| 【発明の名称】 |
イオン発生装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】松添 久宣
|
| 【要約】 |
【課題】選択的なイオン発生を従来よりも低電圧で制御し、低価格で、可及的に小型なイオン発生装置と画像形成装置を提供すること。
【解決手段】選択的にイオンを発生させるイオン発生装置において、イオンの発生制御を放電電極部の温度制御により行うもので、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができ、低価格で、可及的に小型なイオン発生装置を提供する |
【特許請求の範囲】
【請求項1】選択的にイオンを発生させるイオン発生装置において、イオンの発生制御を放電電極部の温度制御により行うことを特徴とするイオン発生装置。 【請求項2】誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御することを特徴とする請求項1記載のイオン発生装置。 【請求項3】請求項1又は請求項2記載のイオン発生装置によって、電界により書き換え可能な記録媒体に、選択的にイオン照射を行い、前記記録媒体の表面上に静電潜像を形成し、選択的な表示をすることを特徴とする画像形成装置。 【請求項4】請求項1又は請求項2記載のイオン発生装置で、誘電体からなる像担持体に選択的にイオン照射を行い、前記像担持体の表面上に静電潜像を形成し、前記静電潜像をトナー叉はインクにて顕像化し、前記像担持体表面上にトナー又はインクの可視像を形成して、前記可視像を記録紙へ転写し、記録紙上に可視像を形成することを特徴とする画像形成装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リライタブルペーパーや静電記録装置等の書き込み装置に使用されるまったく新規なイオン発生装置と画像形成装置に関するものである。 【0002】 【従来技術】色々な記録装置の中でも電子写真記録装置はノンインパクト記録方式である為、騒音が少ない事、文字が綺麗に記録できる事、記録速度が高速である事、ランニングコストが比較的安いなどの特徴を持っている。この為、最近ではOA機器装置の出力端末装置として利用されており、市場も急速に拡大している。 【0003】電子写真記録装置の一つであるレーザービームプリンタの記録部の構成を図6に示し、電子写真記録装置の概要について説明する。電子写真記録装置ではまず図6に示すように通常の場合、感光体ドラム100を使用している。この感光体ドラム100をまず、コロナチャージャーからなる帯電装置101によって、表面を例えばマイナス電荷で−800V程度に一様に全面帯電させる。次に画像信号に応じてレーザー光102が感光体100に照射される。感光体ドラム100は光が照射された部分だけ抵抗が減少するので、レーザー光102が照射された部分のマイナス電荷が消去され静電潜像が形成される。なお通常はレーザーとしては1個の半導体レーザーが使用され、画像に応じて変調された光は、回転多面鏡(ポリゴンミラー)(図示ぜず)によって走査されている。このようにして形成された静電潜像は現像器103によって現像される。つまり感光体ドラム100上の静電潜像のマイナス電荷が消去された部分に、反転現像によってマイナスに帯電した着色微粒子であるトナーが−300V程度のバイアスを与えられる事によって付着し、静電潜像の可視化がなされる。 【0004】給紙ローラ104によって図示しない紙カセットから取り出された記録紙105が、画像信号とタイミングを合わせて搬送され感光体ドラム100に接触する。ここで可視化されたトナー像が記録紙105に転写される。転写チチャージャー106では例えば記録紙105の裏側からプラスの電荷が与えられ、これによって、感光体ドラム100上のマイナスに帯電したトナーによって現像された画像を記録紙105上に引き付け、転写している。画像が転写された記録紙105は、剥離チャージャー107によって、感光体ドラム100から剥離される。最後にヒートローラ110等から構成される定着器111でトナーは過熱・加圧されることによって記録紙105上に定着されて、記録が終了する。 【0005】なお、感光体ドラム100上には記録紙105に転写されずに残った残留トナーが存在している。これらの残留トナーをクリーニングブレード108から構成されるクリーナでこすり落としてドラム100の清掃を行った後、LED等から構成される消去ランプ109で全面露光することによって感光体ドラム100上の電荷を消去している。このように電子写真記録装置は帯電・潜像形成・現像・転写・定着の工程を経て画像が形成されている。また、感光体ドラム100は最後にクリーニング工程で綺麗に清掃されて再度使用可能となる。各工程は機種によって少し構成が異なっている場合もあるが、基本的にこのような構成となっている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】これら電子写真記録装置では上述したように、静電潜像を形成する為に、光半導体である有機材料や無機材料で構成された感光体100が必要である。これら感光体100は光半導体である為、光が照射されると抵抗値が変化する機能性材料で構成されており、熱に弱く、また、光を長時間照射すると感度劣化が起こり易く、寿命が短いという課題と、構成が複雑である為、高コストであるという課題を有している。また、感光体100にレーザー光102を照射し、静電潜像を形成する為に、回転多面鏡(ポリゴンミラー)(図示せず)を有したレーザーユニットが必要である。このレーザーユニットは回転多面鏡を高速に一定に精密回転させる必要があり、非常に高価で、サイズが大きいという課題を有している。 【0007】本発明は上記事情を考慮してなされたもので、可及的に小型で、低価格に静電潜像形成を行うことのできるイオン発生装置と画像形成装置を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決する為の手段】本発明は、選択的にイオンを発生させるイオン発生装置において、イオンの発生制御を放電電極部の温度制御により行う構成を採ることを特徴とする。この構成を採ることにより、本発明のイオン発生装置はイオン発生の制御を各放電電極部に印加する高電圧を各放電電極部毎に制御する必要が無く、各放電電極部の温度を制御することにより低電圧で制御可能となり、低価格で、可及的に小型なイオン発生装置が得られる。 【0009】また、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができ、低価格で、可及的に小型なイオン発生装置が得られる。 【0010】また、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができるイオン発生装置で、電界により書き換え可能な記録媒体に、選択的にイオン照射を行い、前記記録媒体の表面上に静電潜像を形成し、選択的な表示をすることにより、低価格で、可及的に小型な画像形成装置が得られる。 【0011】また、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができるイオン発生装置で、誘電体からなる像担持体に選択的にイオン照射を行い、前記像担持体の表面上に静電潜像を形成し、前記静電潜像をトナー叉はインクにて顕像化し、前記像担持体表面上にトナー又はインクの可視像を形成して、前記可視像を記録紙へ転写し、記録紙上に可視像を形成することにより、低価格で、可及的に小型な画像形成装置が得られる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施の形態を、図1及び図2を用いて説明する。図1は、本発明のイオン発生装置9の構成図を示し、図2は断面図を示す。 【0013】ガラスやセラミックやマイカや樹脂等からなる誘電体3の両面には放電電極1と誘導電極2が設けられている。放電電極1には高電圧のACにDCバイアスが重畳されている。誘導電極2は接地されている。絶縁体8を挟んで、前記放電電極1の各々に対応して発熱素子6が設けられている。発熱素子6は共通電極4及び個別電極5と接触しており、共通電極4には発熱素子に印加する低電圧、例えばDC24Vが印加されている。個別電極5はデータに従い、スイッチングされ、発熱素子の制御を行う。この発熱素子の制御により、放電電極1もデータに従い、温度制御されることになる。これらイオン発生装置9は支持体7により支持されている。 【0014】図3は誘電体3に厚み100ミクロンのマイカ板の両面に放電電極1と誘導電極2を両面エッチングにより形成したものを、従来の感熱FAXに使用されるサーマルヘッドに放電電極1が発熱素子6に対応する様に位置合わせして接着した試作ヘッドにて、AC印加条件を変化させた時の、放電の状況を暗中にて確認したものを示したものである。 【0015】図3を見るとわかるように、発熱素子が加熱されている時と加熱されていない時において、放電開始電圧が違うことがわかる。この点が本発明において最も重要な点である。本発明者は詳細な実験により、放電電極の温度により、放電開始電圧が変化することを見出し、その点に着目した。つまり、図3においての条件では、2.0kVp-pから2.5kVp-p近傍の電圧値に印加電圧の設定を行えば、発熱素子の制御にて、個別の放電電極における放電の制御が行えることになる。つまり、通常のサーマルヘッドではDC24Vを5Vで制御しているので、5Vで放電を制御できることになる。 【0016】従来のイオン発生装置では各々の放電電極に個別の高電圧を印加し、制御していた為、個別に高電圧をスイッチングする必要があり、非常に耐電圧の高い制御用ICが必要となり、低価格化及び小型化のネックになっていた。つまり、300DPIの解像度のイオン発生装置を制御する為には、3kVp-pの高電圧を印加するのであれば、3kVp-pの高電圧を300DPI分の放電を制御する必要があるので、非常に高価になるのは明白である。 【0017】発熱素子の制御により放電したイオンはAC電圧を印加している為、マイナスイオンとプラスイオンが生成させる。よって、放電電極1に重畳した直流電圧の極性により、マイナスイオンまたはプラスイオンだけが取り出せれることになる。取り出されたイオンにより、非帯電物を帯電させるのである。また、本発明のもうひとつの大きな利点は、製造方法が従来のサーマルヘッドと同じ様に発熱素子用の共通電極4や個別電極5をエッチングやスパッタリング等で形成した後、発熱素子6を印刷等で形成し、絶縁体8をコーティングした後、同様な方法で、誘導電極2や誘電体3及び放電電極1を形成することによりできることである。つまり、既存のサーマルヘッドの製造設備で製造が可能である。また、本明細書には記述していない方式のサーマルヘッドの加熱方法によっても同様な効果が得られることは明白である。 【0018】本発明の第二の実施の形態は誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができるイオン発生装置で、電界により書き換え可能な記録媒体に、選択的にイオン照射を行い、前記記録媒体の表面上に静電潜像を形成し、選択的な表示をすることにより、低価格で、可及的に小型な画像形成装置が得ることである。 【0019】図4に基づいて説明する。図4は本発明の第二の実施の形態の画像形成装置の簡単な構成図である。9は本発明のイオン発生装置であり、10は書き換え可能な記録媒体である。記録媒体10はシリコンゴム等からなるエラストマー12の中に白黒微小球11を内包し、エラストマー12と白黒微小球11の界面にシリコンオイル等を含浸することにより、白黒微小球11を回転可能にしたものである。白黒微小球11とシリコンオイルとの界面、つまり白と黒の表面では帯電量または帯電極性に差がでる事はよく知られていることである。つまりこの帯電量または帯電極性の異なった白黒微小球11の両側に電界がかかると電界の向きにより白黒微小球11は回転する。この白黒微小球11の向きを制御することにより、画像を形成するものである。この記録媒体10はシート状であり、矢印の方向に搬送される。記録媒体10はまず、対向ローラ14とリフレッシュローラ15間に搬送され、対向ローラ14とリフレッシュローラ15間に印加されているバイアスにて微小球11の向きを一様に揃え、上部から見た場合、白表面が上に来るようにする。その後、イオン発生器9にてマイナスイオンをデータに従い、発生させ、記録媒体10の表面を逆極性に帯電させる。すると、内部の白黒微小球11は回転して、黒表面が上になることにより画像を形成する。この回転した白黒微小球11はバイアスを取り除いても画像を維持することができる。このように本発明によれば、可及的に小型で、しかも低価格で書き換え可能な画像形成装置を提供することができることになる。 【0020】本発明の第三の実施の形態の画像形成装置について、図5を基に説明する。図5において従来例と同じ物については説明を省略する。16は像担持体であり、アルミ素管に樹脂の誘電体等をコーティングした物や、アルミ素管表面をアルマイト処理したものが使用される。17は除電器であり、コロナ放電で行ったりする。18は転写定着ローラであり、アルミローラ等にシリコンゴムを被覆したものが使用される。まず、像担持体16表面を除電器17にて除電を行い、次にイオン発生器9にてデータに従い、マイナスイオンを発生させる。発生したマイナスイオンは像担持体16上をデータに従い、帯電させ、静電潜像を形成する。次に像担持体上の静電潜像は現像器103にて現像され、トナー又はインクが表面に付着する。付着したトナー又はインクは記録紙105に転写定着ローラ18にて、圧力により、転写定着される。この時、像担持体16にアルマイト処理をしたアルミ素管を使用し、転写定着ローラ18に硬い金属ローラを使用して、トナーを圧力定着用のトナーを用いることにより、同時に転写定着ができる。本発明において特徴的なことは同時に転写定着ができることである。従来の電子写真記録装置は光半導体である感光体を使用しなければならず、圧力や熱に非常に弱い為、本発明のように転写定着を同時に行うことができない為、別個に定着器にて定着を行う必要があった。本発明では定着器を省くことができる為に、低価格で可及的に小型の画像形成装置を提供することができる。 【0021】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、選択的にイオンを発生させるイオン発生装置において、イオンの発生制御を放電電極部の温度制御により行うもので、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができ、低価格で、可及的に小型なイオン発生装置を提供することができる。 【0022】また、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができるイオン発生装置で、電界により書き換え可能な記録媒体に、選択的にイオン照射を行い、前記記録媒体の表面上に静電潜像を形成し、選択的な表示をする構成とすることにより、低価格で、可及的に小型な画像形成装置を提供することができる。 【0023】また、誘電体を間に介して放電電極と誘導電極を配設し、前記放電電極に対応して発熱素子を設け、前記放電電極の温度を制御し、前記放電電極と前記誘導電極間に適切な高電圧を印加し、前記放電電極の放電を前記発熱素子の加熱により制御する構成とするもので、前記放電電極の放電から生成されるイオンの発生の有無を発熱素子の加熱制御による低電圧で制御することができるイオン発生装置で、誘電体からなる像担持体に選択的にイオン照射を行い、前記像担持体の表面上に静電潜像を形成し、前記静電潜像をトナー叉はインクにて顕像化し、前記像担持体表面上にトナー又はインクの可視像を形成して、前記可視像を記録紙へ転写し、記録紙上に可視像を形成することにより、低価格で、可及的に小型な画像形成装置を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】302004366 【氏名又は名称】有限会社 福岡テクノ研工業
|
| 【出願日】 |
平成14年5月13日(2002.5.13) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2003−326756(P2003−326756A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−136624(P2002−136624) |
|