| 【発明の名称】 |
色材最適化装置及び方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】▲高▼橋 耕生 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【氏名】山田 修 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】目標色を高精度に再現するための適切な色材を容易に選定することを可能とする。
【解決手段】設定された目標色を再現するためにインクの組み合わせを最適化する最適化装置1において、インク特性記憶部16は複数のインクについて特性を記憶する。インク重ね合わせ補正部11からは、インク特性記憶部16に記憶された複数のインクから選択されたインクの組み合わせと設定された打ち込み量によって得られる混色の予測結果が得られる。誤差算出部17と最小誤差判定部18とにより、選択されたインクの組み合わせに関して設定された打ち込み量を変化させながら上記混色の予測を繰り返し、予測された混色と設定された目標色との差の最小値を取得する。そして、その最小値が所定値よりも小さくなるまでインクの組み合わせを変更することにより、色材を最適化する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 設定された目標色を再現するために色材の組み合わせを最適化する装置であって、複数の色材について特性を保持する保持手段と、前記複数の色材から選択された色材の組み合わせによって得られる混色を、前記保持手段に保持された特性と各色材に設定された打ち込み量とに基づいて予測する予測手段と、前記選択された色材の組み合わせについて、各色材に対する打ち込み量を変化させて前記予測手段を繰返し機能させ、予測された混色と設定された目標色との差の最小値を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された最小値が所定値よりも小さくなるまで、前記色材の組み合わせを変更して前記取得手段を繰り返す制御手段とを備えること特徴とする色材最適化装置。 【請求項2】 前記最小値が所定値よりも小さくなったときの色材の組み合わせと、該最小値を得たときの各色の打ち込み量を表示する表示手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の色材最適化装置。 【請求項3】 前記予測手段は、設定された打ち込み量に応じて各色材の1次色を補正する1次色補正手段と、前記1次色補正手段で得られた各色材の1次色を用いて混色を予測する混色予測手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の色材最適化装置。 【請求項4】 前記1次色補正手段は、各色材に関して、所定の打ち込み量における分光反射率に基づいて打ち込み量と分光反射率の対応関係を推定し、これを保持する対応関係保持手段を有し、該対応関係保持手段に保持された対応関係に基づいて各色材の1次色における分光反射率を補正することを特徴とする請求項3に記載の色材最適化装置。 【請求項5】 前記混色予測手段は、前記1次色補正手段より得られた1次色を用いて混色を推定する推定手段と、複数の色材を設定された打ち込み量で出力して得られた実際の色と、該設定された打ち込み量に関して前記推定手段で推定された混色との誤差に基づいて決定された補正係数を格納する格納手段とを備え、指定された記録材の打ち込み量に関して前記推定手段で推定された混色を前記格納手段に格納された補正係数に基づいて補正して混色の予測結果を得ることを特徴とする請求項3に記載の色材最適化装置。 【請求項6】 前記目標色を設定する設定手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の色材最適化装置。 【請求項7】 前記設定手段は、目標色の3刺激値を指定することを特徴とする請求項6に記載の色材最適化装置。 【請求項8】 前記設定手段は、目標色の分光反射率を指定することを特徴とする請求項6に記載の色材最適化装置。 【請求項9】 前記設定手段は、目標色サンプルを分光分布測定することによって得られた分光反射率をであることを特徴とする請求項6に記載の色材最適化装置。 【請求項10】 設定された目標色を再現するために色材の組み合わせを最適化する方法であって、複数の色材の特性を保持する保持手段をアクセスし、該保持手段に保持された複数の色材の中から選択された色材の組み合わせによって得られる混色を、該保持手段に保持された特性と各色材に設定された打ち込み量とに基づいて予測する予測工程と、前記選択された色材の組み合わせについて、各色材に対する打ち込み量を変化させて前記予測工程を繰返し実行させ、予測された混色と設定された目標色との差の最小値を取得する取得工程と、前記取得工程で取得された最小値が所定値よりも小さくなるまで、前記色材の組み合わせを変更して前記取得工程を繰り返す制御工程とを備えること特徴とする色材最適化方法。 【請求項11】 前記最小値が所定値よりも小さくなったときの色材の組み合わせと、該最小値を得たときの各色の打ち込み量を表示する表示工程を更に備えることを特徴とする請求項10に記載の色材最適化方法。 【請求項12】 前記予測工程は、設定された打ち込み量に応じて各色材の1次色を補正する1次色補正工程と、前記1次色補正工程で得られた各色材の1次色を用いて混色を予測する混色予測工程とを備えることを特徴とする請求項10に記載の色材最適化方法。 【請求項13】 前記1次色補正工程は、各色材に関して、所定の打ち込み量における分光反射率に基づいて打ち込み量と分光反射率の対応関係を推定してメモリに保持し、該保持された対応関係に基づいて各色材の1次色における分光反射率を補正することを特徴とする請求項12に記載の色材最適化方法。 【請求項14】 前記混色予測工程は、前記1次色補正工程より得られた1次色を用いて混色を推定する推定工程と、複数の色材を設定された打ち込み量で出力して得られた実際の色と、該設定された打ち込み量に関して前記推定工程で推定された混色との誤差に基づいて決定された補正係数を格納する格納工程とを備え、指定された記録材の打ち込み量に関して前記推定工程で推定された混色を前記格納工程に格納された補正係数に基づいて補正して混色の予測結果を得ることを特徴とする請求項12に記載の色材最適化方法。 【請求項15】 前記目標色を設定する設定工程を更に備えることを特徴とする請求項10乃至14のいずれかに記載の色材最適化方法。 【請求項16】 前記設定工程は、目標色の3刺激値を指定することを特徴とする請求項15に記載の色材最適化方法。 【請求項17】 前記設定工程は、目標色の分光反射率を指定することを特徴とする請求項15に記載の色材最適化方法。 【請求項18】 前記設定工程は、目標色サンプルの分光分布を測定する測定工程を備えることを特徴とする請求項15に記載の色材最適化方法。 【請求項19】 請求項10乃至18のいずれかに記載の色材最適化方法をコンピュータに実行させるための制御プログラム。 【請求項20】 請求項10乃至18のいずれかに記載の色材最適化方法をコンピュータに実行させるための制御プログラムを格納した記憶媒体。 【請求項21】 設定された目標色を再現するために色材の組み合わせを決定する方法であって、複数の色材について特性を保持し、前記複数の色材から選択された色材の組み合わせによって得られる混色を、前記保持手段に保持された特性と各色材に設定された打ち込み量とに基づいて予測し、前記選択された色材の組み合わせについて、各色材に対する打ち込み量を変化させ、予測された混色と設定された目標色との比較し、前記比較結果が所定条件になるまで、前記色材の組み合わせを変更して前記比較を行なうこと特徴とする処理方法。 【請求項22】 前記所定条件とは、予測された混色と設定された目標色の差が所定の値より小さくなる条件であることを特徴とする請求項21記載の処理方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、特色インクを用いた多色再現処理、例えば多色刷り印刷や、カラープリンタを用いた多色プリントを用いて再現される色、すなわち再現色を予測する技術に関する。 【0002】 【従来の技術】一般的なカラー印刷物は、カラー原稿から、3原色分解を経て生成されるシアン、マゼンタ、イエローの3色と、これにブラックを加えた4色(CMYK)のインキを用いたプロセス印刷方式により印刷されている。また、雑誌やポスター等、同一の画像を大量に印刷するような場合には、その原画像に合った数種類の特色インクを追加した印刷が行われ、微妙な色合いやプロセス印刷では再現できない色域を再現している。例えば、インクジェットまたはレーザープリンタを開発する場合に、一般的には、CMYKインクを用いるが、単にCMYKインクといっても、様々な特性のインクがあり、多くの企業では、より高品質なインクの開発に取り組んでいる。また、CMYKインク以外にも、より高精度な色再現を行うために、新たにインクを追加し、4色よりも多くのインクを用いて印刷するといった技術も研究されている。こうしたインク開発の効率化を図るために、自動的にインクの最適化を行うことが要求されている。 【0003】最近では、特色インクを用いる際の各版への色分解を、自動的に精度良く行う方法が開発されている。例えば、特開2001−053976号公報では、原画像をYMC版及び特色版へ分解する特色色分解方法が示されている。一方、色再現精度を高めるための技術として、色の三刺激値だけではなく、分光分布そのものを一致させる、分光的色再現という技術が特開平05−296836号公報に開示されている。このように、目標とする色を精度よく再現するためには、特色インクを用いる方法(特色色分解方法)と、インクは従来のままではあるが、分光分布特性を出来るだけ近づけようとする方法(分光的色再現)の2種類の手法が存在する。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来の特色色分解方法は、与えられたCMYKインク及び特色インクに対して、色分解を行うものである。例えば、特開2001−053976号公報では、色分解のために特色インクの測色データを必要とし、あらかじめ人手によって選択された特色インクを用いることを前提としている。しかしながら、ある原画像や色に対し、どのようなインクを用いれば最適な色再現が可能であるかというインク自体の選択方法に関しては、明確な方法が確立していないという問題がある。このため、実際には熟練した技術者が、試行錯誤的に特色インクを選択していた。 【0005】一方、分光的色再現においても、与えられたインクを用い、目標の色に最も近い色再現となるよう、分光分布をできるだけ近付けようとしていた。しかしながら、分光的に近似させようとしても、与えられたインクを用いるだけでは、目標となる画像や色の分光分布特性を再現することができないという問題があった。さらには、どのような分光分布特性のインクを用いれば目標の色/画像の分光分布特性を再現できるかの技術が確立していないという問題があった。 【0006】本発明は上述した課題を解決するためになされたものであり、目標色を高精度に再現するための適切な色材とその打ち込み量を容易に選定可能とすることを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するための本発明による色材最適化装置は、以下の構成を備える。すなわち、設定された目標色を再現するために色材の組み合わせを最適化する装置であって、複数の色材について特性を保持する保持手段と、前記複数の色材から選択された色材の組み合わせによって得られる混色を、前記保持手段に保持された特性と各色材に設定された打ち込み量とに基づいて予測する予測手段と、前記選択された色材の組み合わせについて、各色材に対する打ち込み量を変化させて前記予測手段を繰返し機能させ、予測された混色と設定された目標色との差の最小値を取得する取得手段と、前記取得手段で取得された最小値が所定値よりも小さくなるまで、前記色材の組み合わせを変更して前記取得手段を繰り返す制御手段とを備える。 【0008】また、上記の目的を達成するための本発明による色材最適化方法は、設定された目標色を再現するために色材の組み合わせを最適化する方法であって、複数の色材の特性を保持する保持手段をアクセスし、該保持手段に保持された複数の色材の中から選択された色材の組み合わせによって得られる混色を、該保持手段に保持された特性と各色材に設定された打ち込み量とに基づいて予測する予測工程と、前記選択された色材の組み合わせについて、各色材に対する打ち込み量を変化させて前記予測工程を繰返し実行させ、予測された混色と設定された目標色との差の最小値を取得する取得工程と、前記取得工程で取得された最小値が所定値よりも小さくなるまで、前記色材の組み合わせを変更して前記取得工程を繰り返す制御工程とを備える。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る一実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。 【0010】(第1の実施形態)図1は第1の実施形態によるインク最適化装置の構成を示したブロック図である。 【0011】図1において、1は第1の実施形態によるインク最適化装置を示している。2はインク設計部であり、与えられた目標色に対してインク特性を設計する。3は1次色ドットゲイン推定部であり、インク設計部2により設計されたインクの1次色ドットゲインを推定する。4は1次色ドットゲインLUT記憶部であり、1次色ドットゲイン推定部3で推定された1次色ドットゲインLUTを記憶する。なお、本実施形態では、色材として複数色のインクを用いるが、トナー等、他の色材を用いた場合にも、本実施形態の最適化手法を同様に適用することができる。 【0012】5は測色値データ記憶部であり、インク最適化処理に用いる、プリンタの出力パッチの測色値を記憶する。6はインク重ね合わせ補正係数算出部であり、測色値データ記憶部5に記憶されている測色値に基づいて、インク重ね合わせ補正係数を算出する。7はインク重ね合わせ補正係数記憶部であり、インク重ね合わせ補正係数算出部6で算出されたインク重ね合わせ補正係数を記憶する。 【0013】8はインク打ち込み量設定部であり、設計されたインクの打ち込み量を設定する。9は1次色ドットゲイン補正部であり、インク打ち込み量設定部8で設定されたインク打ち込み量に対して、後述のドットゲインを考慮した1次色補正を行う(なお、本実施形態で1次色補正という用語を用いたのは、一般的なKM理論では、(K/S)というパラメータが打ち込み量に対して線形に変化するという考えを用いており、ドットゲインの非線形性の影響が考慮されていないのに対して、本実施形態ではこのドットゲインの非線形性を補正するからである)。10は推定初期値算出部であり、1次色ドットゲイン補正部9で補正された各1次色の値から混色結果(分光反射率の推定初期値)を算出する。11はインク重ね合わせ補正部であり、推定初期値算出部10で算出された分光反射率推定初期値を、インク重ね合わせ補正係数記憶部7に記憶されているインク重ね合わせ補正係数とインク打ち込み量記憶部9に記憶されているインク打ち込み量を用いて補正し、分光反射率推定値を得る。 【0014】12は出力予測データ記憶部であり、推定された出力予測値(インク重ね合わせ補正部11より得られる推定結果、詳細は図2のフローチャートにより後述する)を記憶する。13は目標色データ記憶部であり、ユーザが設定した目標色を記憶する。14は目標色データ設定部であり、ユーザが目標色を設定するためのユーザインタフェースを提供する。15はインク最適化結果表示部であり、最適化されたインク情報を表示するべく表示装置19を制御する。16はインク特性記憶部であり、予め印刷に用いる紙の特性、および幾つかの実在するインクの特性を測定して得られたインク特性を記憶しておく。17は誤差算出部であり、出力予測データと目標色データとの誤差を算出する。18は最小誤差判定部であり、誤差算出部17で算出された誤差の最小値(誤差最小値)と閾値との大小を判定する。19は表示装置であり、ユーザによって指示された目標色を表示したり、インク最適化結果表示部15の制御によりインク最適化結果を表示する。表示装置19としてはCRTやLCD等を用いることができる。 【0015】<インク最適化処理>図2は第1の実施形態のインク最適化装置1によるインク最適化の処理を説明するフローチャートである。また、図3は目標色設定部14にてユーザが目標色を設定するためのユーザインタフェースの一例を示す図であり、図4はインク最適化表示部15によりインク最適化の結果を表示するためのユーザインタフェースの一例を示す図である。以下、第1の実施形態によるインク最適化処理をこれらの図を参照して説明する。 【0016】まず、ステップS201では、目標色設定部14において、所望の目標色がユーザによって設定され、設定された目標色は目標色データ記憶部13に記憶される。ここで、目標色設定部14は、例えば図3に示したようなユ−ザインタフェ−スを提供し、ユーザはこのインタフェースを介して目標色を設定する(詳細は後述)。続いてステップS202では、ユーザが全ての目標色の入力を終了したかを判断する。この判断は、図3に示すインタフェースにおいてインク最適化ボタン306が押されたことを検出することによってなされる。301や302等を用いて設定された目標色は、目標色追加ボタン305を押すことによって目標色データ記憶部13に記憶される。 【0017】インク最適化ボタン306が押された場合はステップS203に進む。ステップS203では、インク特性記憶部16に記憶されているインク特性の中から、例えば一般的に用いられているCMYKインクや、緑や橙等、特色インクの打ち込み量100%の時の分光反射率を、初期値としてインク設計部2に設定する。なお、本実施形態では6色のインクを用いたインク設計を行なうこととする。 【0018】次に、ステップS204では、インク設計部で設定されたインクの打ち込み量が100%のときの分光反射率を基に、1次色ドットゲイン推定部3において任意の打ち込み量でのドットゲインを推定し、LUTとして1次色補正LUTに記憶しておく(詳細は後述)。 【0019】次に、ステップS205では、インク重ね合わせ補正係数算出部6が、測色値データ記憶部5に記憶されているインク重ね合わせの測色値を読み込み、インク重ね合わせ補正係数を算出する。算出されたインク重ね合わせ補正係数は、インク重ね合わせ補正係数記憶部7に記憶される(詳細は後述)。ただし、インク重ね合わせ補正係数は、全てのインク組み合わせにおいて同じ値を用いるため、ステップS205の処理は、1度実行された後は省略することが可能である。そして、ステップS206では、全てのインクの打ち込み量を初期値(例えば全て0%)に設定し、ステップS207以降の処理に備える。 【0020】ステップS207では、1次色ドットゲイン補正部9において、インク打ち込み量設定部8で設定されたインク打ち込み量と、1次色ドットゲインLUT記憶部4に記憶されている1次色ドットゲインLUTを用い、1次色ドットゲインを補正し、各インクの与えられた打ち込み量に対応する分光反射率を算出する。ステップS208では、推定初期値算出部10において、1次色ドットゲイン補正部9で算出された各インクの分光反射率を、以下の(1)〜(3)式で表されるKubelka-Munk理論(以下、KM理論)を用いて混色予測する。なお、紙の波長λにおける(K/S)はインク特性記憶部16に保持されているものとする。 【0021】 【数1】
【0022】ステップS209では、インク重ね合わせ補正部11により、推定初期値算出部10で推定された分光反射率推定初期値を、インク重ね合わせ補正係数記憶部7に記憶されているインク重ね合わせ補正係数を用いて補正し、分光分布最終推定結果を算出する(詳細は後述)。 【0023】ステップS210では、ステップS209で算出された分光分布最終推定結果と、ステップS201で設定された目標色との誤差を誤差算出部17にて算出する。そして、誤差が最小値よりも小さい場合には、その誤差でもって出力予測データ記憶部12内の誤差最小値を更新し、更にそのときのインク特性、打ち込み量を出力予測データ記憶部12に記憶しておく。ステップS211では、現在設定されているインクについて、全ての打ち込み量の組み合わせを試行したかどうかを判断し、全て試行していればステップS213へ、未試行の組み合わせがあればステップS212へ進む。ステップS212では、打ち込み量を一定の変化量だけ変化させ、処理をステップS207へ戻す。なお、上記処理における打ち込み量の組み合わせは、基本的には、全探索とする。例えば、6色のインクを用いる場合には、すべてのインク打ち込み量が0%の場合から、すべて野インク打ち込み量が100%の場合までの、すべての組み合わせを試行する。ただし、0%から100%まで何%刻みで変化させるかについては、デフォルトで決めておいてもよいし、ユーザ操作によりある値を設定可能としてもよい。 【0024】ステップS213では、出力予測データ記憶部12に記憶されている誤差最小値が設定された閾値よりも大きいかを最小誤差判定部18にて判断し、大きければステップS214に進み、小さければステップS215に進む。ステップS214では、現在設定されているインクおいて少なくとも一つのインクを他の特性を持つインクで置き換える。なお、他の特性を持つインクはインクは特性記憶部16から読み出される。 【0025】出力予測データ記憶部12に記憶されている誤差最小値が設定された閾値よりも小さくなった場合は、ステップS215において、出力予測データ記憶部12に記憶されている誤差最小値と、そのときのインク特性、打ち込み量が、例えば図4に示したような形態で表示される(詳細は後述)。なお、ステップS201で複数の目標色を設定した場合は、設定された全ての目標色に対して図2の処理を繰り返す。より正確には、目標色毎に図2のステップS206〜S214の処理が繰り返される。また、ステップS214における他の特性のインクとの置換においては、インク特性記憶部16に記憶されているインク候補の中から、所定の色数(例えば6色)を選び出す組み合わせすべてを置換の対象とすることができる。 【0026】<目標色設定ユーザインタフェース>目標色設定部14によって提供されるユーザインタフェースについて説明する。図3は、目標色データ設定部14にてユーザが目標色を設定するためのユーザインタフェースの一例である。以下、目標色の設定方法を、図3を用いて詳細に説明する。 【0027】ユーザは、プリンタにて出力したい目標色を三刺激値或は分光反射率によって設定することができる。三刺激値にて目標色を設定する場合には、ユーザは光源設定部307で所望の光源を設定し、数値入力部301またはスライダーバー302を用いて、その光源下での所望の三刺激値を設定することができる。また、分光反射率による設定には、目標色分光反射率入力部304に表示されたグラフをマウス等のポインティングデバイスによって変化させるユーザインタフェースが提供される。所望の分光反射率となるように設定を行う。設定された目標色は、目標色確認部303に表示される。ここで、ユーザがさらに目標色を追加したければ、所望の目標色を設定した後に目標色追加ボタン305を押すことにより、目標色を追加することができる。また、全ての目標色を入力し、入力された目標色を用いてインクの最適化を行いたい場合は、インク最適化ボタン306を押すことになる。 【0028】<1次色ドットゲイン推定>通常、印刷においてインクの打ち込み量と、分光反射率との関係は線形ではなく、紙面上のインクの面積が理論的な面積率よりも大きくなってしまうという現象が起こる。これは、ドットゲインとしてよく知られている現象である。本実施形態では、インク設計部2において設計されたインクのドットゲインを、1次色ドットゲイン推定部3において推定する。 【0029】図5(a)、(b)は、あるシアンインクの打ち込み量と分光反射率の関係を示した図である。打ち込み量に対して、分光反射率が非線形に変化していることが図5から分かる。そこで、このドットゲインを推定するために、以下の推定式を用いる。 【0030】 【数2】
【0031】なお、上記推定式において、定数a,bは全てのインクについて同じ値を用いることができる。この定数は、任意のインクの測色データを用いて、最小二乗法等で決定することができる。また、本実施形態では100%時の分光反射率を基準に各打ち込み量における分光反射率を推定するが、他の打ち込み量を基準とすることも可能である。但し、100%時の分光反射率を用いて推定を行なった方が推定精度が良好になると考えられる。以上の推定式を用いて、各インクに対して、打ち込み量を変化させたときの推定値を波長毎に求め、LUTとして、1次色ドットゲインLUT記憶部4に記憶しておく。なお、推定値を求める波長は、可視波長域においてサンプリングされた全ての波長(例えば、380nm〜780nmまで10nm刻みの41波長)について、それぞれ上記(4)式を用いて推定値を求める。 【0032】<インク重ね合わせ補正係数算出>次に、ステップS205におけるインク重ね合わせ補正係数算出の詳細を説明する。ステップS205では、予め色再現予測を行いたい対象のプリンタを用いて出力、測色しておいたインク重ね合わせ補正用パッチの測色データを、測色値データ記憶部5に記憶しておく。ここでは、図6に示すようなインク重ね合わせ補正用パッチを用いる。すなわち、各インクの打ち込み量を0%から100%まで20%間隔というように変化させ、さらに用いるインクを2色〜4色重ね合わせて印刷したものである。 【0033】一方、推定初期値算出部10においては、図6に示した重ね合わせ補正用パッチのデータを用いて、(1)〜(3)式により、重ね合わせ補正用パッチの分光反射率推定初期値を推定する。ここで算出された分光反射率推定初期値は、実際に重ね合わせ補正用パッチを測色して得られ、測色値データ記憶部5に記憶されている実測データに対して誤差が生じている。そこで、該実測データとの誤差を修正するために、以下の(5)式を用いて、該誤差が最小となるように、最小二乗法等を用いて補正係数ah,λ、bi,j,λ、ck,l,m,λを決定する。 【0034】 【数3】
なお、上記(5)式において、Rp,λは(1)式〜(3)式のKM理論で求まる1次色補正後の推論値であり、Rmod,λは、インク重ね合わせ補正後の補正された推論値を示している。そして、Rmod,λとカラーパッチの実測値との誤差が小さくなるように係数ah,λ、bi,j,λ、ck,l,m,λを決定している。また、第2項のi,jと、第3項のk,l,mは任意のインクを示しており、例えばn色のインクとしてC、M、Y、Kの4色を用いるとした場合、i = C,M,Y,K、j = C,M,Y,K、…(ただし、i≠j, k≠l≠m)となる。また、(K/S)は(1)式に定義されたとおりである。上記により得られたインク重ね合わせ補正係数は、インク重ね合わせ補正係数記憶部7に記憶する。 【0035】<インク重ね合わせ補正>次に、ステップS209によるインク重ね合わせ補正処理の詳細を説明する。ステップS209では、ステップS208において算出された分光反射率推定初期値に対して、インク重ね合わせ補正係数記憶部7に記憶されているインク重ね合わせ補正係数(ステップS205で算出されたもの)を用いて、上記(4)式によりインク重ね合わせによる推定誤差を補正する。 【0036】<推定結果表示ユーザインタフェース>図4は、インク最適化結果表示部15にてインク最適化結果を表示するためのユーザインタフェースの一例である。以下、インク最適化結果の表示方法について図4を用いて詳細に説明する。 【0037】インク最適化結果の表示においては、ユーザが設定した目標色の分光反射率が目標色分光反射率表示部401に表示され、その三刺激値が目標色三刺激値表示部403に表示される。また、この目標色を再現するために最適化されたインクを用いて出力推定した分光反射率が、再現色分光反射率表示部402に表示され、そのときの三刺激値が再現色三刺激値表示部405に表示される。 【0038】また、この再現色を出力するのに必要なインク打ち込み量がインク打ち込み量表示部407に表示される。そして、このときの目標色と再現色との誤差(例えば、色差ΔE)が誤差表示部404に表示される。ただし、三刺激値を算出するには、光源情報が必要であるから、ユーザは、所望の光源を、光源選択部406で選択することができる。最適化されたインクは、ユーザがインク番号選択部408でインク番号を選択することにより、選択されたインクの分光反射率が最適インク分光反射率表示部409に表示される。 【0039】以上のように第1の実施形態によれば、候補の色材特性を設定し、該設定された色材を用いた再現色を推定し、目標色と該再現色との誤差量を判定することで、使用する色材を決定することができる。 【0040】(第2の実施形態)以下、本発明に係る第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。 【0041】図7は第2の実施形態による色再現予測装置の構成を示したブロック図である。図7において、701は第2の実施形態によるインク最適化装置を示している。 【0042】702はインク設計部であり、与えられた目標色に対してインク特性を設計する。703は1次色ドットゲイン推定部であり、インク設計部702により設計されたインクの1次色ドットゲインを推定する。704は1次色ドットゲインLUT記憶部であり、1次色ドットゲイン推定部703で推定された1次色ドットゲインLUTを記憶する。 【0043】705は測色値データ記憶部であり、インク最適化に用いるプリンタの出力パッチの測色値を記憶する。706はインク重ね合わせ補正係数算出部であり、測色値データ記憶部705に記憶されている測色値からインク重ね合わせ補正係数を算出する。707はインク重ね合わせ補正係数記憶部であり、インク重ね合わせ補正係数算出部706で算出されたインク重ね合わせ補正係数を記憶する。 【0044】708はインク打ち込み量設定部であり、設計されたインクの打ち込み量を設定する。709は1次色ドットゲイン補正部であり、インク打ち込み量設定部708で設定されたインク打ち込み量に対して、1次色補正を行う。710は推定初期値算出部であり、1次色ドットゲイン補正部709で補正された各1次色の値から、混色結果として分光反射率推定初期値を算出する。711はインク重ね合わせ補正部であり、分光反射率推定初期値算出部710で算出された分光反射率推定初期値を、インク重ね合わせ補正係数記憶部707に記憶されているインク重ね合わせ補正係数とインク打ち込み量記憶部709に記憶されているインク打ち込み量を用いて補正し、分光反射率推定値を算出する。 【0045】712は出力予測データ記憶部であり、推定された出力予測値を記憶する。713は目標色データ記憶部であり、ユーザが設定した目標色を記憶する。714は目標色測定部であり、ユーザが目標色を測定するためのインタフェースを提供する。715はインク最適化結果表示部であり、表示装置719上に最適化されたインク情報を表示する。716はインク特性記憶部であり、予め印刷に用いる紙の特性、およびいくつかの実在するインクを測定して得られたインク特性を記憶する。717は誤差算出部であり、出力予測データと目標色との誤差を算出する。718は最小誤差判定部であり、誤差最小値と閾値との大小を判定する。719は表示装置であり、CRTやLCD等で構成される。720は分光分布測定装置であり、分光光度計など目標色を測定する。 【0046】<インク最適化処理>図8は、第2の実施形態の色再現予測装置701にて実行されるインク最適化処理を説明するフローチャートである。また、図9は、目標色測定部714にてユーザが目標色を測定するためのユーザインタフェースの一例を示す図である。なお、インク最適化結果を表示するためのユーザインタフェースはインク最適化結果表示部715の制御により表示装置719に表示されるが、その内容は上記第1の実施形態(図4)と同様である。以下、第2の実施形態によるインク最適化処理を詳細に説明する。 【0047】まず、ステップS801では、目標色測定部714においてユーザが出力したい目標色を測定し、目標色データ記憶部713に記憶する。ステップS802では、ユーザが全ての目標色の測定を終了したかを判断し、終了した場合はステップS803へ進む。目標色の測定を終了したか否かの判定は、インク最適化ボタン906(図9)が押されて、インクの最適化の開始が指示されたか否かによってなされる。なお、目標色測定部714によって提供されるユーザインタフェースを用いた目標色測定操作等については後述する。 【0048】さて、インクの最適化開始が指示されると、ステップS803において、インク特性記憶部716に記憶されているインク特性の中から、例えば一般的に用いられているCMYKインクや、緑や橙等、特色インクの打ち込み量100%の時の分光反射率を読み出し、これをインク設計部702において、初期値として設定する。 【0049】次にステップS804では、1次色ドットゲイン推定部703が、インク設計部702で設定されたインクの打ち込み量が100%のときの分光反射率を基に、任意の打ち込み量でのドットゲインを推定して、LUTを生成する。そして、このLUTを1次色ドットゲインLUT記憶部704に記憶しておく。 【0050】ステップS805では、インク重ね合わせ補正係数算出部706が、測色値データ記憶部705に記憶されているインク重ね合わせの測色値を読み込み、インク重ね合わせ補正係数を算出する。算出されたインク重ね合わせ補正係数はインク重ね合わせ補正係数記憶部707に記憶される。ただし、インク重ね合わせ補正係数は、全てのインク組み合わせにおいて同じ値を用いるため、ステップS805の処理は、1度実行された後は、省略することが可能である。ステップS806では、全てのインクの打ち込み量を初期値(例えば全て0%)に設定し、ステップS807以降の処理に備える。 【0051】ステップS807では、1次色ドットゲイン補正部709において、インク打ち込み量設定部708で設定されたインク打ち込み量と、1次色ドットゲインLUT記憶部704に記憶されている1次色ドットゲインLUTを用いて、1次色ドットゲインを補正し、各インクの与えられた打ち込み量に対応する分光反射率を算出する。ステップS808では、推定初期値算出部710において、1次色ドットゲイン補正部709で算出された各インクの分光反射率を、(1)〜(3)式で表される、KM理論を用いて混色予測し、分光反射率推定初期値を算出する。更に、ステップS809では、インク重ね合わせ補正部711において、推定初期値算出部710で推定された分光反射率推定初期値を、インク重ね合わせ補正係数記憶部707に記憶されているインク重ね合わせ補正係数を用いて補正し、分光分布最終推定結果を算出する。 【0052】ステップS810では、算出された分光分布最終推定結果と、目標色との誤差を誤差算出部717にて算出する。そして、算出された誤差が、その時点で出力予測データ記憶部712に記憶されている誤差最小値よりも小さい場合には、当該算出された誤差で誤差最小値を更新し、そのときのインク特性、打ち込み量を出力予測データ記憶部712に記憶しておく。 【0053】ステップS811では、現在設定されているインクについて、全ての打ち込み量の組み合わせを試行したかどうかを判断し、全て試行していればステップS813へ、それ以外はステップS812へ進む。ステップS812では、打ち込み量を一定の変化量だけ変化させる。 【0054】ステップS813では、出力予測データ記憶部712に記憶されている誤差最小値が設定された閾値よりも大きいかを最小誤差判定部718にて判断し、大きければステップS814に進み、小さければステップS815に進む。ステップS814では、現在設定されているインクおいて、少なくとも一つのインクに対し、インク特性記憶部716から他の特性を持つインクを読み出し、置き換えた後、処理をステップS805に戻して上述の処理を繰り返す。ステップS815では、出力予測データ記憶部712に記憶されている誤差最小値と、その時のインク特性、打ち込み量が、例えば図4に示したような表示方法で表示される。 【0055】<目標色測定ユーザインタフェース>図9は、目標色データ設定部714にてユーザが目標色を測定するためのユーザインタフェースの一例である。以下、目標色の測定方法を、図面を用いて詳細に説明する。 【0056】ユーザが所望の光源を光源選択部902にて選択した後、プリンタにて出力したい目標色パッチを、目標色測定部714にセットし、測色開始ボタン907を押すと、測定された目標色の前記選択光源下での三刺激値が目標色三刺激値表示部901に、分光反射率が目標色分光反射率表示部904に表示され、三刺激値がICCプロファイル(特定のデバイス(モニタ、スキャナ、プリンタなど)でカラーを再現する方法(つまり特定のカラースペース)を記述するファイルで、デバイスに依存しない色情報(この場合L*a*b*)と同じ色をデバイスで再現するためにはどのようなRGB値に変換したらよいかといったことを記述したもの)等によりモニターのRGB値に変換され、目標色確認部903に表示される。ここで、ユーザがさらに目標色を追加したければ、目標色追加ボタン905を押すことにより、目標色を追加することができるし、全ての目標色を入力し、インクの最適化を行いたい場合は、インク最適化ボタン906を押す。 【0057】以上説明したように、上記の各実施形態によれば、目標とする色を再現するための色材設定において、候補の色材特性を設定し、該設定された色材を用いた再現色を推定し、目標色と該再現色との誤差量の判定結果に基づき使用する色材を決定するので、目標色を最もよく再現する色材を自動的に選定することができる。 【0058】<波長の計算範囲及びサンプリング間隔>上記各実施形態において、分光反射率は限定された波長の範囲、サンプリング間隔である必要はなく、誤差評価の精度を向上したい場合には、その波長範囲を広げたりサンプリングの間隔を狭くしたりしてもかまわない。また、逆に上記波長範囲を狭くし、サンプリング間隔を広くして、計算量を低減させることも可能である。つまり、ユーザが望む精度、計算量に応じて上記波長範囲、サンプリング間隔を変化させることができる。また、それらを設定するためのユーザインタフェースを提供するようにしてもよい。 【0059】<色空間>また、上記各実施形態において、混色予測及び予測値の補正は、分光反射率を用いて行っているが、これは、反射率以外の物理量を用いて行っても構わない。例えば、インク濃度、インクの三刺激値(XYZやL*a*b*)等が挙げられ、これらの物理量を用いた場合にもドットゲインの影響は上記実施形態と同様に扱うことができる。但し、KM理論による混色予測は使用できなくなり、その物理量に適した混色予測が用いられることになる。 【0060】<使用インク数及び種類>上記各実施形態において、最適化されるのは6色のインクの組み合わせであるとしていたが、これは6色に限定されるものではない。例えば、5色以下、または7色以上のインク組み合わせを最適化することも可能である。或は、従来のCMYKインクを固定インクとして用い、さらにもう1色または複数のインクを追加する場合には、追加インクのみを最適化することも可能である。 【0061】<補正用パッチ>また、上記各実施形態において用いる補正用パッチは、打ち込み量各色0%〜100%まで20%間隔の2色以上のインクの重ね合わせからなるパッチとしていたが、上記パッチの組み合わせに限定されるものではなく、精度を良くしたければ打ち込み量を変化させる間隔を細かくしても良いし、出力するパッチ数を減らしたければ、打ち込み量を変化させる間隔を大きくしても構わない。 【0062】<インク重ね合わせ補正式の次数>上記各実施形態において、(5)式のインク重ね合わせ補正式では、KM理論により推定された分光反射率Rp,λのm次までの多項式と、2次色、3次色までを考慮した(K/S)である、(K/S)i,j,λおよび(K/S)k,l,m,λを用いていたが、ユーザが所望の精度、計算量になるように、Rp,λの次数を変化させたり、(K/S)を2次色のみ、あるいは4次色以上の情報を用いたりしても構わない。 【0063】<インク最適化に用いるインク特性>上記各実施形態において、最適化候補として用いるインク特性は、インク特性記憶部16または716において予め実在のインク特性の測定結果を記憶させ用いていたが、インク最適化を行った後に、他の特性を持つインクを追加して記憶させ、再計算を行っても良い。また、実在のインクの特性を、例えばピーク波長や反射率の大小を逐次計算機内で変化させて仮想的な特性をもつインクを設定することもできるし、さらには、ユーザが所望のインク特性を自由に指定し、インク候補に加えることも可能である。つまりは、ここで使用するインクの特性は実在のものであっても良いし、仮想的なものであってもよく、いずれかに限定されるものではない。 【0064】<インク打ち込み量の変化量>上記各実施形態において、インク打ち込み量を一定量ずつ変化させ、目標色との誤差が最小となる打ち込み量を探索しているが、該打ち込み量の変化量はある特定の値に限定されるものではなく、処理全体において全て同じ値を用いる必要もない。例えば、誤差の大きな範囲では該変化量を大きくし、粗い間隔で探索を行い、誤差が小さくなるにつれ、該変化量を小さくしていき、細かく探索していくということも可能である。つまり、目標色と出力推定値との誤差を評価関数とした時の、最適な各インクの打ち込み量を決定する組み合わせ最適化問題であるため、最急降下法、シミュレーティッドアニーリング、遺伝的アルゴリズム等、一般的な組み合わせ最適化問題を解くための方法を用いてもよい。 【0065】<記憶媒体>なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用しても良い。また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても達成されることは言うまでもない。 【0066】この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。 【0067】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることが出来る。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。 【0068】さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、目標色を高精度に再現するための適切な色材を容易に選定することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成14年5月10日(2002.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076428 【弁理士】 【氏名又は名称】大塚 康徳 (外3名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−326768(P2003−326768A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−136139(P2002−136139) |
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