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【発明の名称】 バーコードプリンタ
【発明者】 【氏名】川村 秀彦
【住所又は居所】東京都渋谷区渋谷1丁目15番5号 株式会社サトー内

【要約】 【課題】JAN13とJAN8を自動判別することにより、バーコードデータの入力時に行うバージョンの判別を不要にし、同時に印字フォーマットの記憶に使用するメモリ消費量を少なくしたバーコードプリンタを提供すること。

【解決手段】本発明のバーコードプリンタにおいて、JAN13又はJAN8のバーコードデータが入力された場合、13桁目又は12桁目に入力データが存在すればバーコードデータはJAN13であると判断する。チェックデジットの値を計算し、入力データに13桁目があればこれと照合し、一致していれば印字を行う。13桁目又は12桁目に入力データがなければ、8桁目又は7桁目の入力データを確認する。8桁目又は7桁目に入力データが存在すればJAN8と判断する。チェックデジットの値を計算して入力データに8桁目があればこれと照合し、一致していれば印字を行う。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 入力されたバーコードデータに基づき所定の用紙にバーコードを印字するバーコードプリンタであって、前記バーコードは、チェックデジットを有すると共に、桁数の異なる複数のバージョンを有するバーコードシンボルであり、バーコードデータが入力されると当該バーコードデータの桁数に基づいて前記バージョンを自動判別し、所定の用紙にバーコードの印字を行うことを特徴とする、バーコードプリンタ。
【請求項2】 前記自動判別は、桁数の大きいバージョンのチェックデジットから順次行うことを特徴とする、請求項1に記載のバーコードプリンタ。
【請求項3】 前記バーコードシンボルは、JANコード、EANコード、UPCコード、又はITFコードのいずれかであることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバーコードプリンタ。
【請求項4】 前記バーコードプリンタは、プリンタ単体でデータの入出力処理が行えるスタンドアロンタイプのプリンタであることを特徴とする、請求項1、2又は3に記載のバーコードプリンタ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベルやタグにバーコードや文字などを印字発行するためのバーコードプリンタに関し、特にJAN13(標準バージョン)とJAN8(短縮バージョン)のように、同一バーコードシンボルで桁数が異なるバージョンのバーコードを自動識別してラベルやタグを印字発行するバーコードプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】ラベルプリンタでバーコードの印字を行う場合、使用するラベルサイズとバーコードの種類を確認した後、それらに適した印字フォーマットを選定してバーコードのデザインを確定することが一般に行われている。この印字フォーマットはラベルのサイズやバーコードの種類、あるいは記号・数字・文字の配置などによりパターン化したもので、あらかじめプリンタのメモリ(ROM)に記憶されている。バーコードを印字するために必要なデータを入力する際には、このフォーマットに割り当てられたフォーマット番号を指定することで行われる。したがって、印字フォーマットは多ければ多いほどラベルデザインの自由度が高まり好適である。しかし、一方で印字フォーマットの数が多くなると、それを記憶しているメモリを圧迫し、コストアップにつながるという問題がある。特にプリンタ単体で印字発行が可能となっているスタンドアロンタイプのプリンタは、小型化、軽量化、省電力化、低価格化などが求められており、印字フォーマットの数はできる限り少なくし、メモリ消費量の抑制を行うことが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、JANコードには、図6に示した13桁のキャラクタを有するJAN13(標準バージョン)と、図7に示した8桁のキャラクタを有するJAN8(短縮バージョン)の2種類のバージョンが存在する。JANコードに上述の印字フォーマットを割り当てる場合、従来はJAN13とJAN8の両方のバージョン各々に割り当てていた。そのため、これらのJANコードに割り当てられる印字フォーマットの数は、JAN13あるいはJAN8単独の場合の2倍となり、メモリ圧迫要因の一つとなっていた。また、データを入力する際には、これらに割り当てられた多くのフォーマットの中から、JAN13とJAN8とを区別して選定する必要があるため、入力に手間がかかり、作業者が入力ミスをおかす原因の一つにもなっていた。このような問題はJANコードだけでなく、同様に複数のバージョンを有するEANコードやUPCコードにおいても言えることであり、改善が求められていた。
【0004】本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、すなわち本発明は、JAN13とJAN8のように同一バーコードシンボルで桁数(バージョン)が異なるバーコードを自動判別するようにしたもので、これによりデータ入力に伴う作業者の負担軽減と誤入力防止を図ったバーコードプリンタの提供を目的とする。
【0005】また、JAN13とJAN8のように同一バーコードシンボルで桁数(バージョン)が異なるバーコードの印字フォーマットを共通化することにより、印字フォーマットの数を半減させ、印字フォーマットの記憶に使用するメモリ消費量を少なくしたバーコードプリンタの提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のバーコードプリンタは、入力されたバーコードデータに基づき所定の用紙にバーコードを印字するバーコードプリンタであって、前記バーコードは、チェックデジットを有すると共に、桁数の異なる複数のバージョンを有するバーコードシンボルであり、バーコードデータが入力されると当該バーコードデータの桁数に基づいて前記バージョンを自動判別し、所定の用紙にバーコードの印字を行うことを特徴とする。
【0007】また、前記自動判別は、桁数の大きいバージョンのチェックデジットから順次行うことを特徴とする。
【0008】また、前記バーコードシンボルは、JANコード、EANコード、UPCコード、又はITFコードのいずれかであることを特徴とする。
【0009】また、前記バーコードプリンタは、プリンタ単体でデータの入出力処理が行えるスタンドアロンタイプのプリンタであることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る実施の一形態によるバーコードプリンタについて、図1ないし図5に基づき説明する。ただし、以下の説明はあくまでも本発明の例示にすぎず、以下の記載によって発明の技術的範囲が限定されるものではない。
【0011】図1は本発明の実施の形態によるバーコードプリンタ1の電気的構成を示すブロック図、図2は表示装置9における入力画面の表示例、図3はバーコードデータ入力処理フロー図、図4は表示装置9の入力例、図5はJANコードの印字例である。
【0012】まず、本発明のバーコードプリンタ1に係る構成を図1に基づき説明する。同図に示すように、本発明のバーコードプリンタ1は、各部を制御する中央処理装置CPU2に対して、所定の制御プログラムや印字フォーマットなどのデータが記憶されたROM3、各種データを記憶するRAM4、メモリカードなどの外部メモリ5、キーボードやタッチキーなどの入力手段7を制御する入力制御部6、液晶パネルなどの表示装置9を制御する表示部8、印字ヘッド11を制御する印字制御部10、用紙位置センサや用紙サイズセンサなどのセンサ13を制御するセンサ制御部12、モータ15を制御するモータ制御部14、パソコンなどの図示しない外部装置からのコマンドや各種データを受信するインターフェイス部16が、バスライン(コントロール信号も含む)17を介して接続された構成となっている。
【0013】図2は上述した表示装置9の液晶パネルの入力画面を示したもので、ここではJANコードの場合のデータ未入力状態における一例を示した。この入力画面はJAN13、JAN8に共通で使用する。ここで、「*」はバーコードデータの数値の入力位置、「C」はチェックデジットの数値の入力位置を記号で表したものである。作業者がデータを入力すると、液晶パネルには入力した数字が「*」や「C」の表示に置き換わって左詰で順次表示される。
【0014】次に、作業者により入力されたバーコードデータから、JAN13とJAN8を自動判別し、印字を行う方法について、図3に示した入力処理フロー図に基づき説明する。まず作業者は、バーコードプリンタ1に設けた入力手段7のキーボードにより、JAN13、JAN8に共通のフォーマット番号を指定し、バーコード以外の必要なデータを入力後、所定の桁数のバーコードデータを入力する。この入力データはRAM4に記憶されると共に、液晶パネルの入力画面に表示される。なお、14桁以上のデータが入力された場合には、入力画面の13桁目が、後から入力したデータに順次置き換わるようになっている。
【0015】最初に、ステップS1で1桁目〜13桁目までの入力データのチェックを行う。次いで、ステップS2でJAN13であるか否かの判断を行う。ステップS2では、液晶パネル入力画面の左から13桁目のチェックデジットに入力データが存在していれば、例えばフラッグを「1」にセットし、13桁目に入力データが存在しなければ、フラッグを「0」にセットする。
【0016】まず、ステップS2において13桁目に入力データが存在すると判断した場合(YES)、上述のようにフラッグを「1」にセットする。この場合、13桁目のデータは、作業者がチェックデジットの値を計算して入力した可能性と、作業者が誤入力した可能性とが想定されるので、ステップS4以下でこの判定を行う。
【0017】ステップS4においては、13桁の入力データのうち、1桁目から12桁目までの入力データを用いて13桁目のチェックデジットの値を計算で求め、次のステップS5に進む。
【0018】ステップS5においては、フラッグが「1」であることからステップS4で計算により求めたチェックデジットの計算値と、作業者が入力した13桁目の入力データとを照合すると判断し(YES)、ステップS6に進む。
【0019】次いでステップS6において、ステップS4で計算したチェックデジットの計算値と、作業者により入力された13桁目の入力データを照合する。ここで両者が一致すれば(YES)、ステップS7で印字発行に進む。一方、両者が一致しない場合はステップS8で照合エラー情報を返し、ブザーやランプの点灯などにより警告を発して作業者に再度入力を促す。すなわち、照合エラー情報が出た時点で、作業者が入力した13桁目のデータが誤入力であると判定される。
【0020】一方、ステップS2で13桁目に入力データが存在しないと判断した場合(NO)、フラッグを「0」にセットし、ステップS3に進む。ステップS3で12桁目の入力データの有無を確認し、12桁目に入力データの存在を確認すれば(YES)、ステップS4で、1桁目から12桁目までの入力データを用いて13桁目のチェックデジットの計算を行う。
【0021】次いでステップS5に進み、照合するか否かの確認を行う。この場合はフラッグが「0」にセットされているので、照合せずに(NO)ステップS7の印字発行に進む。
【0022】また、ステップS3で12桁目に入力がないと判断した場合は(NO)ステップS9へ進み、JAN8のバーコード確認に進む。
【0023】ステップS9で8桁目のチェックデジットに入力データが存在しているか否かを確認し、8桁目に入力データが存在すると判断すれば(YES)、フラッグを「1」にセットし、ステップS11に進む。さらに、ステップS11で1桁目〜7桁目までの入力データを用いて8桁目のチェックデジットの値を計算する。
【0024】さらにステップS5に進むが、ここでフラッグが「1」であることから、計算により求めたチェックデジットの計算値と、作業者が入力した8桁目の入力データを照合すると判断し(YES)、ステップS6に進む。
【0025】次いで、ステップS6において、ステップS11で計算したチェックデジットの計算値と、作業者により入力された8桁目の入力データとを照合する。ここで両者が一致すれば(YES)、ステップS7で印字発行に進む。両者が一致しない場合はステップS8で照合エラー情報を返し、ブザーやランプの点灯などにより警告を発して作業者に再度入力を促す。
【0026】一方、ステップS9で8桁目に入力データが存在しないと判断した場合は(NO)、フラッグを「0」にセットし、ステップS10に進む。ステップS10で7桁目の入力データの有無を確認し、7桁目に入力データの存在を確認すれば(YES)、ステップS11で、1桁目から7桁目までの入力データを用いて8桁目のチェックデジットの計算を行う。
【0027】次いでステップS5に進むが、この場合はフラッグが「0」にセットされているので、照合しないと判断し(NO)、両者を照合することなくステップ7で印字発行に進む。
【0028】また、ステップS10において、作業者により入力された入力データが、上述した13桁、12桁、8桁、7桁のいずれにも該当しないと判断した場合は(NO)、作業者の入力ミスと判断してステップS12で入力エラー情報を返し、ブザーやランプの点灯などによりステップS8の照合エラー情報とは異なる警告を発して、作業者に再度入力を促す。
【0029】このようにして、JAN13とJAN8とが自動判別されると共に、入力エラーのチェックも可能となる。
【0030】図4は、作業者が8桁のデータ「12345670」を入力した場合の液晶パネルの入力画面を示したものである。この例では、図3のフロー図に基づき、ステップS9以前のステップで8桁入力であることを確認した後、ステップS11で8桁目のチェックデジットの値を計算により求める。ここで、JANコードにおけるチェックデジットの値は以下のように計算される。まず、右から偶数番目の数字を合計した値を3倍し、奇数番目(1番目を除く)の数字合計との和を求める。図4の例では(1+3+5+7)×3+(2+4+6)=60となる。ここで得られた末尾の値が0であることから、チェックデジットの値は0と求まる。一方、図4から作業者が入力した8桁目のデータも0であり、両者の値が一致するので、作業者の入力データはチェックデジットの値と判別し、ステップS6にしたがって次のステップS7の印字発行に進む。
【0031】図5は、所定の印字フォーマットを指定して価格などの必要事項を入力後、図4のバーコードデータを入力し、上述の処理を経て印字したバーコードラベルの一例を示したものである。このように、本発明のバーコードプリンタによればJAN13とJAN8をあらかじめ区別する必要はなく、バーコードデータを入力するだけで所望のバーコードの印字が可能である。
【0032】本発明においてはJANコードを例に説明したが、本発明はJANコードに限定適用されるものではなく、同一バーコードシンボルであって、上記JANコードの例のごとくチェックデジットを有し、桁数により区別される複数のバージョンを含む場合は、同様に適応可能である。このようなバーコードシンボルには、EANコード、UPCコード、ITFコードなどがあげられる。
【0033】また、本発明に係るバーコードプリンタで説明したバーコードの自動判別方法は、本発明のバーコードプリンタに限定使用されるものではない。例えばバーコードプリンタのインターフェイス部に接続し、プリンタとの間でデータを送受信するホストコンピュータのバーコードの自動判別方法としても使用可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るバーコードプリンタによれば、入力装置から入力されたバーコードデータから、JAN13とJAN8のように同一バーコードシンボルでバージョンが異なるバーコードの自動判別が可能となる。このことで、従来必要であったバージョンの指定が不要となり、作業者の入力に伴う負担軽減と誤入力防止を図ったバーコードプリンタの提供が可能となる。
【0035】また、JAN13とJAN8の印字フォーマットを共通化することにより、印字フォーマットの数を半減させ、印字フォーマットの記憶に使用するメモリ消費量を少なくしたバーコードプリンタの提供が可能となる。
【0036】また、余ったメモリ容量を活用し、新たにJAN13とJAN8に共通の印字フォーマットを割り当てることにより、メモリサイズを変更することなく多くの印字フォーマットを有するバーコードプリンタの提供が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000130581
【氏名又は名称】株式会社サトー
【住所又は居所】東京都渋谷区恵比寿4丁目9番10号
【出願日】 平成14年5月16日(2002.5.16)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−326766(P2003−326766A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−140929(P2002−140929)