| 【発明の名称】 |
記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】相原 義彦 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】切断手段に取付け誤差があっても、所望の画像をより早く得ること。
【解決手段】記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、該情報に基いて前記搬送手段による記録媒体の搬送量を調整しつつ記録を行なう第1記録モードと、前記搬送手段による記録媒体の搬送量を固定して記録を行なう第2記録モードと、を選択しつつ記録の制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、該情報に基いて前記搬送手段による記録媒体の搬送量を調整しつつ記録を行なう第1記録モードと、前記搬送手段による記録媒体の搬送量を固定して記録を行なう第2記録モードと、を選択しつつ記録の制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする記録装置。 【請求項2】 請求項1に記載の記録装置であって、前記制御手段は、前記記録媒体の周縁に所定の余白を残しつつ記録を行う場合には前記第1記録モードを選択し、前記記録媒体の全面に記録を行なう場合には前記第2記録モードを選択しつつ記録の制御を行なうことを特徴とする記録装置。 【請求項3】 記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、記録すべき原画像情報を前記誤差を相殺するように移動させた画像情報を作成した後、該画像情報に基いて前記記録手段により記録するように制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする記録装置。 【請求項4】 ロール状に巻かれて収納された記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を一方的に切断し、矩形状の印刷出力物とするための切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、記録すべき原画像情報を前記誤差を相殺するように移動させた画像情報を作成した後、該画像情報に基いて前記記録手段により記録するように制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする記録装置。 【請求項5】 請求項1乃至請求項4に記載の記録装置であって、前記取付け誤差の情報は不揮発性記憶素子により記憶されることを特徴とする記録装置。 【請求項6】 請求項1乃至請求項5に記載の記録装置であって、前記記録手段が信号に応じてインクを吐出して記録することを特徴とする記録装置。 【請求項7】 請求項6に記載の記録装置であって、記録手段が信号に応じて電気熱変換体に通電し、該電気熱変換体の発する熱エネルギーを利用してインクを吐出することを特徴とする記録装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は記録装置で、特にインクを吐出する複数のノズル孔を持つ記録ヘッドを主走査させるとともに記録媒体を副走査することによって記録を行なうインクジェットプリンタ等の記録装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】インクを吐出する複数のノズル孔を持つ記録ヘッドを主走査させるとともに記録対象となる媒体を副走査することによって記録を行なうインクジェットプリンタに関して、従来の動作について説明する。記録は記録ヘッドを搭載したキャリッジが主走査方向へ所定の距離進むごとに、記録ヘッドから、インクを吐出させる。例えば600dpiの印刷では、キャリッジが約42μm進むごとに、記録ヘッドからインクを吐出するという動作をくりかえす。このとき、いくつかのノズルをキャリッジの動きにあわせて、選択してインクを打ち出すことにより、文字や絵柄が形成される。 【0003】最近になり記録媒体の全面に印刷を行なう、記録装置が種々提案されている。このような記録装置においては、記録媒体の端面の位置精度のばらつきがあるため、画像を形成するためにインクを吐出する領域と記録媒体の位置を完全に一致させることは難しく、ずれた分だけ記録媒体に記録されない余白の領域が発生してしまう。 【0004】そこで、全面記録では、一般には以下に示した2通りの方法で実現されている。第1の方法として、記録媒体の存在する範囲以上にインクを吐出する方法がある。ただしこの方法では、インクが記録媒体の存在しない部分にも吐出されてしまうため、そのままではインクが記録装置本体を汚してしまう。従って記録装置は該当部分にインクを受容できる構造を持つ必要がある。 【0005】第2の方法は、記録媒体の内側にのみ記録を行い、記録媒体周辺の余白部を切り取る方法である。この方法は記録媒体をカットする切断手段を設けるか、ユーザーが容易に手でカットできるように記録媒体自体にミシン目等を入れる必要がある。また記録媒体もあらかじめ切り取られる部分を考慮して大きめのサイズにしておく必要がある。 【0006】また、第1の方法又は第2の方法のいずれかを選択するということではなく、双方の複合形も可能である。例えば、記録媒体をロール状にして切断手段として記録ヘッドが主走査と平行な方向のみに切断手段をもつ構造を持つような記録装置は上記した2つの方法の複合形式をとる。 【0007】このような構造を持つような記録装置では主走査時に記録媒体を超える範囲で印刷を行い、記録媒体の左端と右端に関して、まず余白の無い記録画像を形成し、この部分に関してのみ記録装置はその部分にインクを受容できる構造を持つ。記録媒体の上端と記録媒体の下端に関しては、ロール状の記録媒体を切断する際に、画像の一部を含んで切り落とすことで、記録媒体の4辺全てについて余白のない記録画像を形成することができる。 【0008】このような構造を持つ記録装置は第1の方法のみ、あるいは第2の方法のみで全面に記録をする場合と比較した場合、第1の方法より構造設計が比較的容易かつ、第2の方法より記録媒体から切り取りゴミとなる部分が少なくて済むなどの利点がある。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、全面に対して記録可能な記録装置は、記録する条件が全面記録の場合と従来どおり記録媒体の周辺部に3〜5ミリ程度の余白を残す場合とが切り替えられるのが一般的である。 【0010】全面記録を行なう場合、切断手段の取付け位置の僅かな誤差が問題になることは少ない。例えば、130ミリ×90ミリ程度の記録媒体に全面記録をする場合に、画像の位置ずれが2〜3ミリ程度あった場合でも、ユーザーの鑑賞対象物は主として画面中央にあり、かつ全面に記録するという目的は達成されているため、大きな問題にはならない。事実、写真プリントの同サイズのいわゆる「サービスサイズふちなしプリント」の出力物は、ネガフィルム上で形成されている画像に対し、位置ずれ量は2〜3ミリを超える。 【0011】これに対し、記録媒体の周辺部に3〜5ミリ程度の余白が入る場合には、切断手段の取付け位置がずれると出力物は芳しくない結果になる。例えば、記録媒体の周辺部に左右上下にそれぞれ3.5ミリの余白をいれて出力したい場合に、切断手段の取付け誤差が仮に2ミリあると、上端余白が1.5ミリになり、一方下端余白は5.5ミリになる。このようになるとユーザーは、鑑賞対象物が写っているかどうかより、周辺部の余白部分の不均一さが気にかかるようになる。鑑賞対象物の上下に3.5ミリの余白を入れるという目的は達成されていないからである。 【0012】それゆえ記録装置は周辺部の余白部分が目的どおりの幅になるように、切断手段の取付け誤差を補正するために、該取付け誤差分だけ記録媒体を搬送させる必要がある。このように搬送手段は、記録媒体を切断する場合に、切断位置が目的の位置にくるように切断位置に正確に移動させなければならない。しかしながら、この切断位置への移動行為は、切断以外にはなんら必要のない行為であるため、全体の記録時間を増加させることになる。また、切断動作を行なうときに、必ず切断位置の調節作業を行なうようしてしまうと、必ずしも調整作業の必要のない全面記録を行なっている場合においても、記録時間を無用に増加させることになってしまう。 【0013】そこで本発明の目的は、切断手段に取付け誤差があっても、所望の画像をより早く得ることである。 【0014】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するための、本発明の代表的な構成は、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、該情報に基いて前記搬送手段による記録媒体の搬送量を調整しつつ記録を行なう第1記録モードと、前記搬送手段による記録媒体の搬送量を固定して記録を行なう第2記録モードと、を選択しつつ記録の制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とする。 【0015】 【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は記録装置の全体斜視図である。本実施形態では、図1に示すように、ロール状の記録媒体を使用し、該記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に主走査される切断手段を有する構成を例示して説明する。 【0016】図1に示すように、記録装置は、記録装置本体8の背面に配設されたロール状の記録媒体3に対して本体内部において記録を行い、記録を行なった記録媒体を記録装置本体8の前面に排出する構成である。記録装置本体8の上面には、複数のインクタンク2を搭載し主走査方向に移動しつつ記録を行なう記録ヘッド1が配設されている。また、記録ヘッド1により記録が行なわれた記録媒体3aは、記録装置本体8前面の排出口4から排出される。 【0017】排出された記録後の記録媒体3aは、所定量を搬送(副走査)された後、切断手段としてのロータリーカッター5により切断される。ロータリーカッター5は、モータ6の駆動力をベルト7により伝達され、駆動される。また、記録装置は、マイクロコンピュータ及び動作制御するファームウェアを格納するROM等から構成される制御基板9により動作制御がなされる。制御基板9については後に詳述する。 【0018】尚、本実施形態の記録ヘッド1においてはインクの吐出構成として、記録信号に応じて電気熱変換体に通電し、その熱エネルギーによってインクに生ずる膜沸騰を利用してインクに生ずる気泡の成長、収縮により、インクを吐出口から吐出して記録を行なうように構成している。この方式は所謂オンデマンド型、コンティニュアス型の何れにも適用可能であるが、特にオンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用開口を介して液体を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に優れた液体の吐出が達成でき、より好ましい。 【0019】図2を用いて、ふちなしモードで記録が行なわれ、切断手段に取付け誤差がない場合の記録状態を説明する。尚、記録媒体3の副走査方向は図面に向かって上方である。 【0020】記録が行なわれた記録媒体3は、図中破線の位置で切断される。即ち記録媒体3が副走査され、ロータリーカッター5の取付けられた位置に破線で示す位置が到達した時、その位置で記録媒体3が切断される。Wは記録媒体3の幅の長さを示す。図に示すように、ふちなしモードにおいては、記録ヘッド1による記録画像の一部を含んで切断するため、記録画像の周囲に余白部分が残らない。 【0021】ふちなしモードでは、記録ヘッド1による画像の記録は、記録媒体3の左端から長さeで示される分だけ左の位置から記録が開始され、記録媒体3の右端から長さfで示される分だけ右の位置まで記録される。即ち、この部分で記録媒体の存在する範囲の外にインクを吐出している。また、記録ヘッド1の副走査方向の記録幅はHであるため、記録装置は、記録ヘッド1の主走査一回あたりにつき搬送量Hだけ記録媒体3の副走査を行ない、画像を記録する。 【0022】本実施形態で連続印刷を行う場合には、1単位の記録画像が、記録ヘッド1の主走査と記録媒体3の副走査とを3回ずつ行なうことにより形成され、4回目の主走査では、切りしろa及び次の記録画像の切りしろbの部分の記録を行なう。従って4回目の主走査においては、記録ヘッド1の上部と下部の一部のみからインクが吐出される。 【0023】図2のように、ロータリーカッター5が取付け誤差のない正規の位置に取付けられている場合は、図中の破線部において記録媒体3の切断が行なわれる。このように、副走査方向で搬送量Hの整数倍の距離の位置にロータリーカッター5が設置されている場合、記録媒体3の副走査を4回行なううちに、3回目及び4回目の位置でロータリーカッター5の切断動作を行なえば、ふちなしモードの連続印刷が時間的な損失を発生することなく進行することができる。 【0024】図3を用いて、ふちなしモードで記録が行なわれ、切断手段に取付け誤差がある場合の記録状態を説明する。この場合、記録媒体3は、正規の切断位置で切断されない。例えば、ロータリーカッター5の取付け位置が副走査方向下流側にずれている場合、切断手段により切断された画像は、図3のように記録画像の上部側を多く含むようになる。 【0025】記録媒体3に対する記録ヘッド1による記録は、図2に示したものと同様の方法により行なわれる。即ち、1単位の記録画像は、記録ヘッド1の3回の主走査及び記録媒体3の3回の副走査により形成される。また、4回の副走査を行なううちに図2を用いて示した方法と同様な制御動作によって、3回目と4回目の破線の位置が、ロータリーカッター5の位置に来た時に切断動作を行なう。 【0026】図3の場合、即ち取付け誤差がある場合において、取付け誤差がない場合と異なるのは、図2中aに対応する切りしろが図3ではcの長さになるため、aよりも切りしろが大きくなり、図2中bに対応する切りしろが図3ではdの長さになるためbよりも切りしろが小さくなるところである。 【0027】このようにロータリーカッター5の取付け誤差があるとしても、ふちなしモードにおいては、画面中央部の多くの領域が存在し、画像の周囲のふち(余白)をなくするという目的は達成することができる。このため、取付け誤差がある場合でも、取付け誤差がない場合と異なる制御を行なわずに記録を行なうことで、連続印刷を時間的な損失を発生させずに行なうことができる。 【0028】図4を用いて、ふちありモードで記録が行なわれ、切断手段に取付け誤差がない場合の記録状態を説明する。図4に示すように、記録ヘッド1による画像の記録は、記録媒体3の左端から長さa’で示される分だけ右の位置から記録が開始され、記録媒体3の右端から長さa’で示される分だけ左の位置まで記録を行なう。即ち記録媒体3の左右両端から長さa’ずつ余白が形成されるように記録ヘッド1はインクを吐出する。また、記録ヘッド1の副走査方向の記録幅はHであるため、記録装置は、記録ヘッド1の主走査1回あたりにつき、搬送量Hだけ記録媒体3の副走査を行ない、画像を記録する。 【0029】本実施形態では、1単位の記録画像が、記録ヘッド1の主走査と記録媒体3の副走査とを3回ずつ行なうことにより形成される。具体的には、1回目の主走査で上部余白の長さa’を除いて記録を行ない、2回目の主走査で搬送量H分の全面を記録し、3回目の主走査で下部余白の長さa’を除いて記録を行なうように記録ヘッド1を制御する。 【0030】図4のように、ロータリーカッター5が取付け誤差のない正規の位置に取り付けられている場合は、図中の破線部において記録媒体3の切断が行なわれるため、画像の上下の余白が丁度a’ずつ形成される。このように、副走査の搬送量Hの整数倍の距離の位置にロータリーカッター5が設置されている場合、副走査を3回行なうごとに一度、ロータリーカッター5の切断動作を行なえば、ふちありモードの連続印刷が時間的な損失を発生することなく進行することができる。 【0031】図5を用いて、ふちありモードで記録が行なわれ、切断手段に取付け誤差がある場合の記録状態を説明する。ここでは、副走査方向に切断手段の取付け位置がずれている場合を例示して説明する。図5に示すように、ロータリーカッター5の取付け位置が副走査方向下流側にずれている場合、切断手段により切断された画像は、記録画像の上部側の余白を多く含むようになる。 【0032】記録媒体3に対する記録ヘッド1による記録や、記録媒体3の搬送方法は、図4に示したものと同様の方法により行なわれる。即ち、1単位の記録画像は、記録ヘッド1の主走査と記録媒体3の副走査とを3回ずつ行なうことにより形成される。具体的には、1回目の主走査で上部余白の長さa’を除いて記録を行ない、2回目の主走査で搬送量H分の全面を記録し、3回目の主走査で下部余白の長さa’を除いて記録を行なう。 【0033】しかしながら図5のように取付け誤差がある場合において、取付け誤差がない場合と異なり、図4中a’に対応する上部余白が図5ではc’の長さになる。このため、a’よりも上部余白が大きくなり、図4中a’に対応する下部余白が図5ではd’の長さになり、a’よりも下部余白が小さくなってしまう。この場合に、図中の破線部において記録媒体3の切断を行なうと、記録画像の周囲に余白を長さa’ずつ形成するという目的が達成されない。このため、制御基板9では以下に示す補正を行なっている。 【0034】図6を用いてふちありモードの場合に行なう、切断手段の取付け誤差に対する補正について説明する。図において、記録ヘッド1が幅Hで記録媒体3に対して主走査を行い、記録媒体3を搬送量Hで副走査を行なう様子を示している。また、ロータリーカッター5は記録ヘッド1の先端部より、6×Hの位置に取り付けられている。 【0035】ロータリーカッター5の取付け誤差がない場合は、ヘッド先端部の位置に切断位置が来るように記録を行なえば、その後の連続印刷を続けて、6回記録ヘッド1の主走査と記録媒体3の副走査とを繰り返したとき、切断位置が丁度ロータリーカッター5の位置に来るため、その位置でロータリーカッター5の切断動作を行なう(図4参照)。 【0036】一方、ロータリーカッター5の取付け誤差がある場合は、前記の主走査及び副走査の他に誤差補正のため、別途、記録媒体3の搬送動作が必要になる。具体的には、ロータリーカッター5の正規位置からの取り付け誤差e’が副走査方向下流側だった場合、6回の前記主走査及び副走査を繰り返した後、更に誤差補正として幅e’に見合う量の副走査を行なう。また逆に、ロータリーカッター5の正規位置からの取り付け誤差e’が副走査方向上流側だった場合、6回の主走査及び5回の副走査を繰り返した後、本来副走査すべき搬送量Hと取付け誤差e’との差分量(H−e’)だけ副走査を行なう。すると切断位置が丁度ロータリーカッター5の位置に来るため、その位置でロータリーカッター5の切断動作を行なう。 【0037】このようにふちありモードの場合のみ、取付け誤差に見合った副走査を行なうことによって、目的に応じた最適な記録を行なうことができる。 【0038】図7を用いて制御基板9の実施形態の一例を示す。本例は印刷システムの例であり、コンピュータ202と記録装置本体8とを接続している。コンピュータ202で作成された種々の記録データや、監視プログラムが発行するコマンドが記録装置本体8に送信される。 【0039】記録装置本体8は、制御手段としてのCPU(central processing unit)101と、ROM(read only memory)102と、RAM(random access memory)103と、画像メモリ104と、入出力部105と、プリンタ部インターフェース(I/F)106と、操作部108とが、システムバスを介して相互に接続してある。 【0040】ROM102は制御プログラムがストアしてある。CPU101はROM102の制御プログラムに従って、記録装置の各部を制御し、プリンタ部インターフェース106に接続してあるプリンタ部(プリンタエンジン)107に記録データとしての画像信号を出力するものである。RAM103はCPU101の主メモリ、ワークエリア等として用いられる。画像メモリ104はビットマップデータをストアするためのものである。入出力部105はコンピュータ202とのデータ通信処理を行なうものである。操作部108は記録装置を操作する操作ボタンと動作状況を表示する表示部とを有する。EEPRROM109は不揮発性記憶素子であり切断手段の取付け位置の誤差データがストアしてある。記録装置本体8は、EEPRROM109とも、システムバスを介し接続されている。 【0041】図8を用いて第1実施形態におけるRAM103にストアされる記憶制御プログラムの一例を示す。本例では、連続印刷を行なう場合を例示して説明する。まず記録動作の要求に応答して、この処理を開始する。主走査(S1301)及び副走査(S1302)を行ない、主走査及び副走査の回数をチェックする。一単位の画像が記録できる3回の主走査をした場合には、記録モードがふちありモードかふちなしモードかを判断する(S1303、S1304)。 【0042】ふちなしモードの場合、特別な制御を行なうことなく記録媒体3の切断を行う(S1305)。その後一度主走査及び副走査を行なった後(S1306、S1307)再び切断を行なう(S1308)。連続印刷を終了しない場合はS1301に戻り記録動作を繰り返し、終了する場合は制御を終了する(S1313)。 【0043】ふちありモードの場合、EEPRROM109から切断手段の取付け誤差のデータを読み出す(S1309)。その後、前述のように送り位置を調整しつつ記録媒体3を搬送し、その後、記録媒体3の切断を行なう(S1309、S1310)。その後、S1310にて搬送した残りの送り量の搬送を行なう。連続印刷を終了しない場合はS1301に戻り記録動作を繰り返し、終了する場合は制御を終了する(S1313)。 【0044】以上説明したように、記録モードがふちなしモードの時には厳密な余白調整の必要がないため、制御手段は記録媒体3に対して特別な搬送動作を行なわない。このため、高速な連続印刷が可能である。一方、記録モードがふちありモードの時には、制御手段はロータリーカッター5の取付け誤差の分だけ搬送を行なうことで、切断位置を調整する。このため、画像の周囲に所望の余白を確実に形成できる。このような制御手段を有することで、切断手段に取付け誤差があっても、所望の画像をより早く得ることができる。 【0045】(第2実施形態)本発明の第2実施形態について図面を用いて詳細に説明する。第1実施形態と同様の構成については、同符号を付し説明を省略する。第2実施形態においては、制御手段の制御方法が異なる。尚、本実施形態においては、記録モードをふちなしモードの場合を説明するが、ふちありモードの場合においても同様な制御が可能である。 【0046】図9は切断手段としてのロータリーカッター5に取付け誤差がない場合の、ロータリーカッター5と記録手段としての記録ヘッド1との位置関係が明確にわかるように記録装置の断面図を示した図である。図に示すように、記録ヘッド1の主走査の幅はHで、記録は1度の主走査により幅H分の画像の記録を終える、いわゆる1パス印字を行なう。従って記録ヘッド1の主走査後の記録媒体3の搬送幅もHである。ロータリーカッター5の位置は、記録ヘッド1の先端から(3×H)の位置が設計目標の位置(正規位置)であり、図9においてはロータリーカッター5が正規位置に取り付けられている。 【0047】図10を用いて切断手段に取付け誤差がない場合の、記録装置による連続印刷の様子を段階的に示す。記録される一単位の画像の搬送方向の幅は(3×H)とする。また、破線で示される位置はこの記録にあたってロータリーカッター5で切断されるべき位置である。 【0048】図10(a)は記録ヘッド1による1回目の主走査により記録が行なわれた様子を示している。この後、図10(b)及び(c)に示すように、2回目、3回目の主走査が行なわれることで一単位の画像が形成される。このとき、破線で示す切断されるべき位置は、丁度、ロータリーカッター5の位置と一致するため、制御手段はロータリーカッター5を作動させることで記録媒体3を切断して一単位の画像を完成させる。この動作を繰り返して連続印刷を行なう。 【0049】図11はロータリーカッター5に取付け誤差がある場合の、ロータリーカッター5と記録ヘッド1との位置関係が明確にわかるように記録装置の断面図を示した図である。図に示すようにいわゆる1パス印字が行なわれているため、搬送量はHである。ロータリーカッター5の位置は記録ヘッド1の先端から(3×H)の位置(図中Aで示す位置)が正規位置であるが、本例では搬送方向下流に取付け誤差e”が生じている。この場合、当該取付け誤差の幅e”はEEPRROM109に記憶される。 【0050】図12を用いて切断手段に取付け誤差がある場合の、記録装置による連続印刷の様子を段階的に示す。図12(a)のように、記録ヘッド1による1回目の主走査により記録が行なわれた様子を示している。このように、制御手段としてのCPU101は、図示する破線の位置よりも右側の部分のみの記録を行なうように記録ヘッド1を制御する。この後、制御手段は記録媒体3を搬送量Hだけ搬送する。尚、破線は本来記録されなくともよいものであるが、ロータリーカッター5による切断時に見えなくなる程度にごく細い線で記録するようにしてもよい。 【0051】図12(b)は記録ヘッド1による2回目の主走査により記録が行なわれた後の様子を示している。この後、制御手段は記録媒体3を搬送量Hだけ搬送する。また図12(c)は記録ヘッド1による3回目の主走査により記録が行なわれた後の様子を示している。この後、制御手段は記録媒体3を搬送量Hだけ搬送する。 【0052】図12(d)は記録ヘッド1による3回目の主走査により記録が行なわれた後の様子を示している。初回4回の主走査と副走査による記録動作が完了すると、記録媒体3の切断されるべき破線で示した位置が、丁度、ロータリーカッター5の位置と一致するため、記録媒体3を切断する。このように、記録ヘッド1による1回目の走査時に、CPU101が記録画像を取付け誤差分の幅e”だけ記録を行なうことで、4回目の主走査及び副走査を行なった時に前記破線の位置がロータリーカッター5の位置にすることができる。この後、図12(e)に示すように、これらの動作を繰り返すことで連続印刷及び切断動作を行なう。 【0053】図13を用いて第2実施形態においてRAM103にストアされる記憶制御プログラムの一例を示す。本例では取付け誤差がある場合を示す。まず記録動作の要求に応答して、この処理を開始し、EEPRROM109にストアされているロータリーカッター5の取付け誤差e”のデータを読み出し(S1401)、読取った取付け誤差データに応じて、記録すべき画像情報の位置をシフトさせる(S1402)。主走査(S1403)及び副走査(S1404)を行ない、主走査及び副走査の回数をチェックする。一単位の画像が記録できる3回(初回は4回)の主走査をした場合(S1405)には、ロータリーカッター5により記録媒体3を切断を行なう(S1406)。連続印刷を終了しない場合はS1403に戻り記録動作を繰り返し、終了する場合は制御を終了する(S1407)。 【0054】以上説明したように、記録手段が記録媒体に対して記録を行なう前に、制御手段は、切断手段の取付け誤差に応じて記録媒体の搬送方向に移動させた記録画像を形成し、記録手段の制御を行なう。これにより、取付け誤差を調整するための行程が不要になり、連続印刷にかかる時間を増加させることなく所望の画像をより早く得ることができる。 【0055】 【発明の効果】以上のように、本発明においては、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記記録媒体に記録を行なう記録手段と、前記記録手段により記録が行なわれた記録媒体を切断する切断手段と、前記切断手段を装置本体に取り付ける際に生ずる取付け誤差の情報を取得し、該情報に基いて前記搬送手段による記録媒体の搬送量を調整しつつ記録を行なう第1記録モードと、前記搬送手段による記録媒体の搬送量を固定して記録を行なう第2記録モードと、を選択しつつ記録の制御を行なう制御手段と、を有することを特徴とするため、切断手段に取付け誤差があっても、所望の画像をより早く得ることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
|
| 【出願日】 |
平成14年5月15日(2002.5.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100066784 【弁理士】 【氏名又は名称】中川 周吉 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−326784(P2003−326784A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−139798(P2002−139798) |
|