| 【発明の名称】 |
画像記録方法および画像記録装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】宮川 一郎 【住所又は居所】神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富士写真フイルム株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】記録材料の浮き等に起因して露光面が変動しても、オートフォーカスのような機械的なレンズ移動や記録光光量の調整等を行うことなく、適正な画像記録を安定して行うことができる画像記録方法および装置を提供する。
【解決手段】記録光を露光面に結像して画像を記録するに際し、前記露光面の記録光光軸方向の位置情報を取得して、この位置情報に応じて、露光onから露光offまでの露光時間の延長時間を設定し、これに応じて画像記録を行うことにより、前記課題を解決する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】記録光を露光面に結像して画像を記録するに際し、前記露光面の記録光光軸方向の位置情報を取得して、この位置情報に応じて、露光onから露光offまでの露光時間の延長時間を設定し、これに応じて画像記録を行うことを特徴とする画像記録方法。 【請求項2】記録光を出射する光源と、前記光源から出射された記録光を露光面に入射する手段と、前記露光面の記録光光軸方向の位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した露光面の位置情報に応じて、露光onから露光offまでの露光時間の延長時間を設定する設定手段と、前記設定手段が設定した延長時間に応じて前記光源を駆動する変調手段とを有することを特徴とする画像記録装置。 【請求項3】前記取得手段が、前記露光面の光軸方向の位置を検出する検出手段である請求項2に記載の画像記録装置。 【請求項4】前記露光面となる記録材料を裏面側から全面的に支持する支持面を有し、前記取得手段および設定手段が、前記支持面の記録光光軸方向の位置と、前記延長時間との関係を示す、予め設定された参照用テーブルである請求項2に記載の画像記録装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、光走査露光による画像記録の技術分野に属し、詳しくは、記録材料面の浮きなどに起因して露光面に光軸方向のデフォーカス(誤差)を生じた場合でも、光学的な焦点位置合わせを行うことなく、高精度な画像記録を行うことができる画像記録方法および画像記録装置に関する。 【0002】 【従来の技術】光ビーム等を用いた走査露光による画像記録装置が、印刷製版装置、複写装置、各種のプリンタ等に利用されている。このような画像記録装置において、目的とする画質の画像記録を行うためには、感光材料(記録材料)の露光面に光ビームを正確に結像する必要がある。しかしながら、様々な要因で感光材料の露光面は変動し、その結果、適正に結像されない光ビームによって露光が行われ、画質劣化の一因となっている。 【0003】例えば、円筒状のドラムの外側面に感光材料を巻回/保持するドラムと、記録画像に応じて変調した光ビームを所定の記録位置に入射/結像する光学系とを用いた、いわゆるアウタードラム型の画像記録装置が知られている。このようなアウタードラム型画像記録装置は、感光材料を保持したドラムを中心線を軸に回転(主走査)すると共に、光学系(またはドラム)を回転軸方向に移動(副走査)することにより、光ビームによってヘリカル状に感光材料を走査し、感光材料の全面に二次元的に画像を記録する。 【0004】このような画像記録装置においては、コスト等を考慮すると、ドラムを完全な円筒状にするのは実質的に不可能であり、ドラムの側面には、必ず、うねりのような緩やかな凹凸が存在する。その結果、ドラムに保持された感光材料の表面は、この凹凸を転写したように変動し、すなわち、露光面が変動する。また、感光材料とドラムとの間に、ゴミや埃等の異物が介入してしまうと、この異物によって、感光材料が裏面(露光面と逆面)から持ち上げられたようになってしまい、感光材料表面に異物のサイズに応じた凸を生じ、やはり、露光面が変動してしまう。 【0005】露光面が変動すると、通常、感光材料に入射する光ビームの径が太くなり、露光面に入射した光ビームのビームスポットの光量分布(露光エネルギ分布)が、最高光量が低く、かつ、半値幅が広いブロードした状態となってしまう。その結果、前述のアウタードラム型画像記録装置であれば、副走査方向に延在する細線等を形成する場合に、主走査方向への記録で十分な露光エネルギを与えることができず、所望する細線よりも細い線となってしまう。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解決するために、従来の画像記録装置においては、三角測量等を利用する装置で露光面の位置を検出し、その検出結果に応じて光ビームの結像光学系の焦点位置を調節して露光面に合焦させる、いわゆるオートフォーカス機構を用い、露光面上におけるビームスポット径を適正にしている。しかしながら、このようなオートフォーカス機構は、検出した露光面に応じて結像レンズ等を機械的に移動させる必要があり、また、そのために機械的な故障を発生する可能性も高く、装置コストおよびランニングコスト、さらには、メンテナンス性の点で不利である。 【0007】また、機械的なオートフォーカス機構ではなく、検出した露光面に応じて光ビームの強度を調整することにより、露光面の変動を補正する方法も知られている(WO97/27065号公報参照)。しかしながら、この方法では、適正状態よりも大きなビームスポットで適正光量の露光を行う結果となるので、例えば、前述のようなアウタードラム型画像記録装置において副走査方向に延在する細線を記録した際に、線の太さは適正にできても、線の長さに誤差を生じてしまう。また、光エネルギを熱エネルギに変換して画像を形成する、いわゆるサーマルタイプの感光材料のように、高いエネルギを必要とする画像記録の場合には、限界に対して多少の余裕を持って光源を駆動するのが好ましく、すなわち、光源の寿命等を考慮すると、光ビーム強度の調整による補正は好ましくない。 【0008】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を解決することにあり、記録光によって感光材料(記録材料)に画像を記録するに際し、感光材料の浮き等に起因して露光面が変動しても、オートフォーカスのような機械的なレンズ移動や記録光光量の調整等を行うことなく、適正な画像記録を安定して行うことができる画像記録方法および画像記録装置を提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明の画像記録方法は、記録光を露光面に結像して画像を記録するに際し、前記露光面の記録光光軸方向の位置情報を取得して、この位置情報に応じて、露光onから露光offまでの露光時間の延長時間を設定し、これに応じて画像記録を行うことを特徴とする画像記録方法を提供する。 【0010】また、本発明の画像記録装置は、記録光を出射する光源と、前記光源から出射された記録光を露光面に入射する手段と、前記露光面の記録光光軸方向の位置情報を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した露光面の位置情報に応じて、露光onから露光offまでの露光時間の延長時間を設定する設定手段と、前記設定手段が設定した延長時間に応じて前記光源を駆動する変調手段とを有することを特徴とする画像記録装置を提供する。 【0011】このような本発明において、前記取得手段が、前記露光面の光軸方向の位置を検出する検出手段であるのが好ましく、あるいは、前記露光面となる記録材料を裏面側から全面的に支持する支持面を有し、前記取得手段および設定手段が、前記支持面の記録光光軸方向の位置と、前記延長時間との関係を示す、予め設定された参照用テーブルであるのが好ましい。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の画像記録方法および画像記録装置について、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に説明する。 【0013】図1に、本発明の画像記録方法を実施する、本発明の画像記録装置の一例の概念図を示す。 【0014】図1に示される画像記録装置10(以下、記録装置10とする)は、感光材料Pに画像を記録するもので、基本的に、ドラム12と、露光光学系14と、露光面補正部16と、記録制御部18とを有して構成される。このような記録装置10は、前述のアウタードラム型の画像記録装置を利用するものであって、露光光学系14によって記録画像に応じて変調した光ビームLを所定の記録位置zに入射すると共に、側面に感光材料Pを巻回したドラム12を回転し、かつ、露光光学系14をドラム12の回転軸方向に移動することにより、感光材料Pを光ビームLによってスパイラル状に走査露光して、2次元的に画像を記録する。 【0015】ドラム12は、側面に感光材料Pを巻回/保持し、その中心軸を中心に、図示しない回転手段で図中矢印y方向に回転される円柱である。アウタードラム型の記録装置10においては、このドラム12の回転が主走査となる。ドラム12に感光材料Pを保持する手段には、特に限定はなく、磁石を利用する手段、固定部材を用いる手段等、公知の手段が各種利用可能である。 【0016】なお、本発明において、利用可能な感光材料Pには、特に限定はなく、各種の感光材料が利用可能である。中でも、本発明の効果が好適に発現できる等の点で、1画素毎の変調で階調を表現するのではなく、面積を固定された1画素の記録画素数による面積変調によって階調を表現する画像等に利用される、露光エネルギが閾値を超えた部分のみに所定値の画像が記録される2値の感光材料が好ましい。中でも特に、光ビームを熱エネルギに変換して、この熱エネルギによって画像を形成する、いわゆるサーマルタイプの感光材料(ヒートモード感光材料)が好ましい。図示例の記録装置10は、この感光材料(以下、サーマル感光材料とする)に画像を記録するものである。 【0017】露光光学系14は、前述のように、記録画像に応じて変調した光ビームLを所定の記録位置zに入射するもので、光源20と、コリメータレンズ22と、結像光学系24とを有して構成される。 【0018】光源20は、感光材料Pを露光して画像(潜像を含む)を記録可能な光ビームLを出射できるものであればよい。例えば、感光材料Pが、前記サーマル感光材料であれば、ブロードエリアを有する高出力半導体レーザや、この高出力半導体レーザを光ファイバに結合した光ファイバーカップルドレーザ等の光源を用いることができる。なお、光源20は、後述する光源駆動回路32によって記録画像に応じて駆動(on/off)される。 【0019】コリメータメータレンズ22は、光源20から出射されたレーザ光Lを平行光にする。結像光学系24は、コリメータレンズ22によって平行光にされたレーザ光Lを集光して、ドラム12に巻回された感光材料Pの表面に対応して設定される所定の記録位置zに結像させる結像光学系である。 【0020】図示例の記録装置10において、露光光学系14は、一体的にユニット化され、ドラム12の回転軸と同方向(図1紙面と垂直方向)、すなわち、副走査方向に移動(副走査)される。なお、露光光学系14の副走査手段には、特に限定はなく、ネジ伝動を利用する手段等、公知の方法が各種利用可能である。また、露光光学系14ではなく、ドラム12を回転軸方向に移動することにより、副走査を行ってもよい。 【0021】露光面測定部16は、回転するドラム12に保持された感光材料Pの表面、すなわち露光面の光ビームL光軸方向の位置(以下、単に露光面の位置とする)を検出する部位である。このような露光面測定部16は、測定手段26および露光面検出部28を有して構成される。 【0022】測定手段26は、記録位置zよりも下流(画像記録の下流)に設定された検出位置aにおいて、回転するドラム12に保持された感光材料Pの表面すなわち露光面の位置を測定する部位である。図示例においては、測定手段26は、前記露光光学系14と共にユニット化され、副走査によって回転軸方向に移動され、感光材料Pの全面を走査して、露光面の位置を全面的に測定する。測定手段26としては、公知の位置測定手段が各種利用可能であり、例えば、測定光(点線)を検出位置aに入射して、散乱光の一部を受光素子で測光して、その入射位置から測定面の位置を測定する、三角測量法を利用する測定手段が例示される。 【0023】露光面検出部28は、測定手段26による露光面の測定結果から、露光面の位置を決定する部位である。図示例においては、一例として、測定手段26による露光面の測定結果から、ドラム12に保持された感光材料Pの露光面の位置が、露光面の適正位置に対してどれだけ離れているか、すなわち露光面が何μmのデフォーカス量(誤差)を有しているかを検出する。露光面検出部28における露光面の検出方法には、特に限定はなく、例えば、予め、測定手段26による測定結果(出力信号)と、露光面のデフォーカス量との関係を調べ、これをテーブル(ルックアップテーブル(LUT))化しておいて、このLUTを用いて、デフォーカス量(露光面の位置)を検出する方法が例示される。 【0024】露光面検出部28による検出結果は、記録制御部18(露光時間決定部30)に送られる。記録制御部18は、露光面検出部28が検出した露光面のデフォーカス量(露光面位置の検出結果)に応じて、露光onから露光offまでの時間の延長時間を決定し、記録画素データに対応する露光時間に、この延長時間を加えた露光時間で光源20を駆動する部位であり、露光時間決定部30および駆動回路32を有して構成される。 【0025】露光時間決定部30は、露光面検出部28で検出された露光面のデフォーカス量に応じて、露光の延長時間を決定し、この延長時間を付加した補正露光時間を決定して、駆動回路32に供給する部位である。前述のように、記録装置10は2値のサーマル感光材料Pに画像を記録するものであるので露光時間決定部30は、記録画素データによる連続して記録する画素数に対応する露光onから露光offまでの時間に、延長時間を加えて、補正露光時間とする。 【0026】前述のように、アウタードラム型の画像記録装置においては、露光面の位置(感光材料Pの表面の位置)は、様々な要因で変動する。露光面の位置が変動すると、図2に模式的に示されるように、記録位置zにおける入射する光ビームLの径が太くなり、すなわち、ビームスポットが大きくなり、その光量分布(露光エネルギ分布)が、最高光量が低く、かつ、半値幅が広いブロードした状態となってしまう。なお、図2においては、実線は露光面が適正にある場合(0μm)、点線は露光面がaμmのデフォーカス量を有して光源側に位置する場合、一点鎖線は同aμmよりも大きいbμmのデフォーカス量を有する場合を、それぞれ表している。その結果、図示例の記録装置10においては、副走査方向(ドラム12の回転軸方向=矢印x方向)に延在する細線等を記録する場合に、主走査方向(ドラム12の回転方向=矢印y方向)への記録で十分な露光エネルギを与えることができず、目的とする線よりも細い線となってしまう。以下、詳細に説明する。 【0027】前述のように、図示例の記録装置10において、感光材料Pは2値のサーマル感光材料であり、露光onによって与えられた光エネルギによって、温度が閾値を超た領域が記録される。なお、サーマルタイプの感光材料においては、露光された部分が硬化して画像となるものはネガタイプと呼ばれ、露光された部分が硬化せずに現像で除去されて非画像部分となるものはポジタイプと呼ばれる。ここで、1画素の露光時間をtとすると、この露光による発熱は、感光材料P面上において主走査方向に連続して形成されるビームスポットによる発熱が、主走査方向に連続して起こったような状態になる。図3(A)に、デフォーカス量0μmの際の露光による発熱の状態を、図3(B)にデフォーカス量bμmの際の露光による発熱の状態を、それぞれ、模式的に示す。 【0028】露光onの領域における感光材料Pの発熱は、全ビームスポットによる発熱を積分したような状態となるので、デフォーカス量0μmおよびデフォーカス量aμmでの感光材料Pの発熱は、図3(A)および図3(B)中に点線で示すような状態となる。なお、図3において、横軸は主走査方向の位置、縦軸は感光材料Pの温度(すなわち、露光によって与えられた記録エネルギ)である。前述のように記録装置10が画像を記録する感光材料Pは、2値の感光材料であり、温度が閾値Thを超えた領域が記録される。すなわち、デフォーカス量0μmで露光を行った場合には、図3(A)に示されるように、主走査方向に、露光時間tに応じた所定領域が記録される。これに対し、デフォーカス量bμmの場合には、最高光強度が低く、かつブロードしたビームスポットで露光が行われてしまうので、図3(B)に示されるように、温度が閾値Thを超える領域が少なく、主走査方向の記録領域が狭くなってしまう。 【0029】その結果、副走査方向に延在する細線を記録すると、デフォーカス量0μmの場合には、図4(A)に模式的に示されるように適正な太さの線が描けるが、デフォーカス量bμmの場合には、図4(C)に模式的に示されるように、目的とする太さよりもかなり細い線になってしまう。同様に、図4(B)に模式的に示されるように、デフォーカス量aμmの場合にも、描かれる線は、目的よりも細い線となってしまう。 【0030】ここで、前述のように、露光onの領域における感光材料Pの発熱が、露光中の複数のビームスポットによる発熱を積分したように起こるのであれば、露光時間を延長することによって、主走査方向の記録領域を増やすことができる。例えば、デフォーカス量bμmの場合でも、図3(C)に模式的に示されるように、所定の露光時間tの前後に露光時間t1 を追加することにより、デフォーカス量0μmの場合と同様の領域で閾値Thを超える発熱が得られ、従って、露光面の位置がデフォーカス量bμmの場合でも、図4(A)のような、適正な太さの線を記録できる。 【0031】本発明は、上記知見を元になされたものであり、感光材料面の位置すなわち露光面の位置の変動(図示例では、露光面位置のデフォーカス量)に応じて、露光時間を延長することにより、露光面の変動による画質低下を修正するものである。従来、このような露光面の変動は、結像光学系の焦点位置調整を行うオートフォーカスや、光源の光量調整で行われていたが、コストが高い、光源光量が無駄になる等の問題があるのは、前述のとおりである。これに対し、本発明によれば、光学系の機械的な調整や光源光量の調整を行うことなく、画像データの処理によって、露光面の変動による画質低下を防止することができる。 【0032】図5に、本発明による補正方法の一例を示す。図5(A)は、図2に示される光ビームで1画素を露光した際における、主走査方向の感光材料温度を模式的に示している。すなわち、この際には、デフォーカス量0μm(実線)で閾値Thを超えた記録領域に比して、デフォーカス量aμm(点線)ではΔyaだけ下流から記録し、また、デフォーカス量bμm(一点鎖線)ではΔybだけ、下流から記録し、その分だけ、主走査方向の記録が短くなる。これに応じて、主走査速度をvとした際に、図5(b)に示されるように、デフォーカス量aμmの場合には、「Δta=Δya/v」で算出される延長時間Δtaだけ、通常よりも早く露光を開始し(立ち上がりを早くし)、同様に、デフォーカス量bμmの場合には、「Δtb=Δyb/v」で算出される延長時間Δtbだけ、通常よりも立ち上がりを早くする。これにより、閾値Thを超える領域をデフォーカス量0μmの場合と、ほぼ同様にでき、適正な画像記録を行うことができる。 【0033】本発明において、延長時間の決定方法には、特に限定はなく、各種の方法が利用可能である。好ましい一例として、露光面のデフォーカス量の量と、1画素の記録における主走査方向の記録長誤差との関係を調べ、この記録長誤差を補正するための延長時間を、露光面のデフォーカス量の量に応じて決定して、これをLUT化(あるいは、関数化)して露光時間決定部30に設定し、このLUTを用いて露光の延長時間を決定する方法が例示される。 【0034】また、以上の例では、ドラム12に巻回された感光材料Pの露光面の位置を検出して、それに応じて延長時間を決定したが、本発明は、これに限定はされず、露光面の位置情報に応じた、延長時間の設定方法が各種、利用可能である。前述のように、感光材料Pはドラム12に巻回されて画像記録に供される。従って、ドラム12の表面にうねりのような凹凸があると、それを転写したようにして、感光材料面すなわち露光面が変動する。これに対応して、予め、ドラム12側面の全域において、表面の光軸方向の位置を検出して、その表面位置に対する延長時間を設定し、側面の位置と延長時間との関係をLUT化して、このLUTを用いて、延長時間を設定してもよい。この方法によれば、補正精度は、若干、低下するが、より簡易かつ低コストで、露光面の変動を補正した高画質な画像記録を安定的に行うことができる画像記録装置を実現できる。 【0035】露光時間決定部30は、このようにして露光面のデフォーカス量に応じた露光の延長時間を決定したら、記録画素データに応じた連続露光時間(露光onから露光offまでの時間)に、延長時間を加えて、補正露光時間とし、これに対応する駆動データを駆動回路32に送る。すなわち、本例においては、連続して記録する画素が何画素であっても、追加される延長時間は、検出された露光面のデフォーカス量(露光面の位置)に応じた、所定時間のみである。例えば、前述のように1画素の露光時間をt; 記録画素数をn; 露光面のデフォーカス量に応じた延長時間をΔt; とすると、補正露光時間Tは、T=n×t+Δtであり、図6(A)に示すように、3画素を連続して記録する場合には、「T=3t+Δt」となり、図6(B)に示すように、1画素のみの記録の場合には、「T=t+Δt」となる。 【0036】なお、当然のことであるが、露光光学系14および露光面検出部28から見た際には、記録位置zおよび検出位置aは、固定かつ既知であり、また、ドラム12の回転速度および副走査速度も既知である。従って、記録画素データと設定した延長時間との対応付けは、例えば、ドラム12の回転をロータリーエンコーダで検出し、かつ、予め設定した副走査位置の規定位置(ホームポジション)からの距離を移動パルス数等で検出する等の公知の手段で行えばよい。また、前述のドラム12の側面の表面位置をパラメータとするLUTを用いる場合も、同様にすればよい。 【0037】以上の例では、設定した延長時間は、1回の露光における露光onの前に付加されている。すなわち、設定した延長時間に応じて、立ち上げ時間(露光on時間)の繰り上げを行っている。しかしながら、本発明は、これに限定はされず、延長時間は、露光offの後ろに付加(立ち下げ時間の延長)してもよく、露光on〜露光offの前後に割り振ってもよい。また、本発明においては、露光onの時間を遅くすることは基本的に無いが、露光onおよび露光offを、共に繰り上げて、露光時間を延長してもよい。本発明においては、基本的に、露光onの繰り上げを含んで露光時間の延長を行うのが好ましく、これにより、異物に起因する感光材料Pの浮きのような急激な露光面の変動や、ドラム12の側面のうねりのような緩やかな露光面の変動の両方に、好適に対応できる。しかしながら、ドラム側面のうねりのような、緩やかな凹凸に起因する露光面変動であれば、露光onの繰り上げを行わず、露光offの繰り下げのみでも、好適に対応できる。 【0038】また、このような露光延長時間の割り振りは、補正の目的(記録位置および線の太さの両者の補正や、線の太さあるいは主走査方向の記録開始位置のみの補正など)、記録装置10の特性や使用する感光材料Pの記録特性等に応じて、主走査方向の記録位置および記録領域が、露光面のデフォーカス量が無い場合と同じ適正な状態になるように、露光前および/または露光後への割り振り量を、適宜、決定すればよい。 【0039】駆動回路32は、ドラム12の回転、および露光光学系14の副走査に応じて、露光時間決定部30から供給された補正露光時間(駆動データ)に対応して、光源30を駆動(on/off)するドライバである。なお、記録装置10においては、駆動回路32にメモリを配置して供給された駆動データを記憶しておき、主走査と副走査の進行に応じて、感光材料(ドラム12側面)の対応する位置が記録位置zに位置するタイミングを合わせて、駆動回路32がメモリから駆動データを読み出して、光源20を駆動してもよい。あるいは、前記タイミングに合わせて、露光時間決定部30から駆動回路32に駆動データを供給して、駆動回路32が光源20を駆動してもよい。 【0040】以下、記録装置10の作用について、説明する。感光材料Pをドラム12の所定位置に巻回し、露光の準備が終了したら、ドラム12を所定速度で回転(主走査)すると共に、露光光学系14および露光面測定手段26の移動すなわち副走査を開始する。測定手段26による検出位置aが、感光材料Pの表面に至った時点で、測定手段26の検出を開始する。測定手段26による測定結果は、露光面検出部28に送られ、露光面検出部28は、例えば、前述のLUTを用いて露光面位置のデフォーカス量を検出する。 【0041】露光面位置のデフォーカス量は、露光時間決定部30に送られる。露光時間決定部30は、供給された露光面のデフォーカス量から、例えば、前述のLUTを用いて露光の延長時間を設定し、その検出位置に対応する記録画素データによる露光時間に延長時間を付加して補正露光時間とし、これに対応する駆動データをて駆動回路32に供給する。 【0042】一方、駆動回路32は、主走査および副走査の進行に応じて、露光時間決定部30から供給された駆動データに対応する感光材料表面(ドラム12の側面)の位置が記録位置zに来たら、対応する駆動データに応じて光源20を駆動する。光源20から出射された光ビームLは、コリメータレンズ22で平行光にされ、結像光学系24で集光されて、記録位置zに入射し、画像を記録する。ここで、例えば、ドラム12側面に存在するうねりのような凹凸や、ドラム12と感光材料Pとの間に入った異物等によって、記録位置zの露光面が変動していても、記録装置10においては、前述のように、露光面の位置を検出し、そのデフォーカス量に応じて前述のように露光時間を延長しているので、安定して、適正な画像記録を行うことができる。 【0043】以上、本発明の画像記録方法および画像記録装置について、詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいのは、もちろんである。例えば、図示例の記録装置10は、外側面に記録材料を保持する、いわゆるアウタードラムを用いる画像記録装置であるが、本発明はこれに限定はされず、内側面に感光材料を保持する、いわゆるインナードラムを用いる画像記録であってもよい。また、アウタードラム型の画像記録装置以外にも、記録画像に応じて変調された光ビームを主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に記録材料を搬送することによって、記録材料を二次元的に走査露光する、いわゆるラスタースキャンによる画像記録であってもよい。さらに、1本の光ビームによる露光以外にも、光源としてLEDアレイや、光ファイバとLDとを組み合わせてなる光源を複数配列してなる光源等を用いて、複数の記録を同時に行う、いわゆるマルチ露光をを利用する画像記録にも、好適に利用可能である。 【0044】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明によれば、各種の要因によって感光材料の露光面が変動しても、適正な画像記録を安定して行うことができる。また、本発明では、露光面の変動に応じた補正を、画像データ処理で行うので、オートフォーカス機構や露光光量調整機構が不要であり、コスト的に有利であり、かつ、故障等の少ない安定性に優れた画像記録装置を実現することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
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| 【出願日】 |
平成14年5月14日(2002.5.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080159 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 望稔 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−326761(P2003−326761A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−138231(P2002−138231) |
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