| 【発明の名称】 |
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】勅使川原 稔 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【氏名】大塚 尚次 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【氏名】高橋 喜一郎 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【氏名】錦織 均 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
【氏名】岩崎 督 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤノン株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】双方向記録を行っても走査方向に起因する色むらの発生と、ドットの配置方法による低、中間調におけるざらつき感を軽減する。
【解決手段】記録ヘッドの並びがインク色ごとに走査方向に対称な2組の記録ヘッドを用いて、双方向記録を行う。二次色において、ラスタ方向に並ぶドットのインクの付与順序を互いに異なるように「対角並び配置」の振りまきパターンを用いて画像データに振りまき処理を施して、走査方向の色むらを軽減する。さらに、画像データが中間調の場合は、前記振りまきパターンとは異なる「横並び配置」の振りまきパターンを用いて画像処理を施すことにテクスチャーの発生を軽減する。なお、記録ヘッドの駆動負荷が一方にだけ偏ることを防ぐため、各ノズルの吐出回数をカウントし、それぞれの記録ヘッドの使用頻度が均等になるように調整する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列の方向へ沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンと、画素データを前記振りまきパターンに従い作成するデータ振りまき手段と、前記振りまき手段が用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更手段と、を具えることを特徴とするインクジェット記録装置。 【請求項2】 前記振りまきパターン変更手段は、記録データの階調に応じて振りまきパターンを変更することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。 【請求項3】 前記振りまきパターンは同一画素に2ドットを配置する場合、ラスタ方向に並べる横並び配置パターンとを具え、前記振りまきパターン変更手段は、前記記録データの階調が中間調の場合は前記横並び配置パターンを用いることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。 【請求項4】 前記振りまき手段が作成した画素データのうち、ラスタ方向の奇数ラスタまたは偶数ラスタのいずれか一方をマスクするマスク手段とさらに具えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項5】 前記各記録素子の駆動回数をカウントするカウント手段をさらに具え、前記振りまきパターン変更手段は、前記カウント手段がカウントした記録素子の駆動回数が所定値を超えた場合は、当該記録素子を使用しない振りまきパターンに変更することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項6】 画素データのラスタ方向に複数配置される2次色の画素領域のうち少なくとも一つに対してインクの付与順序を他の2次色の画素領域と異ならせるインク付与順序変更手段を具え、前記振りまきパターン変更手段は前記インク付与順序の異なる2次色の画素領域が均等に分配される振りまきパターンに変更することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項7】 前記インク付与変更手段は、カラー画像に応じた画像信号に基づいて、前記記録素子配列部のインク色ごとに設けられたプリントバッファに画素データを分配することにより、ラスタ方向に複数配置される2次色の画素領域のうち少なくとも一つに対してインクの付与順序を他の2次色の画素領域と異ならせることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。 【請求項8】 複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列の方向へ沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンと、画素データを前記振りまきパターンに従い作成するデータ振りまき手段と、前記振りまき手段が用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更手段と、前記振りまき手段が作成した画素データのうち、カラム方向の所定のカラムの画素データをマスクするマスク手段とを具えることを特徴とするインクジェット記録装置。 【請求項9】 前記マスク手段は、奇数カラム、偶数カラムのいずれか一方をマスクすることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。 【請求項10】 前記マスク手段は、カラム方向に複数配置される2次色の画素領域の略半数に対する画素データをマスクすることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。 【請求項11】 前記マスク手段は、ラスタ方向に複数配置される2次色の画素領域の略半数に対する画素データをマスクすることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。 【請求項12】 前記記録ヘッドは少なくともシアン、マゼンタ、イエローのインクを付与する記録素子を有し、前記2組の記録素子配列部は走査方向にインク色が互いに対称となるように記録素子を配列することを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項13】 前記記録ヘッドはブラックのインクを付与する記録素子をさらに有していることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。 【請求項14】 前記記録素子はインクを吐出するノズルを具え、熱エネルギーによってインク中に気泡を発生させ、該気泡の生成圧力によってインクを滴として前記ノズルより吐出することを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載のインクジェット記録装置。 【請求項15】 複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置を用いたインクジェット記録方法において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列方向に沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンを用いて画素データを作成するデータ振りまき工程と、前記振りまき工程にて用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更工程と、を具えることを特徴とするインクジェット記録方法。 【請求項16】 前記振りまきパターン変更工程は、記録データの階調に応じて振りまきパターンを変更することを特徴とする請求項15に記載のインクジェット記録方法。 【請求項17】 前記振りまきパターンは同一画素に2ドットを配置する場合、ラスタ方向に並べる横並び配置パターンを具え、前記振りまきパターン変更工程は、前記記録データの階調が中間調の場合は前記横並び配置パターンを用いることを特徴とする請求項16に記載のインクジェット記録方法。 【請求項18】 前記振りまき工程にて作成した画素データのうち、ラスタ方向の奇数ラスタまたは偶数ラスタのいずれか一方をマスクするマスク工程をさらに具えることを特徴とする請求項15ないし17のいずれかに記載のインクジェット記録方法。 【請求項19】 前記各記録素子の駆動回数をカウントするカウント工程をさらに具え、前記振りまきパターン変更工程は、前記カウント工程にてカウントされた記録素子の駆動回数が所定値を超えた場合は、当該記録素子を使用しない振りまきパターンに変更することを特徴とする請求項15ないし18のいずれかに記載のインクジェット記録方法。 【請求項20】 画素データのラスタ方向に複数配置される2次色の画素領域のうち少なくとも一つに対してインクの付与順序を他の2次色の画素領域と異ならせるインク付与順序変更工程を具え、前記振りまきパターン変更工程は前記インク付与順序の異なる2次色の画素領域が均等に分配される振りまきパターンに変更することを特徴とする請求項15ないし19のいずれかに記載のインクジェット記録方法。 【請求項21】 前記インク付与変更工程は、カラー画像に応じた画像信号に基づいて、前記記録素子配列部のインク色ごとに設けられたプリントバッファに画素データを分配することにより、ラスタ方向に複数配置される2次色の画素領域のうち少なくとも一つに対してインクの付与順序を他の2次色の画素領域と異ならせることを特徴とする請求項20に記載のインクジェット記録方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は複数色のインクを吐出する記録ヘッドを双方向記録させてカラープリントを行うインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関し、詳しくは往復走査、双方向走査でカラープリントを行う際に生ずる色むらを軽減するインクジェット記録装置、およびインクジェット記録方法に関する。 【0002】 【従来の技術】記録装置、特にインクジェット方式の記録装置に於いてはカラープリントにおける記録スピードの向上が重要なテーマとなっている。記録スピードの向上の手法としては、記録ヘッドの長尺化の他に、記録ヘッドの駆動周波数の向上が挙げられる。さらに、記録ヘッドを記録媒体上で走査させて記録を行うシリアルタイプの記録装置では、一方の走査方向、例えば往方向の走査だけで記録を行うのではなく、復方向の走査でも記録を行う双方向記録なども記録スピードを向上させる手段として用いられている。双方向記録は片方向記録に比較して、同じスループットを得るときに必要エネルギーの分散化が時間的になされているので、トータルシステムとしてはコスト的に有効な手段となっている。 【0003】しかし、双方向記録方式は記録装置、特に記録ヘッドの構成によっては各色のインクの打ち込み順序が主走査の往方向と副方向で異なる為に、色の重なり順序が異なり、バンド状の色むらが発生するという原理的な問題を有していた。この問題は、インクの打ち込み順序に起因するため異なる色のドットが少しでも重なる場合は多かれ少なかれ発色の差として現れるものである。記録媒体上に顔料や染料インク等の色剤を吐出して画像を形成した場合、先行して記録されたドットのインクが記録媒体の表層から内部にかけて最初に記録媒体に染着する。次に後続のドットを形成する為のインクが記録媒体上の先行して記録されたドットの上に少なくとも一部が重なる状態で配置されると、既に先行するインクで染着されている部分よりも下方の部分に多くインクが染着する為に、発色として先行して記録されるインクの発色が強くなる傾向がある。その為に従来、各色の吐出ノズルが主走査方向に配置される物に於いては、往復プリントを行うと往走査と副走査でインクの打ち込み順序が逆転するため、発色の差によりバンド状の色むらが発生してしまっていた。この現象は、インクのみならずプロセスカラーを形成するワックス系色剤等でも、原理は異なるものの、先行、後続の関係に起因して同様に発生してしまう。 【0004】このような問題を解決するために、次のような方法が提案されている。第1の方法としては、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)のインクを付与する記録ヘッドを走査方向に対称的に2組配し、ラスタ方向に複数配置される2次色のピクセルを、インクの付与順序を変更して形成する提案が成されている。これによりラスタ方向に配置される複数の2次色のピクセルはインクの付与順序が異なるため、往路または復路のいずれの走査でピクセルを形成しようとも付与順序が異なるドットが常に一定の確率で発生するよう、記録データを対称に配された記録ヘッドに均等に割りふることによって色むらの発生を軽減することを可能とした。また対象となる記録ヘッドには均等にデータが割りふられるため、ヒート(吐出)回数の偏りもなくなり記録ヘッドの発熱素子(ヒータ)に掛かる負担を分散させることも同時に実現される。 【0005】またその実施形態の一つとして、対称関係にある記録ヘッドを副走査方向に半ピッチずらす手法が提案されている。これにより特に色むらが目立つ低パス記録に対し、記録ヘッドの記録(駆動)周波数を抑え、1ピクセル当たりに所定のドット数を配置した場合にドット被覆率が効率的に得られる対角な位置関係に配置が可能となる。 【0006】また第2の方法としては、上述の対称形記録ヘッドを用いてマルチパス記録を行うというものが提案されている。これによれば記録データの分割に要する補完関係となるマスクを、往路、復路で均等に割り当てることでマルチパス記録においても色むらを軽減することを可能としている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従来技術の主走査方向に対し2組の記録ヘッドを設け、副走査方向に半ピッチずらした構成を用い、各記録ヘッドに記録データを均等に割り振って記録を行う方法では、ラスタ方向に複数配置される2次色のピクセルを形成するドットの発生確率を均等するために振りまき処理によって、対象となる各ノズル列に記録データを割り振る。しかし、この振りまき処理を行うことによってドット配置の干渉による微細なテクスチャーが発生してしまう。 【0008】このテクスチャーは主ににじみ率が低い媒体、特に媒体表面にインク受容層が設けられた高画質記録用の媒体において目立ちやすく、低中間調部分で視覚的なざらつき感により、画質を著しく低下させてしまうといった画像弊害を生む。 【0009】本発明は上記従来の問題を解決するためになされたものであり、同一走査領域に対し、異なるノズル群を用いて複数回主走査を行うことにより画像を形成するようにした所謂マルチパス記録方式を採るインクジェット記録装置において、双方向記録を行っても走査方向に起因する色むらの発生と、ドットの配置方法による低、中間調におけるテクスチャーとよばれるざらつき感を軽減するインクジェット記録装置、インクジェット記録方法を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット記録装置は、複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列の方向へ沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンと、画素データを前記振りまきパターンに従い作成するデータ振りまき手段と、前記振りまき手段が用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更手段と、を具えることを特徴とする。 【0011】また、本発明のインクジェット記録装置は、複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列の方向へ沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンと、画素データを前記振りまきパターンに従い作成するデータ振りまき手段と、前記振りまき手段が用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更手段と、前記振りまき手段が作成した画素データのうち、カラム方向の所定のカラムの画素データをマスクするマスク手段とを具えることを特徴とする。 【0012】また、本発明のインクジェット記録方法は、複数の記録素子を配列した記録ヘッドを用い、同一走査領域に対し前記記録ヘッドを複数回走査させ、該走査の往路と復路の双方向で前記記録素子より複数色のインクを記録媒体に付与してカラー記録を行うインクジェット記録装置を用いたインクジェット記録方法において、前記記録ヘッドは、インク色ごとに記録素子が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部を二組有し、一方の記録素子配列部における記録素子は、前記記録ヘッドの走査方向に対し他方の記録素子配列部の記録素子の配列と対称となるように配列され、さらに他方の記録素子配列部の記録素子配列に対し、前記記録素子の配列方向に沿って前記所定の間隔の半分ずらして配列され、ラスタ方向に均等に2次色の画素データを配置するための振りまきパターンを用いて画素データを作成するデータ振りまき工程と、前記振りまき工程にて用いる振りまきパターンを、記録データの状態に応じて変更する振りまきパターン変更工程とを具えることを特徴とする。 【0013】上記構成によれば、2次色を含むプロセスカラーの画素領域では、記録データの状態に応じて、振りまきパターンが変更されるため、2次色のドットが均等に配置された画像を形成することができ、色むらを防ぐとともに、例えば中間調におけるテクスチャーの発生を軽減することができる。 【0014】なお、ここで、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板等、インクを受容可能なものを意味する。また、「インク」とは、上記記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工に供され得る液体を意味する。さらに、「画素領域」とは、1または複数のインクが付与されることにより1次色または2次色を表現する最小の領域を意味し、ピクセルに限らずスーパーピクセルやサブピクセルを含む。また、画素領域を完成するのに要する走査の回数は1回に限定されず、複数回でも良い。さらに、「プロセスカラー」とは、2次色を含み、3色以上のインクを記録媒体上で混合させて発色させた色を意味する。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、以下に図面を参照して説明する。 【0016】本発明の実施の形態としては、少なくとも異なる色のドットの組み合わせとなったピクセルに対しては、往路記録と復路記録で少なくとも先打ち後打ちの関係により色が異なるドットが略等しい出現確率で出現するようにするものが支配的になるよう制御する手段を具備する。 【0017】この思想を実現可能とするプリント装置の構成としては、主走査方向に各色の記録素子が配列し、ピクセルを形成可能とした形態が好適である。更にこの形態に於いて、双方向記録対応の対称形のヘッド、あるいは公知の主走査方向に各色の記録素子が配列されたヘッドを用いての双方向のマルチパスプリントを実行する場合が有効であるが、本発明の思想を実現するものであれば、これに限るものではない。 【0018】上記形態は、カラー画像の低、中間調領域で効果的であるが、さらに一つのピクセルに対し、少なくとも使用しているインクの内の1色は同色インクの複数ドットによる構成で、少なくとも2次色以上を構成する際に各色の打ち込み順が対称な順序であるものが支配的となるような手段を有することは、高濃度部で効果的である。 【0019】なお、ここで言う、双方向記録対応の対称形の記録ヘッドとは、例えば図3に示すように各色の記録ノズル列を2列ずつ設け、且つ、各色の記録ノズル列が少なくとも主走査方向に関して対称な順序に配列した構成となるものである。各ピクセルの複数のラスタに対して各色の打ち込み順序が対称な順序になるように各色のノズルから記録媒体上に着弾させ構成可能なものを言う。 【0020】このような構成の記録ヘッドを用いてプリントを行う際に、各ピクセルの複数のラスタに対し2次色を含むプロセスカラーを構成する場合、少なくとも1次色の内の1つのノズルからは複数インクを付与し、かつ主走査方向に関して見た場合に往走査、復走査で対称な順序に配置した構成とすることにより、従来例で発生していた横罫線等の形状データそのものとの同調や、高濃度部に於いて発生していた打ち込み順の違いによる発色の差を解消し、更に中間調部から低濃度部にかけて主にディザ等のハーフトーニングとの同調により発生していた双方向プリントに起因する色むらを少なくとも異なる色のドットの組み合わせとなったピクセルに対しては往路プリントと復路プリントで異なる色の先打ち後打ちの関係が略等しい出現確率となるよう制御する手段を具備することにより改善することを可能とした物である。 【0021】以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において、同一符号で示す要素はそれぞれ同一または対応する要素を示す。 【0022】図1は、本発明を適用したインクジェット記録装置における主用な機構部の基本構成を示す模式図である。 【0023】1は記録ヘッドとインクタンクとが一体的に構成されているヘッドカートリッジである。このヘッドカートリッジ1はキャリッジ2に交換可能に搭載されている。ヘッドカートリッジ1は、複数のノズルからなる記録ヘッドとこの記録ヘッドへインクを供給するインク・タンクを有し、また、記録ヘッドの各ノズルを駆動するための信号などを授受するためのコネクタが設けられている。ヘッドカートリッジ1はキャリッジ2に位置決めして交換可能に搭載されており、キャリッジ2には、上記コネクタを介して各ヘッドカートリッジ1に駆動信号等を伝達するためのコネクタホルダが設けられている。 【0024】3はガイドシャフトであり、装置本体に延在するように設けられている。キャリッジ2は、このガイドシャフト3に沿って往復移動可能となっている。具体的には、キャリッジ2は主走査モータ4を駆動源としてモータ・プーリ5、従動プーリ6およびタイミング・ベルト7等の駆動機構を介して駆動されるとともにその位置及び移動が制御される。また、ホームポジションセンサ30がキャリッジ2に設けられており、ガイドシャフト3に設けられた遮蔽板36をキャリッジ2上のホームポジションセンサ30が通過した際に位置を知ることが可能となる。なお、このキャリッジのガイドシャフト3に沿った移動を「主走査」といい、移動方向を「主走査方向」という。 【0025】プリント用紙やプラスチック薄板等の記録媒体8はオートシートフィーダ(以降ASF)32に搭載されており、記録時には給紙モータ35の駆動によってギアを介してピックアップローラ31を回転させ、オートシートフィーダ(以降ASF)32から一枚ずつ分離給紙される。更に搬送ローラ9の回転により、キャリッジ2上のヘッドカートリッジ1の吐出口面と対向する記録開始位置に搬送される。搬送ローラ9はLFモータ34の回転によりギアを介して行われる。その際、給紙されたかどうかの判定と給紙時の頭出し位置の確定は、ペーパエンドセンサ33を記録媒体8が通過した時点で行われる。更に、記録媒体8の後端が実際にどこに有り、実際の後端から現在の記録位置を最終的に割り出す為にもペーパエンドセンサ33は使用されている。 【0026】なお、記録媒体8は、記録が行われる場所において平坦なプリント面を形成するように、その裏面をプラテン(不図示)により支持されている。この場合、キャリッジ2に搭載された各ヘッドカートリッジ1は、それらの吐出口面がキャリッジ2から下方へ突出して前記2組の搬送ローラ対の間で記録媒体8と平行になるように保持されている。 【0027】記録動作は、次のようにして行われる。まず、記録媒体8が所定の記録開始位置に搬送されると、キャリッジ2が記録媒体8上をガイドシャフト3に沿って移動し、その移動の際に記録ヘッドよりインクが吐出される。そして、キャリッジ2がガイドシャフト3の一方端まで移動すると、搬送ローラ9が所定量だけ記録媒体8をキャリッジ2の走査方向に垂直な方向に搬送する(以下、これを「紙送り」または「副走査」といい、この搬送方向を「紙送り方向」または「副走査方向」という)。記録媒体8の所定量の搬送が終了すると、再度キャリッジ2はガイドシャフト3に沿って移動する。このように、記録ヘッドのキャリッジ2による走査と紙送りとを繰り返すことにより記録媒体8全体に画像が形成される。なお、本実施形態は、キャリッジ2の往復走査の往方向および復方向のいずれの移動においても記録ヘッドが記録を行う場合は「双方向記録」と称する。 【0028】本実施形態のヘッドカートリッジ1における記録ヘッドは、複数のノズルを副走査方向に配列している。そして、各ノズルには電気熱変換体である吐出ヒータが設けられており、記録時にはこの吐出ヒータの熱エネルギーを利用してノズル内のインクに気泡を発生させ、この気泡の生成圧力によって所定量のインクを滴として吐出する構造となっている。本実施形態はこのようにいわゆるバブルジェット(R)方式のインクジェットヘッドを用いているが、本発明はこれに限定されず圧電素子によってインクを吐出するピエゾ方式など他の方式を利用したインクジェットヘッドであってもよい。 【0029】図2は、上記インク・ジェット・プリント装置における制御回路の概略構成例のブロック図を示す。 【0030】同図において、コントローラ200は主制御部であり、例えばマイクロ・コンピュータ形態のCPU201、プログラムや所要のテーブルその他の固定データを格納したROM203、画像データを展開する領域や作業用の領域等を設けたRAM205を有する。ホスト装置210は、画像データの供給源(プリントに係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい)である。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)212を介してコントローラ200と送受信される。 【0031】操作部120は操作者による指示入力を受容するスイッチ群であり、電源スイッチ222、吸引回復の起動を指示するための回復スイッチ226等を有する。センサ群230は装置の状態を検出するためのセンサ群であり、上述のホームポジションセンサ30、記録媒体の有無を検出するためのペーパエンドセンサ33、および環境温度を検出するために適宜の部位に設けられた温度センサ234等を有する。ヘッド・ドライバ240は、記録データ等に応じて記録ヘッドの吐出ヒータ25を駆動するドライバである。ヘッドドライバ240は、記録データを吐出ヒータ25の位置に対応させて整列させるシフトレジスタ、適宜のタイミングでラッチするラッチ回路、駆動タイミング信号に同期して吐出ヒータを作動させる論理回路素子の他、ドット形成位置合わせのために駆動タイミング(吐出タイミング)を適切に設定するタイミング設定部等を有する。記録ヘッド1には、サブヒータ242が設けられている。サブヒータ242はインクの吐出特性を安定させるための温度調整を行うものであり、吐出ヒータ25と同時に記録ヘッド基板上に形成された形態および/または記録ヘッド本体ないしはヘッドカートリッジに取り付けられる形態とすることができる。 【0032】モータドライバ250は主走査モータ4を駆動するドライバであり、副走査モータ34は記録媒体8を搬送(副走査)するために用いられるモータであり、モータドライバ270はそのドライバである。 【0033】給紙モータ34は記録媒体8をASFから分離、給紙するために用いられるモータであり、モータドライバ260はそのドライバである。 【0034】図3(A)は、ヘッドカートリッジ1の記録ヘッド部の主要部の第1の基本構成を部分的に示す模式図である。同図において、100はシアンを吐出する第一の記録ヘッド(C1)である。101はマゼンタを吐出する第一の記録ヘッド(M1)である。102はイエローを吐出する第一の記録ヘッド(Y1)である。103はイエローを吐出する第二の記録ヘッド(Y2)である。104はマゼンタを吐出する第二の記録ヘッド(M2)である。105はシアンを吐出する第二の記録ヘッド(M2)である。これらは主走査方向における往方向に順に配列されている。以下、各ヘッドを、単にC1、M1、Y1、Y2、M2、C2とも称する。なお、各記録ヘッドには、所定の間隔でノズルが配列されており、その間隔を以下、ピッチ、もしくはノズルピッチと称して説明する。そして、各色のピクセルを構成するペアとなる同色の記録ヘッドの対が副走査方向へ1/2だけ記録ヘッドのノズルのピッチに対してずれるように各ノズルが配置されている。これは最大濃度を出す場合にドットの重なりを少なくし、ドット被覆率を上げるためである。なお、本図ではブラックの記録ヘッドは記載していないが、更に、この他にブラックの記録ヘッドを加えても良い。 【0035】なお、各ノズルに対応させてインクを吐出させるための素子が配置されており、また、各ノズルは記録を行う要素に対応することから、各ノズルを記録素子、配列されたノズル列を記録素子列とも称する。 【0036】これら上記の記録ヘッド群を一つとしてヘッドカートリッジ1(図1参照)を構成している。ヘッドカートリッジ1に於いて、これら上記の個々の記録ヘッドは複数の吐出ノズルを有している。一例として記録ヘッド100C1に於いて110はシアンの吐出ノズルである。記録ヘッド101M1に於いて111はマゼンタの吐出ノズルである。記録ヘッド104M2に於いて114はマゼンタの吐出ノズルである。記録ヘッド105C2に於いて115はシアンの吐出ノズルである。 【0037】個々の記録ヘッドのノズル群は主走査方向に対してほぼ垂直な方向に配列されている。厳密には吐出タイミングとの関係で主走査方向に多少斜めに配列されている場合も有る。更に、これらの記録ヘッド群は主走査方向と同一の方向に沿って配列されている。具体的には図3の場合は記録ヘッド100C1、101M1、102Y1、103Y2、104M2、105C2の各々が主走査方向と同一の方向に配列されている。 【0038】図3(B)は上記の構成において、シアンの一次色をプリントした場合を示している。ピクセル130に対してピクセルとしての中間濃度を発色させるためにドット位置121とドット位置122の2ドットを一つのペアとしてプリントしている状態を示している。同図の121のドット位置と122のドット位置は夫々記録ヘッド100C1の吐出ノズル110から吐出されるドットと、記録ヘッド105C2の吐出ノズル115から吐出されるドットが、ピクセル(画素)130の領域に対して配置される位置を示している。ここでは、ドット位置120が図の左上の対角位置を、ドット位置121が右下の対角位置を示している。また、R11、R12はピクセル130を形成する主走査のライン、すなわち、ラスタを示している。ここでは、2ラスタで1ピクセルが形成される。図3の矢印で示す方向がヘッドカートリッジ1の往方向への移動とすると、往路の場合ピクセル130内に打ち込まれるドットの順番は記録ヘッド105C2→100C1、復路の場合C1→C2となる。但し一次色の場合はどちらも同じ色のインクの打ち込みとなる為、打ち込み順序による発色の差は現れない。同図ではドット位置120とドット位置121のドット同士は重なっては示していないが、実際に記録された紙面上ではドット同士が一部オーバーラップしているのが通常である。 【0039】ところで、カラー画像上の様々な色は上記シアン、マゼンタ、イエローの3色を組み合わせることによって表現される。したがって、同一ピクセルに複数種類のインクが打ち込まれる場合もある。図3では1色のインクによる1次色の記録例について説明したが、次に2次色以上について説明する。 【0040】図4は、ヘッドカートリッジ1の記録ヘッド部の主要部の基本構成、および、同一ピクセルに複数種類のインクが打ち込まれた場合を説明する図である。図4(A)は、図3(A)と同一構成のヘッドカートリッジ1を示すものであり、このヘッドカートリッジを用いてピクセル130上にシアンおよびマゼンタのインクを打ち込んだ場合を以下に示す。図4(B)のドット位置120,121には夫々シアンとマゼンタのドットが重ねて打ち込まれている。この場合は図3(B)のピクセル130の構成と異なり、それぞれのピクセル構成に対し各色のインクがドットonドットの構成となっている。 【0041】例えば2次色としてブルーを表現する場合にはシアンとマゼンタを用いる。ドット位置121で見れば、往路では記録ヘッド105C2のシアンの吐出ノズル115からのドット、次に記録ヘッド104M2のマゼンタの吐出ノズル114からのドットの順に記録媒体上に着弾する。前述の原理からすると、通常は先行して着弾したシアンの発色が優勢な青紫傾向のドットになる。 【0042】同様に、ドット位置120で見れば、往路では記録ヘッド101M1のマゼンタの吐出ノズル111からのドット、次に記録ヘッド100C1のシアンの吐出ノズル110からのドットの順に記録媒体上に着弾する。前述の原理からすると、通常は先行して着弾したマゼンタの発色が優勢な赤紫傾向のドットになる。 【0043】今度は逆に復路でのプリントの状態を考えてみると、記録ヘッド100C1のシアンの吐出ノズル110からのドット、次に記録ヘッド101M1のマゼンタの吐出ノズル111からのドットの順に記録媒体上に着弾する。通常は先行して着弾したシアンの発色が優勢な青紫傾向のドットにドット位置120は発色する。同様に、121のドット位置で見れば、復路では記録ヘッド104M2のマゼンタの吐出ノズル114からのドット、次に記録ヘッド105C2のシアンの吐出ノズル115からのドットの順に記録媒体上に着弾する。通常は先行して着弾したマゼンタの発色が優勢な赤紫傾向のドットにドット位置121はなる。以上のように、常に赤紫傾向のブルーのドットと青紫傾向のブルーのドットがペアとなって記録されることになる。微視的にはカラム毎に発色に差のあるドットが交互に並んでいることになる。これをマクロ的にピクセル130で見ると、打ち込み(付与)順としては往路はC2からのシアンドット、M2からのマゼンタドット、M1からのマゼンタドット、C1からのシアンドットとなり、復路ではC1からのシアンドット、M1からのマゼンタドット、M2からのマゼンタドット、C2からのシアンドットとなり、打ち込み順が対称なピクセル構成となる。 【0044】従って、ピクセル単位ではその中間的なブルーの発色を均一に発現させることが可能となる。 【0045】なお、本例では2次色としてブルー(シアンとマゼンタ)を例に挙げたが、レッド(マゼンタとイエロー)やグリーン(シアンとイエロー)の場合も同様であることは、容易に理解できよう。さらには、2次色以上のプロセスカラーにおいても、プロセスカラーを形成する各色が順序として対称的にピクセル内に打ち込まれていれば同様の効果を奏することも、容易に理解できよう。 【0046】このように各記録ヘッド100〜105のそれぞれのノズルを駆動させる吐出データは、図2にて上述したようにコントローラ200およびヘッドドライバ340によって生成される。記録する画像がベタ画像であれば、駆動するノズルは記録ヘッドのほぼ全てであるために問題はないが、中間調などの場合、全てのノズルを使用するわけではない。従って、特定のラスタに吐出データが偏ると、特定のノズルにばかり負荷が集中し、耐久性の問題が発生する。そこで、各ノズルの使用確率すなわちドットの発生確率を均等にするために記録データの振りまき処理を行う必要がある。次に本発明における振りまき処理について説明する。 【0047】図5は本実施形態の記録装置のデータ処理経路およびデータバッファ構造を示す図である。同図において、プリンタドライバ211は図2のホスト装置210において画像データの作成や、作成したデータを記録装置に転送するプログラムに対応する。コントローラ200はプリンタドライバ211から供給されたR,G,B8bitの画像データを必要に応じて展開し、CMY各色2bitのデータに変換する。そして、ドットの発生確率を均等にするためにさらに振りまき回路207へ送り、振りまき処理を施す。振りまき処理の詳細は後述するが、振りまき回路207は、例えば後述の図6に示す対応表に従って、夫々のプリントバッファ205にCMY各色のデータを書き込む。その際に、例えばシアンに2bitのデータが書き込まれるとする。この時、本実施形態の方式では最大濃度の場合は記録ヘッド100C1用と105C2用のバッファ205C1、205C2に夫々、2bitずつ書き込むように構成されている。それぞれの記録ヘッドが実際に記録を行うピクセル内の所定の位置に達したときに、それぞれのバッファ上のデータを各記録ヘッド内のレジスタに読み込み、記録動作を行う。このようなデータとバッファ構成により、1ドット、2ドットペア、4ドットペアで異なる記録ヘッドからサブピクセル上にプリントを行うことが可能となる。ここではCMYとしたがもちろんCMYKであっても、濃淡や他の色であっても同様である。なお、各プリントバッファ205C1,C2,M1,M2,Y1,Y2はRAM205内に設けられている。 【0048】そして、プリントバッファに展開された記録データはマルチパス印字を行うため、マスキング回路208でマスキングされ、ヘッドドライバ209へと転送される。 【0049】次に振りまき回路におけるドットの振りまきパターンについて詳しく説明する。 【0050】本実施形態では、各ピクセルに対して各色2ビットで濃度に応じて4段階表現となる4値のデータ(ドット数が0,1,2、4に対応)に応じて吐出データを作成する構成について述べる。勿論、ビット数については2ビットに限るものでは無く、4ビット等の多ビットでも良い。更に、2ビットのデータ形式であってもその内の特定のn値だけを用いても良い。特にビット数に関しては記録解像度とドット径の関係、あるいはピクセル毎の階調性、最大濃度をどの程度にするかという設計思想から決定されるものであり、本発明の趣旨に於いて何れも実施可能である。 【0051】また記録ヘッドから吐出される液滴のサイズ、インクの浸透性、記録媒体のにじみ率から決定されるドット形や、駆動可能周波数と上述に記載のドット配置とは密接な関係にある。特に本実施形態においては駆動周波数の観点から同一ラスタ内の隣接するドットを一回の走査で記録することが出来ない。つまり1パス記録をする際には振りまき回路から出力されるビット信号に制限を掛け、特定の3値、つまり上述の2ドットペアまでのデータで記録することとなる。またマルチパス記録をする際には、パス数分に分割されるデータマスクにおいて同一ラスタ内で隣接するドットの配置を禁止するといった制限を加えておけば何ら問題なく上述の最高濃度となる4ドットペアを含む4値での記録が可能となる。 【0052】本実施形態において、主ににじみ率の低いインク受容層などを備えた記録媒体に関してはピクセルあたりのドット数が2ドットでは最高濃度が低いため、マルチパスによる記録を行うものとする。 【0053】また滲み率が大きな普通紙等の記録媒体に関しては、本実施の形態で問題とする低中階調部においてはテクスチャーが目立ちにくい。 【0054】例えば、1ピクセルに対して同一色のドットは最大4ドットとすると、4ドットペアが最大濃度を表し、前記駆動周波数の観点からこの4ドットペアは複数走査で完成される。また、最大濃度が4ドットペアであるため、それよりも低濃度の中間調を再現する場合には、ピクセルには4ドット未満のドット数しか付与することができない。本実施形態では4ドットペアでドットを配置しない中間調の場合は、各色が1ドット、もしくは2ドットペアとなる。特に1ドットで形成される場合は、振りまき処理を行わなければ、往路と復路で2次色を再現したときに特定のラスタに偏ることになる。本実施形態の対称形記録ヘッドでは対称となっている各色の2つのヘッドのうち、一方のヘッド側にデータが偏ると、そのヘッドの駆動頻度が高くなってしまう。また、マルチパス記録ではデータマスクをかけることで色むらの発生は軽減できるが、上記記録ヘッドの駆動の偏りを解消することはできず、上述したように負荷は一方のヘッドにばかりかかり、耐久性等の問題が発生する。 【0055】図6は振り分け処理での振り分け方とドット配置を定めたテーブルを示す模式図である。図において、丸でしめした位置がドットが配置される位置であり、丸内の符号がその位置のドットを記録する記録ヘッドを示し、図3、4を参照して説明した各記録ヘッドに対応する。 【0056】図6(A)は、シアンに対する入力データとドットの配置の関係を示している。入力データは上述の通り、00,01,10,11の4種類に分かれており、11が最高濃度を示すものである。シアンの場合は、データ00に対してはドットを配置しない。データ01に対しては、C1ヘッドまたはC2ヘッドによって2ドットが付与される。したがってC1ヘッドによる場合は図5のプリントバッファー205C1にデータが格納される。C2ヘッドによる場合は、プリントバッファー205C2にデータが格納される。これらは振りまき回路207により出現確率がほぼ均等になるようにされる。データ01に対するドット配置は同図(A)の01に示すように4種類のいずれかになる。本実施の形態では、図4(B)のように2次色を記録する際に、常にドットonドットの関係になるようラスタ方向への配置を1パターンに制限し、つまりピクセル内のドット配置の関係としては斜めに配置されるよう図6(A)の01に対応したドット配置において実線で示した配置の2パターンとした。データ10に対してはドットをそれぞれ2個ペアで配置するので、図5のプリントバッファー205C1、205C2にそれぞれデータが配置される。ドット配置は同図(A)の10に示すようになる。データ11も同様にドットをそれぞれ4個ペアで配置するので、図5のプリントバッファー205C1、205C2にそれぞれデータが配置され、ドット配置は同図(A)の11に示すようになる。 【0057】図6(B)はマゼンタ(M)に対する入力データとドットは位置の関係を示しているが、シアンの場合と同様であるため説明は省略する。 【0058】図6(C)はシアンとマゼンタの2次色であるブルー(Blue)に対する入力データとドット位置の関係を示す。先に述べたように上述の1次色(シアンとマゼンタ)の場合は1種類のインクなので打ちこみ順の違いによる発色の差というのは生じない。しかし、2次色の場合は2種類のインクを用いるのでインクの打ち込み順の違いによる発色の差が現れる。このため、インクの打ち込み順は重要である。同図(C)ではBlueへの入力データとして示しているが、実際はシアンとマゼンタにそれぞれ00、01、10、11の均等な信号値が入ってきた場合を示している。入力データ00の場合はドットを配置しない。データ01の場合は次の4通りとなる。まず、用いるヘッドの組み合わせがマゼンタM1、シアンC1のものとマゼンタM2、シアンC2のものに分けられる。さらに前記マゼンタM1、シアンC1の組み合わせでも往路でマゼンタM1、シアンC1の順で打ち込むものと、復路でシアンC1、マゼンタM1の順で打ち込むものに分けられる。同様に用いるヘッドの組み合わせがマゼンタM2,シアンC2の場合でも、往路でマゼンタM2、シアンC2の順で打ち込むもの、復路でシアンC2、マゼンタM2の順で打ち込むものに分けられる。入力データ01の場合、振りまき回路207がシアンC、マゼンタM夫々に振りまいたドット位置に対してその組み合わせとなるため、往路、復路で夫々8通り組み合わせが存在する。一番簡単なシステムとしては、このまま、夫々8通りの組み合わせで01のデータを再現してもよいが、本実施形態では常に2次色のドットをドットonドットで形成することにより、打ち込み順番の異なるドットの発生確率を均等に振り分けることで色むらの発生を軽減させるため、2通りの組み合わせとなっている。この振りまき(分配)は、複数(ここでは、2つ)のバッファにデータを交互(シーケンシャル)に振りまいても良いし、ランダムに振りまいても良い。要はラスタ方向の複数のピクセルのインクの付与順序が一方的にならないようにすれば充分である。なおその出現率がほぼ半数になることが、上述の理由から理想的である。 【0059】またデータ10、11の場合は往路と復路で夫々の組み合わせが出来るが、前述のようにピクセル単位でみれば打ち込み順が同一である為に同一の発色を得ることが可能である。なお図6ではシアンとマゼンタ及びその2次色であるブルーのドット配置について説明したが、イエローと他の2次色であるグリーン、レッドについても同様である。このように図6に示す振りまきパターンでデータを振りまくことにより、特定のヘッド及びノズルにだけ負荷が集中するという問題は解消できる。 【0060】図7は、図6で示したドット配置パターンで記録を行った際に生じるテクスチャーを示す図である。図7では、データ01のみで記録された結果、ならびにデータ10のみで記録された結果の2種類について示した。上述のようにデータ01においては色むら低減のため振りまき回路によりデータの振りまきが行われる。これが本実施の形態ではドットの有無を検出してシーケンシャルに振りまく構成となっている。データ01のドット配置はドットが全く無い比較的大きな隙間と、ドットが密な部分とが斜めに並び、マクロ的に見ても斜めのテクスチャーが発生し視覚的に均質とは言えず、これが写真画等で部分的に生じることからざらつき感を生じさせる。逆にデータ10においては均等にドットが配置され視覚的にも均質な状態となる。 【0061】本発明ではこのようなテクスチャーが問題となる中間調においては、図6に示す振りまきパターンではなく、他のテクスチャーが発生しない振りまきパターンを用いて振りまき処理を行う。 【0062】図6ではデータを対角に配置するものを説明した。しかしながら、データ配置としてはノズルの配列方向に沿って配置する「縦並び配置」、走査方向へ沿って配置する「横並び配置」、重複する位置に配置する「重ね配置」も考えられる。以下、これらの配置と中間調において有効な配置について説明する。 【0063】図8は、データ01、並びに10のデータをピクセル内で縦並びの関係に配置した様子を示したものである。この配置においても色むらが軽減されるよう振りまき処理がなされている。 【0064】図9は、図8で示した縦並びのドット配置パターンで記録を行った際に生じるテクスチャーを示す図となる。データ01においてはドットが縦に連続している部分と、1ドットのみで孤立している部分が均等に生じ、その間にはカラム方向、ラスタ方向には異なる隙間が生じている。このドット間距離がカラム、ラスタ方向に異なる間隔がマクロ的にはブロック状のクラスタとなり、視覚的にざらつき感を生じさせる原因となる。なお、この縦並び配置において、データ01については視覚的に好ましくない結果となるものの、データ10の場合にはドットの相互位置関係によるテクスチャーはなく、視覚的にも均質な状態であり、良好な記録結果が得られる。 【0065】図7、図9に示したような、主に低中階調部で使用されるデータ01と言った領域でのテクスチャーはドットの振りまきパターンに依存している。特にデータ01部のドットを斜め、あるいは縦並びにした際にデータ間での干渉が起こりやすい。本実施例では振りまき処理をデータの有無を検出してシーケンシャルに行っているが、これが記録データに関わらず固定的な配置であっても、ランダム的な配置であっても何れかの階調部分で干渉は生じることとなり根本的な解決には至らない。 【0066】次に「重ね配置」であるが、これは同じサブピクセル内に複数のドットを配置するもので、本実施形態においてはマルチパス記録でのみ可能となる。しかしピクセル内に2ドットペアで配置する場合には別のサブピクセルに配置する場合に比べ被覆率が下がり濃度が低くなる。このため、他の配置方法と同様な濃度を実現するにはインク消費量が増え、ユーザーにとっては非経済的なものとなり現実的ではない。 【0067】そこで、本発明では中間調部分は「横並び配置」でデータを振り分ける。「横並び配置」とは、同一ラスタ内に隣接するドットを配置するもので、「重ね配置」と同様にマルチパス記録でのみ可能となる。以下に「横並び配置」について説明する。 【0068】図10は、データ01、並びに10におけるドットピクセル内で横並びの関係に配置した様子を示したものである。同図(A)データ10で示すように、同一ピクセル内にC1ドットが横並びに配置されている。この場合、上述したように、同一ピクセル内への一パスでの印字はできないため、これらはマスク処理により2パスで打ち込まれる。このように、ピクセル内の複数のラスタにデータが振りまかれていないため、マルチパスマスクによりラスタ内のドットが往路、復路で均等に発生することになる。よって、色むらの発生を軽減することが出来る。 【0069】図11は、図10で示したドット配置パターンで記録を行った際のドット配置を示す図となる。データ01、及びデータ10においてはドット間の距離がほぼ一定間隔となり、テクスチャーは発生せず視覚的にも均質な状態となる。このようにマルチパス記録を行う際に、データをピクセル内の複数のラスタに振りまかず、固定のラスタ内に制限することによってドットの相対的な位置関係によって生じるテクスチャーを軽減することができる。 【0070】しかしながら、この横並び配置では2組の記録ヘッドのうち片側ばかりを使用することになり、耐久性の問題がある。そこで、記録ヘッドごとに吐出したドット数をカウントし所定のドット数を超えた時点でもう一方の記録ヘッドを切り替えるといった処理を行うことによってヒート回数の偏りといった課題は解決される。具体的には次のような処理を行う。 【0071】再度図5を参照すると、入力された画像データが中間調である場合、振りまき回路207は図10に示す「横並び配置」の振りまきパターンを用いてデータを振りまく。そして、各ヘッドごとのバッファへデータを展開する。このバッファ205で各ノズルごとのドットカウントが行われる。そして、カウント値が所定数を超えた場合、所定数を超えた旨を振りまき回路207へ伝える。 【0072】振りまき回路207は、次回の振りまき処理において、このように前回の処理でカウント値が所定数を超えている場合は、前回では使用していない方、すなわちカウント値が超えていない方の記録ヘッドへデータを振りまくようにパターンを調整する。 【0073】なお、このようなヘッドの切り替えに関しては、頁間、もしくは頁内(スキャン間)での切替えも考えられる。しかしながら、後者の頁内での切替えを行うと切り替わり部分でファインマスクの制御を変更する必要性がでてくる。そこで、本実施形態では、切り換えは頁単位で行うようにし、上述のように対称となる組の記録ヘッドごとにドット数のチェックをして、所定のドット数を超えた時点で、別の記録ヘッドへの切り替えを行うものとする。 【0074】(その他)図3、および図4では、複数の記録ヘッドが記録ヘッドの走査方向に沿って配置された記録ヘッド部の構成を例に挙げて説明したが、複数のノズル列、すなわち記録素子列を一つの記録ヘッドに一体に設けた構成としてもよい。つまり、一つの記録ヘッドに、インク色ごとに記録素子(ノズル)が所定の間隔で複数配列された記録素子配列部(ノズル列)を複数備え、複数のインク色それぞれに対応した記録素子配列部を、記録ヘッドの走査方向である主走査方向に沿って対称となるように記録ヘッド内に配置したものとしてもよい。なお、この構成においても、インク色ごとの複数の記録素子配列部(例えば一組をなる2つの記録素子配列部)に配列される記録素子同士は、記録素子の配列方向に沿って、記録素子が配列される間隔(ノズルピッチ)の半分ずらした位置となるよう配置することで、図3、図4で示した記録ヘッド部と同様の記録動作が可能となる。 【0075】なお、本発明は、特にインクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギとして熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体やレーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。 【0076】その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書,同第4345262号明細書に記載されているようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことができる。 【0077】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録を確実に効率よく行うことができるようになるからである。 【0078】加えて、上例のようなシリアルタイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。 【0079】また、本発明の記録装置の構成として、記録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げることができる。 【0080】さらに加えて、以上説明した本発明実施例においては、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよい。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せしめることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化するインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明においては、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するものである。 【0081】さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。 【0082】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、双方向対称形ヘッドを用いたマルチパス記録方式を採るインクジェット記録装置において、2次色を含むプロセスカラーの画素領域では、記録データの状態に応じて、振りまきパターンが変更されるため、2次色のドットが均等に配置された画像を形成することができ、色むらを防ぐとともに、例えば中間調におけるテクスチャーの発生を軽減することができる。したがって、双方向記録を行っても走査方向に起因する色むらの発生と、ドットの配置方法による低、中間調におけるざらつき感を軽減することができる。 【0083】さらに、二次色におけるインクの付与順序をラスタ方向において異ならせることによって、バンドむらの発生を軽減することができる。 【0084】また、ラスタ方向においてマスク処理を施すことにより、記録ヘッドの駆動周波数を変更することなく、振りまき処理を行った記録データを記録することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001007 【氏名又は名称】キヤノン株式会社 【住所又は居所】東京都大田区下丸子3丁目30番2号
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| 【出願日】 |
平成14年5月15日(2002.5.15) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077481 【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−326750(P2003−326750A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−140760(P2002−140760) |
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