| 【発明の名称】 |
カラー画像形成装置およびカラー画像形成方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】堤 隆弘 【住所又は居所】大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国際ビル ミノルタ株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】ビデオクロックの変調を行わずに主走査倍率誤差を補正することができるカラー画像形成装置およびカラー画像形成方法を提供すること。
【解決手段】色ずれ補正処理が実行されると,まず,搬送ベルトに各色の副走査レジストパターンが作成され(S101),副走査方向レジスト距離Ryが求められる(S102)。また,スキュー量Scが求められる(S103)。次に,搬送ベルトに各色の主走査レジストパターンが作成され(S104),主走査方向レジスト距離Rxが求められる(S105)。次に,各色の主走査倍率誤差長さBcから求められる各色の主走査方向長さLcが互いに比較され(S106),最も長いものが基準色とされる(S107)。この基準色に対し,他色の主走査倍率補正を行う(S108)。さらに,副走査レジスト補正と(S109),主走査レジスト補正を行う(S110)。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 色ごとに像担持体を備え,前記各像担持体上に色ごとの画像データに基づき画像を形成し,形成された各画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置において,主走査方向の印字倍率を色ごとに検出する主走査倍率検出手段と,前記主走査倍率検出手段の検出結果に基づいて,最大の印字倍率を有する色を基準色とする基準色選択手段と,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異を補正する倍率補正手段とを備えることを特徴とするカラー画像形成装置。 【請求項2】 前記倍率補正手段は,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異に基づいて主走査方向の画素数を増加させ,補正前の画像データからの補間演算によって補正後の画像データを得ることを特徴とする請求項1に記載のカラー画像形成装置。 【請求項3】 前記倍率補正手段は,補正前の画像データから補間演算によって得た補正後の画像データに,補正前後での主走査方向の画素数の差異に基づくゲイン値を乗ずることを特徴とする請求項2に記載のカラー画像形成装置。 【請求項4】 色ごとの像担持体を用い,各像担持体上に色ごとの画像データに基づき画像を形成し,形成された各画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成方法において,主走査方向の印字倍率を色ごとに検出し,その検出結果に基づいて,最大の印字倍率を有する色を基準色とし,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異に基づいて主走査方向の画素数を増加させ,補正前の画像データからの補間演算によって補正後の画像データを得ることを特徴とするカラー画像形成方法。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は,プリンタ,コピー,ファクシミリ等のカラー画像形成装置およびカラー画像形成方法に関する。さらに詳細には,タンデム方式のカラー画像形成装置およびカラー画像形成方法に関するものである。 【0002】 【従来の技術】画像形成部を各色ごとに有するタンデム方式のカラー画像形成装置では,像担持体が複数存在するために,各色間の位置ずれが生じる場合がある。そのため,従来より,レジストパターンを使用して各色の位置ずれを検出することが行われている。すなわち,所定形状のレジストパターンを各色ごとに搬送ベルトなどに形成し,その位置を光学センサ等で検出するのである。その結果から,各色のずれ方向やずれ量を算出して補正することにより,カラー画像の色ずれを減少させている。 【0003】ここで,位置ずれの成分としては,主走査方向もしくは副走査方向のシフト,倍率誤差,スキューが挙げられる。そのうち主走査方向倍率誤差の補正は,従来,光源のビデオクロックを変調させて各ピクセルの大きさを変更することにより行っている。そのために,周波数変調機能を有するPLLICを使用するか,または,同等の機能をASICに内包させている。PLLは,内蔵の発信器からの出力信号を入力された信号と比較し,周波数および位相の誤差を検出して,発信器にフィードバックする回路である。4色構成のタンデム方式の装置の場合,少なくとも基準色を除いた3色それぞれにこの構成を有することで,各色ごとにその光源のビデオクロックを変調させていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら,前記した従来のカラー画像形成装置では,主走査方向の倍率誤差の補正のために少なくとも3個のPLLICが必要である。PLLICは高価な部品であるので,このことはカラー画像形成装置全体のコスト高につながるという問題点があった。あるいは,PLL機能をASICに内包させる場合も,少なくとも3つ分のPLL機能を内包させる必要がある。このことは,ASICの大規模化やコスト高を招くという問題点があった。 【0005】本発明は,前記した従来のカラー画像形成装置が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ビデオクロックの変調を行わずに主走査倍率誤差を補正することができるカラー画像形成装置およびカラー画像形成方法を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】この課題の解決を目的としてなされた本発明のカラー画像形成装置は,色ごとに像担持体を備え,各像担持体上に色ごとの画像データに基づき画像を形成し,形成された各画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成装置であって,主走査方向の印字倍率を色ごとに検出する主走査倍率検出手段と,主走査倍率検出手段の検出結果に基づいて,最大の印字倍率を有する色を基準色とする基準色選択手段と,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異を補正する倍率補正手段とを備える。 【0007】色ごとに備えられた各像担持体上に色ごとの画像データに基づく画像を形成して重ね合わせる場合には,色ごとの画像の位置ずれによる色ずれが発生する場合がある。本発明では,倍率補正手段によって,基準色以外の画像データが基準色の印字倍率に合わせて補正されるので,各色の画像データの主走査方向の印字倍率がそろえられる。その際,主走査倍率検出手段によって主走査方向の印字倍率が色ごとに検出され,その検出結果に基づいて,基準色選択手段によって最大の印字倍率を有する色が基準色にされる。従って,基準色以外の色はすべて,主走査方向の印字倍率が基準色より小さいので,倍率補正手段による補正は拡大補正となる。 【0008】拡大補正では,画素を間引く必要がないので,例えば細線等の重要な細部が失われることがない。従って,倍率補正手段によって基準色以外の色の画像データが補正された場合でも,再現性の良い画像が得られる。これにより,ビデオクロックの変調を行わずに主走査倍率誤差を補正することができる。 【0009】また,本発明における倍率補正手段は,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異に基づいて主走査方向の画素数を増加させ,補正前の画像データからの補間演算によって補正後の画像データを得ることが望ましい。補間演算によって補正すれば,ビデオクロックの変調を行わずに主走査倍率誤差を補正することができる。さらに本発明では,基準色として印字倍率が最大である色を選択しているので,他の色の補正処理は,すべて拡大補正となる。従って,他色の画像データの主走査方向の画素数を増加させるとともに,補間演算によって画像データを補正した場合でも,細線の欠損等が発生せず再現性の良い画像が得られる。 【0010】また,本発明における倍率補正手段は,補正前の画像データから補間演算によって得た補正後の画像データに,補正前後での主走査方向の画素数の差異に基づくゲイン値を乗ずることが望ましい。補正後の画像データは,補正前の画像データに比較して主走査方向の画素数が増加している。そのため,単に補間演算を行うと,画像データが増加した画素数に分散され,いわば薄まった状態となる。そこで,画素数増加の割合に相当するゲイン値を乗ずれば,補正前の画像データと同程度の濃さとすることができるからである。 【0011】また,本発明は,色ごとの像担持体を用い,各像担持体上に色ごとの画像データに基づき画像を形成し,形成された各画像を重ね合わせてカラー画像を形成するカラー画像形成方法であって,主走査方向の印字倍率を色ごとに検出し,その検出結果に基づいて,最大の印字倍率を有する色を基準色とし,基準色以外の色の画像データについて,その色の印字倍率と基準色の印字倍率との差異に基づいて主走査方向の画素数を増加させ,補正前の画像データからの補間演算によって補正後の画像データを得ることを特徴とするカラー画像形成方法にも及ぶ。 【0012】 【発明の実施の形態】以下,本発明を具体化した実施の形態について,図面を参照して詳細に説明する。本実施の形態は,シアン(C),マゼンダ(M),イエロー(Y),ブラック(K)の4色構成のタンデム方式カラー画像形成装置に本発明を適用したものである。 【0013】図1に,本実施の形態の基本構成を示す。このカラー画像形成装置は,搬送ベルト1に沿って,各色の画像形成部9C,9M,9Y,9Kが並べられて構成されている。各色の画像形成部9C,9M,9Y,9Kはすべて同様の構成であり,例えば,シアン用の画像形成部9Cには,回転可能な像担持体8Cの周囲に,露光器4C,現像器5C,帯電器6C,クリーナ7Cが配置されている。また,各色の画像形成部9C,9M,9Y,9Kにはそれぞれ,搬送ベルト1を挟んで対向して転写器14C,14M,14Y,14Kが備えられている。さらに,このカラー画像形成装置は,搬送ベルト1を回転可能に保持する2つの搬送ローラ2,3と,転写紙10を搬送する給紙ローラ11,12,13とを備えている。 【0014】各色の画像形成部9C,9M,9Y,9Kは一般的なものであり,ここでは,シアン(C)についてその画像形成プロセスを簡単に説明する。像担持体8Cは,まず帯電器6Cによって帯電され,次に露光器4Cによって発光されたレーザ光で露光されることにより,その表面に静電潜像が形成される。この静電潜像が現像器5Cによって現像され,像担持体8C上にはトナー画像が形成される。このトナー画像は,像担持体8Cと搬送ベルト1とが接する位置で,転写器14Cによって搬送ベルト1に転写される。その後,像担持体8Cに残ったトナーは,クリーナ7Cによってクリーニングされる。このプロセスによって,搬送ベルト1の表面にシアンの画像が形成される。 【0015】同様に,他の3色の画像形成部9M,9Y,9Kによって順に,マゼンダ,イエロー,ブラックの画像が形成され,それぞれ順に搬送ベルト1のシアンの画像の上に重ねられる。こうして,4色のトナー画像が重ねられた搬送ベルト1は,搬送ローラ3と給紙ローラ11とによって転写紙10に転写される。転写紙10は,この後,定着されて排紙される。 【0016】このようにして形成されるカラー画像の色ずれを補正するために,レジスト補正を行うようにしている。すなわち,各色の画像形成部9C,9M,9Y,9Kによって所定形状のパターンを搬送ベルト1に形成し,それらをレジストセンサによって検出した結果によって各種の補正を行うのである。これらのパターンは,転写紙10には転写されない。本装置では,レジスト補正のために図2のような構成を有している。搬送ベルト1に形成されるレジストパターンを検出するためのレジストセンサ20A,20Bが,搬送ベルト1の幅方向(主走査方向)両端部にそれぞれ配置されている。 【0017】さらに,両レジストセンサ20A,20Bの検出信号を処理する検出信号処理部31,検出信号処理部31による処理結果から色ずれ補正のための基準色を選択する基準色選択部32を備えている。また,各色の画像データを補正するための構成として,基準色選択部32で選択された基準色に他色のデータを相対的に合わせる倍率補正部33を備えている。ここで,検出信号処理部31は,両レジストセンサ20A,20Bの検出信号から主走査方向の印字倍率やその他の各ずれ量を求める部分であり,主走査倍率検出手段に相当する。また,基準色選択部32が基準色選択手段に,倍率補正部33が倍率補正手段にそれぞれ相当する。 【0018】本装置では,カラー画像の色ずれの成分のうち,主走査方向の倍率誤差をビデオクロックの変調を行わずに補正する方法として,デジタル的に階調補間する方法を採用している。すなわち,ビデオクロックの変調によって各ピクセルの大きさを変更する代わりに,各ピクセルの大きさはそのままで,ピクセル数を増減することで主走査方向全体の倍率誤差を補正する方法である。そして,基準色の主走査方向の長さに他の色の長さをそろえることで,色ずれを補正する。また,補正した結果の各ピクセルの濃度は,元の濃度分布を各ピクセルに振り分けることで決定するのである。 【0019】しかし,この方法を単に一般的に行うだけでは,色によって主走査方向にピクセルの付加や間引きを行うこととなり,細線等の再現性が良くない。特に間引きが行われた場合に細線の欠損が起きることがある。そこで,本実施の形態では,色画像データの間引きが行われないように,各色のうち主走査方向に最も長いものを基準色とする。最も長い色に他の色をそろえることでピクセルの間引きが不要となり,細線の欠損が起きないので再現性のよい画像が得られるのである。 【0020】次に,主走査方向の倍率誤差補正を含む色ずれ補正処理の動作を図を参照して説明する。色ずれ補正処理は,電源投入時やカラー/モノクロ印刷切換時等に適宜実行される準備処理と,カラー画像データの入力時に実行される補間処理とに分けられる。 【0021】まず,色ずれ補正処理の準備処理について説明する。この処理では最初に,搬送ベルト1に各色の副走査レジストパターンが作成される。図3に,2色分の副走査レジストパターン21,22を示す。この副走査レジストパターン21,22は,図3に示すように,両レジストセンサに対応する位置に形成される所定の長さの主走査方向ラインであり,色ごとに所定の間隔を開けて配置される。この副走査レジストパターン21,22をレジストセンサ20A,20Bによって検出する。レジストセンサ20A,20Bは所定の位置に固定されているので,搬送ベルト1の移動によって,順次副走査レジストパターン21,22が検出される。 【0022】図3で,1点鎖線で示したのが,両レジストセンサ20A,20Bの通過位置に相当する。従って,図3に示す範囲では,レジストセンサ20Aによって点21Aと点22Aとがある時間間隔をおいて検出される。また,レジストセンサ20Bによって点21Bと点22Bとが検出される。これらの検出結果から,検出信号処理部31において,副走査方向レジスト距離Ryとスキュー量Scが求められる。つまり,Vを搬送ベルト1の搬送速度とすると,点21Bと点22Bとの検出時間の差Yから,副走査方向レジスト距離Ryが,Ry=Y×Vの式で求められる。さらに,各色ごとの両レジストセンサ20A,20Bによる検出時間の差ΔTycから各色のスキュー量Scが,Sc=ΔTyc×Vの式から求められる。 【0023】このスキュー量Scは記憶され,この後形成されるカラー画像ではスキュー量Scに基づくスキュー補正が行われる。スキューは,画像全体の傾きであり,図4に示すように,直線近似された実測スキュー量を,その直線の傾きおよびy切片の絶対値が同じで符号が異なる直線でデータ遅延する。これによって,転写された画像はスキューが除かれたものとなる。 【0024】次に,搬送ベルト1には,各色の主走査レジストパターンが作成される。この主走査レジストパターンは,図5に示すように,所定の長さの主走査方向横線23とその横線と45度の角度をなす斜線24との組み合わせによって構成されている。各色について,横線23と斜線24とがレジストセンサ20Bによって検出される。これらの検出結果から,検出信号処理部31において,主走査方向レジスト距離Rxと主走査倍率誤差長さBcが求められる。つまり,検出箇所である点23Bと点24Bとの検出時間の差Xから,主走査方向レジスト距離Rxが,Rx=X×Vの式で求められる。Vは搬送ベルト1の搬送速度である。さらに,各色の両レジストセンサ20A,20Bによる検出箇所である点24Aと点24Bとの検出時間の差ΔTxから,両主走査レジストパターンの形成された位置の誤差がわかる。すなわち,各色の主走査倍率誤差長さBcが,Bc=(ΔTx×V)/tan45°の式から求められる。 【0025】次に,各色の主走査方向長さLcを比較する。主走査方向長さLcは,主走査倍率誤差長さBcと両レジストセンサ20A,20B間の距離hとからLc=h+Bcで求められる。前記したスキュー補正によって主走査方向長さLcはやや変化するので,先にスキュー補正を行うことが望ましい。そして,基準色選択部32において,4色のレジストパターンのうち,主走査方向長さLcが最も長い色を主走査方向倍率誤差補正の基準色として選択する。 【0026】選択された基準色の主走査方向長さLoを基準として,他色の主走査方向倍率誤差補正を行う。ここで,基準色として最も長いものを選択しているので,他色の補正はすべて拡大補正となる。従って,ピクセルの間引きをする必要がないので,細線が抜けるといったデータ欠損のおそれがない。この拡大補正の対象色cの倍率補正比率rcは,基準色の主走査方向長さLoと対象色の主走査方向長さLcとから,rc=(Lo÷Lc)−1…(式1)から求められる。Lo≧Lcなので,rcは常に正である。 【0027】ここまでで求められた各数値を記憶して準備処理を終了する。すなわち,各色のスキュー量Sc,副走査方向レジスト距離Ry,主走査方向レジスト距離Rx,主走査方向倍率補正比率rcである。これらの数値を元にして,カラー画像データを入力する際に各種補正をしたり,入力された各色の画像データを補正して印字することで色ずれを低減したカラー画像を出力することができる。 【0028】次に,主走査方向倍率補正の補間処理について説明する。本実施の形態では,主走査方法倍率補正をデジタル的に行うので,先に記憶した主走査方向倍率補正比率rcによって,入力された各色の画像データを補間した画像データを作成する。ここでは,基準色を最も長いものとしたので,補間処理はすべて拡大処理である。この拡大処理は,ASICに組み込まれたデジタル拡大補間処理によって行う。 【0029】図6にデジタル拡大補間処理の例を示す。図6の(a)は,基準色の画像データの例であり,ここでは20ピクセル分で長さが160mmとなっている。この図は,説明のための例であるので特別に大きいピクセルを使用している。図6(b)は,他色の画像データの例であり,同じく20ピクセル分であるが基準色に比べて主走査方向長さが短く,152mmとなっている。これは,1ピクセルの大きさが異なるためであり,この各ピクセルの大きさはそのままで,ピクセル数を補正することによって主走査方向の全体の長さを補正する。まず,色cの倍率補正比率rcは,式1からrc=(160÷152)−1≒0.052となる。色cの補正された主走査方向ピクセル数Pcは,補正前のピクセル数Qcから,Pc=Qc×(1+rc)の式で求められる。従って,この例では,Pc=20×(1+0.052)≒21となる。 【0030】さらに,色cのn番目の画像データDc(n)は,補正前の画像データEc(n)から,次の式2で表される。 Dc(n)=(rc・(n−1)・Ec(n−1)+(1−rc・n)・Ec(n))・gc…(式2) この式2で,gcは,補正前のピクセル数Qcより補正後のピクセル数Pcが大きいことによる目減り分を補償するためのゲインである。ゲインgcは,gc=1+rcの式で求められる。また,この式2で使用している,Ec(n−1)項は先頭のピクセルには存在しない。そこで,先頭ピクセルに限り,補正前のデータ値を流用する。一般に,画像の両端部にはデータのない白部分があることが多いので,この流用の影響は小さいと考えられる。これで,主走査方向倍率誤差補正は終了する。 【0031】この式2によって図6(b)を補間処理した結果が,図6(c)となった。20ピクセルを21ピクセルに拡大し,全体の長さを図6(a)にそろえた。さらに,20ピクセル分の画像データを式2によって21ピクセルに配分し,図6(c)の画像データが得られた。この補間処理は拡大処理であるので,細線の欠損のおそれがなく,画質の再現性がよいものとなった。 【0032】次に,これらの色ずれ補正処理の手順を図7のフローチャートを使用して説明する。この色ずれ補正処理が実行されると,まず,搬送ベルト1に各色の副走査レジストパターンが作成される(S101)。そして,副走査方向レジスト距離Ryが,Ry=Y×Vの式から求められる(S102)。また,スキュー量Scが,Sc=ΔTyc×Vの式から求められる(S103)。次に,搬送ベルト1には,各色の主走査レジストパターンが作成される(S104)。そして,主走査方向レジスト距離Rxが,Rx=X×Vの式から求められる(S105)。次に,各色の主走査倍率誤差長さBcが,Bc=(ΔTx×V)/tan45°の式から求められ,主走査方向長さLcは,Lc=h+Bcの式から求められる。この各色の主走査方向長さLcを互いに比較する(S106)。そして,主走査方向長さLcが最も長いものを基準色とする(S107)。 【0033】ここまで説明したS101〜S107の処理は,電源投入時等に適宜実行される準備処理に相当する。ここまでで求められた各数値は記憶しておかれる。ここからは,画像データ入力時に実行される補間処理に相当する。補間処理が実行されると,まず,式2によって他色の主走査倍率補正を行う(S108)。次に,設定された基準色を基準として他色のレジスト補正を行う。まず,副走査レジスト補正を行い(S109),続いて,主走査レジスト補正を行う(S110)。以上で,この色ずれ補正処理は終了する。 【0034】以上詳細に説明したように,本実施の形態のカラー画像形成装置によれば,各色のレジストパターンをレジストセンサ20A,20Bにより検出した結果から,基準色に対して他の色の各種のずれを相対的に合わせることにより色ずれを補正する。そして,主走査方向倍率誤差補正については,基準色と他色との主走査方向長さの比を基にして,補正前の画像データから倍率補正部33での演算によって補正後の画像データを得る。その際,基準色選択部32が,主走査方向長さの最も長い色を基準色として選択するので,倍率補正部33での補正はすべて拡大補正となる。よって,演算によって補正しても,補正のための補間処理によってピクセルの間引きによる細線の欠損等が発生しない。従って,光源のビデオクロックを変調させて各1ピクセルの大きさを調整する必要がなく,主走査方向のピクセル数を変更して主走査倍率誤差を補正することができる。これにより,各色の画像データを重ねてカラー画像を形成した場合でも,色ずれの少ない画像が得られる。 【0035】なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,レジストセンサの数は2個に限ることなく,より多くのセンサを備えればさらに良好な色ずれ補正が可能となる。また,例えば,主走査方向倍率誤差補正以外のレジスト補正に関しては,基準色選択部32で選択した基準色以外の色を基準色としても良い。 【0036】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明によれば,ビデオクロックの変調を行わずに主走査倍率誤差を補正することができるカラー画像形成装置およびカラー画像形成方法を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000006079 【氏名又は名称】ミノルタ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13号 大阪国際ビル
|
| 【出願日】 |
平成14年5月16日(2002.5.16) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100105751 【弁理士】 【氏名又は名称】岡戸 昭佳 (外2名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−326762(P2003−326762A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−140883(P2002−140883) |
|