には、第3搬送機構10と同期した周速度で回転駆動される補助ローラ15a,15bが互いに離間した状態で、且つ、第1加熱パネル25の上面からも例えば1mm〜数mmだけ離間した状態で配置されている。補助ローラ15a,15bは、記録媒体Mが例えばカール傾向等に起因して第1加熱パネル25から離間することを防止する機能を果たす。第2加熱パネル26の上方にも、同様の補助ローラ16a,16bが配置されている。第1加熱パネル25と第2加熱パネル26の上面は、板状の発熱素子に内蔵された温度センサ(不図示)を介して所定温度(約180℃)に保持される。 【0030】第3搬送ローラ群14から送り出された記録媒体Mは、急激な冷却に基づく皺の発生を防止するために加熱領域Qの外の排出口27に設けられた再加熱用エッジ28との接触を経て、機外に設けられたポリエチレン製の膜で形成されたスロープ状の排出シュート29上に排出される。尚、加熱定着ユニットFの第1搬送機構3の入口に配置された受入れ搬送ローラ対11は、プリンタPの出口(排出ローラ対3c)に比して十分低いレベルに位置するように設けられている。具体的には、加熱定着ユニットFの第1搬送機構3の水平な搬送面とプリンタPの排出ローラ対3cとの間には約200mmの垂直ギャップがある。 【0031】(ループ形成ユニットの構成)図1、図2および図6に示すように、ループ形成ユニットLは、プリンタPと加熱定着ユニットFとの双方に連結される左右一対のケース部材41,41を有する。ケース部材41,41の間には、プリンタPの出口と加熱定着ユニットFの入口との双方に比して下方の位置にて記録媒体Mを挟持搬送可能な中間ローラ対30と、プリンタPの出口と中間ローラ対30の間に配置された第1案内機構34と、中間ローラ対30と加熱定着ユニットFの入口の間に配置された第2案内機構37と、加熱定着ユニットFの受入れ搬送ローラ対11と同じレベルに設けられた排出ローラ対40とが支持されている。また、ケース部材41,41の下方には、ループ状に蓄積された記録媒体Mの部分を収納するためのメディア収納函42が設けられている。以上の中間ローラ対30、第1案内機構34、第2案内機構37、および排出ローラ対40は、記録媒体MをプリンタPから加熱定着ユニットFへ供給する第2搬送機構45を構成している。 【0032】図6に示すように、中間ローラ対30は、ステッピングモータE1によって回転駆動されるターンローラ31と、ターンローラ31の周面に圧着保持された3本の補助ローラ32a,32b,32cとを有する。ターンローラ31の外径は約60mmであり、補助ローラ32の外径は約30mmとなっている。補助ローラ32a,32b,32cは、ターンローラ31の周面に沿って互いに離間配置された遊転ローラであり、ターンローラ31の周面への記録媒体Mの巻き付け角が約125°となるように、記録媒体Mをターンローラ31の周面に押付ける機能を有する。この押付け作用により、記録媒体Mは、ターンローラ31によって確実に搬送されると同時に、記録媒体Mが有する上向きに凸のカール傾向が解消乃至は軽減される。すなわち、中間ローラ対30は、記録媒体Mのカール傾向を解消乃至は軽減するためのカール矯正ローラとしても機能する。 【0033】ところで、記録媒体Mのカール傾向の強さは、使用する記録媒体Mの厚さや剛性などの特性、及び、ロール状に保管されている期間の長さとロールの径などで変動する因子と考えられる。しかし、仮に、使用する記録媒体Mが1種類であり、カール傾向の強さが一定であると仮定すると、中間ローラ対30が発揮するカール矯正能力は、ターンローラ31の外径が一定であれば複数の補助ローラ32によるターンローラ31の周面への記録媒体Mの巻き付け角が大きいほど、複数の補助ローラ32によるターンローラ31の周面への記録媒体Mの巻き付け角が一定であればターンローラ31の外径が小さいほど、また、ターンローラ31の回転速度が遅いほど、高まる傾向があると考えられる。ここで一般的な昇華型の記録媒体Mとして取り上げている、PET製のベースシートSとフッ素樹脂製の保護層Tとからなり、厚さが210μm程度の基材Bを備えたものでは、ターンローラ31の外径が約60mmで、外径が約30mmの3本の補助ローラ32a,32b,32cによるターンローラ31の周面への記録媒体Mの巻き付け角が約125°という構成で、前記カール傾向を矯正(解消乃至は軽減)する効果が得られたが、カール傾向がより強い場合に同様の効果を得るには、更に外径の小さなターンローラ31を用いる等の処置が必要となるであろう。逆にカール傾向がより弱い場合には、ターンローラ31の外径が約60mmで、外径が約30mmの3本の補助ローラ32a,32b,32cによるターンローラ31の周面への記録媒体Mの巻き付け角は約125°を下回っていても、100°を超えていれば、同様の効果を得ることができる。尚、図6には示されていないが、ターンローラ31の周面付近の補助ローラ32aと補助ローラ32bの間、及び、補助ローラ32bと補助ローラ32cの間には、記録媒体Mの先端が、その持っている剛性およびカール傾向に基づいて、ターンローラ31の周面近傍から大きく離間し、ターンローラ31の周面に沿って設けられた3本の補助ローラ32の間から抜け出ることを防ぐ案内部材を適宜設けることができる。 【0034】また、中間ローラ対のターンローラ31は、プリンタPにおける記録媒体Mの標準的な処理速度と一致する第1搬送速度(300mm/min)と、第1搬送速度を大きく上回る第2搬送速度(18,000mm/min)との間で切換え可能に設けられている。さらに、図7に示すように、3本の補助ローラ32a,32b,32cは、記録媒体Mの巾方向に延びた1本の長い支持プレート30aに回転自在に支持された単一のローラアセンブリとして構成されている。このローラアセンブリは、ステッピングモータE1に近接した支持プレート30aの一端に設けられた水平な軸芯X3廻りで、補助ローラ32a,32b,32cがターンローラ31の周面に圧着保持された搬送姿勢と、補助ローラ32a,32b,32cがターンローラ31の周面から離間した離間姿勢の間で揺動自在に支持されている。支持プレート30aの他端には、ローラアセンブリを前記搬送姿勢に固定するためのロック機構が設けられている。このロック機構は、支持プレート30aの他端に揺動可能に支持されたレバー部材30bからなり、レバー部材30bの先端には、ケース部材41に形成された切り欠き部(不図示)に係止される爪部が形成されている。図7から理解されるように、ターンローラ31と補助ローラ32a,32b,32cの各々は、記録媒体Mの巾方向に沿って一貫して延びた1個のローラ周面を形成しているのではなく、剛性の高い金属製の軸部材の所定箇所に、互いに記録媒体Mの巾方向に沿って間隔を空けて固定された多数(図7では8個として記されている)のローラで構成されている。 【0035】第1案内機構34は、プリンタPから送り出される記録媒体Mの表面側と対向するように配置された、言い換えれば、プリンタPの出口と中間ローラ対30の間を結ぶ最短距離の搬送面に略沿って延びた固定案内板35と、記録媒体Mの巾方向と平行に延びた軸芯X1廻りで揺動可能な可動案内板36とを有する。可動案内板36は、モータE2によって、略垂直な第1姿勢(プリンタPの出口と中間ローラ対30の間を結ぶ最短距離の搬送面に沿って延びた姿勢の一例であり、図6の実線で示される)とプリンタPの下面に向けて傾斜した第2姿勢(図6の一点鎖線で示される)との間で揺動操作される。第1姿勢における可動案内板36は、固定案内板35と協動で、記録媒体Mの先端を中間ローラ対30まで、より具体的にはターンローラ31と第1の補助ローラ32aのニップ位置まで案内する。第2姿勢における可動案内板36は、記録媒体Mによるループ形成を許すために搬送面から退避している。 【0036】第1案内機構34には、可動案内板36の姿勢を検出する検出機構が設けてある。この検出機構は、可動案内板36の基端部に固定されたセクタ34sと、可動案内板36が第1姿勢の時にのみセクタ34sによってON状態に保持される第1検出スイッチV1と、可動案内板36が第2姿勢の時にのみセクタ34sによってON状態に保持される第2検出スイッチV2とからなる。尚、セクタ34sはモータE2から得られる回転駆動力を可動案内板36の揺動運動に変換する機能を有し、そのために、セクタ34sの周面には、モータE2の駆動軸に固定されたピニオンと噛合するラックギヤが形成されている。例えば、中間ローラ対30によって記録媒体Mの先端を挟持し、次に、可動案内板36を第2姿勢に切換え、プリンタPの排出ローラ対3cから記録媒体Mが下流側に送り込まれれば、記録媒体Mによる第1ループが第1空間J1に形成される。従って、中間ローラ対30はプリンタPの排出ローラ対3cとの協動で前記第1ループを形成可能な第1ループ形成機構を構成していると言える。 【0037】同様に、第2案内機構37は、中間ローラ対30から送り出される記録媒体Mの表面側と対向するように配置され、且つ、中間ローラ対30と加熱定着ユニットFの入口との間を結ぶ最短距離の搬送面に略沿って延びた固定案内板38と、記録媒体Mの巾方向に延びた軸芯X2廻りで揺動可能な可動案内板39とを有する。可動案内板39は、モータE3によって、固定案内板38に近接した第1姿勢と加熱定着ユニットF側に寄った第2姿勢との間で揺動操作される。第1姿勢における可動案内板39は、固定案内板38と協動で、記録媒体Mの先端を中間ローラ対30から、より具体的にはターンローラ31と第3の補助ローラ32cのニップ位置から、排出ローラ対40まで案内する。第2姿勢における可動案内板39は、記録媒体Mによるループ形成を許すために搬送面から加熱定着ユニットF向きに退避している。第2案内機構37は、可動案内板39の姿勢を検出する検出機構として、可動案内板39の基端部に固定されたセクタ39sと、可動案内板39が第1姿勢の時にのみセクタ39sによってON状態に保持される第1検出スイッチV3と、可動案内板39が第2姿勢の時にのみセクタ39sによってON状態に保持される第2検出スイッチV4とを有する。例えば、排出ローラ対40によって記録媒体Mの先端を挟持し、次に、可動案内板39を第2姿勢に切換え、中間ローラ対30によって記録媒体を下流側に送り込めば、第2空間J2に記録媒体Mによる第2ループが形成される。従って、中間ローラ対30は、排出ローラ対40との協動で、第2ループを形成可能な第2ループ形成機構を構成していると言える。排出ローラ対40は、ステッピングモータE4によって、原則的に加熱定着ユニットFの第3搬送機構10と同期した搬送速度で駆動操作される。 【0038】ループ形成ユニットL内には、搬送される記録媒体Mの先端の通過と後端の通過とを検出するメディア通過検出センサとして、複数の光センサ対が配置されている。これらの光センサ対は、第1案内機構34よりも上流側に配置された第1光センサ対W1、中間ローラ対30の直前に配置された第2光センサ対W2、中間ローラ対30のターンローラ31の周面付近で第1の従動ローラ32aと第2の従動ローラ32bの中間に配置された第3光センサ対W3、及び、排出ローラ対40よりも下流側に配置された第4光センサ対W4である。また、第1空間J1と第2空間J2の所定箇所には、各空間に形成された記録媒体Mのループの量(長さ)が所定値を超えたことを検出するためのループ量検出センサとして光センサ対W5,W6が配置されている。 【0039】(可動案内板の構成)尚、第1可動案内板36は、図8に示すように、軸芯X1に沿って延びた1本の軸部材51と、軸部材51に連結された多数の単位案内板52と、多数の単位案内板52どうしを軸芯X1から離間した位置で連結する棒状の連結ステー53とを有する。多数の単位案内板52は全て基本的に同一形状の部材からなり、個々の単位案内板52は、記録媒体Mの搬送方向と平行に延びた細長い短冊状の同一形状(長さが150mm、巾が40mm)の搬送面を有する。多数の単位案内板52どうしは、互いに記録媒体Mの巾方向に所定の間隔で離間した状態で、且つ、搬送面どうしが互いに角度的に揃うことで概して単一の搬送用平面を形成するように、軸部材51に固定されている。 【0040】より具体的には、個々の単位案内板52は、薄い矩形の鉄板の四辺を下方(記録媒体Mの裏面側の意味)に向けて直角に折り曲げ加工することで形成されている。図9(イ)は、加工前の矩形の鉄板100の形状を示し、図9(ロ)は折り曲げ加工を終えた単位案内板52を示す。単位案内板52は、搬送面を構成する本体部52aと、基端スカート部52bと、先端スカート部52cと、2枚の側縁スカート部52dとを有する。これらの各スカート部52b,52c,52dは、単位案内板52に必要な剛性を与える役目を果たしている。さらに、基端スカート部52bには、ビスを挿通するための2つの貫通孔52eが形成されている。また、2枚の側縁スカート部52dの基端部には、軸部材51の断面が略正方形の部位を受け入れるための矩形の切り欠き部52fが形成されており、2枚の側縁スカート部52dの中央部よりも記録媒体Mの搬送方向に関して若干下流側の位置には、連結ステー53を受け入れるための貫通孔52gが形成されている。貫通孔52gは挿通された連結ステー53の外周に間隙が全く或いは殆ど生じないような内径を有する。各単位案内板52は、基端スカート部52bの貫通孔52eに挿通される2本のビスによって軸部材51の側面の一つに固定される。連結ステー53は、単位案内板52どうしを一体連結することによって、多数の単位案内板52どうしが互いに角度的にも揃って単一の搬送用平面を形成するように位置決めすることを助けると同時に、軸部材51が自重や複数の単位案内板52の重量に起因して図8における記録媒体の巾方向に関する中央部付近が下方に下がるような撓みを呈することを抑制している。なお、図8と図9に示すように、軸部材51の両端は、矩形ではなく円形の断面を有するように加工されている。 【0041】尚、各単位案内板52の取付け位置、言い換えれば、単位案内板52どうしの間に設けられる空間(軽量化部の一例)は、通常処理される数種類の巾の記録媒体M(610mm巾、1220mm巾など)の側縁部が確実にいずれかの単位案内板52の略中心を通過するという条件が満たされる範囲で設けられている。因みに、この記録媒体処理装置1では、記録媒体処理装置1の巾方向の中心が記録媒体Mの中心に一致するように処理されるのではなく、記録媒体処理装置1の巾方向の一端に、プリントヘッド4のホームポジションHPが設けられており、記録媒体Mはその巾の大小に関わらず、常に記録媒体Mの一方の側縁部がホームポジションHP付近を通過するように処理される。そして、図8に示すように、第1と第2可動案内板36,39を含む第2搬送機構45にも、プリントヘッド4のホームポジションHPと同じ側にホームポジションHP′が設けられており、ホームポジションHP′に最も近い単位案内板52は、全てのサイズの記録媒体Mの一端を支持案内するように、また、例えばホームポジションHP′側から8番目の単位案内板52は、1220mm巾の記録媒体Mwの他端を支持案内するように、ホームポジションHP′側から5番目の単位案内板52は、610mm巾の記録媒体Mnの他端を支持案内するように位置が決定されている。また、ホームポジションHP′に近接した幾つかの単位案内板52は、巾の大きな記録媒体Mの中心部を支持案内する機能を果たしている。このようにして、一般に使用する可能性の高い寸法規格の記録媒体Mであれば、その両端が必ずいずれかの単位案内板52によって支持案内されるように構成されている。尚、第2可動案内板39も基本的に第1可動案内板36と同様の構成を有する。 【0042】(画像処理システムの構成)図1に示すように、記録媒体処理装置1は、汎用のコンピュータ66、モニター67、キーボード68、マウス69、並びに、現像済みの写真フィルムPfの画像情報を光電変換するフィルムスキャナー70等を備えた画像処理システム90と連結されている。コンピュータ66には、CD、MO、コンパクトフラッシュカード、フロッピーディスクなど、種々の電子データ記録メディアから画像データなどを取り出すメディアドライブ66aが付設されている。したがって、電子データ記録メディア内に格納された画像データを、この画像処理システム90で処理し、記録媒体処理装置1の制御部C1に転送すれば、この転送された画像データに基づく画像を記録媒体Mに形成することができる。 【0043】(記録媒体処理装置の制御部の構成)プリンタPの制御部C1には、マイクロプロセッサが内蔵されている。制御部C1は、コンピュータ66から転送される画像データを入力するデータ入力系を形成し、且つ、後述する補助制御部C2を介して送られる温度センサ23からのフィードバック信号を受ける信号入力系を形成している。さらに、制御部C1は、プリンタPの第1搬送機構3、プリントヘッド4の吐出機構ならびに走査モータ等に対して制御信号を出力する信号系を備えている。 【0044】加熱定着ユニットFの下部に配置されている補助制御部C2は、ヒータ21、ファン22、第3搬送機構10のステッピングモータの夫々に必要な制御信号をコンピュータ66から出力する出力系と、温度センサ23からの信号をコンピュータ66にフィードバックする入力系とを形成している。尚、補助制御部C2は、制御ケーブル(不図示)、及び、分離自在なコネクタ(不図示)を介してプリンタPの制御部C1と接続されることで、信号のアクセス系が形成されている。尚、加熱定着ユニットFの補助制御部C2は、ループ形成ユニットLの各部材の作動をも制御するために、ループ形成ユニットLのターンローラ31を駆動操作するステッピングモータE1および排出ローラ対40を駆動操作するステッピングモータE4、2つの可動ガイド板36,39を個々に揺動操作するためのモータE2,E3に必要な制御信号をコンピュータ66から出力する出力系と、ループ形成ユニットLの第1から第4の各検出スイッチV1,V2,V3,V4、並びに、第1から第4の各光センサ対W1,W2,W3,W4からの信号をコンピュータ66にフィードバックする入力系とを形成している。 【0045】(記録媒体処理装置の動作)加熱定着ユニットFの補助制御部C2が、プリンタPの制御部C1、及び、画像処理システム90のコンピュータ66との協動で記録媒体Mに対して実行する処理操作を工程順に説明する。 【0046】〈通常長さの記録媒体の処理〉ここでは、幅が1,220mmで送り長さが約2,000mmのサイズの記録媒体Mを通常長さの記録媒体とする。また、記録媒体Mへの画像形成を実施する場合、加熱領域Qの長さとの関係から、記録媒体Mが「180℃×2min」の加熱履歴を受けて加熱定着ユニットFを抜け出るためには、加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度は約300mm/minが適切であるものと仮定する。そして、幅が1,220mmで、送り長さが約2,000mmのサイズの記録媒体Mの略全体の領域(四辺の僅かな余白のみを除く)を写真画像が占める画像を標準的な画像とすれば、この標準的な画像の場合に、プリンタPの第1搬送機構3が記録媒体Mを排出する速度は、加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度と等しい約300mm/minであるものとする。このように、プリンタPと加熱定着ユニットFの間に基本的な処理速度が無い場合でも、処理部どうしの微妙な速度差が原因になって生じ得るジャミングや蛇行、或いは、記録媒体Mへの過度な張力の発生を防止するためには、ループ形成ユニットLでのループ形成が必要であり、さらに、複数枚の記録媒体Mを間断なく処理するためには、ループ形成ユニットLが2つのループ形成部を直列状態で有することが有効である。 【0047】また、通常の行間を含むテキスト文書が全体を占める画像等が写真画像の間に混入した場合には、第1搬送機構3による平均的な排出速度は大きくなり、加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度が、プリンタPでの印字速度を下回る状態になるという現実的な事情を考慮しても、やはり、プリンタPからの記録媒体Mの排出速度と加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度とのギャップを、ループ形成ユニットLで吸収する必要がある。さもなければ、プリンタPと加熱定着ユニットFの間で記録媒体Mがジャミングを起こし、または、ジャミングを防止するためにプリンタPからの記録媒体Mの排出を(加熱定着ユニットFでの処理速度と合わせるために)、プリントヘッド4の往復動作に基づく間歇動作以上に間歇的に行う必要があり、記録媒体の処理手順が複雑になる。 【0048】先ず、プリンタPから1枚目の記録媒体M1の先端が排出され始める時(初期状態)、第1案内機構34の可動案内板36と、第2案内機構37の可動案内板39は、いずれも第1姿勢に保持されている。この状態で、プリンタPから1枚目の記録媒体M1が排出されると、図11に示すように、1枚目の記録媒体M1の先端は、先ず、第1姿勢にある可動ガイド55の下面によって、下方に案内され、第1光センサ対W1をON操作した後、固定案内板35と第1姿勢の可動案内板36との間を案内され、第2光センサ対W2をON操作した後、引き続き、ターンローラ31と第1の補助ローラ32aのニップ位置に向かって進む。他方、第2光センサ対W2のON操作から5秒後に低速(300mm/min)で駆動開始(第1駆動状態の一例)されるターンローラ31は、記録媒体M1の先端を第1の補助ローラ32aとのニップに挟着し、更に下流側に送る。因みに、図11に示す可動ガイド55の鋭角状の先端は上方を向いた状態に記されているが、作業者が手動などで、可動ガイド55を記録媒体Mの巾方向と平行に延びた軸芯X4廻りで揺動操作することで、可動ガイド55の先端が記録媒体M1の搬送方向の上流側を向いた第2姿勢に切換えることができる。可動ガイド55がこの第2姿勢にある状態では、プリンタPから排出された記録媒体Mは、可動ガイド55の上面に沿って暫く水平に案内される。このように水平に案内された記録媒体Mは、加熱定着ユニットFの入口付近に設けられた手差し入力部48から、ループ形成ユニットLを介すことなく、加熱定着ユニットFに供給することが可能である。 【0049】記録媒体M1の先端が第3光センサ対W3をON操作すると、ターンローラ31が停止され、同時に、図12に示すように、第1案内機構34の可動案内板36が第2姿勢に切換えられ、プリンタPから新しく排出される記録媒体M1の部位によって第1空間J1に第1ループが形成され始める。さらにプリンタPでの印字が進み、記録媒体M1の後端がカッタNによって切断され、この後端が第1光センサ対W1をOFF操作すると、図13に示すように、このOFF操作から5秒後に、ターンローラ31を低速で駆動再開し、この時、排出ローラ対40もターンローラ31と同期した速度で駆動開始される。 【0050】次に、記録媒体M1の先端が、第4光センサ対W4をON操作すると、排出ローラ対40のみが停止され、これと同時に、図14に示すように、第2案内機構37の可動案内板39が第2姿勢(開放)に切換えられ、第2空間J2には、第1空間J1から排出される記録媒体M1の部位によって第2ループが形成され始める。また、図15にターンローラ31上に記された2重矢印で示すように、第2空間J2の可動案内板39が完全に第2姿勢(開放)になってから15秒後に、ターンローラ31の駆動モードがそれ迄の低速モードから高速モード(18,000mm/min)に切換えられる(第2駆動状態の一例)。 【0051】引き続き、記録媒体M1の後端が第3光センサ対W3をOFF操作すると、図16に示すように、その5秒後に排出ローラ対40が回転開始(300mm/min)され(これによって記録媒体M1が加熱定着ユニットFに供給され始める)、同時に、第1空間J1の可動案内板36が第1姿勢(閉鎖)に切換えられる。可動案内板36が第1姿勢に切換えられると、直ぐに、新たな記録媒体Mの第1空間J1への受入れ態勢が確立されるので、通常は、2枚目の記録媒体M2の印字が開始される。 【0052】記録媒体M1の加熱定着の進行に伴い、記録媒体M1の加熱定着の後端が第4光センサ対W4をOFF操作すると、図17に示すように、可動案内板39が第1姿勢(閉鎖)に切換えられ、ターンローラ31から排出ローラ対40への記録媒体Mの先端の受け渡し態勢が再び確立する。図17に示される2枚目の記録媒体M2は、図12における1枚目の記録媒体M1の状態から数分経過後の状態に対応している。引き続き、2枚目の記録媒体M2の後端が第1光センサ対W1をOFF操作すると、図18に示すように(図14における1枚目の記録媒体M1と同様)、2枚目の記録媒体M2の先端が第4光センサ対W4をON操作するまでターンローラ31と排出ローラ40が回転する(第1駆動状態の一例)。ターンローラ31と排出ローラ40による2枚目の記録媒体M2の送り速度は、1枚目の記録媒体M1の加熱定着速度を超えることはないので、2枚目の記録媒体M2の先端を送り始める操作は、1枚目の記録媒体M1が加熱定着ユニットFから抜け出るのを待たずに開始しても記録媒体M1と記録媒体M2の衝突や重なり合いは生じない。以下、同様に、2枚目の記録媒体M2の後端が第1空間J1から抜け出ると3枚目の記録媒体M3の印字が開始されるという具合に、定常的なルーチンで順次、後続の記録媒体Mが処理可能となる。 【0053】〈通常を超える長さの記録媒体の処理〉ここでは、幅が1,220mmで送り長さが約10m(10,000mm)のサイズの記録媒体MLを通常を超える長さの記録媒体の例とする。また、記録媒体処理装置1の機能を出来るだけ十分に説明する目的から、例えば記録媒体MLのインク受容層Rは前述の記録媒体Mよりも厚く、従って、記録媒体MLに対しては、「180℃×3min」という異なる加熱履歴を施す必要があるという前述と異なる前提条件を設定する。そのため、記録媒体MLについては、加熱定着ユニットFにおける加熱定着の処理速度は約200mm/minが適切であり、他方、印字される画像の特性の関係から、プリンタPの第1搬送機構3が記録媒体Mを排出する速度は800mm/minであるものとする。 【0054】先ず、プリンタPから記録媒体MLの先端が排出され始める時(初期状態)、第1案内機構34の可動案内板36と、第2案内機構37の可動案内板39は、いずれも第1姿勢に保持されている。この状態で、プリンタPから1枚目の記録媒体M1が排出されると、図19に示すように、記録媒体MLの先端は、先ず、可動ガイド55の下面によって、下方に案内され、第1光センサ対W1をON操作した後、固定案内板35と第1姿勢の可動案内板36との間を案内され、第2光センサ対W2をON操作した後、引き続き、ターンローラ31と第1の補助ローラ32aのニップ位置に向かって進む。他方、第2光センサ対W2のON操作から5秒後に、プリンタPの排出速度と同じ低速(800mm/min)で駆動開始(第1駆動状態の一例)されるターンローラ31は、記録媒体MLの先端を第1の補助ローラ32aとのニップに挟着し、更に下流側に送る(図11から図18までの事例における低速は300mm/minであった)。 【0055】記録媒体MLの先端が第3光センサ対W3をON操作すると、ターンローラ31が停止され、同時に、図20に示すように、第1案内機構34の可動案内板36が第2姿勢に切換えられ、プリンタPから排出される記録媒体MLの部位によって第1空間J1に第1ループが形成され始める。さらにプリンタPでの印字が進み、第1空間J1の第1ループの量が数mに達して、図21に示すように、遂に光センサ対W5をON操作すると、直ぐに、ターンローラ31を低速(図19での低速より更に遅い200mm/min)で駆動再開(第1駆動状態の一例)し、この時、排出ローラ対40もターンローラ31と同期した速度で駆動開始される。この時のターンローラ31と排出ローラ40の駆動速度は、加熱定着ユニットFでの搬送速度と同じ200mm/minである。 【0056】次に、記録媒体MLの先端が、第4光センサ対W4をON操作すると、排出ローラ対40のみが停止され、これと同時に、図22に示すように、第2案内機構37の可動案内板39が第2姿勢(開放)に切換えられ、第2空間J2には、第1空間J1から排出される記録媒体MLの部位によって第2ループが形成され始める(プリンタPでの記録媒体MLに対する印字は未だ継続中である)。また、第2空間J2の可動案内板39が完全に第2姿勢(開放)になってから15秒後に、ターンローラ31の駆動モードがそれ迄の低速モードから高速モード(18,000mm/min)に切換えられる(第2駆動状態の一例)。 【0057】この後、図23に示すように、ターンローラ31の高速モードでの駆動によって記録媒体MLの一部が、第2空間J2のループ量検出センサとしての光センサ対W6をON操作すると、ターンローラ31の高速モードでの駆動が停止され、排出ローラ40の200mm/minでの駆動操作が開始され、これによって、図24に示すように、加熱定着ユニットFでの記録媒体MLの加熱定着操作が開始される。次に、記録媒体MLの印字が完了してその後端が第1光センサ対W1をOFF操作すると、ターンローラ31の高速モードでの駆動が再開(第2駆動状態の一例)され、記録媒体MLが第1空間J1から抜け出て、その後端が第3光センサ対W3をOFF操作すると、第1空間J1の可動案内板36が第1姿勢(閉鎖)に切換えられ、後続の記録媒体ML(乃至は通常長さの記録媒体M)の印字が開始される。 【0058】〔別実施形態〕 <1>上記の実施形態では、中間ローラ対が、プリンタP(第1処理部)の出口と加熱定着ユニットF(第2処理部)の入口のいずれと比較しても下方に位置しており、この構成が、装置全体を記録媒体の搬送方向に関してコンパクト化することに貢献している。しかし、中間ローラ対が、プリンタPの出口と加熱定着ユニットFの入口のいずれか一方のみに比して下方の位置にて記録媒体を挟持搬送可能な構成にすることも可能である。例えば、中間ローラ対がプリンタPの出口と比較すると上記の実施形態と同じ程度だけ下方に位置しているが、中間ローラ対が加熱定着ユニットFの入口とは同じレベルに位置する構成が可能である。この場合も、上記の実施形態の場合に比して効果は若干弱るものの、やはり、装置全体を記録媒体の搬送方向に関してコンパクト化することに貢献する。 【0059】<2>ループ形成ユニットLに設けられた第1と第2可動案内板36,39については、以下のような変形例を採用しても良い。すなわち、図8のように軽量化のための対策を講じ、さらに、軸部材51が自重や複数の単位案内板52の重量に起因して中央部付近が下方に下がる携帯の撓みを抑制するために連結ステー53を取付けて剛性を向上させても未だ、軸部材51の両端でケース部材41,41に支持された可動案内板36,39が、その自重によって中央部付近が下方に下がるような顕著な撓み傾向を呈するようであれば、次のような対策を加えることでこの問題を解決することができる。つまり、製作後の可動案内板36,39を平坦な作業台に寝かせた状態(可動案内板の案内面が作業台に沿う状態)では、軸部材51の中央部が連結ステー53の取り付け箇所から離れるように撓む歪みを持つように、連結ステー53を故意に図8の状態よりも若干短めに形成して製作する。このように構成すれば、可動案内板36,39を軸部材51の両端でケース部材41,41に支持させた時には、言い換えれば、可動案内板36,39を実際に使用する際には、軸部材51が、自重や複数の単位案内板52の重量の作用に基づいて、(上記の歪み傾向が自重の作用によって相殺されて)略直線状の状態を示し、記録媒体の円滑な搬送上都合が良い。 【0060】<3>或いは、ループ形成ユニットLに設ける可動案内板に対して、以下のような変形例を採用しても良い。すなわち、図25の可動案内板136(支持案内部の一例)は、軸芯に沿って互いに離間した軸芯X1上の複数の領域Yから下流側に延びた複数の案内羽根部152からなり、案内羽根部152の基端部どうしは、前記案内羽根部に比して前記記録媒体の搬送方向に沿った長さの抑制された連結部153によって一体的に連結されている。より具体的には、図25(イ)に示すように、可動案内板136は、軸芯X1に沿って延びた断面が正方形の1本の軸部材151と、軸部材151の一端面に多数のボルトなどで連結された案内板本体150とからなる。案内板本体150は、一枚の記録媒体の巾方向に沿って延びたアルミニウム製などの板材を加工したものである。板材の下流側端部は90°折り曲げ加工されることで、軸部材151の端面に面する辺が形成されており、さらに、記録媒体の搬送方向の下流側端部から上流側に向かって、30mm長さの連結部153を残すように切り込み加工を施された結果、軽量化に貢献する多数の切り欠きZ(軽量化部の一例)が現出している。切り欠きZは、一般に使用される巾寸法の記録媒体の側縁部が通過する箇所を避けて設けられている。 【0061】個々の案内羽根部152は、記録媒体Mの搬送方向と平行に延びた細長い短冊状の同一形状(長さが150mm、巾が40mm)の搬送面を有する。多数の案内羽根部152どうしは、切り欠きZによって互いに記録媒体Mの巾方向に離間した状態で並んでいる。また、図25(ロ)に示すように、少数(2〜3枚)の案内羽根部152の裏面には、案内板本体150の軸部材151に対する捻れを防止するためのリブ154が立設されている。リブ154の端面は、案内羽根部152の裏面と軸部材151の下面に溶接されている。 【0062】<4>或いは、ループ形成ユニットLに設けられた第1と第2可動案内板36,39には、以下のような変形例を採用しても良い。図26の可動案内板236(支持案内部の一例)は、上の案内板本体150と同様の方法で軸部材152に固定された案内板本体250からなる。図26(イ)に示すように、案内板本体250には、軽量化のための貫通孔254(軽量化部の一例)が多数設けてある。但し、記録媒体の先端の角部が貫通孔254に進入しないように、貫通孔254は一般に使用される巾寸法の記録媒体の側縁部が通過しない領域にのみ形成されており、貫通孔254が全く形成されていない領域が、平坦で、記録媒体の角部が引っ掛かる虞のない多数の支持案内部252を構成している。また、図26(ロ)に示すように、案内板本体250の裏面の数箇所(2〜3箇所)には、案内板本体150の軸部材151に対する捻れを防止するためのリブ154が立設されている。リブ154の端面は、案内板本体250の裏面と軸部材152の下面に溶接されている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135313 【氏名又は名称】ノーリツ鋼機株式会社 【住所又は居所】和歌山県和歌山市梅原579番地の1
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| 【出願日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100107308 【弁理士】 【氏名又は名称】北村 修一郎
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| 【公開番号】 |
特開2003−326789(P2003−326789A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−138747(P2002−138747) |
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